JPH08267228A - アルミニウム管と銅管の接合構造 - Google Patents

アルミニウム管と銅管の接合構造

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JPH08267228A
JPH08267228A JP7069622A JP6962295A JPH08267228A JP H08267228 A JPH08267228 A JP H08267228A JP 7069622 A JP7069622 A JP 7069622A JP 6962295 A JP6962295 A JP 6962295A JP H08267228 A JPH08267228 A JP H08267228A
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JP
Japan
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pipe
copper
aluminum
tube
brazing
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JP7069622A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Tanaka
庸彦 田中
Akinori Ogasawara
明徳 小笠原
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ろう付性、耐食性及び強度に優れたアルミニ
ウム管と銅管の接合構造、継手部材及び接合方法を提供
する。 【構成】 ステンレス部材11の少なくとも銅管3に接
合する表面に銀ろう付、りん銅ろう付及び黄銅ろう付の
いずれか一つにろう付が容易な材質のメッキを施してア
ルミニウム管7とステンレス部材11を先にろう付し、
次に銅管3とステンレス部材11をろう付する。更に、
アルミニウム管7の先端8と銅管3の先端4とを10m
m以上離すか、ステンレス部材11の外側に形成された
鍔を挟んでアルミニウム管7と銅管3を配置し、ろう付
接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム管と銅管
の接合構造、継手部材及び接合方法に係り、特に、ろう
付性、耐食性及び強度が要求されるアルミニウム管と銅
管の接合構造、継手部材及び接合方法に関するものであ
る。尚、アルミニウム管の用語は、純アルミニウム管及
びアルミニウム合金管の両方を含む意味で使用するもの
とする。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウム管と銅管を接合する
接合構造としては、アルミニウム管の端部と銅管の端部
を突き合わせて抵抗溶接するフラッシュバット溶接によ
る接合構造があった。
【0003】一方、アルミニウム管と銅管のいずれか一
方の端部、例えば銅管の端部を拡管してアルミニウム管
を銅管の拡管部に挿入し、Al−Zn系(Alはアルミ
ニウム、Znは亜鉛)等の半田を用いて、超音波振動を
付与して半田材を活性化させて半田付を行なう超音波半
田付による接合構造があった。
【0004】更に、アルミニウム管と銅管のいずれか一
方の端部を拡管、例えば銅管の端部を拡管して、他方の
アルミニウム管を挿入し、Al−Si系ろう材を用い
て、弗化物系非腐食性フラックス又は塩化物系フラック
スと共にろう付するトーチろう付又は高周波ろう付等の
ろう付による接合構造があった。
【0005】又、ステンレス部材にメッキをせずに、ス
テンレス部材を介してアルミニウム管と銅管のろう付及
び銅管とステンレス部材のろう付による接合構造があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記フ
ラッシュバット溶接による接合構造においては、アルミ
ニウム管と銅管を直接接合するために、ガルバニック腐
食により、アルミニウム管が腐食され易い。従って、塗
装、被覆等の適当な防食処理が不可欠である。更に、強
度、機械的性質の信頼性に関してはアルミニウム管と銅
管の接合界面には脆い合金層が生じる。しかも、アルミ
ニウム管と銅管の接合部において、アルミニウム管の部
分に電気化学的腐食が生じる。接合面が小さく、衝撃等
に対して脆い。接合部で内面への突出が生じ、部分的に
内径減少が生じる。又、加工後のバリ取りが必要であ
り、工程が煩雑であり、長尺物の製造が不可能である。
アルミニウムの熱交換器の場合には、アルミニウム管と
銅管の継手部材を別途に製造してから、アルミニウム管
を熱交換器側の配管に、銅管を銅配管に接合しなければ
ならなかった。
【0007】上記超音波半田付による接合構造は、フラ
ッシュバット溶接の接合構造と同様に、ガルバニック腐
食により、アルミニウム管が腐食され易く、従って、適
当な塗装、被覆等の防食処理が不可欠である。更に、強
度、機械的性質の信頼性に関しては、銅管と半田界面及
びアルミニウム管と半田界面に脆い合金層を生じる。そ
の上、アルミニウム管と銅管の接合部で、半田部分が最
も陽極となり電気化学的腐食が生じ、半田部分を通じて
内部と外部が貫通する。又、アルミニウム管が熱交換器
のアルミニウム管に接合された状態での継手部材の形成
は困難であり、アルミニウム管と銅管の継手部材を別途
に準備してから、アルミニウム管を熱交換器側に接合し
なければならなかった。
【0008】トーチろう付による接合構造は、上記フラ
ッシュバット溶接及び超音波半田付と同様に、ガルバニ
ック腐食により、アルミニウム管が腐食され易く、従っ
て、適当な塗装、被覆等の防食処理が不可欠である。更
に、銅管とAl−Siろう材界面に脆い合金層が生じ、
強度、機械的性質の信頼性に欠ける面があったことは否
めない。その上、アルミニウムと銅間の共晶点は低いた
め、ごく短時間にろう付を行ない、瞬時に冷却すること
が必要であり、製品の信頼性にばらつきが生じ易い。接
合部の脆い共晶組織が厚いため、接合部乃至その継手部
材の衝撃に対する信頼性に欠けるという面もあった。
【0009】上記ステンレス部材を介して、互いに直接
的にアルミニウム管と銅管の接合を行なった接合構造
は、耐食性、強度上の問題点は解決されるが、下記の製
造上の問題点を有す。即ち、銅管とステンレス部材、ス
テンレス部材とアルミニウム管のろう付温度は異なるた
め、ろう付は別途行なわなければならない。銅管とステ
ンレス部材の接合は、銀ろう、りん銅ろう、黄銅ろうの
ろう付であり、銀ろう、りん銅ろう、黄銅ろうの融点
は、アルミニウム管の融点より高い。ステンレス部材と
アルミニウム管の接合は、Al−Si系、Zn系ろう材
でろう付する。ステンレス部材表面は、強固な不働態皮
膜で覆われており、フラックス無しでろう付することは
困難である。
【0010】アルミニウム管とステンレス部材、ステン
レス部材と銅管のどちらを先にろう付してもステンレス
部材は一旦加熱されるため、不働態皮膜は更に強固にな
る。従って、後でろう付する側では、フラックスが多量
に必要になるか、又は良好なろう付が出来なくなる恐れ
があった。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、ろう付性、耐食性及び強度に優れたアルミニウ
ム管と銅管の接合構造、継手部材及び接合方法を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、アルミニウム管と銅管をステンレス部材を介してろ
う付したアルミニウム管と銅管の接合構造において、前
記ステンレス部材の少なくとも前記銅管に接合する表面
にろう付の容易な材質のメッキを施してろう付したこと
である。。
【0013】更に、上記発明において、前記ステンレス
部材の前記メッキは、少なくとも銀ろう付、りん銅ろう
付及び黄銅ろう付のいずれか一つにろう付が容易な材質
のものである。
【0014】更に、上記いずれかの発明において、前記
アルミニウム管と前記ステンレス部材を先にろう付した
ことである。
【0015】更に、上記いずれかの発明において、前記
アルミニウム管の先端と前記銅管の先端との距離は、少
なくとも10mm以上である。
【0016】そして、上記いずれかの発明において、前
記アルミニウム管と前記銅管は、前記ステンレス部材の
外側に形成された鍔を挟んで接合されたことである。
【0017】又、アルミニウム配管と銅配管を接続する
アルミニウム管と銅管の継手部材において、上記いずれ
かに記載のアルミニウム管と銅管の接合構造を有するも
のである。
【0018】又、アルミニウム管と銅管をろう付するア
ルミニウム管と銅管の接合方法において、ステンレス部
材の少なくとも前記銅管に接合する表面にろう付の容易
な材質のメッキを施した後、前記アルミニウム管と前記
ステンレス部材をろう付し、次に前記銅管と前記ステン
レス部材をろう付することである。
【0019】
【作用】本発明のアルミニウム管と銅管の接合構造によ
れば、アルミニウム管と銅管は、ステンレス部材の少な
くとも銅管に接合する表面にろう付が容易な材質のメッ
キを施すので、アルミニウム管とステンレス部材又はス
テンレス部材と銅管のどちらを先にろう付しても、ステ
ンレス部材のメッキ部分のろう付性は悪くならず、ステ
ンレス部材と銅管のろう付が良好に出来る。そして、ア
ルミニウム管と銅管の間にステンレス部材を介すること
により、アルミニウム管とステンレス部材、銅管とステ
ンレス部材の間は、ステンレス表面の不働態化によりガ
ルバニック腐食の腐食速度は小さく、耐食性が著しく向
上する。更に、この接合構造に外部力が加わった場合
に、アルミニウム管と銅管はステンレス部材を介して接
合されているので、異種金属の接合界面に発生する脆い
合金層が多少生じても、ステンレスの強度がカバーして
接合構造全体として変形しにくく強度が向上する。
【0020】更に、上記発明において、ステンレス部材
のメッキは、少なくとも銀ろう付、りん銅ろう付及び黄
銅ろう付のいずれか一つにろう付が容易な材質のもので
あるので、上記発明の作用に加え、加熱によってステン
レス部材と銅管とのろう付性が悪くなることはなく、フ
ラックスが無し或いは少量のフラックスでろう付するこ
とが可能となり、ステンレス部材と銅管のろう付性が向
上する。
【0021】更に、上記いずれかの発明において、アル
ミニウム管とステンレス部材を先にろう付するので、上
記いずれかの発明の作用に加え、比較的ろう付温度の低
いアルミニウム管とステンレス部材を先にろう付するこ
とにより、この部分のろう付性を向上させることが出来
ると共に、ステンレス部材の不働態化の度合いを少なく
することが出来る。
【0022】更に、上記いずれかの発明において、アル
ミニウム管の先端と銅管の先端との距離は、少なくとも
10mm以上であるので、上記いずれかの発明の作用に
加え、ステンレス部材と一方の管をろう付した際に、他
方の管とステンレス部材のろう付性も良好である。
【0023】そして、上記いずれかの発明において、ア
ルミニウム管と銅管は、ステンレス部材の外側に形成さ
れた鍔を挟んで接合されるので、上記アルミニウム管の
先端と銅管の先端との距離を少なくとも10mm以上に
した発明の作用と同様に、ステンレス部材と一方の管を
ろう付した際に、他方の管とステンレス部材のろう付性
も良好である。
【0024】又、本発明のアルミニウム管と銅管の継手
部材によれば、上記いずれかに記載のアルミニウム管と
銅管の接合構造を有するものであるので、ろう付性、耐
食性及び強度に優れたアルミニウム管と銅管の継手部材
を提供することが可能である。
【0025】又、本発明のアルミニウム管と銅管の接合
方法によれば、ステンレス部材の少なくとも銅管に接合
する表面にろう付が容易な材質のメッキを施した後、ア
ルミニウム管とステンレス部材をろう付し、次に銅管と
ステンレス部材をろう付することであるので、ろう付
性、耐食性及び強度に優れたアルミニウム管と銅管の接
合方法を提供することが可能である。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係るアルミニウム管と銅管の
接合構造、継手部材及び接合方法の実施例及びその比較
例を表1〜4、図1〜7を使って詳細に説明する。
【0027】表1は、本発明に係るアルミニウム管と銅
管の接合構造の実施例及び比較例の試験条件を示したも
のである。番号欄によって実施例及び比較例の区別を示
し、例えば実施例の番号1は実施例1、比較例の番号1
は比較例1を表し、その他の番号もこれに準ずる。以下
に各実施例及び比較例の試験条件を説明する。
【0028】 実施例1 実施例1に用いたアルミニウム管、銅管及びステンレス
部材の材料は、表1の通りで、接合法はろう付である。
形状は図1に示した通りで、ステンレス部材11の形状
は円筒状である。
【0029】図1に示すように、実施例1のアルミニウ
ム管と銅管の接合構造1は、銅管3及びアルミニウム管
7の端部を拡管し拡管部6及び10を設け、銅管3の拡
管部6にステンレス部材11の一方の側13を挿入し、
アルミニウム管7の拡管部10にステンレス部材11の
他方の側14を挿入したものである。ステンレス部材1
1の銅管3に接合する表面に銅メッキを20μm施して
いる。
【0030】加工方法は次のようである。
【0031】(1)銅管3及びアルミニウム管7のそれ
ぞれの端部に拡管加工を施し、それぞれ拡管部6、10
を形成する。この際、銅管3の先端4とアルミニウム管
7の先端8との距離L1は、少なくとも10mm以上離
れるように拡管部の深さ又はステンレス部材11の長さ
を規定する。
【0032】(2)アルミニウム管7の拡管部10にス
テンレス部材11の他方の側14を挿入し、弗化物系の
非腐食性フラックスを塗布してシリコン含有量9〜13
%のAl−Si合金ろう材を用いて内部に不活性ガスを
流しながら、アルミニウム管7とステンレス部材11を
トーチろう付する。アルミニウム管7とステンレス部材
11のろう付方法としては、窒素雰囲気又は真空雰囲気
での炉中ろう付、トーチろう付、大気雰囲気中でのトー
チろう付、高周波ろう付等で行なうことも出来る。ろう
材としては、Al−Si系合金が一般的であるが、亜鉛
系合金等を用いても良い。フラックスを用いる場合は、
上記の弗化物系フラックスの外に、塩化物系フラックス
等を用いることも出来る。
【0033】(3)銅管3の拡管部6にステンレス部材
11の一方の側13を挿入し、内部に不活性ガスを流し
ながら、銀含有量30%以上の銀ろうを用いて銅管3と
ステンレス部材11をトーチろう付する。
【0034】 実施例2 実施例2に用いたアルミニウム管7、銅管3及びステン
レス部材11の材料は、表1の通りで、接合法はろう付
である。形状は実施例1と同じ図1に示した通りで、ス
テンレス部材11の形状は円筒状である。
【0035】図1に示すように、実施例2のアルミニウ
ム管と銅管の接合構造1は、銅管3及びアルミニウム管
7の端部を拡管し拡管部6及び10を設け、銅管3の拡
管部6にステンレス部材11の一方の側13を挿入し、
アルミニウム管7の拡管部10にステンレス部材11の
他方の側14を挿入したものである。ステンレス部材1
1の銅管3に接合する表面にニッケルメッキを10μm
施したものである。
【0036】加工方法は次のようである。
【0037】(1)銅管3及びアルミニウム管7のそれ
ぞれの端部に拡管加工を施し、それぞれ拡管部6、10
を形成する。この際、銅管3の先端4とアルミニウム管
7の先端8との距離L1は、少なくとも10mm以上離
れるように拡管部の深さ又はステンレス部材11の長さ
を規定する。
【0038】(2)アルミニウム管7の拡管部10にス
テンレス部材11の他方の側14を挿入し、弗化物系の
非腐食性フラックスを塗布してシリコン含有量9〜13
%のAl−Si合金ろう材を置きろうして、弗化物系の
非腐食性フラックスを塗布し、窒素雰囲気の炉中にて5
90〜620℃の温度範囲で炉中ろう付する。アルミニ
ウム管7とステンレス部材11のろう付方法としては、
実施例1に述べたように、窒素雰囲気又は真空雰囲気で
の炉中ろう付、トーチろう付、大気雰囲気中でのトーチ
ろう付、高周波ろう付等で行なうことも出来る。ろう材
としては、Al−Si系合金が一般的であるが、亜鉛系
合金等を用いても良い。フラックスを用いる場合は、弗
化物系フラックスの外に、塩化物系フラックス等も用い
ることが出来る。
【0039】(3)銅管3の拡管部6にステンレス部材
11の一方の側13を挿入し、内部に不活性ガスを流し
ながら、銀含有量30%以上の銀ろうを用いて銅管3と
ステンレス部材11をトーチろう付する。
【0040】 実施例3 実施例3に用いたアルミニウム管7、銅管3及びステン
レス部材11の材料は、表1の通りで、接合法はろう付
である。形状は図2に示した通りで、ステンレス部材1
1の形状は、中央部で外側へ鍔のでた略円筒状ステンレ
ス(SUS304)である。
【0041】図2に示すように、実施例3のアルミニウ
ム管と銅管の接合構造1は、銅管3及びアルミニウム管
7の端部を拡管し拡管部6及び10を設け、銅管3の拡
管部6にステンレス部材11の一方の側13を鍔15が
銅管の先端4に当接するまで挿入し、更に、アルミニウ
ム管7の拡管部10にステンレス部材11の他方の側1
4を鍔15がアルミニウム管7の先端8に当接するまで
挿入したものである。ステンレス部材11の銅管3に接
合する表面に銀メッキを5μm施したものである。
【0042】加工方法は次のようである。
【0043】(1)銅管3及びアルミニウム管7のそれ
ぞれの端部に拡管加工を施し、拡管部6、10を形成す
る。この際、アルミニウム管7の先端8と銅管3の先端
4がステンレス部材11の鍔15に突き当てた状態に適
合するように拡管部の深さ又はステンレス部材11の長
さを規定する。
【0044】(2)銅管3の拡管部6にステンレス部材
11の一方の側13を挿入し鍔15に突き当てた後、内
部に不活性ガスを流しながら、銀含有量30%以上の銀
ろうを用いて銅管3とステンレス部材11をトーチろう
付する。
【0045】(3)アルミニウム管の拡管部10にステ
ンレス部材11の他方の側14を挿入し鍔15に突き当
てた後、弗化物系の非腐食性フラックスを塗布してシリ
コン含有量9〜13%のAl−Si合金ろう材を用いて
内部に不活性ガスを流しながら、アルミニウム管7とス
テンレス部材11をトーチろう付する。アルミニウム管
7とステンレス部材11のろう付方法としては、窒素雰
囲気又は真空雰囲気での炉中ろう付、トーチろう付、大
気雰囲気中でのトーチろう付、高周波ろう付等で行なう
ことも出来る。ろう材としては、Al−Si系合金が一
般的であるが、亜鉛系合金等を用いても良い。フラック
スを用いる場合は、弗化物系フラックスの外に、塩化物
系フラックス等も用いることが出来る。
【0046】 実施例4 実施例4に用いたアルミニウム管7、銅管3及びステン
レス部材11の材料は、表1の通りで、接合法はろう付
である。形状は実施例3と同じ図2に示した通りで、ス
テンレス部材11の形状は、中央部で外側へ鍔のでた略
円筒状ステンレス(SUS304)である。
【0047】図2に示すように、実施例4のアルミニウ
ム管と銅管の接合構造1は、銅管3及びアルミニウム管
7の端部を拡管し拡管部6及び10を設け、銅管3の拡
管部6にステンレス部材11の一方の側13を鍔15が
銅管の先端4に当接するまで挿入し、更に、アルミニウ
ム管7の拡管部10にステンレス部材11の他方の側1
4を鍔15がアルミニウム管7の先端8に当接するまで
挿入したものである。ステンレス部材11の銅管3に接
合する表面に銅メッキを20μm施したものである。
【0048】加工方法は次のようである。
【0049】(1)アルミニウム管7及び銅管3のそれ
ぞれの端部に拡管加工を施し、拡管部6、10を形成す
る。この際、アルミニウム管7の先端8と銅管3の先端
4がステンレス部材11の鍔15に突き当てた状態に適
合するように拡管部の深さ又はステンレス部材11の長
さを規定する。
【0050】(2)銅管3の拡管部6にステンレス部材
11の一方の側13を挿入し鍔15に突き当てた後、内
部に不活性ガスを流しながら、銀含有量30%以上の銀
ろうを用いて銅管3とステンレス部材11をトーチろう
付する。
【0051】(3)アルミニウム管の拡管部10にステ
ンレス部材11の他方の側14を挿入し鍔15に突き当
てた後、弗化物系の非腐食性フラックスを塗布してシリ
コン含有量9〜13%のAl−Si合金ろう材を置きろ
うして、更に、弗化物系の非腐食性フラックスを塗布
し、窒素雰囲気の炉中にて590〜620℃の温度範囲
でアルミニウム管7とステンレス部材11を炉中ろう付
する。アルミニウム管7とステンレス部材11のろう付
方法としては、窒素雰囲気又は真空雰囲気での炉中ろう
付、トーチろう付、大気雰囲気中でのトーチろう付、高
周波ろう付等で行なうことも出来る。ろう材としては、
Al−Si系合金が一般的であるが、亜鉛系合金等を用
いても良い。フラックスを用いる場合は、弗化物系フラ
ックスの外に、塩化物系フラックス等も用いることが出
来る。
【0052】 比較例1 比較例1に用いた銅管3とアルミニウム管7の材料は、
表1の通りで、接合法はフラッシュバット溶接である。
形状は図6に示した通りである。
【0053】図6に示すように、比較例1のアルミニウ
ム管と銅管の接合構造は、アルミニウム管7の端部を拡
管し拡管部10を設け、アルミニウム管7の拡管部10
に銅管3の端部5を挿入しフラッシュバット溶接したも
ので、ステンレス部材は、使用しない。
【0054】加工方法は次のようである。
【0055】(1)アルミニウム管7の端部に拡管加工
を施し拡管部10を形成する。
【0056】(2)銅管3をアルミニウム管7の拡管部
10に挿入し、フラッシュバット溶接で銅管3とアルミ
ニウム管7を接合する。
【0057】 比較例2 比較例2に用いた銅管3とアルミニウム管7の材料は、
表1の通りで、接合法は超音波半田付である。形状は図
7に示した通りである。
【0058】図7に示すように、比較例2のアルミニウ
ム管と銅管の接合構造は、銅管3の端部を拡管し拡管部
6を設け、銅管3の拡管部6にアルミニウム管7の端部
9を挿入しをしたもので、ステンレス部材は、使用しな
い。
【0059】加工方法は次のようである。
【0060】(1)銅管3の端部に拡管加工を施し拡管
部6を形成する。
【0061】(2)アルミニウム管7を銅管3の拡管部
6に挿入し、超音波半田付で銅管3とアルミニウム管7
を接合する。
【0062】 比較例3 比較例3に用いた銅管3とアルミニウム管7の材料は、
表1の通りで、接合法はろう付である。形状は比較例2
と同様の図7に示した通りである。
【0063】図7に示すように、比較例3のアルミニウ
ム管と銅管の接合構造は、銅管3の端部を拡管し拡管部
6を設け、銅管3の拡管部6にアルミニウム管7の端部
9を挿入したもので、ステンレス部材は、使用しない。
【0064】加工方法は次のようである。
【0065】(1)銅管3の端部に拡管加工を施し拡管
部6を形成する。
【0066】(2)アルミニウム管7を銅管3の拡管部
6に挿入し、Al−Si系ろう材を用いて、弗化物系の
非腐食性フラックスと共に銅管3とアルミニウム管7を
ろう付する。
【0067】次に、表2は、前記表1の実施例1〜4及
び比較例1〜3のJIS Z2371による塩水噴霧試
験(SST)での耐食性の結果を示したものである。但
し、供試験品は、いずれも保護被覆の全くない状態であ
る。試験項目中、洩れ試験は、供試験品のアルミニウム
管7の外側及び銅管3の外側をシリコン樹脂等の合成樹
脂で密閉して、塩水噴霧試験を行なったものである。
【0068】表2によると、塩水噴霧試験1カ月後の結
果は、実施例1〜4についてはアルミニウム管がやや腐
食しているが、洩れはない。塩水噴霧試験3カ月後につ
いては、アルミニウム管がかなり腐食しているが、洩れ
はなく、実用的に耐えるものである。これに対して、比
較例1〜3の塩水噴霧試験1カ月後の結果は、アルミニ
ウム管が極端に腐食し、洩れも発生した。塩水噴霧試験
3カ月後については、上記塩水噴霧試験1カ月の結果か
ら判断して実施しなかった。
【0069】表3は、前記表1の実施例1〜4及び比較
例1〜3のJIS Z2371による塩水噴霧試験(S
ST)での耐食性の結果を示したものであるが、供試験
品は、いずれもエポキシ系樹脂塗料で被覆したものであ
る。試験項目中、洩れ試験は、供試験品のアルミニウム
管7の外側及び銅管3の外側をシリコン樹脂等の合成樹
脂で密閉して、塩水噴霧試験を行なったものである。
【0070】表3によると、塩水噴霧試験1カ月後の結
果は、実施例1〜4についてはすべて異常なしであり、
洩れもない。塩水噴霧試験3カ月後については、アルミ
ニウム管が少し腐食しているが、洩れはなく、実用的に
十分使用可能なものである。これに対して、比較例1、
2は、アルミニウム管がやや腐食し、洩れもないが、比
較例3は、アルミニウム管がやや腐食し、洩れが発生し
た。塩水噴霧試験3カ月後については、アルミニウム管
がかなり腐食し、比較例1は洩れがないが、比較例2、
3は漏れがあり実用的には使用出来ない。
【0071】表4は、実施例1(図1)における銅管3
の先端4とアルミニウム管7の先端8の距離L1と塩水
噴霧試験による耐食性の関係を示したものである。距離
1が7mmの場合は、塩水噴霧試験1カ月後ではアル
ミニウム管7がかなり腐食し、塩水噴霧試験3カ月後で
はアルミニウム管が極端に腐食し、実用に耐えない。距
離L1が10mm及び13mmの場合は、塩水噴霧試験
1カ月後ではアルミニウム管がやや腐食し、塩水噴霧試
験3カ月後ではアルミニウム管がかなり腐食するが、実
用的には耐えるものである。従って、距離L1は、10
mm以上あれば良いことがわかる。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】以上説明したように、実施例1〜4によれ
ば、従来技術のようにアルミニウム管と銅管を直接接合
した接合構造では、アルミニウムと銅のガルバニック腐
食で、アルミニウムが優先的に腐食するため、エポキシ
系樹脂塗料等の外部雰囲気から遮断する保護皮膜が不可
欠である。上記実施例では、アルミニウム管と銅管の間
にステンレス部材を介している。アルミニウムとステン
レス及び銅とステンレスの組合せでもガルバニック腐食
は生じるがステンレス表面の不働態化により腐食速度は
アルミニウムと銅の直接接触に比較すると著しく遅い。
従って、雰囲気によっては保護被覆も必要でない。
【0077】更に、異種金属の接合界面には脆い合金層
が生じる。外部力が加わった場合に、脆い合金層が変形
しないような強度が必要であるが、銅、アルミニウム
は、ステンレス程の強度を有していないため、従来技術
のように銅とアルミニウムだけの構成では変形しやす
い。上記実施例では、接合部に必ずステンレスが関与し
ており、接合界面の脆い合金層が破壊に至まで変形する
には、ステンレスが関与していない場合に比べて大きな
外部応力が必要である。従って、アルミニウム管と銅管
の接合構造の強度は大幅に向上する。
【0078】そして、一般にはアルミニウム管とステン
レス部材のろう付又は銅管とステンレス部材のろう付の
どちらかを先に行なうと、ステンレス部材は一旦加熱さ
れるため、表面の不働態皮膜は更に強固なものとなる。
従って、他方のろう付が困難となり、フラックスが多く
必要になったり、ろう付部の品質が悪くなったり、ろう
付出来なくなったりする。
【0079】このため、上記実施例のように、ステンレ
ス部材に銅、銀、ニッケル、金、白金、パラジウム及び
それらの合金のメッキを施した場合、加熱によって銅管
とのろう付性が悪くなることはあまりない。フラックス
量を多くする必要もなく、りん銅ろうを用いる場合はフ
ラックス無しでろう付することも可能である。ステンレ
ス部材の銅管に接合される表面に上記のようなメッキを
施すことにより、銅管とステンレス部材のろう付性は大
幅に向上して、ろう付部の信頼性が向上する。熱交換器
等の冷媒の内圧のかかるもの、洩れの許されないものに
ついても、高度なろう付技能を必要とせずに製作が可能
になった。
【0080】図3〜5は、本発明に係るアルミニウム管
と銅管の接合構造の他の実施例を示す。
【0081】図3は、実施例5の接合構造を示す。実施
例5に用いたアルミニウム管7、銅管3及びステンレス
部材11の材料は、表1の実施例1と同じで、接合法は
ろう付である。ステンレス部材11の形状は略円筒状で
ある。図3に示すように、実施例5のアルミニウム管と
銅管の接合構造1は、アルミニウム管7及びステンレス
部材11の端部を拡管し拡管部10、16aを設け、ア
ルミニウム管7の拡管部10にステンレス部材11の他
方の側14を挿入し、ステンレス部材11の一方の側1
3に設けた拡管部16aに銅管3の端部5を挿入したも
のである。ステンレス部材11の銅管3に接合する表面
に銅メッキを20μm施したものである。
【0082】加工方法は次のようである。
【0083】(1)アルミニウム管7及びステンレス部
材11のそれぞれの端部に拡管加工を施し、それぞれ拡
管部10、16aを形成する。この際、アルミニウム管
7の先端8とステンレス部材11の先端17との距離L
2は、少なくとも拡管部16aの銅管3の挿入深さに1
0mmを加えた距離以上になるように規定する。
【0084】(2)アルミニウム管7の拡管部10にス
テンレス部材11の他方の側14を挿入し、実施例1と
同様に、弗化物系の非腐食性フラックスを塗布してシリ
コン含有量9〜13%のAl−Si合金ろう材を用いて
内部に不活性ガスを流しながら、アルミニウム管7とス
テンレス部材11をトーチろう付する。
【0085】(3)ステンレス部材11の拡管部16a
に銅管3の端部5を挿入し、実施例1と同様に内部に不
活性ガスを流しながら、銀含有量30%以上の銀ろうを
用いて銅管3とステンレス部材11をトーチろう付す
る。
【0086】実施例5について塩水噴霧試験1カ月、3
カ月を行なった結果、実施例1と同様に、実用的に十分
使用できることがわかった。
【0087】図4は、実施例6の接合構造を示す。実施
例6に用いたアルミニウム管7、銅管3及びステンレス
部材11の材料は、表1の実施例1と同じで、接合法は
ろう付である。ステンレス部材11の形状は略円筒状で
ある。図4に示すように、実施例6のアルミニウム管と
銅管の接合構造1は、銅管3及びステンレス部材11の
端部を拡管し拡管部6、16bを設け、銅管3の拡管部
6にステンレス部材11の一方の側13を挿入し、ステ
ンレス部材11の他方の側14に設けた拡管部16bに
アルミニウム管7の端部9を挿入したものである。ステ
ンレス部材11の銅管3に接合する表面に銅メッキを2
0μm施したものである。
【0088】加工方法は次のようである。
【0089】(1)銅管3及びステンレス部材11のそ
れぞれの端部に拡管加工を施し、それぞれ拡管部6、1
6bを形成する。この際、銅管3の先端4とステンレス
部材11の他方の側の先端18との距離L3は、少なく
とも拡管部16bのアルミニウム管7の挿入深さに10
mmを加えた距離以上になるように規定する。
【0090】(2)ステンレス部材11の拡管部16b
にアルミニウム管7の端部9を挿入し、実施例1と同様
に、弗化物系の非腐食性フラックスを塗布してシリコン
含有量9〜13%のAl−Si合金ろう材を用いて内部
に不活性ガスを流しながら、アルミニウム管7とステン
レス部材11をトーチろう付する。
【0091】(3)銅管3の拡管部6にステンレス部材
11の一方の側13を挿入し、実施例1と同様に、内部
に不活性ガスを流しながら、銀含有量30%以上の銀ろ
うを用いて銅管3とステンレス部材11をトーチろう付
する。
【0092】実施例6について塩水噴霧試験1カ月、3
カ月を行なった結果、実施例1と同様に、実用的に十分
使用できることがわかった。
【0093】図5は、実施例7の接合構造を示す。実施
例7に用いたアルミニウム管7、銅管3及びステンレス
部材11の材料は、表1の実施例1と同じで、接合法は
ろう付である。ステンレス部材11の形状は略円筒状で
ある。図5に示すように、実施例7のアルミニウム管と
銅管の接合構造1は、ステンレス部材11の両側端部を
拡管し拡管部16a、16bを設け、ステンレス部材1
1の拡管部16a、16bのそれぞれに銅管3の端部
5、アルミニウム管7の端部9を挿入したものである。
ステンレス部材11の銅管3に接合する表面に銅メッキ
を20μm施したものである。
【0094】加工方法は次のようである。
【0095】(1)ステンレス部材11の両側端部に拡
管加工を施し、それぞれ拡管部16a、16bを形成す
る。この際、ステンレス部材11の長さL4は、少なく
とも拡管部16a、16bへの銅管3、アルミニウム管
7の各挿入深さの和に10mmを加えた距離以上になる
ように規定する。
【0096】(2)ステンレス部材11の拡管部16b
にアルミニウム管7の端部9を挿入し、実施例1と同様
に、弗化物系の非腐食性フラックスを塗布してシリコン
含有量9〜13%のAl−Si合金ろう材を用いて内部
に不活性ガスを流しながら、アルミニウム管7とステン
レス部材11をトーチろう付する。
【0097】(3)ステンレス部材11の拡管部16a
に銅管3の端部5を挿入し、実施例1と同様に、内部に
不活性ガスを流しながら、銀含有量30%以上の銀ろう
を用いて銅管3とステンレス部材11をトーチろう付す
る。
【0098】実施例7について塩水噴霧試験1カ月、3
カ月を行なった結果、実施例1と同様に、実用的に十分
使用できることがわかった。
【0099】次に、アルミニウム配管と銅配管を接続す
るアルミニウム管と銅管の継手部材において、上記いず
れかの実施例のアルミニウム管と銅管の接合構造を有す
ることにより、アルミニウム配管と銅配管を簡単に接続
できるアルミニウム管と銅管の継手部材が得られる。こ
のアルミニウム管と銅管の継手部材を使用すれば、例え
ば、アルミニウム製熱交換器と銅配管の接続等に利用で
きる。
【0100】又、アルミニウム管と銅管をろう付するア
ルミニウム管と銅管の接合方法において、ステンレス部
材の少なくとも銅管に接合する表面にろう付の容易な材
質のメッキを施した後、アルミニウム管とステンレス部
材をろう付し、次に銅管とステンレス部材をろう付する
ことにより、ろう付性、強度及び耐食性に優れたアルミ
ニウム管と銅管の接合方法がえられる。ステンレス部材
の少なくとも銅管に接合する表面のメッキは、先にアル
ミニウム管と銅管の接合構造のところで説明した銅、
銀、ニッケル、金、白金、パラジウム及びそれらの合金
のメッキであることは勿論である。
【0101】
【発明の効果】本発明のアルミニウム管と銅管の接合構
造によれば、アルミニウム管と銅管は、ステンレス部材
の少なくとも銅管に接合する表面にろう付が容易な材質
のメッキを施すので、アルミニウム管とステンレス部材
又はステンレス部材と銅管のどちらを先にろう付して
も、ステンレス部材と銅管のろう付が良好である。その
上、アルミニウム管とステンレス部材、銅管とステンレ
ス部材の間の耐食性は、著しく向上する。更に、この接
合構造に外部力が加わった場合に、アルミニウム管と銅
管はステンレス部材を介して接合されているので、接合
構造全体として変形しにくく強度が向上する。
【0102】更に、上記発明において、ステンレス部材
のメッキは、少なくとも銀ろう付、りん銅ろう付及び黄
銅ろう付のいずれか一つにろう付が容易な材質のもので
あるので、上記発明の効果に加え、フラックスが無し或
いは少量のフラックスでろう付することが可能となり、
ステンレス部材と銅管のろう付性が向上する。
【0103】更に、上記いずれかの発明において、アル
ミニウム管とステンレス部材を先にろう付するので、上
記いずれかの発明の効果に加え、比較的ろう付温度の低
いアルミニウム管とステンレス部材を先にろう付するこ
とにより、この部分のろう付性を向上させることが出来
ると共に、ステンレス部材の不働態化の度合いを少なく
することが出来る。
【0104】更に、上記いずれかの発明において、アル
ミニウム管の先端と銅管の先端との距離は、少なくとも
10mm以上であるので、上記いずれかの発明の効果に
加え、ステンレス部材と一方の管をろう付した後におい
ても、他方の管とステンレス部材のろう付性が良好であ
る。
【0105】そして、上記いずれかの発明において、ア
ルミニウム管と銅管は、ステンレス部材の外側に形成さ
れた鍔を挟んで接合されたことであるので、上記アルミ
ニウム管の先端と銅管の先端との距離を少なくとも10
mm以上にした発明の効果と同様に、ステンレス部材と
一方の管をろう付した後においても、他方の管とステン
レス部材のろう付性が良好である。
【0106】又、本発明のアルミニウム管と銅管の継手
部材によれば、上記いずれかに記載のアルミニウム管と
銅管の接合構造を有するものであるので、ろう付性、耐
食性及び強度に優れたアルミニウム管と銅管の継手部材
を提供することが可能である。
【0107】又、本発明のアルミニウム管と銅管の接合
方法によれば、ステンレス部材の少なくとも銅管に接合
する表面にろう付が容易な材質のメッキを施した後、ア
ルミニウム管とステンレス部材をろう付し、次に銅管と
ステンレス部材をろう付することであるので、ろう付
性、耐食性及び強度に優れたアルミニウム管と銅管の接
合方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合構造
で、実施例1、2に共通の接合構造を示す断面図であ
る。
【図2】図1と同様の実施例3、4に共通の接合構造を
示す断面図である。
【図3】図1と同様の実施例5の接合構造を示す断面図
である。
【図4】図1と同様の実施例6の接合構造を示す断面図
である。
【図5】図1と同様の実施例7の接合構造を示す断面図
である。
【図6】実施例1〜7に比較する比較例1の接合構造を
示す断面図である。
【図7】実施例1〜7に比較する比較例2、3の接合構
造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム管と銅管の接合構造 3 銅管 4 先端 7 アルミニウム管 8 先端 11 ステンレス部材 12 メッキ 15 鍔 L1〜L4 距離

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム管と銅管をステンレス部材
    を介してろう付したアルミニウム管と銅管の接合構造に
    おいて、前記ステンレス部材の少なくとも前記銅管に接
    合する表面にろう付の容易な材質のメッキを施してろう
    付したことを特徴とするアルミニウム管と銅管の接合構
    造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ステンレス部材
    の前記メッキは、少なくとも銀ろう付、りん銅ろう付及
    び黄銅ろう付のいずれか一つにろう付が容易な材質のも
    のであることを特徴とするアルミニウム管と銅管の接合
    構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記アルミニ
    ウム管と前記ステンレス部材を先にろう付したことを特
    徴とするアルミニウム管と銅管の接合構造。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前
    記アルミニウム管の先端と前記銅管の先端との距離は、
    少なくとも10mm以上であることを特徴とするアルミ
    ニウム管と銅管の接合構造。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前
    記アルミニウム管と前記銅管は、前記ステンレス部材の
    外側に形成された鍔を挟んで接合されたことを特徴とす
    るアルミニウム管と銅管の接合構造。
  6. 【請求項6】 アルミニウム配管と銅配管を接続するア
    ルミニウム管と銅管の継手部材において、請求項1乃至
    5のいずれかに記載のアルミニウム管と銅管の接合構造
    を有するものであることを特徴とするアルミニウム管と
    銅管の継手部材。
  7. 【請求項7】 アルミニウム管と銅管をろう付するアル
    ミニウム管と銅管の接合方法において、ステンレス部材
    の少なくとも前記銅管に接合する表面にろう付の容易な
    材質のメッキを施した後、前記アルミニウム管と前記ス
    テンレス部材をろう付し、次に前記銅管と前記ステンレ
    ス部材をろう付することを特徴とするアルミニウム管と
    銅管の接合方法。
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