JPH08258808A

JPH08258808A - 梱包機

Info

Publication number: JPH08258808A
Application number: JP6650695A
Authority: JP
Inventors: Kazunari Ooyuri; 和成大由里; Kinya Hakamazuka; 勤也袴塚
Original assignee: Kioritz Corp
Current assignee: Kioritz Corp
Priority date: 1995-03-24
Filing date: 1995-03-24
Publication date: 1996-10-08

Abstract

(57)【要約】【目的】梱包作業の一次引き締め時に、バンドガイド
からバンドが、確実に、スムースに引き出し取り外され
ると共に、一次引き締め力を比較的小さなものとし、か
つ、バンドガイド部をシンプルな構成とする梱包機を提
供する。【構成】梱包機本体１０と、バンド案内アーチ部３０
と、前記梱包機本体１０及び前記バンド案内アーチ部３
０内に配置されるバンドガイド４０とを備えた梱包機に
おいて、前記バンドガイド４０にバンド抜き補助装置６
０を付設し、該バンド抜き補助装置６０が、前記バンド
ガイド４０の第一コーナ部に配置され、更に、前記バン
ド抜き補助装置６０が前記バンドガイド４０がバンド案
内軌道位置Ｐ₁から退出位置Ｐ₂側へと移動するときに、
前記バンドＢが一緒に移動するのを阻止するものである
こと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、被梱包物にポリプロピ
レン等の熱可塑性からなるテープ状のバンドを巻き付け
ると共に、その重合部分を溶着接合して結束する作業を
自動的に行うことができるようにした梱包機に関し、特
に、バンドガイドからバンドを抜くためのバンド抜き補
助装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、梱包作業の効率化及び省力化を
図るため、被梱包物にポリプロピレン等の熱可塑性樹脂
からなるテープ状のバンドを掛け回し、該バンドの引き
締めを行い、このバンドの両端突き合わせ重合部分を加
熱溶融圧着せしめるとともに、その切断までの作業を自
動的に行うようにした梱包機が既に実用化されている。

【０００３】そして、被梱包物が載置される作業台上に
全体として門型形状のバンド案内アーチが設けられ、バ
ンドコイルが装填されたバンドリールから繰り出された
バンドを被梱包物の周囲に自動的に配置するようにした
梱包機も既によく知られている。このような従来の梱包
機においては、前記バンド案内アーチの内周面に沿っ
て、バンドを案内及び保持するためのバンドガイドが設
けられているのが一般的である。このバンドガイドは、
例えば、カム等の作動により前記バンド案内アーチの幅
方向に水平スライド自在に取付られており、バンドの引
締め開始直前に、バンドガイド全体は一体的に水平移動
せしめられ、前記バンド案内アーチ内に保持されたバン
ドを前記バンドガイドから取り外すようになっている。
このようにして、バンドガイドから解放されたバンドは
引締められ、更に、バンド引締め後の溶着接合及び切断
等のバンド結束作業に供せられるようになっている。

【０００４】また、前記バンドガイドは、例えば、プレ
ス成形や折曲げ加工等を行ったり、複数部品を積層して
組み付ける等することにより、バンドの一側方が開放さ
れたコ字状等の断面を有しており、前記バンドガイド内
面には、バンドがスムースに案内されるようにするため
に、バンドガイドのコ字状等の本体内部に形成したガイ
ド溝部に面して低摩擦材料製のライナーを着脱自在に装
着したものも使用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の如き
従来の梱包機においては、バンドの引き締め開始直前
に、バンドガイドのコ字状のガイド溝部にバンドを保持
した状態からバンド自体は移動させずにバンドガイドの
みを横方向に移動させて、バンドガイドの前記ガイド溝
部からバンドを取り外すようにしているが、特に、アー
チ状のバンドガイドのバンドの供給側から見た第一コー
ナー部が抵抗となって、バンドがバンドガイドと一緒に
横方向に移動してしまい前記ガイド溝部からのバンド抜
け出しが悪くなるとの問題点があった。

【０００６】このため一次引き締め力を高くすることに
よって、前記ガイド溝部からバンドを無理やり引張り出
すようにさせてバンドガイドからバンドを取り外してい
た。このように一次引き締め力を高くして、バンドガイ
ドからバンドを強制的に取り外すと、バンドがバンドガ
イドから抜ける際に大きな音が発生すると共に、一次引
き締めのために比較的高いトルクの引き締め力を必要と
し、該高トルクで一次引き締めを行うとバンドガイド、
バンドに捻れや位置ずれが生じ易く、スムーズな一次引
き締め作業が妨げられて作業能率の低下を招くとの問題
点があった。

【０００７】また、ガイド溝部からのバンド抜け出しが
悪くなることによって、構成部材が破損する等し、梱包
機の耐用年数が短くなるとの問題点もあった。本発明
は、このような問題に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は、特に、梱包作業の一次引き締め時に、バンド
ガイドからバンドが確実に、スムースに引き出し取り外
されると共に、一次引き締め力を比較的小さなものと
し、かつ、バンドガイド部をシンプルな構成とする梱包
機を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係わる梱包機は、梱包機本体と、バンド案内ア
ーチ部と、前記梱包機本体及び前記バンド案内アーチ部
内に配置されるバンドガイドとを備えたものにおいて、
前記バンドガイドにバンド抜き補助装置を付設したもの
であり、前記バンド抜き補助装置は、バンドの供給側か
ら見た前記バンドガイドの第一コーナ部に配置され、更
に、前記バンド抜き補助装置は、前記バンドガイドがバ
ンド案内軌道位置から外れる退出位置側へと移動すると
きに前記バンドが一緒に移動するのを阻止するものであ
ることを特徴としている。

【０００９】そして、より具体的な解決手段としては、
前記バンド抜き補助装置は、バンド止めロッドを備え、
該バンド止めロッドで前記バンドの前記退出位置側への
移動を阻止するものであって、該バンド止めロッドは、
前記バンドガイドのバンドガイド溝の底部に穿設された
ロッド孔にその先端部が挿入され、基端部が前記バンド
案内アーチ部側に取着され、前記バンドガイドと前記バ
ンド案内アーチ部との間に前記バンドガイドを前記バン
ド案内軌道位置側へ付勢するスプリングを介装したこと
を特徴としている。

【００１０】

【作用】前述の如く構成された本発明に係わる梱包機に
おいては、バンドの一次引き締めの直前において、バン
ドガイドをバンド案内軌道位置から該バンド案内軌道位
置を外れる退出位置へと移動させる時、バンド抜き補助
装置によってバンドがバンドガイドと一緒に退出位置方
向に移動しようとするのが阻止され、バンドをバンド案
内軌道位置に保持したままバンドガイドのバンドガイド
溝から抜き出し、取り外す操作が確実に行える。

【００１１】そして、より具体的には、バンドガイドが
バンド案内軌道位置から退出位置に移動する時、バンド
抜き補助装置のバンド止めロッドがバンド案内アーチ部
側に保持されているので、前記バンド止めロッドの突端
が前記バンドガイドのガイド溝内に突出する状態となっ
て、前記バンドが前記バンドガイドと一緒に移動しよう
とするのが阻止されるので、前記バンドガイドの移動に
よる該バンドガイドのガイド溝からのバンドの抜け出
し、取り外し操作が確実に行われる。この時、前記バン
ドガイドとバンド案内アーチ部との間に介装されたスプ
リングが前記バンドガイドの移動によって圧縮された状
態となるが、このスプリングの圧縮力は、前記バンドガ
イドが前記退出位置から前記バンド案内軌道位置に復帰
するときの復帰付勢力となると共に、前記バンドガイド
の前記バンド案内軌道位置への保持力ともなる。

【００１２】

【実施例】以下、図面により本発明の一実施例を説明す
る。図１は、本発明に係わる一実施例の梱包機の上部部
分の正面概略図である。本図示例の梱包機１は、下部に
周囲を側板等（図示省略）で囲繞した略箱状の梱包機本
体１０を枠部材として備えており、該梱包機本体１０の
上部には、門型形状からなり、被梱包物Ｃの周囲にバン
ドＢを自動的に配置せしめるバンド案内アーチ部３０が
設置されている。

【００１３】前記梱包機本体１０の天板４は、アルミ等
の押し出し成形部材で内部を中空に形成され、バンド結
束作業部位（後述するバンド供給端処理手段Ｋの上方
部）には切り欠き開口部（以下、受渡し部という）７０
が形成されている。前記梱包機本体１０の内部には、バ
ンドコイルを装填可能なバンドリール（図示省略）が設
置されていると共に、前記天板４の下部にはバンドＢを
把持、押圧、溶融、切断等の作業を行わしめる種々のカ
ムやアーム、及び、該カムを駆動する駆動カム軸２０か
らなるバンド供給端処理手段Ｋが配設されている。該バ
ンド供給端処理手段Ｋの前記駆動カム軸２０は、減速機
等を介してカム駆動モータ（図示省略）により駆動さ
れ、該駆動カム軸２０の適宜方向・角度の回転により前
記種々のカムを回転駆動せしめる。前記カムの回転駆動
によって、前記バンド供給端処理手段Ｋは、後クラン
プ、前クランプ、プレス、ヒータプレート、スライドテ
ーブル等の機構をタイミングをずらせて作動させること
によりバンドの把持、押圧、溶融、切断等を行う。

【００１４】また、前記梱包機本体１０の内部には、バ
ンド供給引締手段（図示省略）が配置され、該手段の一
対のローラをフィード・バックフィード用モータでの正
・逆駆動によって、前記バンドＢの送り出し、並びに、
一次引締め及び二次引締めを行うように構成されてい
る。前記バンド供給端処理機構Ｋ及び前記バンド供給・
引締め手段等からなるバンド結束機構は、従来からよく
知られている構成であり、かつ、その機構も多岐にわた
っているので、ここではその詳細な説明は省略する。

【００１５】前記バンド案内アーチ部３０は、図１に示
すように、門型の内側に対向して開口したコ字状の断面
を有する左右の垂直部３０ａ、３０ａと、該左右の垂直
部３０ａ、３０ａの上端部を接続する水平部３０ｂとか
らなる。そして、このバンド案内アーチ部３０の内空部
と前記天板４の下部の内空部内には、前記バンドＢを案
内・保持せしめる横向きコ字状断面の合成樹脂製等のバ
ンドガイド４０が配設されている。

【００１６】前記バンドガイド４０は、図１に示すよう
に、前記バンド案内アーチ部３０の前記左右の垂直部３
０ａ、３０ａにおいて、吊り下げロッド３１ａ、３１ａ
と吊り下げスプリング３１ｂ、３１ｂからなる吊り下げ
手段３１、３１によって吊り下げ保持されている。前記
天板４の下部には、第１バンドガイド駆動ユニットＨ₁
が配置されていると共に、前記バンド案内アーチ部３０
のバンドＢの供給側（図１で見て左側）の垂直部３０ａ
内には、第２バンドガイド駆動ユニットＨ₂が配置され
ている。

【００１７】また、前記天板４と前記バンドＢの供給側
の垂直部３０ａとの境界部の、前記バンドＢの供給側か
ら見た前記バンドガイド４０の第１コーナ部と、更に好
ましくは、前記第２バンドガイド駆動ユニットＨ₂の上
部の垂直部３０ａ内には、バンド抜き補助装置６０、６
０が各々配置されている。次に、前記バンド案内アーチ
部３０内と前記天板４の下部内空部に配置されている、
前記バンドガイド４０を移動する前記バンドガイド駆動
ユニットＨ₁、Ｈ₂について説明する。

【００１８】図５は、図１の矢印Ｖ方向からみた前記第
１バンドガイド駆動ユニットＨ₁部の要部側面図であ
り、該第１バンドガイド駆動ユニットＨ₁の下向きコ字
形の揺動桿４１の両下端部４１ａ，４１ｂは前記梱包機
本体１０の支持板１１に固定されている取付支持体４２
に揺動可能に支持されている。図１に示す如く、前記揺
動桿４１の左右には、各々揺動リンク４３ａ、４３ｂが
取付固定され、該各々の揺動リンク４３ａ、４３ｂは、
各々連結桿４４ａ、４４ｂを介して前記バンドガイド４
０の下辺部に取付固定され下方に突出している連結ブラ
ケット４５ａ、４５ｂに連動連結されている。前記揺動
桿４１の一側の中間部には、カムローラ４６が回転自在
に支持固定されており、該カムローラ４６は、前記バン
ド供給端処理手段Ｋの駆動カム軸２０に固定されている
バンドガイド移動カム４７方向に、図示しないスプリン
グにより常時付勢されており、該バンドガイド移動カム
４７の回転によって前記揺動桿４１の上端部を図５にお
ける左右方向に揺動させる。この揺動桿４１の左右方向
への揺動によって、前記バンドガイド４０を同様に左右
方向に移動させ、該バンドガイド４０をバンド案内軌道
位置（梱包作業時にバンドＢを被梱包物Ｃの周囲に案内
する位置）Ｐ₁と該バンド案内軌道位置を外れる退出位
置Ｐ₂とに交番移動させる。

【００１９】図６は、図１の矢印VI方向からみた前記第
２バンドガイド駆動ユニットＨ₂の要部側面図であり、
該第２バンドガイド駆動ユニットＨ₂は、前記バンドガ
イド４０を移動させるための駆動源である駆動ソレノイ
ド５２と、該ソレノイド５２の上下直線運動を揺動運動
に代えるＬ字形のバンドガイド作動アーム５１と、前記
バンドガイド４０に取付固定され前記バンドガイド作動
アーム５１の一端を係止している連結ブラケット４５ｃ
とを備えている。前記駆動ソレノイド５２の付勢あるい
は付勢解除によって、該駆動ソレノイド５２の作動桿５
２ａが上下移動し、該作動桿５２ａの上下移動によって
前記バンドガイド作動アーム５１の上部部分が図６にお
ける左右方向に揺動して、前記連結ブラケット４５ｃを
左右方向へ交番移動させる。該連結ブラケット４５ｃの
移動にともなって前記バンドガイド４０も左右方向に移
動し、該バンドガイド４０をバンド案内軌道位置と該バ
ンド案内軌道位置を外れる退出位置とに交番移動させ
る。

【００２０】図２〜４は、本実施例の前記バンド抜き補
助装置６０の詳細図であり、図２は、図１の矢印IIの部
分の拡大断面図、図３は、図２の矢印III方向からみた
バンドガイド４０がバンド案内軌道位置Ｐ₁にある平面
図、図４は、図３と同様な図であってバンドガイド４０
がバンド案内軌道位置Ｐ₁を外れた退出位置Ｐ₂にある平
面図である。

【００２１】前記バンド抜き補助装置６０は、先ず、前
記バンド案内アーチ部３０の前記一方の垂直部３０ａの
下部と前記天板４の下部との内空部内で、かつ、前記バ
ンドガイド４０の第一コーナ部に配置されている。前記
バンド抜き補助装置６０は、バンド止めロッド６１、圧
縮コイルスプリング６２、及び、ロッド支持ブラケット
６３とを備えており、前記バンド止めロッド６１は、前
記バンドガイド４０の前記バンドＢが案内・保持される
ガイド溝４０ａの底部に貫通穿設されるロッド孔４０ｂ
にその先端部６１ａが挿入され、その先端部６１ａの突
端が、常時は前記ガイド溝４０ａの底部と面一、もしく
は、多少引っ込んだ状態となって、バンドＢの走行を妨
げないように配置されている。前記バンド止めロッド６
１の基端部は、雄ネジ部６１ｂとされ、前記ロッド支持
ブラケット６３のロッド止め孔６３ａに両側から締付ナ
ット６４、６４で、位置可変に締付固定されている。前
記バンド止めロッド６１の前記バンドガイド４０と前記
ロッド支持ブラケット６３との間には、両側にワッシャ
６５、６５を介して前記圧縮コイルスプリング６２が介
装されており、常時、前記バンドガイド４０を前記ロッ
ド支持ブラケット６３と離れる方向に付勢している。こ
のようなバンド抜き補助装置６０は、前記ロッド支持ブ
ラケット６３によって、前記バンド案内アーチ部３０の
前記垂直部３０ａの下部の内空部の内壁１２に溶接等で
固定された取付支持枠１２ａに取付固定ボルト６６で位
置可変に締付固定される。

【００２２】図３は、前記バンドガイド４０がバンド案
内軌道位置Ｐ₁にあり、該バンドガイド４０のガイド溝
４０ａ内にバンドＢが保持されている状態を示したもの
であって、該状態において、一次引き締め操作に先立ち
前記バンドガイド４０を図下方に移動させると、該バン
ドガイド４０によって、前記バンド抜き補助装置６０の
前記圧縮コイルスプリング６２は圧縮されるが、前記バ
ンド止めロッド６１は前記ロッド支持ブラケット６３に
固定されていてその位置を変えないので、前記バンドＢ
は、前記バンド止めロッド６１の先端部６１ａの突端に
よって下方への移動を阻止され、結果的に前記バンドガ
イド４０の前記ガイド溝４０ａから強制的に押し出され
て取り外され操作が確実になるが、前記バンドガイド４
０は、バンド案内軌道位置Ｐ₁から外れた退出位置Ｐ₂に
移動し、図４の状態になる。

【００２３】前記第２バンドガイド駆動ユニットＨ₂の
上部の前記バンド案内アーチ部３０のバンドＢの供給側
の垂直部３０ａに配置されているバンド抜き補助装置６
０も、第１コーナ部に配置した前記バンド抜き補助装置
６０と同じ構成をしており、前記バンドガイド４０が一
次引き締めのために、前記バンド案内軌道位置Ｐ₁を外
れた前記退出位置Ｐ₂移動する時、前記バンドＢの移動
を阻止して、該バンドＢを前記バンド案内軌道位置Ｐ₁
に保持するものである。

【００２４】次に、このように構成された本発明の一実
施例の梱包機１の作動について説明する。まず、図示し
ない制御装置のスタートスイッチを操作して前記フィー
ド・バックフィード用モータ（図示省略）を作動させる
と、バンド供給引締手段（図示省略）の一対のローラが
回転を開始して前記バンドＢを送り出してフイード（供
給）し、該バンドＢは、バンド結束部位の直上に形成さ
れた前記受渡し部７０の左端部（図１）から前記天板４
内の中空部を通過した後、前記梱包機本体１０から出て
前記バンド案内アーチ部３０に入る。ここで、前記バン
ドＢは、前記バンドガイド４０の前記ガイド溝４０ａ内
をガイドされて被梱包物Ｃの周囲の外方を大きく周回し
て、再び、前記梱包機本体１０内に戻り、その供給先端
部が図示しないリミットスイッチに接触せしめられて前
記フィード・バックフィード用モータを停止させ、前記
バンドＢのセットを完了する。

【００２５】次に、該バンドＢのセットと同時に、前記
カム駆動用モータ（図示省略）を起動して前記バンド供
給端処理手段Ｋの駆動カム軸２０を駆動して前クランプ
の上端面とスライドテーブル（いずれも図示省略）の下
面とで前記バンドＢの供給先端部をクランプ（拘止）す
る。その後、前記カム駆動用モータによって前記駆動カ
ム軸２０を介して前記第１バンドガイド駆動ユニットＨ
₁のバンドガイド移動カム４７を回転させると、前記揺
動桿４１が揺動し、該揺動によって、各々の揺動リンク
４３ａ、４３ｂ、連結桿４４ａ、４４ｂ、及び、連結ブ
ラケット４５ａ、４５ｂとを介して前記バンドガイド４
０を前記バンド案内軌道位置Ｐ₁から前記退出位置Ｐ₂に
（図５において左方に）移動させる。前記第１バンドガ
イド駆動ユニットＨ₁の作動と同時に、前記第２バンド
ガイド駆動ユニットＨ₂も作動させる。該第２バンドガ
イド駆動ユニットＨ₂の作動は、図示しない電源から前
記駆動ソレノイド５２内のコイルに通電して該駆動ソレ
ノイド５２の磁気吸引力により、前記作動桿５２ａを下
方に移動させ、前記バンドガイド作動アーム５１、及
び、前記連結ブラケット４５ｃを介して前記バンドガイ
ド４０を前記バンド案内軌道位置Ｐ₁から前記退出位置
Ｐ₂に移動（図６において左方に）させる。

【００２６】前記バンドガイド４０の移動時において、
前記バンド抜き補助装置６０の前記バンド止めロッド６
１は、その基端部６１ｂが前記ロッド支持ブラケット６
３に固定されていて移動しないので、前記バンドＢが前
記バンドガイド４０と一緒に移動しようとするのを阻止
されることになり、前記バンドガイド４０のガイド溝４
０ａから前記バンドＢが抜け出し、該ガイド溝４０ａか
ら取り外された状態とするとともに、前記バンド抜き補
助装置６０の圧縮コイルスプリング６２が前記バンドガ
イド４０の移動によって圧縮された状態となる。

【００２７】次に、前記フィード・バックフィード用モ
ータが起動し、前記バンドＢの供給（フィード）方向と
は逆向きの引締め（バックフィード）方向に回転させ、
高速・低トルク駆動により一次引締めが行われる。この
時、前記バンドガイド４０の第一コーナ部と該第一コー
ナ部の上部部分は、該部分に前記バンド抜き補助装置６
０を配置したことによって、前記バンドＢが前記バンド
ガイド４０の前記ガイド溝４０ａからほぼ完全に抜け出
ているので、容易にかつ抵抗の少ない状態で一次引締め
が行われる。

【００２８】そして、前記バンドＢが前記被梱包物Ｃの
外周面に当接して所定値の張力が前記バンドＢに作用す
ると、図示しない張力センサ等により、前記フィード・
バックフィード用モータは、自動的に運転モードが切り
換えられて、低速高トルク駆動回転せしめられて二次引
締めが行われる。この一次及び二次引締め期間を通じて
前記カム駆動モータの作動は停止位置に保持される。

【００２９】その後、前記カム駆動モータからの駆動力
により前記バンド端処理手段Ｋが作動され、従来の方法
でバンドの押圧、溶融、切断等の結束作業が行われると
共に、前記第１バンドガイド駆動ユニットＨ₁のバンド
ガイド移動カム４７と前記第２バンドガイド駆動ユニッ
トＨ₂の駆動ソレノイド５２とが作動して前記バンドガ
イド４０を一次引締め前の状態の前記バンド案内軌道位
置Ｐ₁に復帰移動させる。この移動時において、前記バ
ンド抜き補助装置６０の前記圧縮コイルスプリング６２
は圧縮状態から解放される方向に前記バンドガイド４０
を付勢するので、前記バンドガイド４０を一次引締め前
の状態の前記バンド案内軌道位置Ｐ₁への復帰移動を確
実にする。

【００３０】以上、本発明の一実施例について詳述した
が、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、
設計において、特許請求の範囲に記載された本発明の精
神を逸脱することなしに種々の変更を行うことができ
る。例えば、本実施例においては、バンド抜き補助装置
をバンド止めロッド、圧縮コイルスプリング、及び、ロ
ッド支持ブラケットとで構成したものを示したが、バン
ド抜き補助装置は前記構成に限定されるものではなく、
バンドガイドの移動時にバンドの移動を阻止してバンド
案内軌道位置に保持できるものであればどのような構成
でもよいこと勿論である。また、バンド抜き補助装置の
配設位置、数も、機種に応じて適宜に設定することがで
きる。

【００３１】

【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明の梱包機は、バンドガイドにバンド抜き補助装置を付
設したので、バンドガイドの移動時にバンドガイドと一
緒にバンドが移動するのが阻止され、一次引締めが簡単
に、かつ、容易に実施できると共に、該一次引締め時の
大きな騒音の発生を減少させることができる。

【００３２】また、一次引締めトルクを必要最小限にで
きるので、引締め時にバンドガイド等にかかる抵抗が軽
減され、梱包機の耐用年数を長くすることができると共
に、梱包ミスも発生しにくくなる。更に、バンド抜き補
助装置を簡単な構造としたので、加工が容易で、かつ、
既存のバンドガイドに容易に装着でき、しかも安価に製
造できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わる梱包機の上部を示す
一部を切り欠いた正面概略図。

【図２】図１の矢印II部分の拡大断面図。

【図３】図２の矢印III方向からみたバンドガイドのバ
ンド案内軌道位置を示す平面図。

【図４】図２の矢印III方向からみたバンドガイドの退
出位置を示す平面図。

【図５】図１の矢印Ｖ方向からみた第一バンドガイド駆
動ユニットの側面図。

【図６】図１の矢印ＶI方向からみた第二バンドガイド
駆動ユニットの側面図。

【符号の説明】

ＢバンドＣ被梱包物Ｐ₁ バンド案内軌道位置Ｐ₂ 退出位置１０梱包機本体３０バンド案内アーチ部４０バンドガイド４０ａガイド溝４０ｂロッド孔６０バンド抜き補助装置６１バンド止めロッド６１ａ先端部６１ｂ基端部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】梱包機本体１０と、バンド案内アーチ部
３０と、前記梱包機本体１０及び前記バンド案内アーチ
部３０内に配置されるバンドガイド４０とを備えた梱包
機１において、前記バンドガイド４０にバンド抜き補助
装置６０を付設したことを特徴とする梱包機。
【請求項２】前記バンド抜き補助装置６０は、バンド
Ｂの供給側から見た前記バンドガイド４０の第一コーナ
部に配置されていることを特徴とする請求項１記載の梱
包機。
【請求項３】前記バンド抜き補助装置６０は、前記バ
ンドガイド４０がバンド案内軌道位置Ｐ₁から退出位置
Ｐ₂側へと移動するときに前記バンドＢが一緒に移動す
るのを阻止するものであることを特徴とする請求項１又
は２記載の梱包機。
【請求項４】前記バンド抜き補助装置６０は、バンド
止めロッド６１を備え、該バンド止めロッド６１で前記
バンドＢの前記退出位置Ｐ₂側への移動を阻止するもの
であることを特徴とする請求項３記載の梱包機。
【請求項５】前記バンド抜き補助装置６０の前記バン
ド止めロッド６１は、前記バンドガイド４０のバンドＢ
を案内保持するガイド溝４０ａの底部に穿設されたロッ
ド孔４０ｂにその先端部６１ａが挿入され、基端部６１
ｂが前記バンド案内アーチ部３０側に取着され、前記バ
ンドガイド４０と前記バンド案内アーチ部３０との間に
前記バンドガイド４０を前記バンド案内軌道位置Ｐ₁側
へ付勢するスプリング６２を介装していることを特徴と
する請求項４記載の梱包機。