JPH08257428A - 写真処理組成物用容器の粉砕機 - Google Patents

写真処理組成物用容器の粉砕機

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JPH08257428A
JPH08257428A JP6305795A JP6305795A JPH08257428A JP H08257428 A JPH08257428 A JP H08257428A JP 6305795 A JP6305795 A JP 6305795A JP 6305795 A JP6305795 A JP 6305795A JP H08257428 A JPH08257428 A JP H08257428A
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JP
Japan
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container
crusher
photographic processing
processing composition
acid
Prior art date
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Application number
JP6305795A
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English (en)
Inventor
Toru Kenmochi
透 剱持
Satoru Hori
堀  哲
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リサイクルコストを低減させ、しかも高品質
の再生容器を製造するのに好適な写真処理組成物用容器
の粉砕機の提供。 【構成】 写真処理組成物用容器を散水しながら粉砕す
るに際して、この粉砕工程に適用される粉砕機は、シヤ
フト32の突起部35に固定され、シヤフト32の回転
に同期して回転する4枚の回転刃37と固定刃38を備
えている。上部シュート27にはスプレーノズル(図示
せず)が設置されており、上部シュート27を落下する
使用済写真処理組成物用容器に散水する。この写真処理
組成物用容器は、回転刃37と固定刃38により粉砕さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真処理組成物用容器の
粉砕機に係り、特に使用済の写真処理組成物用容器を粉
砕して高品質の樹脂成形用材料とするのに好適な写真処
理組成物用容器の粉砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】自動現像装置等の感光材料処理装置の処
理液用容器としては、従来、高密度ポリエチレン(HD
PE)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)等の一層材料、ナイロン/ポ
リエチレン(NY/PE)等の多層材料を用いたブロー
成形、或いは射出成形による剛性のある液体用容器が使
用されていた。これは、容器の自立性や工場における液
充填適性あるいは処理槽への注液適性を重視してユーザ
ーが使い易いようにし、更にはun規制(輸出危険物輸
送規制,すなわち−18℃における落下強度を考慮した
法規制)や劇毒物輸送規制にも対処できる強度に確保で
きるようにしたものである。
【0003】しかし、従来の剛性のある処理液用容器に
あっては、剛性故に内容物を排出して空になった後にお
いても容器の形状を維持しており、これがため、ユーザ
ーが写真処理組成物用容器を廃却する際に潰しにくく、
回収が不便であるという不具合があった。
【0004】かかる問題を改善すべく、最近では、低密
度ポリエチレン(LDPE)等の樹脂を主体とする柔軟
容器が種々開発されている。発明者らもこの種の容器を
開発し、先に提案した(特開平6−301189号)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、これらの樹脂等
からなる写真処理組成物用容器を含めてリサイクル品と
して利用用途は広いとは言えず、安定した市場が確保さ
れているとは言えない。即ち、ユーザーが安心して利用
できる回収方法の提供と経済的、且つ安全なリサイクル
方法が待望されていた。
【0006】写真処理組成物用容器を樹脂製品の成形材
料としてリサイクルする場合、容器等をキャップ付きの
まま回収すると回収後に容器とキャップとの選別作業が
不可欠となるが、この選別作業は人手によりなされ、選
別の際に処理液の残液が衣服や体に付着するおそれがあ
るという不都合があり、また、この選別作業は機械化が
困難であることから、リサイクルコストが割高となる。
さらに、実際に使用される容器には内容物を表示するラ
ベル等が貼られているのが通常であり、このラベルを剥
がす作業が必要となって、更にリサイクルコストが高く
なるという不都合があった。
【0007】また、写真処理組成物用容器を樹脂成形品
の材料とする場合、写真処理組成物用容器の裁断時等に
おいて、樹脂成形品の材料が写真処理組成物によって着
色され、樹脂成形品への再利用が困難となることが往々
にして生じていた。
【0008】このような理由により、従来、写真処理剤
用容器を裁断して樹脂製品の成形材料とするリサイクル
率はそれ程高くはなかった。しかしながら、限られた地
球資源の再利用は、写真処理剤用容器の分野に限らず、
全ての分野,業界において、今や真剣に取り組まなけれ
ばならない。
【0009】本発明は、かかる事情に鑑みなされたもの
であって、その目的とするところは、高品質の再生容器
を製造するのに好適な粉砕物を得るための写真処理組成
物用容器の粉砕機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、スクリーンを有する粉砕機本
体内部に設けられた容器粉砕用刃と、粉砕機本体内部の
容器又は粉砕機本体内部に至るまでの容器に対して水を
噴霧するスプレーノズルと、を備えたことを特徴とす
る。
【0011】また、請求項2記載の発明は、前記容器粉
砕用刃が、粉砕機本体内部に設けられたシヤフトに設置
される共に前記シヤフトの円周方向に間隔をおいて設置
された複数の回転刃と、これらの回転刃の刃先に対向し
た位置に刃先を有する固定刃と、を備えたことを特徴と
する。
【0012】更に請求項3記載の発明は、前記回転刃
が、前記シヤフトの中心軸に対しその軸方向に沿って次
第に偏心した状態で設置されていることを特徴とし、請
求項4記載の発明は、前記スプレーノズルが、前記粉砕
機に容器を投入するシュートの途中に介在する屈曲部付
近に設置されていることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、粉砕機本体内部
の容器又は粉砕機本体内部に至るまでの容器に水が噴霧
され,この状態で粉砕用刃により粉砕される。水は、例
えば、容器として写真処理組成物用容器を用いた場合、
その容器に付着した写真処理組成物を除去すると共に粉
砕時に生じる発熱を防ぎ、粉砕物にカールが生じないよ
う冷却する。粉砕機本体で生じた粉砕物はスクリーンを
介して籠型に排出される。従って、スクリーンの目の径
を設定することにより粉砕物の大きさが調整される。
【0014】請求項2記載の発明によれば、複数の回転
刃と、固定刃との間の間隙によって粉砕物の大きさが選
定される。
【0015】請求項3記載の発明によれば、回転刃と、
固定刃との間隙は、シャフトの軸方向に沿って大きくな
っており、シヤフトの軸方向における位置における粉砕
部位によって粉砕物の大きさが設定され、所望の粉砕物
がスクリーンから排出される 請求項4記載の発明によれば、シュートに供給された容
器は屈曲部付近で反転乃至回転し、容器の外表面全体に
水が噴霧される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例を示す工程図である。図
1において、写真処理組成物用容器は、回収工程1、粉
砕工程2、アルカリ洗浄工程3、かけ洗い工程4、粗洗
浄工程5、中和工程6、仕上げ洗浄工程7、脱水工程
8、乾燥工程9、フレコン詰め工程10、ペレタイズ工
程11および成形工程12からなっている。
【0017】本発明に適用される容器は、高密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、PET
(ポリエチレンテレフタレート)、EVA(エチレン−
酢酸ビニル共重合体)等の単独の材料からなる容器が望
ましい。少なくとも種類の異なる樹脂からなる複層材料
の場合、得られる粉砕物は複数の種類の樹脂からなり、
本発明には不適である。
【0018】本発明に適用される低密度ポリエチレン
(LDPE)としては、密度0.940g/cc以下、
好ましくは0.90g/cc〜0.940g/cc、よ
り好ましくは、0.905g/cc〜0.925g/c
cのものを用いることができる。高密度ポリエチレン
(HDPE)としては、密度0.940g/cc以上、
好ましくは0.940〜0.965g/cc、より好ま
しくは、0.945g/cc〜0.955g/ccのも
のを用いることができる。
【0019】ポリエチレンテレフタレート(PET)と
しては、密度1.330g/cc以上、好ましくは1.
330〜1.430g/cc、より好ましくは1.35
0〜1.410g/ccを用いることができる。ポリプ
ロピレン(PP)としては、0.900g/cc以上、
好ましくは0.900〜0.915g/cc、より好ま
しくは0.905〜0.910g/ccを用いることが
できる。さらにエチレン・酢酸ビニル共重合体(EV
A)としては、0.930g/cc以上、好ましくは
0.930〜0.960g/cc、より好ましくは0.
940〜0.950g/ccを用いることができる。
【0020】回収工程1では、回収した容器を最終的に
再度容器として成形し、再利用するものであるから、材
質の同一のものを選別して回収することが望ましい。し
かし、同一形状であって材質のみが異なる容器を目視に
より判別することはかなりの熟練を要し、実際には困難
である。
【0021】このため、1)同一の材質の容器では、成
形材料を同一の着色剤を用い、同一の色相に着色された
容器とし、異なる材質の容器では、別の異なる色相に着
色された容器とし、材質により各々固有の色相とする、
或いは2)同一の材質の容器では同一の容器形状とし、
異なる材質の容器では別の異なる形状とし、材質により
各々固有の形状とする。3)さらに異なる材質の容器に
対して所定のマーキングを施すようにしてもよい。上記
のような手段により材質の異なる毎に各々別個に回収す
ることが容易となる。1)〜3)の手段によれば、目視
でそれぞれの樹脂の種類を選別することができるが、
色、形状、マーキング等を画像処理により選別を自動化
することも可能である。
【0022】回収された容器は容器本体に蓋部材をつけ
たまま粉砕する場合、容器本体と蓋部材とは同一の樹脂
材質からなることが望ましい。この場合、「同一樹脂の
材質」とは、より具体的には、同一の化学組成からの高
分子からなっていることであり、より好ましくは略同一
のグレードの高分子からなっていることである。ここで
同一のグレードとは、高分子の密度、メルトインデック
スなどで評価することができる。
【0023】同一のグレードとは、密度としては、±1
0%以内であることが好ましく、±5%以内であること
がより好ましい。同一のグレードとは、メルトインデッ
クスとしては、±20%以内であることが好ましく、±
10%以内であることがより好ましく、±5%以内であ
ることが特に好ましい。また、樹脂に添加される種々の
添加剤も同種のものが好ましい。
【0024】本発明に適用される写真処理組成物用容器
は、特に減容化が容易な構造の容器が好適である。この
ような容器としては、柔軟性を有する容器本体を備えた
容器がよく、この場合、材質として柔軟な低密度ポリエ
チレン(LDPE)を用い、容器本体に蛇腹部を有する
形状としたものが好適である。また、容器本体と蓋部材
が異なる樹脂材質からなる場合、蓋部材をワンタッチで
離脱できる機能を有し、自動開栓を行うことが望まし
い。
【0025】回収工程1において、回収された容器は、
図2に示すように、選別台20から粉砕機23に送られ
る。この選別台20の上面には、約30〜50mm程度
の孔が等間隔に多数形成され、選別台20の一側面側に
は開口部が形成され、この開口部付近をベルトコンベヤ
21が移動可能となっている。この際、選別台20にに
形成された孔から、ホチックス等の目視では見付けにく
い小物が落下し、容器と選別される。
【0026】容器はこの選別台20から流れ方向に対し
て定間隔に滑り止め用突起22が形成されたベルトコン
ベヤ21により上部シュート24を介して粉砕機23に
送られる。上部シュート24には図2及び図3(上部シ
ュート24をベルトコンベヤ21側からみた図)に示す
ように2段のスプレーノズル群25(図ではそれぞれの
ノズル群には5個のスプレーノズルがある)が設置され
ており、このスプレーノズル群25から上部シュート2
4を落下する容器に散水される。
【0027】この場合、上部シュート24内を落下する
容器は、上部シュート24の屈曲部付近に衝突し、反転
乃至略回転するため、スプレーノズル群25の噴霧水は
容器の外表面全体に散水される。
【0028】粉砕機23は架台26に搭載され、駆動モ
ータ33Aを介してプーリ33Bが回転し、この回転に
同期して粉砕機23内に設置された図示していない回転
刃が回転し、粉砕機23に投入された容器が粉砕される
ようになっている。粉砕機23で粉砕された容器は粉砕
物(チップ)となって下部シュート27を介してコロコ
ンベヤ28上に載置された洗浄用籠型29内に収納され
る。
【0029】図4及び図5は粉砕機23の内部を示すた
めの装置を示している。図4及び図5において、粉砕機
は半円筒状の上蓋30を備えており、上蓋30の下部側
には半円筒状のスクリーン31が設けられ、上蓋30と
スクリーン31とによって円筒状の空間部が形成され、
この空間部は下部シュート27に連通している。
【0030】この空間部の中心部には、シヤフト32が
回転自在に設置されている。このシヤフト32は軸受3
3に軸支されており、図2に示すように駆動モータ33
Aとベルトを介して回転するプーリ33Bに連動して回
転するようになっている。シャフト32にはその軸方向
に沿って所定の間隔をおいて断面略4角形状の突起部3
5が形成されており、これらの突起部35は各4片にそ
れぞれ段差部36が形成され、それぞれの段差部36に
は回転用刃37の刃先がシャフト32の中心軸方向に対
して僅かづつ偏心した状態で固定されている。
【0031】粉砕機23の上蓋30の円周方向に所定の
間隔をおいて2枚の固定刃38がシャフト32の中心軸
に平行となるように固定刃台39および受台40に固定
されている。従って、図中、矢印で示す方向に回転する
回転用刃37の刃先と固定刃の刃先との間隔はシャフト
32の軸方向に沿って次第に大きくなっている。スクリ
ーン31はスクリーン押さえ41によって固定されてお
り、上蓋30は円弧状の補強板42により補強されてい
る。
【0032】この粉砕機23では、シャフト32の回転
にともない、回転用刃37の刃先と固定刃38の刃先と
の間に挟持された容器は、両刃で粉砕され、チップを形
成する。そして、回転用刃37の刃先と固定刃38の刃
先との間隔はシャフト32の軸方向に沿って次第に大き
くなっているので、容器の粉砕によって形成されるチッ
プの形状は、シヤフト32の軸方向における粉砕位置に
よって異なるが、粉砕機23内を移動する間に次第に細
かく粉砕され、スクリーン31の目の大きさによってチ
ップの大きさが選定される。
【0033】このような粉砕機23における容器の粉砕
工程において、容器の粉砕により生じるチップは粉砕時
の発熱により軟化してカールしやすくなるが、スプレー
ノズル25から噴霧される水による冷却作用によってチ
ップの軟化が生じにくくなり、チップのカールが防止で
き、写真処理組成物がカール内に封じ込められることが
なく、このための写真処理組成物に起因する着色が防止
できる。また、スプレーノズル25から散布される水に
より容器に付着している写真処理組成物、特に硫黄酸化
物等が除去されるため、回転用刃37の刃、固定刃38
の刃等の錆の発生を防止することができる。
【0034】このような粉砕機による粉砕工程におい
て、粉砕機のスクリーンの目を5mm〜15mm程度と
することが望ましい。スクリーンの目の径が小さいと、
微細な粉砕物が増加し、粉砕機での発熱が大きくなって
着色チップが増加し、成形用材料とするためのチップの
品質が低下する。一方、スクリーンの目の径が大きい
と、微細なチップが減少するため、粉砕機での発熱が小
さくなり、着色チップの発生も少なくなる。しかし、チ
ップが大きいと次工程以降のチップの流れが悪くなり、
効率が低下すると共にペレタイズ工程でチップがスクリ
ュウに噛み込み不能となるおそれがある。
【0035】スプレーノズル25からの散水量は、粉砕
機23に投入される容器の量、従って粉砕機で形成され
るチップの量に応じて任意に選定されるが、例えば、1
0〜20l/min程度、好ましくは15l/min程
度が望ましい。散水量が少なすぎると、容器に付着した
写真処理組成物の除去が充分でなく、着色チップが増加
して成形品材料としてのチップの品質が低下する。
【0036】一方、スプレーノズル25からの散水量が
多いと、容器に付着した写真処理組成物の除去が効率的
に行われ、かつ、着色チップの発生も減少するが、必要
以上の散水量とすることは、経済的ではない。スプレー
ノズル25からの散水によって、容器から写真処理組成
物が除去されると、次工程におけるアルカリ洗浄の負荷
が減少し、処理コストが低下する。
【0037】さらに粉砕工程2では、容器に水溶性糊を
介してラベルが貼着されている場合、スプレーノズル2
5からの散水により水溶性糊が軟化し、この状態で粉砕
(ラベルが擦られる)されるため、チップからラベルが
剥離され易くなる。なお、容器が粉砕機本体に導入され
る前に冷却されていることが望ましく、この点から上部
シュート24にスプレーノズル25を配設するのが好適
であるが、スプレーノズル25を粉砕機の上蓋30付近
に設けてもよい。
【0038】次にアルカリ洗浄工程3は、チップからの
写真処理組成物の除去を確実に行い、かつ、ラベルを膨
潤(一部溶解)させて確実に除去する工程である。この
アルカリ工程で使用される攪拌機としては、籠型容器を
回転可能に設置される攪拌機が好適であり、特にパンチ
ングプレートからなる回転周面を有する籠型容器を設置
可能なものが好適である。
【0039】このアルカリ洗浄工程3で使用されるアル
カリ液としては、特に制約がないが、コスト面および効
率面から見てNaOHが好適である。アルカリ洗浄での
条件としては、NaOHの場合、濃度5〜15%程度、
好ましくは8〜10%が望ましい。NaOHの濃度が5
%よりも低いと、写真処理組成物用容器の洗浄効果が低
下し、かつ、ラベルの膨潤(一部溶解)効果が低下し、
また、必要以上に濃度を高くしても洗浄効果の向上がな
く、かつ、安全性の面を考慮すると、10%以下が望ま
しい。
【0040】アルカリ洗浄工程3における温度は、30
〜70℃、好ましくは50〜60℃程度が望ましく、温
度が低くすぎると、洗浄効果が低下し、かつ、ラベルの
膨潤(一部溶解)の効果が低下し、一方、温度が高すぎ
ると、ガスの発生が多くなり、かつ、安全上の問題が生
じると共に排気対策等の設備対応が必要となる。
【0041】次にアルカリ洗浄工程3における攪拌時間
は、40〜80分、好ましくは60分程度である。チッ
プに付着した写真処理組成物の除去には30分程度の攪
拌時間で充分であるが、チップの擦れによるラベルの微
細化には60分程度の攪拌時間を要する。攪拌における
回転は、6rpm〜10rpm、好ましくは8.5rp
m程度が望ましい。回転数が低いと、洗浄効果が低下
し、一方回転数が多くなると、液ハネが発生し、安全上
支障が生じる。
【0042】上記した籠型容器が開眼可能に設置される
攪拌機から排出されるアルカリ液は、専用ピットに回収
され、簡易中和滴定法等の手段で回収液の濃度を測定
し、この濃度値に基づいて新しいNaOHを投入して濃
度が補正された後、再利用される。このようなアルカリ
液の再利用によりアルカリ液の廃棄は6ケ月乃至1年に
一回程度行えば足り、廃棄負荷(コスト、作業時間、環
境汚染等)が減少する。
【0043】この攪拌機の使用によれば、籠型容器の中
でチップが移動し、この移動によりチップ同志が擦れ攪
拌効率が高くなる。また、籠型容器の中には、攪拌効率
を上げるための攪拌棒およびジャマ板が固定されてお
り、チップ表面で膨潤(一部溶解)したラベルは、チッ
プ同志の擦れあいと共にチップと攪拌棒およびジャマ板
の擦れによりバラバラに微細化され、籠型容器の表面に
形成された孔から外部に排出される。そして、攪拌機か
ら排出されたラベルはアルカリ液の回収ルートに介設さ
たフイルタで補足され、及び/またはピット内に沈降し
て除去される。
【0044】上記の攪拌機によるアルカリ洗浄では、籠
型容器のままで洗浄槽内液を交換することができるた
め、洗浄全工程の処理が可能となり、さらに粉砕工程2
で粉砕されたチップは籠型容器に投入され、そのまま脱
水工程前までの洗浄、等の各工程間を移動することがで
きるため、チップの取扱性が大幅に向上する。
【0045】攪拌機のパンチングプレートに形成される
孔の径は、1.5mm〜2.5mm、好ましくは2.0
m程度が望ましい。孔の径が大きすぎると洗浄されたの
チップの収率が低下し、一方、孔の径が小さすぎると、
籠型容器から微細化されたラベルが排出されにくくな
り、回収されるチップの品質の低下を招き、チップの再
利用が不可能となる場合も生じる。
【0046】上記した籠型容器内にチップを収納したま
ま、その後の工程(かけ洗い工程4、粗洗浄工程5、中
和工程6および仕上げ工程7)の作業を行う。かけ洗い
工程4においては、ホース等によって水を約2分程度散
布する。この作業により洗浄槽内に付着したアルカリ液
を除去する。
【0047】次に粗洗浄工程5においては、洗浄槽内に
水を満たし、約10分程度、籠型容器を回転させ、籠型
容器内を攪拌する。この工程によってチップに付着した
アルカリ液を減少させ、後工程である中和工程6におけ
る中和剤としてのH2 SO4(硫酸)の使用量を低減す
ることができる。この粗洗浄工程5を採用することによ
ってこの工程を有しない場合に比較してH2 SO4 (硫
酸)の使用量を約1/10程度に減少することができ
る。
【0048】中和工程6で使用される中和剤は、洗浄工
程2で使用されるアルカリにより任意に選定されるが、
効率およびコスト等の面から特にH2 SO4 (硫酸)が
好適である。この中和工程6によりチップの表面に付着
したアルカリを中和する。この中和工程では、例えば、
洗浄槽内に1600l程度の水とH2 SO4 を1l程度
入れ、この洗浄槽にチップを収納したままの籠型容器を
入れて15分程度攪拌する。低密度ポリエチレン(LD
PE)は酸に弱い傾向にあるため、チップに付着したア
ルカリを中和するのに必要な最短時間を設定することが
望ましい。
【0049】次に仕上げ洗浄工程7においては、チップ
に未だ付着している写真処理組成物とアルカリおよび酸
を除去し、成形材料とされるチップの品質を確保する。
仕上げ洗浄工程7の条件は、例えば、洗浄槽内に160
0l程度の水を入れ、15分間攪拌し、この作業を2回
実施する。写真処理組成物とアルカリおよび酸の除去が
充分に発揮されたか否かは、仕上げ洗浄槽から排出され
る水の電気伝導度を測定し、その値が所定値以下となる
ことを確認することが望ましく、そのときの電気伝導度
としては、例えば、10μs/cm以下とすれば、写真
性等の特性に支障がない。この仕上げ洗浄工程7で使用
された洗浄水は回収され、粉砕工程2で使用される散水
用の水および粗洗浄工程5における洗浄水として使用さ
れる。
【0050】これらのアルカリ洗浄工程3〜仕上げ洗浄
工程7における一連の工程では、籠型容器の中にチップ
を収納したままの状態で各工程の作業を行う。これによ
って、リサイクル作業が簡便化され、リサイクルコスト
の低減が図られることになる。
【0051】なお、仕上げ洗浄工程7の後に籠型容器内
の粉砕物から異材質の粉砕物を分離するため、比重差分
離方式を採用することができる。この方式を採用すれ
ば、回収された全ての容器を選別することなく、粉砕工
程に供することが可能となる。この比重差分離方式で
は、液と樹脂の比重差により選別する方式が好ましく、
例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)の比重が0.
92、高密度ポリエチレン(HDPE)の比重が0.9
6とすると、0.92以上の比重の液中では、LDPE
は浮き、HDPEは沈むので、LDPEとHDPEを分
離することができる。
【0052】また、風力選別機を用いた比重差分離方式
を採用することによって、容器を構成する樹脂チップと
ラベルと金属微片等を分離することができる。風力分離
機では、選別機本体内に所定の風力を与え、選別機本体
内に樹脂チップとラベルと金属微片等を投入すると、比
重の差によって、風力により飛散する距離が樹脂チップ
とラベルと金属微片は異なるのでこれにより樹脂チップ
とラベルと金属微片等を選別することが可能となる。
【0053】次に脱水工程8は、その後の乾燥工程にお
ける乾燥負荷を低減させるものである。脱水工程8で
は、連続式脱水機の供給部にチップが収納された籠型容
器をセットし、籠型容器の蓋を開けて、脱水機の供給部
からスクリュー部に籠型容器内のチップを供給する。
【0054】乾燥工程9では、チップから水分を除去
し、ペレタイズ及び成形品の品質を保障するものであ
り、この点からチップ中の水分を0.5%以下とするこ
とが望ましい。乾燥条件としては、温度80℃程度で流
動乾燥を行うのが効率的である。流動乾燥では、温風に
よりチップを流動状態としながら乾燥するので乾燥効率
がよい。
【0055】フレコン詰め工程10においては、乾燥し
たチップを所定の大きさのフレコン(フレキシブルコン
テナ)に詰め、保管・運搬性を確保する。フレコンとし
ては、1250kg程度が好適であり、さらにチップの
材質と同材質のフレコンを用いると、袋詰めのままチッ
プをペレット化するできる利点がある。
【0056】ペレタイズ工程11においては、成形時の
樹脂流れを一定化するため、チップを一定形状のペレッ
トとする。成形機としては、ベント付きのルーダの使用
が有効である。ベントによってチップに含まれる水分を
除去することができ、品質の高いをペレットを得ること
ができる。押出機は、押出量を約180kg/hr程度
がよく、150μ×2とスクリーンと80μ×2のスク
リーンによってチップに付着したゴミ等を除去すること
が望ましい。
【0057】次に成形工程12においては、最終目的の
容器に成形する。この工程では、リサイクル品100%
で成形することが可能であるが、リサイクル回数等によ
っては粉砕物の品質の低下も予測されるので、バージン
材料(新規成形材料)とリサイクル材料とをブレンドし
て成形品を作製することが望ましい。この場合、バージ
ン材料とリサイクル材料とのブレンド比は、リサイクル
材料を少なくともブレンド材料の50%以下とすること
が望ましい。また、必要に応じてリサイクル材料に対し
て所定量の熱安定剤(例えば、有機リン系化合物)ある
いはフィラー等を添加すれば、成形毎に成形材料に与え
られる熱履歴による着色を低減させることになる。
【0058】上記した図1に示す実施例では、粉砕物を
アルカリ洗浄した後、酸による中和工程を示したが、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)の場合、アルカリ
に比較的弱い材質であるから、アルカリ洗浄を避け酸に
よる洗浄を行い、その後水による洗浄を行うのがよい。
【0059】また、ラベル除去の必要のない場合、写真
薬品の種類によっては、酸洗浄の方が洗浄効果がある場
合もある。すなわち、一般的には写真薬品は、輸送時よ
りコンパクトに長時間、より安定に(成分劣化なく)に
するため、複数のパートに分割して一つの製品としてい
る。したがって、個々に分割されたパート単独では、酸
やアルカリ等の様々な液性からなる。これらの様々な液
を充填して使用し、回収したときに付着・固化している
物質も多様である。
【0060】これらの付着物は、アルカリに溶解し易い
ものもあれば、酸に溶解し易いものもある。例えば、カ
ラー薬品の現像主薬パート、定着液等の酸性パート等が
ある。特に酸性パートの場合、付着物が発生しても元々
酸性で溶解性が大の場合が多い。これらの酸洗浄の場
合、H2 SO4 、HNO3 、HCl等が使用可能である
が、コストの面からはH2 SO4 が望ましく、濃度は5
〜10%程度がよい。
【0061】なお、本発明のリサイクル方法に適用され
る容器は、液体、粉体を問わず、種々の写真用処理剤が
充填されていたものであってよい。これらの写真処理剤
としては、例えば、発色現像液,黒白現像液,漂白液,
定着液,漂白定着液,調整液,安定液などを挙げること
ができる。以下、これらについて説明する。
【0062】本発明のリサイクル方法に適用される容器
に充填されていた発色現像液、漂白定着液などの処理液
の代表的な例は、「写真工業別冊、最新写真処方便覧」
笹井明著(写真工業出版社、昭和58年7月20日発
行)に記載されている。
【0063】これらの具体的な処理剤としては、次のも
のを挙げることができる。カラーネガフィルム用発色現
像液、漂白液、定着液、安定液としては、特開平4−3
59,249号公報に記載されたもの、特に実施例1に
記載された発色現像補充液、漂白補充液、定着補充液、
安定液No.18を各々用いることができる。これら
は、そのまま容器に収納されたものでもよいし、濃縮し
て収納されたものでもよい。例えば、上記安定液No.
18は100倍に濃縮されたものでもよい。
【0064】カラーペーパー用発色現像液、漂白定着液
としては、特開平4−195,037号公報に記載され
たもの、特に実施例、中でも実施例2に記載されたカラ
ー現像補充液、漂白定着補充液を各々用いることができ
る。
【0065】直接ポジカラー感光材料用発色現像液、漂
白定着液、水洗水としては、特開平1−93,739号
公報に記載された発色現像補充液(実施例のもの、特に
実施例2に記載の発色現像補充液)、特開平2−50,
157号公報に記載された発色現像補充液(実施例のも
の、特に実施例4の発色現像補充液、中でもCD−2
0)、特開平2−91,642号公報に記載された発色
現像補充液(実施例のもの、特に実施例1の発色現像補
充液、中でもNo.6)、特開平3−13,941号公
報に記載された漂白定着液(実施例のもの、特に実施例
1の漂白定着液)、特開平3−13,941号公報に記
載された水洗水、特に実施例1に記載のもの、を各々用
いることができる。これらの処理液は、そのまま容器に
収納されていてもよいし、濃縮して収納されていてもよ
い。
【0066】次に、黒白感光材料の現像処理に用いられ
る処理液について詳しく述べる。ここで、黒白感光材料
とは医療画像のレーザープリンター用写真感光材料や印
刷用感材並びに、医療用直接撮影X−レイ感材医療用間
接撮影X−レイ感材、ヒドラジン造核系硬調フィルム、
CRT画像記録用感材、マイクロ用感材、一般黒白ネガ
フィルム、黒白印画紙などである。感光材料の詳細につ
いては、特開平4−362942号公報(例えば、第1
4欄以降及び実施例)に記載されている。
【0067】黒白現像液に用いるジヒドロキシベンゼン
系現像主薬としては、ハイドロキノン、クロロハイドロ
キノン、ブロムハイドロキノン、イソプロピルハイドロ
キノン、メチルハイドロキノン、2,3−ジクロロハイ
ドロキノン、2,5−ジクロロハイドロキノン、2,3
−ジブロムハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロ
キノン、ハイドロキノンモノスルホン酸塩などがある
が、特にハイドロキノンが好ましい。また、p−アミノ
フェノール系現像主薬としては、N−メチル−p−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、N−(β−ヒド
ロキシエチル)−p−アミノフェノール、N−(4−ヒ
ドロキシフェニル)グリシン、2−メチル−p−アミノ
フェノール、p−ベンジルアミノフェノール等がある
が、なかでもN−メチル−p−アミノフェノールが好ま
しい。
【0068】3−ピラゾリドン系現像主薬としては、1
−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4
−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メ
チル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−
フェニル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリ
ドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン、
1−p−アミノフェニル−4,4−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−p−トリル−4,4−ジメチル−3−ピ
ラゾリドン、1−p−トリル−4−メチル−4−ヒドロ
キシメチル−3−ピラゾリドン、などがある。ジヒドロ
キシベンゼン系現像主薬は通常0.01モル/リットル
〜1.5モル/リットル,好ましくは0.05モル/リ
ットル〜1.2モル/リットルの量で用いられる。これ
に加えて、p−アミノフェノール系現像主薬または3−
ピラゾリドン系現像主薬は通常0.0005モル/リッ
トル〜0.2モル/リットル、好ましくは0.001モ
ル/1〜0.1モル/リットルの量で用いられる。
【0069】現像液に用いる亜硫酸塩としては亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸ア
ンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ムなどがある。亜硫酸塩は0.3モル/リットル以上が
好ましい。また、上限は現像液濃縮液で2.5モル/リ
ットルまでとするのが好ましい。本発明の現像処理に用
いる現像液のpHは9から13までの範囲のものが好ま
しい。更に好ましくはpH10〜12までの範囲であ
る。pHの設定のために用いるアルカリ剤には水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウムの如
きpH調節剤を含む。特開昭62−186259号(ホ
ウ酸塩)、特開昭60−93433号(例えば、サッカ
ロース、アセトオキシム、5−スルホサリチル酸)、リ
ン酸塩、炭酸塩などの緩衝剤を用いてもよい。
【0070】現像液は鉄イオンに対するキレート安定度
定数が8以上であるキレート剤を含有することが好まし
い。ここにキレート安定度定数とは、L.G.Sill
en・A.E..Martell著,H ”Stabi
llity Constants of Metal−
ion Complexes”,The Chemic
al Society ,London(1964),
S.Chaberek・A.E.Martell著,
”OrganicSequesteringAgen
ts”.Wiley(1959),等により一般に知ら
れた定数を意味する。
【0071】具体的化合物例としては、エチレンジアミ
ンジオルトヒドロキシフェニル酢酸、トリエチレンテト
ラミン六酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ三酢
酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジヒド
ロキシエチルグリシン、エチレンジアミン二酢酸、エチ
レンジアミン二プロピオン酸、イミノ二酢酸、ジエチレ
ントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、
1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸、トランス
シクロヘキサンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢
酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジア
ミン−N,N,N’N’テトラキスメチレンホスホン
酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸、
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、
1,1−ジホスホノエタン−2−カルボン酸、2−ホス
ホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロ
キシ−1−ホスホノプロパン−1,2,3−トリカルボ
ン酸、カテコール−3,5−ジスルホン酸、ピロリン酸
ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタ
リン酸ナトリウムが挙げられる。
【0072】また、上記現像液にはジアルデヒド系硬膜
剤またはその重亜硫酸塩付加物が用いてもよいが、その
具体例を挙げればグルタールアルデヒト、又はこの重亜
硫酸塩付加物などがある。
【0073】上記成分以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如
き現像抑制剤:エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ジメチルホルムアミ
ド、メチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、エタノ
ール、メタノールの如き有機溶剤を含んでもよく、Re
search Disclosure 第176巻、N
o.17643、第XXI項(12月号、1978年)
に記載された現像促進剤や更に必要に応じて色調剤、界
面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤などを含んでもよい。
【0074】また、現像液には銀汚れ防止剤(例えば特
開昭56−24347号、特開平4−362942号に
記載の化合物)を用いることができる。また、ヨーロッ
パ特許公開136582号、英国特許第958678
号、米国特許第3232761号、特開昭56−106
244号に記載のアルカノールアミンなどのアミノ化合
物を現像促進、コントラスト上昇その他の目的で用いる
ことができる。この他L.F.A.メイソン著「フォト
グラフィック・プロセシング・ケミストリー」、フォー
カル・プレス刊(1966年)の226〜229頁、米
国特許第2193015号、同2592364号、特開
昭48−64933号などに記載のものを用いてもよ
い。
【0075】定着液はチオ硫酸塩を含む水溶液であり、
pH3.8以上、好ましくは4.2〜7.0を有する。
定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニ
ウムなどがあるが、定着速度の点からチオ硫酸アンモニ
ウムが特に好ましい。定着剤の使用量は適宜変えること
ができ、一般には約0.1〜約6モル/リットルであ
る。定着液には硬膜剤として作用する水溶性アルミニウ
ム塩を含んでもよく、それらには、例えば塩化アルミニ
ウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんなどがある。定着
液には、酒石酸、クエン酸、グルコン酸あるいはそれら
の誘導体を単独で、あるいは2種類以上、併用すること
ができる。これらの化合物は定着液1リットルにつき
0.005モル以上含むものが有効で、特に0.01モ
ル/リットル〜0.03モル/リットルが特に有効であ
る。定着液には所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、
重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸,ほう酸)、
pH調整剤(例えば、硫酸)、硬水軟化能のあるキレー
ト剤や特開昭62−78551号記載の化合物を含むこ
とができる。
【0076】黒白感光材料の処理工程、処理条件につい
ては、特開平4−362942号(例えば、第13欄及
び実施例)に記載されている。また、本発明に用いるこ
とのできる黒白現像液、定着液などの具体例としては、
市販の処理液の他に、特開平4−362942号の実施
例に記載された現像液、定着液や下記のものを挙げるこ
とができる。
【0077】なお、処理液の処方は、使用液の処方とし
て示してあるが、使用液濃度で処理剤容器に充填されて
いたものでもよいし、また、濃縮されたものとして充填
されていたものでもよいし、2〜4つのパートに分けて
充填されていたものでもよい。 〔印刷感材用現像液A〕 水酸化カリウム 90.0g 水酸化ナトリウム 8.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.0g ほう酸 24.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 65.0g 臭化カリウム 10.0g ハイドロキノン 55.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.40g N−メチル−p−アミノフェノール 0.50g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 0.30g 3−(5−メルカプトテトラゾール)ベンゼンスルホン酸ナトリ ウム 0.20g N−n−プチル−ジエタノールアミン 14.0g N,N−ジメチルアミノ−6−ヘキサノール 0.20g トルエンスルホン酸ナトリウム 8.0g 5−スルホサリチル酸 23.0g 水酸化カリウムを加え、水を加えて1リットルとしpHを 11.9に合わせる。 1リットル (処理条件:補充量は240ml/m2 又は75ml/大全) 〔印刷感材用現像液B〕 水酸化カリウム 35.0g ジエチレントリアミン−五酢酸 2.0g 炭酸カリウム 12.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 40.0g 臭化カリウム 3.0g ハイドロキノン 25.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.08g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3−ピラゾ リドン 0.45g 2、3、5、6、7、8−ヘキサヒドロ−2−チオキソ−4−( 1H)−キナゾリノン 0.04g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 0.15g エリソルビン酸ナトリウム 3.0g 水酸化カリウムを加え、水を加えて1リットルとしpHを10. 5に合わせる。 1リットル (処理条件:補充量は162ml/m2 又は225ml/m2 ) 〔Xレイ用現像液C〕 (PartA.) 水酸化カリウム 18.0g ジエチレントアミン五酢酸 2.0g 亜硫酸カリウム 30.0g 亜硫酸ナトリウム 23.9g 炭酸カリウム 25.0g ホウ酸 5.0g ハイドロキノン 30.0g 4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ピ ラゾリドン 2.0g 1−(ジエチルアミノ)−エチル5−メルカプトテトラゾー ル 0.05g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.04g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.02g (PartB.) トリエチレングリコール 40.0g ジエチレングリコール 20.0g 5−ニトロインダゾール 0.3g 氷酢酸 5.0g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 3.8g 3−3’−ジチオビスヒドロ桂皮酸 0.2g (PartC.) グルタールアルデヒド 5.0g メタ重亜硫酸カリウム 5.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 5.0g 臭化カリウム 2.0g 水を加えて使用液1リットルとする pH=10.50に合わせる。 〔印刷感材用定着液A〕 結晶ハイポ 10.0g チオ硫酸アンモニウム 120.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩 0.03g メタ重亜硫酸ソーダ 16.0g ホウ酸 7.0g 酒石酸 3.0g 水酸化ナトリウム 18.0g 酢酸 30.0g 硫酸アルミニウム 30.0g 水を加えて使用液1リットルとしpHを4.80に合わせる。
【0078】 (処理条件:補充量は390ml/m2 ) 〔Xレイ用定着液B〕 結晶ハイポ 30.0g チオ硫酸アンモニウム 130.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩 0.03g 亜硫酸ナトリウム 15.0g 酒石酸 2.0g クエン酸 1.0g ホウ酸 4.0g 水酸化ナトリウム 10.0g 酢酸 40.0g 硫酸アルミニウム 10.0g 1−(ジエチルアミノ)−エチル5−メルカプトテトラゾール 1.0g アンモニア水(27%) 15.0g 水を加えて使用液1リットルとする pHを4.60に合わせる。
【0079】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、容器は粉
砕時に水が噴霧され,この状態で粉砕用刃により粉砕さ
れる。水は容器に付着した写真処理組成物を除去でき、
かつ粉砕機の刃における錆の発生を防止できると共に粉
砕時に生じる発熱を防ぎ、チップにカールが生じないの
でカール中に写真処理組成物が封じ込まれることがな
く、チップの着色を防止することができる。
【0080】請求項2記載の発明によれば、複数の回転
刃と、固定刃との間の間隙によって粉砕物の大きさが選
定され、所望のチップを得ることができる。
【0081】請求項3記載の発明によれば、シヤフトの
軸方向における位置における粉砕部位によってチップの
大きさを設定することができ、所望のチップを得ること
ができる。
【0082】請求項4記載の発明によれば、スプレーノ
ズルがシュートの途中に介在するシュート屈曲部付近に
設置されているため、粉砕機に投入される容器の外表面
全体に散水することができ、容器に対する冷却作用が効
率的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉砕機が用いられる容器のリサイクル
方法の一実施例を示す工程図である。
【図2】本発明の粉砕機の設置状態を示すための概略的
構成図である。
【図3】図2におけるシュートの側面図である。
【図4】本発明の粉砕機の一実施例を示す正面断面図で
ある。
【図5】本発明の粉砕機の一実施例を示す側面断面図で
ある。
【符号の説明】
20 選別台 23 粉砕機 24 上部シュート 25 スプレーノズル 27 下部シュート 29 籠型容器 31 スクリーン 32 シヤフト 35 突起部 36 段差部 37 回転刃 38 固定刃

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクリーンを有する粉砕機本体内部に設け
    られた容器粉砕用刃と、前記粉砕機本体内部の容器又は
    粉砕機本体内部に至るまでの容器に対して水を噴霧する
    スプレーノズルと、を備えたことを特徴とする写真処理
    組成物用容器の粉砕機。
  2. 【請求項2】前記容器粉砕用刃が、粉砕機本体内部に設
    けられたシヤフトに設置される共に前記シヤフトの円周
    方向に間隔をおいて設置された複数の回転刃と、これら
    の回転刃の刃先に対向した位置に刃先を有する固定刃
    と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の写真処
    理組成物用容器の粉砕機。
  3. 【請求項3】前記回転刃が、前記シヤフトの中心軸に対
    しその軸方向に沿って次第に偏心した状態で設置されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の写真処理組成物
    用容器の粉砕機。
  4. 【請求項4】前記スプレーノズルが、前記粉砕機に容器
    を投入するシュートの途中に介在するシュート屈曲部付
    近に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の
    写真処理組成物用容器の粉砕機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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