JPH0826465A - 壜集合装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 壜の転倒を減少させるべく改良した壜集合装
置を提供する。 【構成】 段階的に増速される多列コンベヤ１を横方向
に傾斜させ、壜の下り勾配ドリフトと壜の案内壁４によ
り壜５を支持しながら多列コンベヤ１上で横移動させ、
多列コンベヤ１の一端へ複数列で供給された壜５を一列
に集合させて他端から排出する装置において、低速列側
を内側にして多列コンベヤ１を湾曲させ、湾曲部の一端
と他端とを水平にし、一端と他端との中間に、湾曲によ
る遠心力とあいまって壜５がドリフトする傾斜角を有す
る領域を設けると共に、前記領域において低速側から高
速側へ湾曲させた案内壁４を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多列コンベヤの一端へ
複数列で供給された壜を一列に集合させて他端から排出
する壜集合装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上述の壜集合装置に関する従来の技術と
して、特公平２−２９５６７号公報がある。この公報に
記載の装置は、コンベヤを横方向に水平面に対して１０
°〜１２°の範囲で傾斜させ、下り勾配ドリフトと支持
柵とによって複数列の壜を密着させて供給し、続いて下
り勾配ドリフトと案内壁とによって壜を横移動させると
ともに、コンベヤの段階的増速によって最下列の壜間の
隙間をあけ、かつ下り勾配ドリフトによって上方の壜を
隙間に入り込ませることにより一列に集合させるもので
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の装置においては、複数列で供給された壜が横移動
するときに、上方の壜が下方の壜に追随しないで間隔が
できることがある。この場合、傾斜が１０°〜１２°あ
るので上方の壜が急にすべりおりて下方の壜にあたった
とき、はずみで転倒することがある。また、転倒した壜
が供給されると、急激にころがりおりて下流の壜を転倒
させることもある。

【０００４】本発明は、上述の事情に鑑みなされたもの
で、壜の転倒を減少させるべく改良した壜集合装置を提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の壜集合装置は、
段階的に増速される多列コンベヤを横方向に傾斜させ、
壜の下り勾配ドリフトと壜の案内壁により壜を支持しな
がら多列コンベヤ上で横移動させ、多列コンベヤの一端
へ複数列で供給された壜を一列に集合させて他端から排
出する装置において、低速列側を内側にして多列コンベ
ヤを湾曲させ、湾曲部の一端と他端とを水平にし、一端
と他端との中間に、湾曲による遠心力とあいまって壜が
ドリフトする傾斜角を有する領域を設けると共に、前記
領域において低速側から高速側へ湾曲させた案内壁を設
けたことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】本発明によれば、湾曲部の一端へ複数列で供給
された壜がドリフト領域へくる迄に、コンベヤの段階的
増速により下流の壜間の隙間は上流よりも大きくなって
いる。また、一部の壜はドリフト領域の手前で下り勾配
により徐々にドリフトを始める。ドリフト領域に入る
と、湾曲による遠心力と下り勾配により全部の壜がドリ
フトする。

【０００７】ドリフト領域内では、ドリフトによって案
内壁に支持された最下列の壜は段階的増速により更に隙
間をあけ、かつ上方の壜はドリフトによって隙間に入り
こみ一列に集合する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明に係る壜集合装置の一実施例を
図１乃至図３を参照して説明する。図１は本発明の壜集
合装置の全体構成を示す平面図である。壜集合装置は、
図１に示されるように段階的に増速される複数列のコン
ベヤからなる多列コンベヤ１を備えている。多列コンベ
ヤ１は低速列側を内側にして平面的にみて所定曲率で湾
曲している。

【０００９】また多列コンベヤ１の入口側には、内側の
低速列側コンベヤに隣接して複数列の直線状コンベヤか
らなる入口コンベヤ２が設置されている。そして、入口
コンベヤ２の上方には、斜めに横切るように導入柵３が
配置されており、入口コンベヤ２から供給された壜５が
多列コンベヤ１に導入されるようになっている。

【００１０】前記多列コンベヤ１は、入口側では傾斜し
ていないが、進行方向に進むにつれて内側の低速列側か
ら外側の高速列側へ下り勾配を有するように水平面に対
して傾斜し、出口側で再び傾斜しなくなっている。即
ち、多列コンベヤ１の傾斜はａ位置で０゜、ｂ位置で３
゜、ｃ位置で６゜、ｄ〜ｊ位置で９゜、ｋ位置で６゜、
ｌ位置で３゜、ｍ位置で０゜に設定されている。

【００１１】図２及び図３は、それぞれ図１のII−II線
断面図、図１のIII−III線断面図である。図２及び図３
に示されるように、多列コンベヤ１は多数の単列コンベ
ヤ１ａ，１ａ・・・を並列したものからなり、各単列コ
ンベヤ１ａは、傾斜角が０゜〜９゜まで変化しているた
め浮上がり防止用のガイド部材１ｂ，１ｂ・・・により
案内されている。

【００１２】また、図１に示されるように多列コンベヤ
１のやや上方にはｃ位置から多列コンベヤ１の末端まで
案内壁４が配設されており、下り勾配によりドリフトし
た壜５を支持するようになっている。多列コンベヤ１の
出口側には、高速列側コンベヤに隣接して単列の出口コ
ンベヤ６が設置されている。そして、多列コンベヤ１の
出口側の上方には、搬送面を斜めに横切るように排出柵
７が設置されており、１列に整列した壜５を多列コンベ
ヤ１から出口コンベヤ６に排出するようになっている。

【００１３】次に、前述のように構成された壜集合装置
の作用を説明する。入口コンベヤ２では、壜５は複数列
の状態で搬送されてくる。複数列の壜５は導入柵３によ
って、入口コンベヤ２から多列コンベヤ１に導入され
る。このときの状態が図２に示される。

【００１４】複数列の壜５がｃ位置に到達すると、一部
の壜５は下り勾配により徐々にドリフトを始める。この
ｃ位置にくるまでに、コンベヤの段階的増速により下流
側の壜間の隙間は上流側のそれよりも大きくなってい
る。壜５がｄ位置に到達すると、湾曲による遠心力と下
り勾配とにより全ての壜５がドリフトする。ｄ位置から
ｊ位置までがドリフト領域に設定されており、このドリ
フト領域内では、最下列の壜５はドリフトにより多列コ
ンベヤ上を下方にスライドして案内壁４に案内されつつ
進行する。上方の壜５はドリフトにより下方の壜５に支
持されつつ進行する。そして、ドリフトによって案内壁
４に支持された最下列の壜５は段階的増速により更に隙
間をあけ、かつ上方の壜５はドリフトによって隙間に入
り込み一列に集合する。

【００１５】一列に集合した壜５は、排出柵７により案
内されて多列コンベヤ１から出口コンベヤ６に排出さ
れ、出口コンベヤ６によって次工程に搬送される。

【００１６】図１に示す実施例では湾曲部はＵターンし
ているので、湾曲部のなす角度は１８０゜であるが、こ
の角度は９０゜でもよいし１８０゜と９０゜の中間の角
度でもよい。なお、湾曲部の角度を小さくするときは、
ドリフト領域が少なくならないように、湾曲部の半径を
大きくする必要がある。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、多
列コンベヤの横方向の傾斜は入口側から徐々に大きくな
っていくので、壜は徐々にドリフトを始める。またコン
ベヤの湾曲による遠心力の作用により壜をドリフトさせ
るための最大傾斜角も略９゜と小さくてよい。このた
め、壜が密着していなくて隙間があったとしても、上方
の壜が急にすべりおりることはなく、また転倒した壜が
供給されたとしても急激にころがりおりることがない。
したがって、本発明によれば、壜の転倒を著しく減少さ
せることができる。

【００１８】壜コンベヤの設置場所が少ないときには、
コンベヤを湾曲させて必要なコンベヤ長さにするのが通
常である。この場合、従来の装置ではある程度の直線部
を必要とするため配置できないことがあるが、本発明に
よればコンベヤの湾曲部を利用できるので配置できるこ
とになる。このことは既設ラインの改造のようにコンベ
ヤ増設の余地のないときに特に有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る壜集合装置の一実施例を示す平面
図である。

【図２】図１のII−II線断面図である。

【図３】図１のIII−III線断面図である。

【符号の説明】

１ 多列コンベヤ ２ 入口コンベヤ ３ 導入柵 ４ 案内壁 ５ 壜 ６ 出口コンベヤ ７ 排出柵

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 段階的に増速される多列コンベヤを横方
   向に傾斜させ、壜の下り勾配ドリフトと壜の案内壁によ
   り壜を支持しながら多列コンベヤ上で横移動させ、多列
   コンベヤの一端へ複数列で供給された壜を一列に集合さ
   せて他端から排出する装置において、 低速列側を内側にして多列コンベヤを湾曲させ、湾曲部
   の一端と他端とを水平にし、一端と他端との中間に、湾
   曲による遠心力とあいまって壜がドリフトする傾斜角を
   有する領域を設けると共に、前記領域において低速側か
   ら高速側へ湾曲させた案内壁を設けたことを特徴とする
   壜集合装置。
2. 【請求項２】 前記傾斜角の最大値は、水平面に対して
   略９°であることを特徴とする請求項１記載の壜集合装
   置。