JPH08271556A - 静電容量式センサ - Google Patents

静電容量式センサ

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JPH08271556A
JPH08271556A JP7072091A JP7209195A JPH08271556A JP H08271556 A JPH08271556 A JP H08271556A JP 7072091 A JP7072091 A JP 7072091A JP 7209195 A JP7209195 A JP 7209195A JP H08271556 A JPH08271556 A JP H08271556A
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capacitance
output
comparator
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JP7072091A
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Inventor
Toshiaki Yatabe
利彰 矢田部
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A & T Kk
Original Assignee
A & T Kk
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Publication date
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  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体の液面等に対して被測定端子を近づけて
いく際に,当該静電容量式センサが設置される装置構造
や操作者の人体等の影響を受けずに,静電容量変化から
測定すべき対象を確実に認識し得る静電容量式センサを
提供することを目的とする。 【構成】 被測定端子121にかかる静電容量(Cp)
の変化を検出する容量検出手段101と,容量検出手段
101により検出される静電容量の変化速度を識別する
変化速度識別手段103と,液体123の液面等に対し
て被測定端子121を近づけていく際に,前記変化速度
識別手段の識別結果に基づいて,被測定端子121が液
面等に或いは接触したことを判定する判定手段105と
を有して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電容量式センサに係
り,特に,液体の液面または物品の表面に対して被測定
端子を近づけていく際に,当該静電容量式センサが設置
される装置の構造に関わらず,また操作者の人体や手等
の影響を受けることなく,被測定端子にかかる静電容量
の変化から測定すべき対象を確実に認識し得る静電容量
式センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来,臨床分野では,人体の血清,尿等
を測定対象(以下,検体という)として,各種試薬と反
応させて反応状態を分析し,各種項目の測定を行って診
断に供する自動分析装置が知られている。この自動分析
装置には,例えば,バイオセンサ,イオンセンサ,吸光
度測定センサ等が備えられ,各種項目を測定する。
【0003】このような自動分析装置において,測定操
作を自動化するために不可欠の技術が種々あるが,その
1つに,プローブ(吸い込み針)を検体の入った試験管
に挿入するに当たり,検体の液面を検出して,プローブ
が移動し過ぎて試験管や装置に損傷を与えることなく,
またプローブ先端の汚れによるキャリーオーバを防止す
るために,プローブを試験管内で液面から一定位置に設
定する技術がある。この際,プローブが液面に触れたこ
との検出は,液面センサによって行われている。
【0004】従来,自動分析装置においては,液面セン
サとして,例えば2本のプローブを備えた液面センサが
知られている。この2本プローブ式液面センサは,2本
プローブ間に流れる微小電流を検出して,該プローブが
液面に到達したことを認識するものである。しかしなが
ら,この液面センサは,2本のプローブを必要とするこ
とから,試験管の径によっては該プローブを挿入できな
い試験管もあり,そのような小さな径の試験管には適用
できないという問題があった。
【0005】特に,自動分析装置内部では,試験管内の
検体を再分配して分析するため扱う検体の量が少なく,
また装置の小型化の要請等から,より小さな径の試験管
が採用されることが多く,このような自動分析装置で
は,外部の2本プローブ方式の液面センサとは別に,内
部では1本プローブ方式の液面センサを必要とし,設計
及び装置のコストが増大するという問題が生じていた。
【0006】また,上記1本プローブ方式の液面センサ
としては,例えば静電容量式液面センサ等が使用されて
いる。この静電容量式液面センサにおける液面の検出原
理は,プローブの先端にかかる静電容量を検出する容量
検出部を設けて,検出される静電容量の変化を認識する
ものである。即ち,空中より検体の液面に液面センサの
容量検出部(金属プローブ等の先端)が触れるときに,
液体の持つ浮遊容量によって検出される静電容量が大き
く変化するのを捉えて,プローブが液面に触れたことを
認識するものである。
【0007】しかしながら,この静電容量式センサで
は,当該センサが設置される自動分析装置によっては,
静電容量式液面センサのプローブが移動する経路の周囲
に,金属で構成される物体(例えば,蓋や壁等)が設け
られている構造のものもあり,このような場合には,該
金属物体により誤認識していた。
【0008】また,自動分析装置が上記のように蓋や壁
等の金属物体を備えた構造となっていなくても,特に,
自動分析装置の外側に設置されている試験管に対して適
用される静電容量式センサでは,操作者の人体や手等の
影響も受けやすく,誤認識してしまうこともあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように,従来の
2本プローブ式液面センサでは,試験管の径によっては
該プローブを挿入できない試験管もあり,そのような小
さな径の試験管には適用できず,特に,自動分析装置内
部では,より小さな径の試験管が採用されることが多
く,このような自動分析装置では,外部の2本プローブ
方式の液面センサとは別に,内部では1本プローブ方式
の液面センサを必要とし,装置構造が複雑になり装置コ
ストが増大するという問題があった。
【0010】また,従来の静電容量式センサでは,当該
静電容量式センサが設置される自動分析装置において,
静電容量式液面センサのプローブが移動する経路の周囲
に,金属物体を備えた構造のものについては,該金属物
体により誤認識してしまう等の問題点があった。
【0011】更に,自動分析装置が上記構造を備えてい
なくても,特に自動分析装置の外側に設けられている試
験管に対する静電容量式センサでは,操作者の人体や手
等の影響を受けやすく,誤認識してしまうといった問題
点もあった。
【0012】本発明は,上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって,液体の液面または物品の表面に対し
て被測定端子を近づけていく際に,当該静電容量式セン
サが設置される装置の構造に関わらず,また操作者の人
体や手等の影響を受けることなく,被測定端子にかかる
静電容量の変化から,被測定端子が液面または表面に触
れたことを確実に認識し得る静電容量式センサを提供す
ることを目的としている。
【0013】また,本発明の他の目的は,当該静電容量
式センサが設置される装置構造による影響が少なく測定
すべき対象を確実に認識でき,従って,適用される装置
の設計自由度或いはシステムの組み合わせ自由度を高め
ることの可能な静電容量式センサを提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の請求項1に係る静電容量式センサは,被測
定端子にかかる静電容量の変化を検出する容量検出手段
と,前記容量検出手段により検出される静電容量の変化
速度を識別する変化速度識別手段と,液体の液面または
物品の表面に対して前記被測定端子を近づけていく際
に,前記変化速度識別手段の識別結果に基づいて,前記
被測定端子が前記液面または前記表面に触れたことを判
定する判定手段とを備えたものである。
【0015】また,請求項2に係る静電容量式センサ
は,請求項1記載の静電容量式センサにおいて,前記静
電容量式センサは,前記容量検出手段の出力を可変設定
可能な利得で増幅する可変利得増幅器を備えたものであ
る。
【0016】また,請求項3に係る静電容量式センサ
は,請求項1または2記載の静電容量式センサにおい
て,前記判定手段は,液体の液面または物品の表面に対
して前記被測定端子を近づけていく際に,前記変化速度
識別手段の識別結果及び前記容量検出手段または前記可
変利得増幅器の出力に基づいて,前記被測定端子が前記
液面または前記表面に触れたことを判定するものであ
る。
【0017】また,請求項4に係る静電容量式センサ
は,請求項1,2または3記載の静電容量式センサにお
いて,前記容量検出手段は,一定周波数の矩形波を発振
する発振器と,ヒステリシス特性を備えた第1論理演算
回路と,前記発振器の出力端と前記第1論理演算回路の
一の入力及び他の入力との間にそれぞれ直列に接続さ
れ,相互に同一特性を備える第1及び第2の抵抗と,前
記第1論理演算回路の出力を積分する積分回路と,前記
第1論理演算回路の一または他の入力に接続される被測
定端子とを備え,前記変化速度識別手段は,微分回路を
備えたものである。
【0018】また,請求項5に係る静電容量式センサ
は,請求項4記載の静電容量式センサにおいて,前記判
定手段は,前記変化速度識別手段の出力と第1リファレ
ンス電圧とを比較する第1比較器を備えたものである。
【0019】更に,請求項6に係る静電容量式センサ
は,請求項4記載の静電容量式センサにおいて,前記判
定手段は,前記変化速度識別手段の出力と第1リファレ
ンス電圧とを比較する第1比較器と,前記容量検出手段
または前記可変利得増幅器の出力と第2リファレンス電
圧とを比較する第2比較器と,前記第1比較器の出力と
前記第2比較器の出力との論理演算を行う第2論理演算
回路とを備えたものである。
【0020】
【作用】本発明の請求項1に係る静電容量式センサで
は,変化速度識別手段によって,容量検出手段により検
出される被測定端子にかかる静電容量の変化の速度を識
別し,判定手段により,液体の液面または物品の表面に
対して被測定端子を近づけていく際に,変化速度識別手
段の識別結果に基づいて,被測定端子が液面または表面
に触れたことを判定するようにしている。
【0021】静電容量式センサが設置される装置の構
造,例えば,被測定端子が移動する経路の周囲に構成さ
れる金属物体(例えば,蓋や壁等)による静電容量の変
化や,装置の操作者の人体や手等による静電容量の変化
は,被測定端子の移動速度に依存したり,人の動作速度
に依存するもので,一般的になだらかな変化であり,一
方,被測定端子が液面または表面に接触した際の静電容
量の変化は急峻である。従って,該静電容量の変化速度
について,静電容量の変化が周囲に構成される金属物体
等によるものであるか,或いは被測定端子の液面または
表面への接触等によるものであるか等,判定の基準とな
るものを判定手段に予め備えて構成すれば,該判定手段
によって何れの要因で静電容量が変化したかを判定する
ことができる。
【0022】これにより,液体の液面または物品の表面
に対して被測定端子を近づけていく際に,当該静電容量
式センサが設置される装置の構造,また操作者の人体や
手等の影響を受けることなく,被測定端子にかかる静電
容量の変化から,被測定端子が液面または表面に触れた
ことを確実に認識することができる。
【0023】また,請求項2に係る静電容量式センサで
は,容量検出手段の出力を可変利得増幅器によって,例
えばプログラマブルに可変設定される利得で増幅して,
判定手段に供給するようにしている。
【0024】当該静電容量センサが設置される装置内の
位置によって,装置の構造や操作者の人体や手等による
静電容量への影響の度合いは異なり,また,被測定端子
の液面または表面への接触等による静電容量の変化も異
なる。可変利得増幅器の利得を例えばプログラマブルに
可変設定することにより,装置における当該静電容量セ
ンサの設置場所に関係なく,言い換えれば,被測定端子
の移動経路の近傍に設置されている金属物体等に関わら
ず,誤動作することなく正確にセンシングを行うことが
でき,結果として装置設計の自由度を高めることができ
る。
【0025】また,請求項3に係る静電容量式センサで
は,判定手段により,液体の液面または物品の表面に対
して前記被測定端子を近づけていく際に,変化速度識別
手段の識別結果及び容量検出手段または可変利得増幅器
の出力に基づいて,被測定端子が前記液面または前記表
面に触れたことを判定するようにしている。
【0026】例えば,ハザード等のノイズが容量検出手
段または可変利得増幅器の出力にのっている時には,該
ノイズが変化速度識別手段で識別されてしまい,変化速
度識別手段の識別結果のみに基づいて判定する場合に
は,誤判定をしてしまうこととなる。この変化速度識別
手段の識別結果に加えて,容量検出手段または可変利得
増幅器の出力にも基づいて判定することにより,このよ
うなノイズ等による誤判定を無くすことができ,測定す
べき対象をより確実に認識することが可能となる。
【0027】また,請求項4に係る静電容量式センサで
は,容量検出手段において,発振器により一定周波数の
矩形波を発振し,相互に同一特性を備える第1及び第2
の抵抗を介してヒステリシス特性を備えた第1論理演算
回路の一の入力及び他の入力とにそれぞれ供給する。第
1論理演算回路の一または他の入力は被測定端子と接続
されて,該入力には第1または第2の抵抗と被測定端子
にかかる静電容量とで決定される遅延時間だけ遅れた位
相の電圧が印加されることになる。また,第1論理演算
回路の出力は積分回路に供給されて積分され,更に該積
分結果は,可変利得増幅器を介して変化速度識別手段内
の微分回路に供給されて,微分される。
【0028】第1論理演算回路の論理演算により,2つ
の入力の位相差に応じたパルス幅を持つ出力波形を得る
こととなり,該第1論理演算回路の出力電圧を積分し
て,所定利得だけ増幅した電圧を更に微分することによ
り,被測定端子にかかる浮遊容量等の静電容量の変化を
検出することが可能となる。つまり,装置構造や操作者
の人体や手等による静電容量変化の推移と,被測定端子
の液面または表面への接触等による静電容量変化の推移
とは異なり,この差異が積分電圧波形の変化速度の差異
として表れ,更に該積分電圧波形を微分することによ
り,静電容量変化の速度が微分電圧波形の波高値として
表れるため,判定手段は,この微分電圧波形における波
高値に基づいて,測定すべき対象を確実に認識すること
が可能となる。
【0029】尚,第1及び第2の抵抗を相互に同一特性
のものを使用することにより,第1論理演算回路の出力
電圧を,被測定端子にかかる静電容量の変化によっての
み変化させることができ,より高精度な検出が可能とな
る。
【0030】また,請求項5に係る静電容量式センサで
は,判定手段において,第1比較器により,変化速度識
別手段の出力と第1リファレンス電圧とを比較し,該比
較結果に基づいて判定するようにしている。
【0031】例えば,請求項4に係る静電容量式センサ
に第1比較器を付加する場合には,上述のように,装置
構造や操作者の人体や手等の影響に基づく静電容量変化
の速度は微分電圧波形の波高値として表れ,該波高値
が,被測定端子の液面または表面への接触等による静電
容量変化の速度に基づく波高値と異なることから,これ
らの装置構造等に基づく特性に応じて第1リファレンス
電圧を設定し,両者を比較すれば,測定すべき対象を確
実に認識することが可能となる。
【0032】更に,請求項6に係る静電容量式センサで
は,判定手段において,第1比較器により,変化速度識
別手段の出力と第1リファレンス電圧とを比較し,また
第2比較器により,容量検出手段または可変利得増幅器
の出力と第2リファレンス電圧とを比較し,第1比較器
の出力と第2比較器の出力との論理演算を第2論理演算
回路により行って,判定結果とするようにしている。
【0033】例えば,請求項4に係る静電容量式センサ
に第1比較器及び第2比較器を付加する場合,第1比較
器では,請求項5に係る静電容量式センサにおける場合
と同様に,装置構造等に基づく特性に応じて第1リファ
レンス電圧を設定し,波高値の差異により,装置構造や
操作者の人体や手等の影響に基づく静電容量の変化部分
(例えば,微分電圧波形において第1リファレンス電圧
に達しない波高値の部分)をキャンセルし,第2比較器
では,所定の第2リファレンス電圧に基づいて積分電圧
波形にのっているハザード等のノイズをキャンセルする
こととすれば,被測定端子の液面または表面への接触等
による静電容量変化,即ち測定すべき対象をより確実に
認識することが可能となる。
【0034】
【実施例】以下,本発明の静電容量式センサについて,
〔実施例1〕,〔実施例2〕の順に図面を参照して詳細
に説明する。
【0035】〔実施例1〕図1は本発明の実施例1に係
る静電容量式センサの構成図である。
【0036】同図において,本実施例の静電容量式セン
サは,静電容量検出装置(特許請求の範囲にいう容量検
出手段)101,可変利得増幅器102,微分回路(変
化速度識別手段)103及び第1比較器104(判定手
段105)を備えて構成されている。
【0037】また静電容量検出装置101は,水晶発振
器111,第1抵抗112,第2抵抗113,2入力排
他的論理和ゲート回路(第1論理演算回路)115,積
分回路116及びプローブ(被測定端子)121を備え
て構成されている。尚,当該静電容量検出装置101の
測定対象(静電容量)は,プローブ121にかかる浮遊
容量114(Cp)であり,以下,測定対象の静電容量
を浮遊容量114(Cp)として説明する。また図中,
122は試験管,123は検体,124は金属製の蓋,
125は金属製の壁である。
【0038】先ず,静電容量検出装置101の各構成要
素の詳細について説明する。本実施例では,装置小型化
の観点から,発振手段として水晶発振器を用いている
が,これに限定されるものではない。また,第1抵抗1
12及び第2抵抗113には,相互に同一特性のものを
使用する。
【0039】更に,第1論理演算回路として2入力排他
的論理和ゲート回路115を使用しているが,これに限
定されるものではなく,AND,OR,NAND,NO
R等のゲート回路を使用することも可能である。但し,
排他的論理和演算素子を使用する場合には,信号の立ち
上がり及び立ち下がりの2箇所について別々に認識でき
るので,他の論理演算素子に比べてより効率的である。
【0040】尚,この第1論理演算回路(2入力排他的
論理和ゲート回路115)は,C−MOS集積回路で構
成し,ヒステリシス特性を備えるものを使用するのが望
ましい。
【0041】これは,プローブ121にかかる浮遊容量
114(Cp)を検出する場合には,該プローブ121
は電気的に浮いた状態にあり,当該2入力排他的論理和
ゲート回路115の入力電圧の微小変化を高精度に検出
するためには,高い入力インピーダンスを備えたC−M
OS集積回路の素子を使用するのが望ましいからであ
る。
【0042】また,第1論理演算回路に入力される電圧
波形は,第2の抵抗112(R)と浮遊容量114(C
p)とで積分された電圧波形となるため,確実な論理動
作を保証するには,ヒステリシス特性を備えるものを使
用するのが望ましいからである。
【0043】積分回路116は,2入力排他的論理和ゲ
ート回路115の排他的論理和演算により得られた,2
つの入力の位相差に応じたパルス幅を持つ出力波形を積
分して,位相差を電圧値に加工するものである。つま
り,該電圧値がプローブ121にかかる浮遊容量114
(Cp)の変化に対応した物理量となる。
【0044】次に,可変利得増幅器102は,容量検出
装置101の出力を,例えばプログラマブルに可変設定
される利得で増幅して,後段の微分回路103に供給す
るものである。
【0045】本実施例の静電容量式センサを自動分析装
置に適用する場合には,設置される装置内の位置によっ
て,装置の構造(例えば蓋124または壁125等)や
操作者の人体または手等による静電容量への影響の度合
いが異なり,また,プローブ121の検体123の液面
への接触による静電容量の変化も異なる。
【0046】例えば,自動分析装置の外側に設置される
場合には,操作者等の影響を受け易く,また扱う検体の
量も多いことから,一般的に,内部CPUのプログラマ
ブルな利得制御によって相対的に低い利得とするように
し,一方,装置の内側に設置される場合には,操作者等
の影響は少なく,また扱う検体の量も少ないことから,
一般的に利得制御は,相対的に高い利得とするように制
御する。
【0047】尚,容量検出装置101の出力レベルを制
御する方法としては,後段で利得を可変にする方法以外
に,水晶発振器111の発振周波数を下げて積分回路1
16の出力レベルを下げる,或いは,水晶発振器111
の発振周波数を上げて積分回路116の出力レベルを上
げるといった方法も考えられる。
【0048】このように,可変利得増幅器102の利得
をプログラマブルに可変設定することにより,装置にお
ける当該静電容量式センサの設置場所に関係なく,換言
すれば,静電容量式センサの近傍に金属物体等が設置し
てあっても,誤動作することなく正確にセンシングを行
うことができ,結果として,本実施例の静電容量式セン
サが適用される装置の設計における自由度を高めること
ができる。
【0049】また,微分回路103は,可変利得増幅器
102によって所定利得だけ増幅された積分電圧波形を
微分するものである。前記装置構造や操作者の人体等に
よる影響に基づく静電容量変化の推移と,プローブ12
1の検体123の液面への接触による静電容量変化の推
移とは異なり,この差異が積分電圧波形の変化速度の差
異として表れ,更に,この積分電圧波形を微分すること
によって変化の速度が波高値として表れることとなる。
【0050】更に,第1比較器104は,微分回路10
3の出力である微分電圧について,所定の第1リファレ
ンス電圧Vref1を越えるか否かを比較判定するものであ
る。
【0051】上述のように,前記装置構造や操作者の人
体等の影響に基づく静電容量変化の速度は微分電圧波形
の波高値として表れ,該波高値が,プローブ121の検
体123の液面への接触による静電容量変化の速度に基
づく波高値と異なることから,これらの装置構造等に基
づく特性に応じて第1リファレンス電圧Vref1を設定し
ておけば,微分電圧が第1リファレンス電圧Vref1を越
える時点が,プローブ121が検体123の液面へ接触
した時であり,この時,出力信号Outがアクティブレ
ベルとなる。尚,出力信号Outは,当該静電容量式セ
ンサが被測定対象を検知した旨を示す信号である。
【0052】次に,本実施例の静電容量式液面センサの
動作を,図3に示すタイミングチャートを用いて詳細に
説明する。尚,図3(a)及び(c)における第2リフ
ァレンスVref2は本実施例には関係しない。
【0053】先ず図3(a)及び(b)は,プローブ1
21が移動する経路の周囲に蓋124を備えた構造の装
置に本実施例の静電容量式液面センサが設置された場合
を説明している。図3(a)は,可変利得増幅器102
の出力であり,所定利得だけ増幅された積分電圧波形で
ある。図中,Bの部分は,蓋124による静電容量変化
に応じた積分電圧波形であり,なだらかな変化を示して
いる。またCの部分は,プローブ121が本来検出すべ
き検体123の液面に達した時の静電容量114(C
p)の変化に応じた積分電圧波形であり,急峻な変化を
示している。
【0054】また図3(b)は,微分回路103の出力
であり,微分電圧波形である。同図は図3(a)と同一
の時間遷移を示すものであり,図中,A,B及びCは図
3(a)のものに対応している。尚,同図は積分電圧波
形における立ち上がり部分についての微分電圧波形を示
し,立ち下がり部分についてはマイナス方向に同様の波
形となるので,省略している。
【0055】上述のように,蓋124による静電容量の
変化は緩やかであることから,Bの部分の微分電圧波形
の波高値は低くなだらかな変化を示している。また,プ
ローブ121が検体123の液面に達した時の静電容量
114(Cp)の変化は急峻であることから,Cの部分
の微分電圧波形の波高値は高く急峻な変化を示してい
る。
【0056】第1比較器104では,このような微分電
圧について,第1リファレンス電圧Vref1を越えるか否
かを比較判定する。尚,第1リファレンス電圧Vref1
は,予め周囲の金属物体による微分電圧波高値以上で,
検体123の液面における微分電圧波高値以下の値に経
験的に設定されている。
【0057】従って,本来検出すべきプローブ121が
検体123の液面に達した時点であるCにおいて,微分
電圧が第1リファレンス電圧Vref1を越えたとして,出
力信号Outをアクティブにする。このように,本実施
例の静電容量式液面センサでは,プローブ121が移動
する経路の周囲に構成される金属物体(蓋124)が装
置構造として具備している場合でも,該金属物体による
静電容量の変化をキャンセルでき,検知すべき対象を確
実に認識することができる。
【0058】次に図3(c)及び(d)は,プローブ1
21が移動する経路の周囲に壁125を備えた構造の装
置に本実施例の静電容量式液面センサが設置された場合
を説明している。図3(c)は,可変利得増幅器102
の出力であり,積分電圧波形である。図中,Dの部分
は,壁124による静電容量変化に応じた積分電圧波形
であり,なだらかな立ち上がり変化を示している。また
Eの部分は,プローブ121が本来検出すべき検体12
3の液面に達した時の静電容量114(Cp)の変化に
応じた積分電圧波形であり,壁125による静電容量分
に急峻な変化分が付加された形となっている。
【0059】また図3(d)は,微分回路103の出力
であり,微分電圧波形である。同図は図3(c)と同一
の時間遷移を示すものであり,図中,D及びEは図3
(c)のものに対応している。尚,同図は積分電圧波形
における立ち上がり部分についての微分電圧波形を示
し,立ち下がり部分についてはマイナス方向に同様の波
形となるので,省略している。
【0060】上述のように,壁125による静電容量の
立ち上がり変化は緩やかであることから,Dの部分の微
分電圧波形の波高値は低くなだらかな変化を示してい
る。また,プローブ121が検体123の液面に達した
時の静電容量114(Cp)の変化は急峻であることか
ら,Eの部分の微分電圧波形の波高値は高く急峻な変化
を示している。
【0061】第1比較器104では,このような微分電
圧について,第1リファレンス電圧Vref1を越えるか否
かを比較判定する。従って,本来検出すべきプローブ1
21が検体123の液面に達した時点であるEにおい
て,微分電圧が第1リファレンス電圧Vref1を越えたと
して,出力信号Outをアクティブにする。
【0062】このように,本実施例の静電容量式液面セ
ンサでは,プローブ121が移動する経路の周囲に構成
される金属物体(壁125)が装置構造として具備して
いる場合でも,該金属物体による静電容量の変化をキャ
ンセルでき,検知すべき対象を確実に認識することがで
きる。
【0063】尚,可変利得増幅器102の利得は,壁1
25による静電容量の検出によっても積分電圧が回路を
飽和しないような値に,例えばプログラマブルに可変設
定される。
【0064】〔実施例2〕図2は本発明の実施例2に係
る静電容量式センサの構成図である。
【0065】同図において,本実施例の静電容量式セン
サは,静電容量検出装置(容量検出手段)101,可変
利得増幅器102,微分回路(変化速度識別手段)10
3並びに,第1比較器104,第2比較器206及び2
入力論理積ゲート回路(第2論理演算回路)207を含
む判定手段205を備えて構成されている。
【0066】静電容量検出装置101,可変利得増幅器
102,微分回路103については,実施例1と同様で
あるので,判定手段205,特に実施例1に対して付加
された構成要素である,第2比較器206及び第2論理
演算回路207について詳しく説明する。
【0067】第1比較器104は,実施例1と同様に,
微分回路103の出力である微分電圧について,所定の
第1リファレンス電圧Vref1を越えるか否かを比較判定
するものである。つまり,静電容量変化の速度が微分電
圧波形の波高値として表れるので,装置構造等に基づく
特性に応じて第1リファレンス電圧Vref1を設定してお
けば,プローブ121が検体123の液面へ接触した時
に,微分電圧が第1リファレンス電圧Vref1を越え,出
力がアクティブとなる。
【0068】また第2比較器206は,所定利得だけ増
幅された積分電圧である可変利得増幅器102の出力に
ついて,所定の第2リファレンス電圧Vref2を越えるか
否かを比較判定するものである。
【0069】実施例1の静電容量式センサの構成では,
微分電圧波形に基づいてのみ判定を行うので,例えば,
ハザード等のノイズが可変利得増幅器102の出力(積
分電圧)にのっている時には,該ノイズが微分回路10
3で識別されてしまい,誤判定をしてしまうこととな
る。本実施例の構成は,この微分電圧波形と共に,可変
利得増幅器102の出力である積分電圧波形にも基づい
て判定することにより,このようなノイズ等による誤判
定を無くすようにしたものである。
【0070】つまり,第1比較器104では,装置構造
等に基づく特性に応じて第1リファレンス電圧Vref1を
設定し,波高値の差異により,装置構造や操作者の人体
や手等の影響に基づく静電容量の変化部分(微分電圧波
形において第1リファレンス電圧Vref1に達しない波高
値の部分)をキャンセルし,第2比較器206では,第
2リファレンス電圧Vref2に基づいて積分電圧波形にの
っているハザード等のノイズをキャンセルすることとし
ている。
【0071】これにより,プローブ121が検体123
の液面へ接触したときにのみ,第1比較器104及び第
2比較器206の出力がアクティブとなり,双方の出力
について2入力論理積ゲート回路207により論理積を
とることにより出力信号Outがアクティブレベルとな
る。結果として,測定すべき対象をより確実に認識する
ことが可能となる。
【0072】次に,本実施例の静電容量式液面センサの
動作を,実施例1と同様に,図3に示すタイミングチャ
ートを用いて詳細に説明する。尚,プローブ121が移
動する経路の周囲に壁125を備えた構造の装置に本実
施例の静電容量式液面センサが設置された場合(図3
(c)及び(d))については,実施例1と同様であ
り,説明を省略する。
【0073】プローブ121が移動する経路の周囲に蓋
124を備えた構造の装置に本実施例の静電容量式液面
センサが設置された場合を,図3(a)及び(b)を参
照して説明する。図3(a)に示す,可変利得増幅器1
02の出力(積分電圧波形)において,B及びCの部分
については実施例1と同様である。Aの部分は,ハザー
ド等によるノイズがこの積分電圧波形にのった状態を示
している。
【0074】また図3(b)に示す,微分回路103の
出力(微分電圧波形)におけるB及びCの部分について
も実施例1と同様である。Aの部分では,ハザード等に
よるノイズがこの積分電圧波形にのった状態を示してい
る。このノイズによる積分電圧の変化は急峻であること
から,Aの部分の微分電圧波形の波高値は高く急峻な変
化を示している。
【0075】第2比較器206では,積分電圧波形につ
いて第2リファレンス電圧Vref2を越えるか否かを比較
判定し,第1比較器104では,微分電圧について第1
リファレンス電圧Vref1を越えるか否かを比較判定し,
2入力論理積ゲート回路207により2つの比較結果に
ついて論理積をとることにより出力信号Outを生成す
る。
【0076】従って,Aの部分では,第1比較器104
の出力がアクティブとなるが第2比較器206の出力は
アクティブとはならず,また,Bの部分では,第2比較
器206の出力がアクティブとなるが第1比較器104
の出力はアクティブとはならないので,判定結果である
出力信号Outはアクティブとはならない。しかしなが
ら,本来検出すべきプローブ121が検体123の液面
に達した時点であるCの部分においては,第1比較器1
04及び第2比較器206の双方の出力がアクティブに
なるので,出力信号Outはアクティブとなる。
【0077】このように,本実施例の静電容量式液面セ
ンサでは,プローブ121が移動する経路の周囲に構成
される金属物体(蓋124)が装置構造として具備して
いる場合や,積分電圧波形にノイズが加わった場合で
も,金属物体による静電容量の変化をキャンセルし,ま
た積分電圧波形にのったノイズもキャンセルでき,検知
すべき対象をより確実に認識することができる。
【0078】〔実施例2の変形例〕次に,実施例2に係
る静電容量式センサの変形例について説明する。先ず,
第1の変形例は,2入力論理積ゲート回路207の出力
OutにD型フリップ・フロップを付加して,出力Ou
tをラッチする構成である。この場合,D型フリップ・
フロップのデータ入力端子Dは電源Vccレベルに固定
し,クロック端子CKに出力Outを入力する。これに
より,検出結果である出力Outの立ち上がりでアクテ
ィブレベル”1”がラッチされ,例えば,リセット端子
RESのリセットタイミングを,検出しようとする時以
外は全てリセットとなるようにすれば,不要の出力を出
さなくて済むという効果が得られる。
【0079】また第2の変形例は,2入力論理積ゲート
回路207をD型フリップ・フロップに置き換え,該D
型フリップ・フロップの出力を,出力Outとする構成
である。この場合,D型フリップ・フロップのデータ入
力端子Dには第2比較器206の出力が供給され,クロ
ック端子CKには第1比較器104の出力が供給され
る。これにより,第2比較器206の出力がアクティブ
で,且つ第1比較器104の出力がアクティブレベルに
立ち上がった時に,アクティブレベル”1”がラッチさ
れ,例えばリセット端子RESのリセットタイミング
を,検出しようとする時以外は全てリセットとなるよう
にすれば,不要の出力を出さなくて済むという効果が得
られる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の請求項1
に係る静電容量式センサによれば,変化速度識別手段に
よって,容量検出手段により検出される被測定端子にか
かる静電容量の変化の速度を識別し,判定手段により,
変化速度識別手段の識別結果に基づいて判定することと
したので,液体の液面または物品の表面に対して被測定
端子を近づけていく際に,当該静電容量式センサが設置
される装置の構造,また操作者の人体や手等の影響を受
けることなく,被測定端子にかかる静電容量の変化か
ら,被測定端子が液面または表面に触れたことを確実に
認識し得る静電容量式センサを提供することができる。
【0081】また,請求項2に係る静電容量式センサに
よれば,容量検出手段の出力を可変利得増幅器によっ
て,例えばプログラマブルに可変設定される利得で増幅
して,判定手段に供給することとしたので,装置におけ
る当該静電容量センサの設置場所に関係なく,言い換え
れば,被測定端子の移動経路の近傍に設置されている金
属物体等に関わらず,誤動作することなく正確にセンシ
ングを行うことができ,結果として装置設計の自由度を
高め得る静電容量式センサを提供することができる。
【0082】また,請求項3に係る静電容量式センサに
よれば,判定手段により,液体の液面または物品の表面
に対して前記被測定端子を近づけていく際に,変化速度
識別手段の識別結果及び容量検出手段または可変利得増
幅器の出力に基づいて,被測定端子が前記液面または前
記表面に触れたことを判定することとしたので,例え
ば,ハザード等のノイズが容量検出手段または可変利得
増幅器の出力にのっている時の,該ノイズ等による誤判
定を無くすことができ,測定すべき対象をより確実に認
識し得る静電容量式センサを提供することができる。
【0083】また,請求項4に係る静電容量式センサに
よれば,容量検出手段において,発振器により一定周波
数の矩形波を発振し,相互に同一特性を備える第1及び
第2の抵抗を介してヒステリシス特性を備えた第1論理
演算回路の一の入力及び他の入力とにそれぞれ供給し,
第1論理演算回路の一または他の入力を被測定端子と接
続して,該入力には第1または第2の抵抗と被測定端子
にかかる静電容量とで決定される遅延時間だけ遅れた位
相の電圧を印加し,第1論理演算回路の出力を積分回路
に供給して積分し,更に該積分結果を,可変利得増幅器
を介して変化速度識別手段内の微分回路に供給して微分
することとし,第1論理演算回路の論理演算により,2
つの入力の位相差に応じたパルス幅を持つ出力波形を得
て,該第1論理演算回路の出力電圧を積分して,所定利
得だけ増幅した電圧を更に微分することにより,被測定
端子にかかる浮遊容量等の静電容量の変化を検出するこ
とを可能としたので,装置構造や操作者の人体や手等に
よる静電容量変化の推移と,被測定端子の液面または表
面への接触等による静電容量変化の推移との差異を積分
電圧波形の差異として表し,更に該積分電圧波形を微分
することにより,静電容量変化の速度を微分電圧波形の
波高値として表すことができ,結果として,判定手段に
より,微分電圧波形における波高値に基づいて,測定す
べき対象を確実に認識することが可能となる。
【0084】また,第1及び第2の抵抗を相互に同一特
性のものを使用することにより,第1論理演算回路の出
力電圧を,被測定端子にかかる静電容量の変化によって
のみ変化させることができ,より高精度な検出が可能と
なる。
【0085】また,請求項5に係る静電容量式センサに
よれば,判定手段において,第1比較器により,変化速
度識別手段の出力と第1リファレンス電圧とを比較し,
該比較結果に基づいて判定することとし,例えば,請求
項4に係る静電容量式センサに第1比較器を付加する場
合には,装置構造や操作者の人体や手等の影響に基づく
静電容量変化の速度は微分電圧波形の波高値として表
れ,該波高値が,被測定端子の液面または表面への接触
等による静電容量変化の速度に基づく波高値と異なるこ
とに基づき,これらの装置構造等に基づく特性に応じて
第1リファレンス電圧を設定し,両者を比較することと
したので,測定すべき対象を確実に認識し得る静電容量
式センサを提供することができる。
【0086】更に,請求項6に係る静電容量式センサに
よれば,判定手段において,第1比較器により,変化速
度識別手段の出力と第1リファレンス電圧とを比較し,
また第2比較器により,容量検出手段または可変利得増
幅器の出力と第2リファレンス電圧とを比較し,第1比
較器の出力と第2比較器の出力との論理演算を第2論理
演算回路により行って,判定結果とすることとし,例え
ば,請求項4に係る静電容量式センサに第1比較器及び
第2比較器を付加する場合,第1比較器では,装置構造
等に基づく特性に応じて第1リファレンス電圧を設定
し,波高値の差異により,装置構造や操作者の人体や手
等の影響に基づく静電容量の変化部分をキャンセルし,
第2比較器では,所定の第2リファレンス電圧に基づい
て積分電圧波形にのっているハザード等のノイズをキャ
ンセルすることとしたので,被測定端子の液面または表
面への接触等による静電容量変化,即ち測定すべき対象
をより確実に認識し得る静電容量式センサを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る静電容量式センサの構
成図である。
【図2】本発明の実施例2に係る静電容量式センサの構
成図である。
【図3】実施例1及び実施例2の静電容量式液面センサ
の動作を説明するタイミングチャートであり,図3
(a)及び(b)はプローブが移動する経路の周囲に蓋
を備えた構造の装置に設置された場合,図3(c)及び
(d)はプローブが移動する経路の周囲に壁を備えた構
造の装置に設置された場合の積分電圧波形及び微分電圧
波形である。
【符号の説明】
101 静電容量検出装置(容量検出手段) 102 可変利得増幅器 103 微分回路(変化速度識別手段) 104 第1比較器 105 判定手段 111 水晶発振器 112 第1抵抗 113 第2抵抗 114 浮遊容量(Cp) 115 2入力排他的論理和ゲート回路(第1論理演算
回路) 116 積分回路 121 プローブ(被測定端子) 122 試験管 123 検体 124 金属製の蓋 125 金属製の壁 Out 出力信号 205 判定手段 206 第2比較器 207 2入力論理積ゲート回路(第2論理演算回路) Vref1 第1リファレンス電圧 Vref2 第2リファレンス電圧

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定端子にかかる静電容量の変化を検
    出する容量検出手段と,前記容量検出手段により検出さ
    れる静電容量の変化速度を識別する変化速度識別手段
    と,液体の液面または物品の表面に対して前記被測定端
    子を近づけていく際に,前記変化速度識別手段の識別結
    果に基づいて,前記被測定端子が前記液面または前記表
    面に触れたことを判定する判定手段と,を有することを
    特徴とする静電容量式センサ。
  2. 【請求項2】 前記静電容量式センサは,前記容量検出
    手段の出力を可変設定可能な利得で増幅する可変利得増
    幅器を有することを特徴とする請求項1記載の静電容量
    式センサ。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は,液体の液面または物品
    の表面に対して前記被測定端子を近づけていく際に,前
    記変化速度識別手段の識別結果及び前記容量検出手段ま
    たは前記可変利得増幅器の出力に基づいて,前記被測定
    端子が前記液面または前記表面に触れたことを判定する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の静電容量式セ
    ンサ。
  4. 【請求項4】 前記容量検出手段は,一定周波数の矩形
    波を発振する発振器と,ヒステリシス特性を備えた第1
    論理演算回路と,前記発振器の出力端と前記第1論理演
    算回路の一の入力及び他の入力との間にそれぞれ直列に
    接続され,相互に同一特性を備える第1及び第2の抵抗
    と,前記第1論理演算回路の出力を積分する積分回路
    と,前記第1論理演算回路の一または他の入力に接続さ
    れる被測定端子とを有し,前記変化速度識別手段は,微
    分回路を有することを特徴とする請求項1,2または3
    記載の静電容量式センサ。
  5. 【請求項5】 前記判定手段は,前記変化速度識別手段
    の出力と第1リファレンス電圧とを比較する第1比較器
    を有することを特徴とする請求項4記載の静電容量式セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 前記判定手段は,前記変化速度識別手段
    の出力と第1リファレンス電圧とを比較する第1比較器
    と,前記容量検出手段または前記可変利得増幅器の出力
    と第2リファレンス電圧とを比較する第2比較器と,前
    記第1比較器の出力と前記第2比較器の出力との論理演
    算を行う第2論理演算回路とを有することを特徴とする
    請求項4記載の静電容量式センサ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064661A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Terametsukusu Kk 液面検出装置及び試料吸引装置
KR20140112365A (ko) * 2013-03-13 2014-09-23 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 간섭이 감소된, 정전 용량 기반의 터치 장치 및 그 방법
JP2015184126A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 シスメックス株式会社 分析装置、及び分析装置における液面検出方法
CN113155234A (zh) * 2021-04-25 2021-07-23 上海钛米机器人股份有限公司 液面检测***、方法、装置、计算机设备及可读存储介质
WO2022064915A1 (ja) * 2020-09-24 2022-03-31 イサハヤ電子株式会社 静電容量測定装置および静電容量測定プログラム

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