JPH08256794A - カルシウム測定用試薬 - Google Patents

カルシウム測定用試薬

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JPH08256794A
JPH08256794A JP1235496A JP1235496A JPH08256794A JP H08256794 A JPH08256794 A JP H08256794A JP 1235496 A JP1235496 A JP 1235496A JP 1235496 A JP1235496 A JP 1235496A JP H08256794 A JPH08256794 A JP H08256794A
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JP
Japan
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reagent
phospholipase
calcium
substrate
barium
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JP1235496A
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Aya Takagi
綾 高木
Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
Hitoshi Kondo
仁司 近藤
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホスホリパーゼDのカルシウムによる活性化
を利用したバリウムイオンを含有するカルシウム測定系
で、pHの異なる2種類の試薬を用いることで、より正
確な測定を可能にする。 【構成】 2種類からなる試薬形態をとる試薬のpHを
一方をpH3〜7、他方をpH7〜10と限定したホス
ホリパーゼDを使用したカルシウム測定系。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カルシウム測定用試
薬に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、
血液、尿等の主として生体中のカルシウムイオンを測定
するためのカルシウムイオン測定用試薬に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】現在、臨床検査の分野においては、体液
中のカルシウムの測定は様々な疾患の診断に用いられて
いる。カルシウムは生体内での細胞機能や、血液凝固機
能に重要な役割を果たしている。また、ヒト血漿中のカ
ルシウムの量は非常に厳密に調節されているといわれて
おり、異常低値および高値を知ることでの診断的意義は
大きい。例えば、低カルシウム血症としては、低タンパ
ク血症、低リン血症、腎炎、ネフローゼ、ビタミンD欠
乏症、副甲状腺機能低下症等の疾患があり、高カルシウ
ム血症としては、骨髄腫、ビタミンD中毒症、副甲状腺
機能亢進症、腎不全等の疾患の可能性があることから、
カルシウム量の測定はこれらの診断に有効に用いること
ができる。
【0003】従来、このように診断に有効な体液中のカ
ルシウム測定法としては、以下の方法がよく用いられて
いる。 原子吸光法 比色法 酵素法 このうちの原子吸光法は、特定の機器を必要とする機
器分析法であり、また、比色法はオルトクレゾールフ
タレインコンプレキソン法(以下、OCPC法と略称す
る)に代表されるキレート発色法によるものである。そ
して近年では、これらの方法に加えて、カルシウムイオ
ンによる酵素の活性化ないし阻害を利用した酵素法が
報告されてもいる。すなわち、例えば特開昭62−19
5297号公報、特開平4−187098号公報にはカ
ルシウムイオンによるホスホリパーゼDの活性化を利用
した測定法、特開昭62−36199号公報にはカルモ
ジュリンにカルシウムが結合し、他の酵素を活性化する
のを利用した測定法、特開平2−276597号公報に
はカルシウムイオンによるα−アミラーゼの活性化を利
用した測定法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
通りの従来の方法には、依然として解決すべき課題が残
されていた。まず、の原子吸光法の場合には、その実
施のための機器は高価であり、また煩雑な検体の前処理
を必要とする場合がある等の不都合があった。のキレ
ート発色法では、検体中のマグネシウムの影響をうける
ことや、温度や測定時間によって吸光度が変化するこ
と、発色の至適pHが生体成分と大きく異なること、低
温度で測定値がマイナスになること等の欠点があった。
また、の酵素法のうち、α−アミラーゼの活性化を利
用したものでは特異性は優れているが感度が低く、また
価格が高いという問題がある。
【0005】さらに、特開平4−187098公報に記
載の2価金属塩および界面活性剤の存在下でホスホリパ
ーゼDのカルシウムイオンによる活性化を利用してカル
シウムイオンを測定する方法は、その特異性に優れ、測
定感度も実用に耐えるものであったが、2価金属のうち
バリウムイオンを使用した試薬では、時間経過に対して
吸光度変化が直線的に進まずに正確な測定が困難である
という問題があり、マンガンイオンを使用した試薬では
冷蔵保存とともにブランク値の上昇が認められるという
問題があった。
【0006】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであって、酵素法の特徴を生かしつつ、従来
法の欠点を解消し、前記のホスホリパーゼDのカルシウ
ムイオンによる活性化を利用した測定で、バリウムイオ
ンを使用した際の反応の直線性を向上させ、かつ冷蔵保
存中に試薬ブランクが上昇せずに正確で信頼できる測定
値を得ることのできる、新しいカルシウム測定方法を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者は、こ
のような課題を解決するために鋭意検討した結果、バリ
ウムイオンを使用する反応系に緩衝液を2種類以上組み
合わせ、適切な試薬構成にすることで、反応が時間に対
して定量的に進むことを見出し、この知見を踏まえてこ
の発明を完成した。
【0008】すなわち、この発明は、上記の課題を解決
するものとして、ホスホリパーゼD、ホスホリパーゼD
の基質、バリウムイオン及び複数の緩衝液を含む組成を
2種類の試薬系としたカルシウム測定用試薬であって、
2種類の試薬のいずれか一方のpHが3〜7、他方のp
Hが7〜10であることを特徴とするカルシウム測定用
試薬を提供する。
【0009】
【作用】この発明の上記の通りのカルシウム測定用試薬
では、従来のホスホリパーゼDのカルシウムイオンによ
る活性化を利用したカルシウムイオンの測定用試薬の成
分のうちの2価金属をバリウムイオンとし、緩衝液を2
種類以上組み合わせて使用することで得られ、リン脂
質、ホスホリパーゼD、コリンオキシダーゼ、界面活性
剤および2価金属塩からなり、適宜、必要に応じてその
他の通常用いられる賦活剤等の添加剤が含有される。
【0010】この発明に使用される緩衝液は、各酵素、
ホスホリパーゼDの基質、カルシウムに作用する2価金
属その他賦活剤等が溶解し、また酵素活性を維持し、所
定のpHが得られるものであればいかなるものを用いて
もよいが、酵素の安定性と2価金属の安定性から、また
反応を経時変化につれて定量的に進行させるため、2種
類の試薬形態からなる試薬においては一方をpH3〜
7、他方をpH7〜10と2種類の緩衝剤を使用するの
が望ましい。一方の緩衝液のpHを3より低くすると、
反応が経時変化につれて定量的に進行せず、反応の初期
速度は速いが時間経過とともに速度が低下し、また、他
方のpHを10より高くすると、反応が定量的に進行す
るまでの時間が長くなるという傾向が認められる。具体
的にはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tr
is)、イミダゾール、トリエタノールアミンなどの緩
衝液や、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−
アミノメタンスルフォン酸(TES)、ピペラジン−
1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルフォ
ン酸),ジハイドレート(POPSO)、2−モルフォ
リノエタンスルフォン酸,ジハイドレート(MES)、
N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルフォン酸
(CAPS)をはじめとするグッド緩衝液等が挙げられ
る。濃度は1〜1000mMとして使用すればよいが、
価格等の面から濃度20〜500mMとして使用するこ
とが望ましい。
【0011】2種類の試薬のうち一方の試薬は、上記の
緩衝液を使用しpH7〜10とし、ホスフォリパーゼ
D、パーオキシダーゼを含有する。他方の試薬はpHを
3〜7とし、リン脂質を含有する。バリウムイオンやコ
リンオキシダーゼ、その他賦活剤等の添加剤は、第1試
薬、第2試薬のどちらに含まれてもよい。2価金属とし
て使用するバリウムイオンとしては、塩化バリウムや硫
酸バリウムなどのバリウム塩が考えられるが、好ましく
は溶解性やpH等の点から塩化バリウムが望ましい。
【0012】また、この発明に使用されるホスホリパー
ゼDは、いずれのものでも使用でき、例えばキャベツ、
ニンジン、ブタ膵臓等の動植物由来、ストレプトマイセ
ス・クロモフスカス(Streptomyces chromofuscus) 等の
微生物由来のものが挙げられるが、好ましくは安定性、
入手の容易さ、ロット間のばらつきの少なさ等より、ス
トレプトマイセス・クロモフスカス等微生物由来のもの
が望ましい。
【0013】ホスホリパーゼDの基質としては、ホスフ
ォリパーゼDと反応した後分光学的な検出に導くことの
できる反応生成物を生じるものであればいずれのものを
用いてもよく、例えばリゾレシチン、レシチン、スフィ
ンゴミエリン等のリン脂質が挙げられるが、好ましくは
入手が容易で水溶性に優れ品質が安定している点でリゾ
レシチンが望ましい。
【0014】ホスホリパーゼDの反応によって生じる生
成物を検出することのできる反応系としてはいずれのも
のでも使用可能であるが、例えばホスホリパーゼDの基
質にリゾレシチンを用いた場合にはホスホリパーゼDと
の反応によって生じるコリンをコリンオキシダーゼ・ペ
ルオキシダーゼ共役系にてキノン型色素の生成に導き、
これを分光学的に測定する方法が挙げられる。
【0015】この試薬の各成分は、例えば、ホスホリパ
ーゼDを0.0001〜10U/ml、好ましくは0.
005〜2.0U/ml、リゾレシチンを0.2〜1
0.0mg/ml、好ましくは0.5〜50mg/m
l、ホスホリパーゼDの活性に作用するバリウムイオン
を1〜10mM、好ましくは2〜5mM、さらにもう1
種別の2価金属を1〜10mM、好ましくは2〜5m
M、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤を1
種あるいは2種以上混合して0.001〜5重量パーセ
ント、好ましくは0.01〜0.5重量%使用すればよ
い。
【0016】次に、この試薬の測定原理を、ホスホリパ
ーゼDの基質としてリゾレシチンを用いた場合を代表例
として次に示す。
【0017】
【化1】
【0018】この式におけるホスホリパーゼDの活性発
現にはカルシウムイオンの存在が必須であり、ホスホリ
パーゼDの活性はカルシウムイオンの濃度に比例して上
昇する。ここに、この発明のバリウムイオンを作用させ
ると、カルシウムイオン測定域が大幅に拡大する効果が
得られる。最終的に生成したコリンを、コリンオキシダ
ーゼと反応させて発生する過酸化水素を過酸化水素電極
で測定するか、コリンオキシダーゼ・ペルオキシダーゼ
共役系にてキノン型色素の生成に導き、これを分光光学
的に測定するか、またはコリンキナーゼ共役系に導くこ
とでその活性を分光光学的に測定することによってカル
シウムイオンを定量することができる。特にコリンオキ
シダーゼ・ペルオキシダーゼを用いる方法は特別な酵素
や装置を必要としないという点で日常の検査業務に適し
ている。その原理を以下に示す。
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】上記で用いられるコリンオキシダーゼとし
ては例えばアースロバクタ・グロビホルミス、アルカリ
ゲネス属等微生物由来のものが挙げられ、その濃度とし
ては例えば0.1〜100U/ml、好ましくは1.0
〜40U/mlである。またペルオキシダーゼとしては
例えば西洋ワサビ由来のものが挙げられ、その濃度とし
ては例えば0.1〜200U/ml、好ましくは0.5
〜100U/mlで用いることが望ましい。フェノール
系化合物としては、例えばフェノール、トルイジン、ア
ニシジン、アニリンおよびそれらの誘導体が挙げられ
る。その濃度としては0.1〜100mM、好ましくは
1〜40mMである。色原体としては例えば4−アミノ
アンチピリンが挙げられるが、その濃度は0.1〜20
0mM、好ましくは1〜100mMである。
【0022】そして、この発明の試薬を用いてカルシウ
ムイオンを定量するには、例えばまずホスホリパーゼ
D、コリンエステラーゼ、ペルオキシダーゼ、フェノー
ル系化合物およびその他の賦活剤を含有するpH7〜1
0の試薬溶液とサンプルをあらかじめ混合し25〜37
℃で予備加温した後、リゾレシチン、4−アミノアンチ
ピリン、バリウムイオンおよびその他の賦活剤を含有す
るpH3〜7の試薬溶液を添加し、フェノール系化合物
により任意に設定できる400〜700nmの波長で吸
光度の上昇速度を測定すればよい。あるいは、リゾレシ
チン、4−アミノアンチピリンおよびその他の賦活剤を
含有するpH3〜7の試薬とサンプルをあらかじめ混合
し25〜37℃で予備加温した後、ホスホリパーゼD、
コリンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、バリウムイオ
ン、フェノール系化合物およびその他の賦活剤を含有す
るpH7〜10の試薬溶液を添加し同様に400〜70
0nmの任意の波長で吸光度の上昇速度を測定すればい
い。
【0023】
【実施例】次に、この発明を実施例により具体的に説明
するが、この発明は以下の例によって限定されるもので
はない。なお、以下の実施例で使用した試薬成分は次の
通りである。試薬成分 リゾレシチン(卵黄由来)はシグマ社より、ホスホリパ
ーゼD、コリンオキシダーゼは旭化成社より、ペルオキ
シダーゼは東洋紡績社より、N−エチル−スルフォプロ
ピル−m−トルイジン(TOPS)、N−エチル−N−
スルフォプロピル−m−トルイジン(ADPS)は同仁
化学研究所より、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメ
タン(Tris)、イミダゾール、トリエタノールアミ
ンなどの緩衝液や、N−トリス(ヒドロキシメチル)メ
チル−2−アミノメタンスルフォン酸(TES)、ピペ
ラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパン
スルフォン酸)、ジハイドレート(POPSO)、2−
モルフォリノエタンスルフォン酸,ジハイドレート(M
ES)、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスス
フォン酸(CAPS)をはじめとするグッド緩衝液も同
仁化学研究所より購入した。ヒトコントロール血清はオ
ーソダイアグノスティック社より、オーソリキッドノー
マルVを購入した。他の試薬品は市販の特級試薬を使用
した。実施例1 以下の第1試薬および第2試薬を用意した。
【0024】 第1試薬; Tris−HCl緩衝液 80mM,pH8.0 ホスホリパーゼD 0.1U/ml (ストレプトマイセス・クロモフスカス, Lot.PLD−003−A) コリンオキシダーゼ 2.0U/ml (アルカリゲネス属、Lot.COD−002−B) ペルオキシダーゼ 10.0U/ml (西洋ワサビ、グレードIII 、Lot.25530) TOPS 2.0mM 第2試薬; TES緩衝液 300mM,pH6.0 リゾレシチン 4.0mg/ml 4−アミノアンチピリン 3mM 塩化バリウム 15mM この第1試薬0.75mlに試料0.01ml(既知濃
度のカルシウムイオン標準液)を加え、あらかじめ37
℃で予備加熱し、次いで第2試薬0.5mlを加え、3
7℃、546nmにおける1分間あたりの吸光度変化を
測定した。
【0025】図1にはカルシウム濃度と吸光度変化速度
との相関を示した。カルシウム濃度30mg/dlまで
の従来法に見られない良好な直線性を有することが判明
した。また図2には、反応の経時変化を示した。時間経
過に対して直線的に反応が進むことが確認された。比較例1 実施例1の組成のうち、緩衝液をPOPSO(pH7.
7 140mM)とした試薬の反応の経時変化を測定し
た。その結果を図3に示した。この測定系においては、
時間経過に対して反応が直線的に進んでないことがわか
る。反応が直線的に進むことは、測定値の再現性および
正確さに影響してくると思われ、正しい測定値を得るた
めには第2図のような反応の経時変化をしめすことが重
要である。反応が直線的に進むかどうかで、試薬の同時
再現性が異なってくる。
【0026】実施例1と比較例1のヒトコントロール血
清(オーソノーマルリキッドV)をサンプルとした際の
同時再現性試験における変動係数を示したものが表1で
ある。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 次の通りの第1試薬と第2試薬を用意した。 第1試薬; POPSO緩衝液 80mM,pH7.7 ホスホリパーゼD 0.1U/ml (ストレプトマイセス・クロモフスカス, Lot.PLD−003−A) ペルオキシダーゼ 10.0U/ml (西洋ワサビ、グレードIII 、Lot.25530) TOPS 2.0U/ml 塩化バリウム 8.0mM 第2試薬; MES緩衝液 300mM,pH6.0 コリンオキシダーゼ 2.0U/ml (アルカリゲネス属、Lot.COD−002−B) リゾレシチン 4.0mg/ml 4−アミノアンチピリン 3mM 実施例1の緩衝液の種類をTris−HClからPOP
SOへ、TESからMESに変更した場合のカルシウム
濃度と吸光度変化速度との相関を示したものが図4であ
る。実施例1と同様の良好な直線性を有することが確認
された。比較例2 実施例1の塩化バリウムを代表とするバリウムイオンの
かわりにマンガンイオンを添加した試薬では、冷蔵保存
中にマンガンイオンによる試薬の呈色が認められた。こ
れは、試薬のブランク値の上昇を意味するため、測定す
る度に検量線を得る必要性がでてくる。これに対し、バ
リウムイオンを使用した実施例1に示した測定用試薬で
は、試薬のブランク値の上昇は認められなかった。
【0029】実施例1と比較例2の第1試薬の保存日数
とブランク値の関係を示したものが表2である。
【0030】
【表2】
【0031】比較例3〜5 実施例1の第1試薬の緩衝液にTES(pH9.0 4
0mM)、第2試薬の緩衝液にP−トルエンスルフォン
酸−P−ナトリウム緩衝液(pH2.0 100mM)
を用いた試薬(比較例3)、実施例1の第1試薬、第2
試薬の緩衝液にMES(pH6.0 100mM)を用
いた試薬(比較例4)、実施例1の第1試薬の緩衝液に
MES(pH6.0 100mM)、第2試薬の緩衝液
にCAPS(pH11 100mM)を用いた試薬(比
較例5)では、反応が経時変化に対して直線的に進ま
ず、ヒトコントロール血清(オーソノーマルリキッド
V)をサンプルとした際の同時再現性試験における変動
係数はいずれも表3に示したように、実施例1に比べて
著しく大きく、このことからも、この発明方法が有用で
あることが確認された。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】この発明により、簡単な操作で精度よく
連続して生体液中のカルシウムイオン濃度定量出来るよ
うになった。またホスホリパーゼDに作用する2価金属
をバリウムイオンとすることで、正確で保存安定性に優
れ、また、生体液中に含有されている塩類や金属イオン
等による影響を受けないためにカルシウムイオン測定用
試薬の性能が飛躍的に向上した。この発明は、自動分析
機に応用可能な方法であり、臨床検査の分野において従
来にはなかった有利な試薬を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の検量線を示す図である。
【図2】実施例1の経時変化を示す図である。
【図3】比較例1の経時変化を示す図である。
【図4】実施例2の検量線を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスホリパーゼD、ホスホリパーゼDの
    基質、バリウムイオン及び複数の緩衝液を含む組成を2
    種類の試薬系としたカルシウム測定用試薬であって、2
    種類の試薬系のいずれか一方のpHが3〜7、他方のp
    Hが7〜10であることを特徴とするカルシウム測定用
    試薬。
JP1235496A 1995-01-27 1996-01-26 カルシウム測定用試薬 Pending JPH08256794A (ja)

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JP1235496A JPH08256794A (ja) 1995-01-27 1996-01-26 カルシウム測定用試薬

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JP1148095 1995-01-27
JP7-11480 1995-04-21
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100354630C (zh) * 2002-10-31 2007-12-12 世诺临床诊断制品株式会社 样品中钙的测定试剂和测定方法

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