JPH08260087A - ブレージングシート及び熱交換器の枠材 - Google Patents
ブレージングシート及び熱交換器の枠材Info
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- JPH08260087A JPH08260087A JP6659995A JP6659995A JPH08260087A JP H08260087 A JPH08260087 A JP H08260087A JP 6659995 A JP6659995 A JP 6659995A JP 6659995 A JP6659995 A JP 6659995A JP H08260087 A JPH08260087 A JP H08260087A
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Abstract
される枠材として用いた場合、空洞状の穴が形成され難
く、耐久性に富み、機械的強度が長期間にわたって保証
されるブレージングシートを提供することである。 【構成】 3.0〜5.0wt%のZn、及び0.5〜
2.0wt%のMg、残部がAlと不可避不純物からな
るAl合金の芯材と、3.0〜11wt%のSi、及び
5.0〜25wt%のZn、残部がAlと不可避不純物
からなるAl合金のろう材と、前記芯材とろう材との間
に設けられた不可避不純物しか含まないAlの中間材と
からなるブレージングシート。
Description
ルフロータイプのラジエータやヒータコア等のサイドサ
ポート材などの枠材に関するものである。
エータやヒータコア等のサイドサポート材として、従来
より、4〜5wt%のZn及び1〜2wt%のMgを含
むAl合金(7N01)からなるAl合金の芯材にAl
−Si合金からなるろう材を貼り合わせたブレージング
シートを用いることが提案されている。
材であるAl−Si合金が耐蝕性に劣り、局部腐食を起
こし易い為、短期間のうちに芯材にまで侵食が起きる。
このような状況に至ると、強度を向上させる為に添加し
たZnにより芯材層の電位は卑になっている為、芯材の
侵食が優先的、かつ、激しく起き、芯材には空洞状の穴
が形成されてしまい、機械的強度が損なわれ、サイドサ
ポート材としての機能が失われてしまう。
合、ろう材が消費されていて、部分的にも芯材層が当初
より露出していることが有り、このような場合には芯材
の侵食が急速に進み、空洞状の穴が形成されてしまうこ
とも有る。すなわち、従来からのブレージングシートを
サイドサポート材とした場合、耐久性に欠ける問題があ
る。
うに機械的強度が要求される枠材として用いた場合、空
洞状の穴が形成され難く、耐久性に富み、機械的強度が
長期間にわたって保証されるブレージングシートを提供
することである。この本発明の目的は、3.0〜5.0
wt%のZn、及び0.5〜2.0wt%のMg、残部
がAlと不可避不純物からなるAl合金の芯材と、3.
0〜11wt%のSi、及び5.0〜25wt%のZ
n、残部がAlと不可避不純物からなるAl合金のろう
材と、前記芯材とろう材との間に設けられた不可避不純
物しか含まないAlの中間材とからなることを特徴とす
るブレージングシートによって達成される。
0.5〜2.0wt%のMg、残部がAlと不可避不純
物からなるAl合金の芯材と、3.0〜11wt%のS
i、及び5.0〜25wt%のZn、残部がAlと不可
避不純物からなるAl合金のろう材と、前記芯材とろう
材との間に設けられた0.1〜1.5wt%のMn、残
部がAlと不可避不純物からなるAl合金の中間材とか
らなることを特徴とするブレージングシートによって達
成される。
芯材は、0.1〜0.7wt%のMn、0.01〜0.
15wt%のZr、0.01〜0.20wt%のTi、
0.01〜0.15wt%のVの中から選ばれる一種ま
たは二種以上を更に含有していることが好ましい。又、
本発明は、上記構成のブレージングシートからなること
を特徴とする熱交換器の枠材を提供する。
芯材として、機械的強度を向上させる為に、Zn及びM
gを含有させた。このZn含有量は3.0〜5.0wt
%であり、Mg含有量は0.5〜2.0wt%である。
すなわち、Znが3wt%未満、Mgが0.5wt%未
満の場合には、サイドサポート材のような枠材として必
要な機械的強度が確保できないからである。逆に、多く
なると、例えばZnが多くなると、芯材の電位が低くな
り、腐食が起き易く、又、Mgが多くなると、融点が低
下する等の問題が有ることから、Zn含有量は5wt%
以下、Mg含有量は2wt%以下とした。尚、Znの好
ましい含有量は4〜5wt%であり、Mgの好ましい含
有量は1〜2wt%である。
0.1〜0.7wt%のMn、0.01〜0.15wt
%のZr、0.01〜0.20wt%のTi、0.01
〜0.15wt%のVの中から選ばれる一種または二種
以上を含有させておくことが好ましい。すなわち、0.
1〜0.7wt%のMnを含有させておくことにより、
強度並びに耐蝕性が向上する。又、0.01〜0.15
wt%のZrを含有させておくことにより、耐蝕性が向
上する。又、0.01〜0.20wt%のTiを含有さ
せておくことにより、耐蝕性が向上する。又、0.01
〜0.15wt%のVを含有させておくことにより、耐
蝕性が向上する。
してクラッドされるろう材にはAl−Si−Zn合金を
用いる。すなわち、芯材のAl合金中にはZnを含有さ
せたことから、Al−Si合金をろう材とするのではな
く、Al−Si−Zn合金をろう材とした。つまり、Z
nをろう材中に含有させておくことにより、ろう材層よ
りも芯材層の電位が貴となるようにしたのである。この
ことから、芯材中のZn含有量よりもろう材中のZn含
有量を大きくすることが大事である。すなわち、ろう材
として用いるAl合金は、3.0〜11wt%のSi、
及び5.0〜25wt%のZn、残部がAlと不可避不
純物からなるAl合金とした。尚、Siの好ましい含有
量は5〜9wt%であり、Znの好ましい含有量は7〜
12wt%である。
く、かつ、ろう材層より電位が貴となって耐蝕性に富
む。しかしながら、本発明では、一層の耐蝕性を目指し
た。すなわち、不可避不純物しか含まない純Al又は
0.1〜1.5wt%のMn、残部がAlと不可避不純
物からなるAl合金からなる中間層を、芯材層とろう材
層との間に介在させた。このような組成の中間層を設け
ておくと、ろう付けが行われる前の段階では、中間層の
Znは芯材層やろう材層よりも少ないことから、中間層
の電位は芯材層やろう材層よりも貴である。しかし、ろ
う付けが行われた後では、Znが芯材層やろう材層から
中間層に拡散して来て、逆に中間層の電位は芯材層より
も卑になる。例えば、ろう材(Al−8Si−10Z
n)/中間材(Al−1.2Mn)/芯材(Al−1.
4Mg−4.5Zn−0.1Zr)からなる1mm厚さ
(ろう材及び中間材の厚さは各々10%)のブレージン
グシートの熱処理(600℃、5分)後における深さ
(厚さ)方向の電位は図1中Aで示すものであるのに対
して、ろう材(Al−8Si−10Zn)/芯材(Al
−1.4Mg−4.5Zn−0.1Zr)からなる1m
m厚さ(ろう材の厚さは10%)のブレージングシート
の熱処理(600℃、5分)後における厚さ方向の電位
は図1中Bで示すものであり、又、ろう材(Al−8S
i−10Zn)/中間材(1070Al)/芯材(Al
−1.4Mg−4.5Zn−0.1Zr)からなる1m
m厚さ(ろう材及び中間材の厚さは各々10%)のブレ
ージングシートの熱処理(600℃、5分)後における
厚さ方向の電位は図1中Cで示すものであり、又、ろう
材(Al−8Si)/中間材(Al−1.2Mn)/芯
材(Al−1.4Mg−4.5Zn−0.1Zr)から
なる1mm厚さ(ろう材及び中間材の厚さは各々10
%)のブレージングシートの熱処理(600℃、5分)
後における厚さ方向の電位は図1中Dで示すものであ
り、又、ろう材(Al−8Si)/中間材(1070A
l)/芯材(Al−1.5Mg−4.5Zn)からなる
1mm厚さ(ろう材及び中間材の厚さは各々10%)の
ブレージングシートの熱処理(600℃、5分)後にお
ける厚さ方向の電位は図1中Eで示すものである。この
ように、本発明になる組成のろう材/中間材/芯材のブ
レージングシートは、ろう付け後における耐蝕性が優れ
ていることが判る。
おくことにより、芯材層のMgがろう材層に拡散するの
を防止することになり、ろう付け性を低下させなくな
る。ろう材層や芯材層の厚さは、熱交換器の枠材として
必要な機械的強度やろう付性から決められる。例えば、
ろう材層の厚さは0.05〜0.15mm、芯材層の厚
さは0.7〜1.5mmである。これに対して、中間材
層は、芯材層のMgがろう材層に拡散するのを防止する
機能をも担わせることから、0.1〜0.15mm程度
の厚さであることが好ましい。すなわち、ブレージング
シート全体の厚さから鑑みると、ろう材層の厚さは全厚
の5〜10%、中間材層の厚さは全厚の7〜15%、芯
材層の厚さが全厚の75〜85%であることが好まし
い。
ングシートは、図2に示されるような空洞状の穴が形成
され難く、耐久性に富み、機械的強度が長期間にわたっ
て保証される。又、ろう付性も良い。
う材とをクラッド(クラッド比8:1:1。中間材がな
い場合は、クラッド比9:1)した1〜1.5mm厚さ
のブレージングシートを用意した。そして、このブレー
ジングシートを用いてパラレルフロータイプのラジエー
タのサイドサポート材を構成した。
00℃、3分)後における機械的強度並びに耐蝕性(腐
食試験は、外部腐食を想定し、芯材側を被覆して酸性塩
水噴霧試験を行い、30日後のものである)を調べたの
で、その結果を表−2に示す。
良好なるのみならず、耐蝕性に富み、長期間にわたって
機械的強度が有る。
のでは、ろう付性が悪かったり、又、耐蝕性に劣り、実
用性に欠けることが判る。尚、上記実施例では芯材/中
間材/ろう材の三層構成であったが、中間材/芯材/中
間材/ろう材の四層構成、ろう材/中間材/芯材/中間
材/ろう材の五層構成であっても同様である。
れる枠材として用いた場合、空洞状の穴が形成され難
く、耐久性に富み、機械的強度が長期間にわたって保証
される。
Claims (4)
- 【請求項1】 3.0〜5.0wt%のZn、及び0.
5〜2.0wt%のMg、残部がAlと不可避不純物か
らなるAl合金の芯材と、 3.0〜11wt%のSi、及び5.0〜25wt%の
Zn、残部がAlと不可避不純物からなるAl合金のろ
う材と、 前記芯材とろう材との間に設けられた不可避不純物しか
含まないAlの中間材とからなることを特徴とするブレ
ージングシート。 - 【請求項2】 3.0〜5.0wt%のZn、及び0.
5〜2.0wt%のMg、残部がAlと不可避不純物か
らなるAl合金の芯材と、 3.0〜11wt%のSi、及び5.0〜25wt%の
Zn、残部がAlと不可避不純物からなるAl合金のろ
う材と、 前記芯材とろう材との間に設けられた0.1〜1.5w
t%のMn、残部がAlと不可避不純物からなるAl合
金の中間材とからなることを特徴とするブレージングシ
ート。 - 【請求項3】 芯材は、0.1〜0.7wt%のMn、
0.01〜0.15wt%のZr、0.01〜0.20
wt%のTi、0.01〜0.15wt%のVの中から
選ばれる一種または二種以上を含有することを特徴とす
る請求項1又は請求項2のブレージングシート。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3いずれかのブレージ
ングシートからなることを特徴とする熱交換器の枠材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06659995A JP3702971B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | ブレージングシート及び熱交換器の枠材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06659995A JP3702971B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | ブレージングシート及び熱交換器の枠材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08260087A true JPH08260087A (ja) | 1996-10-08 |
JP3702971B2 JP3702971B2 (ja) | 2005-10-05 |
Family
ID=13320558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP06659995A Expired - Fee Related JP3702971B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | ブレージングシート及び熱交換器の枠材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3702971B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007504356A (ja) * | 2003-08-29 | 2007-03-01 | コラス・アルミニウム・バルツプロドウクテ・ゲーエムベーハー | 高強度アルミニウム合金ろう付けシート、ろう付けされた組立構造およびそれらの製造方法 |
US7226669B2 (en) * | 2003-08-29 | 2007-06-05 | Aleris Aluminum Koblenz Gmbh | High strength aluminium alloy brazing sheet, brazed assembly and method for producing same |
JP2007297673A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Furukawa Sky Kk | 熱交換器用高耐食性アルミニウム合金複合材及びアルミニウム合金製熱交換器 |
JP2013091840A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Mitsubishi Alum Co Ltd | サイドサポート材およびその製造方法 |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP06659995A patent/JP3702971B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007297673A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Furukawa Sky Kk | 熱交換器用高耐食性アルミニウム合金複合材及びアルミニウム合金製熱交換器 |
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