JPH08254706A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH08254706A
JPH08254706A JP4963795A JP4963795A JPH08254706A JP H08254706 A JPH08254706 A JP H08254706A JP 4963795 A JP4963795 A JP 4963795A JP 4963795 A JP4963795 A JP 4963795A JP H08254706 A JPH08254706 A JP H08254706A
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bus line
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Teruaki Suzuki
照晃 鈴木
Kenichi Takatori
憲一 高取
Ken Sumiyoshi
研 住吉
Shigeyoshi Suzuki
成嘉 鈴木
Shigeo Shibahara
栄男 芝原
Yoshihiko Hirai
良彦 平井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小な領域ごとに液晶の配向状態の異なる液
晶表示装置において、分割された各領域において液晶配
向が安定し、これによって、ディスクリネーションが画
素開口中にはみ出すことがなく、全面にわたって均一で
良好な表示が得られるようにする。 【構成】 配向処理区分の境界22の位置に整合して画
素電極71に切り込み部74を設けるか、画素電極の辺
とその辺に沿ったゲートバスライン55あるいはドレイ
ンバスライン56との間隔が配向処理区分の境界22の
両側で異なるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶の配向状態を微小
な領域ごとに異ならせた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、一般に、一
対の対向する基板の間に液晶が挿入された構造を有して
いる。ツイステッドネマチック型の液晶表示装置では、
基板に配向膜が設けられた2枚の基板を使用し、両基板
の外側にはそれぞれ偏光板が配置されている。液晶分子
は、その長手方向が両基板に概ね平行な方向にありなが
ら、一方の基板から他方の基板に向かうにつれてねじれ
るように螺旋状に配向しており、両基板の配向膜表面付
近での液晶分子の配向方向は相互にほぼ直角になってい
る。また、各基板両面付近での液晶分子をプレチルトさ
せることができる。すなわち液晶分子の長手方向が基板
に対して平行から僅かに傾くようにすることができる。
各基板表面付近での液晶分子の配向方向及びプレチルト
の方向は、配向膜の材質及び配向膜に対してのラビング
の方向に従って決定される。各基板表面付近での液晶分
子の配向方向及びプレチルトの方向は、斜方蒸着によっ
て配向膜を形成することによっても制御することができ
る。ここにプレチルトの方向とは、液晶分子の両端部の
方向の内、基板から離れるように立ち上がっている端部
の方向のことである。
【0003】このようなツイステッドネマチック型の液
晶表示装置では、液晶層に電圧を印加したときには、ね
じれて配向していた液晶分子が基板に垂直な方向に立ち
上がる。そして、この配向状態の変化により入射光の透
過率を変化させることができる。液晶分子が立ち上がる
角度は印加された電圧の大きさによって変化し、この電
圧の大きさを制御することにより、明状態から暗状態ま
での階調表示を行うことができる。最近では、縦横のマ
トリックス状に画素を配置し、各々の画素を能動素子に
よって駆動するタイプの液晶表示装置(いわゆるアクテ
ィブマトリックス型の液晶表示装置:AM−LCD)が
一般に広く普及している。アクティブマトリックス型の
液晶表示装置では、縦横に走る複数本のゲートバスライ
ンとドレインバスラインの交点付近に能動素子が設けら
れており、これらのバスラインで囲まれる領域内に設け
られた透明な画素電極に所望の電圧を印加し、電圧を保
持できるようになっている。また、アクティブマトリッ
クス型の液晶表示装置では、画素に印加した電圧をより
効率的に保持するために、蓄積容量を画素容量と並列に
つなぐということがよく行われる。この時に、画素電極
に接続された蓄積容量端子が、その画素を駆動する能動
素子に接続するゲートバスラインとは異なるゲートバス
ライン上に、絶縁層を介して張り出すように重なるよう
な構成にすれば、電極の層構造を単純化し、工程を簡略
化できる上に、画素開口率を下げることなく、蓄積容量
を設けることができるため、有効な手段である。
【0004】既に述べたように、ツイステッドネマチッ
ク型の液晶表示装置では、液晶層に印加する電圧を制御
することにより、明状態から暗状態までの階調表示を行
うことができる。しかしながら、画面を見る方向によっ
て各階調の輝度が変化するために、表示を正確に認知で
きる視覚範囲が狭いという問題点がある。すなわち、あ
る方向から見た場合に表示が全体に白っぽくなったり、
その逆方向から見た場合に全体に表示が黒くつぶれた
り、階調の反転が生じたりする。
【0005】このような視覚による階調特性の変化は、
液晶分子の配向状態の非対称性に起因する。液晶層に電
圧を印加した時の液晶分子の立ち上がる方向はプレチル
トの方向及び、印加された電界の方向によって決定され
る。電界の方向は概ね基板に垂直であるから、液晶分子
は、プレチルトの方向すなわち液晶配向処理の方向に従
って立ち上がることになる。また、液晶分子の立ち上が
る角度は印加された電圧によって変化するので、この電
圧の大きさを制御することにより、上述したような階調
表示を行うことができる。印加電圧による液晶分子の動
きは、両基板の表面付近では小さく、両基板間中央部付
近では大きい。したがって、両基板間中央部付近に存在
する液晶分子の、基板に対する立ち上がりの角度が、主
として表示の明暗に寄与する。この両基板間中央部付近
の液晶分子が基板表面に対してある程度の角度をもって
立ち上がっている状態、すなわち中間階調表示状態で
は、液晶分子の立ち上がっている方向から液晶表示装置
を観察した場合に画面が白っぽく見え、逆の方向から観
察した場合には黒く見えるのである。
【0006】このような階調特性の視覚依存性の問題を
解決し、広い視野角を確保するために、特公昭58−4
3723号公報は、液晶配向処理方向が相互に異なる領
域が微細なピッチで形成された構造を開示している。特
公昭58−48723号公報による構造では、微小な領
域ごとに電圧印加時の液晶分子の立ち上がり方向が異な
るので、観察者にはそれぞれの微小な領域の視角特性を
平均化したものが認識されるようになり、結果として、
視角特性の向上が図られる。
【0007】ところで、液晶分子の立ち上がる方向が異
なる複数の微小な領域を設けた場合、液晶分子の立ち上
がる方向の異なる領域の境界部には、ディスクリネーシ
ョン(disclination)と呼ばれる配向欠陥
を生じ、コントラストの低下等の問題が生じる。ディス
クリネーションによる画質の劣化を防ぐためには、ディ
スクリネーションの発生位置に整合して遮光部を設ける
ことが必要である。このためには、ディスクリネーショ
ンの発生位置が正確に制御された、安定した液晶配向を
実現する必要がある。しかしながら、液晶分子の立ち上
がる方向は、液晶配向処理による規制力の影響を受ける
とともに、既に述べたようなアクティブマトリックス型
の液晶表示装置の場合であれば、ゲートバスライン及び
ドレインバスラインと画素電極との間の横方向電界の影
響も受けるため、液晶分子の立ち上がる方向ひいてはデ
ィスクリネーションの発生位置を正確に制御するのは容
易ではない。液晶表示装置が高精細化し、それに伴い画
素電極とゲートバスライン及びドレインバスラインとの
間隔が小さくなると、画素電極とゲートバスライン及び
ドレインバスラインの間に生じる横方向電界も大きくな
り、安定して分割された配向を実現するのは一層容易で
はなくなる。このような場合には、ディスクリネーショ
ンが本来の配向処理区分の境界位置からずれて発生した
り発生後に他の位置へ徐々に移動したりして、配向処理
区分の境界位置に整合して設けた遮光部からはみ出し、
画質の劣化が生じる。
【0008】ディスクリネーションが配向処理区分の境
界位置からずれて発生している時には、リバースチルト
ドメイン、すなわち配向処理方向とは異なる方向に液晶
分子が立ち上がっているドメインが発生している。ある
いは逆に、リバースチルトドメインの発生により、ディ
スクリネーションが所定の位置からずれ、画質の劣化を
もたらすともいいかえることができる。画素電極上の部
位のうち、このようなリバースチルトドメインが発生し
やすい部位は、液晶分子の配向状態の異なる各微小な領
域ごとに、画素電極の各辺や各角部の近傍あるいは画素
電極上に位置するように設定された配向処理区分の境界
の近傍であり、且つ、画素電極やゲートバスラインある
いはドレインバスラインが設けられた基板の表面におけ
る「実質的なプレチルト方向」とは異なる方向に位置す
る部位である。というのも、この部位においては、「実
質的なプレチルト方向」が横方向電界の方向と一致しな
いからである。ここに、基板の表面における「実質的な
プレチルト方向」とは、その基板の表面近傍の液晶分子
の両端部のうち、両基板間中央部付近からその基板の表
面に向かって液晶分子の配向方向をたどったときに、両
基板間中央部付近の液晶分子の両端部のうち電圧印加時
にその基板から離れるように立ち上がる端部に対応する
端部の方向のことである。基板表面における「実質的な
プレチルト方向」は、一般に基板表面でのプレチルト方
向と一致するが、両基板間でプレチルト方向が整合しな
い、いわゆるスプレイ型の液晶配向の場合には一致しな
い場合がある。
【0009】配向処理区分の境界部において良好な配向
を得るために、特開平5−173142では、配向処
理区分の境界部に相当する配向膜の部分が、液晶の厚さ
方向に突出または退出した変形形状に形成されている構
成、及び各配向処理区分の液晶がともにゲートバスラ
インのう設けられた基板の近傍においてゲートバスライ
ンに向かってプレチルトするように配置されている構
成、及び画素電極の各々が微小なギャップを介して分
割された分割画素電極からなり、配向処理区分の境界部
をこのギャップに一致するようにした構成を開示してい
る。の変形形状を特徴とする構成では、液晶分子が配
向膜表面の凹凸に沿って配向する傾向が所定の配向を助
けるように作用するものであり、のゲートバスライン
に向かってプレチルトさせることを特徴とする構成で
は、ゲートバスライン周辺の横電界が所定の配向を助け
るように作用するものであり、の分割画素電極を特徴
とする構成では、分割画素電極の間の横方向電界が所定
の配向を助けるように作用するものである。
【0010】しかしながら、特開平5−173142に
開示されている構成のうち、の変形形状を特徴とする
構成においては、所定の液晶配向を助けることができる
ような十分な大きさの凹凸を両基板の表面に形成するた
めに、新たな工程を追加しなければならず、コストアッ
プにつながるため好ましくない。凹凸を形成するため
に、既存のゲートバスラインやドレインバスラインを利
用することも可能であるが、この方法は、例えば画素電
極上に設定された配向処理区分の境界には適用できな
い。それだけではなく、凹部あるいは凸部を設けた場合
には、ラビング処理を行うときに凹部あるいは凸部の影
になる部位においてラビング処理がうまく行われず、か
えって配向を不安定にすることがある。
【0011】また、特開平5−173142に開示され
ている構成のうち、のゲートバスラインに向かってプ
レチルトさせることを特徴とする構成においても、例え
ば画素電極上に設定された配向処理区分の境界の近傍に
おける液晶配向の安定化は図られない。また、液晶表示
装置がさらに高精細化し、画素電極上の液晶分子がゲー
トバスライン周辺の横方向電界の影響を受けやすくなっ
た場合には、配向が乱れることがある。というのも、ゲ
ートバスラインの直上では、ゲートバスラインの外側に
向かって液晶分子を立ち上がらせる方向に、電界が横方
向にかかるため、このゲートバスライン直上の液晶配向
が乱され、この影響が画素電極上の液晶分子にも及ぶこ
とがあるからである。
【0012】さらに、特開平5−173142に開示さ
れている構成のうち、の分割画素電極を特徴とする構
成では、分割画素電極のそれぞれに応じて薄膜トランジ
スタ等の能動素子からなる駆動手段を設ける必要があ
り、画素開口率の低下だけでなく、歩留まりの低下の原
因にもなりうる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、視角の
拡大を目的として微小な領域毎に区分して配向処理がな
されている液晶表示装置においては、分割された各領域
で液晶配向が安定せず、これによってディスクリネーシ
ョンが本来の配向処理区分の境界位置からずれて発生し
たり発生後に他の位置へ徐々に移動したりして、コント
ラスト比が低下したり、全面に不均一な表示となった
り、表示の焼き付きや残像等が引き起こされるという問
題点がある。
【0014】本発明の目的は、微小な領域ごとに液晶の
配向状態の異なる液晶表示装置において、分割された各
領域において液晶配向が安定し、これによって、ディス
クリネーションが配向処理区分の境界からずれることな
く所定の位置に正確に固定され、全面にわたって均一で
良好な表示が得られる液晶表示装置を提供することにあ
る。なお、いうまでもないが、これを実現するために工
程の複雑化あるいは画素開口率の低下あるいは歩留まり
の低下等の他の問題が付随することは好ましくない。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、対向して設けられた第1の基板及び第2の基板と、
第1の基板上にマトリックス状に設けられた画素電極
と、画素電極ごとに第1の基板上に設けられ対応する画
素電極を駆動する能動素子と、第1の基板上に設けられ
各能動素子がそれぞれ接続されるゲートバスライン及び
ドレインバスラインと、第2の基板上に設けられた共通
電極と、第1の基板及び第2の基板の間に挿入された液
晶とを有し、液晶の配向状態が微小な領域ごとに異なる
ように、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方が
前記微小な領域に対応して区分して配向処理されている
液晶表示装置において、画素電極を横切る位置に、配向
処理区分の境界の少なくとも1つが設定されており、画
素電極の平面形状において、画素電極を横切る配向処
理区分の境界に整合して切り込み部を有していること、
あるいは画素電極とその辺に沿ったゲートバスライン
あるいはドレインバスラインとの間隔が画素電極を横切
る配向処理区分の境界の両側で異なること、あるいは
その双方を特徴とするものである。
【0016】本発明においては、画素電極を横切る配向
処理区分の境界位置に整合して遮光部を設けることによ
りディスクリネーションを隠蔽することができる。ま
た、画素電極に切り込み部を設けた場合にはその部分で
の画素電極の分断を防止するために分断防止端子を設け
ることが可能である。これらの遮光部あるいは分断防止
端子は、ゲートバスラインあるいはドレインバスライン
を構成する薄膜層と同一の層によって構成すればよい。
【0017】また、本発明において画素電極を横切る配
向処理区分の境界の両側で、電圧印加時にこの境界側の
端部が、第1の基板から離れる方向に液晶分子が立ち上
がるように、配向処理を行うことができる。この場合は
画素電極の切り込み部の形状を、画素電極上の部位のう
ち、該境界がこの画素電極の辺を横切っている位置の近
傍の部位で、且つ、第1の基板近傍の液晶分子の長手方
向に位置する部位を切り取る形状とすれば、ディスクリ
ネーションが極めて正確な位置に固定できる。あるい
は、本発明において画素電極を横切る配向処理区分の境
界の両側で、電圧印加時にこの境界とは逆側の端部が、
第1の基板から離れる方向に液晶分子が立ち上がるよう
に、配向処理を行うこともできる。この場合の画素電極
の切り込み部の形状は、この境界に沿って切り込み部の
長手方向が位置するような細長い形状とすればよい。細
長い切り込み部は、画素電極に細長い穴をあけるような
形状でも、画素電極を片側あるいは両側からこの境界に
沿って切り込む形状でもよい。画素電極を片側あるいは
両側から切り込む形状とした場合には、切り込み部に付
随する画素電極の角部に面取りを施すと、ディスクリネ
ーションが極めて正確な位置に固定できる。
【0018】さらに、画素電極と画素電極との間に配向
処理区分の境界を設定し、この境界の両側で、電圧印加
時にこの境界側の端部が第1の基板から離れる方向に液
晶分子が立ち上がるように、配向処理を行うことができ
る。この場合には、画素電極とゲートバスラインとの間
に配向処理区分の境界を設定すればよい。あるいは、画
素電極と画素電極との間に配向処理区分の境界を設定
し、この境界の両側で、電圧印加時にこの境界とは逆側
の端部が第1の基板から離れる方向に液晶分子が立ち上
がるように、配向処理を行うことができる。この場合に
は、ゲートバスライン上に配向処理区分の境界を設定す
ればよい。
【0019】画素電極の辺とその辺に沿ったゲートバス
ラインあるいはドレインバスラインとの間隔が画素電極
を横切る配向処理区分の境界の両側で異なるようにする
場合には、第1の基板の表面近傍の液晶分子の「実質的
なプレチルト方向」とは逆の方向に位置する部位におい
て、その画素電極の辺とその辺に沿ったゲートバスライ
ンあるいはドレインバスラインとの間隔がそれ以外の部
位におけるよりも大きくなるようにすればよい。
【0020】
【作用】本発明の液晶表示装置では、画素電極を横切る
配向処理区分の境界位置に整合して画素電極に切り込み
部が設けられているので、あるいは画素電極の辺とその
辺に沿ったゲートバスラインあるいはドレインバスライ
ンとの間隔がその画素電極を横切る配向処理区分の境界
の両側で異なるようになっているので、電圧印加時に画
素電極上の液晶分子が立ち上がる方向に影響を及ぼしう
る横方向電界を弱め、あるいは横方向電界を積極的に活
用し、ディスクリネーションの位置を所定の位置に正確
に固定することができる。従って、ディスクリネーショ
ンが画素開口部中にはみ出して画質を劣化させることが
なく、全面に均一で良好な表示を得ることができる。ま
た、本発明によれば、全作製工程に新たな工程を追加す
ることなく、画素電極の形状を変更するだけで、上述し
たような大きな効果が得られる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0022】《実施例1》図1は実施例1の液晶表示装
置の構成を示す平面図であり、図2は図1の液晶表示装
置においてゲートバスラインの近傍の構成を示す断面図
である。この液晶表示装置は、大まかに言えば、第1の
基板11と第2の基板12とを一定の間隔を保つように
重ね合わせ、両基板11,12間に液晶20を注入した
構成となっている。両基板11,12の外側にはそれぞ
れ偏光板(図示せず)が配置されている。図1は、紙面
に対して、第1の基板11が裏側に、第2の基板12が
手前側に配置されているものとして描かれている。
【0023】第1の基板11上には、図示横方向に相互
に平行に延びる複数本のゲートバスライン55と、図示
縦方向に相互に平行に延びる複数本のドレインバスライ
ン56とが格子状に設けられており、単位格子ごとに画
素電極71がゲートバスライン55及びドレインバスラ
イン56に囲まれるように設けられている。ゲートバス
ライン55及びドレインバスライン56は、それぞれク
ロム等の材料からなる導電性薄膜層で構成されており、
画素電極71は酸化錫インジウム(ITO)等の材料か
らなる透明導電性薄膜層で構成されている。ゲートバス
ライン55を構成する導電性薄膜層と、ドレインバスラ
イン56を構成する導電性薄膜層及び画素電極71を構
成する透明導電性薄膜層とは、絶縁層57により絶縁さ
れている。画素電極71はそれぞれ1画素に対応してい
る。さらに、各画素電極71ごとに能動素子54が設け
られている。能動素子54は、画素電極71を選択して
これに電圧を印加するためのスイッチ素子であり、典型
的には非晶質シリコン(a−Si)あるいは多結晶シリ
コン(p−Si)による薄膜トランジスタ(TFT)で
ある。能動素子54のゲート端子はゲートバスライン5
5に接続され、ドレイン端子はドレインバスライン56
に接続され、ソース端子は画素電極71に接続されてい
る。さらに、画素電極71ごとに蓄積容量端子58が設
けられている。蓄積容量端子58は、ドレインバスライ
ンを構成する導電性薄膜層と同一の薄膜層で構成されて
おり、画素電極71に電気的に接続されている。蓄積容
量端子58の一部分は、隣接する画素電極71を駆動す
る能動素子54が接続されているゲートバスライン55
上に、絶縁層57を介して張り出すように重なっており
(図2参照)、これによって蓄積容量部25が形成され
ている。第1の基板11において、液晶20と接する側
の最表面には、配向膜31が形成されている。
【0024】一方、第2の基板12には、共通電極72
と配向膜32とがこの順で積層されており、配向膜32
は液晶20に接している。共通電極72は酸化錫インジ
ウム(ITO)等の材料からなる透明導電性薄膜層で構
成されている。また、第2の基板12上に、各画素電極
71に応じてR,G,Bからなるカラーフィルター(図
示せず)が設けられている。よってこの実施例1の液晶
表示装置では全体としてカラー表示を行うことができ
る。さらに、第2の基板12上には画素電極71に対応
する領域以外の領域に遮光膜(図示せず)を設けてあ
る。
【0025】この実施例1における液晶表示装置では、
画素電極71がマトリックス状に配置されているピッチ
の大きさは、ゲートバスライン55の延びる方向につい
て67μm とし、ドレインバスライン56の延びる方向
について201μm とした。第1の基板11及び第2の
基板12は相互に約6μm の間隔を保つように対向して
重ね合わせてある。
【0026】この実施例では、第1及び第2の基板1
1,12は、図1においてA,Bで示される帯状の領域
ごとに、異なる方向に配向処理されている。第1の基板
11は矢印111a,111bに示す方向に、第2の基
板12は112a,112bに示す方向に、それぞれ配
向処理されている。領域Aと領域Bの境界22(図示一
点鎖線)は、ゲートバスライン55の延びる方向と平行
な直線であって、各画素電極71のほぼ中央部を横切る
位置と、各画素電極71とその画素電極を駆動する能動
素子54が接続されたゲートバスライン55との間の位
置とに設定されている。
【0027】このように同一基板上の微小な領域ごとに
異なる方向に配向処理するためには、図3(a)〜
(e)に示す各工程を順次実施すればよい。まず図3
(a)に示すように、電極やバスラインが形成されてい
る基板11,12の表面に、ポリイミド等の配向剤から
なる配向膜31,32を形成する。次に、図3(b)に
示すように、一定の方向にラビング処理を実行する。ラ
ビング処理は、レーヨン等のパフ布を巻き付けたラビン
グローラ80を配向膜31,32上で回転させながら進
めることにより行われる。続いて、図3(c)に示され
るように、配向膜31,32上にレジスト40を塗布
し、フォトリソグラフィ技術により図1の領域Aまたは
領域Bのいずれかに対応するようにレジストパターンを
形成する。そして、図3(d)に示すように、図3
(b)に示した方向と逆の方向にラビング処理を実行す
る。最後に、図3(e)に示すように、有機溶剤を用い
てレジスト40を除去する。これにより、微小な領域
A,Bごとに異なる方向に配向処理された基板11,1
2を得ることができる。この実施例1においては、配向
剤として日産化学工業(株)製のSE−7210(06
21)を通常の使用法において用い、レジストとして通
常のポジ型レジストを用い、レジストの除去にはアセト
ンを用いた。
【0028】この実施例1においては、液晶20には、
E.Merck,Darmetadt社製のZLI−4
792を用いた。この液晶材には微量の左旋回性のカイ
ラル剤が添加されている。液晶分子はカイラル剤の効果
及び上記の配向処理方向にしたがって、図1において手
前側の第2の基板12の表面から奥側の第1の基板11
の表面に向かうにつれて、左回りにほぼ直角にねじれて
配向している。また、両基板11,12の表面付近の液
晶分子は、上述の配向処理方向に応じて、図1において
配向処理方向を示す矢印の先端方向にプレチルトしてい
る。すなわち、図1の領域A,Bごとに、異なる方向に
プレチルトしている。よって、電圧印加時には、領域
A,Bごとに、液晶分子の立ち上がる方向が異なる。
【0029】この実施例1の液晶表示装置は、ディスク
リネーション部からの光漏れを防ぐために、画素電極7
1の設けられている方の第1の基板上に、遮光部26を
有している。遮光部26は、ゲートバスラインを構成す
る導電性薄膜層と同一の薄膜層で構成されており、配向
処理区分の境界22の内、画素電極71のほぼ中央部を
横切る配向処理区分の境界の位置に整合して設けられて
いる。遮光部26は、画素電極71と絶縁層57により
電気的に絶縁されている。
【0030】また、この実施例1の液晶表示装置は、各
画素電極71の平面形状において、切り込み部74を有
している。切り込み部74は、配向処理区分の境界22
の内、画素電極71のほぼ中央部を横切る配向処理区分
の境界の位置に整合して設けられている。さらに、切り
込み部74の形状は、領域A,Bのそれぞれにおいて、
画素電極上の部位のうちリバースチルトドメインが発生
しやすい部位を、切り取る形状である。詳細には、画素
電極71の第1の基板11の表面付近の液晶分子のプレ
チルト方向とは逆の方向に位置する部位を、すなわちこ
の実施例1においては図1における第1の基板11に対
する配向処理方向を示す矢印111a,111bの後方
に位置する部位を、図1に示すようにこれらの配向処理
方向を示す矢印に概ね直交する直線を斜辺とする直角2
等辺三角形の形に切り取る形状である。切り込み部74
の大きさは、その直角2等辺三角形の切り込み部の斜辺
の長さについて、6μm 及び12μm 及び18μm の3
種について実施した。
【0031】次に、この実施例1の液晶表示装置におけ
るディスクリネーションの発生位置について、図1及び
図2を用いて説明する。
【0032】まず、画素電極71のほぼ中央部を横切る
配向処理区分の境界に伴うディスクリネーションの発生
位置について、図1を用いて説明する。この液晶表示装
置では、画素電極71の平面形状において、画素電極上
の部位のうちリバースチルトドメインが発生しやすい部
位、すなわち、画素電極71の辺と配向処理区分の境界
22との交点の近傍であり、且つ、第1の基板11の表
面におけるプレチルト方向とは逆の方向に位置する部位
が切り取られているため、その部位の液晶層にかかる横
方向電界が弱められ、ディスクリネーション23は、所
定の位置、すなわち、配向処理区分の境界22の位置に
固定されている。
【0033】次に、画素電極71とゲートバスライン5
5との間に設定された配向処理区分の境界22に伴う、
ディスクリネーションの発生位置について、図2を用い
て説明する。図2は、ゲートバスライン55の延びる方
向と直交する断面による断面図であり、画素電極71と
ゲートバスライン55との間に設定される配向処理区分
の境界22を含む部分を示している。図2には、電界方
向を点線で示している。この液晶表示装置では、画素電
極71とゲートバスライン55との間に配向処理区分の
境界22が設定されており、この配向処理区分の両側
で、液晶分子21がその境界側の端部がゲートバスライ
ン55の設けられた第1の基板から離れる方向に立ち上
がるように、配向処理されているため、液晶層にかかる
電界の方向がプレチルト方向と一致し、ディスクリネー
ション23は、所定の位置、すなわち、液晶配向処理区
分の境界22の位置に固定されている。
【0034】上記のように、配向処理区分の境界22に
伴うディスクリネーションが、それぞれ所定の位置に固
定されており、よって図1に示すように全体としてディ
スクリネーション23が所定の位置に固定され、画素開
口部中にはみ出すことがなく、液晶表示装置全面にわた
って均一で良好な画質が得られることが確認された。こ
のことは前述した3種の大きさの切り込み部それぞれの
場合において確認された。
【0035】《比較例1》実施例1と同様の構成である
が、各画素電極71の平面形状が実施例1とは異なって
いる液晶表示装置を製作した。すなわち、画素電極71
はその平面形状において切り込み部を有しておらず、ド
レインバスライン56に沿った部位は直線的な形状であ
る。それ以外は実施例1と同様の構成である。
【0036】この比較例1の液晶表示装置では、図4に
示すように、ディスクリネーション23が、配向処理区
分の境界位置22からずれて、配向処理区分の境界22
に整合して設けられた遮光部26からはみ出して発生す
ることがあることが確認された。これは画質を大きく劣
化させる。また、図4には、この時に画素電極上に発生
したリバースチルトドメインも示してある。リバースチ
ルトドメインは、画素電極71の第1の基板11に表面
付近の液晶分子のプレチルト方向とは逆の方向に位置す
る部位に、すなわちこの比較例1においては図4におけ
る第1の基板11に対する配向処理方向を示す矢印11
1a,111bの後方に位置する部位に発生している。
【0037】《実施例2》実施例2の液晶表示装置の構
成が図5に示されている。この液晶表示装置は、実施例
1に示すものと同様の構成であるが、画素電極71が設
けられる方の第1の基板11の配向膜31に高プレチル
ト角を特徴とする材料を用い、共通電極72が設けられ
る方の第2の基板12の配向膜32に低プレチルト角を
特徴とする材料を用い、第2の基板12には一様な方向
への配向処理を行っている点で、実施例1に示すものと
相違している。結局、第1の基板11に対してのみ、微
小な領域ごとに液晶配向処理方向が異なるような配向処
理がなされていることになる。第2の基板12において
は、配向膜32の形成後、一定の方向へのラビング処理
が行われる。このような構成においても、電圧印加時に
は、領域A,Bごとに、液晶分子の立ち上がる方向が異
なり、実施例1と同様の効果を得ることができる。な
お、第1の基板11に対する配向処理方向が異なる微小
な領域A,Bに対応して、第1の基板11の表面でのプ
レチルト角の大きさが異なる場合がある。このような場
合には、プレチルト角の大きい方の領域において、両基
板の表面付近におけるプレチルト方向が互いに一致しな
い、いわゆるスプレイ型の配向になるように第2の基板
12に対するラビング方向を設定すれば、より安定して
分割された液晶配向が得られる。
【0038】図5において、第1の基板11に対するラ
ビング処理方向は矢印111a,及び矢印111bで示
し、第2の基板12に対するラビング方向は矢印112
で示した。配向処理方向の異なる微小な領域Aと領域B
の境界22(図示一点鎖線)は、実施例1と同様に、ゲ
ートバスライン55の延びる方向と平行な直線であっ
て、各画素電極71のほぼ中央部を横切る位置と、各画
素電極71とその画素電極を駆動する能動素子54が接
続されたゲートバスライン55との間の位置に設定され
ている。
【0039】この実施例2の液晶表示装置も、実施例1
と同様に、ディスクリネーション部からの光漏れを防ぐ
ために、画素電極71の設けられている方の第1の基板
上に、遮光部26を有している。
【0040】また、この実施例2の液晶表示装置も、実
施例1と同様に、各画素電極71の平面形状において、
画素電極71のほぼ中央部を横切る配向処理区分の境界
の位置に整合して、切り込み部74を有している。切り
込み部74の形状は、画素電極上にリバースチルトドメ
インが発生しやすい部位を、切り取る形状であり、実施
例1と同様の形状である。切り込み部74の大きさにつ
いても、実施例1と同様に、6μm 及び12μm 及び1
8μm の3種について実施した。
【0041】この実施例2における構成においても、実
施例1の場合と同様に、液晶配向処理区分の境界部に発
生するディスクリネーションは所定の位置に固定されて
いた。よってディスクリネーションが画素開口部にはみ
出すことがなく、液晶表示装置全面にわたって均一で良
好な画質が得られることが確認された。このことは前述
した3種の大きさの切り込み部それぞれの場合において
確認された。
【0042】《比較例2》実施例2と同様の構成である
が、各画素電極71の平面形状が実施例2とは異なって
いる液晶表示装置を製作した。すなわち、画素電極71
はその平面形状において切り込み部を有しておらず、ド
レインバスライン56に沿った部位は直線的な形状であ
る。それ以外は実施例2と同様の構成である。
【0043】この比較例2の液晶表示装置では、比較例
1の場合と同様に、ディスクリネーション23が、配向
処理区分の境界位置22からずれて、配向処理区分の境
界22に整合して設けられた遮光部26からはみ出して
発生することがあることが確認された。これは画質を大
きく劣化させる。
【0044】《実施例3》実施例3の液晶表示装置の構
成が図6に示されている。この液晶表示装置は、実施例
1に示すものと同様の構成であるが、第1の基板11及
び第2の基板12には、それぞれの基板の表面付近にお
いて液晶分子が一様な方向へプレチルトするように、か
つ、基板の表面付近での液晶分子のプレチルト角の大き
さが、微小な領域A,Bに応じて異なるように配向処理
を行っている点で、実施例1に示すものと相違してい
る。ここで、領域Aにおいては第2の基板12の表面付
近でのプレチルト角が第1の基板11の表面付近でのプ
レチルト角より大きくなるように、領域Bにおいては第
1の基板11の表面付近でのプレチルト角の方が第2の
基板12の表面付近でのプレチルト角より大きくなるよ
うに、それぞれ配向処理されている。そして、それぞれ
の領域A,Bにおいて液晶20がスプレイ型の配向にな
るように配向処理方向が設定されている。このような構
成においても、電圧印加時には、領域A,Bごとに、液
晶分子の立ち上がる方向が異なり、実施例1と同様の効
果を得ることができる。
【0045】さらに、例えば、第1の基板11には、こ
の実施例3と同様に、表面付近において液晶分子が一様
な方向へプレチルトするように、かつ、表面付近での液
晶分子のプレチルト角の大きさが、微小な領域A,Bに
応じて異なるように配向処理を行い、第2の基板12に
は、第1の基板11の領域Aにおけるプレチルト角の大
きさと第1の基板11の領域Bにおけるプレチルト角の
大きさとの、中間程度の大きさのプレチルト角を特徴と
する配向膜材料を用い、一様な方向への配向処理を行っ
た場合にも、電圧印加時には、領域A,Bごとに、液晶
分子の立ち上がる方向が異なり、実施例1と同様の効果
を得ることができる。この場合にもこの実施例3と同様
の画素電極の形状(後述)でよい。
【0046】図6において、第1の基板11に対するラ
ビング処理方向は矢印111で示し、第2の基板12に
対するラビング方向は矢印112で示した。また、それ
ぞれの基板の表面付近での微小な領域A,Bごとの液晶
分子のプレチルトの方向及びプレチルト角の相対的な大
きさを、第1の基板11について矢印111H,111
Lで示し、第2の基板12について矢印112H,11
2Lで示した。ここに、矢印111H,112Hで示す
プレチルト角は、矢印111L,112Lで示すプレチ
ルト角より大きくなっている。各基板表面付近において
液晶分子のプレチルト角の大きさの異なる微小な領域A
と領域Bの境界22(図示一点鎖線)は、実施例1と同
様に、ゲートバスライン55の延びる方向と平行な直線
であって、各画素電極71のほぼ中央部を横切る位置
と、各画素電極71とその画素電極を駆動する能動素子
54が接続されたゲートバスライン55との間の位置と
に設定されている。
【0047】このように同一基板上の微小な領域ごとに
異なる方向に配向処理するためには、例えば図7(a)
〜(e)に示す各工程を順次実施すればよい。まず、図
7(a)に示すように、電極やバスラインが形成されて
いる基板11,12の表面に、無機系の材料からなり低
プレチルト角を特徴とする第1の配向剤層35と有機系
の材料からなり高プレチルト角を特徴とする第2の配向
剤層36との2層からなる配向膜31,32を形成す
る。次に、図7(b)に示すように、配向膜31,32
上のにレジスト40を塗布し、フォトリソグラフィ技術
により図6の領域Aまたは領域Bのいずれかに対応する
ようにレジストパターンを形成する。続いて、図7
(c)に示すように、レジストパターンにしたがい、有
機系の材料からなる第2の配向剤層36を部分的に除去
し、無機系の材料からなる第1の配向剤層35を露出さ
せる。そして、図7(d)に示すように、レジスト40
を除去する。最後に、図7(e)に示すように、一定の
方向にラビング処理を実行する。これにより、微小な領
域A,Bごとに表面付近でのプレチルト角の大きさが異
なるように配向処理された基板11,12を得ることが
できる。
【0048】この実施例3の液晶表示装置も、実施例1
と同様に、ディスクリネーション部からの光漏れを防ぐ
ために、画素電極71の設けられている方の第1の基板
上に、遮光部26を有している。
【0049】この実施例3の液晶表示装置における配向
処理方向の場合の、画素電極上にリバースチルトドメイ
ンが発生しやすい部位について以下に説明する。この実
施例3の液晶表示装置において、電圧印加時の両基板中
央部付近の液晶分子の立ち上がる方向は、微小な領域A
においては、矢印121Lに示す第1の基板11の表面
におけるプレチルトの方向とは逆の方向に対応し、微小
な領域Bにおいては、矢印121Hに示す第1の基板1
1の表面におけるプレチルトの方向に対応する。よっ
て、この実施例3の液晶表示装置の各微小な領域での第
1の基板11の表面における「実質的なプレチルト方
向」は、領域Aにおいては矢印121Lで示される方向
とは逆の方向であり、領域Bにおいては矢印121Hで
示される方向であるということができる。したがって、
画素電極上の部位のうち、リバースチルトドメインが発
生しやすい部位は、各微小な領域において矢印121L
の前方及び矢印121Hの後方に位置する部位である。
【0050】この実施例3の液晶表示装置も、実施例1
と同様に、各画素電極71の平面形状において、画素電
極71のほぼ中央部を横切る配向処理区分の境界の位置
に整合して、切り込み部74を有している。切り込み部
74の形状は、上述の、画素電極上にリバースチルトド
メインが発生しやすい部位を、切り取る形状であり、実
施例1と同様の形状である。切り込み部74の大きさに
ついても実施例1と同様に、6μm 及び12μm 及び1
8μm の3種について実施した。
【0051】この実施例3における構成においても、実
施例1の場合と同様に、液晶配向処理区分の境界部に発
生するディスクリネーションは所定の位置に固定されて
いた。よってディスクリネーションが画素開口部中には
み出すことがなく、液晶表示装置全面にわたって均一で
良好な画質が得られることが確認された。このことは前
述した3種の大きさの切り込み部それぞれの場合におい
て確認された。
【0052】《比較例3》実施例3と同様の構成である
が、各画素電極71の平面形状が実施例3とは異なって
いる液晶表示装置を製作した。すなわち、画素電極71
はその平面形状において切り込み部を有しておらず、ド
レインバスライン56に沿った部位は直線的な形状であ
る。それ以外は実施例3と同様の構成である。
【0053】この比較例3の液晶表示装置では、比較例
1の場合と同様に、ディスクリネーション23が、配向
処理区分の境界位置22からずれて、配向処理区分の境
界22に整合して設けられた遮光部26からはみ出して
発生することがあることが確認された。これは画質を大
きく劣化させる。
【0054】《実施例4》実施例4の液晶表示装置の構
成が図8に示されている。図9及び図10は、どちらも
図8の液晶表示装置の構成を示す、ゲートバスライン5
5の延びる方向と直交する断面による断面図であり、図
9はゲートバスライン近傍の構成を示しており、図10
は図8にE−E′で示した断面での構成を示しており、
図11は図8にF−F′で示した断面での構成を示して
いる。この液晶表示装置は、実施例1に示すものと同様
の構成であるが、両基板11,12の微小な領域A,B
に対するラビング処理方向及び微小な領域AとBの境界
位置及び画素電極71の平面形状が実施例1に示すもの
とは異なっている。
【0055】第1の基板11は図8において矢印111
a,111bに示す方向に、第2の基板12は図8にお
いて矢印112a,112bに示す方向にそれぞれ配向
処理されている。領域Aと領域Bとの境界22(図示一
点鎖線)は、ゲートバスライン55の延びる方向と平行
な直線であって、各画素電極71のほぼ中央部を横切る
位置と、ゲートバスライン55上でドレインバスライン
56あるいは蓄積容量端子58が重なっていない部分の
形状を大まかに長方形と見なした場合のその長方形の幅
をほぼ2等分するような位置とした。なお、蓄積容量部
を有していない液晶表示装置や蓄積容量端子がゲートバ
スライン上に重なっていない液晶表示装置においては、
配向処理区分の境界22は、ゲートバスライン55の延
びる方向と平行な直線であって、各画素電極71のほぼ
中央部を横切る位置と、ゲートバスライン55の幅のほ
ぼ中央部を通るような位置とすればよい。また、この実
施例4においても、実施例2と同様にプレチルト角の大
きさの異なる配向膜材料を組み合わせることにより、あ
るいは実施例3と同様に2層からなる配向膜を用いるこ
とにより、工程の簡略化が可能である。
【0056】この実施例4の液晶表示装置も、実施例1
と同様に、ディスクリネーションからの光漏れを防ぐた
めに、画素電極71の設けられている方の第1の基板上
に、ゲートバスライン55を構成する導電性薄膜層と同
一の薄膜層から構成され画素電極71とは絶縁層57に
より電気的に絶縁されている遮光部26を有している
(図10及び図11参照)。
【0057】画素電極71の形状は、画素電極71のほ
ぼ中央部を横切る配向処理区分の境界に整合する位置
に、切り込み部74を有しているものである。切り込み
部74の形状は画素電極71を横切る位置に設定された
配向処理区分の境界に沿ってその長手方向が位置するよ
うな細長い形状であり、且つ、その配向処理区分の境界
22に沿って画素電極71の両側から画素電極71を切
り込む形状である。切り込み部74の長手方向の中心線
の位置は配向処理区分の境界22の位置と一致してい
る。切り込み部の長手方向に直交する方向での幅につい
ては、3μm 、6μm 及び9μm の3種について実施し
た。また、切り込み部74によるくびれの部分において
画素電極71が断線し、欠陥を生じることを防ぐため
に、画素電極71は切り込み部74によるくびれの部分
においてドレインバスライン56を構成する導電性薄膜
層と同一の薄膜層から構成され画素電極71と電気的に
接続されている分断防止端子75によって補強されてい
る(図11参照)。
【0058】次に、この実施例4の液晶表示装置におけ
るディスクリネーションの発生位置について、図8及び
図9及び図10を用いて説明する。図9及び図10の断
面図は、どちらも、ゲートバスライン55の延びる方向
と直交する断面による断面図であり、図9はゲートバス
ライン55上の位置に設定される配向処理区分の境界2
2を含む部分を示しており、図10は画素電極71のほ
ぼ中央を横切る位置に設定される配向処理区分の境界2
2を含む部分を示している。図9及び図10には、電界
方向を点線で示している。
【0059】まず、ゲートバスライン上を通る位置に設
定された配向処理区分の境界22に伴う、ディスクリネ
ーションの発生位置について、図9を用いて説明する。
この液晶表示装置では、ゲートバスライン55上でドレ
インバスライン56あるいは蓄積容量端子58が重なっ
ていない部分の形状を大まかに長方形と見なした場合の
その長方形の幅をほぼ2等分するような位置に配向処理
区分の境界22が設定されており、この配向処理区分の
両側で、液晶分子21がその境界側とは逆側の端部がゲ
ートバスライン55の設けられた第1の基板から離れる
方向に立ち上がるように、配向処理されているため、液
晶層にかかる電界の方向がプレチルト方向と一致し、デ
ィスクリネーション23は、所定の位置、すなわち、液
晶配向処理区分の境界22の位置に固定されている。
【0060】次に、画素電極71のほぼ中央部を横切る
配向処理区分の境界に伴うディスクリネーションの発生
位置について、図10を用いて説明する。この液晶表示
装置では、画素電極71の形状において、画素電極71
のほぼ中央部を横切る配向処理区分の境界に整合する位
置に、切り込み部74を有しており、この配向処理区分
の境界の両側で、液晶分子21がその境界側の端部が画
素電極71の設けられた第1の基板から離れる方向に立
ち上がるように、配向処理されているため、液晶層にか
かる電界の方向がプレチルト方向と一致し、ディスクリ
ネーション23は、所定の位置、すなわち、液晶配向処
理区分の境界22の位置に固定されている。
【0061】上記のように、配向処理区分の境界22に
伴うディスクリネーションが、それぞれ所定の位置に固
定されており、よって図8に示すように全体としてディ
スクリネーション23が所定の位置に固定され、画素開
口部中にはみ出すことがなく、液晶表示装置全面にわた
って均一で良好な画質が得られることが確認された。こ
のことは前述した3種の幅の切り込み部それぞれの場合
において確認された。
【0062】《比較例4》実施例4と同様の構成である
が、各画素電極71の平面形状が実施例4とは異なって
いる液晶表示装置を製作した。すなわち、画素電極71
はその平面形状において切り込み部を有しておらず、ド
レインバスライン56に沿った部位は直線的な形状であ
る。それ以外は実施例4と同様の構成である。
【0063】この比較例4の液晶表示装置では、図12
に示すように、ディスクリネーション23が、配向処理
区分の境界位置22からずれて、配向処理区分の境界2
2に整合して設けられた遮光部26からはみ出して発生
することがあることが確認された。これは画質を大きく
劣化させる。また、図12には、この時に画素電極上に
発生したリバースチルトドメインも示してある。リバー
スチルトドメインは、画素電極71のドレインバスライ
ンに沿った辺と配向処理区分の境界22の交わる位置の
近傍の部位のうち、その境界の両側のそれぞれの領域に
おいて、画素電極71の第1の基板11の表面付近の液
晶分子のプレチルト方向とは異なる方向に位置する部位
に、すなわちこの比較例4においては図12における第
1の基板11に対する配向処理方向を示す矢印111
a,111bの方向とは異なる方向に位置する部位に発
生している。
【0064】《実施例5》実施例5の液晶表示装置の構
成が図13に示されている。この液晶表示装置は、実施
例4に示すものと同様の構成であるが、実施例2に示し
たような異なる配向膜材料の組み合わせにより、簡略化
した工程により構成した液晶表示装置である。すなわ
ち、画素電極71が設けられる方の第1の基板11の配
向膜31に高プレチルト角を特徴とする材料を用い、共
通電極72が設けられる方の第2の基板12の配向膜3
2に低プレチルト角を特徴とする材料を用い、第2の基
板12には一様な方向への配向処理を行っている。
【0065】図13において、第1の基板11に対する
ラビング処理方向は矢印111a,及び矢印111bで
示し、第2の基板12に対するラビング方向は矢印11
2で示した。配向処理方向の異なる微小な領域Aと領域
Bの境界22(図示一点鎖線)は、実施例4と同様に、
ゲートバスライン55の延びる方向と平行な直線であっ
て、各画素電極71のほぼ中央部を横切る位置と、ゲー
トバスライン55上を通る位置とした。
【0066】また、この実施例5に示す液晶表示装置で
は、画素電極71の平面形状においても実施例4に示す
ものと異なっている。すなわち、図13に示すように、
切り込み部74の形状は画素電極71を横切る位置に設
定された配向処理区分の境界に沿って画素電極71の両
側から画素電極71を切り込む形状であるが、この切り
込み部74に付随する画素電極の角部のうち、リバース
チルトドメインが発生しやすい角部に面取りが施されて
いる。リバースチルトドメインが発生しやすい角部と
は、微小な領域A,Bのそれぞれにおける第1の基板1
1に対する配向処理方向を示す矢印111a,111b
の先端方向とは異なる方向に位置する角部である。面取
りの形状は図13に示すような斜めの直線状とし、面取
りの大きさについては、その斜めの辺の長さが3μm 及
び6μm の2種について実施した。
【0067】この実施例5に示す液晶表示装置において
は、図13に示すように、画素電極71の切り込み部7
4に付随する画素電極の角部のうち、実施例4に示す液
晶表示装置で画素電極を横切る配向処理区分の境界22
に伴うディスクリネーション23が配向処理区分の境界
から部分的に逸れていた場所に位置する角部に、面取り
を施してあるため、実施例4に示す液晶表示装置におけ
るよりも、さらに正確にディスクリネーション23が配
向処理区分の境界に固定されていた。よってディスクリ
ネーションが画素開口部にはみ出すことがなく、液晶表
示装置全面にわたって均一で良好な画質が得られること
が確認された。このことは前述した3種の大きさの面取
りを施した場合のそれぞれにおいて確認された。なお、
面取りの形状は、例えば円弧状のような他の形状でも、
同様の効果が期待できる。
【0068】《実施例6》実施例5と同様の構成である
が、各画素電極71の切り込み部74の形状が実施例5
とは異なっている液晶表示装置を製作した。この実施例
6における切り込み部74の形状は、図14に示すよう
に、画素電極71を横切る位置に設定された配向処理区
分の境界22に沿ってその長手方向が位置するような細
長い穴をあけるような形状である。また、切り込み部7
4の形状に対応して分断防止端子75を各画素電極ごと
に2つずつ設けた。この分断防止端子75はその一部分
がディスクリネーションの遮光部を兼ねている。それ以
外は実施例5と同様の構成である。
【0069】この実施例6における構成においても、実
施例5の場合と同様に、図14に示すように、液晶配向
処理区分の境界部に発生するディスクリネーションは所
定の位置に固定されていた。よってディスクリネーショ
ンが画素開口部中にはみ出すことがなく、液晶表示装置
全面にわたって均一で良好な画質が得られることが確認
された。
【0070】《実施例7》実施例2と同様の構成である
が、各画素電極71の平面形状が実施例2とは異なって
いる液晶表示装置を製作した。この実施例7における画
素電極の平面形状は、図16に示すように、画素電極7
1のドレインバスライン56に沿った辺において、その
辺とその辺に隣接するドレインバスラインとの間隔が画
素電極71を横切る配向処理区分の境界22の両側で異
なるような変形形状である。画素電極上の液晶分子のプ
レチルト方向とは逆の方向に位置する部位において、画
素電極の辺とドレインバスラインとの間隔が大きくなっ
ている。それ以外は実施例2と同様の構成である。画素
電極71の辺とドレインバスライン56との間隔は、上
述した間隔の大きな部位において8μm とし、それ以外
の部位においては5μm とした。
【0071】この実施例7における構成においては、リ
バースチルト領域が発生しやすい画素電極上の液晶分子
のプレチルト方向と逆の方向に位置する部位において、
その辺とその辺に隣接するドレインバスラインとの間隔
が大きくなっているため、この部位に生じる横電界方向
が弱められる。その結果、図16に示すように、液晶配
向処理区分の境界部に発生するディスクリネーションは
所定の位置に固定されていた。よってディスクリネーシ
ョンが画素開口部中にはみ出すことがなく、液晶表示装
置全面にわたって均一で良好な画質が得られることが確
認された。
【0072】《実施例8》実施例2と同様の構成である
が、各画素電極71の平面形状が実施例2とは異なって
いる液晶表示装置を製作した。この実施例8における画
素電極の平面形状は、図16に示すように、実施例2と
同様な切り込み部74を有しており、さらに、画素電極
71のドレインバスライン56に沿った辺において、そ
の辺とその辺に隣接するドレインバスラインとの間隔が
画素電極71を横切る配向処理区分の境界22の両側で
異なるような変形形状である。画素電極上の液晶分子の
プレチルト方向とは逆の方向に位置する部位において、
画素電極の辺とドレインバスラインとの間隔が大きくな
っている。それ以外は実施例2と同様の構成である。切
り込み部の大きさは図16に示した斜めの辺の長さが8
μm であるような大きさとした。画素電極71の辺とド
レインバスライン56との間隔は、上述した間隔の大き
な部位において8μm とし、それ以外の部位においては
5μm とした。
【0073】この実施例8における構成においては、リ
バースチルト領域が発生しやすい画素電極上の液晶分子
のプレチルト方向と逆の方向に位置する部位において、
その辺とその辺に隣接するドレインバスラインとの間隔
が大きくなっているため、この部位に生じる横電界方向
が弱められる。その結果、図16に示すように、実施例
2の場合よりもさらに安定して、液晶配向処理区分の境
界部に発生するディスクリネーションは所定の位置に固
定されていた。よってディスクリネーションが画素開口
部中にはみ出すことがなく、液晶表示装置全面にわたっ
て均一で良好な画質が得られることが確認された。
【0074】《実施例9》実施例5と同様の構成である
が、各画素電極71の平面形状が実施例5とは異なって
いる液晶表示装置を製作した。この実施例9における画
素電極の平面形状は、図17に示すように、画素電極7
1のドレインバスライン56に沿った辺において、その
辺とその辺に隣接するドレインバスラインとの間隔が画
素電極71を横切る配向処理区分の境界22の両側で異
なるような変形形状である。画素電極上の液晶分子のプ
レチルト方向とは逆の方向に位置する部位において、画
素電極の辺とドレインバスラインとの間隔が大きくなっ
ている。それ以外は実施例5と同様の構成である。画素
電極71の辺とドレインバスライン56との間隔は、上
述した間隔の大きな部位において8μm とし、それ以外
の部位においては5μm とした。
【0075】この実施例9における構成においては、リ
バースチルト領域が発生しやすい画素電極上の液晶分子
のプレチルト方向と逆の方向に位置する部位において、
その辺とその辺に隣接するドレインバスラインとの間隔
が大きくなっているため、この部位に生じる横電界方向
が弱められる。その結果、図17に示すように、液晶配
向処理区分の境界部に発生するディスクリネーションは
所定の位置に固定されていた。よってディスクリネーシ
ョンが画素開口部中にはみ出すことがなく、液晶表示装
置全面にわたって均一で良好な画質が得られることが確
認された。
【0076】《実施例10》実施例10の液晶表示装置
の構成が図18に示されている。この液晶表示装置は、
実施例5に示すものと同様の構成であるが、各画素に対
応する能動素子40の配置が実施例5と異なっている。
すなわち、液晶20の配向状態が異なる微小な領域のう
ち、能動素子が配置されている微小な領域(領域B)に
おける、第1の基板11の表面付近での液晶分子のプレ
チルト方向、すなわち配向処理方向を示す矢印111b
の方向とは逆側の位置に、能動素子40が配置されてい
る。
【0077】以下に、本実施例の構成における効果を説
明する。
【0078】実施例5の構成においても、図19に示す
ように、第1の基板11の表面付近でのプレチルト方向
とは逆側の位置には、リバースチルトドメインが発生す
る場合がある。この実施例10の構成においては、図1
8に示すように、このようなリバースチルトドメインが
発生しやすい位置に能動素子40が配置されている。よ
って、この実施例10の構成においては、このようなリ
バースチルトドメインが発生した場合にも、能動素子4
0の位置に対応して第2の基板12に設けてある遮光膜
(図示せず)に隠され、画質に影響が及ぶことはなく、
結果として液晶表示装置全面にわたって均一で良好な画
質が得られる。
【0079】《実施例11》実施例11の液晶表示装置
の構成が図20に示されている。この液晶表示装置は、
実施例5に示すものと同様の構成であるが、両基板1
1,12に対する配向処理方向及び液晶20のねじれ方
向が実施例5と異なっている。すなわち、第1の基板1
1は微小な領域A,B毎に区分して矢印111a,11
1bに示す方向に、第2の基板12は一様に112に示
す方向に、それぞれ配向処理されており、液晶20には
微量の右旋回性のカイラル剤が添加されている。液晶分
子はカイラル剤の効果及び上記の配向処理方向にしたが
って、図20において手前側の第2の基板12の表面か
ら奥側の第1の基板11の表面に向かうにつれて、右回
りにほぼ直角にねじれて配向している。また、これに対
応して、画素電極71の切り込み部74及び遮光部26
の形状も、実施例5に示した構成とは左右に逆になって
いる。
【0080】すなわち、この実施例11の構成において
も、図20に示すように、リバースチルトドメインが発
生しやすい位置に能動素子が配置されている。よって、
リバースチルトドメインが発生した場合でも、能動素子
の位置に対応して第2の基板上に設けてある遮光膜に隠
されるため、画質に影響が及ぶことはなく、結果として
液晶表示装置全面にわたって均一で良好な画質が得られ
る。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
微小な領域毎に液晶の配向状態の異なる液晶表示装置に
おいて、画素電極を横切る配向処理区分の境界位置に整
合して画素電極に切り込み部が設けられているので、あ
るいは画素電極の辺とその辺に沿ったゲートバスライン
あるいはドレインバスラインとの間隔がその画素電極を
横切る配向処理区分の境界の両側で異なるようになって
いるので、電圧印加時に画素電極上の液晶分子が立ち上
がる方向に影響を及ぼしうる横方向電界を弱め、あるい
は横方向電界を積極的に活用し、ディスクリネーション
の位置を所定の位置に正確に固定することができ、よっ
て安定して分割された液晶配向を得ることができる。従
って、ディスクリネーションが画素開口部中にはみ出し
て画質を劣化させることがなく、全面に均一で良好な表
示を得ることができる。また、ディスクリネーションを
正確に固定することができれば、それを隠蔽する遮光部
の面積を小さくすることができ、よって遮光部による画
素開口率の減少を最小限に抑えることができ、全体とし
て明るく、視角特性の優れた液晶表示装置を提供するこ
とができる。また、本発明によれば、全作製工程に新た
な工程を追加することなく、画素電極の形状を変更する
だけで、上述したような大きな効果が得られ、ディスク
リネーションあるいは画素電極の切り込み部あるいはそ
の両方を隠蔽する遮光部、及び画素電極の分断を防止す
る分断防止端子を形成する場合においても、既存の導電
性薄膜層により形成することが可能であるため、新たに
工程を追加する必要がなく、コスト及び歩留まり等の点
で好ましい。
【0082】以上述べたように本発明の効果は非常に大
きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。
【図2】実施例1の液晶表示装置のゲートバスライン近
傍での構成を示す断面図である。
【図3】(a)〜(e)は、それぞれ、基板に対する配
向処理を示す図である。
【図4】比較例1の液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。
【図5】実施例2の液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。
【図6】実施例3の液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。
【図7】(a)〜(e)は、それぞれ、基板に対する配
向処理を示す図である。
【図8】実施例4の液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。
【図9】実施例4の液晶表示装置のゲートバスライン近
傍での構成を示す断面図である。
【図10】実施例4の液晶表示装置の画素電極の中央部
の構成を示す断面図である。
【図11】実施例4の液晶表示装置の画素電極の中央部
の構成を示す断面図である。
【図12】比較例4の液晶表示装置の構成を示す平面図
である。
【図13】実施例5の液晶表示装置の構成を示す平面図
である。
【図14】実施例6の液晶表示装置の構成を示す平面図
である。
【図15】実施例7の液晶表示装置の構成を示す平面図
である。
【図16】実施例8の液晶表示装置の構成を示す平面図
である。
【図17】実施例9の液晶表示装置の構成を示す平面図
である。
【図18】実施例10の液晶表示装置の構成を示す平面
図である。
【図19】実施例5の構成においてリバースチルトドメ
インが発生した例を示す平面図である。
【図20】実施例11の液晶表示装置の構成を示す平面
図である。
【符号の説明】
11 第1の基板 12 第2の基板 20 液晶 21 液晶分子 22 配向処理区分の境界 23 ディスクリネーション 25 蓄積容量部 26 遮光部 31,32 配向膜 35 第1の配向剤層 36 第2の配向剤層 40 レジスト 54 能動素子 55 ゲートバスライン 56 ドレインバスライン 57 絶縁層 58 蓄積容量端子 71 画素電極 72 共通電極 74 切り込み部 75 分断防止端子 80 ラビングローラ A,B 領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 成嘉 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 芝原 栄男 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 平井 良彦 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向して設けられた第1の基板及び第2の
    基板と、前記第1の基板上にマトリックス状に設けられ
    た画素電極と、前記画素電極ごとに少なくとも一つずつ
    前記第1の基板上に設けられ対応する画素電極を駆動す
    る能動素子と、前記第1の基板上に設けられ前記各能動
    素子がそれぞれ接続されるゲートバスライン及びドレイ
    ンバスラインと、前記第2の基板上に設けられた共通電
    極と、前記第1の基板及び前記第2の基板の間に挟持さ
    れた液晶とを有し、 前記液晶の配向状態が微小な領域ごとに異なるように、
    前記第1の基板及び前記第2の基板の少なくとも一方が
    前記微小な領域に対応して区分して配向処理されている
    液晶表示装置において、 配向処理区分の境界の少なくとも1つが前記画素電極を
    横切るように位置し、 前記画素電極を横切るように位置する前記配向処理区分
    の境界の少なくとも1つに整合して、前記画素電極がそ
    の平面形状において少なくとも一つの切り込み部を有し
    ていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記液晶の配向状態の異なる微小な領域の
    うち少なくとも一つの領域において、前記両基板間に挟
    持された液晶がツイステッドネマチック型の配向状態に
    ある請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記画素電極を横切る位置に設定された前
    記配向処理区分の境界の少なくとも1つに整合して、前
    記第1の基板あるいは前記第2の基板あるいはその両方
    の基板上に、ディスクリネーションあるいは前記切り込
    み部あるいはその両方を隠蔽する遮光部が設けられてい
    る請求項1あるいは請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】前記遮光部が、前記ゲートバスラインを構
    成する導電性薄膜層と同一の層で構成されるか、あるい
    は前記ドレインバスラインを構成する導電性薄膜層と同
    一の層で構成されるか、あるいはその両方で構成される
    請求項3記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】前記切り込み部のうち少なくとも一つの切
    り込み部の近傍に、前記第1の基板上に設けられ前記画
    素電極に電気的に接続される分断防止端子を有する請求
    項1〜請求項4記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】前記分断防止端子が、前記ゲートバスライ
    ンを構成する導電性薄膜層と同一の層で構成されるか、
    あるいは前記ドレインバスラインを構成する導電性薄膜
    層と同一の層で構成されるか、あるいはその両方で構成
    される請求項5記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記分断防止端子の少なくとも一部が前記
    遮光部の少なくとも一部を兼ねる請求項5あるいは請求
    項6記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】前記画素電極を横切るように位置する前記
    配向処理区分の境界のうち少なくとも一つの境界の両側
    の各々の微小な領域において、両基板間中央部付近の液
    晶分子が、電圧印加時に、該液晶分子の両端部のうち該
    境界から遠い側の端部が前記第1の基板から離れる方向
    に立ち上がるように、前記配向処理がなされている請求
    項1〜請求項7記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】前記切り込み部の少なくとも一つの形状
    が、前記微小な領域のうち少なくとも一つの領域におい
    て、前記画素電極の部位のうち、前記配向処理区分の境
    界が該画素電極の辺を横切っている位置の近傍の部位で
    且つ前記第1の基板の表面近傍の液晶分子の長手方向に
    位置する部位を切り取る形状である請求項8記載の液晶
    表示装置。
  10. 【請求項10】前記画素電極を横切るように位置する前
    記配向処理区分の境界のうち少なくとも一つの境界の両
    側の各々の微小な領域において、両基板間中央部付近の
    液晶分子が、電圧印加時に、該液晶分子の両端部のうち
    該境界に近い側の端部が前記第1の基板から離れる方向
    に立ち上がるように、前記配向処理がなされている請求
    項1〜請求項7記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】前記切り込み部の少なくとも一つの形状
    が、前記配向処理区分の境界に沿って前記切り込み部の
    長手方向が位置するような細長い形状である請求項10
    記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】前記細長い形状である切り込み部の少な
    くとも一つにおいて、該切り込み部の長手方向の中心線
    の位置が該配向処理区分の境界位置と概ね一致する請求
    項11記載の液晶表示装置。
  13. 【請求項13】前記細長い形状である切り込み部の少な
    くとも一つの形状が、前記画素電極に細長い穴をあける
    形状である請求項11あるいは請求項12記載の液晶表
    示装置。
  14. 【請求項14】前記細長い形状である切り込み部の少な
    くとも一つの形状が、前記画素電極の両側あるいは片側
    から該配向処理区分の境界に沿って該画素電極を切り込
    む形状である請求項11あるいは請求項12記載の液晶
    表示装置。
  15. 【請求項15】前記切り込み部のうち、前記画素電極の
    両側あるいは片側から該配向処理区分の境界に沿って該
    画素電極を切り込む形状である切り込み部に付随する画
    素電極の角部の少なくとも一つに面取りが施されている
    請求項14記載の液晶表示装置。
  16. 【請求項16】前記微小な領域のうち少なくとも一つの
    領域において、前記切り込み部に付随する画素電極の角
    部のうち、前記第1の基板表面の液晶分子の長手方向と
    は異なる方向に位置する角部に面取りが施されている請
    求項15記載の液晶表示装置。
  17. 【請求項17】前記配向処理区分の境界の少なくとも一
    つが、前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように
    且つ少なくとも一部が前記ゲートバスラインと前記画素
    電極との間に位置するように設定されており、該境界の
    両側の各々の微小な領域において、両基板間中央部付近
    の液晶分子が、電圧印加時に、該液晶分子の両端部のう
    ち該境界に近い側の端部が前記第1の基板から離れる方
    向に立ち上がるように、前記配向処理がなされている請
    求項1〜請求項16記載の液晶表示装置。
  18. 【請求項18】前記画素電極が、あるいは前記画素電極
    ごとに前記第1の基板上に設けられその画素電極に接続
    された蓄積容量端子が、またあるいはその両方が、その
    画素電極を駆動する能動素子に接続するゲートバスライ
    ンとは異なるゲートバスラインに対して、絶縁層を介し
    て重なり部を有して蓄積容量部を形成しており、 前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように且つ少
    なくとも一部が前記ゲートバスラインと前記画素電極と
    の間に位置するように設定されている前記配向処理区分
    の境界のうち少なくとも一つが、前記画素電極とその画
    素電極を駆動する能動素子に接続するゲートバスライン
    との間に設けられている請求項17記載の液晶表示装
    置。
  19. 【請求項19】前記配向処理区分の境界の少なくとも一
    つが、前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように
    且つ少なくとも一部が前記ゲートバスライン上に位置す
    るように設定されており、該境界の両側の各々の微小な
    領域において、両基板間中央部付近の液晶分子が、電圧
    印加時に、該液晶分子の両端部のうち該境界から遠い側
    の端部が前記第1の基板から離れる方向に立ち上がるよ
    うに、前記配向処理がなされている請求項1〜請求項1
    6記載の液晶表示装置。
  20. 【請求項20】前記ゲートバスラインの延びる方向に沿
    うように且つ少なくとも一部が前記ゲートバスライン上
    に位置するように設定されている前記配向処理区分の境
    界が、そのゲートバスラインの、ゲートバスラインの延
    びる方向に直交する方向での幅の、ほぼ中央部を通る請
    求項19記載の液晶表示装置。
  21. 【請求項21】前記画素電極が、あるいは前記画素電極
    ごとに前記第1の基板上に設けられその画素電極に接続
    された蓄積容量端子が、またあるいはその両方が、その
    画素電極を駆動する能動素子に接続するゲートバスライ
    ンとは異なるゲートバスラインに対して、絶縁層を介し
    て重なり部を有して蓄積容量部を形成しており、 前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように且つ少
    なくとも一部が前記ゲートバスライン上に位置するよう
    に設定されている前記配向処理区分の境界が、前記ゲー
    トバスライン上でドレインバスラインあるいは蓄積容量
    端子等の他の配線あるいは電極が重なっていない部分の
    形状を大まかに長方形とみなした場合の該長方形の幅を
    ほぼ二等分するような位置に設定されている請求項19
    記載の液晶表示装置。
  22. 【請求項22】前記画素電極の各辺のうち、前記配向処
    理区分の境界の少なくとも一つが横切っておりかつ前記
    ゲートバスラインあるいは前記ドレインバスラインの延
    びる方向に沿った辺のうち少なくとも一つの辺の形状
    が、その辺とその辺に沿ったゲートバスラインあるいは
    ドレインバスラインとの間隔が前記配向処理区分の境界
    の両側で異なるような変形形状であることを特徴とする
    請求項1〜請求項21記載の液晶表示装置。
  23. 【請求項23】前記各微小な領域において、前記第1の
    基板の表面近傍の液晶分子の両端部のうち、両基板間中
    央部付近から前記第1の基板の表面に向かって液晶分子
    の配向方向をたどったときに、両基板間中央部付近の液
    晶分子の両端部のうち電圧印加時に第1の基板から離れ
    るように立ち上がる端部に対応する端部の方向を第1の
    基板の表面近傍での実質的なプレチルト方向と定義した
    場合、 前記変形形状である辺の少なくとも一つの形状が、該変
    形形状である辺の部位のうち、第1の基板の表面近傍で
    の実質的なプレチルト方向とは逆の方向に位置する部位
    において、その辺とその辺に沿ったゲートバスラインあ
    るいはドレインバスラインとの間隔がそれ以外の部位に
    おけるよりも大きいような形状である請求項22記載の
    液晶表示装置。
  24. 【請求項24】対向して設けられた第1の基板及び第2
    の基板と、前記第1の基板上にマトリックス状に設けら
    れた画素電極と、前記画素電極ごとに少なくとも一つず
    つ前記第1の基板上に設けられ対応する画素電極を駆動
    する能動素子と、前記第1の基板上に設けられ前記各能
    動素子がそれぞれ接続されるゲートバスライン及びドレ
    インバスラインと、前記第2の基板上に設けられた共通
    電極と、前記第1の基板及び前記第2の基板の間に挟持
    された液晶とを有し、 前記液晶の配向状態が微小な領域ごとに異なるように、
    前記第1の基板及び前記第2の基板の少なくとも一方が
    前記微小な領域に対応して区分して配向処理されている
    液晶表示装置において、 配向処理区分の境界の少なくとも1つが前記画素電極を
    横切るように位置し、 前記画素電極の各辺のうち、前記配向処理区分の境界の
    少なくとも一つが横切っておりかつ前記ゲートバスライ
    ンあるいは前記ドレインバスラインの延びる方向に沿っ
    た辺のうち少なくとも一つの辺の形状が、その辺とその
    辺に沿ったゲートバスラインあるいはドレインバスライ
    ンとの間隔が前記配向処理区分の境界の両側で異なるよ
    うな変形形状であることを特徴とする液晶表示装置。
  25. 【請求項25】前記液晶の配向状態の異なる微小な領域
    のうち少なくとも一つの領域において、前記両基板間に
    挟持された液晶がツイステッドネマチック型の配向状態
    にある請求項24記載の液晶表示装置。
  26. 【請求項26】前記各微小な領域において、前記第1の
    基板の表面近傍の液晶分子の両端部のうち、両基板間中
    央部付近から前記第1の基板の表面に向かって液晶分子
    の配向方向をたどったときに、両基板間中央部付近の液
    晶分子の両端部のうち電圧印加時に第1の基板から離れ
    るように立ち上がる端部に対応する端部の方向を第1の
    基板の表面近傍での実質的なプレチルト方向と定義した
    場合、 前記変形形状である辺の少なくとも一つの形状が、該変
    形形状である辺の部位のうち、第1の基板の表面近傍で
    の実質的なプレチルト方向とは逆の方向に位置する部位
    において、その辺とその辺に沿ったゲートバスラインあ
    るいはドレインバスラインとの間隔がそれ以外の部位に
    おけるよりも大きいような形状である請求項24あるい
    は請求項25記載の液晶表示装置。
  27. 【請求項27】前記画素電極を横切る位置に設定された
    前記配向処理区分の境界の少なくとも1つに整合して、
    前記第1の基板あるいは前記第2の基板あるいはその両
    方の基板上に、ディスクリネーションを隠蔽する遮光部
    が設けられている請求項24あるいは請求項26記載の
    液晶表示装置。
  28. 【請求項28】前記遮光部が、前記ゲートバスラインを
    構成する導電性薄膜層と同一の層で構成されるか、ある
    いは前記ドレインバスラインを構成する導電性薄膜層と
    同一の層で構成されるか、あるいはその両方で構成され
    る請求項27記載の液晶表示装置。
  29. 【請求項29】前記画素電極を横切るように位置する前
    記配向処理区分の境界のうち少なくとも一つが境界の両
    側の各々の微小な領域において、両基板間中央部付近の
    液晶分子が、電圧印加時に、該液晶分子の両端部のうち
    該境界から遠い側の端部が前記第1の基板から離れる方
    向に立ち上がるように、前記配向処理がなされている請
    求項24〜請求項28記載の液晶表示装置。
  30. 【請求項30】前記画素電極を横切るように位置する前
    記配向処理区分の境界のうち少なくとも一つの境界の両
    側の各々の微小な領域において、両基板間中央部付近の
    液晶分子が、電圧印加時に、該液晶分子の両端部のうち
    該境界に近い側の端部が前記第1の基板から離れる方向
    に立ち上がるように、前記配向処理がなされている請求
    項24〜請求項28記載の液晶表示装置。
  31. 【請求項31】前記配向処理区分の境界の少なくとも一
    つが、前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように
    且つ少なくとも一部が前記ゲートバスラインと前記画素
    電極との間に位置するように設定されており、該境界の
    両側の各々の微小な領域において、両基板間中央部付近
    の液晶分子が、電圧印加時に、該液晶分子の両端部のう
    ち該境界に近い側の端部が前記第1の基板から離れる方
    向に立ち上がるように、前記配向処理がなされている請
    求項24〜請求項30記載の液晶表示装置。
  32. 【請求項32】前記画素電極が、あるいは前記画素電極
    ごとに前記第1の基板上に設けられその画素電極に接続
    された蓄積容量端子が、またあるいはその両方が、その
    画素電極を駆動する能動素子に接続するゲートバスライ
    ンとは異なるゲートバスラインに対して、絶縁層を介し
    て重なり部を有して蓄積容量部を形成しており、 前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように且つ少
    なくとも一部が前記ゲートバスラインと前記画素電極と
    の間に位置するように設定されている前記配向処理区分
    の境界のうち少なくとも一つが、前記画素電極とその画
    素電極を駆動する能動素子に接続するゲートバスライン
    との間に設けられている請求項31記載の液晶表示装
    置。
  33. 【請求項33】前記配向処理区分の境界の少なくとも一
    つが、前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように
    且つ少なくとも一部が前記ゲートバスライン上に位置す
    るように設定されており、該境界の両側の各々の微小な
    領域において、両基板間中央部付近の液晶分子が、電圧
    印加時に、該液晶分子の両端部のうち該境界から遠い側
    の端部が前記第1の基板から離れる方向に立ち上がるよ
    うに、前記配向処理がなされている請求項24〜請求項
    30記載の液晶表示装置。
  34. 【請求項34】前記ゲートバスラインの延びる方向に沿
    うように且つ少なくとも一部が前記ゲートバスライン上
    に位置するように設定されている前記配向処理区分の境
    界が、そのゲートバスラインの、ゲートバスラインの延
    びる方向に直交する方向での幅の、ほぼ中央部を通る請
    求項33記載の液晶表示装置。
  35. 【請求項35】前記画素電極が、あるいは前記画素電極
    ごとに前記第1の基板上に設けられその画素電極に接続
    された蓄積容量端子が、またあるいはその両方が、その
    画素電極を駆動する能動素子に接続するゲートバスライ
    ンとは異なるゲートバスラインに対して、絶縁層を介し
    て重なり部を有して蓄積容量部を形成しており、 前記ゲートバスラインの延びる方向に沿うように且つ少
    なくとも一部が前記ゲートバスライン上に位置するよう
    に設定されている前記配向処理区分の境界が、前記ゲー
    トバスライン上でドレインバスラインあるいは蓄積容量
    端子等の他の配線あるいは電極が重なっていない部分の
    形状を大まかに長方形とみなした場合の該長方形の幅を
    ほぼ二等分するような位置に設定されている請求項33
    記載の液晶表示装置。
  36. 【請求項36】前記各微小な領域において、前記第1の
    基板の表面近傍の液晶分子の両端部のうち、両基板間中
    央部付近から前記第1の基板の表面に向かって液晶分子
    の配向方向をたどったときに、両基板間中央部付近の液
    晶分子の両端部のうち電圧印加時に第1の基板から離れ
    るように立ち上がる端部に対応する端部の方向を第1の
    基板の表面近傍での実質的なプレチルト方向としたとき
    に、 前記微小な領域のうち、前記能動素子が配置されている
    微小な領域の少なくとも一つにおいて、該微小な領域に
    おける実質的プレチルトの方向とは逆側の位置に該能動
    素子が配置されている請求項1〜請求項35記載の液晶
    表示装置。
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