JPH0828142A - 建具取付用枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建具枠を現場において建造物に取り付ける場
合に、建造物の開口部に容易に取り付けられるようにし
た建具取付用枠を提供するものである。 【構成】 外側に、建物の構造物の開口部とかそれに代
わる補強枠などとの取付部となる凸部を設けた建具取付
用枠であって、前記取付部４の一方には、構造物へ取り
付けるための平板のリブ５を建具取付用枠１の外側の方
向に前記取付部４に沿って全長に設けておき、建具取付
用枠１をその方向からスライドさせて構造物の開口部に
取り付けた後、反対方向から取付用平板７を構造物２と
建具取付用枠１に跨って固定することにより、前記リブ
５と取付用平板７とによって前記構造物２を挟着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】マンション、一般家屋等の建築の
際に、扉等の開口部として準備されている構造物の開口
部に扉等の建具を取り付けるための建具取付用枠に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の建具枠は、扉等を取り付けるため
に準備された構造物の開口部の上下左右にそれぞれ木質
系の枠材を１本１本現場で取り付け、開口部の内のり寸
法が設計寸法に合い、しかも正確な直角が出るように熟
練職人が時間をかけて施工していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
建具取付枠は施工に熟練技能が必要であり、また、時間
も掛かっていた。また、木質系の建具枠では、コンクリ
ート面に接する時には木口の吸水防止用のスペーサーと
して何らかの緩衝材が必要であった。さらに、木造軸組
下地における施工法では接着剤を使用するので、乾燥ま
での間に生ずる木製建具枠の伸縮から生ずる反りなどを
防ぐために、サポートが必要であった。本発明は熟練技
能を要することなく、建造物の開口部に容易に、しかも
短時間で取り付けられるようにした建具取付用枠を提供
するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、建物の構造物
の開口部とか、それに代わる補強枠などとの取付部とな
る凸部を外周側側に設けた建具取付用枠であって、前記
取付部の一方には構造物へ取り付けるための平板のリブ
を建具取付用枠の外側の方向に前記取付部に沿って全長
に設けておく。建具取付用枠をその方向からスライドさ
せて構造物の開口部（又は補強枠）に取り付けた後、反
対方向から取付用平板を構造物（又は補強枠）と建具取
付用枠に跨って固定することにより、前記リブと取付用
平板とによって前記構造物を挟着する。これにより、本
建具取付用枠は構造物の開口部又は補強枠に確実に固定
され、この枠内に扉等の建具が取り付けられる。なお、
本建具取付用枠の素材としては押出成形の可能なアルミ
製が最も適しているが、薄板スチールの成形による軽量
形鋼を溶接したもの、或いは硬質プラスチックの組立体
でも可能である。取付用平板についても、アルミ、スチ
ール、硬質プラスチックのいずれも使用可能である。

【０００５】

【実施例】図１は本発明の建具取付用枠１を構造物２に
取り付けた時の図である。図２は図１のＡ−Ａ断面図で
ある。本実施例の建具取付用枠１はアルミ押出成形材を
ネジ締結又は溶接により枠状に固定したものである。建
具取付用枠１の内側には、建具の位置決め（例えば扉の
ストッパー）となるような凸部３が設けられる。凸部３
は建具取付用枠１の強度を保つためにも建具取付用枠１
の全周にあるのが望ましいが、床面に突起が生ずるのを
排除するために、底部には通常設けない。４は建具取付
用枠１の外側に設けられた取付部である。取付部４は構
造物２の開口部に建具取付用枠１が取り付けられる時に
位置決め出来るように、建具取付用枠１の外側に凸部と
して構成されている。

【０００６】５はリブであって、取付部４の一方の端面
に一体で成形されている。構造物２の開口部に建具取付
用枠１を取り付けるには、リブ５の無い方の取付部４の
方から構造物２の開口部に向けて建具取付用枠１をスラ
イドさせ、リブ５が開口部に当るところで止めて建具取
付用枠１の位置決めをして、ビス６によって建具取付用
枠１のリブ５と構造物２の開口部とを固定する。

【０００７】７は取付用平板で、リブ５の無い方の取付
部４と構造物２とを取付用ビス８によって構造物２の開
口部を挾む様に固定する。本実施例では、取付用平板７
も同じくアルミ製である。こうして建具取付用枠１を構
造物２に取り付けた後、リブ５及び取付用平板７の上か
ら化粧ボード板９等を張り付けて仕上げする。

【０００８】図２の例では構造物２自体に開口部が設け
られているが、図３の様に構造物２自体の開口部の内側
に、補強枠１０によって建具取付用枠１の為の枠組みを
設けることもある。この場合は枠組みにより形成される
開口部に上記同様の施工を行なえばよい訳で、リブ５に
よってまず本建具取付用枠１を補強枠１０に固定し、次
に取付用平板７で建具取付用枠１の取付部４と補強枠１
０とを取付用ビス８によって固定する。なお、建具取付
用枠１を取り付けた後、構造物２及び補強枠１０を隠す
ようにボード板９を張り付けて仕上げする。

【０００９】

【発明の効果】この発明の建具取付用枠は工場にて一体
物として生産でき、特に取り付け用のリブは構造体の歪
みを防ぐ効果もあり、作業現場に直接建具取付用枠を搬
入し、構造物の開口部に嵌め込みビスなどにより簡単に
取り付けが可能で、作業時間の短縮が図られる効果があ
る。

【００１０】従来の木製の建具枠と違い、金属製の建具
枠であるので、吸水することも無く、直ちに取付けるこ
とができ、今までの取り付けが木工事の分野であったも
のが軽鉄工事、サッシ工事の分野に拡がった。

【００１１】なお、本発明の建具取付用枠をアルミ押出
成形材で形成することにより、表面には焼付塗装により
予め各種色の彩色を施しておくことができ、また、好み
により特殊塗装やシート貼付等により、木目調や石目調
などの自由な仕上げも可能である。なお、上述の通り、
素材としては押出成形の容易なアルミニウムが最も適し
ているが、薄板スチールの成形による軽量形鋼材や硬質
プラスチック製形材でも同様の効果を得ることができ
る。アルミの成形材で構成した場合には、押し出し成形
による多様な断面形状の建具取付用枠を作ることがで
き、安価で仕上がりの美しい建具枠が提供できる。ま
た、アルミ又はスチールの金属製とした場合には、リサ
イクルの点で効果的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の建具取付用枠を構造物に取り付けた
図。

【図２】 図１のＡ−Ａ断面図。

【図３】 別の構造物に取り付けた本発明の他の実施例
の断面図。

【符号の説明】

１…建具取付用枠 ２…構造物 ３…凸部 ４…取付部 ５…リブ ６…ビス ７…取付用平板 ８…取付用ビス ９…ボード板 １０…補強枠

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周側に構造物への取付部を設けた建具
   取付用枠であって、取付部の一方には構造物への取付け
   用の平板のリブを設け、建具取付用枠を該方向から構造
   物の開口部に取り付けた後、反対方向から取付用平板を
   構造物と建具取付用枠に固定することにより、前記リブ
   と取付用平板とによって構造物を挟着するようにした建
   具取付用枠。