JPH08276551A - 線状低密度ポリエチレン系複合フイルム - Google Patents

線状低密度ポリエチレン系複合フイルム

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JPH08276551A
JPH08276551A JP1988596A JP1988596A JPH08276551A JP H08276551 A JPH08276551 A JP H08276551A JP 1988596 A JP1988596 A JP 1988596A JP 1988596 A JP1988596 A JP 1988596A JP H08276551 A JPH08276551 A JP H08276551A
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勝朗 久世
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忠嗣 西
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光則 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温熱接着性、耐ブロッキング性に優れ、か
つ剛性の良好な線状低密度ポリエチレン系複合フイルム
を提供することにある。 【解決手段】 平均粒径が3〜15μmの不活性微粒子
を0.3〜2重量%含む密度が0.88〜0.91g/
cm3 であり、Mw/Mnが1〜3であるA層と、平均
粒径が2〜7μmの不活性微粒子を0.3〜1.5重量
%含む密度が0.905g/cm3 以上のB層とからな
る線状低密度ポリエチレン系複合フイルムを開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温熱接着性、耐
ブロッキング性に優れ、かつ、剛性の良好な線状低密度
ポリエチレン系複合フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】自動包装機による物品の包装は、その簡
便性や生産性の良好性ゆえに広く利用されている。近
年、自動包装機は、益々高速化、高能率化になってきて
いる。そのために、低温熱接着性の要求が強くなってき
ている。自動包装用フイルムとしてはポリオレフィン系
フイルムが広く使用されており、中でも線状低密度ポリ
エチレンの無延伸フイルムは、低温熱接着性や耐衝撃性
に優れるため、食品、飲料を始めとし、各種物品の包装
用フイルムとして有用である。しかし、高度な低温熱接
着性を付与するためには低融点の樹脂を使用する必要が
ある。ところが低融点の樹脂を使用すると製膜安定性や
二次加工のための剛性が低下する。すなわち、低温熱接
着性と製膜安定性や二次加工性とは相反する性質であ
り、市場の高度な要求を満たせていないのが現状であ
る。また、低融点の樹脂を使用すると滑り性不良やブロ
ッキング等が起り、二次加工性の低下や製袋品の開口性
等の低下を引き起し実用性に問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
熱接着性、耐ブロッキング性に優れ、かつ、剛性の良好
な線状低密度ポリエチレン系複合フイルムを提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成
するに到った。即ち本発明は、 平均粒径が3〜15μmの不活性微粒子を0.3〜
2重量%を含む密度が0.88〜0.91g/cm3
あり、重量平均分子量/数平均分子量が1〜3である線
状低密度ポリエチレンよりなるA層と、平均粒径が2〜
7μmの不活性微粒子を0.3〜1.5重量%を含む密
度が0.905g/cm3 以上で、かつ、A層に用いた
線状低密度ポリエチレンよりなるB層とからなることを
特徴とする線状低密度ポリエチレン系複合フイルムに関
し、好ましくは、 A層/B層の厚み比が0.01〜2であることを特
徴とする記載の線状低密度ポリエチレン系複合フイル
ム A層に含まれる不活性微粒子が架橋有機高分子より
なる微粒子であることを特徴とするまたは記載の線
状低密度ポリエチレン系複合フイルムに関する。
【0005】本発明の線状低密度ポリエチレン系複合フ
イルムのA層に用いる線状低密度ポリエチレンは、密度
が0.88〜0.91g/cm3 で、かつ重量平均分子
量/数平均分子量が1〜3であれば、特に制限されな
い。密度は、0.885〜0.905g/cm3 が好ま
しく、0.890〜0.905g/cm3 がより好まし
い。密度が0.88g/cm3 未満では、耐ブロッキン
グ性が悪化するので好ましくない。逆に、密度が0.9
1g/cm3 を越えた場合は、低温熱接着性が悪化する
ので好ましくない。
【0006】重量平均分子量/数平均分子量比は分子量
分布の尺度であり、単分散の分子量分布が1であること
が理想であるが、3までは許容ができる。2.5以下が
好ましく、2.3以下がより好ましい。重量平均分子量
/数平均分子量が3を越えると、レジンの粘着性が増加
し、レジンの取扱い性が悪化したり、フイルムの耐ブロ
ッキング性が悪化する等の問題が発生するので好ましく
ない。
【0007】A層に用いる線状低密度ポリエチレンは、
前記特性を満足すれば特に制限がなく、その共重合成分
としては、通常、炭素数3〜12のα−オレフィン、例
えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1、デセン
−1、ドデセン−1等が挙げられる。これらの中でヘキ
セン−1より炭素数の多い高級α−オレフィンとの共重
合体が、耐衝撃性の優れたフイルムが得られるので好ま
しい。
【0008】A層に用いる線状低密度ポリエチレンの製
造法は、特に限定されないが、ビスシクロペンタジエニ
ル金属化合物、いわゆるメタロセン触媒等のシングサイ
ト触媒を用いて製造する方法が好ましい。
【0009】また、分子量分布が狭い該線状低密度ポリ
エチレンの溶融押出しの成形加工性を良くするために、
例えば長さおよび数の制御された形で長鎖分岐を入れる
等の方法を導入することができる。
【0010】A層に用いる線状低密度ポリエチレンは、
上記範囲の特性のものを単独で用いてもよいし、加重平
均値が上記範囲になるように2種以上を混合して用いて
もよい。単独で用いることが特に好ましい。本発明にお
いては、該A層には平均粒径が3〜15μmの不活性微
粒子を0.3〜2重量%含まれる必要がある。平均粒径
が3μm未満では滑り性や耐ブロッキング性が悪化する
ので好ましくない。逆に15μmを越えると外観が悪化
するので好ましくない。5〜12μmがより好ましい。
不活性微粒子の含有量が0.3%未満では滑り性や耐ブ
ロッキング性が低下するので好ましくない。逆に2重量
%を越えると外観が悪化するので好ましくない。0.5
〜1.5重量%がより好ましい。該不活性微粒子は、1
種類でもよいし、平均粒径の異なるものを2種以上併用
してもかまわない。平均粒径の異なるものを2種以上併
用するのが好ましい実施態様である。該不活性微粒子は
有機質であっても無機質であってもどちらでもかまわな
い。また、有機質と無機質の複合体であってもかまわな
い。無機質微粒子としては、線状低密度ポリエチレンに
不溶性で、かつ不活性なものであれば特に制限はない。
具体的には、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタ
ン等の金属酸化物;カオリン、ゼオライト、セリサイ
ト、セピオライト等の複合酸化物;硫酸カルシウム、硫
酸バリウム等の硫酸塩;リン酸カルシウム、リン酸ジル
コニウム等のリン酸塩;炭酸カルシウム等の炭酸塩等が
挙げられる。これらの無機微粒子は天然品、合成品のど
ちらでもよく、粒子の形状も特に制限はない。本発明に
おいて用いられる有機質微粒子の分子構造は、上記線状
低密度ポリエチレンの溶融成形温度で非溶融で、かつ同
温度に耐える耐熱性を有するものであれば特に制限はな
く、付加重合法で得たものであってもよいし、重縮合や
重付加反応法で得たものでもよい。該微粒子を構成する
ポリマーは非架橋タイプであっても架橋タイプであって
もかまわないが、耐熱性の点より架橋タイプの方が推奨
される。
【0011】ポリマーを微粒子化する方法も限定はされ
ないが、乳化重合や懸濁重合等の方法を用い、重合時に
直接微粒子化する方法が好適である。これらの重合方法
を採用する場合は、自己乳化性を付与し得る特殊構造の
極性モノマーを少量共重合する手段を採用してもよい。
架橋高分子粒子の材料としては、例えば、アクリル酸、
メタアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸
エステル等のアクリル系単量体、スチレンやアルキル置
換スチレン等のスチレン系単量体等と、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルスルホン、エチレングリコールジメタアク
リレート、トリメチロールプロパントリメチルアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラメチルアクリレート
等の架橋性単量体との共重合体;メラミン系樹脂;ベン
ゾグアナミン系樹脂;フェノール系樹脂;シリコーン系
樹脂等が挙げられる。上記材料のうち、アクリル系単量
体および/またはスチレン系単量体と架橋性単量体との
共重合体の使用が特に好ましい。該不活性微粒子の形状
は特に限定されないが実質的に球状あるいはラグビーボ
ール状のものが好ましい。該微粒子は、無機質あるいは
有機質のものを単独で用いてもよいが、平均粒径の異な
る無機質および有機質の微粒子を併用する方法が外観と
滑り性や耐ブロッキング性のバランスをとる点において
特に推奨される実施態様である。次いで、B層に用いる
線状低密度ポリエチレンは、密度が0.911g/cm
3 以上であれば特に制限されない。密度は、0.915
〜0.938g/cm3が好ましく、0.917〜0.
930g/cm3 がより好ましい。0.911g/cm
3 未満では、フイルムの剛性が低下し、二次加工適性が
悪化するので好ましくない。
【0012】B層に用いられる線状低密度ポリエチレン
は、前記特性を満足すれば特に制限がなく、その共重合
成分としては、通常炭素数3〜12のα−オレフィン、
例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセ
ン−1、オクテン−1,4−メチルペンテン−1、デセ
ン−1、ドデセン−1等が挙げられ、耐衝撃性の点か
ら、ヘキセン−1より炭素数の多い高級α−オレフィン
が好ましい。
【0013】B層に用いる線状低密度ポリエチレンの製
造法は、特に限定されず、A層に用いる線状低密度ポリ
エチレンと同様の方法を用いても良いし、例えば、チー
グラー触媒等を用いて製造しても良い。コスト面より後
者の方法を用いることが好ましい。
【0014】B層に用いる線状低密度ポリエチレンは、
上記範囲の特性のものを単独で用いてもよいし、加重平
均値が上記範囲になるように2種以上を混合して用いて
もよい。単独で用いることが特に好ましい。
【0015】B層に用いる線状低密度ポリエチレンの分
子量分布は、特に制限されない。A層に用いる線状低密
度ポリエチレンと同様に重量平均分子量/数平均分子量
が1〜3のものを用いてもよいし、重量平均分子量/数
平均分子量が3以上のものでもよい。
【0016】本発明において重量平均分子量/数平均分
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で
測定した。本発明においては、該B層には平均粒径2〜
7μmの不活性微粒子を0.3〜1.5重量%含まれる
必要がある。平均粒径が2μm未満では滑り性や耐ブロ
ッキング性が悪化するので好ましくない。逆に7μmを
越えると外観が悪化するので好ましくない。3〜6μm
がより好ましい。不活性微粒子の含有量が0.3%未満
では滑り性や耐ブロッキング性が低下するので好ましく
ない。逆に1.5重量%を越えると外観が悪化するので
好ましくない。0.5〜1重量%がより好ましい。該不
活性微粒子はA層に含まれる不活性微粒子として挙げた
ものが好適に用いられる。A層に含まれるものと同じも
のを用いてもよいし、異種のものを用いてもよい。実質
的球状のものを用いるのが好ましい。
【0017】前記したA層およびB層を構成する線状低
密度ポリエチレンは、メルトインデックスが0.1〜5
g/10分(190℃)の範囲のものを用いるのが好ま
しく、0.5〜4g/10分(190℃)のものがより
好ましい。メルトインデックスが0.1g/10分未満
のものは、熱接着強度が飽和し、かつ溶融粘度が高くな
り、押出し機のモーターにかかる負荷が大きくなる傾向
がある。逆に5g/10分を越すと熱接着強度が低下す
る傾向がある。
【0018】本発明の複合フイルムは、A層とB層とが
積層されていることが必要である。本発明の複合フイル
ムの構成は、低温熱接着性を付与するために、その最外
層の少なくとも一方がA層であればよく、A/Bの2層
構成、A/B/Aの3層構成が好ましい。
【0019】本発明の線状低密度ポリエチレン系複合フ
イルムは、共押出し成形法で成形することにより得るこ
とができる。成形はフイルムの通常の成形方法に従って
行うことができる。例えば、円形ダイによるインフレー
ション成形法、TダイによるTダイ成形法等が採用され
る。Tダイ成形をする場合は、ドラフト率を1〜10、
樹脂温度を190〜300℃の範囲から選択するのが好
ましい。
【0020】A層/B層の厚み比は、0.01〜2であ
ることが好ましく、0.02〜1がより好ましい。ここ
で、3層以上の構成である場合、A層およびB層厚み
は、それぞれの合計厚みとして求めたものである。A層
/B層の厚み比が0.01未満では低温熱接着性が悪化
する傾向があり、逆に2を越えるとフイルムの剛性が低
下し、二次加工適性が悪化する傾向がある。
【0021】本発明の線状低密度ポリエチレン系複合フ
イルムの総厚みは、特に限定されないが、通常5〜10
0μm、好ましくは10〜50μmの範囲である。
【0022】また、当該線状低密度ポリエチレン系複合
フイルムは、耐熱性や強靭性の点から、ナイロン等と積
層して使用することもできるが、このラミネートフイル
ムも本発明の範囲である。この場合、ラミネートフイル
ムの最外層の少なくとも一方がA層となるように積層す
る。当該線状低密度ポリエチレン系複合フイルムと積層
されるフイルムの厚みは、特に限定されないが、通常5
〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好まし
い。積層方法は、自体既知の方法で行えばよく、例えば
多層押出し法や押出しラミ法が挙げられるが、多層押出
し法が特に好ましい。
【0023】本発明の線状低密度ポリエチレン系複合フ
イルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応
じて適量の熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防曇
剤、中和剤、滑剤、造核剤、着色剤、その他の添加剤お
よび無機質充填剤等を配合することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳述す
るが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、
前、後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは
全て本発明の技術範囲に包含される。なお、測定法は次
の通りである。
【0025】(1) 曇価 JIS−K6714に準じ、東洋精機ヘーズテスターJ
で測定した。 (2) 耐ブロッキング性 ASTM−D1893−67に準じ、フイルムのA層面
合せで測定した。 (3) 動摩擦係数 フイルムのA層面とB層面と滑り性をJIS K721
5−1987に準じ測定した。 (4) シール開始温度 東洋精機製熱傾斜ヒートシーラーにより圧力1kg/c
2 、1.0秒間の条件下でヒートシールした後に、そ
の強度を測定し、原反フイルムの場合はその強度が50
0g/15mmになるときの温度を、15μmの2軸延
伸ナイロンフイルムとの積層品の場合は2kg/15m
mとなるときの温度を、シール開始温度とした。該シー
ル開始温度は、A層面合せで測定した。 (5) ヤング率(剛性) ASTM−D882に準じて測定した。 (6) 製袋速度 充填包装機(小松製作所製、半折三方シール充填機KS
324)を用い、包装袋(サイズ50mm×70mm)
に内容物として水を80℃でホット充填し、シールバー
温度110℃で熱接着し、その充填包装袋に荷重100
kgをかけ、シール部破袋またはシール部水漏れない状
態で製袋できる製袋速度を求めた。該製袋速度は、15
μmの2軸延伸ナイロンフイルムとの積層品(B層面と
ナイロンフイルムと合わせて積層)について測定した。
【0026】実施例1 A層用レジンとして、エルカ酸アミド0.05重量%、
平均粒径6μmおよび10μmの架橋ポリメチルメタア
クリレート粒子をそれぞれ0.3重量%を含み、メタロ
セン触媒を用いて製造したオクテン−1共重合の線状低
密度ポリエチレン〔密度=0.895g/cm3 、重量
平均分子量/数平均分子量=2.0、メルトインデック
ス(190℃)=2.0g/10分〕を、B層用レジン
として、エルカ酸アミド0.05重量%、平均粒径4μ
mの球状シリカ粒子0.8重量%を含み、チーグラー触
媒で製造したヘキセン−1共重合の線状低密度ポリエチ
レン〔密度=0.921g/cm3 、重量平均分子量/
数平均分子量=3.5、メルトインデックス(190
℃)=2.0g/10分〕を用い、それぞれ別個の押出
し機を用い溶融押出し、マルチマニホールド多層Tダイ
に供給し、260℃の温度で共押し、チルロールで冷却
し、A層/B層の厚み比=5/35(μm/μm)の線
状低密度ポリエチレン系複合フイルムを得た。
【0027】実施例2 A層用レジンの密度を0.902g/cm3 、B層用レ
ジンの密度を0.924g/cm3 、A層およびB層用
レジンのメルトインデックスを3.0とし、かつA層/
B層の厚み比を10/30(μm/μm)とした以外
は、実施例1と同様にして複合フイルムを得た。
【0028】実施例3 A層用レジンの密度を0.886g/cm3 、B層用レ
ジンの重量平均分子量/数平均分子量を2.0、A層お
よびB層用レジンのメルトインデックスを2.5とし、
かつA層/B層の厚み比を3/37(μm/μm)とし
た以外は、実施例1と同様にして複合フイルムを得た。
【0029】実施例4 実施例1の方法において、A層用レジン中の不活性微粒
子を平均粒径4μの球状ゼオライトと平均粒径8μmの
球状の架橋ポリメチルメタアクリレート粒子をそれぞれ
0.3および0.5重量%添加する以外は実施例1と同
様にして複合フイルムを得た。
【0030】比較例1 B層用レジンにA層用レジンと同じオクテン−1共重合
の線状低密度ポリエチレンを用いる以外は、実施例1と
同じ方法でフイルムを得た。
【0031】比較例2 A層用レジンにB層用レジンと同じヘキセン−1共重合
低密度ポリエチレンを用いる以外は、実施例1と同じ方
法でフイルムを得た。
【0032】比較例3 A層用レジンとして重量平均分子量/数平均分子量=
3.5である分子量分布の広いオクテン−1共重合の線
状低密度ポリエチレンを用いる以外は、実施例1と同じ
方法で複合フイルムを得た。
【0033】比較例4 実施例1において、A層用レジンの密度を0.912g
/cm3 にする以外は、実施例1と同じ方法で複合フイ
ルムを得た。
【0034】比較例5 実施例1の方法において、A層用レジンの密度を0.8
70g/cm3 、重量平均分子量/数平均分子量を2.
3、メルトインデックス(190℃)を3.0g/10
分に、B層用レジンの密度を0.924g/cm3 、メ
ルトインデックス(190℃)を3.0g/10分にす
る以外は、実施例1と同じ方法で複合フイルムを得た。
【0035】比較例6 実施例1において、A層用レジン中の平均粒径6μmお
よび10μmの架橋ポリメチルメタアクリレート粒子の
添加量をそれぞれ0.1重量%とする以外は、実施例1
と同様にして複合フイルムを得た。
【0036】比較例7 実施例1において、A層用レジン中の平均粒径6μmお
よび10μmの架橋ポリメチルメタアクリレート粒子の
添加量をそれぞれ1.5重量%とする以外は、実施例1
と同様にして複合フイルムを得た。
【0037】比較例8 実施例1において、A層レジン中の不活性微粒子として
平均粒径が2μmの架橋ポリメチルメタアクリレート粒
子0.6重量%を添加するよう変更する以外は、実施例
1と同様にして複合フイルムを得た。
【0038】比較例9 実施例1において、A層レジン中の不活性微粒子として
平均粒径が18μmの架橋ポリメチルメタアクリレート
粒子0.6重量%を添加するよう変更する以外は、実施
例1と同様にして複合フイルムを得た。
【0039】比較例10 実施例1において、B層レジン中の球状シリカの添加量
を0.2重量%とする以外は、実施例1と同様にして複
合フイルムを得た。
【0040】比較例11 実施例1において、B層レジン中の球状シリカの添加量
を2.0重量%とする以外は、実施例1と同様にして複
合フイルムを得た。
【0041】比較例12 実施例1において、B層レジン中の球状シリカの添加量
を1.5重量%とする以外は、実施例1と同様にして複
合フイルムを得た。
【0042】比較例13 実施例1において、B層レジン中の球状シリカの添加量
を10重量%とする以外は、実施例1と同様にして複合
フイルムを得た。
【0043】上記実施例1〜4および比較例1〜13で
得られた複合フイルム(原反フイルム)および原反フイ
ルムと15μmの2軸延伸ナイロンフイルムとの積層品
について、曇価、耐ブロッキング性、ヤング率、シール
開始温度、製袋速度を測定した。その結果を表1に示
す。ここで、ナイロンフイルムとの積層品とは、原反フ
イルムのB層面とナイロンフイルムと合わせて積層して
得られたラミネートフイルムである。本実施例で得られ
た線状低密度ポリエチレン系複合フイルムは、低温熱接
着性および外観が良好で、低温で高速製袋ができ、かつ
耐ブロッキング性や剛性に優れており、二次加工適性が
良好であり、自動包装用フイルムあるいはシーラント等
として極めて高品質である。比較例1で得られたフイル
ムは、低温熱接着性や耐ブロッキング性は良好である
が、剛性や滑り性が低く二次加工適性に劣り、自動包装
用あるいはシーラントとしては低品質であった。比較例
2で得られたフイルムは、剛性や耐ブロッキング性は良
好であるが、シール開始温度が高く、低温熱接着性に劣
り、低温での製袋速度が遅く、自動包装用フイルムある
いはシーラントとして低品質であった。比較例3で得ら
れた原反フイルムは、耐ブロッキング性や滑り性が極め
て悪く、ロール状で保存するとフイルム同志がブロッキ
ングを起こし、スムーズな巻き戻しができず、実用性の
低いものであった。比較例4で得られたフイルムは、シ
ール開始温度が高く、低温熱接着性に劣り、低温での製
袋速度が低く、自動包装用フイルムあるいはシーラント
として低品質であった。比較例5で得られたフイルム
は、比較例3のフイルムと同様に耐ブロッキング性や滑
り性が極めて悪く、実用性の低いものであった。比較例
6で得られたフイルムは、耐ブロッキング性や滑り性が
悪く、実用性の低いものであった。比較例7で得られた
フイルムは、低温熱接着性や耐ブロッキング性は良好で
あるが曇価が高く透明性に劣り実用性の低いものであっ
た。比較例8で得られたフイルムは、外観や低温熱接着
性は良好であるが耐ブロッキング性や滑り性に劣り実用
性の低いものであった。比較例9で得られたフイルム
は、曇価が高く透明性に劣り実用性の低いものであっ
た。比較例10で得られたフイルムは、外観、低温熱接
着性および耐ブロッキング性は良好であるが滑り性が悪
く二次加工適性の劣るものであった。比較例11で得ら
れたフイルムは、曇価が高く透明性に劣り実用性の低い
ものであった。比較例12で得られたフイルムは、比較
例10と同様に滑り性が悪く二次加工適性の劣るもので
あった。比較例13で得られたフイルムは比較例11と
同様に曇価が高く透明性に劣り実用性の低いものであっ
た。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の線状低密度ポリエチレン系複合
フイルムは、透明性、低温熱接着性、耐ブロッキング性
に優れ、かつ剛性も高いので、低温で高速製袋でき、か
つ二次加工適性が良好であり、自動包装用フイルムある
いはシーラント等として有効に使用されうる。
フロントページの続き (72)発明者 井坂 勤 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が3〜15μmの不活性微粒子
    を0.3〜2重量%を含む密度が0.88〜0.91g
    /cm3 であり、重量平均分子量/数平均分子量が1〜
    3である線状低密度ポリエチレンよりなるA層と、平均
    粒径が2〜7μmの不活性微粒子を0.3〜1.5重量
    %を含む密度が0.905g/cm3以上で、かつA層
    に用いた線状低密度ポリエチレンの密度より高い密度で
    ある線状低密度ポリエチレンよりなるB層とからなるこ
    とを特徴とする線状低密度ポリエチレン系複合フイル
    ム。
  2. 【請求項2】 A層/B層の厚み比が0.01〜2であ
    ることを特徴とする請求項1記載の線状低密度ポリエチ
    レン系複合フイルム。
  3. 【請求項3】 A層に含まれる不活性微粒子が、架橋有
    機高分子よりなる微粒子であることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の線状低密度ポリエチレン系複合
    フイルム。
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