JPH0825921B2 - 芳香族炭化水素の製造方法および触媒並びにその触媒の製造方法 - Google Patents

芳香族炭化水素の製造方法および触媒並びにその触媒の製造方法

Info

Publication number
JPH0825921B2
JPH0825921B2 JP2210466A JP21046690A JPH0825921B2 JP H0825921 B2 JPH0825921 B2 JP H0825921B2 JP 2210466 A JP2210466 A JP 2210466A JP 21046690 A JP21046690 A JP 21046690A JP H0825921 B2 JPH0825921 B2 JP H0825921B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
producing
catalyst
cosilicate
alkali metal
aromatic hydrocarbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2210466A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0495034A (ja
Inventor
秀晶 熊谷
保和 佐藤
聡 深瀬
盛次 小島
繁久 今福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp, Mizusawa Industrial Chemicals Ltd filed Critical Japan Energy Corp
Priority to JP2210466A priority Critical patent/JPH0825921B2/ja
Publication of JPH0495034A publication Critical patent/JPH0495034A/ja
Publication of JPH0825921B2 publication Critical patent/JPH0825921B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、炭素数2〜7の脂肪族炭化水素及び/又は
脂環族炭化水素を主成分とする原料を、結晶性アルミノ
ジンコシリケート、または、これに遷移金属を含有させ
た触媒と接触させて芳香族炭化水素を製造する方法、そ
の触媒及びその触媒を製造する方法に関する。
[従来の技術] 石油製品の改質等の目的で脂肪族炭化水素及び/又は
脂環族炭化水素を芳香族炭化水素に転化する多くの方法
が提案されており、その中でZSM−5と呼ばれるゼオラ
イト触媒を用いてパラフィン、オレフィン及び/又はナ
フテンからなる炭化水素を高選択率で芳香族化合物に転
化する方法が既に知られている(特公昭56−42639号公
報)。
さらにZSM−5型ゼオライトを亜鉛カチオンで置換し
た亜鉛−H−ZSM−5,あるいは亜鉛を担持させた触媒を
用いると芳香族化合物の収率が向上することも上記特許
公報に開示されている。
またZSM−5のアルミニウムを亜鉛で置換した構造を
もつジンコシリケートが合成できることおよびそのよう
なジンコシリケート触媒および白金担持ジンコシリケー
ト触媒が低級パラフィン系炭化水素からの芳香族炭化水
素の製造にすぐれた選択性を示すことも知られている
(USP Re29948、特開昭63−8342号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかし亜鉛カチオンで置換した亜鉛−H−ZSM−5触
媒あるいは亜鉛を担持させたゼオライト触媒は反応中に
触媒から亜鉛が失なわれ、触媒活性が時間とともに低下
する。
またZSM−5のアルミニウムを亜鉛で置換した構造を
もつジンコシリケートは酸強度が小さく、触媒活性、寿
命ともに充分とはいえない。
上記の欠点を解決するために、先に本発明者らの一部
は、ZSM−5型ゼオライト(アルミノシリケート)のア
ルミニウムを部分的に亜鉛で置換し、特定のSi/Al原子
比及びSi/Zn原子比を有する結晶性アルミノジンコシリ
ケート触媒を用いて炭素数2〜7の脂肪族炭化水素及び
/又は脂環族炭化水素から芳香族炭化水素を製造する方
法を提案した(特願平1−232963)。
この触媒は高活性であり、かつ芳香族選択率も高く、
また触媒寿命も従来の触媒に較べて長く、優れた触媒で
あるが、きわめて長時間にわたって触媒活性を維持する
ためには、まだ不十分な点があるので、上記結晶性アル
ミノジンコシリケート触媒の改良により、更に触媒寿命
の長い芳香族炭化水素製造用触媒について検討した結
果、上記触媒中のアルカリ金属含有量を特定量以下にす
ることによって、触媒寿命が格段に向上することを見出
し本発明に到達した。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は炭素数2〜7の脂肪族炭化水素及び
/又は脂環族炭化水素を少なくとも50重量%含有する原
料を、Si/Al原子比が14〜35で、Si/Zn原子比が30〜350
で、かつアルカリ金属含有量が0.4重量%以下である結
晶性アルミノジンコシリケートと接触させることからな
る芳香族炭化水素の製造方法及び、Si/Al原子比が30〜3
50で、かつアルカリ金属含有量が0.4重量%以下である
結晶性アルミノジンコシリケートからなる上記芳香族炭
化水素製造のための触媒、さらには結晶性アルミノジン
コシリケート又は遷移金属含有結晶性アルミノジンコシ
リケートをアンモニウムイオン含有溶液で処理して、当
該結晶性アルミノジンコシリケート中のアルカリ金属を
アンモニウムイオンに交換し、これを焼成して、アルカ
リ金属含有量を0.4重量%以下とすることからなる上記
芳香族炭化水素製造用触媒の製造方法である。
陽イオンを含有する結晶性アルミノシリケートはゼオ
ライトとして天然品および合成品で知られている。アル
ミノシリケートはSiO4四面体とAlO4四面体が酸素原子を
共有して架橋し酸素原子に対するアルミニウムおよびケ
イ素原子の比率が1:2である3次元の骨格構造を有して
いる。
一方本発明で用いる結晶性アルミノジンコシリケート
は、アルミノシリケートのアルミニウムを部分的に亜鉛
で置換したもので、ケイ素、アルミニウムおよび亜鉛原
子が酸素を共有して架橋し結晶性アルミノシリケートと
同じ骨格構造を有する。この場合、ケイ素、アルミニウ
ムあるいは亜鉛原子のすべてが必ずしも同一の結晶構造
を構成する必要はなく、それらの1部がそれぞれの酸化
物などの他の形態をとって共存しても差し支えない。
なお、本発明のアルミノジンコシリケートは、陽イオ
ンの大部分をナトリウムイオンで置換して元素分析を行
ない、Na/Al比を求めることによって、イオン交換によ
り亜鉛イオンで置換したアルミノシリケート或は亜鉛を
担持させたアルミノシリケートと区別することができ
る。すなわち、亜鉛イオンで置換したアルミノシリケー
ト或は亜鉛を担持させたアルミノシリケートは、Na/Al
比が1より小さいが、アルミノジンコシリケートはNa/A
l比が1より大きい。これはアルミノジンコシリケート
の結晶格子を構成する亜鉛はアルミニウムとともに陽イ
オン交換サイトを提供するためである。
更に本発明のアルミノジンコシリケートとジンコシリ
ケートとはアンモニアの昇温脱離測定によって区別でき
る。すなわちジンコシリケートでは、強酸点に由来する
350〜450℃におけるアンモニアの脱離が少ないのに対
し、アルミノジリコンシリケートはこれが顕著に認めら
れる。これは結晶格子を構成する亜鉛が、強酸点を生成
しないのに対し、アルミニウムは強酸点を生成するため
である。
本発明の結晶性アルミノジンコシリケート中のSi/Al
の原子比は14〜35、Si/Znの原子比は30〜350の範囲であ
る。
Si/Alの原子比が14より小さいと、触媒性能の経時劣
化の遅い結晶が形成され難く、一方、同原子比が35より
大きいと触媒の活性が十分でなく経時劣化も速くなる。
またSi/Znの原子比が30より小さいと結晶の形成が悪
く触媒の経時劣化が速い。一方、同原子比が350より大
きいと芳香族の選択率が低い。
さらに、本発明においてはアルカリ金属含有量を0.4
重量%以下、好ましくは0.1重量%以下とすることを特
徴とするものである。触媒中のアルカリ金属、特にナト
リウム含有量が0.4重量%を超えると触媒寿命が短くな
る。
触媒中のアルカリ金属含有量は、アルミノジンコシリ
ケート中のアルカリ金属イオンをH+イオン、アンモニウ
ムイオンさらにはアルカリ土類金属イオン等と交換する
等、後述する各種の方法によって所望の含有量に低減す
ることができる。
本発明に用いる結晶性アルミノジンコシリケートはZS
M−5型ゼオライトに類似した第1表に示すX線回折図
を有するものが好ましい。
第 1 表 アルミノジンコシリケートの粉末X線回折 格子面間隔(d値) 相対強度 11.2 ±0.3 強 10.1 ±0.3 強 5.99±0.2 弱 5.58±0.1 弱 5.02±0.1 弱 4.62±0.08 弱 4.27±0.08 弱 3.85±0.07 強 3.72±0.05 強 3.65±0.05 弱 3.05±0.03 弱 2.99±0.03 弱 本発明の結晶性アルミノジンコシリケートはそのまま
でも芳香族炭化水素製造用触媒として使用することがで
きるが、結晶性アルミノジンコシリケートにイオン交換
法、含浸法などで遷移金属を含有させた触媒は、更に活
性および芳香族選択率が向上する。含有させる遷移金属
は、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄などの
第VIII属金属、銅、クロム、モリブデン、錫、鉛、レニ
ウムなどをあげることができるが、その中では白金及び
クロムが活性および芳香族選択率の点で優れているので
特に好ましい。
また、これらの遷移金属の2種以上を合金にして含有
させてもよい。
結晶性アルミノジンコシリケートは、ケイ素化合物、
アルミニウム化合物、亜鉛化合物、アルカリ金属塩、
水、そして場合により有機窒素化合物および酸を混合
し、100℃〜220℃の温度に3〜200時間保って合成する
ことができる。
ケイ素化合物の1例としてケイ酸ナトリウム、ケイ酸
カリウム、シリカあるいはこれら2種以上の混合物など
を用いることができる。
アルミニウム化合物として硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム、塩化アルミニウム、アルミン酸ナトリウ
ム、アルミン酸カリウム、水酸化アルミニウム、アルミ
ナ、あるいはこれら2種以上の混合物などを用いること
ができる。
亜鉛化合物として硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、酸
化亜鉛、水酸化亜鉛、あるいはこれら2種以上の混合物
などを用いることができる。
アルカリ金属塩として、ナトリウム、カリウムの水酸
化物、塩化物、臭化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ある
いはこれら2種以上の混合物などを用いることができ
る。
有機窒素化合物として、テトラプロピルアンモニウ
ム、テトラブチルアンモニウム、トリプロビルメチルア
ンモニウムなどの第4級アンモニウムの水酸化物、臭化
物、塩化物、あるいは、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、モルホリンなどのアミン、トリエタノールア
ミン、ジエタノールアミンなどのアミノアルコール、ア
セトアミド、プロピオンアミドなどのアミド、メチル尿
素、1,3−ジメチル尿素などのアルキル尿素、アセトニ
トリル、プロピオニトリルなどのニトリルあるいはこれ
らの2種以上の混合物などを用いることができる。
酸として、硫酸、硝酸、塩酸、酢酸、リン酸、あるい
はこれら2種以上の混合物を用いることができる。
また、これらの原料はそれぞれ単独で用いる必要はな
く、例えばシリカアルミナのようにあらかじめ混合され
た状態、あるいは化合物であってもよい。原料としてこ
こに例示したものに限られるものではない。
合成されたアルミノジンコシリケートはイオン交換性
であり、陽イオンの大部分をH+イオンに交換して用いる
ことができる。
本発明においてはアルカリ金属の含有量を0.4重量%
以下にする必要があるので、陽イオンとしてアルカリ金
属を含有するアルミノジンコシリケートは後述するよう
にH+イオンやアンモニウムイオンへの交換が必要であ
る。
交換に先だって合成されたアルミノジンコシリケート
を例えば空気中で540℃で焼成してもよい。H+イオンへ
の交換は、硝酸、塩酸、硫酸などの水溶液に浸けること
により、あるいはアンモニウム塩水溶液に浸けてアンモ
ニウムイオンに交換したものを焼成することにより行な
うことができる。これらのイオン交換において、水溶液
に浸けて加熱、減圧などにより気体を除く操作を加えて
もよい。
アルカリ金属を含むアルミノジンコシリケートからア
ルカリ金属を所望の含有量にまで低減させるには、例え
ば下記の如き方法がとられる。
先ずアルカリ金属を含むアルミノジンコシリケート
を、H+イオンまたはアンモニウムイオンを含む水溶液に
浸けると、イオンが交換されてアルカリ金属の一部が水
溶液中に移行する。これによってアルミノジンコシリケ
ート中のアルカリ金属含有量を減少させることができる
が、1回のイオン交換ではアルカリ金属が所望の含有量
にまで低下しない場合には、更にこの水溶液をH+イオン
またはアンモニウムイオンを含み、アルカリ金属を多く
含まない水溶液に置き換えることにより逐次イオン交換
を進めてアルミノジンコシリケートに含まれるアルカリ
金属含有量を減らす。この操作をアルカリ金属が十分に
少なくなるまで続けるとよい。
また、アルミノジンコシリケートに含まれるアルカリ
金属の一部をアンモニウムイオンで交換したものを焼成
した後、再度アンモニウム塩水溶液に浸けて残りのアル
カリ金属の一部をアンモニウムイオンで交換する操作を
繰り返す方法によりアルカリ金属含有量を低減させるこ
ともできる。
更にアルミノジンコシリケートのアルカリ金属イオン
の大部分をアルカリ土類金属イオンで交換したものも用
いることができる。
H+あるいはアルカリ土類金属イオンでイオン交換され
たアルミノジンコシリケートに遷移金属を担持して用い
ることができる。
結晶性アルミノジンコシリケートはそのままでも、あ
るいは造粒剤を加えて成形しても触媒として用いること
ができる。造粒剤としてはシリカ、アルミナ、粘土、無
機塩、有機高分子、界面活性剤など一般に知られている
ものを使用できる。
このような結晶性アルミノジンコシリケートは炭素数
2〜7の脂肪族炭化水素及び/又は脂環族炭化水素から
芳香族炭化水素を製造する触媒として用いられるが、炭
素数2〜7の脂肪族炭化水素としては、エタン、プロパ
ン、n−ブタン、iso−ブタン、n−ペンタン、iso−ペ
ンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、メチルペンタ
ン、ジメチルブタン、n−ヘプタン、メチルヘキサン、
ジメチルペンタンなどの飽和炭化水素、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、ブタジエン、ペンテン、ペンタジエ
ン、ヘキセン、ヘキサジエン、ヘプテン、ヘプタジエ
ン、シクロペンテン、メチルシクロペンテン、シクロヘ
キセン、メチルシクロヘキセン、シクロヘプテン、シク
ロヘキサジエチル、メチルシクロヘキサジエンなどの不
飽和炭化水素が含まれる。
また脂環族炭化水素としては、シクロペンタン、メチ
ルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サン、シクロヘプタン、エチルシクロペンタンなどを挙
げることができる。
反応に供給される原料は上記の炭素数2〜7の脂肪族
炭化水素及び/又は脂環族炭化水素を少なくとも50重量
%含有するものであり、上記以外の成分、例えばベンゼ
ン、トルエン、炭素数C8以上の炭素水素、メタノール、
ジメチルエーテルなどが混入していても差しつかえな
い。
芳香族化反応は350〜600℃の温度範囲で行なうのが適
当である。反応温度が350℃より低いと芳香族炭化水素
の収率が十分でなく、一方、600℃より高いとコーク生
成による触媒性能の劣化が速い。原料の供給速度は原料
の組成、反応温度、触媒の種類によるが、重量時間空間
速度が0.1〜10Hr-1の範囲が適当である。重量時間空間
速度が0.1Hr-1より小さいと芳香族炭化水素の製造効率
が低く、一方、10Hr-1より大きいと芳香族炭化水素の収
率が十分でない。
芳香族化反応の圧力は0〜10kg/cm2・Gの圧力が適当
である。10kg/cm2・G以上の圧力では芳香族炭化水素の
収率が高くない。反応原料である炭素数2〜7の脂肪族
炭化水素はそのまま供給してもよいが、水素、窒素、二
酸化炭素ととも供給してもよい。
[実施例] 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
担持触媒の調製 蒸留水104mlに塩化ナトリウム26g、テトラプロピルア
ンモニウムブロミド1.9gを溶解したC液に、蒸留水60ml
に硫酸亜鉛1.34g、硫酸アルミニウム1.71g、テトラプロ
ピルアンモニウムブロミド5.6g、濃硫酸5.3gを溶かした
A液と、蒸留水45mlに水ガラス3号69gを溶かしたB液
を攪拌しながら同時にかつ連続的に加えた。その際、混
合液のpHが10に維持されるように水酸化ナトリウムまた
は硫酸を加えて調節した。この混合液からゲルを遠心分
離で回収し、1時間擂潰し、遠心分離によると上澄液と
合わせた。混合物をオートクレーブに移し、3時間で16
0℃まで昇温し、攪拌しつつ引続き160℃に20時間保持し
た。放冷して固形物を取出し、水洗し、乾燥したものを
Aとする。Aを540℃で焼成して、第1表に示すX線回
折図による格子面間隔を有するアルミノジンコシリケー
トが得られた。A5gを1規定硝酸アンモニウム水溶液250
mlに浸し、80℃で2時間攪拌して上澄液を除き、水洗し
乾燥後、540℃で焼成したものをB−1とする。
上澄液を毎回新たな硝酸アンモニウム水溶液に置き換
えながら、硝酸アンモニウム水溶液によるAの処理を2
回、3回、4回、5回、6回、7回繰返し行ない、水
洗、乾燥、焼成して得られたものをそれぞれB−2、B
−3、B−4、B−5、B−6、B−7とする。
また、焼成したB−1を再び硝酸アンモニウムで1度
処理し、水洗、乾燥、焼成して得られたものをCとす
る。
Aをそのまま焼成したもの、B−1、B−2、B−
3、B−4、B−5、B−6、B−7およびCの組成を
第2表に示す。
Aを焼成したもの、B−1、B−2、B−3、B−
4、B−5、B−6、B−7およびCのそれぞれをテト
ラアミンジクロロ白金水溶液に浸して白金を0.5重量%
担持した。
実施例1 次に、白金を担持したB−7を触媒として充填し500
℃に保った反応器に、反応原料n−ペンタンを重量時間
空間速度2Hr-1で、窒素で24vol%に希釈して流通させ芳
香族化反応を行なった。反応器出口ガスを採取しガスク
ロマトグラフィーでその組成を分析し、その分析値より
n−ペンタン転化率と芳香族選択率を以下の式により計
算した。
但しC1=反応器出口ガス中9n−ペンタン濃度(wt%) C2=反応器出口ガス中の生成物濃度(wt%) C3=反応器出口ガス中の芳香族炭化水素濃度(wt%) 原料流通開始1時間後のn−ペンタン転化率と芳香族
選択率およびn−ペンタン転化率が80%になる時間とそ
の時の芳香族選択率を実施例2〜3、比較例1〜6とと
もに第3表に示す。
実施例2 白金を担持したB−6を触媒に用いて実施例1と同じ
方法でn−ペンタンの芳香族化反応を行なった。
実施例3 白金を担持したCを触媒に用いて実施例1と同じ方法
でn−ペンタンの芳香族化反応を行なった。
比較例1〜6 Aを焼成して白金を担持した触媒、およびB−1、B
−2、B−3、B−4、B−5に白金を担持した触媒を
それぞれ用いて実施例1と同じ方法でn−ペンタンの芳
香族化反応を行ないそれぞれ比較例1、2、3、4、
5、6とする。
実施例4 第4表に示す組成のベンゼン5%を含有する炭化水素
混合物を原料として、重量時間空間速度1.9Hr-1で窒素
で20vol%に希釈して反応温度500℃で白金で担持したB
−7に流通させ芳香族化反応を行なった。
反応器出口ガス組成から転化率と芳香族選択率を求め
たところ、流通開始1時間後の転化率と芳香族選択率は
それぞれ99%、55wt%、33時間後ではそれぞれ95%、49
wt%であった。
ただし転化率と芳香族選択率を次に示す式から求め
た。
ただし、A=(反応器出口ガス中全炭化水素濃度(wt
%)) B=(反応器出口ガス中C5〜C7パラフィン、シクロパラ
フィン濃度(wt%)) C=(反応器出口ガス中芳香族炭化水素濃度(wt%)) [発明の効果] 本発明は、特定の範囲のSi/Al原子比およびSi/Zn原子
比を有し、さらにアルカリ金属含有量を特定量以下とし
たアルミノジンコシリケートを含有する触媒を用いたこ
とにより、脂肪族炭化水素及び/又は脂環族炭化水素か
ら芳香族炭化水素が高い転化率と芳香族選択率で得られ
るのみならず、触媒活性が長時間維持できるので、触媒
寿命がきわめて長く、工業的に有利な方法である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 5/41 // C07B 61/00 300 (72)発明者 深瀬 聡 埼玉県戸田市新曽南3丁目17番35号 日本 鉱業株式会社内 (72)発明者 小島 盛次 新潟県北蒲原郡中条町水沢町3番2号 (72)発明者 今福 繁久 神奈川県川崎市幸区南幸町3丁目46番地 (56)参考文献 特開 平1−236947(JP,A) 特開 昭63−8342(JP,A) 特開 平3−178934(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数2〜7の脂肪族炭化水素及び/又は
    脂環族炭化水素を少なくとも50重量%含有する原料を、
    Si/Al原子比が14〜35であり、Si/Zn原子比が30〜350、
    かつアルカリ金属含有量が0.4重量%以下である結晶性
    アルミノジンコシリケートと接触させることを特徴とす
    る芳香族炭化水素の製造方法。
  2. 【請求項2】炭素数2〜7の脂肪族炭化水素及び/又は
    脂環族炭化水素を少なくとも50重量%含有する原料を、
    Si/Al原子比が14〜35であり、Si/Zn原子比が30〜350、
    かつアルカリ金属含有量が0.4重量%以下である結晶性
    アルミノジンコシリケートに遷移金属を含有させた触媒
    と接触させることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方
    法。
  3. 【請求項3】遷移金属が白金及び/又はクロムである請
    求項2に記載の芳香族炭化水素の製造方法。
  4. 【請求項4】結晶性アルミノジンコシリケートが下記に
    示す粉末X線回折図を有するものである請求項1、2ま
    たは3に記載の芳香族炭化水素の製造方法。 格子面間隔(d値) 相対強度 11.2 ±0.3 強 10.1 ±0.3 強 5.99±0.2 弱 5.58±0.1 弱 5.02±0.1 弱 4.62±0.08 弱 4.27±0.08 弱 3.85±0.07 強 3.72±0.05 強 3.65±0.05 弱 3.05±0.03 弱 2.99±0.03 弱
  5. 【請求項5】Si/Al原子比が14〜35、Si/Zn原子比が30〜
    350、かつアルカリ金属含有量が0.4重量%以下である結
    晶性アルミノジンコシリケートからなる炭素数2〜7の
    脂肪族炭化水素及び/又は脂環族炭化水素を少なくとも
    50重量%含有する原料から芳香族炭化水素を製造するた
    めの触媒。
  6. 【請求項6】Si/Al原子比が14〜35、Si/Zn原子比が30〜
    350、かつアルカリ金属含有量が0.4重量%以下である結
    晶性アルミノジンコシリケートに遷移金属を含有させて
    なる炭素数2〜7の脂肪族炭化水素及び/又は脂環族炭
    化水素を少なくとも50重量%含有する原料から芳香族炭
    化水素を製造するための触媒。
  7. 【請求項7】結晶性アルミノジンコシリケート又は遷移
    金属含有結晶性アルミノジンコシリケートをアンモニウ
    ムイオン含有溶液で処理して、該結晶性アルミノジンコ
    シリケート中のアルカリ金属をアンモニウムイオンに交
    換し、ついでこれを焼成することを特徴とする請求項5
    または6に記載の芳香族炭化水素を製造するための触媒
    の製造方法。
  8. 【請求項8】アンモニウムイオン含有溶液処理によるア
    ルカリ金属とアンモニウムイオンとのイオン交換を繰り
    返し、ついでこれを焼成することを特徴とする請求項7
    記載の芳香族炭化水素を製造するための触媒の製造方
    法。
  9. 【請求項9】アンモニウムイオン含有溶液処理によるア
    ルカリ金属とアンモニウムイオンとのイオン交換と焼成
    操作とを繰り返すことを特徴とする請求項7記載の芳香
    族炭化水素を製造するための触媒の製造方法。
JP2210466A 1990-08-10 1990-08-10 芳香族炭化水素の製造方法および触媒並びにその触媒の製造方法 Expired - Lifetime JPH0825921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2210466A JPH0825921B2 (ja) 1990-08-10 1990-08-10 芳香族炭化水素の製造方法および触媒並びにその触媒の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2210466A JPH0825921B2 (ja) 1990-08-10 1990-08-10 芳香族炭化水素の製造方法および触媒並びにその触媒の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0495034A JPH0495034A (ja) 1992-03-27
JPH0825921B2 true JPH0825921B2 (ja) 1996-03-13

Family

ID=16589805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2210466A Expired - Lifetime JPH0825921B2 (ja) 1990-08-10 1990-08-10 芳香族炭化水素の製造方法および触媒並びにその触媒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0825921B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0987220A1 (en) * 1998-09-17 2000-03-22 Technische Universiteit Delft Mesoporous amorphous silicate materials and process for the preparation thereof
WO2001017901A1 (en) * 1999-09-07 2001-03-15 Technische Universiteit Delft Inorganic oxides with mesoporosity or combined meso-and microporosity and process for the preparation thereof
US7902413B2 (en) * 2007-04-12 2011-03-08 Saudi Basic Industries Corporation Aromatization of alkanes using a germanium-zeolite catalyst

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0495034A (ja) 1992-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS60235715A (ja) ゼオライト・ベータの製造法
JPS62254847A (ja) 高オクタン価ガソリン基材の製造方法
JP2740819B2 (ja) 高オクタン価ガソリン基材の製造方法
WO2019168554A1 (en) Catalyst systems useful in dehydrogenation reactions
US20090177020A1 (en) Process for Production of Aromatic Hydrocarbons
JPH0825921B2 (ja) 芳香族炭化水素の製造方法および触媒並びにその触媒の製造方法
US5202513A (en) Process for producing aromatic hydrocarbons
JP2017537076A (ja) 低ゼオライト触媒組成物を用いる高選択性アルキル化プロセス
JP3110560B2 (ja) 芳香族炭化水素の製造方法およびその触媒
JP3068347B2 (ja) 高オクタン価ガソリン基材の製造方法
JPH0399025A (ja) 芳香族炭化水素の製造法
JP3153342B2 (ja) 芳香族炭化水素の製造方法
WO2002102747A1 (fr) Procede d'elaboration d'adamantane ou d'analogue de cette substance
JP3167376B2 (ja) 芳香族炭化水素製造用触媒およびその製造方法並びにその触媒を用いた芳香族炭化水素の製造方法
JP3656763B2 (ja) 低級炭化水素の重合方法
JPH05146684A (ja) 芳香族炭化水素製造用成形触媒の製造方法
JPH0748580A (ja) 芳香族炭化水素の製造方法およびその触媒
JP3472184B2 (ja) ベンゼンの他の芳香族炭化水素への変換方法
JPH02115134A (ja) 芳香族炭化水素の製造法
JP3043747B1 (ja) 軽質リフォ―メ―トの処理方法
JPH08119881A (ja) 芳香族炭化水素の製造方法およびその触媒
JPH0827039A (ja) 芳香族炭化水素の製造方法およびその触媒
JP3241424B2 (ja) キシレン異性化触媒及びキシレン類の異性化反応方法
JPH06157359A (ja) 低級炭化水素の低重合方法
JPH06343867A (ja) 芳香族炭化水素の製造方法およびその触媒