JPH08269753A - 耐食性に優れた熱交換器用Al合金部材およびAl合金製熱交換器、それらの製造方法、熱交換器に施される耐食性皮膜の形成方法、並びに熱交換器の使用方法 - Google Patents

耐食性に優れた熱交換器用Al合金部材およびAl合金製熱交換器、それらの製造方法、熱交換器に施される耐食性皮膜の形成方法、並びに熱交換器の使用方法

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JPH08269753A
JPH08269753A JP7416695A JP7416695A JPH08269753A JP H08269753 A JPH08269753 A JP H08269753A JP 7416695 A JP7416695 A JP 7416695A JP 7416695 A JP7416695 A JP 7416695A JP H08269753 A JPH08269753 A JP H08269753A
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JP
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heat exchanger
alloy
corrosion
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alloy member
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Fumihiro Sato
文博 佐藤
Yoshihiko Asakawa
義彦 浅川
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐食性に優れた熱交換器用Al合金部材を提
供する。 【構成】 熱交換器用Al合金部材の表面に、Alの酸
化物および/またはAlの水酸化物を主体とし、且つA
lより卑な金属元素を少なくとも1種含有する耐食性皮
膜が形成されたものである耐食性に優れた熱交換器用A
l合金部材である。ここで、Alより卑な金属元素は、
Mg,LiまたはCaであることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性に優れた熱交換
器用Al合金部材およびその製造方法、並びに耐食性に
優れたAl合金製熱交換器およびその製造方法に関する
ものである。本発明のなかには、上記Al合金製熱交換
器に施される耐食性皮膜の形成方法および該Al合金製
熱交換器の使用方法も包含される。本発明のAl合金部
材は、熱媒体として地下水や河川等の硬水を使用する熱
交換器に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】Al合金製の熱交換器は、軽量で、且つ
熱伝導性や切削加工性等に優れるという特性を有する
他、押出材等の形材を使用することができるため、現場
での作業性が良く、従って非常に多く使用されている。
この熱交換器に用いられる熱媒体としては、安価で且つ
無害であるという理由により、工業地帯等に豊富に存在
する地下水や河川等の硬水が主に使用されている。
【0003】しかしながら、熱媒体として有用な硬水中
には、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硫酸イオン等の酸
化性陰イオン;Fe3+やCu2+等の高原子価金属イオン
等が多量に含まれている。これらのイオンは酸化剤とし
て作用し、例えば溶液の局部的不均一等が原因となっ
て、Al合金の自然電位が部分的に上昇し、局部電池を
形成する。そして、Alの自然電位が孔食発生電位を超
えると腐食を起こし、その結果、Al合金における典型
的な腐食の一つである孔食を招いて熱媒体の水漏れや応
力腐食割れを生じる等、熱交換器の運転に当たって大き
な弊害をもたらす様になる。
【0004】そこで、この様な腐食に基づく弊害を抑制
することを目的として、熱媒体中へ防食インヒビターを
添加する方法が実施されているが、コストが上昇する
他、これらのインヒビターには有害物質が多いので、廃
液処理が困難である等の問題が生じる。あるいは、Al
合金部材の表面に有機樹脂をコーティングして防食作用
を向上させる方法も試みられているが、コーティングに
当たって熱交換面積を拡大させる必要があり、それに伴
って設計上の複雑変更や熱伝達効率の低下等の問題を招
くと共に、コストが上昇する等の不都合を生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであり、その目的は、耐食性
に優れた熱交換器用Al合金部材およびAl合金製熱交
換器、並びにこれらを効率よく製造することのできる方
法を提供すると共に、高耐食性を維持しつつ該熱交換器
を運転する方法等も合わせて提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の熱交換器用Al合金部材は、熱交換器
用Al合金部材の表面に、Alの酸化物および/または
Alの水酸化物を主体とし、且つAlより卑な金属元素
を少なくとも1種含有する耐食性皮膜(以下、耐食性皮
膜と略記する場合がある)が形成されたところに要旨を
有する。
【0007】ここで、上記Alより卑な金属元素がM
g,LiまたはCaであるもの、および上記耐食性皮膜
の膜厚が0.2μm以上であるものは本発明の好適な実
施態である。また、上記課題を解決することのできた本
発明のAl合金製熱交換器は、熱交換器用Al合金部材
の表面に、上記耐食性皮膜が形成されたところに要旨を
有する。
【0008】本発明の熱交換器用Al合金部材およびA
l合金製熱交換器を製造する方法は、Alより卑な金属
元素を少なくとも1種含有する溶液中に熱交換器用Al
合金部材を浸漬することによって、その表面に、上記耐
食性皮膜を形成するところに要旨を有する。
【0009】ここで、本発明のAl合金製熱交換器を製
造するに当たっては、上記方法の他、Al合金製熱交換
器を、熱媒体である硬水中に浸漬しながら運転すること
によって、その表面に、上記耐食性皮膜を形成する方法
も採用される。用いられる溶液として好ましいのは硬水
である。
【0010】また、上記耐食性皮膜の形成方法は、Al
合金製熱交換器を運転しながら、Alより卑な金属元素
を少なくとも1種含有させた熱媒体中に該熱交換器を浸
漬することによって、その表面に、上記耐食性皮膜を形
成するところに要旨を有する。用いられる熱媒体として
好ましいのは硬水である。
【0011】更に、本発明のAl合金製熱交換器を使用
する方法は、Al合金製熱交換器を運転しながら、少な
くとも1種のAlより卑な金属元素を合計で0.01m
ol/L以上含有する熱媒体中に該熱交換器を浸漬する
ことによって、その表面に、上記耐食性皮膜を形成させ
つつ操業するところに要旨を有する。熱媒体として好ま
しいのは硬水である。
【0012】
【作用】上述した様に、熱交換器用熱媒体として好適に
用いられる硬水中には、炭酸水素イオン等の酸化性陰イ
オン;Fe3+やCu2+等の高原子価金属イオン等が多量
に含まれているので、それらの酸化作用により、Al合
金の自然電位が上昇して腐食(特に孔食)が生じると考
えられる。
【0013】そこで、Al合金部材の自然電位を低下さ
せる方法について本発明者等が検討したところ、Alよ
り卑な金属元素(例えばMg,Li,Ca等)を含有す
る皮膜をその表面に形成することによって、腐食に悪影
響を及ぼす上記酸化剤の作用を抑制すれば腐食を抑える
ことができることを見出して本発明を完成したのであ
る。
【0014】即ち本発明は、Al合金部材の表面に、A
lの酸化物および/またはAlの水酸化物を主体とし、
且つAlより卑な金属元素を少なくとも1種含有する高
耐食性皮膜(以下、再び耐食性皮膜で代表することがあ
る)を形成する点に最大の特徴を有する。詳細には、A
lより卑な金属元素を含有する水溶性塩の水溶液をpH
調整した後、この溶液にAl合金部材を所定時間浸漬す
れば、その表面に上記耐食性皮膜が形成されるのであ
る。この様に上記耐食性皮膜は浸漬処理のみで容易に成
膜できると共に、熱交換器の運転中であっても熱媒体中
に上記金属元素を含む水溶性塩を添加すれば速やかに成
膜できることから、製造効率の面においても稼働効率の
面においても非常に優れた方法であることが分かる。更
に、一旦形成された耐食性皮膜は、酸化剤に対するバリ
ヤー層としての作用がAl23 単独の場合に比べてよ
り強く発揮する結果、炭酸イオン等の酸化剤を含有する
地下水を熱媒体として用いて熱交換を行った場合であっ
ても、優れた耐食作用を発揮することができるのであ
る。以下、この耐食性皮膜を形成する過程を順次説明し
ていきながら本発明の特徴を述べていく。
【0015】まず、Alより卑な金属元素としては、M
g,Ca,Sr,Ba,Li,Na,K,Rb,Cs等
が挙げられるが、耐食性、水溶性塩の形成し易さ、低コ
スト、繁用性等を考慮すれば、Mg,CaおよびLiが
好ましく、より好ましいのはMgおよびLiである。こ
れらの金属元素は、それぞれ単独で用いてもよく、ある
いは2種以上併用してもよい。
【0016】次に、上記金属元素を水溶性塩の形態で溶
液中に含有させる訳であるが、この水溶性塩の存在形態
は、使用する金属の種類に応じて、硫酸塩、水酸塩、炭
酸塩、炭酸水素塩等の如く、溶解し易い形態を適宜選択
することが好ましい。例えば、Mgの場合はMgSO4
等、Caの場合はCa(HCO32 等、Liの場合は
LiCO3 等の様な塩の形態とすることが好ましい。
【0017】次いで、上記金属元素の水溶性塩を含有す
る水溶液を好適なpHに調整した後、この溶液中に熱交
換器用Al合金部材を所定時間浸漬することにより耐食
性皮膜を形成する。
【0018】本発明においては、上記耐食性皮膜の膜厚
を制御することにより、耐食作用を高めることができ
る。即ち、皮膜の途切れを生じさせることなく、上述し
た金属元素の添加による耐食作用を有効に発揮させるに
は、上記皮膜の膜厚を0.2μm以上とすることが好ま
しい。より好ましいのは2μm以上である。しかしなが
ら、多量に形成しても、その効果は飽和するだけであっ
て経済的に無駄であるばかりか、皮膜表面にパウダリン
グが生じる恐れがあるため、その上限を7μm以下とす
ることが好ましい。より好ましいのは4μm以下であ
る。
【0019】この様な好適な耐食性皮膜の膜厚は、浸漬
条件をコントロールすることによって得られる。具体的
には、浸漬時間、浸漬温度、使用する金属イオンの濃度
等を適宜変化させることによって、所望の膜厚を得るの
である。
【0020】具体的には、例えば膜厚:3〜4μmのM
g含有皮膜を形成する場合には、水溶性塩としてMgS
4 (Mgイオン濃度:0.01〜0.05mol/
L)、pH:6〜7、浸漬温度:60〜90℃、処理時
間:15〜120分とすることが好ましい。
【0021】この様にして形成された耐食性皮膜中、上
記金属元素がどの様な形態で存在しているかは詳細には
不明であるが、いずれにせよ上記耐食性皮膜には、Al
の酸化物および/またはAlの水酸化物を主体とし、且
つAlより卑な金属元素を少なくとも1種含有してお
り、この様な膜を有する本発明のAl合金部材および熱
交換器は、従来例(本発明による耐食性皮膜が施されて
いないもの)に比べて非常に優れた耐食性を発揮するこ
とができるのである。
【0022】そして上記耐食性皮膜は、熱交換器用Al
合金部材をAlより卑な金属元素の水溶性塩を含む水溶
液(単に溶液と略記する場合がある)中に浸漬すること
等によって容易に形成されるので、非常に簡単で効率の
良い方法と言える。
【0023】なお、この耐食性皮膜を熱交換器用Al合
金部材の表面に形成する(即ち、溶液中に浸漬する)時
期としては特に限定されず、 熱交換器の組立前に、Al合金部材を溶液中に浸漬し
ても良いし、 熱交換器(耐食性皮膜処理なし)を組立ててから、溶
液中に浸漬させても良いし、あるいは、 熱交換器(耐食性皮膜処理なし)を組立てた後、熱媒
体である硬水中に浸漬しながら運転することによって耐
食性皮膜を形成させても良い。
【0024】この様に本発明における耐食性皮膜は、熱
交換器の組立前、組立後、運転中(運転初期のみなら
ず、全期間中も含む)の任意の段階で形成することが可
能である。ここで、各段階における成膜処理は別々に行
ってもよいし、あるいは耐食性を高めることを目的とし
て、上記の各段階で成膜処理を同時に施す(例えば、組
立前に処理した後、更に運転中にも処理する方法)こと
も勿論有効である。また成膜処理される熱交換器は、必
ずしも新品である必要はなく、長年使用して耐食性が劣
化した熱交換器を用いても良く、これにより資源の有効
利用を図ることができる。
【0025】なお、上記金属元素を溶解して水溶性塩と
するための溶液および熱交換器の運転時に用いられる熱
媒体は、特に地下水が好ましい。地下水は地表水に比べ
て、一般にに高原子価金属イオン量は少なく炭酸イオン
等を多量に含有しているので、腐食に悪影響を及ぼす主
たる原因物質は炭酸イオンであると考えられる。そして
この炭酸イオンは、Mg等のAlより卑な金属元素と容
易に反応してMgCO 3 等の不溶性塩を形成するので、
Al合金部材に悪影響を及ぼすことがなくなる。この様
に地下水は、本発明に用いられる金属元素がトラップし
易い酸化剤を多く含有しているため、本発明による耐食
作用を一層有効に発揮させることができるのである。
【0026】なお、本発明に用いられるAl合金部材
は、純Alを始め、種々のAl合金に適用できるが、そ
のなかでも最も汎用性の高い合金としては、Al−Mg
系合金(JIS 5000番台のAl合金)およびAl
−Mg−Si系合金(JIS6000番台のAl合金)
が挙げられる。これらの合金は、押出形材としても好適
なものである。
【0027】以上、本発明に施される耐食性皮膜の形成
方法を中心に説明したが、本発明の熱交換器用Al合金
部材は、その表面にこの耐食性皮膜が施されたものであ
り、また本発明のAl合金製熱交換器は、熱交換器用A
l合金部材の表面にこの耐食性皮膜が形成されたもので
ある。そして、上述の様にして形成された耐食性皮膜
は、酸化剤に対するバリヤー層としても有効に作用する
ので、熱交換等において更に酸化剤に曝されることがあ
ってもAl合金の腐食を有効に抑えることができる。そ
の詳細な理由については明らかではないが、例えば炭酸
イオンを多量に含有する地下水を熱媒体として用いた場
合を例に挙げると、以下の様なことが考えられる。即
ち、本発明の熱交換器は、熱交換中、炭酸イオン等の酸
化剤に曝されることになるが、その表面に形成された耐
食性皮膜中に存在するMgCO3 等の不溶性塩はAlに
対してアノードとして作用するため、電位を低下させる
作用があり、その結果孔食発生(電位の上昇)を抑制
し、炭酸イオンがAl合金部材の内部に侵入して腐食を
起こすのを防止することができると考えられる。
【0028】この様な耐食性皮膜によるバリヤー層とし
ての作用を有効に発揮させるには、この皮膜の膜厚を上
述した好適範囲(好ましくは0.2μm以上、より好ま
しくは3μm以上)に制御することが好ましい。
【0029】以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、下記実施例は本発明を制限するものではな
く、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施するこ
とは全て本発明の技術的範囲に包含される。
【0030】
【実施例】50×50mmのJIS 6063Al押出
材(厚み:2.5mm)を湿式のエメリー紙(#60
0)で研磨した供試材料(No.1,1’,1''および2
〜11)を使用し、以下に示す〜の成膜処理を施す
ことにより、その表面に表1に示す膜厚からなる皮膜を
形成させた。
【0031】
【表1】
【0032】No.1、2〜6および7〜11は、表1
に示す金属イオン濃度を含有する塩溶液[Mgの場合は
MgSO4 、Liの場合はLiCO3 、Caの場合はC
a(HC032 ]中に、表1に示す処理条件で浸漬す
ることにより皮膜を形成させた。 No.1’は、上記の成膜処理を行った後、更にNo.
1で用いた金属イオン濃度を含むMg塩の地下水溶液に
90℃で20時間浸漬することにより皮膜を形成させ
た。なお、この処理に用いた地下水は、京都府南部で採
取したものであり、その組成は表2に示す通りである。
【0033】
【表2】
【0034】No.1''は、上記の方法においての
成膜処理を行わなずに処理することによって皮膜を形成
させた。 No.7は、この様な成膜処理を全く施さない従来例で
ある。
【0035】この様にして処理された各供試材料につい
て耐食性を評価した。耐食性の評価に当たっては、これ
らの供試材料を上記で用いた地下水中に、大気開放
下、32±1℃で20日間浸漬させた後、孔食発生の有
無を目視で観察した。なお、No.1’および1''につい
ては、成膜処理時に用いた金属元素含有地下水を用い
て、同様に耐食性を評価した。その結果を表1に併記す
る。
【0036】表から明らかな様に、本発明例は、いずれ
も従来例に比べて耐食性が向上し、更に耐食性皮膜の膜
厚を0.2μm以上にすることによって、耐食性効果を
格段に向上させることができた。また、耐食性皮膜の形
成時期は、上記成膜処理条件〜のいずれを採用して
も耐食性向上効果に何等影響はないことが分かった。
【0037】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の熱交換器用Al合金部材およびAl合金製熱交
換器は、その表面に、Alの酸化物および/またはAl
の水酸化物を主体とし、且つAlより卑な金属元素を少
なくとも1種含有する耐食性皮膜を有しているので、熱
交換器の運転中、耐食性を劣化させることなく効率よく
稼働させることができる。
【0038】そして上記耐食性皮膜は、Al合金製熱交
換器の組立前、組立後、運転中のいずれの段階でも形成
することができ、且つその形成方法は、Alより卑な金
属元素を含む溶液中に熱交換器用Al合金部材を浸漬す
るだけで簡単に施すことができるので、非常に簡単で効
率の良い方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F28F 19/06 F28F 19/06 A

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器用Al合金部材の表面に、Al
    の酸化物および/またはAlの水酸化物を主体とし、且
    つAlより卑な金属元素を少なくとも1種含有する耐食
    性皮膜が形成されたものであることを特徴とする耐食性
    に優れた熱交換器用Al合金部材。
  2. 【請求項2】 前記Alより卑な金属元素が、Mg,L
    iまたはCaである請求項1に記載のAl合金部材。
  3. 【請求項3】 前記耐食性皮膜の膜厚が0.2μm以上
    である請求項1または2に記載のAl合金部材。
  4. 【請求項4】 熱交換器用Al合金部材の表面に、請求
    項1〜3のいずれかに記載の耐食性皮膜が形成されたも
    のであることを特徴とする耐食性に優れたAl合金製熱
    交換器。
  5. 【請求項5】 Alより卑な金属元素を少なくとも1種
    含有する溶液中に熱交換器用Al合金部材を浸漬するこ
    とによって、その表面に、請求項1〜3のいずれかに記
    載の耐食性皮膜を形成することを特徴とする熱交換器用
    Al合金部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記溶液が硬水である請求項5に記載の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 Alより卑な金属元素を少なくとも1種
    含有する溶液中に熱交換器用Al合金部材を浸漬するこ
    とによって、その表面に、請求項1〜3のいずれかに記
    載の耐食性皮膜を形成することを特徴とするAl合金製
    熱交換器の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記溶液が硬水である請求項7に記載の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 Al合金製熱交換器を、熱媒体である硬
    水中に浸漬しながら運転することによって、その表面
    に、請求項1〜3のいずれかに記載の耐食性皮膜を形成
    することを特徴とするAl合金製熱交換器の製造方法。
  10. 【請求項10】 Al合金製熱交換器を運転しながら、
    Alより卑な金属元素を少なくとも1種含有させた熱媒
    体中に該熱交換器を浸漬することによって、その表面
    に、請求項1〜3のいずれかに記載の耐食性皮膜を形成
    することを特徴とするAl合金製熱交換器に施される耐
    食性皮膜の形成方法。
  11. 【請求項11】 前記熱媒体が硬水である請求項10に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 Al合金製熱交換器を運転しながら、
    少なくとも1種のAlより卑な金属元素を合計で0.0
    1mol/L以上含有する熱媒体中に該熱交換器を浸漬
    することによって、その表面に、請求項1〜3のいずれ
    かに記載の耐食性皮膜を形成しつつ操業することを特徴
    とするAl合金製熱交換器の使用方法。
  13. 【請求項13】 前記熱媒体が硬水である請求項12に
    記載の方法。
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