JPH08278660A - 静電荷像現像用磁性トナー、及び、画像形成方法 - Google Patents
静電荷像現像用磁性トナー、及び、画像形成方法Info
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- JPH08278660A JPH08278660A JP7107064A JP10706495A JPH08278660A JP H08278660 A JPH08278660 A JP H08278660A JP 7107064 A JP7107064 A JP 7107064A JP 10706495 A JP10706495 A JP 10706495A JP H08278660 A JPH08278660 A JP H08278660A
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Abstract
期にわたって安定して実現し、感光体等に悪影響を及ぼ
さない静電荷像現像用磁性トナーを提供することにあ
る。 【構成】 少なくとも結着樹脂と磁性粒子粉末を含有す
る静電荷像現像用磁性トナーにおいて、該磁性粒子粉末
が、(a)反応性を有する表面改質剤により粒子表面が
被覆処理されている磁性酸化鉄粒子を用いており、
(b)該磁性酸化鉄粒子が、鉄元素(Fe)を基準とし
て、0.4〜2.0重量%のケイ素元素(Si)を含有
しており、(c)該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるF
e/Si原子比が1.0〜4.0であることを特徴とす
る静電荷像現像用磁性トナーである。
Description
磁気記録の如き画像形成方法において、静電荷潜像を顕
像化する為のトナー、及び、該トナーを使用する画像形
成方法に関するものである。
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報(米国特許第3,666,363号明細書)及び
特公昭43−24748号公報(米国特許第4,07
1,361号明細書)等に記載されているごとく、多数
の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用
し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、
次いで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要
に応じて、紙のごとき転写材にトナー画像を転写した
後、加熱、圧力、加熱加圧などにより定着し、複写物ま
たはプリントを得るものであり、更に感光体に転写され
ず残ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述
の工程が繰り返される。
像方法も種々知られている。例えば米国特許第2,87
4,063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、米
国特許第2,618,552号明細書に記載されている
カスケード現像法及び米国特許第2,221,776号
明細書に記載されているパウダークラウド法、ファーブ
ラシ現像法、液体現像法等、多数の現像法が知られてい
る。これらの現像法において、特にトナー及びキャリヤ
ーを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カスケー
ド法、液体現像法などが実用化されている。これらの方
法はいずれも比較的安定に良画像の得られる優れた方法
であるが、反面キャリヤーの劣化、トナーとキャリヤー
の混合比の変動という二成分現像剤にまつわる問題点を
有する。
よりなる一成分現像剤を用いる現像方法が各種提案され
ている。中でも、磁性を有するトナー粒子よりなる現像
剤を用いる方法に優れたものが多い。
は電気的に導電性を有する磁性トナーを用いて現像する
方法が提案されている。これは内部に磁性を有する円筒
状の導電性スリーブ上に導電性磁性トナーを支持し、こ
れを静電像を有する静電像担持体に接触せしめ現像する
ものである。この際、現像部いおいて、記録体表面とス
リーブ表面の間にトナー粒子により導電路が形成され、
この導電路を経てスリーブより磁性トナー粒子に電荷が
導かれ、静電像の画像部と磁性トナー粒子との間のクロ
ーン力によりトナー粒子が画像部に付着して現像され
る。この導電性磁性トナーを用いる現像方法は従来の二
成分現像方法にまつわる問題点を回避した優れた方法で
あるが、反面トナーが導電性であるため、トナー画像を
有する静電像担持体から普通紙等の最終的な支持部材へ
静電的に転写することが困難であるという問題を有して
いる。
性トナーを用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分
極を利用した現像方法がある。しかし、かかる方法は本
質的に現像速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得ら
れていない等の問題点を有している。
他の現像方法として、磁性トナー粒子相互の摩擦、磁性
トナー粒子とスリーブ等との摩擦等により磁性トナー粒
子を摩擦帯電し、摩擦電荷を有する磁性トナーで静電像
を現像する方法が知られている。しかしこれらの方法
は、磁性トナー粒子と摩擦部材との接触回数が少なく摩
擦帯電が不十分となり易い、帯電した磁性トナー粒子は
スリーブとの間のクリーン力が強まりスリーブ上で凝集
し易い等の問題点を有している。
特許Nos.4395476及び4473627)にお
いて、上述の問題点を除去した新規なジャンピング現像
方法が提案された。これはスリーブ上に磁性トナーをき
わめて薄く塗布し、これを摩擦帯電し、次いでスリーブ
上の磁性トナー層を静電像に近接させて現像するもので
ある。この方法は、磁性トナーをスリーブ上にきわめて
薄く塗布することによりスリーブと磁性トナーの接触す
る機会を増し、磁性トナーの十分な摩擦帯電を可能にし
たこと、磁力によって磁性トナーを支持し、かつ磁石と
磁性トナーを相対的に移動させることにより磁性トナー
粒子相互の凝集をとくとともにスリーブと十分に摩擦せ
しめていること、等によって優れた画像が得られるもの
である。
は微粉末状の磁性体が相当量混合分散されており、該磁
性体の一部がトナー粒子の表面に露出しているため、磁
性体の種類が、磁性トナーの流動性及び摩擦帯電に影響
する。結果として、磁性トナーの現像特性、耐久性等の
磁性トナーに要求される種々の特性に影響を与える。
る磁性トナーを用いたジャンピング現像方法において
は、長期間の繰り返しの現像工程(例えば複写)を続け
ると、磁性トナーを含有する現像剤の流動性が低下し、
充分な摩擦帯電が得られず、帯電が不均一となりやす
く、低温低湿環境において、カブリ現象が発生しやす
く、画質上の問題点となりやすい。磁性トナー粒子を構
成している結着樹脂と磁性体との密着性が弱い場合に
は、繰り返しの現像工程により、磁性トナー粒子表面か
ら磁性体が取れて、トナー画像の濃度低下等の悪影響を
与える傾向がある。
一である場合には、磁性体を多く含有する粒径の小さな
磁性トナー粒子がスリーブ上に蓄積し、画像濃度低下及
びスリーブゴーストと呼ばれる濃淡のムラの発生が見ら
れる場合もある。
に関し、特開昭62−279352号公報(対応米国特
許No.4,820,603)、特開昭62−2781
31号公報(対応米国特許No.4,975,214)
においては、ケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子を含
有する磁性トナーが提案されている。かかる磁性酸化鉄
粒子は、意識的にケイ素元素を磁性酸化鉄粒子の内部に
存在させているが、該磁性酸化鉄粒子を含有する磁性ト
ナーの流動性に、いまだ改良すべき点を有している。
出願公開EP−A187434)においては、ケイ酸塩
を添加することで、磁性酸化鉄粒子の形状を球形に制御
する提案がされている。この方法で得られた磁性酸化鉄
粒子は、粒径の制御のためにケイ酸塩を使用するため磁
性酸化鉄粒子内部にケイ素元素が多く分布し、磁性酸化
鉄粒子表面におけるケイ素元素の存在量が少なく、磁性
トナーの流動性改良が不十分となりやすい。
は、四三酸化鉄への酸化反応中にヒドロキソケイ酸塩溶
液を添加して四三酸化鉄を製造する方法が提案されてい
る。この方法による四三酸化鉄粒子は、表面近傍にSi
元素を有するものの、Si元素が四三酸化鉄粒子表面近
傍に層を成して存在し、表面が摩擦のごとき機械的衝撃
に対し弱いという問題点を有している。
く、特開平5−72801号公報(対応欧州特許出願公
開EP−A533069)において、磁性酸化鉄粒子中
にケイ素元素を含有し、かつ、磁性体粒子表面近傍に、
全ケイ素元素含有率の44〜84%が存在する磁性酸化
鉄粒子を含有した磁性トナーを提案した。
た磁性トナーにおいて、そのトナー流動性や結着樹脂と
該磁性酸化鉄粒子との密着性は、改良されたものの、製
造例に記載されている磁性酸化鉄粒子においては最表面
にケイ酸成分が多量に存在し、磁性酸化鉄粒子表面に細
孔構造が形成されており、磁性酸化鉄粒子のBET比表
面積が増加するために、該磁性酸化鉄粒子を含有する磁
性トナーは、高湿環境下に長期に放置した後では、摩擦
帯電特性がかなり低下する傾向にあった。
(対応欧州特許出願公開EP−A468525)には、
ケイ素元素とアルミ元素双方を含む磁性酸化鉄粒子が開
示されているが、環境特性のさらなる改良が望まれてい
る。
には、ケイ素成分を含有し、かつ表面にケイ素成分が露
出している磁性酸化鉄粒子が開示されているが、上述と
同様環境特性のさらなる改良が望まれている。
により被覆処理することも種々知られている。例えば、
特開昭54−122129号公報ではシラン化合物、ま
た、特開昭55−28019号公報ではチタンカップリ
ング剤を用い、各々有機溶剤中で表面被覆処理を行う方
法が開示されている。しかし、これらの方法では、有機
溶剤を除去する際、得られる磁性粒子粉体は強固な凝集
体を生じる。この為、トナー組成物中への均一分散が困
難となり、トナーの帯電不良や磁性粒子粉体のトナーか
らの脱離現象の原因となる。また、上記の如き製造方法
では反応溶液中の処理剤の反応効率は低い為、経済性に
劣ると共に磁性粒子粉体表面を被覆していない未反応の
処理剤が偏在し、画像形成方法とのマッチングに支障を
来す。
は、ホイール型混練機、又は、かいらい機を用いて磁性
粒子粉体の表面をカップリング剤の如き処理剤で処理す
る方法が開示されている。この方法だと磁性粒子粉体の
凝集体を生じることなく均一に被覆することが可能であ
るが固定化率が低くなる。固定化率を高める為に磁性粒
子粉末表面のOH基を増やしたり、処理強度を強めると
磁性粒子粉末中のFeO量が減少し、黒色度が十分とな
らない。
報等では、予め疎水化処理された酸化物微粒子を同様の
方法で固定化する方法が提案されているが、該酸化微粒
子の固着力が弱い為、トナー製造時に混練強度に制約を
受けたり、トナーの耐久性に問題を有していた。
る種々の性能は互いに相反的であることが多く、しかも
それらを共に高性能に満足することが近年ますます望ま
れている。この様な状況下、トナー構成材料である磁性
粒子粉末の果たす役割は大きく、高機能化が求められて
いる。しかし、上記問題点について包括した統括的対応
について未だ十分なものはない。
る従来技術の欠点を大幅に改良し、高品位な画像を長期
にわたって安定して実現し、感光体や現像剤担持体に悪
影響を及ぼさない、電子写真プロセスに高度に適用を可
能とする静電荷像現像用磁性トナー、及び、該トナーを
用いた画像形成方法を提供するものである。
鋭意検討の結果、磁性粒子粉体内部、及び、最表面の組
成を最適化した後、該磁性粒子粉体の表面に疎水基を有
する化合物による被覆層を形成することにより、ドット
の再現性に優れ、安定した良好な画像を形成し得ること
を見出し、本発明を完成するに至った。
磁性粒子粉末を含有する静電荷像現像用磁性トナーにお
いて、該磁性粒子粉末が、(a)疎水基を有する有機化
合物により粒子表面が被覆されている磁性酸化鉄粒子を
有しており、(b)該磁性酸化鉄粒子が、鉄元素(F
e)を基準として、0.4〜20重量%のケイ素元素
(Si)を含有しており、(c)該磁性酸化鉄粒子の最
表面におけるFe/Si原子比が1.0〜4.0である
ことを特徴とする静電荷像現像用磁性トナーである。
成方法である。
磁性酸化鉄粒子のケイ素元素の含有率が、鉄元素(F
e)を基準として、0.4〜2.0重量%であり、且
つ、該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/Siの原
子比が1.0〜4.0となるように調整した後、更に該
粒子表面を疎水基を有する有機化合物で被覆する2段処
理を特徴とする磁性粒子粉末を用いる。
酸化鉄中に含有されるケイ素元素は基本的に該磁性酸化
鉄粒子の内部と最表面の双方に存在する。すなわち、該
磁性酸化鉄粒子の製造に際し、鉄元素(Fe)に対して
ケイ素元素換算で0.4〜2.0重量%に相当する水溶
性ケイ酸塩の添加や析出条件を制御することにより、該
磁性酸化鉄粒子中に存在するケイ素元素の分布が内部か
ら表面に向かって連続的、又は、段階的に増加し、最表
面にてFe/Siの原子比が1.0〜4.0となる様に
調整される。これにより最表面に存在するケイ素化合物
は該磁性酸化鉄粒子表面に強固な構造をもって存在する
ことが出来るので、該磁性酸化鉄粒子をトナー中に添加
し使用しても表面状態は殆ど変化しない。
原子量は、本発明の磁性粒子粉末の流動性及び吸水性と
相関が有り、該磁性酸化鉄粒子の表面処理状態と該磁性
粒子粉末を含有する磁性トナーのトナー物性に大きな影
響を与える。
が0.4重量%未満でFe/Si原子比が4.0を超え
る場合、ケイ素元素は該磁性酸化鉄粒子の内部に多く存
在することになり、磁性トナーへの改善効果、特に磁性
トナーの流動性の改善程度が低い。逆に、Fe/Si原
子比が1.2未満の場合、ケイ素元素の大部分が該磁性
酸化鉄粒子の表面近傍に存在するので高湿環境下におけ
る帯電性に支障を来す。また、この様な状態の磁性酸化
鉄粒子を表面処理すると、処理剤の被覆状態が不十分と
なる。
含有率が2.0重量%を超え、Fe/Si原子比が4.
0を超える場合、ケイ素元素の添加効果が発現しづらい
ばかりか、該磁性酸化鉄粒子の磁気特性に影響を及ぼ
し、好ましくない。逆に、Fe/Si原子比が1.0未
満の場合、高湿環境下での帯電性に支障を来すばかり
か、結着樹脂中への分散性も低下し、磁性トナーの現像
特性や耐久性に問題を生じる。
におけるFe/Si原子比及び後述するFe/Al原子
比は、X線光電子分光法(XPS)によってそれぞれ以
下の条件で測定される。
X線光電子分光装置(VG社製) X線源 :Mg Kα(300W) 分析領域:2mm×3mm
は、蛍光X線分析装置SYSTEM3080(理学電機
工業(株)製)を使用し、JIS K0119「けい光
X線分析通則」に従って、蛍光X線分析を行うことによ
り測定する。
化鉄粒子の内部と最表面の双方におけるケイ素元素の存
在状態を好ましく制御した後、該磁性酸化鉄粒子の表面
を反応性を有する表面改質剤で被覆処理を行う。
としては、シラン化合物、チタネート化合物、有機ケイ
素化合物等が挙げられる。
ラン化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメ
チルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエト
キシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロ
ルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニ
ルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブ
ロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルト
リクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、
クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシラ
ンメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリ
オルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキ
シシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキ
サン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン等
が挙げられる。
ロポキシチタン・トリイソステアレート;イソプロポキ
シチタン・ジメタクリレート・イソステアレート;イソ
プロポキシチタン・トリドデシルベンゼンスルホネー
ト;イソプロポキシチタン・トリスジオクチルホスフェ
ート;イソプロポキシチタン・トリN−エチルアミノエ
チルアミナト;チタニウムビスジオクチルピロホスフェ
ートオキシアセート;ビスジオクチルホスフェートエチ
レンジオクチルホスファイト;ジ−n−ブトキシ・ビス
トリエタノールアミナトチタン等が挙げられる。
イルが挙げられる。好ましくはシリコーンオイルとして
は、温度25℃における粘度が30〜1000センチス
トークスのものが用いられる。例えばジメチルシリコー
ンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチ
ルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリ
コーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好まし
い。
処理母体となる磁性酸化鉄粒子100重量部に対し、
0.05〜5重量部添加され、被覆処理が施される。よ
り好ましくは、0.1〜3重量部、特に好ましくは0.
1〜1.5重量部である。
記方法で製造される。
のFe2+に対し0.90〜0.99当量の水酸化アルカ
リ水溶液とを反応させて得られた水酸化第一鉄コロイド
を含む第一鉄塩反応水溶液に、酸素含有ガスを通気する
ことによりマグネタイト粒子を生成させるにあたり、前
記水酸化アルカリ水溶液又は前記水酸化第一鉄コロイド
を含む第一鉄塩のいずれかにあらかじめ水可溶性ケイ酸
塩を鉄元素に対してケイ素元素換算で、全含有量(0.
4〜2.0重量%)の50〜99%添加し、85〜10
0℃の温度範囲で加熱しながら、酸素含有ガスを通気し
て酸化反応をすることにより、前記水酸化第一鉄コロイ
ドからケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子を生成させ
る。その後、酸化反応終了後の懸濁液中に残存するFe
2+に対して1.00当量以上の水酸化アルカリ水溶液及
び残りの水可溶性ケイ酸塩、すなわち、全含有量(0.
4〜2.0重量%)の1〜50%を添加して、更に85
〜100℃の温度範囲で加熱しながら、酸化反応してケ
イ素元素を含有した磁性酸化鉄粒子を生成させる。
は、該ケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子が生成して
いるアルカリ性懸濁液中に水可溶性アルミニウム塩を生
成粒子に対してアルミ元素換算で0.01〜2.0重量
%になるように添加した後、pHを6〜8の範囲に調整
して、磁性酸化鉄表面にアルミ水酸化物として析出させ
る。次いでロ過、水洗、乾燥、解砕する。
応性を有する表面改質剤により粒子表面が被覆処理され
る。被覆処理の方法としては、乾式処理法と湿式処理法
の2つの方法が挙げられる。該湿式処理法は、磁性酸化
鉄粒子を水、又は、有機溶剤に分散させてスラリー化
し、撹拌しながら表面改質剤を添加する方法であり、脱
水や乾燥の工程でケーキ状の凝集物となることを余儀な
くされ、トナー中に添加する際、均一分散が困難となり
好ましくない。一方、乾式処理法としてはヘンシェルミ
キサーやスパーミキサー等の高速撹拌機を用いる方法と
シンプソンミックスマーラーの如きホイール型混練機、
又はらいかい機を用いる方法が挙げられるが、本発明で
は磁性粒子粉末の表面処理を施しながら、分散性をも向
上させ、粉体特性を好ましく調整することが可能である
後者の方法が選択される。すなわち、ホイール型混練
機、又は、らいかい機を用いた場合、圧縮作用により磁
性粒子粉末の粒子間に介在している反応性を有する表面
改質剤を該磁性粒子粉末表面に押し広げ、そして、せん
断作用によって該表面改質剤を引き延ばしながら磁性粒
子粉末の凝集を解き、更に、へらなで作用により均一処
理が施されることにより、個々の粒子表面が高度に被覆
処理された本発明に係る磁性粒子粉末が得られる。
面改質剤の添加方法としては、該反応性表面改質剤を直
接、又は、低沸点の溶剤に溶解した後、噴霧する。
処理時の摩擦による発熱温度と磁性酸化鉄粒子が保持す
る水分量は下記の如く制御される。
110℃、且つ、磁性酸化鉄粒子の保持する水分量を
0.4〜1.0重量%の範囲にする。これにより、前記
に例示した如きシラン等の加水分解とその後の縮合反応
を促進すると共に、アルコールの如き分解生成物を気化
させ、除去することができ、トナー用磁性粒子粉体とし
て好ましいものとなる。
イール型混練機、又は、かいらい機の処理強度(荷重,
回転数)や処理量により調整され、外部から加熱しても
良い。
は、後述する様に該磁性酸化鉄粒子のケイ素元素含有量
と表面構造で制御する。
は、予め該磁性酸化鉄粒子を25℃/65%RHの環境
下に一昼夜放置した後、平沼産業(株)製の微量水分測
定装置AQ−6型及び自動水分気化装置SE−24型を
用い、窒素ガスキャリア0.2リットル/minを通気
しながら130℃に試料を加熱しその際の蒸発水分量の
測定を行う。
添加するケイ酸化合物は、市販のケイ酸ソーダ等のケイ
酸塩類、加水分解等で生じるゾル状ケイ酸等のケイ酸が
例示される。また、添加する水可溶性アルミニウム塩と
しては、硫酸アルミ等が例示される。
製造で副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生す
る硫酸鉄の利用が可能である。さらに塩化鉄等の使用も
可能である。
酸化鉄粒子の平滑度が0.3〜0.8、好ましくは0.
45〜0.7、より好ましくは0.5〜0.7を満足す
ることである。本発明での平滑度は、磁性酸化鉄粒子の
表面の細孔の量に関係し、平滑度が0.3未満の場合、
磁性酸化鉄の表面の細孔が多く存在し、水の吸着が促進
される。
次のように求める。
の実測は次のようにして行う。
(株)製、全自動ガス吸着量測定装置:オートソーブ1
を使用し、吸着ガスに窒素を用い、BET多点法により
求める。サンプルの前処理としては、50℃で10時間
の脱気を行う。
の表面積の算出は次のように行う。
撮影し、4万倍に拡大したものにつき、任意に250個
選定後、投影径の中のMartin径(定方向に投影面
積を2等分する線分の長さ)を測定し、これを個数平均
径で表す。
直径とした球形と仮定し、通常の方法で磁性酸化鉄の密
度を測定し表面積の値を求める。
子粉末では、ケイ素元素が磁性酸化鉄粒子の内部と最表
面の双方に存在し、該磁性酸化鉄粒子の中心部から最表
面にかけて傾斜的に増加している。
処理する場合、アルミニウム元素は、基本的に磁性酸化
鉄粒子の表面及び表面層のみに存在するものである。
該磁性酸化鉄粒子の嵩密度が0.8g/cm3以上、好
ましくは1.0g/cm3以上を満足することである。
3未満の場合、該磁性酸化鉄粒子への反応性表面改良剤
の被覆処理が不十分となるばかりか、トナー製造時にお
ける他のトナー材料との物理的混合性に悪影響を及ぼ
し、磁性酸化鉄粒子の分散性が低下する。
は、JIS−K−5101の顔料試験法に準じて行う。
は、アルミニウム元素に換算して0.01〜2.0重量
%(より好ましくは、0.05〜1.0重量%)のアル
ミ水酸化物で処理されていることが好ましい。
ム元素の一部は酸化物、或いは水酸化物、或いは含水酸
化物等の状態で該磁性酸化鉄粒子表面に存在する。通常
の磁性体を構成する鉄等の遷移金属元素と酸素の結合に
比べて、アルミニウム元素と酸素の結合の分極は大きい
ために、アルミニウム元素を含有する磁性体の帯電性
は、アルミニウム元素を含まない磁性体と比べて良好な
ものとなると考えている。なお、この傾向は、ケイ素元
素についても同様である。
の場合、その効果は少なく、逆に2.0重量%を超える
場合、磁性トナーの環境特性、特に高湿下の帯電特性が
悪化しやすい。
子の最表面における、Fe/Al原子比が0.3〜1
0.0(より好ましくは0.3〜5.0、さらに好まし
くは0.3〜2.0)であることが好ましい。該磁性酸
化鉄粒子表面を反応性を有する表面改質剤により被覆処
理を行う際、微量のアルミニウム化合物が存在すること
で、処理効率が向上する。特にアルコキシシリル基を有
するシラン化合物やアルコキシチタニル基を有するチタ
ネート化合物を表面改質剤として選択する場合に有効で
ある。
l原子比が0.3未満の場合、トナーの環境特性、特に
高湿下の帯電特性が悪化しやすく、10.0を超える場
合には、帯電安定化の効果を得られない。
は、平均粒径が0.1〜0.4μm、好ましくは0.1
〜0.3μmを有していることが好ましい。
ては、該磁性酸化鉄粒子のBET比表面積が15.0m
2/g以下、好ましくは12.0m2/g以下を満足する
ことである。磁性酸化鉄粒子のBET比表面積が15.
0m2/gを超える場合、磁性酸化鉄粒子の水分吸着性
が増加し、該磁性酸化鉄粒子を含有した磁性トナーの吸
湿性,帯電性に悪影響を及ぼす。
鉄粒子の水分吸着特性は、その表面における細孔が大き
く関与しており、細孔容積をコントロールすることが最
も重要であることを見い出した。該磁性酸化鉄粒子の全
細孔容積が7.0×10-3〜15.0×10-3ml/
g、より好ましくは、8.0×10-3〜12.0×10
-3ml/gであることが好ましい。
×10-3ml/g未満の場合、磁性酸化鉄粒子の水分保
持能力が著しく低下する。そのため、低湿下の環境にお
いて、該磁性酸化鉄を含有している磁性トナーは、チャ
ージアップしやすく、画像濃度低下を生じやすい。
超える場合、結着樹脂との付着性が弱く、磁性トナー粒
子から磁性酸化鉄粒子が脱離し、その結果として、画像
濃度低下等の悪影響を与えやすい。さらには、磁性酸化
鉄粒子の表面細孔は、水分の吸着に大きく関与し、該磁
性酸化鉄粒子を含有した磁性トナーの水分吸着性に大き
く影響を与えている。磁性トナーの表面水分量は、トナ
ーの帯電特性に大きく関与している。そのため、高湿下
の環境において、該磁性酸化鉄粒子を含有した磁性トナ
ーは、放置により吸湿しやすく帯電量の低下を生じ、そ
の結果、画像濃度低下を生じやすい。
子は、表面の細孔分布において、細孔径20Å未満の細
孔(ミクロポア)の全比表面積が、細孔径20Å以上
(20Å〜500Å)の細孔(メソロポア)の全比表面
積以下となることが好ましい。
に影響が大であり、小さな細孔の場合は、吸着水が脱着
しにくい。磁性酸化鉄粒子の細孔径20Å未満の細孔の
全比表面積が、細孔径20Å以上の細孔の全比表面積を
超える場合は、吸着水が脱着しにくい吸着サイトが、よ
り多く存在することとなり、該磁性酸化鉄粒子を含有す
る磁性トナーにおいて、特に高湿下の長期放置において
帯電特性が著しく低下し、さらには帯電特性の回復が困
難である。
構造を上記の如く制御することで、該磁性酸化鉄粒子の
窒素ガスにより吸脱着等温線において吸着側と脱離側の
等温線にヒステリシス(すなわち、差)が、任意の相対
圧における吸脱着の吸着ガス量差が4%以下とすること
が可能となる。
(すなわち、差)を生じることは、その細孔において細
孔入口が狭く、内部の細孔が広がっているインクボトル
タイプの細孔を有しているものであり、吸着した物質
(水)が脱着しにくい構造となり、該磁性酸化鉄粒子を
含有するトナーにおいて、特に高湿下での帯電特性に悪
影響を及ぼすものである。また、上述の如き表面処理方
法を用いた場合、反応性表面改質剤の該磁性酸化鉄粒子
表面への被覆状態が均一なものとならない。
積、細孔径20Å未満の細孔の全比表面積、細孔径20
Å以上の細孔の全比表面積、及び、窒素ガスによる吸着
等温線は次のように求める。
オートソーブ1(湯浅アイオニクス(株)製)を使用
し、吸着ガスに窒素を用い、相対圧力0〜1.0まで吸
着40ポイント及び脱着40ポイントの測定を行い、d
e Boerのt−プロット法、kelvin式及び
B.J.H法により細孔分布を計算し、それぞれ求め
る。サンプルの前処理としては、50℃まで10時間の
脱気を行う。
を精密に制御することにより、反応性を有する表面改質
剤を該粒子表面への被覆状態を均一とすると共に反応性
をも適度に促進することが可能となった。
のワックスを添加することで、極めて広い定着可能温度
領域を有し、且つ、ドット再現に優れ、カブリのない安
定した良好なトナー画像を長期にわたって形成し得るこ
とが可能である。
分散性を向上させると共に、該磁性粒子粉末に良好な帯
電能力を付与する。
重量%未満となるように制御される。好ましくは、0.
05重量%未満である。更に好ましくは、0.02重量
%未満である。
バインダー樹脂組成物の製造時に用いる溶剤や未反応モ
ノマーはもちろん、未反応モノマーから派生する低分子
量の副反応物、例えばスチレンの酸化分解から生じるベ
ンズアルデヒドや安息香酸、更には他のトナー構成材料
中に残留する低分子量成分やトナー製造時に発生する低
分子量成分等が含まれる。この中でも特に樹脂製造時に
用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分は後述する本発
明に係るワックス成分と共存すると可塑効果を増大させ
る為、該ワックス成分のみならず、磁性粒子粉末の分散
速度が速くなる反面、該ワックス成分の再結晶の成長や
相分離も容易となる。そこで、トナー製造に際し、該ワ
ックス成分の分散前後の残存溶剤や未反応モノマーの存
在量を制御することにより、磁性粒子粉末の良好な分散
状態とその状態での長期安定化を達成することが可能と
なり、トナーの諸特性が格段に向上する。
ダー樹脂組成物中の揮発成分の残存溶剤量は300〜
3,000ppm、且つ、未反応モノマー量で50〜3
00ppm、該ワックス成分を熱溶融混練等により分散
した後の該残存溶剤量は1,000ppm以下、且つ、
該未反応モノマー量は150ppm以下の範囲内に制御
される。
量方法については、熱天秤等により、加熱時の重量減
少量として測定する熱重量測定(TG)を用いる方法、
ガスクロマトグラフィー(GC)を用いる方法等の公
知の方法を適用することが出来る。これらの中でもGC
を用いる方法は、トナー用バインダー樹脂製造時に用い
る溶剤や未反応モノマーの残留成分を定着する場合に
は、特に有効な方法である。
Gにより定量する場合、サンプルを200℃まで加熱し
た際に観測される加熱減量分より求められる。具体例を
以下に記す。
マー社製) 昇温速度:10℃/min 測定環境:N2雰囲気下
樹脂製造時に用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分等
をGCを用いて定量する場合の具体例を以下に記す。
X、膜厚…0.25μm) 試料 :2.55mgのDMFを内部標準とし、
100mlのアセトンを加えて内部標準品入り溶媒をつ
くる。次に現像剤400mgを上記溶媒で10mlの溶
液とする。30分間超音波振とう機にかけた後、1時間
放置する。次に0.5μmのフィルターで濾過をする。
打ち込み試料量は4μlとする。
後、5℃/分の割合で昇温) 注入口温度 :200℃ 検出器温度 :200℃ 検量線の作成:サンプル溶液と同様のDMF、アセトン
溶液に対象となるモノマーを加えた標準サンプルについ
て同様にガスクロマトグラフ測定し、モノマーと内部標
準品DMFの重量比/面積比を求める。
熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時に
70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大
吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時
の最大発熱ピークを有することを特徴とする。
域で該ワックス成分が融解することによりトナー製造時
には、前記揮発成分と共存することにより、バインダー
樹脂に適度な可塑効果を及ぼし、均一なトナー組成物を
与える。また、トナー製造後には良好な定着性はもとよ
り、均一に分散した該ワックス成分による離型効果が効
果的に発現され、定着領域の確保、更にはトナーの現像
特性が向上する。
ス成分の凝固,結晶化に伴う発熱ピークが観測される。
この発熱ピークが昇温時の該吸熱ピークに近い温度領域
に存在することは該ワックス成分がより均質であること
を示しており、この差を小さくすることにより、該ワッ
クス成分の熱応答性が迅速なものとなると同時に、過度
の可塑効果を抑制することが出来る。したがって、本発
明に係るワックス成分は、該ワックス成分を含有するト
ナー組成物が定着装置で加熱された際、後述するバイン
ダー樹脂を瞬時に可塑化するため、低温定着に大きく貢
献しつつ、該バインダー樹脂との相乗効果により離型性
をも効果的に発揮することができ、低温定着性と耐高温
オフセット性の両立を高度に達成することが可能とな
る。また、均質な状態のワックスが分散することで摩擦
帯電に悪影響を与えず、トナーの現像特性が更に優れた
ものとなる。しかし、このようなワックス成分は、再結
晶速度が速く、相分離を起こし易いので、トナー中での
分散不良,画像形成装置から受ける外力によるトナー劣
化,更には長期保存によるワックス成分のブルーミング
等の問題を招いていたが、前述した様にトナー組成物中
の揮発成分の残存量を精密に制御することで解決される
ばかりか、該ワックス成分の分散前のトナー構成成分中
に含まれる揮発成分量を制御することにより、各トナー
構成成分の分散状態が飛躍的に改善し、トナーの諸特性
が格段に向上した。
次のようなワックスから得られるものである。パラフィ
ンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその
誘導体、マイクロクリスタルワックス及びその誘導体、
フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリ
オレフィンワックス及びその誘導体が挙げられ、誘導体
に酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、
グラフト変性物を含む。
びその誘導体、脂肪酸及びその誘導体、酸アミド、エス
テル、ケトン、硬化ひまし油及びその誘導体、植物系ワ
ックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラク
タムも利用できる。前記誘導体には、ケン化物、塩、ア
ルキレンオキサイド付加物、エステルが含まれる。
ルキレンを高圧下でラジカル重合或いはチーグラー触媒
を用いて重合した低分子量のポリアルキレン及びこの時
の副生成物;高分子量のポリアルキレンを熱分解して得
られる低分子量のポリアルキレン;一酸化炭素及び水素
からなる合成ガスから触媒を用いて得られる炭化水素の
蒸留残分、或いはこれらを水素添加して得られる合成炭
化水素;から得られるワックスが用いられ、酸化防止剤
が添加されていてもよい。或いは、直鎖状のアルコー
ル、アルコール誘導体、脂肪酸、酸アミド、エステル或
いは、モンタン系誘導体である。更に、脂肪酸の不純物
を予め除去してあるものも好ましい。
チレンの如きアルキレンを重合したもの及びこの時の副
生成物、フィッシャートロプシュワックスの如き炭素数
が数千、特に千ぐらいまでの炭化水素を母体とするもの
が良い。
剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶化(例え
ば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワックスを
分子量により分別したワックスも本発明に好ましく用い
られる。また分別後に、酸化やブロック共重合、グラフ
ト変性を行なってもよい。例えば、これらの方法で、低
分子量分を除去したもの、低分子量分を抽出したもの、
更にこれらから低分子量分を除去したものなどの任意の
分子量分布を持つものである。
クス成分を添加することは、本発明の好ましい形態の一
つである。これらの低分子量ワックス成分は、重量平均
分子量(Mw)は3万以下、好ましくは1万以下のもの
が望ましい。更に好ましくは、Mwが400〜3,00
0、数平均分子量(Mn)が200〜2,000、更に
Mw/Mnが3.0以下であることが望ましい。
り、トナーに好ましい物理的特性を持たせることが出来
る。すなわち、上記範囲より分子量が小さくなると熱的
影響や機械的影響を過度に受け易く、耐オフセット性や
保存性に問題が生じる。また、上記範囲より分子量が大
きくなると、該化合物の添加効果が消失するだけでな
く、画像形成装置とのマッチングに問題を生じる。
ワックス成分は、下記一般式 R−Y
ステル基,スルホニル基を示す。]を有するゲルパーミ
エーションクロマトグラフによる重量平均分子量が30
00以下の化合物を60重量%以上、好ましくは70重
量%以上含有させることにより本発明の目的を高度に達
成することが出来る。すなわち、後述する結着樹脂との
マッチングが非常に良好である。
合物の誘導体であり、主鎖は直鎖状の飽和炭化水素であ
る。化合物(A)から誘導される化合物であれば上記の
例に示した以外のものでも使用出来る。
ものとしては、ガスクロマトグラフィー(GC)により
測定される炭素数分布において炭素数が25以上、更に
は35以上、特には45以上を主成分とするものが好ま
しい。そして炭素数(メチレン鎖1個)に応じて現われ
るピークが炭素数で1つ毎に規則的な強弱が現われる低
分子量合成ワックス成分が、可塑効果の制御が容易で、
本発明に好ましく用いられる。
のトナーの諸特性をバランス良く、高度に達成する為に
は、最大のピークが炭素数25以上、特に30以上、さ
らには35〜150にあるものが好ましく用いられる。
の熱のやり取りを測定しその挙動を観測するので、測定
原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計
で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー
社製のDSC−7が利用できる。
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。
PCにより次の条件で測定される。
添加) 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.15重量%の試料を0.4ml注入
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
スクロマトグラフィー(GC)により次の条件で測定さ
れる。
気社製) カラム :SGE HT−5 6m×0.53mm
ID×0.15μm キャリアガス:He 20ml/min Consta
nt FlowMode オーブン温度:40℃→450℃ 注入口温度 :40℃→450℃ 検出器温度:450℃ 検出器 :FID 注入口 :プレッシャーコントロール付
し、最適流量を一定に保ちつつ測定し、n−パラフィン
を標準サンプルとして用いた。
HF可溶分により測定されるGPCの分子量分布におい
て、分子量2,000〜3万の領域にメインピークを有
する分子量5万未満の低分子量成分と分子量10万以上
の領域にサブピーク、もしくはショルダーを有する分子
量5万以上の高分子量成分からなるものが好ましい。
が10万未満の場合、トナーの耐高温オフセット性が満
足なものとならないばかりか、本発明に係るワックス成
分の分散性や分散状態の保持が不十分となり、画像濃度
の低下等の画像欠陥を生じ易くなる。また、該結着樹脂
の低分子量成分のピーク分子量が2,000未満の場合
には、該ワックス成分による可塑化が急激なものとなる
ため、耐高温オフセット性や保存性に重大な問題を生じ
る。また、局部的に相分離を生じ易くなるため、トナー
の摩擦帯電も不均一なものとなり現像特性も悪化する。
一方、ピーク分子量が3万を超えると、該ワックス成分
の分散状態はある程度改善され、現像特性は向上するも
のの定着性が十分なものでなくなる。また、粉砕法等に
よりトナーを製造する場合には生産性の低下を招く。
量分布を上記のように特定することにより、トナーとし
て求められる諸特性のバランスを取り易くすることが出
来る。
は、実質的にTHF不溶分を含まず、THF可溶分によ
り測定されるGPCの分子量分布において、分子量1,
000以下を示す低分子量成分の面積比が15%以下で
あり、且つ、分子量100万以上を示す高分子量成分の
面積比を0.5〜25%とすることで本発明に係るワッ
クス成分とのマッチングが非常に良好なものとなる。す
なわち、分子量1,000以下を示す低分子量成分の面
積比が15%を超えると、該ワックス成分により可塑化
が急激に加速され、上述の如き問題がより顕著となる。
更には、感光体ドラム表面へのトナー融着等、画像形成
装置とのマッチングにも支障を生じる。一方、分子量1
00万以上を示す高分子量成分が0.5%未満の場合、
該ワックス成分の良好な分散状態の維持が困難となった
り、画像形成装置から受ける外力によりトナーが劣化し
易くなる。このため、トナーの現像特性や保存性、更に
は耐久性の悪化を招いたりする。特に低温低湿環境下で
の画像カブリや高温高湿環境下での画像濃度低下が顕著
なものとなる。逆にTHF不溶分や分子量100万以上
の高分子量成分が25%を超えて存在すると、低温定着
性やトナーの生産性を阻害するばかりか、トナー構成材
料の均一分散が困難なものとなり、トナーの均一な摩擦
帯電が得られず、現像特性が悪化する。また、分散状態
を改善するためにトナー製造時に熱溶融混練等により外
的に混合力を高めても、機械的剪断力による高分子鎖の
切断を生じ、低温定着性と耐高温オフセット性のバラン
スを取ることが困難なものとなる。これらの傾向は、特
にトナーの粒子径を微粒子化したり、高比重の磁性微粒
子の均一分散を必須とする磁性トナーにおいて顕著なも
のとなる。
脂成分は、THF可溶分のGPCの分子量分布におい
て、分子量10万以上の領域に相当する高分子量成分
が、多官能性重合開始剤、及び/又は、多官能性不飽和
単量体を用いて得られた重合体を用いることで、低温定
着性と耐高温オフセット性を高度に達成しつつ、そのバ
ランスを崩すことなくトナーの現像特性や耐久性、更に
は保存性等を格段に向上することができる。
えている。
もしくは分枝構造を有する前記高分子量成分をトナー組
成物中に含有させることにより、従来の架橋性重合体と
比べ加熱定着時のトナーの溶融粘度を高めることなく、
半溶融状態のトナーの弾性を維持することができる。ま
た、本発明に係るワックス成分とのマッチングが良好
で、可塑化された場合でも前述の如き弾性は失われるこ
とはない。これにより、低温定着性と耐高温オフセット
性が格段に向上した。また、上記のような構造を有する
高分子量成分を添加することで、トナー製造時に熱溶融
混練を経ることにより局部的に相分離した前記揮発成分
やワックス成分により可塑化された低溶融粘度部分との
粘度差を解消し、トナー組成物に均一な混合力を享受す
ることができる様になるので分散状態が相乗的に良化
し、トナーの現像特性が向上する。更に、トナーの機械
的強度を増すこともできるので、画像形成装置から受け
る外力に対しても劣化を抑制することが可能となり、該
画像形成装置とのマッチングも容易となる。
はGPCにより次の条件で測定される。
l注入
後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、更に12時間以上静置する。このときT
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25
−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマ
ン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通
過させたものを、GPCの試料とする。また試料濃度
は、樹脂成分が上記濃度となるように調整する。
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。
HF不溶分を含まないことが好ましい。具体的には樹脂
組成物基準で5重量%以下、好ましくは3重量%以下で
ある。
樹脂組成物中のTHF溶媒に対して不溶性となったポリ
マー成分(実質的に架橋ポリマー)の重量割合を示し、
架橋成分を含む樹脂組成物の架橋の程度を示すパラメー
ターとして使うことができる。THF不溶分とは、以下
のように測定された値をもって定義する。
秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.
86R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒とし
てTHF100〜200mlを用いて6時間抽出し、溶
媒によって抽出された可溶成分をエバポレートした後、
100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を
秤量する(W2g)。トナー中の磁性体あるいは顔料の
如き樹脂成分以外の成分の重量を(W3g)とする。T
HF不溶分は、下記式から求められる。
と、高度に低温定着化を達成することが出来ない。
造する方法として、溶液重合法により高分子量重合体と
低分子量重合体を別々に合成した後にこれらを溶液状態
で混合し、次いで脱溶剤する溶液ブレンド法、また、押
出機等により溶融混練するドライブレンド法、さらに、
従来公知の重合法等により高分子量重合体もしくは、低
分子量重合体の何れか一方の重合体成分を生成させた
後、該重合体成分を他方の重合体成分を与えるモノマー
に溶解し、これを重合し、結着樹脂を得る所謂2段階重
合法等が挙げられる。しかし、ドライブレンド法では、
均一な分散,相溶の点で問題があり、また、2段階重合
法だと均一な分散性等に利点が多いものの、低分子量重
合体成分存在下で行う場合は、該低分子量重合体成分を
高分子量成分以上に増量することが出来ないばかりか、
低分子量成分の存在下では、本発明に所望の十分な高分
子量成分の合成が非常に困難であるだけでなく、不必要
な低分子量成分が副生成する等の欠点を生じる。逆に高
分子量成分の存在下では低分子量成分の重合度を制御す
ることが困難で、特に分子量1,000以下を示す副生
成物量が増加し易く、また、モノマーの転化率も十分な
ものにならない為、結着樹脂中の未反応モノマーの残留
量も増える傾向にあり、本発明に係るワックス成分との
マッチングに支障を生じる。したがって、本発明に係る
結着樹脂の製造方法としては、該溶液ブレンド法が最も
好適である。
分と高分子量重合体成分の混合重量比は30:70〜9
0:10であり、特に溶液ブレンド法にて製造する場合
には50:50〜85:15である。つまり、該高分子
量成分がこの範囲より多いとトナーの定着性が悪化す
る。また、溶液混合時に粘度が上昇し、結着樹脂構成成
分の相溶性や分散性が悪化したり、結着樹脂の分子鎖の
切断を招く。更にこのような結着樹脂と他のトナー構成
材料とを溶融混練しても、該トナー構成材料の分散不良
や偏析を引き起こす。逆に該高分子量成分が上記範囲よ
り少ないとトナーの耐高温オフセット性が不十分なもの
となるばかりか、現像特性の低下を引き起こす。
成方法として本発明に用いることの出来る重合法とし
て、乳化重合法や懸濁重合法が挙げられる。
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。
が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操
作が必要で、この不便を避けるためには懸濁重合が好都
合である。
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、水系溶
媒に対するモノマー量等で適当量があるが、一般に水系
溶媒100重量部に対して0.05〜1重量部で用いら
れる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用す
る開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択すべき
である。
分は本発明の目的を達成する為に、以下に例示する様な
多官能構造を有する多官能性重合開始剤を用いることが
好ましい。
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジ
ン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,4
−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n−
ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイ
ドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペー
ト、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−ブチルパー
オキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド等の1分子
内に2つ以上のパーオキサイド基などの重合開始機能を
有する官能基を有する多官能性重合開始剤、及びジアリ
ルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシマ
レイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート及
びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート等の1
分子内に、パーオキサイド基などの重合開始機能を有す
る官能基と重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合
開始剤から選択される。
−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロ
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテ
レフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート及
び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオキシ
アリルカーボネートである。
樹脂組成物として要求される種々の性能を満足する為
に、単官能性重合開始剤と併用することが好適である。
特に、該多官能性重合開始剤の半減期10時間を得る為
の分解温度よりも低いそれを有する単官能性重合開始剤
と併用することでトナーの現像特性が改善される。
ド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベ
ンゼン等のアゾ、及び、ジアゾ化合物等が利用出来る。
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、該多官能性重合開始剤の開始剤効率を適正に保つ為
には、任意の重合条件下で、重合時間が該多官能性重合
開始剤の示す半減期を経過した後に添加するのが好まし
い。該単官能重合開始剤は、モノマー100重量部に対
し、0.05〜2重量部で用いられる。
合体成分は、本発明の目的を達成する為に、以下に例示
する様な架橋性モノマーを含有することが好ましい。
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられ、具
体例としては、芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ば
れたジアクリレート化合物類;例えば、エチレングリコ
ールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジア
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートに代えたもの;エーテル結合を含むアル
キル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリ
レート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレー
ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上
の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたも
の;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、ポリオキシエチレン
(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリ
レート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタクリ
レートに代えたもの;更には、ポリエステル型ジアクリ
レート化合物類、例えば、商品名MANDA(日本化
薬)が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエ
リスリトールアクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステ
ルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメ
タアクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテート;等が挙げられる。
成分100重量%に対して、1重量%以下の範囲で用い
ることにより、低温定着性と耐オフセット性を良好に満
足するばかりか、トナーの保存性も向上する。
られるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニ
ルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類が挙げられ、他のモノマ
ー成分100重量%に対して0.001〜0.05重量
%の範囲で使用するのが良い。これにより、トナーの粒
径を微粒子化した場合でも各環境下における現像剤の現
像特性が安定し、耐久性も向上する。また、本発明に係
るワックス成分と良好なマッチングを示す。
分子側成分は、カルボキシル基、カルボン酸塩基、又
は、カルボン酸無水基のうち、少なくとも1種を有する
モノマーユニットを含有させ、現像剤製造時の熱溶融混
練工程を経ることによって架橋反応を促進させても良
い。特に低溶融粘度の結着樹脂を用いた場合には、架橋
反応による増粘効果により、現像剤を構成する各成分が
これまで以上に強く均一に剪断力を享受することが出来
るので相乗的に分散性が良化され現像性の安定化が実現
されることはもちろん、本発明に係るワックス成分と良
好なマッチングを示す。
には、一定量以上の架橋結合を形成し得る上記カルボキ
シル基等を現像特性を損なわない範囲で含有させること
が好ましい。具体的には、本発明に係る結着樹脂を構成
する高分子側成分の酸価が0.5〜30となるように調
整する。
する重合体成分としては、カルボキシル基、カルボン酸
無水基、カルボン酸塩基のうち少なくとも1種以上を含
有する重合体が最も良好な反応性を示す。ビニル系重合
体合成用のカルボキシル基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ
−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン
酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導
体又は無水マレイン酸などがあり、このようなモノマー
を単独、或いは混合して、他のモノマーと共重合させる
ことにより所望の重合体を作ることができる。この中で
も、特に不飽和ジカルボン酸のモノエステル誘導体を用
いることが好ましい。
基を含有するモノマーとしては、例えば、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、
マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル
酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェ
ニルなどのようなα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエ
ステル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オク
テニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノ
エチル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブ
テニルアジピン酸モノブチルなどのようなアルケニルジ
カルボン酸のモノエステル類;フタル酸モノメチルエス
テル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノブチ
ルエステルなどのような芳香族ジカルボン酸のモノエス
テル類;などが挙げられる。
は、結着樹脂の高分子側を構成している全モノマーに対
し1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%添加すれ
ばよい。
モノマーが選択される理由としては、該懸濁重合では水
系の懸濁液に対して、溶解度の高い酸モノマーの形で使
用するのは適切でなく、溶解度の低いエステルの形で用
いるのが好ましいからである。
れた共重合体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル
部位はアルカリ処理を行い、ケン化させることもでき
る。即ち、アルカリのカチオン成分と反応させて、カル
ボン酸基或いはカルボン酸エステル部位を極性官能基に
変化させることが好ましい。結着樹脂の高分子側成分に
含金属化合物と反応するカルボキシル基が含有されてい
ても、カルボキシル基が無水化、すなわち閉環された状
態にあると、架橋反応の効率が低下するからである。
後、重合時に使用した溶媒中に水溶液として投入し、撹
拌しながら行なえばよい。本発明に用いることのできる
アルカリとしては、Na,K,Ca,Li,Mg,Ba
などのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物;
Zn,Ag,Pb,Niなどの遷移金属の水酸化物;ア
ンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ピリジウム塩
などの4級アンモニウム塩の水酸化物などがあり、特に
好ましい例として、NaOHやKOHが挙げられる。
体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル部位の全て
に渡って行われる必要はなく、部分的にケン化反応が進
行し、極性官能基に変わっていればよい。
は、バインダー樹脂中の極性基の種類、分散方法、構成
モノマーの種類などにより一概に決定し難いのである
が、バインダー樹脂の酸価の0.02〜5倍当量であれ
ばよい。0.02倍当量より少ない場合はケン化反応が
十分でなく、反応によって生じる極性官能基の数が少な
くなり、結果として後の架橋反応が不十分となる。逆に
5倍当量を超える場合は、カルボン酸エステル部位など
の官能基に対し、エステルの加水分解、ケン化反応によ
る塩の生成などによって官能基に悪影響を及ぼす。
処理を施した時は、処理後の残存カチオンイオン濃度が
5〜1000ppmの間に含まれ、アルカリの量を規定
するのに好ましく用いることができる。
における樹脂組成物の高分子鎖間の架橋を促進する為に
含金属有機化合物を添加しても良く、特に気化性や昇華
性に富む有機金属化合物を配位子や対イオンとして含有
するものが優れた結果を与える。
有機化合物のうちで上記のような性質を有するものとし
ては、例えば、サリチル酸、サリチルアミド、サリチル
アミン、サリチルアルデヒド、サリチロサリチル酸、ジ
tert−ブチルサリチル酸などのサリチル酸及びその
誘導体、例えば、アセチルアセトン、プロピオンアセト
ンなどのβ−ジケトン類、例えば、酢酸塩やプロピオン
酸などの低分子カルボン酸塩などがある。
分の合成方法としては、公知の方法を用いることができ
る。しかしながら、塊状重合法では、高温で重合させて
反応速度を速めることで、低分子量重合体を得ることが
できるが、反応をコントロールしにくい問題点がある。
その点、溶液重合法では、溶媒によるラジカルの連鎖移
動の差を利用して、また、重合開始剤量や反応温度を調
整することで低分子量重合体を温和な条件で容易に得る
ことができ、本発明で用いる樹脂組成物中の低分子量体
を得るには好ましい。特に、重合開始剤の使用量を最小
限に抑え、重合開始剤の残渣の影響を極力抑えるという
意味で、加圧条件下での溶液重合法も有効である。
分子側成分を得る為のモノマー及び、該低分子側成分を
得る為のモノマーとしては、次のようなものが挙げられ
る。
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエン等の不飽和ポリエン類;塩
化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルな
どのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
などのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体;のビニル系モノマー
が単独もしくは2つ以上で用いられる。
際し、予め前記ワックス成分を混合,分散させておくこ
とが好ましい。特に、バインダー製造時に該低分子量ワ
ックス成分と高分子量重合体とを溶剤に予備溶解した
後、低分子量重合体溶液と混合する方法が好ましい。予
め低分子量ワックス成分と高分子量成分を混合しておく
ことで、ミクロ領域での相分離が緩和され、高分子量成
分を再凝集させず、低分子量成分との良好な分散状態が
得られる。
撹拌時の樹脂の変質防止、操作性等を考慮し、5〜70
重量%以下であることが好ましく、高分子重合体成分と
低分子量ワックス成分の予備溶液は5〜60重量%以
下、低分子重合体溶液は5〜70重量%以下であること
が好ましい。
を溶解又は分散させる方法は、撹拌混合により行われ、
回分式でも連続式でも差し支えない。
は、該予備溶液の固形分量に対して、該低分子重合体溶
液を10〜1000重量部添加し撹拌混合を行うことで
あり、回分式でも連続式でもさしつかえない。
いる有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルオール、
キシロール、ソルベントナフサ1号、ソルベントナフサ
2号、ソルベントナフサ3号、シクロヘキサン、エチル
ベンゼン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ミネ
ラルスピリット等の炭化水素系溶剤、メタノール、エタ
ノール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルア
ルコール、アミルアルコール、シクロヘキサノール等の
アルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系
溶剤、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、セロソルブアセテ
ート等のエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール等の
エーテル系溶剤等が挙げられる。これらの中で芳香族、
ケトン系、エステル系の溶剤が好ましい。また、これら
を混合して用いても差し支えない。
溶剤溶液を加熱後、常圧下で有機溶剤の10〜80重量
%を除去した後、減圧下で、残存溶剤を除去するのが良
い。この時、有機溶剤溶液は、用いた有機溶剤の沸点以
上、200℃以下に保持する必要がある。有機溶剤の沸
点を下回ると溶剤留去時の効率が悪いだけでなく、有機
溶剤中の重合体に不必要な剪断力がかかったり、各構成
重合体の再分散が促進され、ミクロな状態での相分離を
起こす。また、200℃を超えると重合体の解重合が進
行し、分子切断によるオリゴマー生成にとどまらず、モ
ノマー生成による製品樹脂内への残存モノマーの混入を
招き、電子写真用トナーバインダーとして不適当なもの
となる。
分散させておく場合、該結着樹脂成分中の揮発成分は、
0.2重量%未満に制御される。該揮発成分の残存量が
0.2重量%以上になると前述の如き可塑化に起因する
問題を生じるだけでなく、バインダー樹脂自身の保存性
にも影響を生じる。
用樹脂組成物は、低分子量ワックス成分の分散性は言う
までもなく、低分子量重合体と高分子量重合体の相溶性
に優れ、従来の方法と比較して、大幅な改善がなされ
る。
の呈するガラス転移温度(Tg)は50〜70℃になる
ように調整される。Tgが50℃より低いと高温雰囲気
下での現像剤の劣化や加熱定着時でのオフセットの原因
となる。また、70℃を超えると定着性全般に悪影響を
及ぼす。
定装置(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエル
マー社製)を用い測定した。
mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リ
ファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲
30℃〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で常温常
湿下で測定を行う。この昇温過程で、温度40〜100
℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られ
る。このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースラ
インの中間点の線と示差熱曲線との交点とした。
像性向上の為、荷電制御剤を添加することが好ましい。
グロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系
染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料(例
えばC.I.ベーシック イエロー 2(C.I.41
000)、C.I.ベーシック イエロー 3、C.
I.ベーシック レッド 1(C.I.45160)、
C.I.ベーシック レッド 9(C.I.4250
0)、C.I.ベーシックバイオレット 1(C.I.
42535)、C.I.ベーシック バイオレット 3
(C.I.42555)、C.I.ベーシック バイオ
レット10(C.I.45170)、C.I.ベーシッ
ク バイオレット 14(C.I.42510)、C.
I.ベーシック ブルー 1(C.I.42025)、
C.I.ベーシック ブルー 3(C.I.5100
5)、C.I.ベーシック ブルー5(C.I.421
40)、C.I.ベーシック ブルー 7(C.I.4
2595)、C.I.ベーシック ブルー 9(C.
I.52015)、C.I.ベーシック ブルー 24
(C.I.52030)、C.I.ベーシック ブルー
25(C.I.52025)、C.I.ベーシック ブ
ルー 26(C.I.44025)、C.I.ベーシッ
ク グリーン 1(C.I.42040)、C.I.ベ
ーシック グリーン 4(C.I.42000)など、
これらの塩基性染料のレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、
C.I.ソルベント ブラック 3(C.I.2615
0)、ハンザイエローG(C.I.11680)、C.
I.モードラント ブラック 11、C.I.ピグメン
ト ブラック 1等が挙げられる。
シルアンモニウムクロライド、デシル−トリメチルアン
モニウムクロライドなどの四級アンモニウム塩或いはア
ミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有す
る縮合系ポリマー等のポリアミド樹脂等が挙げられ、好
ましくはニグロシン、四級アンモニウム塩、トリフェニ
ルメタン系含窒素化合物、ポリアミド等が好ましく用い
られる。
公昭41−20153号、同42−27596号、同4
4−6397号、同45−26478号など記載されて
いるモノアゾ染料の金属錯体、さらには特開昭50−1
33338号に記載されているニトロアミン酸及びその
塩或いはC.I.14645などの染顔料、特公昭55
−42752号、特公昭58−41508号、特公昭5
8−7384号、特公昭59−7385号などに記載さ
れているサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸のZ
n,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、スルホン化
した銅フタロシアニン顔料、ニトロ基、ハロゲンを導入
したスチレンオリゴマー、塩素化パラフィン等を挙げる
ことができる。特に分散性の面などから、一般式[I]
で表わされるアゾ系金属錯体や一般式[II]で表わさ
れる塩基性有機酸金属錯体が好ましい。
基性有機酸金属錯体[II]の具体例を示す。
以上組み合わせて用いることが可能である。
合、添加量は上述した様に良好な摩擦帯電性を保持しつ
つ、上記荷電制御剤による現像スリーブ表面の汚染によ
る現像力の低下及び環境安定性の低下といった弊害を最
小限に抑えるために結着樹脂100重量部に対して、
0.1〜5重量部の添加量が好ましい。
性,現像性,流動性,耐久性向上のため、無機微粉体ま
たは疎水性無機微粉体が混合されることが好ましい。例
えば、シリカ微粉末あるいは、酸化チタン微粉末を単独
あるいは併用して用いることが好ましい。
ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる
乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及
び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両方
が使用可能であるが、表面及び内部にあるシラノール基
が少なく、製造残渣のない乾式シリカの方が好ましい。
化処理されているものが好ましい。疎水化処理するに
は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ
素化合物などで化学的に処理することによって付与され
る。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸
気相酸化により生成された乾式シリカ微粉体をシランカ
ップリング剤で処理した後、あるいはシランカップリン
グ剤で処理すると同時にシリコーンオイルの如き有機ケ
イ素化合物で処理する方法が挙げられる。
グ剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメ
チルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエト
キシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロ
ルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニ
ルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブ
ロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルト
リクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、
クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシラ
ンメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリ
オルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキ
シシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキ
サン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンが
挙げられる。
イルが挙げられる。好ましいシリコーンオイルとして
は、25℃における粘度がおよそ30〜1,000セン
チストークスのものが用いられ、例えばジメチルシリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メ
チルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシ
リコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好ま
しい。
ンカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコー
ンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直
接混合しても良いし、ベースとなるシリカへシリコーン
オイルを噴射する方法によっても良い。あるいは適当な
溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた
後、ベースのシリカ微粉体とを混合し、溶剤を除去して
作製しても良い。
疎水化処理の好ましい系体は、ジメチルジクロロシラン
で処理し、次いでヘキサメチルジシラザンで処理し、次
いでシリコーンオイルで処理することにより調製する方
法が挙げられる。
ランカップリング剤で処理し、後にオイル処理すること
が疎水化度を効果的に上げることができ、好ましい。
には、オイル処理を酸化チタン微粉体に施したものも本
発明において使用可能であり、シリカ系同様に好まし
い。
シリカ微粉体以外の外部添加剤を添加してもよい。
付与剤、ケーキング防止剤、熱ロール定着時の離型剤、
滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子で
ある。
03〜1.0μmのものが好ましく、その樹脂を構成す
る重合性単量体としては、スチレン・o−メチルスチレ
ン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレン・p−メ
トキシスチレン・p−エチルスチレン等のスチレン系単
量体、アクリル酸・メタクリル酸等のメタクリル酸類、
アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸n−
ブチル・アクリル酸イソブチル・アクリル酸n−プロピ
ル・アクリル酸n−オクチル・アクリル酸ドデシル・ア
クリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸ステアリル・
アクリル酸2−クロルエチル・アクリル酸フェニル等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル・メタクリ
ル酸エチル・メタクリル酸n−プロピル・メタクリル酸
n−ブチル・メタクリル酸イソブチル・メタクリル酸n
−オクチル・メタクリル酸ドデシル・メタクリル酸2−
エチルヘキシル・メタクリル酸ステアリル・メタクリル
酸フェニル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタ
クリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステ
ル類その他のアクリロニトリル・メタクリロニトリル・
アクリルアミド等の単量体が挙げられる。
ソープフリー重合等が使用可能であるが、より好ましく
は、ソープフリー重合によって得られる粒子が良い。
次帯電装置としてローラ、ブラシあるいは、ブレード等
の接触帯電系において、ドラム融着に多大な効果をもた
らすことが確認されている。
テアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤、中で
もポリ弗化ビニリデンが好ましい。或いは酸化セリウ
ム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、
中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。或いは例え
ば酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動性付与剤、中
でも特に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止剤、
或いは例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチ
モン、酸化スズ等の導電性付与剤、また逆極性の白色微
粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いるこ
ともできる。
疎水性無機微粉体は、磁性トナー100重量部に対して
0.1〜5重量部(好ましくは、0.1〜3重量部)使
用するのが良い。
性トナーを作製するには磁性粉及びビニル系,非ビニル
系の熱可塑性樹脂、必要に応じて着色剤としての顔料又
は染料、荷電制御剤、その他の添加剤等をボールミルの
如き混合機により充分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏
和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又
は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密
な分級をおこなって本発明に係るところの磁性トナーを
得ることが出来る。
の他の方法として、重合法によってトナーを製造するこ
とが可能である。この懸濁重合法トナーは重合性単量体
及び本発明の磁性酸化鉄、重合開始剤(更に必要に応じ
て架橋剤、荷電制御剤及びその他の添加剤)を均一に溶
解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量
体組成物あるいは、この単量体組成物をあらかじめ重合
したものを分散安定剤を含有する連続相(例えば水)中
に適当な攪拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わ
せ、所望の粒径を有するトナー粒子としたものである。
4(μm)が、3.5≦D4≦6.5であり、且つ、個数
粒度分布における3.17μm以下の粒子の存在割合N
(個数%)との関係が、 35−D4×5≦N≦180−D4×25 を満足する粒度分布をもつことが好ましい。
呈する粒度分布に調整することにより更なる高画質が達
成される。従来、このような粒度分布を呈するトナー
は、摩擦帯電が過剰となるため、画像濃度低下やスリー
ブゴーストの発生を招いていたが、本発明の磁性粒子粉
体を用いることでこれらの問題を未然に回避することが
可能となった。
ルターカウンターTA−II型あるいはコールターマル
チサイザー(コールター社製)等種々の方法で測定可能
であるが、本発明においてはコールターカウンターTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分
布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9
801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続
し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl
水溶液を調製する。たとえば、ISOTON R−II
(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使
用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアル
キルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更
に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解
液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない前記
コールターカウンターTA−II型によりアパーチャー
として100μmアパーチャーを用いて、2μm以上の
トナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを
算出した。
定義されるトナーのパッキング時の空隙率を0.50〜
0.70とすることでトナーの帯電特性が向上する。 空隙率=(真密度−タップ密度)/真密度
ー規制ブレード間で摩擦帯電が行われる。トナーのパッ
キング時の空隙率が0.50未満の状態で摩擦帯電が繰
り返されると摩擦帯電が過剰となるばかりでなく、トナ
ー粒子表面の劣化を加速させる。また、0.70を超え
ると十分な摩擦帯電が得られない。特にこの傾向は、上
述の如き微粒子径のトナーの場合に顕著となる。
うにして測定する。
れ、約200kgf/cm2の圧力で1分間加圧し成型
する。このサンプルの体積及び重量を測定し密度γを求
める。
カワミクロン(株)製のパウダーテスターを用い、該パ
ウダーテスターに付属している容器を使用して、該パウ
ダーテスターの取扱説明書の手順にしたがって測定した
値を言う。
具体的に説明する。
の周囲に一次帯電ローラー117、現像器140、転写
帯電ローラー114、クリーナ116、レジスタローラ
ー124等が設けられている。そして感光ドラム100
は一次帯電ローラー117によって−800Vに帯電さ
れる。そして、レーザー発生装置121によりレーザー
光123を感光ドラム100に照射することによって露
光される。感光ドラム100上の静電潜像は現像器14
0によって一成分磁性トナーで現像され、転写材を介し
て感光ドラムに当接された転写ローラー114により転
写材上へ転写される(印加直流電圧2kV)。トナー画
像をのせた転写材は搬送ベルト125等により定着器1
26へ運ばれ転写材上に定着される。また、静電潜像担
持体上に一部残されたトナーはクリーニング手段116
によりクリーニングされる。
ム100に近接してアルミニウム,ステンレス等非磁性
金属で作られた円筒状のトナー担持体102(以下現像
スリーブと称す)が配設され、感光ドラム100と現像
スリーブ102との間隙は図示されないスリーブ/ドラ
ム間隙保持部材等により約300μmに維持されてい
る。また、現像器内には攪拌棒141が配設されてい
る。現像スリーブ内にはマグネットローラー104が現
像スリーブ102と同心的に固定、配設されている。但
し、現像スリーブ102は回転可能である。マグネット
ローラー104には図示の如く複数の磁極が具備されて
おり、S1は現像、N1はトナーコート量規制、S2はト
ナーの取り込み/搬送、N2はトナーの吹き出し防止に
影響している。現像スリーブ102に付着して搬送され
る磁性トナー量を規制する部材として、弾性ブレード1
03が配設され弾性ブレード103の現像スリーブ10
2に対する当接圧により現像領域に搬送されるトナー量
が制御される。現像領域では、感光ドラム100と現像
スリーブ102との間に現像バイアスが印加され、現像
スリーブ上トナーは静電潜像に応じて感光ドラム100
上に飛翔し可視像となる。
状のアルミの如き基体と、該基体表面を被覆する被覆層
とを有する。図3に本発明に好適なトナー担持体の構成
を示す。図3においてトナー担持体1は基体5と被覆層
6を有する。更に被覆層6は、トナー担持体表面に粗さ
を付与するための粒子2、結着樹脂3及び導電性物質4
で構成される。
粗さを付与するための粒子と導電性物質と結着樹脂とを
含有することにより、本発明の磁性トナーとのマッチン
グが良好なものとなる。本発明に用いられるトナー担持
体表面に粗さを付与するための粒子の大きさは個数平均
粒径で0.05〜100μm、好ましくは0.5〜50
μm、特には1.0〜20μmが良い。粒子の個数平均
粒径が0.05μm未満ではトナーの搬送能力が低下
し、100μmを超える場合では被膜からの粒子の離脱
が生じやすくなり好ましくない。本発明に好ましく用い
られるトナー担持体表面に粗さを付与するための粒子の
具体例としては、例えばPMMA,アクリル樹脂,ポリ
ブタジエン樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリエチレン,ポ
リプロピレン,ポリブタジエン、又はこれらの共重合
体,ベンゾグアナミン樹脂,フェノール樹脂,ポリアミ
ド樹脂,ナイロン,フッ素系樹脂,シリコーン樹脂,エ
ポキシ系樹脂,ポリエステル樹脂等の樹脂粒子や、ある
いはシリカ,アルミナ,酸化亜鉛,酸化チタン,酸化ジ
ルコニウム,炭酸カルシウム,マグネタイト,フェライ
ト,硝子、の如き無機化合物粒子等が挙げられる。本発
明のトナー担持体表面に粗さを付与するための粒子は、
前述したサイズの球状もしくは球状に近い形状の粒子が
特に好ましく使用される。またトナー担持体表面に粗さ
を付与するための粒子として、無機粒子と有機物粒子を
混合して用いることも可能である。前記有機系の粒子に
おいては架橋型樹脂粒子が適当であり好ましい。本発明
に用いられる被覆層の中のトナー担持体表面に粗さを付
与するための粒子の添加量としては、結着樹脂100重
量部に対し2〜120重量部の範囲で特に好ましい結果
を与える。2重量部未満では球状粒子の添加効果が小さ
く、120重量部を超えるとトナーの帯電性が低くなり
過ぎてしまう場合がある。
としては、ファーネスブラック,ランプブラック,サー
マルブラック,アセチレンブラック,チャンネルブラッ
ク等のカーボンブラック;酸化チタン,酸化スズ,酸化
亜鉛,酸化モリブデン,チタン酸カリ,酸化アンチモン
及び酸化インジウム等の金属酸化物等;アルミニウム,
銅,銀,ニッケル等の金属,グラファイト,金属繊維,
炭素繊維等の無機系充填剤が挙げられる。本発明では、
特にグラファイト,カーボンブラック又はグラファイト
とカーボンブラックの混合物が特に好ましく用いられ
る。本発明に用いられるグラファイトとしては、天然
物,人造合成物のいずれも使用可能である。好ましいグ
ラファイトの粒径に関しては、グラファイトの形状が鱗
片状であること、またトナー担持体製造時における分散
工程時に形状が変化すること等により一義的に規定する
ことは困難であるが、長軸方向(ヘキ壊面方向)の幅と
して100μm以下であることが好ましい。測定方法と
しては、試料を直接顕微鏡で観察し測定する。本発明に
用いられる被覆層中の導電性物質の添加量としては、結
着樹脂100重量部に対して10〜120重量部の範囲
で特に好ましい結果を与える。120重量部を超える場
合は被膜強度の低下及びトナーの帯電量の低下が認めら
れ、10重量部未満では被覆層表面にトナーの汚染が発
生しやすくなる場合がある。
られる結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能
である。例えば、スチレン系樹脂,ビニル系樹脂,ポリ
エーテルスルホン樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリフ
ェニレンオキサイド樹脂,ポリアミド樹脂,フッ素樹
脂,繊維素系樹脂,アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂,
エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂,アルキッド樹脂,フ
ェノール樹脂,メラミン樹脂,ポリウレタン樹脂,尿素
樹脂,シリコーン樹脂,ポリイミド樹脂等の熱あるいは
光硬化性樹脂等を使用することができる。なかでもシリ
コーン樹脂,フッ素樹脂のような離型性のあるもの、或
いはポリエーテルスルホン,ポリカーボネート,ポリフ
ェニレンオキサイド,ポリアミド,フェノール,ポリエ
ステル,ポリウレタン,スチレン系樹脂,アクリル系樹
脂のような機械的性質に優れたものがより好ましい。本
発明のトナー担持体の導電性被覆層表面の粗度は中心線
平均粗さ(以下Ra)として0.2〜4.5μmであ
り、好ましくは0.4〜3.5μmである。表面粗度が
0.2μm未満ではトナーの搬送性が低下し、十分な画
像濃度が得られなくなる場合があり、4.5μmを超え
るとトナーの搬送量が多くなり過ぎてトナーの帯電性が
不充分となる。導電被覆層の膜厚は通常20μm以下に
することが均一な膜厚を得るために好ましいが、特にこ
の膜厚に限定されるものではない。
に粗さを付与するための粒子の粒径測定には、レーザー
回折型粒度分布計のコールターLS−130型粒度分布
計(コールター社製)を用い、個数分布から出した個数
平均径を用いた。
は、JIS表面粗さ(BO601)に基づいて、小坂研
究所製サーフコーダーSE−3300を用い、軸方向3
点×周方向2点=6点測定し、その平均値を用いた。
るが、本発明はなんらこれらに限定されるものではな
い。
造例]本発明の磁性粒子粉末に用いる磁性酸化鉄粒子の
製造例、並びに、比較製造例を述べる。
酸化ナトリウム水溶液を混合した後、Fe(OH)2を
含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。
イ素元素換算で、1.0重量%となるように添加した。
次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度90
℃において空気を通気してpH6〜7.5の条件下で酸
化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性酸
化鉄粒子を生成した。
素元素換算)0.1重量%のケイ酸ソーダを溶解した水
酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当
量添加し、さらに温度90℃で加熱しながら、pH8〜
11.5の条件下で酸化反応してケイ素元素を含有した
磁性酸化鉄粒子を生成させた。
した後、洗浄、乾燥した。得られた磁性酸化鉄粒子の一
次粒子は、凝集して凝集体を形成しているので、ミック
スマーラーを使用して該凝集体を解砕して磁性酸化鉄粒
子を一次粒子にするとともに、磁性酸化鉄粒子の表面を
平滑にし、表1に示すような特性を有する磁性酸化鉄粒
子(a)を得た。磁性酸化鉄粒子の平均粒径は0.21
μmであった。
(a)の製造と同様にして、磁性酸化鉄粒子(b)と
(c)を得た。
の凝集体をピンミルを使用して一次粒子に解砕して磁性
酸化鉄粒子(d)を得た。該磁性酸化鉄粒子(d)は、
該磁性酸化鉄粒子(c)と比較して、平滑度が低く、B
ET比表面積の値は大きかった。
酸アルミニウムを所定量加え、pHを6〜8の範囲に調
整して、水酸化アルミニウムとして、磁性酸化鉄粒子の
表面処理を行った以外は、同様にして磁性酸化鉄粒子
(e)〜(g)を得た。
ケイ酸ソーダを投入し、pHを8〜10の範囲に調整す
ること以外は、磁性酸化鉄粒子(a)の製造と同様にし
て磁性酸化鉄粒子(h)と(i)を得た。
ーダを投入し、更に、投入する水酸化ナトリウム水溶液
をFe2+に対し1.00当量を超える様に添加し、pH
を変えることにより、磁性酸化鉄粒子(j)と(k)を
得た。
率が、1.8%となるようにケイ酸ソーダを添加した
後、鉄イオンに対して1.0〜1.1当量の水酸化アル
カリ水溶液を混合し、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水
溶液の生成を行った。
ら、温度85℃において空気を通気して、酸化反応をす
ることにより、ケイ素元素を含有した磁性酸化鉄粒子を
生成した。さらに、この懸濁液に当初のアルカリ量(ケ
イ酸ソーダのナトリウム成分及び水酸化アルカリのナト
リウム成分)に対し、1.1当量となるように硫酸第一
鉄水溶液を加えた後、溶液のpHを8に維持して、空気
を吹き込みながら酸化反応をすすめ、酸化反応の終期に
pHを弱アルカリ側になるように調整し、磁性酸化鉄粒
子を得た。
浄、ロ過、乾燥し、次いで凝集している磁性酸化鉄粒子
をハンマーミルにより解砕処理し、磁性酸化鉄粒子
(l)を得た。
に、BET比表面積400m2/gのシリカ微粉体0.
8重量%をミックスマーラーによって混合し、磁性酸化
鉄粒子(m)を得た。
れた磁性酸化鉄粒子(a)〜(m)の呈する諸特性を表
1にまとめる。
例、及び、比較例]磁性酸化鉄粒子(a)の表面被覆処理の実施例 磁性酸化鉄粒子(a)100重量部とシリル化剤として
デシルトリメトキシシラン0.3重量部をシンプソン・
ミックスマーラーに投入し、50〜60℃の温度範囲で
45分間作動することにより、該磁性酸化鉄粒子(a)
の粒子表面を該シリル化剤で被覆処理を施し、本発明の
磁性粒子粉末(A)を得た。
面積は9.8(m2/g)、嵩密度は、1.15(g/
cm3)であり、処理前の磁性酸化鉄粒子(a)の呈す
る値とほぼ同等であった。また、磁気特性にも変化は見
られなかった。
処理の実施例、及び、比較例 磁性酸化鉄粒子(b)〜(m)、反応性を有する表面改
質剤の種類、及び、添加量、更に、処理装置の種類、及
び、条件を種々変化させ、本発明の磁性粒子粉末(B)
〜(I−1)、及び、比較用磁性粒子粉末(I−2)〜
(M)を得た。
粉末の諸特性を表2に示す。
内容をDSCの測定結果、及びGPCの測定結果と共に
表3にまとめる。
t%含有するポリエチレンワックス<A>、C30の高級
アルコールを62wt%含有するポリプロピレンワック
ス<B>、C50の高級脂肪族酸を67wt%含有するポ
リエチレンワックス<C>、アーゲ法より合成された炭
化水素を分別することにより得られたワックス<D>、
チーグラー触媒により低圧重合した炭化水素を分別する
ことにより得られたワックス<E>、C22の高級アルコ
ールを主成分とするワックス<a>、ポリエチレンの熱
分解より得られたワックス<b>、及び、ポリプロピレ
ンの熱分解より得られたワックス<c>である。
例]本発明の磁性トナーに好適な結着樹脂(樹脂組成
物)の製造例、並びに、比較製造例を述べる。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン87重量部、アクリル酸−n−ブチル13重量部、及
び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量部の混
合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間保持し、重
合を完了させ、低分子量重合体(L−1)溶液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−1)を分析
したところ、Mw=8,500、Mn=4,300、P
Mw=7,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン68重量部、アクリル酸−n−ブチル27重量
部、マレイン酸モノブチル5重量部、ジビニルベンゼン
0.005重量部、及び、2,2−ビス(4,4−ジ−
tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン
(10時間半減期温度;92℃)0.1重量部の混合液
を加え、撹拌し、懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
重合体(H−1)の酸価(AV=8.0)の2倍当量の
NaOH水溶液を投入し、2時間撹拌を行った。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=180万、M
n=11万、PMw=120万、Tg=60℃であっ
た。
分子量重合体(H−1)30重量部、前記ワックス成分
A(代表される構造式がCH3(CH2)48CH2OHで
表される高級アルコール系ワックス)7重量部とを投入
し、昇温して還流下で撹拌し、予備溶解を行う。この状
態で12時間保持した後、高分子量重合体(H−1)と
ワックス成分Aとの均一な予備溶解液(Y−1)を得
た。この予備溶解液中の固形分のTgは55℃であっ
た。
合体(L−1)の均一溶液280重量部を還流下で混合
した後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉
砕してトナー用樹脂組成物(I)を得た。該樹脂組成物
(I)の分子量を測定したところ、7,000と115
万にピークを有し、Mw/Mnは49、Tgは57℃で
あった。
は、0.13重量%、残留キシレン量は990ppm、
未反応スチレン量は80ppmであった。
クロスコープ(ウイルソン社製)で観察したところ、再
凝集もなく非常に良好な分散が確認された。
子量重合体(H−1)30重量部を投入し、昇温して還
流下で12時間撹拌し、高分子量重合体(H−1)の均
一な溶解液を得た。
1)の均一溶液280重量部と還流下で混合した後、溶
剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナ
ー用樹脂組成物(II)を得た。
ところ、7,000と105万にピークを有し、Mw/
Mnは49、Tgは60℃であった。
は、0.22重量%、残留キシレン量は1,700pp
m、未反応スチレン量は300ppmであった。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン70重量部とジ−tert−ブチルパーオキサイド2
重量部の混合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間
保持し、重合を完了させ、低分子量重合体(L−2)溶
液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−2)を分析
したところ、Mw=3,500、Mn=2,500、P
Mw=3,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、ジビニルベンゼン0.001重量部、及び、1,1
−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン(10時間半減期温度;9
0℃)0.1重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とし
た。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=160万、M
n=15万、PMw=80万、Tg=60℃であった。
(H−2)の溶解液を調製し、該低分子量重合体(L−
2)溶液280重量部と還流下で混合した後、溶剤を留
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナー用樹
脂組成物(III)を得た。
たところ、3,100と81万にピークを有し、Mw/
Mnは49、Tgは58℃であった。
量は、0.27重量%、残留キシレン量は1,900p
pm、未反応スチレン量は390ppmであった。
拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、還流温度
まで昇温させた。
4重量部、アクリル酸−n−ブチル6重量部、及び、
1,1−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部の混合液を
3時間かけて滴下した後、2時間重合させた。その後、
新たにスチレン20重量部、アクリル酸−n−ブチル5
重量部、更に、tert−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート3重量部を添加し、追加重合を行った
後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕し
てトナー用樹脂組成物(IV)を得た。
ころ、25,000にピークを有し、16万にショルダ
ーを形成し、Mw/Mnは17、Tgは60℃であっ
た。
は、0.39重量%、残留キシレン量は2,700pp
m、未反応スチレン量は900ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、前
記低分子量重合体(L−2)40重量部、スチレン75
重量部、アクリル酸−n−ブチル24重量部、ジビニル
ベンゼン1重量部、及び、ベンゾイルパーオキサイド4
重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に20時間
保持し、パール状の樹脂組成物(V)を得た。
ころ、3,000にピークを有し、11万にショルダー
を形成し、Mw/Mnは23、Tgは63℃であった。
0.5重量%であった為、水蒸気蒸留と減圧乾燥を繰り
返し、揮発成分量が0.04重量%、未反応スチレン1
60ppm、ベンズアルデヒド量は30ppmにした。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−3)を分析し
たところ、Mw=35,000、Mn=20,000、
PMw=30,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=96万、Mn
=45万、PMw=60万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)70重量部、高分子量重合体(H
−3)30重量部を投入し、昇温して還流下で12時間
撹拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を
冷延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(i)を得た。
したところ、30,500と55万にピークを有し、M
w/Mnは30、Tgは60℃であった。
成分は、0.50重量%、残留キシレン量は3,900
ppm、未反応スチレン量は700ppmであった。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−4)を分析
したところ、Mw=20,000、Mn=8,000、
PMw=10,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=70万、Mn
=30万、PMw=40万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)70重量部、高分子量重合体(H
−3)30重量部を投入し、昇温して還流下12時間撹
拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を冷
延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(ii)を得た。
定したところ、30,500と30万にピークを有し、
Mw/Mnは30、Tgは60℃であった。
量成分は、0.37重量%、残留キシレン量は2,40
0ppm、未反応スチレン量は550ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=96万、Mn
=5万、PMw=60万、Tg=60℃であった。
子量重合体(H−5)150重量部、及び、前記ワック
ス成分a(代表される構造式がCH3(CH2)18CH2
OHで表される高級アルコール系ワックス)90重量部
を投入し、撹拌しながらフラスコ内を充分に窒素で置換
した後、昇温して還流させる。
クリル酸−n−ブチル40重量部、及びアゾビスイソブ
チロニトリル3重量部を溶解した混合物を2.5時間か
けて滴下しながら溶液重合を行った。
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕して比較用樹脂
組成物(iii)を得た。
発量成分は、0.57重量%、残留キシレン3,900
ppm、未反応スチレン量は1,400ppmであっ
た。
明の磁性トナーの製造例、並びに比較製造例について述
べる。
エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハン
マーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕
し、得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して
分級粉を生成した。さらに、得られた分級粉をコアンダ
効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジ
ェット分級機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除
去して重量平均粒径(D4)が5.4μmである負帯電
性磁性トナー分級粉を得た。また、個数粒度分布におけ
る3.17μm以下の粒子の存在割合(N)は22%で
あった。
メチルジクロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラ
ザン処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行
った疎水性シリカ微粉体(BET300m2/g)1.
2重量部をヘンシェルミキサーで乾式混合して、本発明
の磁性トナー(1)を調製した。該磁性トナーの空隙率
は0.62であった。
例1〜7 前記磁性粒子粉末の製造例で得られた磁性粒子粉末
(B)〜(I−1)と比較製造例(I−2)〜(M)、
及び、磁性酸化鉄粒子の製造例で得られた磁性酸化鉄
(l),(m)を用いた以外、前記のトナーの製造例1
と同様にして本発明の磁性トナー(2)〜(13)と比
較用磁性トナー(25)〜(31)を調製した。
は1.5重量%、揮発成分は0.016重量%であっ
た。また、該磁性トナー(1)の分子量を測定したとこ
ろ、7000と85万にピークを有し、分子量1000
以下の面積%は7.0%で、分子量100万以上の面積
%は15.6%であった。
3)、及び、比較用磁性トナー(25〜(31)の処方
内容と諸特性を表4にまとめる。
にして、重量平均径(D4)5.5μmの磁性トナー分
級粉を得た。また、個数粒度分布における3.17μm
以下の粒子の存在割合(N)は18%であった。
ルジクロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラザン
処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行った
疎水性シリカ微粉体(BET200m2/g)1.2重
量部とソープフリー重合により得られたスチレン−アク
リル系微粒子(平均粒径0.05μm)0.05重量部
とをヘンシェルミキサーで乾式混合して、本発明の磁性
トナー(14)を調製した。該磁性トナー(14)の空
隙率は0.58であった。
I)〜(V)、並びに、比較製造例で得られた比較用樹
脂組成物(i)〜(iii)の各々100重量部を用い
た以外、前記のトナーの製造例14と同様にして本発明
の磁性トナー(15)〜(24)を調製した。
4)の処方内容と諸特性を表5にまとめる。
造例]本発明の画像形成方法に用いられる現像スリーブ
の製造例について述べる。
をメディア粒子として加え、サンドミルにて2時間分散
し、フルイを用いてビーズを分離し原液を得た。次いで
この原液380部に球状PMMA粒子(個数平均粒径1
2μm)を10重量部添加し、固形分濃度が30%にな
るようにイソプロピルアルコールを添加した後、直径3
mmのガラスビーズを用いて1時間分散し、フルイを用
いてビーズを分離し、塗工液を得た。
16mmφのアルミニウム製円筒管上に被覆層を形成さ
せ、続いて熱風乾燥炉により150℃,30分間加熱し
て硬化させ現像スリーブ1を作製した。現像スリーブ1
のRaの値はRa=1.9μmであった。
A粒子(個数平均粒径6μm)15重量部とすることの
他は現像スリーブ製造例1と同様にして現像スリーブ2
を得た。得られた現像スリーブ2のRa値はRa=1.
4μmであった。
数平均粒径4μm)5重量部とすることの他は現像スリ
ーブ製造例1と同様にして現像スリーブ3を得た。得ら
れたスリーブ3のRa値はRa=0.7μmであった。
面の粗さを現像スリーブ1とほぼ同等とするためにサン
ドブラスト処理したアルミニウム製円筒管を使用し、さ
らに球状PMMA樹脂粒子を添加しないことの他は、現
像スリーブ製造例1と同様にして現像スリーブ4を得
た。得られた現像スリーブ7のRa値はRa=1.9μ
mであった。
は、市販のレーザービームプリンターLBP−PX、並
びに、LBP−EX(共にキヤノン社製)を以下に示す
様に解像し、再設定して用いた。
図4において、一次帯電ローラー11としてナイロン樹
脂で被覆された導電性カーボンを分散したゴムローラー
(直径12mm,当接圧50g/cm)を使用し、静電
潜像担持体上にレーザー露光(600dpi)により暗
部電位VD=−600V、明部電位VL=−150Vを形
成した。
の現像スリーブ1を使用し、次いで、露光ドラム10
(直径24mm)と現像スリーブ1との間隙(S−D
間)を300μmとし現像磁極800ガウス、トナー規
制部材として厚み1.0mm、自由長10mmのウレタ
ンゴム製ブレード18を6g/cmの線圧で当接させ
た。現像バイアスとして直流バイアス成分Vdc=−40
0V、重畳する交流バイアス成分Vpp=1200V、周
速数1800Hzを用いた。
温素子21dの表面温度は130℃、加熱体21−加圧
ローラー23間の総圧は6kg、加圧ローラーとフィル
ムのニップは3mmとし、定着フィルム22には、転写
材との接触面にPTEFに導電性物質を分散させた低抵
抗の離型層を有する厚さ50μmの耐熱性ポリイミドフ
ィルムを使用した。
0%RH)、及び、高温高湿(30℃,80%RH)環
境下、6枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度
で、前記トナーの製造例1〜13、並びに、比較製造例
1〜7で得られた磁性トナー(1)〜(13)、及び、
比較用磁性トナー(25)〜(31)の各々を逐次補給
しながら間歇モード(すなわち、1枚プリントアウトす
る毎に10秒間現像器を休止させ、トナーの劣化を促進
させるモード)でプリントアウト試験を行い、得られた
プリントアウト画像を後述の項目について評価した。
現像剤とのマッチングについて評価した。
おいて、摺擦前後での画像低下率が2%と非常に良好な
低温定着性を示した。また、耐オフセット性評価におい
ても画像汚れが発生せず、優れた性能を示した。
る。
電ローラーとしてナイロン樹脂で被覆された導電性カー
ボンを分散したゴムローラー(直径12mm,当接圧5
0g/cm)を使用し、静電潜像担持体にレーザー露光
(600dpi)により暗部電位VD=−700V、明
部電位VL=−200Vを形成した。トナー担持体とし
てスリーブ製造例4の現像スリーブ4を使用し、次い
で、感光ドラムと現像スリーブ4との間隙(S−D間)
を300μmとし現像磁極800ガウス、トナー規制部
材として厚み1.0mm、自由長4mmのウレタンゴム
製ブレードを15g/cmの線圧で当接させた。現像バ
イアスとして直流バイアス成分Vdc=−500V、重畳
する交流バイアス成分Vpp=1600V、周波数220
0Hzを用いた。また、加熱定着装置の設定温度は15
0℃とした。
0%RH)及び低温低湿(15℃,10%RH)環境
下、12枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度
で、前記トナーの製造例14〜24で得られた磁性トナ
ー(14)〜(24)の各々を逐次補給しながら連続モ
ード(すなわち、1枚プリントアウトする毎に現像器を
休止させることなく、連続作動させるモード)でプリン
トアウト試験を行い、得られたプリントアウト画像を後
述の項目について評価した。
トナーとのマッチングについても評価した。
れた現像スリーブ1〜3の各々と交換する以外は前記実
施例17と同様にプリントアウト試験を行い、得られた
プリントアウト画像の評価と用いた現像スリーブのマッ
チングの評価を行った。
の評価項目の説明とその評価基準について述べる。
プリントアウトを終了した時の画像濃度維持により評価
した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベ
ス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプ
リントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
(良):1.35以上、1.40未満 △(可):1.00以上、1.35未満 , ×(不
可):1.00未満
ット再現性を評価した。
個) ○:良好 (欠損3〜5個/100個) △:実用可 (欠損6〜10個/100個) ×:実用不可 (欠損11個以上/100個)
プリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色
度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを
評価した。
をプリントアウトした後、図8(B)に示した幅b(>
a)で長さlのハーフトーン画像Yをプリントアウトし
た際、該ハーフトーン画像上に現われる濃淡差(図8
(c)のA,B,Cの部分)を目視で評価した。
い) ○:良好 (BとCで軽微な濃淡差が見られる) △:実用可 (A,B,Cの各々で若干の濃淡差が見
られる) ×:実用不可 (顕著な濃淡差が見られる)
g/m2)にプリントした際の文字の中抜け(図9
(b)の状態)を目視で評価した。
より定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率
(%)で評価した。
(良):5%以上、10%未満 △(可):10%以上、20%未満, ×(不可):2
0%以上
プリントアウトし、3000枚後の画像上の汚れの程度
により評価した。
(ほとんど発生せず) △:実用可 , ×:実用不可
した乾燥器に1週間放置した後、この放置トナーを常温
常湿環境下で同様にプリントアウト試験を行い、得られ
た画像の画像濃度、及び、画像品質から評価した。
トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目
視で評価した。
い), ×:実用不可(固着が多く、画像ムラを生じる)
プリントアウト画像への影響を目視で評価した。
の影響はない) △:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少な
い), ×:実用不可(固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じ
る)
た。
れの発生の様子を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △:実用可 , ×:実用不可
ナーの固着状況を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △:実用可 , ×:実用不可
磁性トナーに用いられる磁性粒子粉末を構成するケイ素
元素を含有した磁性酸化鉄粒子の内部、及び、最表面の
組成を精密に制御した後、に、該磁性酸化鉄粒子の表面
を反応性表面改質剤により被覆処理を施すことにより、
環境安定性やドット再現性に優れ、画像カブリや中抜
け、更にはスリーブゴーストの発生を未然に防ぎ、高品
位な画像を長期にわたり形成することが出来る。
図である。
概略的説明図である。
説明図である。
斜視図である。
フィルム状態を示した要部の拡大横断面図である。
ー模様の説明図である。
磁気記録の如き画像形成方法において、静電荷潜像を顕
像化する為のトナー、及び、該トナーを使用する画像形
成方法に関するものである。
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報(米国特許第3,666,363号明細書)及び
特公昭43−24748号公報(米国特許第4,07
1,361号明細書)等に記載されているごとく、多数
の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用
し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、
次いで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要
に応じて、紙のごとき転写材にトナー画像を転写した
後、加熱、圧力、加熱加圧などにより定着し、複写物ま
たはプリントを得るものであり、更に感光体に転写され
ず残ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述
の工程が繰り返される。
像方法も種々知られている。例えば米国特許第2,87
4,063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、米
国特許第2,618,552号明細書に記載されている
カスケード現像法及び米国特許第2,221,776号
明細書に記載されているパウダークラウド法、ファーブ
ラシ現像法、液体現像法等、多数の現像法が知られてい
る。これらの現像法において、特にトナー及びキャリヤ
ーを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カスケー
ド法、液体現像法などが実用化されている。これらの方
法はいずれも比較的安定に良画像の得られる優れた方法
であるが、反面キャリヤーの劣化、トナーとキャリヤー
の混合比の変動という二成分現像剤にまつわる問題点を
有する。
よりなる一成分現像剤を用いる現像方法が各種提案され
ている。中でも、磁性を有するトナー粒子よりなる現像
剤を用いる方法に優れたものが多い。
は電気的に導電性を有する磁性トナーを用いて現像する
方法が提案されている。これは内部に磁性を有する円筒
状の導電性スリーブ上に導電性磁性トナーを支持し、こ
れを静電像を有する静電像担持体に接触せしめ現像する
ものである。この際、現像部いおいて、記録体表面とス
リーブ表面の間にトナー粒子により導電路が形成され、
この導電路を経てスリーブより磁性トナー粒子に電荷が
導かれ、静電像の画像部と磁性トナー粒子との間のクロ
ーン力によりトナー粒子が画像部に付着して現像され
る。この導電性磁性トナーを用いる現像方法は従来の二
成分現像方法にまつわる問題点を回避した優れた方法で
あるが、反面トナーが導電性であるため、トナー画像を
有する静電像担持体から普通紙等の最終的な支持部材へ
静電的に転写することが困難であるという問題を有して
いる。
性トナーを用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分
極を利用した現像方法がある。しかし、かかる方法は本
質的に現像速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得ら
れていない等の問題点を有している。
他の現像方法として、磁性トナー粒子相互の摩擦、磁性
トナー粒子とスリーブ等との摩擦等により磁性トナー粒
子を摩擦帯電し、摩擦電荷を有する磁性トナーで静電像
を現像する方法が知られている。しかしこれらの方法
は、磁性トナー粒子と摩擦部材との接触回数が少なく摩
擦帯電が不十分となり易い、帯電した磁性トナー粒子は
スリーブとの間のクリーン力が強まりスリーブ上で凝集
し易い等の問題点を有している。
特許Nos.4395476及び4473627)にお
いて、上述の問題点を除去した新規なジャンピング現像
方法が提案された。これはスリーブ上に磁性トナーをき
わめて薄く塗布し、これを摩擦帯電し、次いでスリーブ
上の磁性トナー層を静電像に近接させて現像するもので
ある。この方法は、磁性トナーをスリーブ上にきわめて
薄く塗布することによりスリーブと磁性トナーの接触す
る機会を増し、磁性トナーの十分な摩擦帯電を可能にし
たこと、磁力によって磁性トナーを支持し、かつ磁石と
磁性トナーを相対的に移動させることにより磁性トナー
粒子相互の凝集をとくとともにスリーブと十分に摩擦せ
しめていること、等によって優れた画像が得られるもの
である。
は微粉末状の磁性体が相当量混合分散されており、該磁
性体の一部がトナー粒子の表面に露出しているため、磁
性体の種類が、磁性トナーの流動性及び摩擦帯電に影響
する。結果として、磁性トナーの現像特性、耐久性等の
磁性トナーに要求される種々の特性に影響を与える。
る磁性トナーを用いたジャンピング現像方法において
は、長期間の繰り返しの現像工程(例えば複写)を続け
ると、磁性トナーを含有する現像剤の流動性が低下し、
充分な摩擦帯電が得られず、帯電が不均一となりやす
く、低温低湿環境において、カブリ現象が発生しやす
く、画質上の問題点となりやすい。磁性トナー粒子を構
成している結着樹脂と磁性体との密着性が弱い場合に
は、繰り返しの現像工程により、磁性トナー粒子表面か
ら磁性体が取れて、トナー画像の濃度低下等の悪影響を
与える傾向がある。
一である場合には、磁性体を多く含有する粒径の小さな
磁性トナー粒子がスリーブ上に蓄積し、画像濃度低下及
びスリーブゴーストと呼ばれる濃淡のムラの発生が見ら
れる場合もある。
に関し、特開昭62−279352号公報(対応米国特
許No.4,820,603)、特開昭62−2781
31号公報(対応米国特許No.4,975,214)
においては、ケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子を含
有する磁性トナーが提案されている。かかる磁性酸化鉄
粒子は、意識的にケイ素元素を磁性酸化鉄粒子の内部に
存在させているが、該磁性酸化鉄粒子を含有する磁性ト
ナーの流動性に、いまだ改良すべき点を有している。
出願公開EP−A187434)においては、ケイ酸塩
を添加することで、磁性酸化鉄粒子の形状を球形に制御
する提案がされている。この方法で得られた磁性酸化鉄
粒子は、粒径の制御のためにケイ酸塩を使用するため磁
性酸化鉄粒子内部にケイ素元素が多く分布し、磁性酸化
鉄粒子表面におけるケイ素元素の存在量が少なく、磁性
トナーの流動性改良が不十分となりやすい。
は、四三酸化鉄への酸化反応中にヒドロキソケイ酸塩溶
液を添加して四三酸化鉄を製造する方法が提案されてい
る。この方法による四三酸化鉄粒子は、表面近傍にSi
元素を有するものの、Si元素が四三酸化鉄粒子表面近
傍に層を成して存在し、表面が摩擦のごとき機械的衝撃
に対し弱いという問題点を有している。
く、特開平5−72801号公報(対応欧州特許出願公
開EP−A533069)において、磁性酸化鉄粒子中
にケイ素元素を含有し、かつ、磁性体粒子表面近傍に、
全ケイ素元素含有率の44〜84%が存在する磁性酸化
鉄粒子を含有した磁性トナーを提案した。
た磁性トナーにおいて、そのトナー流動性や結着樹脂と
該磁性酸化鉄粒子との密着性は、改良されたものの、製
造例に記載されている磁性酸化鉄粒子においては最表面
にケイ酸成分が多量に存在し、磁性酸化鉄粒子表面に細
孔構造が形成されており、磁性酸化鉄粒子のBET比表
面積が増加するために、該磁性酸化鉄粒子を含有する磁
性トナーは、高湿環境下に長期に放置した後では、摩擦
帯電特性がかなり低下する傾向にあった。
(対応欧州特許出願公開EP−A468525)には、
ケイ素元素とアルミ元素双方を含む磁性酸化鉄粒子が開
示されているが、環境特性のさらなる改良が望まれてい
る。
には、ケイ素成分を含有し、かつ表面にケイ素成分が露
出している磁性酸化鉄粒子が開示されているが、上述と
同様環境特性のさらなる改良が望まれている。
により被覆処理することも種々知られている。例えば、
特開昭54−122129号公報ではシラン化合物、ま
た、特開昭55−28019号公報ではチタンカップリ
ング剤を用い、各々有機溶剤中で表面被覆処理を行う方
法が開示されている。しかし、これらの方法では、有機
溶剤を除去する際、得られる磁性粒子粉体は強固な凝集
体を生じる。この為、トナー組成物中への均一分散が困
難となり、トナーの帯電不良や磁性粒子粉体のトナーか
らの脱離現象の原因となる。また、上記の如き製造方法
では反応溶液中の処理剤の反応効率は低い為、経済性に
劣ると共に磁性粒子粉体表面を被覆していない未反応の
処理剤が偏在し、画像形成方法とのマッチングに支障を
来す。
は、ホイール型混練機、又は、かいらい機を用いて磁性
粒子粉体の表面をカップリング剤の如き処理剤で処理す
る方法が開示されている。この方法だと磁性粒子粉体の
凝集体を生じることなく均一に被覆することが可能であ
るが固定化率が低くなる。固定化率を高める為に磁性粒
子粉末表面のOH基を増やしたり、処理強度を強めると
磁性粒子粉末中のFeO量が減少し、黒色度が十分とな
らない。
報等では、予め疎水化処理された酸化物微粒子を同様の
方法で固定化する方法が提案されているが、該酸化微粒
子の固着力が弱い為、トナー製造時に混練強度に制約を
受けたり、トナーの耐久性に問題を有していた。
る種々の性能は互いに相反的であることが多く、しかも
それらを共に高性能に満足することが近年ますます望ま
れている。この様な状況下、トナー構成材料である磁性
粒子粉末の果たす役割は大きく、高機能化が求められて
いる。しかし、上記問題点について包括した統括的対応
について未だ十分なものはない。
る従来技術の欠点を大幅に改良し、高品位な画像を長期
にわたって安定して実現し、感光体や現像剤担持体に悪
影響を及ぼさない、電子写真プロセスに高度に適用を可
能とする静電荷像現像用磁性トナー、及び、該トナーを
用いた画像形成方法を提供するものである。
鋭意検討の結果、磁性粒子粉体内部、及び、最表面の組
成を最適化した後、該磁性粒子粉体の表面に疎水基を有
する化合物による被覆層を形成することにより、ドット
の再現性に優れ、安定した良好な画像を形成し得ること
を見出し、本発明を完成するに至った。
磁性粒子粉末を含有する静電荷像現像用磁性トナーにお
いて、該磁性粒子粉末が、(a)疎水基を有する有機化
合物により粒子表面が被覆されている磁性酸化鉄粒子を
有しており、(b)該磁性酸化鉄粒子が、鉄元素(F
e)を基準として、0.4〜20重量%のケイ素元素
(Si)を含有しており、(c)該磁性酸化鉄粒子の最
表面におけるFe/Si原子比が1.0〜4.0である
ことを特徴とする静電荷像現像用磁性トナーである。
成方法である。
磁性酸化鉄粒子のケイ素元素の含有率が、鉄元素(F
e)を基準として、0.4〜2.0重量%であり、且
つ、該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/Siの原
子比が1.0〜4.0となるように調整した後、更に該
粒子表面を疎水基を有する有機化合物で被覆する2段処
理を特徴とする磁性粒子粉末を用いる。
酸化鉄中に含有されるケイ素元素は基本的に該磁性酸化
鉄粒子の内部と最表面の双方に存在する。すなわち、該
磁性酸化鉄粒子の製造に際し、鉄元素(Fe)に対して
ケイ素元素換算で0.4〜2.0重量%に相当する水溶
性ケイ酸塩の添加や析出条件を制御することにより、該
磁性酸化鉄粒子中に存在するケイ素元素の分布が内部か
ら表面に向かって連続的、又は、段階的に増加し、最表
面にてFe/Siの原子比が1.0〜4.0となる様に
調整される。これにより最表面に存在するケイ素化合物
は該磁性酸化鉄粒子表面に強固な構造をもって存在する
ことが出来るので、該磁性酸化鉄粒子をトナー中に添加
し使用しても表面状態は殆ど変化しない。
原子量は、本発明の磁性粒子粉末の流動性及び吸水性と
相関が有り、該磁性酸化鉄粒子の表面処理状態と該磁性
粒子粉末を含有する磁性トナーのトナー物性に大きな影
響を与える。
が0.4重量%未満でFe/Si原子比が4.0を超え
る場合、ケイ素元素は該磁性酸化鉄粒子の内部に多く存
在することになり、磁性トナーへの改善効果、特に磁性
トナーの流動性の改善程度が低い。逆に、Fe/Si原
子比が1.2未満の場合、ケイ素元素の大部分が該磁性
酸化鉄粒子の表面近傍に存在するので高湿環境下におけ
る帯電性に支障を来す。また、この様な状態の磁性酸化
鉄粒子を表面処理すると、処理剤の被覆状態が不十分と
なる。
含有率が2.0重量%を超え、Fe/Si原子比が4.
0を超える場合、ケイ素元素の添加効果が発現しづらい
ばかりか、該磁性酸化鉄粒子の磁気特性に影響を及ぼ
し、好ましくない。逆に、Fe/Si原子比が1.0未
満の場合、高湿環境下での帯電性に支障を来すばかり
か、結着樹脂中への分散性も低下し、磁性トナーの現像
特性や耐久性に問題を生じる。
におけるFe/Si原子比及び後述するFe/Al原子
比は、X線光電子分光法(XPS)によってそれぞれ以
下の条件で測定される。
X線光電子分光装置(VG社製) X線源 :Mg Kα(300W) 分析領域:2mm×3mm
は、蛍光X線分析装置SYSTEM3080(理学電機
工業(株)製)を使用し、JIS K0119「けい光
X線分析通則」に従って、蛍光X線分析を行うことによ
り測定する。
化鉄粒子の内部と最表面の双方におけるケイ素元素の存
在状態を好ましく制御した後、該磁性酸化鉄粒子の表面
を反応性を有する表面改質剤で被覆処理を行う。
としては、シラン化合物、チタネート化合物、有機ケイ
素化合物等が挙げられる。
ラン化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメ
チルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエト
キシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロ
ルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニ
ルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブ
ロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルト
リクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、
クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシラ
ンメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリ
オルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキ
シシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキ
サン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン等
が挙げられる。
ロポキシチタン・トリイソステアレート;イソプロポキ
シチタン・ジメタクリレート・イソステアレート;イソ
プロポキシチタン・トリドデシルベンゼンスルホネー
ト;イソプロポキシチタン・トリスジオクチルホスフェ
ート;イソプロポキシチタン・トリN−エチルアミノエ
チルアミナト;チタニウムビスジオクチルピロホスフェ
ートオキシアセート;ビスジオクチルホスフェートエチ
レンジオクチルホスファイト;ジ−n−ブトキシ・ビス
トリエタノールアミナトチタン等が挙げられる。
イルが挙げられる。好ましくはシリコーンオイルとして
は、温度25℃における粘度が30〜1000センチス
トークスのものが用いられる。例えばジメチルシリコー
ンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチ
ルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリ
コーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好まし
い。
処理母体となる磁性酸化鉄粒子100重量部に対し、
0.05〜5重量部添加され、被覆処理が施される。よ
り好ましくは、0.1〜3重量部、特に好ましくは0.
1〜1.5重量部である。
記方法で製造される。
のFe2+に対し0.90〜0.99当量の水酸化アルカ
リ水溶液とを反応させて得られた水酸化第一鉄コロイド
を含む第一鉄塩反応水溶液に、酸素含有ガスを通気する
ことによりマグネタイト粒子を生成させるにあたり、前
記水酸化アルカリ水溶液又は前記水酸化第一鉄コロイド
を含む第一鉄塩のいずれかにあらかじめ水可溶性ケイ酸
塩を鉄元素に対してケイ素元素換算で、全含有量(0.
4〜2.0重量%)の50〜99%添加し、85〜10
0℃の温度範囲で加熱しながら、酸素含有ガスを通気し
て酸化反応をすることにより、前記水酸化第一鉄コロイ
ドからケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子を生成させ
る。その後、酸化反応終了後の懸濁液中に残存するFe
2+に対して1.00当量以上の水酸化アルカリ水溶液及
び残りの水可溶性ケイ酸塩、すなわち、全含有量(0.
4〜2.0重量%)の1〜50%を添加して、更に85
〜100℃の温度範囲で加熱しながら、酸化反応してケ
イ素元素を含有した磁性酸化鉄粒子を生成させる。
は、該ケイ素元素を含有する磁性酸化鉄粒子が生成して
いるアルカリ性懸濁液中に水可溶性アルミニウム塩を生
成粒子に対してアルミ元素換算で0.01〜2.0重量
%になるように添加した後、pHを6〜8の範囲に調整
して、磁性酸化鉄表面にアルミ水酸化物として析出させ
る。次いでロ過、水洗、乾燥、解砕する。
応性を有する表面改質剤により粒子表面が被覆処理され
る。被覆処理の方法としては、乾式処理法と湿式処理法
の2つの方法が挙げられる。該湿式処理法は、磁性酸化
鉄粒子を水、又は、有機溶剤に分散させてスラリー化
し、撹拌しながら表面改質剤を添加する方法であり、脱
水や乾燥の工程でケーキ状の凝集物となることを余儀な
くされ、トナー中に添加する際、均一分散が困難となり
好ましくない。一方、乾式処理法としてはヘンシェルミ
キサーやスパーミキサー等の高速撹拌機を用いる方法と
シンプソンミックスマーラーの如きホイール型混練機、
又はらいかい機を用いる方法が挙げられるが、本発明で
は磁性粒子粉末の表面処理を施しながら、分散性をも向
上させ、粉体特性を好ましく調整することが可能である
後者の方法が選択される。すなわち、ホイール型混練
機、又は、らいかい機を用いた場合、圧縮作用により磁
性粒子粉末の粒子間に介在している反応性を有する表面
改質剤を該磁性粒子粉末表面に押し広げ、そして、せん
断作用によって該表面改質剤を引き延ばしながら磁性粒
子粉末の凝集を解き、更に、へらなで作用により均一処
理が施されることにより、個々の粒子表面が高度に被覆
処理された本発明に係る磁性粒子粉末が得られる。
面改質剤の添加方法としては、該反応性表面改質剤を直
接、又は、低沸点の溶剤に溶解した後、噴霧する。
処理時の摩擦による発熱温度と磁性酸化鉄粒子が保持す
る水分量は下記の如く制御される。
110℃、且つ、磁性酸化鉄粒子の保持する水分量を
0.4〜1.0重量%の範囲にする。これにより、前記
に例示した如きシラン等の加水分解とその後の縮合反応
を促進すると共に、アルコールの如き分解生成物を気化
させ、除去することができ、トナー用磁性粒子粉体とし
て好ましいものとなる。
イール型混練機、又は、かいらい機の処理強度(荷重,
回転数)や処理量により調整され、外部から加熱しても
良い。
は、後述する様に該磁性酸化鉄粒子のケイ素元素含有量
と表面構造で制御する。
は、予め該磁性酸化鉄粒子を25℃/65%RHの環境
下に一昼夜放置した後、平沼産業(株)製の微量水分測
定装置AQ−6型及び自動水分気化装置SE−24型を
用い、窒素ガスキャリア0.2リットル/minを通気
しながら130℃に試料を加熱しその際の蒸発水分量の
測定を行う。
添加するケイ酸化合物は、市販のケイ酸ソーダ等のケイ
酸塩類、加水分解等で生じるゾル状ケイ酸等のケイ酸が
例示される。また、添加する水可溶性アルミニウム塩と
しては、硫酸アルミ等が例示される。
製造で副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生す
る硫酸鉄の利用が可能である。さらに塩化鉄等の使用も
可能である。
酸化鉄粒子の平滑度が0.3〜0.8、好ましくは0.
45〜0.7、より好ましくは0.5〜0.7を満足す
ることである。本発明での平滑度は、磁性酸化鉄粒子の
表面の細孔の量に関係し、平滑度が0.3未満の場合、
磁性酸化鉄の表面の細孔が多く存在し、水の吸着が促進
される。
次のように求める。
の実測は次のようにして行う。
(株)製、全自動ガス吸着量測定装置:オートソーブ1
を使用し、吸着ガスに窒素を用い、BET多点法により
求める。サンプルの前処理としては、50℃で10時間
の脱気を行う。
の表面積の算出は次のように行う。
撮影し、4万倍に拡大したものにつき、任意に250個
選定後、投影径の中のMartin径(定方向に投影面
積を2等分する線分の長さ)を測定し、これを個数平均
径で表す。
直径とした球形と仮定し、通常の方法で磁性酸化鉄の密
度を測定し表面積の値を求める。
子粉末では、ケイ素元素が磁性酸化鉄粒子の内部と最表
面の双方に存在し、該磁性酸化鉄粒子の中心部から最表
面にかけて傾斜的に増加している。
処理する場合、アルミニウム元素は、基本的に磁性酸化
鉄粒子の表面及び表面層のみに存在するものである。
該磁性酸化鉄粒子の嵩密度が0.8g/cm3以上、好
ましくは1.0g/cm3以上を満足することである。
3未満の場合、該磁性酸化鉄粒子への反応性表面改良剤
の被覆処理が不十分となるばかりか、トナー製造時にお
ける他のトナー材料との物理的混合性に悪影響を及ぼ
し、磁性酸化鉄粒子の分散性が低下する。
は、JIS−K−5101の顔料試験法に準じて行う。
は、アルミニウム元素に換算して0.01〜2.0重量
%(より好ましくは、0.05〜1.0重量%)のアル
ミ水酸化物で処理されていることが好ましい。
ム元素の一部は酸化物、或いは水酸化物、或いは含水酸
化物等の状態で該磁性酸化鉄粒子表面に存在する。通常
の磁性体を構成する鉄等の遷移金属元素と酸素の結合に
比べて、アルミニウム元素と酸素の結合の分極は大きい
ために、アルミニウム元素を含有する磁性体の帯電性
は、アルミニウム元素を含まない磁性体と比べて良好な
ものとなると考えている。なお、この傾向は、ケイ素元
素についても同様である。
の場合、その効果は少なく、逆に2.0重量%を超える
場合、磁性トナーの環境特性、特に高湿下の帯電特性が
悪化しやすい。
子の最表面における、Fe/Al原子比が0.3〜1
0.0(より好ましくは0.3〜5.0、さらに好まし
くは0.3〜2.0)であることが好ましい。該磁性酸
化鉄粒子表面を反応性を有する表面改質剤により被覆処
理を行う際、微量のアルミニウム化合物が存在すること
で、処理効率が向上する。特にアルコキシシリル基を有
するシラン化合物やアルコキシチタニル基を有するチタ
ネート化合物を表面改質剤として選択する場合に有効で
ある。
l原子比が0.3未満の場合、トナーの環境特性、特に
高湿下の帯電特性が悪化しやすく、10.0を超える場
合には、帯電安定化の効果を得られない。
は、平均粒径が0.1〜0.4μm、好ましくは0.1
〜0.3μmを有していることが好ましい。
ては、該磁性酸化鉄粒子のBET比表面積が15.0m
2/g以下、好ましくは12.0m2/g以下を満足する
ことである。磁性酸化鉄粒子のBET比表面積が15.
0m2/gを超える場合、磁性酸化鉄粒子の水分吸着性
が増加し、該磁性酸化鉄粒子を含有した磁性トナーの吸
湿性,帯電性に悪影響を及ぼす。
鉄粒子の水分吸着特性は、その表面における細孔が大き
く関与しており、細孔容積をコントロールすることが最
も重要であることを見い出した。該磁性酸化鉄粒子の全
細孔容積が7.0×10-3〜15.0×10-3ml/
g、より好ましくは、8.0×10-3〜12.0×10
-3ml/gであることが好ましい。
×10-3ml/g未満の場合、磁性酸化鉄粒子の水分保
持能力が著しく低下する。そのため、低湿下の環境にお
いて、該磁性酸化鉄を含有している磁性トナーは、チャ
ージアップしやすく、画像濃度低下を生じやすい。
超える場合、結着樹脂との付着性が弱く、磁性トナー粒
子から磁性酸化鉄粒子が脱離し、その結果として、画像
濃度低下等の悪影響を与えやすい。さらには、磁性酸化
鉄粒子の表面細孔は、水分の吸着に大きく関与し、該磁
性酸化鉄粒子を含有した磁性トナーの水分吸着性に大き
く影響を与えている。磁性トナーの表面水分量は、トナ
ーの帯電特性に大きく関与している。そのため、高湿下
の環境において、該磁性酸化鉄粒子を含有した磁性トナ
ーは、放置により吸湿しやすく帯電量の低下を生じ、そ
の結果、画像濃度低下を生じやすい。
子は、表面の細孔分布において、細孔径20Å未満の細
孔(ミクロポア)の全比表面積が、細孔径20Å以上
(20Å〜500Å)の細孔(メソロポア)の全比表面
積以下となることが好ましい。
に影響が大であり、小さな細孔の場合は、吸着水が脱着
しにくい。磁性酸化鉄粒子の細孔径20Å未満の細孔の
全比表面積が、細孔径20Å以上の細孔の全比表面積を
超える場合は、吸着水が脱着しにくい吸着サイトが、よ
り多く存在することとなり、該磁性酸化鉄粒子を含有す
る磁性トナーにおいて、特に高湿下の長期放置において
帯電特性が著しく低下し、さらには帯電特性の回復が困
難である。
構造を上記の如く制御することで、該磁性酸化鉄粒子の
窒素ガスにより吸脱着等温線において吸着側と脱離側の
等温線にヒステリシス(すなわち、差)が、任意の相対
圧における吸脱着の吸着ガス量差が4%以下とすること
が可能となる。
(すなわち、差)を生じることは、その細孔において細
孔入口が狭く、内部の細孔が広がっているインクボトル
タイプの細孔を有しているものであり、吸着した物質
(水)が脱着しにくい構造となり、該磁性酸化鉄粒子を
含有するトナーにおいて、特に高湿下での帯電特性に悪
影響を及ぼすものである。また、上述の如き表面処理方
法を用いた場合、反応性表面改質剤の該磁性酸化鉄粒子
表面への被覆状態が均一なものとならない。
積、細孔径20Å未満の細孔の全比表面積、細孔径20
Å以上の細孔の全比表面積、及び、窒素ガスによる吸着
等温線は次のように求める。
オートソーブ1(湯浅アイオニクス(株)製)を使用
し、吸着ガスに窒素を用い、相対圧力0〜1.0まで吸
着40ポイント及び脱着40ポイントの測定を行い、d
e Boerのt−プロット法、kelvin式及び
B.J.H法により細孔分布を計算し、それぞれ求め
る。サンプルの前処理としては、50℃まで10時間の
脱気を行う。
を精密に制御することにより、反応性を有する表面改質
剤を該粒子表面への被覆状態を均一とすると共に反応性
をも適度に促進することが可能となった。
のワックスを添加することで、極めて広い定着可能温度
領域を有し、且つ、ドット再現に優れ、カブリのない安
定した良好なトナー画像を長期にわたって形成し得るこ
とが可能である。
分散性を向上させると共に、該磁性粒子粉末に良好な帯
電能力を付与する。
重量%未満となるように制御される。好ましくは、0.
05重量%未満である。更に好ましくは、0.02重量
%未満である。
バインダー樹脂組成物の製造時に用いる溶剤や未反応モ
ノマーはもちろん、未反応モノマーから派生する低分子
量の副反応物、例えばスチレンの酸化分解から生じるベ
ンズアルデヒドや安息香酸、更には他のトナー構成材料
中に残留する低分子量成分やトナー製造時に発生する低
分子量成分等が含まれる。この中でも特に樹脂製造時に
用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分は後述する本発
明に係るワックス成分と共存すると可塑効果を増大させ
る為、該ワックス成分のみならず、磁性粒子粉末の分散
速度が速くなる反面、該ワックス成分の再結晶の成長や
相分離も容易となる。そこで、トナー製造に際し、該ワ
ックス成分の分散前後の残存溶剤や未反応モノマーの存
在量を制御することにより、磁性粒子粉末の良好な分散
状態とその状態での長期安定化を達成することが可能と
なり、トナーの諸特性が格段に向上する。
ダー樹脂組成物中の揮発成分の残存溶剤量は300〜
3,000ppm、且つ、未反応モノマー量で50〜3
00ppm、該ワックス成分を熱溶融混練等により分散
した後の該残存溶剤量は1,000ppm以下、且つ、
該未反応モノマー量は150ppm以下の範囲内に制御
される。
量方法については、熱天秤等により、加熱時の重量減
少量として測定する熱重量測定(TG)を用いる方法、
ガスクロマトグラフィー(GC)を用いる方法等の公
知の方法を適用することが出来る。これらの中でもGC
を用いる方法は、トナー用バインダー樹脂製造時に用い
る溶剤や未反応モノマーの残留成分を定着する場合に
は、特に有効な方法である。
Gにより定量する場合、サンプルを200℃まで加熱し
た際に観測される加熱減量分より求められる。具体例を
以下に記す。
マー社製) 昇温速度:10℃/min 測定環境:N2雰囲気下
樹脂製造時に用いる溶剤や未反応モノマーの残留成分等
をGCを用いて定量する場合の具体例を以下に記す。
CIENTIFC社製)(サイズ…30m×0.249
mm、液相…DBWAX、膜厚…0.25μm) 試料 :2.55mgのDMFを内部標準とし、
100mlのアセトンを加えて内部標準品入り溶媒をつ
くる。次に現像剤400mgを上記溶媒で10mlの溶
液とする。30分間超音波振とう機にかけた後、1時間
放置する。次に0.5μmのフィルターで濾過をする。
打ち込み試料量は4μlとする。
1:20) キャリアガス:N2ガス オーブン温度:70℃→220℃(70℃で2分待機
後、5℃/分の割合で昇温) 注入口温度 :200℃ 検出器温度 :200℃ 検量線の作成:サンプル溶液と同様のDMF、アセトン
溶液に対象となるモノマーを加えた標準サンプルについ
て同様にガスクロマトグラフ測定し、モノマーと内部標
準品DMFの重量比/面積比を求める。
熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時に
70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大
吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時
の最大発熱ピークを有することを特徴とする。
域で該ワックス成分が融解することによりトナー製造時
には、前記揮発成分と共存することにより、バインダー
樹脂に適度な可塑効果を及ぼし、均一なトナー組成物を
与える。また、トナー製造後には良好な定着性はもとよ
り、均一に分散した該ワックス成分による離型効果が効
果的に発現され、定着領域の確保、更にはトナーの現像
特性が向上する。
ス成分の凝固,結晶化に伴う発熱ピークが観測される。
この発熱ピークが昇温時の該吸熱ピークに近い温度領域
に存在することは該ワックス成分がより均質であること
を示しており、この差を小さくすることにより、該ワッ
クス成分の熱応答性が迅速なものとなると同時に、過度
の可塑効果を抑制することが出来る。したがって、本発
明に係るワックス成分は、該ワックス成分を含有するト
ナー組成物が定着装置で加熱された際、後述するバイン
ダー樹脂を瞬時に可塑化するため、低温定着に大きく貢
献しつつ、該バインダー樹脂との相乗効果により離型性
をも効果的に発揮することができ、低温定着性と耐高温
オフセット性の両立を高度に達成することが可能とな
る。また、均質な状態のワックスが分散することで摩擦
帯電に悪影響を与えず、トナーの現像特性が更に優れた
ものとなる。しかし、このようなワックス成分は、再結
晶速度が速く、相分離を起こし易いので、トナー中での
分散不良,画像形成装置から受ける外力によるトナー劣
化,更には長期保存によるワックス成分のブルーミング
等の問題を招いていたが、前述した様にトナー組成物中
の揮発成分の残存量を精密に制御することで解決される
ばかりか、該ワックス成分の分散前のトナー構成成分中
に含まれる揮発成分量を制御することにより、各トナー
構成成分の分散状態が飛躍的に改善し、トナーの諸特性
が格段に向上した。
次のようなワックスから得られるものである。パラフィ
ンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその
誘導体、マイクロクリスタルワックス及びその誘導体、
フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリ
オレフィンワックス及びその誘導体が挙げられ、誘導体
に酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、
グラフト変性物を含む。
びその誘導体、脂肪酸及びその誘導体、酸アミド、エス
テル、ケトン、硬化ひまし油及びその誘導体、植物系ワ
ックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラク
タムも利用できる。前記誘導体には、ケン化物、塩、ア
ルキレンオキサイド付加物、エステルが含まれる。
ルキレンを高圧下でラジカル重合或いはチーグラー触媒
を用いて重合した低分子量のポリアルキレン及びこの時
の副生成物;高分子量のポリアルキレンを熱分解して得
られる低分子量のポリアルキレン;一酸化炭素及び水素
からなる合成ガスから触媒を用いて得られる炭化水素の
蒸留残分、或いはこれらを水素添加して得られる合成炭
化水素;から得られるワックスが用いられ、酸化防止剤
が添加されていてもよい。或いは、直鎖状のアルコー
ル、アルコール誘導体、脂肪酸、酸アミド、エステル或
いは、モンタン系誘導体である。更に、脂肪酸の不純物
を予め除去してあるものも好ましい。
チレンの如きアルキレンを重合したもの及びこの時の副
生成物、フィッシャートロプシュワックスの如き炭素数
が数千、特に千ぐらいまでの炭化水素を母体とするもの
が良い。
剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶化(例え
ば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワックスを
分子量により分別したワックスも本発明に好ましく用い
られる。また分別後に、酸化やブロック共重合、グラフ
ト変性を行なってもよい。例えば、これらの方法で、低
分子量分を除去したもの、低分子量分を抽出したもの、
更にこれらから低分子量分を除去したものなどの任意の
分子量分布を持つものである。
クス成分を添加することは、本発明の好ましい形態の一
つである。これらの低分子量ワックス成分は、重量平均
分子量(Mw)は3万以下、好ましくは1万以下のもの
が望ましい。更に好ましくは、Mwが400〜3,00
0、数平均分子量(Mn)が200〜2,000、更に
Mw/Mnが3.0以下であることが望ましい。
り、トナーに好ましい物理的特性を持たせることが出来
る。すなわち、上記範囲より分子量が小さくなると熱的
影響や機械的影響を過度に受け易く、耐オフセット性や
保存性に問題が生じる。また、上記範囲より分子量が大
きくなると、該化合物の添加効果が消失するだけでな
く、画像形成装置とのマッチングに問題を生じる。
ワックス成分は、下記一般式 R−Y
ルボキシル基,アルキルエーテル基,エステル基,スル
ホニル基を示す。]を有するゲルパーミエーションクロ
マトグラフによる重量平均分子量が3000以下の化合
物を60重量%以上、好ましくは70重量%以上含有さ
せることにより本発明の目的を高度に達成することが出
来る。すなわち、後述する結着樹脂とのマッチングが非
常に良好である。
合物の誘導体であり、主鎖は直鎖状の飽和炭化水素であ
る。化合物(A)から誘導される化合物であれば上記の
例に示した以外のものでも使用出来る。
ものとしては、ガスクロマトグラフィー(GC)により
測定される炭素数分布において炭素数が25以上、更に
は35以上、特には45以上を主成分とするものが好ま
しい。そして炭素数(メチレン鎖1個)に応じて現われ
るピークが炭素数で1つ毎に規則的な強弱が現われる低
分子量合成ワックス成分が、可塑効果の制御が容易で、
本発明に好ましく用いられる。
のトナーの諸特性をバランス良く、高度に達成する為に
は、最大のピークが炭素数25以上、特に30以上、さ
らには35〜150にあるものが好ましく用いられる。
の熱のやり取りを測定しその挙動を観測するので、測定
原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計
で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー
社製のDSC−7が利用できる。
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。
PCにより次の条件で測定される。
添加) 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.15重量%の試料を0.4ml注入
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
スクロマトグラフィー(GC)により次の条件で測定さ
れる。
気社製) カラム :SGE HT−5 6m×0.53mm
ID×0.15μm キャリアガス:He 20ml/min Consta
nt FlowMode オーブン温度:40℃→450℃ 注入口温度 :40℃→450℃ 検出器温度:450℃ 検出器 :FID 注入口 :プレッシャーコントロール付
し、最適流量を一定に保ちつつ測定し、n−パラフィン
を標準サンプルとして用いた。
HF可溶分により測定されるGPCの分子量分布におい
て、分子量2,000〜3万の領域にメインピークを有
する分子量5万未満の低分子量成分と分子量10万以上
の領域にサブピーク、もしくはショルダーを有する分子
量5万以上の高分子量成分からなるものが好ましい。
が10万未満の場合、トナーの耐高温オフセット性が満
足なものとならないばかりか、本発明に係るワックス成
分の分散性や分散状態の保持が不十分となり、画像濃度
の低下等の画像欠陥を生じ易くなる。また、該結着樹脂
の低分子量成分のピーク分子量が2,000未満の場合
には、該ワックス成分による可塑化が急激なものとなる
ため、耐高温オフセット性や保存性に重大な問題を生じ
る。また、局部的に相分離を生じ易くなるため、トナー
の摩擦帯電も不均一なものとなり現像特性も悪化する。
一方、ピーク分子量が3万を超えると、該ワックス成分
の分散状態はある程度改善され、現像特性は向上するも
のの定着性が十分なものでなくなる。また、粉砕法等に
よりトナーを製造する場合には生産性の低下を招く。
量分布を上記のように特定することにより、トナーとし
て求められる諸特性のバランスを取り易くすることが出
来る。
は、実質的にTHF不溶分を含まず、THF可溶分によ
り測定されるGPCの分子量分布において、分子量1,
000以下を示す低分子量成分の面積比が15%以下で
あり、且つ、分子量100万以上を示す高分子量成分の
面積比を0.5〜25%とすることで本発明に係るワッ
クス成分とのマッチングが非常に良好なものとなる。す
なわち、分子量1,000以下を示す低分子量成分の面
積比が15%を超えると、該ワックス成分により可塑化
が急激に加速され、上述の如き問題がより顕著となる。
更には、感光体ドラム表面へのトナー融着等、画像形成
装置とのマッチングにも支障を生じる。一方、分子量1
00万以上を示す高分子量成分が0.5%未満の場合、
該ワックス成分の良好な分散状態の維持が困難となった
り、画像形成装置から受ける外力によりトナーが劣化し
易くなる。このため、トナーの現像特性や保存性、更に
は耐久性の悪化を招いたりする。特に低温低湿環境下で
の画像カブリや高温高湿環境下での画像濃度低下が顕著
なものとなる。逆にTHF不溶分や分子量100万以上
の高分子量成分が25%を超えて存在すると、低温定着
性やトナーの生産性を阻害するばかりか、トナー構成材
料の均一分散が困難なものとなり、トナーの均一な摩擦
帯電が得られず、現像特性が悪化する。また、分散状態
を改善するためにトナー製造時に熱溶融混練等により外
的に混合力を高めても、機械的剪断力による高分子鎖の
切断を生じ、低温定着性と耐高温オフセット性のバラン
スを取ることが困難なものとなる。これらの傾向は、特
にトナーの粒子径を微粒子化したり、高比重の磁性微粒
子の均一分散を必須とする磁性トナーにおいて顕著なも
のとなる。
脂成分は、THF可溶分のGPCの分子量分布におい
て、分子量10万以上の領域に相当する高分子量成分
が、多官能性重合開始剤、及び/又は、多官能性不飽和
単量体を用いて得られた重合体を用いることで、低温定
着性と耐高温オフセット性を高度に達成しつつ、そのバ
ランスを崩すことなくトナーの現像特性や耐久性、更に
は保存性等を格段に向上することができる。
えている。
もしくは分枝構造を有する前記高分子量成分をトナー組
成物中に含有させることにより、従来の架橋性重合体と
比べ加熱定着時のトナーの溶融粘度を高めることなく、
半溶融状態のトナーの弾性を維持することができる。ま
た、本発明に係るワックス成分とのマッチングが良好
で、可塑化された場合でも前述の如き弾性は失われるこ
とはない。これにより、低温定着性と耐高温オフセット
性が格段に向上した。また、上記のような構造を有する
高分子量成分を添加することで、トナー製造時に熱溶融
混練を経ることにより局部的に相分離した前記揮発成分
やワックス成分により可塑化された低溶融粘度部分との
粘度差を解消し、トナー組成物に均一な混合力を享受す
ることができる様になるので分散状態が相乗的に良化
し、トナーの現像特性が向上する。更に、トナーの機械
的強度を増すこともできるので、画像形成装置から受け
る外力に対しても劣化を抑制することが可能となり、該
画像形成装置とのマッチングも容易となる。
はGPCにより次の条件で測定される。
l注入
後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、更に12時間以上静置する。このときT
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25
−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマ
ン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通
過させたものを、GPCの試料とする。また試料濃度
は、樹脂成分が上記濃度となるように調整する。
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。
HF不溶分を含まないことが好ましい。具体的には樹脂
組成物基準で5重量%以下、好ましくは3重量%以下で
ある。
樹脂組成物中のTHF溶媒に対して不溶性となったポリ
マー成分(実質的に架橋ポリマー)の重量割合を示し、
架橋成分を含む樹脂組成物の架橋の程度を示すパラメー
ターとして使うことができる。THF不溶分とは、以下
のように測定された値をもって定義する。
秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.
86R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒とし
てTHF100〜200mlを用いて6時間抽出し、溶
媒によって抽出された可溶成分をエバポレートした後、
100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を
秤量する(W2g)。トナー中の磁性体あるいは顔料の
如き樹脂成分以外の成分の重量を(W3g)とする。T
HF不溶分は、下記式から求められる。
と、高度に低温定着化を達成することが出来ない。
造する方法として、溶液重合法により高分子量重合体と
低分子量重合体を別々に合成した後にこれらを溶液状態
で混合し、次いで脱溶剤する溶液ブレンド法、また、押
出機等により溶融混練するドライブレンド法、さらに、
従来公知の重合法等により高分子量重合体もしくは、低
分子量重合体の何れか一方の重合体成分を生成させた
後、該重合体成分を他方の重合体成分を与えるモノマー
に溶解し、これを重合し、結着樹脂を得る所謂2段階重
合法等が挙げられる。しかし、ドライブレンド法では、
均一な分散,相溶の点で問題があり、また、2段階重合
法だと均一な分散性等に利点が多いものの、低分子量重
合体成分存在下で行う場合は、該低分子量重合体成分を
高分子量成分以上に増量することが出来ないばかりか、
低分子量成分の存在下では、本発明に所望の十分な高分
子量成分の合成が非常に困難であるだけでなく、不必要
な低分子量成分が副生成する等の欠点を生じる。逆に高
分子量成分の存在下では低分子量成分の重合度を制御す
ることが困難で、特に分子量1,000以下を示す副生
成物量が増加し易く、また、モノマーの転化率も十分な
ものにならない為、結着樹脂中の未反応モノマーの残留
量も増える傾向にあり、本発明に係るワックス成分との
マッチングに支障を生じる。したがって、本発明に係る
結着樹脂の製造方法としては、該溶液ブレンド法が最も
好適である。
分と高分子量重合体成分の混合重量比は30:70〜9
0:10であり、特に溶液ブレンド法にて製造する場合
には50:50〜85:15である。つまり、該高分子
量成分がこの範囲より多いとトナーの定着性が悪化す
る。また、溶液混合時に粘度が上昇し、結着樹脂構成成
分の相溶性や分散性が悪化したり、結着樹脂の分子鎖の
切断を招く。更にこのような結着樹脂と他のトナー構成
材料とを溶融混練しても、該トナー構成材料の分散不良
や偏析を引き起こす。逆に該高分子量成分が上記範囲よ
り少ないとトナーの耐高温オフセット性が不十分なもの
となるばかりか、現像特性の低下を引き起こす。
成方法として本発明に用いることの出来る重合法とし
て、乳化重合法や懸濁重合法が挙げられる。
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。
が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操
作が必要で、この不便を避けるためには懸濁重合が好都
合である。
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、水系溶
媒に対するモノマー量等で適当量があるが、一般に水系
溶媒100重量部に対して0.05〜1重量部で用いら
れる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用す
る開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択すべき
である。
分は本発明の目的を達成する為に、以下に例示する様な
多官能構造を有する多官能性重合開始剤を用いることが
好ましい。
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジ
ン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,4
−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n−
ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイ
ドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペー
ト、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−ブチルパー
オキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド等の1分子
内に2つ以上のパーオキサイド基などの重合開始機能を
有する官能基を有する多官能性重合開始剤、及びジアリ
ルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシマ
レイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート及
びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート等の1
分子内に、パーオキサイド基などの重合開始機能を有す
る官能基と重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合
開始剤から選択される。
−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロ
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテ
レフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート及
び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオキシ
アリルカーボネートである。
樹脂組成物として要求される種々の性能を満足する為
に、単官能性重合開始剤と併用することが好適である。
特に、該多官能性重合開始剤の半減期10時間を得る為
の分解温度よりも低いそれを有する単官能性重合開始剤
と併用することでトナーの現像特性が改善される。
ド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベ
ンゼン等のアゾ、及び、ジアゾ化合物等が利用出来る。
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、該多官能性重合開始剤の開始剤効率を適正に保つ為
には、任意の重合条件下で、重合時間が該多官能性重合
開始剤の示す半減期を経過した後に添加するのが好まし
い。該単官能重合開始剤は、モノマー100重量部に対
し、0.05〜2重量部で用いられる。
合体成分は、本発明の目的を達成する為に、以下に例示
する様な架橋性モノマーを含有することが好ましい。
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられ、具
体例としては、芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ば
れたジアクリレート化合物類;例えば、エチレングリコ
ールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジア
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートに代えたもの;エーテル結合を含むアル
キル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリ
レート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレー
ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上
の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたも
の;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、ポリオキシエチレン
(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリ
レート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタクリ
レートに代えたもの;更には、ポリエステル型ジアクリ
レート化合物類、例えば、商品名MANDA(日本化
薬)が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエ
リスリトールアクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステ
ルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメ
タアクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテート;等が挙げられる。
成分100重量%に対して、1重量%以下の範囲で用い
ることにより、低温定着性と耐オフセット性を良好に満
足するばかりか、トナーの保存性も向上する。
られるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニ
ルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類が挙げられ、他のモノマ
ー成分100重量%に対して0.001〜0.05重量
%の範囲で使用するのが良い。これにより、トナーの粒
径を微粒子化した場合でも各環境下における現像剤の現
像特性が安定し、耐久性も向上する。また、本発明に係
るワックス成分と良好なマッチングを示す。
分子側成分は、カルボキシル基、カルボン酸塩基、又
は、カルボン酸無水基のうち、少なくとも1種を有する
モノマーユニットを含有させ、現像剤製造時の熱溶融混
練工程を経ることによって架橋反応を促進させても良
い。特に低溶融粘度の結着樹脂を用いた場合には、架橋
反応による増粘効果により、現像剤を構成する各成分が
これまで以上に強く均一に剪断力を享受することが出来
るので相乗的に分散性が良化され現像性の安定化が実現
されることはもちろん、本発明に係るワックス成分と良
好なマッチングを示す。
には、一定量以上の架橋結合を形成し得る上記カルボキ
シル基等を現像特性を損なわない範囲で含有させること
が好ましい。具体的には、本発明に係る結着樹脂を構成
する高分子側成分の酸価が0.5〜30となるように調
整する。
する重合体成分としては、カルボキシル基、カルボン酸
無水基、カルボン酸塩基のうち少なくとも1種以上を含
有する重合体が最も良好な反応性を示す。ビニル系重合
体合成用のカルボキシル基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ
−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン
酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導
体又は無水マレイン酸などがあり、このようなモノマー
を単独、或いは混合して、他のモノマーと共重合させる
ことにより所望の重合体を作ることができる。この中で
も、特に不飽和ジカルボン酸のモノエステル誘導体を用
いることが好ましい。
基を含有するモノマーとしては、例えば、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、
マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル
酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェ
ニルなどのようなα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエ
ステル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オク
テニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノ
エチル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブ
テニルアジピン酸モノブチルなどのようなアルケニルジ
カルボン酸のモノエステル類;フタル酸モノメチルエス
テル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノブチ
ルエステルなどのような芳香族ジカルボン酸のモノエス
テル類;などが挙げられる。
は、結着樹脂の高分子側を構成している全モノマーに対
し1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%添加すれ
ばよい。
モノマーが選択される理由としては、該懸濁重合では水
系の懸濁液に対して、溶解度の高い酸モノマーの形で使
用するのは適切でなく、溶解度の低いエステルの形で用
いるのが好ましいからである。
れた共重合体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル
部位はアルカリ処理を行い、ケン化させることもでき
る。即ち、アルカリのカチオン成分と反応させて、カル
ボン酸基或いはカルボン酸エステル部位を極性官能基に
変化させることが好ましい。結着樹脂の高分子側成分に
含金属化合物と反応するカルボキシル基が含有されてい
ても、カルボキシル基が無水化、すなわち閉環された状
態にあると、架橋反応の効率が低下するからである。
後、重合時に使用した溶媒中に水溶液として投入し、撹
拌しながら行なえばよい。本発明に用いることのできる
アルカリとしては、Na,K,Ca,Li,Mg,Ba
などのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物;
Zn,Ag,Pb,Niなどの遷移金属の水酸化物;ア
ンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ピリジウム塩
などの4級アンモニウム塩の水酸化物などがあり、特に
好ましい例として、NaOHやKOHが挙げられる。
体中のカルボン酸基及びカルボン酸エステル部位の全て
に渡って行われる必要はなく、部分的にケン化反応が進
行し、極性官能基に変わっていればよい。
は、バインダー樹脂中の極性基の種類、分散方法、構成
モノマーの種類などにより一概に決定し難いのである
が、バインダー樹脂の酸価の0.02〜5倍当量であれ
ばよい。0.02倍当量より少ない場合はケン化反応が
十分でなく、反応によって生じる極性官能基の数が少な
くなり、結果として後の架橋反応が不十分となる。逆に
5倍当量を超える場合は、カルボン酸エステル部位など
の官能基に対し、エステルの加水分解、ケン化反応によ
る塩の生成などによって官能基に悪影響を及ぼす。
処理を施した時は、処理後の残存カチオンイオン濃度が
5〜1000ppmの間に含まれ、アルカリの量を規定
するのに好ましく用いることができる。
における樹脂組成物の高分子鎖間の架橋を促進する為に
含金属有機化合物を添加しても良く、特に気化性や昇華
性に富む有機金属化合物を配位子や対イオンとして含有
するものが優れた結果を与える。
有機化合物のうちで上記のような性質を有するものとし
ては、例えば、サリチル酸、サリチルアミド、サリチル
アミン、サリチルアルデヒド、サリチロサリチル酸、ジ
tert−ブチルサリチル酸などのサリチル酸及びその
誘導体、例えば、アセチルアセトン、プロピオンアセト
ンなどのβ−ジケトン類、例えば、酢酸塩やプロピオン
酸などの低分子カルボン酸塩などがある。
分の合成方法としては、公知の方法を用いることができ
る。しかしながら、塊状重合法では、高温で重合させて
反応速度を速めることで、低分子量重合体を得ることが
できるが、反応をコントロールしにくい問題点がある。
その点、溶液重合法では、溶媒によるラジカルの連鎖移
動の差を利用して、また、重合開始剤量や反応温度を調
整することで低分子量重合体を温和な条件で容易に得る
ことができ、本発明で用いる樹脂組成物中の低分子量体
を得るには好ましい。特に、重合開始剤の使用量を最小
限に抑え、重合開始剤の残渣の影響を極力抑えるという
意味で、加圧条件下での溶液重合法も有効である。
分子側成分を得る為のモノマー及び、該低分子側成分を
得る為のモノマーとしては、次のようなものが挙げられ
る。
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエン等の不飽和ポリエン類;塩
化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルな
どのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
などのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体;のビニル系モノマー
が単独もしくは2つ以上で用いられる。
際し、予め前記ワックス成分を混合,分散させておくこ
とが好ましい。特に、バインダー製造時に該低分子量ワ
ックス成分と高分子量重合体とを溶剤に予備溶解した
後、低分子量重合体溶液と混合する方法が好ましい。予
め低分子量ワックス成分と高分子量成分を混合しておく
ことで、ミクロ領域での相分離が緩和され、高分子量成
分を再凝集させず、低分子量成分との良好な分散状態が
得られる。
撹拌時の樹脂の変質防止、操作性等を考慮し、5〜70
重量%以下であることが好ましく、高分子重合体成分と
低分子量ワックス成分の予備溶液は5〜60重量%以
下、低分子重合体溶液は5〜70重量%以下であること
が好ましい。
を溶解又は分散させる方法は、撹拌混合により行われ、
回分式でも連続式でも差し支えない。
は、該予備溶液の固形分量に対して、該低分子重合体溶
液を10〜1000重量部添加し撹拌混合を行うことで
あり、回分式でも連続式でもさしつかえない。
いる有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルオール、
キシロール、ソルベントナフサ1号、ソルベントナフサ
2号、ソルベントナフサ3号、シクロヘキサン、エチル
ベンゼン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ミネ
ラルスピリット等の炭化水素系溶剤、メタノール、エタ
ノール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルア
ルコール、アミルアルコール、シクロヘキサノール等の
アルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系
溶剤、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、セロソルブアセテ
ート等のエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール等の
エーテル系溶剤等が挙げられる。これらの中で芳香族、
ケトン系、エステル系の溶剤が好ましい。また、これら
を混合して用いても差し支えない。
溶剤溶液を加熱後、常圧下で有機溶剤の10〜80重量
%を除去した後、減圧下で、残存溶剤を除去するのが良
い。この時、有機溶剤溶液は、用いた有機溶剤の沸点以
上、200℃以下に保持する必要がある。有機溶剤の沸
点を下回ると溶剤留去時の効率が悪いだけでなく、有機
溶剤中の重合体に不必要な剪断力がかかったり、各構成
重合体の再分散が促進され、ミクロな状態での相分離を
起こす。また、200℃を超えると重合体の解重合が進
行し、分子切断によるオリゴマー生成にとどまらず、モ
ノマー生成による製品樹脂内への残存モノマーの混入を
招き、電子写真用トナーバインダーとして不適当なもの
となる。
分散させておく場合、該結着樹脂成分中の揮発成分は、
0.2重量%未満に制御される。該揮発成分の残存量が
0.2重量%以上になると前述の如き可塑化に起因する
問題を生じるだけでなく、バインダー樹脂自身の保存性
にも影響を生じる。
用樹脂組成物は、低分子量ワックス成分の分散性は言う
までもなく、低分子量重合体と高分子量重合体の相溶性
に優れ、従来の方法と比較して、大幅な改善がなされ
る。
の呈するガラス転移温度(Tg)は50〜70℃になる
ように調整される。Tgが50℃より低いと高温雰囲気
下での現像剤の劣化や加熱定着時でのオフセットの原因
となる。また、70℃を超えると定着性全般に悪影響を
及ぼす。
定装置(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエル
マー社製)を用い測定した。
mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リ
ファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲
30℃〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で常温常
湿下で測定を行う。この昇温過程で、温度40〜100
℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られ
る。このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースラ
インの中間点の線と示差熱曲線との交点とした。
像性向上の為、荷電制御剤を添加することが好ましい。
グロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系
染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料(例
えばC.I.ベーシック イエロー 2(C.I.41
000)、C.I.ベーシック イエロー 3、C.
I.ベーシック レッド 1(C.I.45160)、
C.I.ベーシック レッド 9(C.I.4250
0)、C.I.ベーシックバイオレット 1(C.I.
42535)、C.I.ベーシック バイオレット 3
(C.I.42555)、C.I.ベーシック バイオ
レット10(C.I.45170)、C.I.ベーシッ
ク バイオレット 14(C.I.42510)、C.
I.ベーシック ブルー 1(C.I.42025)、
C.I.ベーシック ブルー 3(C.I.5100
5)、C.I.ベーシック ブルー5(C.I.421
40)、C.I.ベーシック ブルー 7(C.I.4
2595)、C.I.ベーシック ブルー 9(C.
I.52015)、C.I.ベーシック ブルー 24
(C.I.52030)、C.I.ベーシック ブルー
25(C.I.52025)、C.I.ベーシック ブ
ルー 26(C.I.44025)、C.I.ベーシッ
ク グリーン 1(C.I.42040)、C.I.ベ
ーシック グリーン 4(C.I.42000)など、
これらの塩基性染料のレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、
C.I.ソルベント ブラック 3(C.I.2615
0)、ハンザイエローG(C.I.11680)、C.
I.モードラント ブラック 11、C.I.ピグメン
ト ブラック 1等が挙げられる。
シルアンモニウムクロライド、デシル−トリメチルアン
モニウムクロライドなどの四級アンモニウム塩或いはア
ミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有す
る縮合系ポリマー等のポリアミド樹脂等が挙げられ、好
ましくはニグロシン、四級アンモニウム塩、トリフェニ
ルメタン系含窒素化合物、ポリアミド等が好ましく用い
られる。
公昭41−20153号、同42−27596号、同4
4−6397号、同45−26478号など記載されて
いるモノアゾ染料の金属錯体、さらには特開昭50−1
33338号に記載されているニトロアミン酸及びその
塩或いはC.I.14645などの染顔料、特公昭55
−42752号、特公昭58−41508号、特公昭5
8−7384号、特公昭59−7385号などに記載さ
れているサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸のZ
n,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、スルホン化
した銅フタロシアニン顔料、ニトロ基、ハロゲンを導入
したスチレンオリゴマー、塩素化パラフィン等を挙げる
ことができる。特に分散性の面などから、一般式[I]
で表わされるアゾ系金属錯体や一般式[II]で表わさ
れる塩基性有機酸金属錯体が好ましい。
基性有機酸金属錯体[II]の具体例を示す。
以上組み合わせて用いることが可能である。
合、添加量は上述した様に良好な摩擦帯電性を保持しつ
つ、上記荷電制御剤による現像スリーブ表面の汚染によ
る現像力の低下及び環境安定性の低下といった弊害を最
小限に抑えるために結着樹脂100重量部に対して、
0.1〜5重量部の添加量が好ましい。
性,現像性,流動性,耐久性向上のため、無機微粉体ま
たは疎水性無機微粉体が混合されることが好ましい。例
えば、シリカ微粉末あるいは、酸化チタン微粉末を単独
あるいは併用して用いることが好ましい。
ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる
乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及
び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両方
が使用可能であるが、表面及び内部にあるシラノール基
が少なく、製造残渣のない乾式シリカの方が好ましい。
化処理されているものが好ましい。疎水化処理するに
は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ
素化合物などで化学的に処理することによって付与され
る。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸
気相酸化により生成された乾式シリカ微粉体をシランカ
ップリング剤で処理した後、あるいはシランカップリン
グ剤で処理すると同時にシリコーンオイルの如き有機ケ
イ素化合物で処理する方法が挙げられる。
グ剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメ
チルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエト
キシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロ
ルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニ
ルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブ
ロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルト
リクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、
クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシラ
ンメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリ
オルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキ
シシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキ
サン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンが
挙げられる。
イルが挙げられる。好ましいシリコーンオイルとして
は、25℃における粘度がおよそ30〜1,000セン
チストークスのものが用いられ、例えばジメチルシリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メ
チルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシ
リコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好ま
しい。
ンカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコー
ンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直
接混合しても良いし、ベースとなるシリカへシリコーン
オイルを噴射する方法によっても良い。あるいは適当な
溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた
後、ベースのシリカ微粉体とを混合し、溶剤を除去して
作製しても良い。
疎水化処理の好ましい系体は、ジメチルジクロロシラン
で処理し、次いでヘキサメチルジシラザンで処理し、次
いでシリコーンオイルで処理することにより調製する方
法が挙げられる。
ランカップリング剤で処理し、後にオイル処理すること
が疎水化度を効果的に上げることができ、好ましい。
には、オイル処理を酸化チタン微粉体に施したものも本
発明において使用可能であり、シリカ系同様に好まし
い。
シリカ微粉体以外の外部添加剤を添加してもよい。
付与剤、ケーキング防止剤、熱ロール定着時の離型剤、
滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子で
ある。
03〜1.0μmのものが好ましく、その樹脂を構成す
る重合性単量体としては、スチレン・o−メチルスチレ
ン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレン・p−メ
トキシスチレン・p−エチルスチレン等のスチレン系単
量体、アクリル酸・メタクリル酸等のメタクリル酸類、
アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸n−
ブチル・アクリル酸イソブチル・アクリル酸n−プロピ
ル・アクリル酸n−オクチル・アクリル酸ドデシル・ア
クリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸ステアリル・
アクリル酸2−クロルエチル・アクリル酸フェニル等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル・メタクリ
ル酸エチル・メタクリル酸n−プロピル・メタクリル酸
n−ブチル・メタクリル酸イソブチル・メタクリル酸n
−オクチル・メタクリル酸ドデシル・メタクリル酸2−
エチルヘキシル・メタクリル酸ステアリル・メタクリル
酸フェニル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタ
クリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステ
ル類その他のアクリロニトリル・メタクリロニトリル・
アクリルアミド等の単量体が挙げられる。
ソープフリー重合等が使用可能であるが、より好ましく
は、ソープフリー重合によって得られる粒子が良い。
次帯電装置としてローラ、ブラシあるいは、ブレード等
の接触帯電系において、ドラム融着に多大な効果をもた
らすことが確認されている。
テアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤、中で
もポリ弗化ビニリデンが好ましい。或いは酸化セリウ
ム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、
中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。或いは例え
ば酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動性付与剤、中
でも特に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止剤、
或いは例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチ
モン、酸化スズ等の導電性付与剤、また逆極性の白色微
粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いるこ
ともできる。
疎水性無機微粉体は、磁性トナー100重量部に対して
0.1〜5重量部(好ましくは、0.1〜3重量部)使
用するのが良い。
性トナーを作製するには磁性粉及びビニル系,非ビニル
系の熱可塑性樹脂、必要に応じて着色剤としての顔料又
は染料、荷電制御剤、その他の添加剤等をボールミルの
如き混合機により充分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏
和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又
は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密
な分級をおこなって本発明に係るところの磁性トナーを
得ることが出来る。
の他の方法として、重合法によってトナーを製造するこ
とが可能である。この懸濁重合法トナーは重合性単量体
及び本発明の磁性酸化鉄、重合開始剤(更に必要に応じ
て架橋剤、荷電制御剤及びその他の添加剤)を均一に溶
解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量
体組成物あるいは、この単量体組成物をあらかじめ重合
したものを分散安定剤を含有する連続相(例えば水)中
に適当な攪拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わ
せ、所望の粒径を有するトナー粒子としたものである。
4(μm)が、3.5≦D4≦6.5であり、且つ、個数
粒度分布における3.17μm以下の粒子の存在割合N
(個数%)との関係が、 35−D4×5≦N≦180−D4×25 を満足する粒度分布をもつことが好ましい。
呈する粒度分布に調整することにより更なる高画質が達
成される。従来、このような粒度分布を呈するトナー
は、摩擦帯電が過剰となるため、画像濃度低下やスリー
ブゴーストの発生を招いていたが、本発明の磁性粒子粉
体を用いることでこれらの問題を未然に回避することが
可能となった。
ルターカウンターTA−II型あるいはコールターマル
チサイザー(コールター社製)等種々の方法で測定可能
であるが、本発明においてはコールターカウンターTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分
布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9
801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続
し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl
水溶液を調製する。たとえば、ISOTON R−II
(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使
用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアル
キルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更
に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解
液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない前記
コールターカウンターTA−II型によりアパーチャー
として100μmアパーチャーを用いて、2μm以上の
トナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを
算出した。
定義されるトナーのパッキング時の空隙率を0.50〜
0.70とすることでトナーの帯電特性が向上する。 空隙率=(真密度−タップ密度)/真密度
ー規制ブレード間で摩擦帯電が行われる。トナーのパッ
キング時の空隙率が0.50未満の状態で摩擦帯電が繰
り返されると摩擦帯電が過剰となるばかりでなく、トナ
ー粒子表面の劣化を加速させる。また、0.70を超え
ると十分な摩擦帯電が得られない。特にこの傾向は、上
述の如き微粒子径のトナーの場合に顕著となる。
うにして測定する。
れ、約200kgf/cm2の圧力で1分間加圧し成型
する。このサンプルの体積及び重量を測定し密度γを求
める。
カワミクロン(株)製のパウダーテスターを用い、該パ
ウダーテスターに付属している容器を使用して、該パウ
ダーテスターの取扱説明書の手順にしたがって測定した
値を言う。
具体的に説明する。
の周囲に一次帯電ローラー117、現像器140、転写
帯電ローラー114、クリーナ116、レジスタローラ
ー124等が設けられている。そして感光ドラム100
は一次帯電ローラー117によって−800Vに帯電さ
れる。そして、レーザー発生装置121によりレーザー
光123を感光ドラム100に照射することによって露
光される。感光ドラム100上の静電潜像は現像器14
0によって一成分磁性トナーで現像され、転写材を介し
て感光ドラムに当接された転写ローラー114により転
写材上へ転写される(印加直流電圧2kV)。トナー画
像をのせた転写材は搬送ベルト125等により定着器1
26へ運ばれ転写材上に定着される。また、静電潜像担
持体上に一部残されたトナーはクリーニング手段116
によりクリーニングされる。
ム100に近接してアルミニウム,ステンレス等非磁性
金属で作られた円筒状のトナー担持体102(以下現像
スリーブと称す)が配設され、感光ドラム100と現像
スリーブ102との間隙は図示されないスリーブ/ドラ
ム間隙保持部材等により約300μmに維持されてい
る。また、現像器内には攪拌棒141が配設されてい
る。現像スリーブ内にはマグネットローラー104が現
像スリーブ102と同心的に固定、配設されている。但
し、現像スリーブ102は回転可能である。マグネット
ローラー104には図示の如く複数の磁極が具備されて
おり、S1は現像、N1はトナーコート量規制、S2はト
ナーの取り込み/搬送、N2はトナーの吹き出し防止に
影響している。現像スリーブ102に付着して搬送され
る磁性トナー量を規制する部材として、弾性ブレード1
03が配設され弾性ブレード103の現像スリーブ10
2に対する当接圧により現像領域に搬送されるトナー量
が制御される。現像領域では、感光ドラム100と現像
スリーブ102との間に現像バイアスが印加され、現像
スリーブ上トナーは静電潜像に応じて感光ドラム100
上に飛翔し可視像となる。
状のアルミの如き基体と、該基体表面を被覆する被覆層
とを有する。図3に本発明に好適なトナー担持体の構成
を示す。図3においてトナー担持体1は基体5と被覆層
6を有する。更に被覆層6は、トナー担持体表面に粗さ
を付与するための粒子2、結着樹脂3及び導電性物質4
で構成される。
粗さを付与するための粒子と導電性物質と結着樹脂とを
含有することにより、本発明の磁性トナーとのマッチン
グが良好なものとなる。本発明に用いられるトナー担持
体表面に粗さを付与するための粒子の大きさは個数平均
粒径で0.05〜100μm、好ましくは0.5〜50
μm、特には1.0〜20μmが良い。粒子の個数平均
粒径が0.05μm未満ではトナーの搬送能力が低下
し、100μmを超える場合では被膜からの粒子の離脱
が生じやすくなり好ましくない。本発明に好ましく用い
られるトナー担持体表面に粗さを付与するための粒子の
具体例としては、例えばPMMA,アクリル樹脂,ポリ
ブタジエン樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリエチレン,ポ
リプロピレン,ポリブタジエン、又はこれらの共重合
体,ベンゾグアナミン樹脂,フェノール樹脂,ポリアミ
ド樹脂,ナイロン,フッ素系樹脂,シリコーン樹脂,エ
ポキシ系樹脂,ポリエステル樹脂等の樹脂粒子や、ある
いはシリカ,アルミナ,酸化亜鉛,酸化チタン,酸化ジ
ルコニウム,炭酸カルシウム,マグネタイト,フェライ
ト,硝子、の如き無機化合物粒子等が挙げられる。本発
明のトナー担持体表面に粗さを付与するための粒子は、
前述したサイズの球状もしくは球状に近い形状の粒子が
特に好ましく使用される。またトナー担持体表面に粗さ
を付与するための粒子として、無機粒子と有機物粒子を
混合して用いることも可能である。前記有機系の粒子に
おいては架橋型樹脂粒子が適当であり好ましい。本発明
に用いられる被覆層の中のトナー担持体表面に粗さを付
与するための粒子の添加量としては、結着樹脂100重
量部に対し2〜120重量部の範囲で特に好ましい結果
を与える。2重量部未満では球状粒子の添加効果が小さ
く、120重量部を超えるとトナーの帯電性が低くなり
過ぎてしまう場合がある。
としては、ファーネスブラック,ランプブラック,サー
マルブラック,アセチレンブラック,チャンネルブラッ
ク等のカーボンブラック;酸化チタン,酸化スズ,酸化
亜鉛,酸化モリブデン,チタン酸カリ,酸化アンチモン
及び酸化インジウム等の金属酸化物等;アルミニウム,
銅,銀,ニッケル等の金属,グラファイト,金属繊維,
炭素繊維等の無機系充填剤が挙げられる。本発明では、
特にグラファイト,カーボンブラック又はグラファイト
とカーボンブラックの混合物が特に好ましく用いられ
る。本発明に用いられるグラファイトとしては、天然
物,人造合成物のいずれも使用可能である。好ましいグ
ラファイトの粒径に関しては、グラファイトの形状が鱗
片状であること、またトナー担持体製造時における分散
工程時に形状が変化すること等により一義的に規定する
ことは困難であるが、長軸方向(ヘキ壊面方向)の幅と
して100μm以下であることが好ましい。測定方法と
しては、試料を直接顕微鏡で観察し測定する。本発明に
用いられる被覆層中の導電性物質の添加量としては、結
着樹脂100重量部に対して10〜120重量部の範囲
で特に好ましい結果を与える。120重量部を超える場
合は被膜強度の低下及びトナーの帯電量の低下が認めら
れ、10重量部未満では被覆層表面にトナーの汚染が発
生しやすくなる場合がある。
られる結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能
である。例えば、スチレン系樹脂,ビニル系樹脂,ポリ
エーテルスルホン樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリフ
ェニレンオキサイド樹脂,ポリアミド樹脂,フッ素樹
脂,繊維素系樹脂,アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂,
エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂,アルキッド樹脂,フ
ェノール樹脂,メラミン樹脂,ポリウレタン樹脂,尿素
樹脂,シリコーン樹脂,ポリイミド樹脂等の熱あるいは
光硬化性樹脂等を使用することができる。なかでもシリ
コーン樹脂,フッ素樹脂のような離型性のあるもの、或
いはポリエーテルスルホン,ポリカーボネート,ポリフ
ェニレンオキサイド,ポリアミド,フェノール,ポリエ
ステル,ポリウレタン,スチレン系樹脂,アクリル系樹
脂のような機械的性質に優れたものがより好ましい。本
発明のトナー担持体の導電性被覆層表面の粗度は中心線
平均粗さ(以下Ra)として0.2〜4.5μmであ
り、好ましくは0.4〜3.5μmである。表面粗度が
0.2μm未満ではトナーの搬送性が低下し、十分な画
像濃度が得られなくなる場合があり、4.5μmを超え
るとトナーの搬送量が多くなり過ぎてトナーの帯電性が
不充分となる。導電被覆層の膜厚は通常20μm以下に
することが均一な膜厚を得るために好ましいが、特にこ
の膜厚に限定されるものではない。
に粗さを付与するための粒子の粒径測定には、レーザー
回折型粒度分布計のコールターLS−130型粒度分布
計(コールター社製)を用い、個数分布から出した個数
平均径を用いた。
は、JIS表面粗さ(BO601)に基づいて、小坂研
究所製サーフコーダーSE−3300を用い、軸方向3
点×周方向2点=6点測定し、その平均値を用いた。
るが、本発明はなんらこれらに限定されるものではな
い。
造例]本発明の磁性粒子粉末に用いる磁性酸化鉄粒子の
製造例、並びに、比較製造例を述べる。
酸化ナトリウム水溶液を混合した後、Fe(OH)2を
含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。
イ素元素換算で、1.0重量%となるように添加した。
次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度90
℃において空気を通気してpH6〜7.5の条件下で酸
化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性酸
化鉄粒子を生成した。
素元素換算)0.1重量%のケイ酸ソーダを溶解した水
酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当
量添加し、さらに温度90℃で加熱しながら、pH8〜
11.5の条件下で酸化反応してケイ素元素を含有した
磁性酸化鉄粒子を生成させた。
した後、洗浄、乾燥した。得られた磁性酸化鉄粒子の一
次粒子は、凝集して凝集体を形成しているので、ミック
スマーラーを使用して該凝集体を解砕して磁性酸化鉄粒
子を一次粒子にするとともに、磁性酸化鉄粒子の表面を
平滑にし、表1に示すような特性を有する磁性酸化鉄粒
子(a)を得た。磁性酸化鉄粒子の平均粒径は0.21
μmであった。
(a)の製造と同様にして、磁性酸化鉄粒子(b)と
(c)を得た。
の凝集体をピンミルを使用して一次粒子に解砕して磁性
酸化鉄粒子(d)を得た。該磁性酸化鉄粒子(d)は、
該磁性酸化鉄粒子(c)と比較して、平滑度が低く、B
ET比表面積の値は大きかった。
酸アルミニウムを所定量加え、pHを6〜8の範囲に調
整して、水酸化アルミニウムとして、磁性酸化鉄粒子の
表面処理を行った以外は、同様にして磁性酸化鉄粒子
(e)〜(g)を得た。
ケイ酸ソーダを投入し、pHを8〜10の範囲に調整す
ること以外は、磁性酸化鉄粒子(a)の製造と同様にし
て磁性酸化鉄粒子(h)と(i)を得た。
ーダを投入し、更に、投入する水酸化ナトリウム水溶液
をFe2+に対し1.00当量を超える様に添加し、pH
を変えることにより、磁性酸化鉄粒子(j)と(k)を
得た。
率が、1.8%となるようにケイ酸ソーダを添加した
後、鉄イオンに対して1.0〜1.1当量の水酸化アル
カリ水溶液を混合し、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水
溶液の生成を行った。
ら、温度85℃において空気を通気して、酸化反応をす
ることにより、ケイ素元素を含有した磁性酸化鉄粒子を
生成した。さらに、この懸濁液に当初のアルカリ量(ケ
イ酸ソーダのナトリウム成分及び水酸化アルカリのナト
リウム成分)に対し、1.1当量となるように硫酸第一
鉄水溶液を加えた後、溶液のpHを8に維持して、空気
を吹き込みながら酸化反応をすすめ、酸化反応の終期に
pHを弱アルカリ側になるように調整し、磁性酸化鉄粒
子を得た。
浄、ロ過、乾燥し、次いで凝集している磁性酸化鉄粒子
をハンマーミルにより解砕処理し、磁性酸化鉄粒子
(l)を得た。
に、BET比表面積400m2/gのシリカ微粉体0.
8重量%をミックスマーラーによって混合し、磁性酸化
鉄粒子(m)を得た。
れた磁性酸化鉄粒子(a)〜(m)の呈する諸特性を表
1にまとめる。
例、及び、比較例]磁性酸化鉄粒子(a)の表面被覆処
理の実施例 磁性酸化鉄粒子(a)100重量部とシリル化剤として
デシルトリメトキシシラン0.3重量部をシンプソン・
ミックスマーラーに投入し、50〜60℃の温度範囲で
45分間作動することにより、該磁性酸化鉄粒子(a)
の粒子表面を該シリル化剤で被覆処理を施し、本発明の
磁性粒子粉末(A)を得た。
面積は9.8(m2/g)、嵩密度は、1.15(g/
cm3)であり、処理前の磁性酸化鉄粒子(a)の呈す
る値とほぼ同等であった。また、磁気特性にも変化は見
られなかった。
処理の実施例、及び、比較例 磁性酸化鉄粒子(b)〜(m)、反応性を有する表面改
質剤の種類、及び、添加量、更に、処理装置の種類、及
び、条件を種々変化させ、本発明の磁性粒子粉末(B)
〜(I)、及び、比較用磁性粒子粉末(J−1)〜
(M)を得た。
粉末の諸特性を表2に示す。
内容をDSCの測定結果、及びGPCの測定結果と共に
表3にまとめる。
t%含有するポリエチレンワックス<A>、C30の高級
アルコールを62wt%含有するポリプロピレンワック
ス<B>、C50の高級脂肪族酸を67wt%含有するポ
リエチレンワックス<C>、アーゲ法より合成された炭
化水素を分別することにより得られたワックス<D>、
チーグラー触媒により低圧重合した炭化水素を分別する
ことにより得られたワックス<E>、C22の高級アルコ
ールを主成分とするワックス<a>、ポリエチレンの熱
分解より得られたワックス<b>、及び、ポリプロピレ
ンの熱分解より得られたワックス<c>である。
例]本発明の磁性トナーに好適な結着樹脂(樹脂組成
物)の製造例、並びに、比較製造例を述べる。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン87重量部、アクリル酸−n−ブチル13重量部、及
び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量部の混
合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間保持し、重
合を完了させ、低分子量重合体(L−1)溶液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−1)を分析
したところ、Mw=8,500、Mn=4,300、P
Mw=7,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン68重量部、アクリル酸−n−ブチル27重量
部、マレイン酸モノブチル5重量部、ジビニルベンゼン
0.005重量部、及び、2,2−ビス(4,4−ジ−
tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン
(10時間半減期温度;92℃)0.1重量部の混合液
を加え、撹拌し、懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
重合体(H−1)の酸価(AV=8.0)の2倍当量の
NaOH水溶液を投入し、2時間撹拌を行った。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=180万、M
n=11万、PMw=120万、Tg=60℃であっ
た。
分子量重合体(H−1)30重量部、前記ワックス成分
A(代表される構造式がCH3(CH2)48CH2OHで
表される高級アルコール系ワックス)7重量部とを投入
し、昇温して還流下で撹拌し、予備溶解を行う。この状
態で12時間保持した後、高分子量重合体(H−1)と
ワックス成分Aとの均一な予備溶解液(Y−1)を得
た。この予備溶解液中の固形分のTgは55℃であっ
た。
合体(L−1)の均一溶液280重量部を還流下で混合
した後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉
砕してトナー用樹脂組成物(I)を得た。該樹脂組成物
(I)の分子量を測定したところ、7,000と115
万にピークを有し、Mw/Mnは49、Tgは57℃で
あった。
は、0.13重量%、残留キシレン量は990ppm、
未反応スチレン量は80ppmであった。
クロスコープ(ウイルソン社製)で観察したところ、再
凝集もなく非常に良好な分散が確認された。
子量重合体(H−1)30重量部を投入し、昇温して還
流下で12時間撹拌し、高分子量重合体(H−1)の均
一な溶解液を得た。
1)の均一溶液280重量部と還流下で混合した後、溶
剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナ
ー用樹脂組成物(II)を得た。
ところ、7,000と105万にピークを有し、Mw/
Mnは49、Tgは60℃であった。
は、0.22重量%、残留キシレン量は1,700pp
m、未反応スチレン量は300ppmであった。
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
ン70重量部とジ−tert−ブチルパーオキサイド2
重量部の混合液を2.5時間かけて滴下した後、1時間
保持し、重合を完了させ、低分子量重合体(L−2)溶
液を得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−2)を分析
したところ、Mw=3,500、Mn=2,500、P
Mw=3,000、Tg=60℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、ジビニルベンゼン0.001重量部、及び、1,1
−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン(10時間半減期温度;9
0℃)0.1重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とし
た。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(10時間半減
期温度;72℃)0.1重量部を追加添加した。更に、
12時間保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=160万、M
n=15万、PMw=80万、Tg=60℃であった。
(H−2)の溶解液を調製し、該低分子量重合体(L−
2)溶液280重量部と還流下で混合した後、溶剤を留
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕してトナー用樹
脂組成物(III)を得た。
たところ、3,100と81万にピークを有し、Mw/
Mnは49、Tgは58℃であった。
量は、0.27重量%、残留キシレン量は1,900p
pm、未反応スチレン量は390ppmであった。
拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、還流温度
まで昇温させた。
4重量部、アクリル酸−n−ブチル6重量部、及び、
1,1−ビス(ジ−tert−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン2重量部の混合液を
3時間かけて滴下した後、2時間重合させた。その後、
新たにスチレン20重量部、アクリル酸−n−ブチル5
重量部、更に、tert−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート3重量部を添加し、追加重合を行った
後、溶剤を留去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕し
てトナー用樹脂組成物(IV)を得た。
ころ、25,000にピークを有し、16万にショルダ
ーを形成し、Mw/Mnは17、Tgは60℃であっ
た。
は、0.39重量%、残留キシレン量は2,700pp
m、未反応スチレン量は900ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、前
記低分子量重合体(L−2)40重量部、スチレン75
重量部、アクリル酸−n−ブチル24重量部、ジビニル
ベンゼン1重量部、及び、ベンゾイルパーオキサイド4
重量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
5℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に20時間
保持し、パール状の樹脂組成物(V)を得た。
ころ、3,000にピークを有し、11万にショルダー
を形成し、Mw/Mnは23、Tgは63℃であった。
0.5重量%であった為、水蒸気蒸留と減圧乾燥を繰り
返し、揮発成分量が0.04重量%、未反応スチレン1
60ppm、ベンズアルデヒド量は30ppmにした。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−3)を分析し
たところ、Mw=35,000、Mn=20,000、
PMw=30,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に36時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=96万、Mn
=45万、PMw=60万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)70重量部、高分子量重合体(H
−3)30重量部を投入し、昇温して還流下で12時間
撹拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を
冷延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(i)を得た。
したところ、30,500と55万にピークを有し、M
w/Mnは30、Tgは60℃であった。
成分は、0.50重量%、残留キシレン量は3,900
ppm、未反応スチレン量は700ppmであった。
部、及び、ジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量
部とした以外は前述の製造例3:低分子量重合体(L−
2)の合成と同様にして、低分子量重合体(L−3)を
得た。
で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−4)を分析
したところ、Mw=20,000、Mn=8,000、
PMw=10,000、Tg=58℃であった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に24時間
保持して重合を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=70万、Mn
=30万、PMw=40万、Tg=60℃であった。
子量重合体(L−1)70重量部、高分子量重合体(H
−3)30重量部を投入し、昇温して還流下12時間撹
拌、混合した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を冷
延、固化後粉砕して比較用樹脂組成物(ii)を得た。
定したところ、30,500と30万にピークを有し、
Mw/Mnは30、Tgは60℃であった。
量成分は、0.37重量%、残留キシレン量は2,40
0ppm、未反応スチレン量は550ppmであった。
ルコールの2重量%水溶液20重量部を投入した後、ス
チレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル23重量
部、及び、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量部の混
合液を加え、撹拌し懸濁液とした。
0℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に4時間保
持した後、再度昇温して80℃で36時間保持して重合
を完了した。
洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=120万、M
n=5万、PMw=105万、Tg=60℃であった。
子量重合体(H−5)150重量部、及び、前記ワック
ス成分a(代表される構造式がCH3(CH2)18CH2
OHで表される高級アルコール系ワックス)90重量部
を投入し、撹拌しながらフラスコ内を充分に窒素で置換
した後、昇温して還流させる。
クリル酸−n−ブチル40重量部、及びアゾビスイソブ
チロニトリル3重量部を溶解した混合物を2.5時間か
けて滴下しながら溶液重合を行った。
去し、得られた樹脂を冷延、固化後粉砕して比較用樹脂
組成物(iii)を得た。
測定したところ、19900と101万にピークを有
し、Mw/Mnは29、Tgは53℃であった。
発量成分は、0.57重量%、残留キシレン3,900
ppm、未反応スチレン量は1,400ppmであっ
た。
明の磁性トナーの製造例、並びに比較製造例について述
べる。
エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハン
マーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕
し、得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して
分級粉を生成した。さらに、得られた分級粉をコアンダ
効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジ
ェット分級機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除
去して重量平均粒径(D4)が5.4μmである負帯電
性磁性トナー分級粉を得た。また、個数粒度分布におけ
る3.17μm以下の粒子の存在割合(N)は22%で
あった。
メチルジクロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラ
ザン処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行
った疎水性シリカ微粉体(BET300m2/g)1.
2重量部をヘンシェルミキサーで乾式混合して、本発明
の磁性トナー(1)を調製した。該磁性トナーの空隙率
は0.62であった。
例1〜7 前記磁性粒子粉末の製造例で得られた磁性粒子粉末
(B)〜(I−1)と比較製造例(I−2)〜(M)、
及び、磁性酸化鉄粒子の製造例で得られた磁性酸化鉄
(l),(m)を用いた以外、前記のトナーの製造例1
と同様にして本発明の磁性トナー(2)〜(13)と比
較用磁性トナー(25)〜(31)を調製した。
は1.5重量%、揮発成分は0.016重量%であっ
た。また、該磁性トナー(1)の分子量を測定したとこ
ろ、7000と85万にピークを有し、分子量1000
以下の面積%は7.0%で、分子量100万以上の面積
%は15.6%であった。
3)、及び、比較用磁性トナー(25)〜(31)の処
方内容と諸特性を表4にまとめる。
にして、重量平均径(D4)5.5μmの磁性トナー分
級粉を得た。また、個数粒度分布における3.17μm
以下の粒子の存在割合(N)は18%であった。
ルジクロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラザン
処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行った
疎水性シリカ微粉体(BET200m2/g)1.2重
量部とソープフリー重合により得られたスチレン−アク
リル系微粒子(平均粒径0.05μm)0.05重量部
とをヘンシェルミキサーで乾式混合して、本発明の磁性
トナー(14)を調製した。該磁性トナー(14)の空
隙率は0.58であった。
I)〜(V)、並びに、比較製造例で得られた比較用樹
脂組成物(i)〜(iii)の各々100重量部を用い
た以外、前記のトナーの製造例14と同様にして本発明
の磁性トナー(15)〜(24)を調製した。
4)の処方内容と諸特性を表5にまとめる。
造例]本発明の画像形成方法に用いられる現像スリーブ
の製造例について述べる。
をメディア粒子として加え、サンドミルにて2時間分散
し、フルイを用いてビーズを分離し原液を得た。次いで
この原液380部に球状PMMA粒子(個数平均粒径1
2μm)を10重量部添加し、固形分濃度が30%にな
るようにイソプロピルアルコールを添加した後、直径3
mmのガラスビーズを用いて1時間分散し、フルイを用
いてビーズを分離し、塗工液を得た。
16mmφのアルミニウム製円筒管上に被覆層を形成さ
せ、続いて熱風乾燥炉により150℃,30分間加熱し
て硬化させ現像スリーブ1を作製した。現像スリーブ1
のRaの値はRa=1.9μmであった。
A粒子(個数平均粒径6μm)15重量部とすることの
他は現像スリーブ製造例1と同様にして現像スリーブ2
を得た。得られた現像スリーブ2のRa値はRa=1.
4μmであった。
数平均粒径4μm)5重量部とすることの他は現像スリ
ーブ製造例1と同様にして現像スリーブ3を得た。得ら
れたスリーブ3のRa値はRa=0.7μmであった。
面の粗さを現像スリーブ1とほぼ同等とするためにサン
ドブラスト処理したアルミニウム製円筒管を使用し、さ
らに球状PMMA樹脂粒子を添加しないことの他は、現
像スリーブ製造例1と同様にして現像スリーブ4を得
た。得られた現像スリーブ7のRa値はRa=1.9μ
mであった。
は、市販のレーザービームプリンターLBP−PX、並
びに、LBP−EX(共にキヤノン社製)を以下に示す
様に改造し、再設定して用いた。
図4において、一次帯電ローラー11としてナイロン樹
脂で被覆された導電性カーボンを分散したゴムローラー
(直径12mm,当接圧50g/cm)を使用し、静電
潜像担持体上にレーザー露光(600dpi)により暗
部電位VD=−600V、明部電位VL=−150Vを形
成した。
の現像スリーブ1を使用し、次いで、露光ドラム10
(直径24mm)と現像スリーブ1との間隙(S−D
間)を300μmとし現像磁極800ガウス、トナー規
制部材として厚み1.0mm、自由長10mmのウレタ
ンゴム製ブレード18を6g/cmの線圧で当接させ
た。現像バイアスとして直流バイアス成分Vdc=−40
0V、重畳する交流バイアス成分Vpp=1200V、周
速数1800Hzを用いた。
温素子21dの表面温度は130℃、加熱体21−加圧
ローラー23間の総圧は6kg、加圧ローラーとフィル
ムのニップは3mmとし、定着フィルム22には、転写
材との接触面にPTEFに導電性物質を分散させた低抵
抗の離型層を有する厚さ50μmの耐熱性ポリイミドフ
ィルムを使用した。
0%RH)、及び、高温高湿(30℃,80%RH)環
境下、6枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度
で、前記トナーの製造例1〜13、並びに、比較製造例
1〜7で得られた磁性トナー(1)〜(13)、及び、
比較用磁性トナー(25)〜(31)の各々を逐次補給
しながら間歇モード(すなわち、1枚プリントアウトす
る毎に10秒間現像器を休止させ、トナーの劣化を促進
させるモード)でプリントアウト試験を行い、得られた
プリントアウト画像を後述の項目について評価した。
現像剤とのマッチングについて評価した。
おいて、摺擦前後での画像低下率が2%と非常に良好な
低温定着性を示した。また、耐オフセット性評価におい
ても画像汚れが発生せず、優れた性能を示した。
る。
電ローラーとしてナイロン樹脂で被覆された導電性カー
ボンを分散したゴムローラー(直径12mm,当接圧5
0g/cm)を使用し、静電潜像担持体にレーザー露光
(600dpi)により暗部電位VD=−700V、明
部電位VL=−200Vを形成した。トナー担持体とし
てスリーブ製造例4の現像スリーブ4を使用し、次い
で、感光ドラムと現像スリーブ4との間隙(S−D間)
を300μmとし現像磁極800ガウス、トナー規制部
材として厚み1.0mm、自由長4mmのウレタンゴム
製ブレードを15g/cmの線圧で当接させた。現像バ
イアスとして直流バイアス成分Vdc=−500V、重畳
する交流バイアス成分Vpp=1600V、周波数220
0Hzを用いた。また、加熱定着装置の設定温度は15
0℃とした。
0%RH)及び低温低湿(15℃,10%RH)環境
下、12枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度
で、前記トナーの製造例14〜24で得られた磁性トナ
ー(14)〜(24)の各々を逐次補給しながら連続モ
ード(すなわち、1枚プリントアウトする毎に現像器を
休止させることなく、連続作動させるモード)でプリン
トアウト試験を行い、得られたプリントアウト画像を後
述の項目について評価した。
トナーとのマッチングについても評価した。
れた現像スリーブ1〜3の各々と交換する以外は前記実
施例17と同様にプリントアウト試験を行い、得られた
プリントアウト画像の評価と用いた現像スリーブのマッ
チングの評価を行った。
の評価項目の説明とその評価基準について述べる。
プリントアウトを終了した時の画像濃度維持により評価
した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベ
ス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプ
リントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
(良):1.35以上、1.40未満 △(可):1.00以上、1.35未満 , ×(不
可):1.00未満
ット再現性を評価した。
個) ○:良好 (欠損3〜5個/100個) △:実用可 (欠損6〜10個/100個) ×:実用不可 (欠損11個以上/100個)
プリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色
度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを
評価した。
をプリントアウトした後、図8(B)に示した幅b(>
a)で長さlのハーフトーン画像Yをプリントアウトし
た際、該ハーフトーン画像上に現われる濃淡差(図8
(c)のA,B,Cの部分)を目視で評価した。
い) ○:良好 (BとCで軽微な濃淡差が見られる) △:実用可 (A,B,Cの各々で若干の濃淡差が見
られる) ×:実用不可 (顕著な濃淡差が見られる)
g/m2)にプリントした際の文字の中抜け(図9
(b)の状態)を目視で評価した。
より定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率
(%)で評価した。
(良):5%以上、10%未満 △(可):10%以上、20%未満, ×(不可):2
0%以上
プリントアウトし、3000枚後の画像上の汚れの程度
により評価した。
(ほとんど発生せず) △:実用可 , ×:実用不可
した乾燥器に1週間放置した後、この放置トナーを常温
常湿環境下で同様にプリントアウト試験を行い、得られ
た画像の画像濃度、及び、画像品質から評価した。
トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目
視で評価した。
い), ×:実用不可(固着が多く、画像ムラを生じる)
プリントアウト画像への影響を目視で評価した。
の影響はない) △:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少な
い), ×:実用不可(固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じ
る)
た。
れの発生の様子を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △:実用可 , ×:実用不可
ナーの固着状況を目視で評価した。
(ほとんど発生せず) △:実用可 , ×:実用不可
磁性トナーに用いられる磁性粒子粉末を構成するケイ素
元素を含有した磁性酸化鉄粒子の内部、及び、最表面の
組成を精密に制御した後、に、該磁性酸化鉄粒子の表面
を反応性表面改質剤により被覆処理を施すことにより、
環境安定性やドット再現性に優れ、画像カブリや中抜
け、更にはスリーブゴーストの発生を未然に防ぎ、高品
位な画像を長期にわたり形成することが出来る。
Claims (21)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と磁性粒子粉末を含
有する静電荷像現像用磁性トナーにおいて、該磁性粒子
粉末が、 (a)反応性を有する表面改質剤により粒子表面が被覆
処理されている磁性酸化鉄粒子を用いており、 (b)該磁性酸化鉄粒子が、鉄元素(Fe)を基準とし
て、0.4〜2.0重量%のケイ素元素(Si)を含有
しており、 (c)該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/Si原
子比が1.0〜4.0であることを特徴とする静電荷像
現像用磁性トナー。 - 【請求項2】 該磁性酸化鉄粒子の表面平滑度が0.3
〜8.0であることを特徴とする請求項1に記載の静電
荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項3】 該磁性酸化鉄粒子の嵩密度が0.8g/
cm3以上であることを特徴とする請求項1又は2に記
載の静電荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項4】 該磁性酸化鉄粒子の比表面積が15.0
m2/g以下であることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれかに記載の静電荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項5】 該磁性酸化鉄粒子がアルミニウム元素
(Al)に換算して、0.01〜2.0重量%のアルミ
ニウム化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至
4のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項6】 該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe
/Al原子比が0.3〜10.0であることを特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用磁
性トナー。 - 【請求項7】 揮発成分が0.1重量%未満であり、且
つ、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て、昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを
示し、該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の
範囲に降温時の最大発熱ピークを有するワックス成分を
含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
記載の静電荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項8】 該トナー中の結着樹脂のテトラヒドロフ
ラン(THF)可溶分により測定されるゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)の分子量分布にお
いて、分子量2000〜3万の領域にメインピークを形
成する低分子量重合体成分と分子量5万を超える領域に
サブピーク、又は、ショルダーを形成する高分子量重合
体成分とを含有することを特徴とする請求項1乃至7の
いずれかに記載の静電荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項9】 該トナー中の結着樹脂は、実質的にTH
F不溶分を含まず、THF可溶分のGPCの分子量分布
において、分子量1000以下を示す低分子量成分の面
積比が15%以下であり、且つ、分子量100万以上を
示す高分子量成分の面積比が0.5〜25%であること
を特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷
像現像用磁性トナー。 - 【請求項10】 該トナー中の結着樹脂のTHF可溶分
のGPCの分子量分布において、分子量10万以上の領
域に相当する高分子量成分が、多官能性重合開始剤、及
び/又は多官能性不飽和単量体を用いて得られた重合体
成分であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
に記載の静電荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項11】 該ワックス成分が下記一般式 R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
示す。]を有するGPCによる重量平均分子量が300
0以下の化合物を60重量%以上含有することを特徴と
する請求項1乃至10のいずれかに記載の静電荷像現像
用磁性トナー。 - 【請求項12】 該トナーの重量平均径D4(μm)
が、3.5≦D4≦6.5であり、且つ、個数粒度分布
における3.17μm以下の粒子の存在割合N(個数
%)との関係が、 35−D4×5≦N≦180−D4×25 を満足する粒度分布を有することを特徴とする請求項1
乃至11のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性トナ
ー。 - 【請求項13】 該トナーの空隙率が0.5〜0.7で
あることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記
載の静電荷像現像用磁性トナー。 - 【請求項14】 少なくとも、外部より帯電部材に電圧
を印加し、被帯電体に帯電を行う帯電工程と、帯電され
た被帯電体に静電荷像を形成する工程と、静電荷像をト
ナーにより現像してトナー像を被帯電体上に形成する現
像工程と、被帯電体上のトナー像を中間転写体を介し
て、または、介さずに転写材へ転写する転写工程と、転
写材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを有する画
像形成方法であり、 該トナーは、少なくとも結着樹脂と磁性粒子粉末を含有
しており、該磁性粒子粉末が、 (a)反応性を有する表面改質剤により粒子表面が被覆
処理されている磁性酸化鉄粒子を用いており、 (b)該磁性酸化鉄粒子が、鉄元素(Fe)を基準とし
て、0.4〜2.0重量%のケイ素元素(Si)を含有
しており、 (c)該磁性酸化鉄粒子の最表面におけるFe/Si原
子比が1.0〜4.0であることを特徴とする画像形成
方法。 - 【請求項15】 該加熱定着工程が、オフセット防止用
液体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しな
い加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着
することを特徴とする請求項14に記載の画像形成方
法。 - 【請求項16】 該加熱定着工程が、固定支持された加
熱体と、該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介し
て該加熱体に密着させる加圧部材とにより、トナー画像
を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項14又
は15に記載の画像形成方法。 - 【請求項17】 該帯電工程が、帯電部材を被帯電体に
接触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、被帯電
体を帯電することを特徴とする請求項14乃至16のい
ずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項18】 静電潜像担持体上の静電潜像を現像剤
により現像し、転写装置を介して該現像画像を転写材へ
静電転写する工程の際に、該静電潜像担持体と転写装置
とが当接することを特徴とする請求項14乃至17のい
ずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項19】 トナーを表面に担持した静電潜像担持
体との間で形成される現像領域に搬送する現像剤担持体
の表面に導電性微粒子を含有した被覆層が形成されてい
る現像装置を用いることを特徴とする請求項14乃至1
8のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項20】 該被覆層が現像剤担持体表面に粗さを
付与する為の粒子を含有していることを特徴とする請求
項14乃至19のいずれかに記載の画像形成方法。 - 【請求項21】 該トナーが請求項2乃至11のいずれ
かに記載のトナーである請求項14乃至20のいずれか
に記載の画像形成方法。
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