JPH08269589A - 超塑性az91マグネシウム合金の製造方法 - Google Patents

超塑性az91マグネシウム合金の製造方法

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JPH08269589A
JPH08269589A JP9956795A JP9956795A JPH08269589A JP H08269589 A JPH08269589 A JP H08269589A JP 9956795 A JP9956795 A JP 9956795A JP 9956795 A JP9956795 A JP 9956795A JP H08269589 A JPH08269589 A JP H08269589A
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JP
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magnesium alloy
vacuum
magnesium
solidified powder
superplastic
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JP9956795A
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English (en)
Inventor
Mamoru Mabuchi
馬渕  守
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 AZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末を真
空中で加圧焼結させた後熱間押し出しすることにより、
超塑性が発現するAZ91マグネシウム合金を開発す
る。 【構成】 AZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末をマ
グネシウム缶内に真空密閉した後、ホットプレス機を用
い真空下で急冷凝固粉末を加圧焼結する。さらに、この
焼結体を熱間押し出ししAZ91マグネシウム合金を作
製する。 【効果】 熱間押し出し中に再結晶が生じるととも急冷
凝固粉末表面の酸化膜が結晶粒成長を抑制するため微細
な結晶粒組織が得られ、超塑性が発現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超塑性AZ91マグネ
シウム合金の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発
明は、マグネシウム合金の結晶粒を微細化し、超塑性を
発現させて、軽量化材料としてその利用が期待されてい
るマグネシウム合金の加工特性を改良することを可能と
する新しい超塑性AZ91マグネシウム合金の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム合金は、鉄やアルミニウム
合金に比べ比重が低いため軽量金属材料として、自動車
の部品や航空宇宙分野などの構造部材としての利用が期
待されている。比較的単純な形状の部品(自動車のピス
トンやコネクチングロッドなど)は鋳造法などにより成
形することができることから、これまで、自動車部品と
してマグネシウムダイカスト合金等が利用されており、
今後、マグネシウムの持つ実用軽量化材料としての利用
価値に着目して、その重要性がますます高くなることが
期待されている(軽金属,Vol.42,No.12,
707−719(1992))。
【0003】一方、航空機のドアパネルなどのような板
状の素材を複雑な形状に成形するには2次加工が必要で
ある。しかし、マグネシウムは最密六方格子構造である
ため一般に延性が低く加工性が悪いので、複雑形状に2
次加工することはきわめて困難、あるいは多くの加工工
程が必要となり加工コストが著しく高くなる。
【0004】また、最近、金属材料の加工性を向上する
ために、例えば、チタン合金の超塑性加工技術にみられ
るように、超塑性を応用した各種の金属材料の超塑性加
工技術の開発が期待されているが、これまでのところ、
超塑性材料として研究対象とされている金属材料も一部
のものに限られており(「豊田中央研究所 R &Dレ
ビュー」Vol.25,NO.1,54−73(199
0)、及び「材料開発ジャーナル」Vol.9,No.
2,8−14(1993))、また、特に、マグネシウ
ム合金に関しては、その超塑性に関する従来技術はほと
んど見当たらず、これまでに、実用マグネシウム合金の
超塑性に関する報告例はほとんどないといってもよいの
が現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マグネシウム合金の加
工性を向上させ、少ない工程で複雑形状に2次加工する
ためには、超塑性変形を利用した超塑性成形が有効であ
る。超塑性を発現させるには、マグネシウム合金の結晶
粒径を微細にする必要がある。本発明者らは、このよう
な視点に立ち、マグネシウム合金の結晶粒を微細化し、
超塑性を発現させることが可能な新しい製造方法を開発
することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、AZ
91マグネシウム合金の急冷凝固粉末を真空中で加圧焼
結させ、さらに、この焼結体を熱間押し出し加工するこ
とによって所期の目的を達成し得ることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、マグネシウム合金の
結晶粒を微細化し超塑性を発現させるための製造方法を
開発するものであり、加工特性に優れた超塑性AZ91
マグネシウム合金の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上記
課題を解決すべくAZ91マグネシウム合金の製造法に
おいて、急冷凝固粉末を真空中300℃で加圧焼結させ
た後、この焼結体を200〜300℃の温度で熱間押し
出しする方法を採用する。
【0008】上記課題を解決するための本発明の態様
は、AZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末を真空中で
加圧焼結させた後、この焼結体を熱間押し出しすること
を特徴とする超塑性AZ91マグネシウム合金の製造方
法、である。
【0009】また、本発明は、AZ91マグネシウム合
金急冷凝固粉末を真空中、150〜300℃で加圧焼結
させること、焼結体を200〜300℃の温度で熱間押
し出しすること、を好ましい態様としている。
【0010】本発明においては、AZ91マグネシウム
合金急冷凝固粉末を、例えば、マグネシウム缶内に真空
密閉した後、加圧焼結させるが、この場合、当該加圧焼
結処理は、例えば、ホットプレス機を用いて、マグネシ
ウム缶を温度150〜300℃、圧力200〜1500
MPaの条件で圧縮することにより好適に実施される。
次いで、得られた焼結体を熱間押し出し加工するが、こ
の場合、200〜300℃の温度条件で熱間押し出しす
る方法が好適なものとして例示される。上記加圧焼結及
び熱間押し出しの具体的方法は、上記のものに限定され
るものではなく、無加圧焼結及び熱間押出し等、上記と
同効のものであれば適宜使用し得るものであることはい
うまでもない。
【0011】本発明は、上記方法を採用することによ
り、熱間押し出し中に再結晶が生じるとともに、急冷凝
固粉末表面の酸化膜が結晶粒の成長を抑制するために、
結晶粒を微細化することができ、それによって、微細結
晶粒に起因した超塑性を発現させ、従来、加工性が悪い
とされていたマグネシウム合金の加工性を顕著に向上さ
せることを可能とするものである。本発明によって製造
される超塑性AZ91マグネシウム合金は、後記する実
施例に示したように、温度350℃、ひずみ速度10-2
-1程度の領域において150%以上の大きな破断伸び
が得られることから、熱間鍜造による成形加工、熱間プ
レス加工工程で複雑形状に2次加工することが可能であ
り、航空機のドアパネル等に応用することが期待され
る。尚、本発明者らが知るところによれば、マグネシウ
ム合金に関して、このような超塑性を発現させて、その
加工特性を改良することを可能にした例はこれまで報告
された例は見当たらない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
は当該実施例によって何ら限定されるものではない。 実施例 (1)マグネシウム合金急冷凝固粉末の作製 高純度マグネシウム、アルミニウム、亜鉛インゴットか
らMg−9%Al−1%Zn(重量%)のAZ91マグ
ネシウム合金を鋳造により作製した。さらに、これを電
気炉を用いて再溶解し、常法により、急冷凝固作製装置
(PSI社製)により噴霧状に吹くことにより急冷凝固
粉末を作製した。
【0013】(2)超塑性合金の作製 AZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末をマグネシウム
缶内に真空密閉した後、ホットプレス機を用いマグネシ
ウム缶を温度300℃、圧力200MPaの条件で圧縮
しAZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末を加圧焼結さ
せ、直径40mmの丸棒を作製した。さらに、この丸棒
焼結体を温度250℃、押し出し比100の条件で熱間
押し出しし直径4mmの丸棒に加工した。熱間押し出し
中に再結晶が生じるととも急冷凝固粉末表面の酸化膜が
結晶粒成長を抑制するため微細な結晶粒組織が得られ
る。上記方法により作製されたAZ91マグネシウム合
金の結晶粒径は5μmであった。
【0014】(3)引張試験 押出し棒から平行部長さ5mm、平行部直径2.5mm
の丸棒試験片を作製した。この試験片を引張試験機(大
阪科学社製)に装着した後、電気炉により加熱し約30
分で所定温度(350℃)に昇温した。所定温度に約1
0分間保持した後、引張試験を開始し、破断後、試料の
伸び量を測定した。引張試験は、温度一定(350℃)
の条件下で変形速度を変え、ひずみ速度10-3〜1s-1
の範囲で行った。
【0015】引張り試験による超塑性が発現したことを
示す結果を図1に示す。図1は、AZ91マグネシウム
合金の350℃におけるひずみ速度と破断伸びの関係を
示したものである。10-3〜3x10-2-1のひずみ速
度領域において150%以上の大きな破断伸びが得られ
た。このような大きな伸びは超塑性発現によるものであ
る。尚、比較例として、従来製品の破断伸びを示すと、
AZ91マグネシウム合金鋳造材の場合、約350℃に
おいて破断伸びは約50%であった。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
AZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末を真空中で加圧
焼結させた後、この焼結体を熱間押し出しすることによ
って、従来製品の結晶粒が100μm以上程度であるの
に対して、5μm程度の微細な結晶粒組織を有する超塑
性AZ91マグネシウム合金焼結体を得ることができ、
これによりマグネシウム合金をすくない加工工程で複雑
形状に2次加工することができるマグネシウム合金が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により作製されたAZ91マグネシウム
合金の350℃におけるひずみ速度と破断伸びの関係を
あらわす説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末
    を真空中で加圧焼結させた後、この焼結体を熱間押し出
    しすることを特徴とする超塑性AZ91マグネシウム合
    金の製造方法。
  2. 【請求項2】 AZ91マグネシウム合金急冷凝固粉末
    を真空中150〜300℃で加圧焼結させる請求項1記
    載の超塑性AZ91マグネシウム合金の製造方法。
  3. 【請求項3】 焼結体を200〜300℃の温度で熱間
    押し出しすることを特徴とする請求項1記載の超塑性A
    Z91マグネシウム合金の製造方法。
JP9956795A 1995-03-30 1995-03-30 超塑性az91マグネシウム合金の製造方法 Pending JPH08269589A (ja)

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Cited By (6)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004060048A (ja) * 2002-06-05 2004-02-26 Sumitomo Denko Steel Wire Kk マグネシウム合金板およびその製造方法
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JP2007002318A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 粒界析出型マグネシウム合金屑からの超塑性マグネシウム合金製造方法
US7909948B2 (en) 2004-03-15 2011-03-22 Gohsyu Co., Ltd. Alloy powder raw material and its manufacturing method
JP2016053198A (ja) * 2014-09-04 2016-04-14 株式会社コイワイ 金属成形体および金属成形体用金属粉末
CN112831738A (zh) * 2020-12-31 2021-05-25 长沙理工大学 通过挤压和锤击提高镁合金高温蠕变性能的加工方法

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JPH05504602A (ja) * 1990-02-20 1993-07-15 アライド―シグナル・インコーポレーテッド 急速凝固したマグネシウムベース金属合金の超塑性成形法

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