JPH08251597A - 動画像符号化/復号化装置 - Google Patents

動画像符号化/復号化装置

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JPH08251597A
JPH08251597A JP5147895A JP5147895A JPH08251597A JP H08251597 A JPH08251597 A JP H08251597A JP 5147895 A JP5147895 A JP 5147895A JP 5147895 A JP5147895 A JP 5147895A JP H08251597 A JPH08251597 A JP H08251597A
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moving image
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JP5147895A
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Inventor
Takeshi Nakajo
健 中條
Toshiaki Watanabe
敏明 渡邊
Kenji Datake
健志 駄竹
Yoshihiro Kikuchi
義浩 菊池
Takashi Ida
孝 井田
Noboru Yamaguchi
昇 山口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】伝送路や蓄積媒体での誤り率が高い場合にも誤
りの影響を抑え、フレーム間で誤りが伝搬することを防
いで効率的にリフレッシュを行うことができる動画像符
号化装置を提供する 【構成】入力動画像信号101を複数の画素からなる複
数のブロックに分割するブロック化回路102と、分割
されたブロック毎に符号化モードを選択するモード選択
回路105と、選択された符号化モードで入力動画像信
号101の各ブロックを符号化する第1の符号化回路1
08,109,112と、選択された符号化モードを示
すモード情報を符号化する第2の符号化回路113とを
有し、モード選択回路105は、隣接する2画面間の差
分が所定の閾値以上のブロックについてイントラ符号化
を行う第1の画面とインター予測符号化を行う第2の画
面とを含む複数種類の画面を選択的に設定可能に構成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、動画像符号化/復号
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】TV電話、TV会議システム、携帯情報
端末、ディジタルビデオディスクシステムおよびディジ
タルTV放送システムなどのように動画像信号を伝送/
蓄積するシステムにおいては、動画像信号をできるだけ
少ない情報量に圧縮符号化し、得られた圧縮符号化信号
である符号列を伝送路/蓄積媒体へ伝送/蓄積し、伝送
/蓄積された符号列を復号化することによって元の動画
像信号を再生する。
【0003】このようなシステムにおいては、一般に動
画像符号化装置と動画像復号化装置の間の伝送路/蓄積
媒体に誤りが存在すると、復号化装置で正しい情報が得
られないため、十分な画質の復号画像が得られないとい
う問題が存在する。伝送路/蓄積媒体に誤りがある場合
の対策は種々考えられているが、その中で有効な方法と
しては、符号化装置側で1フレーム内に周期的に前フレ
ームの情報を使用せずに符号化を行う、つまりフレーム
内符号化を行う画素領域を挿入して、誤りの影響によっ
て乱れた画面をリフレッシュする方法がある。
【0004】リフレッシュについては、例えばMPEG
2で検討されていた(ISO/IEC CD13818
−2)では、マクロブロックと呼ばれる16画素×16
画素の単位でフレーム内符号化とフレーム間符号化を切
り替えられるようにしておき、縦30マクロブロック×
横44マクロブロックで構成される1フレームの横2行
のマクロブロックをフレーム内符号化し、1フレーム時
間毎に2行ずつスライドさせる15フレームで1周期と
なるイントラスライスと呼ばれる方法が示されている。
この方式では図7に示すように、領域2でフレーム間符
号化する場合には、動きベクトルの探索範囲を既にリフ
レッシュされていない領域1から行わないように制限す
ることで、最悪2周期で完全にリフレッシュされること
を保証している。
【0005】また、旧CCITTのH.261ではDC
Tのミスマッチを解消するために、マクロブロックを1
32回符号化する間に1度はイントラマクロブロックを
使うことを推奨している(安田編著:“マルチメディア
符号化の国際標準”,p.89,丸善)。さらに、伝送
路での誤りによる画質劣化を解消するために、1992
年画像符号化シンポジウム(PCSJ’92),6−
1,“セル廃棄耐性を有するATM画像符号化方式”に
おいても用いられているように、周期的にフレーム内符
号化のフレーム(イントラフレーム)やスライス(イン
トラスライス)が挿入される。
【0006】このような周期リフレッシュ方式の問題点
としては、伝送路/蓄積媒体の誤り率が高い時には、誤
りの影響によって乱れた画面がリフレッシュされる以前
に新たな誤りの影響が復号画像に波及しているために、
リフレッシュの効果が十分に発揮されないということが
挙げられる。リフレッシュの効果を高めるためにはリフ
レッシュの周期を短くすればよいが、その場合にはフレ
ーム間符号化と比較して符号化効率の落ちるフレーム内
符号化の割合が高くなるため、全体としての符号化効率
が低下して、画質が劣化するという問題が発生する。
【0007】また、リフレッシュ方式自体の問題点とし
ては、フレーム間で誤りの影響を伝搬することを防ぐこ
とはできるが、リフレッシュされた領域のフレーム内符
号化情報自体に誤りがあった場合には、誤り自体の影響
を抑えることができないということが挙げられる。リフ
レッシュのフレーム内符号化情報は、他の箇所の符号化
情報と比較して相対的に符号量が多いために、伝送路/
蓄積媒体で誤りが発生する確率が相対的に高くなる。さ
らに、リフレッシュ領域においては前フレームの情報を
使わないため符号化効率が悪く、特に低ビットレートに
おいてリフレッシュ領域の情報の占める割合が大きくな
り、符号化性能が低下するという問題がある。
【0008】また、図8に示すようにリフレッシュを周
期的にイントラスライスを挿入することで実現する場
合、リフレッシュの直後に誤りが発生すると、領域1内
で1周期分の誤りが伝搬する。この場合、画面の動領域
では静止領域に比較して誤りによる画質劣化が残りやす
いが、周期リフレッシュでは動領域であるか静止領域で
あるかは考慮されない。
【0009】一方、伝送路/蓄積媒体での誤りに対する
別の対策として、符号化装置から出力される可変長符号
を一定の長さ、例えば239ビットに区切り、これに誤
り訂正符号16ビットを付加して伝送路/蓄積媒体に出
力し、復号化装置では誤り訂正を施した後に動画像信号
を再生する方法がある。この方法は、誤り率が十分低い
場合には十分に誤りを訂正できるが、誤り率が高くなっ
てくると誤り訂正符号だけでは十分に訂正できなくな
る。可変長符号に誤りが残っていると可変長符号の長さ
が分からなくなり、それ以降全くでたらめに復号化が行
われることになるため、復号画像が大きく劣化する。
【0010】そこで、復号化装置での可変長復号化に際
して、可変長符号テーブルに存在しない可変長符号が見
つかった場合、または復号値が有り得ない状態になった
場合には、誤りが発生したものとみなして復号化処理を
停止して次の同期符号の検出を開始し、その間のデータ
を全て捨てて、画面に表示しない方法がとられる。しか
し、可変長符号テーブルはもともと冗長度が少なくなる
ように作成されているため、テーブルに存在しない符号
の数は少なく、誤りが検出される確率は低い。また、復
号値が有り得ない状態になる確率も低い。そのため、実
際に誤りが発生した時点から誤りが検出されるまでにか
なり時間がかかり、それまでの誤った復号結果が画面に
表示され、復号画像が劣化するという結果となってい
た。
【0011】さらに、伝送路/蓄積媒体での誤りのもう
一つの対策として、動き補償予測において予測信号に1
より小さい係数を乗じるリーク予測も知られているが、
このリーク予測を行うと、画像信号の直流分が変動する
ため、画像の明るさが変動してしまうという問題が発生
する。
【0012】また、伝送路/蓄積媒体において誤りが生
じた際の復号化装置における同期回復の方法として、同
期符号が用いられる。誤りが検出されてから同期符号が
検出されるまでのデータは全て捨てられるので、捨てら
れるデータ量をなるべく少なくするためには、できるだ
け多く同期符号を挿入すれば良い。しかし、同期符号を
挿入すればするほどその分の画像の情報量を減らさなけ
ればならないので、符号化性能が低下するという問題が
発生する。
【0013】同期符号について具体的に説明すると、例
えば旧CCITTのH.261では図21(b)に示さ
れる11MB×3ラインで構成されるGOB(グループ
オブブロック)毎に、図21(a)のように同期符号が
付加される。図21(a)は1フレーム分のデータの並
びであり、ここでGOB#1と記されているデータは第
1のGOBの符号化データである。GOB#3等につい
ても同様である。各ピクチャの同期符号PSは、以下に
示すように16ビットのユニークワード(UW)に4ビ
ットの“0”を付加した符号が用いられる。
【0014】 また、各GOBの同期符号GSは、以下に示すように1
6ビットのUWに4ビットで表現したGOBの番号を付
加した符号が用いられている。
【0015】 GOBの番号が分かれば、各MBの画面内の位置が特定
できる。また、ISOのMPEG1では、図22(b)
に示される画像の走査順に連なる1つまたは複数のMB
で構成されるスライス毎に、図22(a)のように同期
符号が付加される。図22(a)は1フレーム分のデー
タの並びであり、ここでslice#1と記されている
データは、第1のスライスの符号化データである。sl
ice#2等も同様である。各ピクチャの同期符号PS
は、以下に示すように24ビットのUWに8ビットの0
を付加した符号が用いられる。
【0016】 また、各スライスの同期符号SSは、以下に示すように
24ビットのUWに8ビットで表現したスライスの先頭
のMBが属するSVPの値を付加した符号が用いられて
いる。
【0017】 なお、SVPの値は1から175までとしている。各M
Bの画面内の位置は、SVPとスライスの先頭のMBの
アドレスから特定できる。以上述べた同期符号の構成に
ついては、安田編著、“マルチメディア符号化の国際標
準”、丸善にその詳細が記載されている。
【0018】また、同期符号は符号長の長いユニークワ
ードを用いことから、低いレートで符号化する場合に
は、誤りによる同期外れを回復するために同期符号を頻
繁に挿入すると、全体の符号量に占める同期符号の割合
が大きくなるため、符号化効率が大幅に低下してしま
う。また、MPEG1では各MBの画面内での位置を特
定するためにSVPと先頭のMBのアドレス情報の2つ
の情報が必要となるので、誤りの影響を受けやすい。
【0019】一方、動画像信号の圧縮符号化の他の方式
として、条件付き画素補充(CR:Conditional Replen
ishment )方式が知られている。この方式は例えば日経
エレクトロニクス1984.4.23号、pp.197
〜203に記載された“テレビ会議用のカラー・テレビ
信号を帯域圧縮し、ディジタル電話回線で伝送する”と
題した記事に示されるように、符号化装置において参照
フレームメモリに一つ前の書き換え済みのフレームのデ
ータを蓄積しておき、8×8画素のブロック単位で現フ
レームと参照フレームとの誤差(類似していない度合
い)を計算し、この誤差がしきい値を上回るブロックは
大きく変化しているため、参照フレームメモリの内容を
更新すると共に、そのブロックに関する情報を符号化し
て伝送/蓄積する。復号化装置においては、伝送/蓄積
されてきた符号化情報を用いて再生したフレーム内の該
当するブロックを書き直し、また誤差がしきい値を下回
ったブロックは変化が小さいため、何も処理せず書き換
えもしない。なお、しきい値は符号化装置の出力部に設
けられた出力バッファが空あるいは満杯にならないよう
に、レート制御回路で決定される。
【0020】この条件付き画素補充方式は、変化の大き
なブロック(情報量の大きなブロック)は頻繁に参照フ
レームメモリが書き換えられるため、重要な情報の画質
劣化はすぐに回復するという利点を有する反面、前述し
た動き補償予測誤差を符号化する方式に比較して符号化
効率が低い。また、現フレームと参照フレームの間の変
化量を原信号どうしで求めると、静止領域の変化量はほ
とんど0であるため、出力バッファに余裕が出来ても、
その領域の参照フレームメモリの内容は書き換えられな
い。従って、量子化誤差や誤りによる画質劣化がいつま
でも残ってしまう問題がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の動画像符号化/復号化装置では、次のような問題点が
ある。
【0022】伝送路/蓄積媒体での誤り対策の一つであ
る周期リフレッシュ方式では、誤り率が高い時には誤り
の影響によって乱れた画面がリフレッシュされる以前に
新たな誤りの影響が復号画像に波及するためにリフレッ
シュの効果が十分に発揮されず、またリフレッシュの効
果を高めるためにリフレッシュの周期を短くすると、符
号化効率の落ちるフレーム内符号化の割合が高くなるた
め、全体としての符号化効率が低下して画質が劣化す
る。さらに、リフレッシュされた領域のフレーム内符号
化情報自体に誤りがあった場合には誤りの影響を抑える
ことができないという問題があった。
【0023】また、伝送路/蓄積媒体での誤り対策の他
の例として可変長符号を一定の長さに区切り、誤り訂正
符号を付加して伝送路/蓄積媒体に出力し、復号化装置
で誤り訂正を施した後に動画像信号を再生する方法は、
誤り率が高くなってくると誤り訂正符号だけでは十分に
訂正できなくなり、可変長符号に誤りが残っていると可
変長符号の長さが分からなくなる結果、それ以降全くで
たらめに復号化が行われることになるため、復号画像が
大きく劣化する。
【0024】この問題を解決するため、可変長復号化に
際して可変長符号テーブルに存在しない可変長符号が見
つかった場合、または復号値が有り得ない状態になった
場合に、誤りが発生したものとして復号化処理を停止し
て次の同期符号の検出を開始し、その間のデータを全て
捨てて画面に表示しない方法では、可変長符号テーブル
はもともと冗長度が少なくなるように作成されておりテ
ーブルに存在しない符号の数は少なく、誤りが検出され
る確率は低く、復号値が有り得ない状態になる確率も低
いため、実際に誤りが発生した時点から誤りが検出され
るまでにかなり時間がかかり、それまでの誤った復号結
果が画面に表示され、復号画像が劣化するという問題が
あった。また、他の誤り対策としてリーク予測を行う方
法は、画像信号の直流分が変動するため、画像の明るさ
が変動してしまうという問題がある。
【0025】伝送路/蓄積媒体において誤りが生じたと
きの復号化装置における同期回復のために同期符号を用
いた場合、誤りが検出されてから同期符号が検出される
までのデータは全て捨てられるので、捨てられるデータ
量をなるべく少なくするために多くの同期符号を挿入す
ると、画像の情報量を減らさなければならないので、符
号化性能が低下するという問題が発生する。
【0026】さらに、同期符号は符号長の長いユニーク
ワードを用いることから、低いレートで符号化する場合
には、誤りによる同期外れを回復するために同期符号を
頻繁に挿入すると、全体の符号量に占める同期符号の割
合が大きくなるため、符号化効率が大幅に低下してしま
う。また、各マクロブロックの画面内での位置を特定す
るために2つの情報が必要となるので、誤りの影響を受
けやすいという問題がある。
【0027】一方、条件付き画素補充方式は誤り耐性が
高いが、反面、変化の大きなブロックは符号化効率が低
く、また画像の静止領域で量子化誤差や誤りによる画質
劣化がいつまでも残ってしまう問題がある。
【0028】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、誤り耐性が高く、しかも符号化性能に優
れた動画像符号化/復号化装置を提供するものである。
すなわち、本発明の第1の目的は、伝送路や蓄積媒体で
の誤り率が高い場合にも誤りの影響を抑え、フレーム間
で誤りが伝搬することを防いで効率的にリフレッシュを
行うことができる動画像符号化/復号化装置を提供する
ことにある。
【0029】本発明の第2の目的は、伝送路や蓄積媒体
での誤りに対する検出精度を高め誤った復号結果を出力
しないようにすることにより、誤りによる画質劣化を抑
えることができる動画像符号化/復号化装置を提供する
ことにある。
【0030】本発明の第3の目的は、周期リフレッシュ
による符号量の増加を抑えて符号化効率の高い動画像符
号化/復号化装置を提供することにある。
【0031】本発明の第4の目的は、画像の静止領域に
おいて生じた画質劣化を周期リフレッシュに比べて早く
リフレッシュすることができる動画像符号化/復号化装
置を提供することにある。
【0032】本発明の第5の目的は、伝送路や蓄積媒体
での誤りに対する同期回復能力が高く、同期回復のため
の冗長な符号量を少なくできると共に、誤りの影響を低
減できる動画像符号化/復号化装置を提供することにあ
る。
【0033】本発明の第6の目的は、伝送路や蓄積媒体
での誤りに強く、しかも条件付き画素補充方式の符号化
効率を高めることができる動画像符号化/復号化装置を
提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る動画像
符号化装置は、入力動画像信号を複数の画素からなる複
数のブロックに分割するブロック分割手段と、このブロ
ック分割手段により分割されたブロック毎に符号化モー
ドを選択するモード選択手段と、このモード選択手段に
より選択された符号化モードで前記入力動画像信号の各
ブロックを符号化する第1の符号化手段と、前記モード
選択手段により選択された符号化モードを示すモード情
報を符号化する第2の符号化手段とを有し、前記モード
選択手段は、隣接する2画面間の差分が所定の閾値以上
のブロックについてイントラ符号化を行う第1の画面と
インター予測符号化を行う第2の画面とを含む複数種類
の画面を選択的に設定することを特徴とする。
【0035】ここで、前記モード選択手段は、前記隣接
する2画面間の差分が所定の閾値以上のブロックについ
てインター予測符号化を行い、該差分が該閾値に満たな
いブロックの少なくとも一部についてイントラ符号化を
行う第3の画面を前記複数種類の画面の一つとしてさら
に含むことを特徴とする。
【0036】第1の発明に係る動画像復号化装置は、複
数の画素からなるブロック毎に選択された符号化モード
で動画像信号を符号化した符号列を復号化して元の動画
像信号を再生する第1の復号化手段と、前記符号化モー
ドを示すモード情報を符号化してなる符号列を復号化す
る第2の復号化手段と、この第2の復号化手段により復
号化されたモード情報に基づいて前記第2の復号化手段
の復号化モードを選択するモード選択手段とを有し、前
記モード選択手段は、隣接する2画面間の差分が所定の
閾値以上のブロックについてイントラ符号化を行う第1
の画面とインター予測符号化を行う第2の画面とを含む
複数種類の画面に対応して前記復号化モードを選択的に
設定することを特徴とする特徴とする。
【0037】第2の発明に係る動画像符号化装置は、入
力動画像信号を圧縮符号化した符号化データを可変長符
号化する可変長符号化手段と、この符号化手段から出力
される符号列を複数の可変長符号からなる符号化単位毎
に所定ビット数ずつに区切って各区切りの符号を加算
し、該加算値の下位所定ビット数の値をチェックサムと
して生成するチェックサム生成手段と、このチェックサ
ム生成手段により生成されたチェックサムを前記符号化
単位の各々に付加して出力するチェックサム付加手段と
を有することを特徴とする。
【0038】第2の発明に係る動画像復号化装置は、動
画像信号を圧縮符号化した符号化データを可変長符号化
した符号列を復号化して元の動画像信号を再生する復号
化手段と、前記符号列を複数の可変長符号からなる符号
化単位毎に所定ビット数ずつに区切って各区切りの符号
を加算し、該加算値の下位所定ビット数の値を前記符号
化単位の各々に付加されているチェックサムと比較する
ことにより、前記符号列の誤りを検出する誤り検出手段
とを有することを特徴とする。
【0039】第3の発明に係る動画像符号化装置は、入
力動画像信号および該入力画像信号に動き補償を行って
得られた動き補償予測信号をそれぞれ周波数帯の異なる
複数のサブバンドに分割する第1および第2のサブバン
ド分割手段と、前記複数のサブバンドのうち最低周波の
サブバンドについては、画面を複数の領域に分割した各
領域毎に所定周期内に少なくとも一回前記第1のサブバ
ンド分割手段からの該最低周波のサブバンドの入力動画
像信号をイントラ符号化する第1の符号化手段と、前記
複数のサブバンドのうち最低周波以外のサブバンドにつ
いては、前記第2のサブバンド分割手段からの該最低周
波以外のサブバンドの動き補償予測信号に1より小さい
係数を乗じて得られたリーク予測信号と前記第1のサブ
バンド分割手段からの該最低周波以外のサブバンドの動
画像信号との予測誤差信号を符号化する第2の符号化手
段とを有することを特徴とする。
【0040】また、第2の発明に係る動画像符号化装置
において、伝送路/蓄積媒体での誤り率に応じて、イン
トラ符号化によりリフレッシュする領域およびリーク予
測の係数を増減する手段を備えることを特徴とする。
【0041】さらに、伝送路/蓄積媒体での誤り率に応
じて、動画像信号の1画面内に挿入する同期符号の数を
増減する手段を備えたことを特徴とする。
【0042】第3の発明に係る動画像復号化装置は、再
生動画像信号に動き補償を行って得られた動き補償予測
信号を周波数帯の異なる複数のサブバンドに分割するサ
ブバンド分割手段と、前記複数のサブバンドのうち最低
周波のサブバンドについては、画面を複数の領域に分割
した各領域毎に所定周期内に少なくとも一回前記サブバ
ンド分割手段からの該最低周波の動き補償予測信号と予
測誤差信号とを加算して、前記再生動画像信号を復号化
する第1の復号化手段と、前記複数のサブバンドのうち
最低周波以外のサブバンドについては、前記サブバンド
分割手段からの該最低周波以外のサブバンドの動き補償
予測信号に1より小さい係数を乗じて得られたリーク予
測信号と前記再生動画像信号とを加算して前記再生動画
像信号を生成する第2の復号化手段とを有することを特
徴とする。
【0043】第4の発明に係る動画像符号化装置は、入
力動画像信号を複数の画素からなる複数のブロックに分
割するブロック分割手段と、前記入力動画像信号を前記
ブロック毎にイントラ符号化とインター符号化に選択的
に切り換えて符号化する符号化手段と、前記入力動画像
信号の前記ブロックの各々が連続的にイントラ符号化さ
れていない画面数をカウントするカウント手段と、この
カウント手段のカウント値がより大きなブロックについ
て前記符号化手段により強制的にイントラ符号化させる
制御を行う制御手段とを有することを特徴とする。
【0044】第5の発明に係る動画像符号化装置は、フ
レーム毎に付加した同期符号と、フレームを複数の画素
で構成される複数の矩形ブロックで分割した際の複数の
ブロックラインを含むブロック群に対して、画面最上部
のブロック群を除いたブロック群に付加した同期符号を
有するシンタックスの符号列を出力することを特徴とす
る。
【0045】第6の発明に係る動画像符号化装置は、入
力動画像信号を複数の画素からなる複数のブロックに分
割するブロック分割手段と、このブロック分割手段によ
り分割されたブロック毎に前記入力動画像信号を符号化
する符号化手段と、この符号化手段により得られた符号
化情報を復号化して再生画像信号を生成する局部復号化
手段と、少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積する
蓄積手段と、前記入力動画像信号に対する前記再生画像
信号のブロック毎の誤差を示す第1の誤差評価値を計算
する第1の計算手段と、前記入力動画像信号に対する前
記参照画像信号のブロック毎の誤差を示す第2の誤差評
価値を計算する第2の計算手段と、前記第1の誤差評価
値に非負の値を加えた値をしきい値として、前記第2の
誤差評価値が該しきい値よりも大きいか否かを判定する
判定手段と、この判定手段の判定結果に基づき、前記第
2の誤差評価値が前記しきい値よりも大きいブロックに
ついて前記蓄積手段に蓄積されている参照画像信号を前
記再生画像信号で書き換えるとともに、該ブロックの前
記符号化情報および該ブロックについて該書き換えを行
った旨を示す書き換え情報を出力する手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0046】第7の発明に係る動画像符号化装置は、入
力動画像信号を複数の画素からなる複数のブロックに分
割するブロック分割手段と、このブロック分割手段によ
り分割されたブロック毎に前記入力動画像信号を符号化
する符号化手段と、この符号化手段により得られた符号
化情報を復号化して再生画像信号を生成する局部復号化
手段と、少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積する
蓄積手段と、前記入力動画像信号と前記参照画像信号と
の間の動きパラメータを検出して出力する動きパラメー
タ検出手段と、前記動きパラメータに基づいて前記蓄積
手段に蓄積された参照画像信号を動き補償して動き補償
予測画像信号を作成する動き補償予測手段と、前記動き
補償予測画像信号により前記蓄積手段に蓄積されている
参照画像信号を書き替える手段と、前記入力動画像信号
に対する前記再生画像信号のブロック毎の誤差を示す第
1の誤差評価値を計算する第1の計算手段と、前記入力
動画像信号に対する前記動き補償予測画像信号のブロッ
ク毎の誤差を示す第2の誤差評価値を計算する第2の計
算手段と、前記第1の誤差評価値に非負の値を加えた値
をしきい値として、前記第2の誤差評価値が該しきい値
よりも大きいか否かを判定する判定手段と、この判定手
段の判定結果に基づき、前記第2の誤差評価値が前記し
きい値よりも大きいブロックについて前記蓄積手段に蓄
積されている参照画像信号を前記再生画像信号で書き換
えるとともに、該ブロックの前記符号化情報および該ブ
ロックについて該書き換えを行った旨を示す書き換え情
報を出力する手段とを有することを特徴とする。
【0047】第8の発明に係る動画像復号化装置は、動
画像信号を複数の画素からなる複数のブロック毎に符号
化して得られた符号化情報を復号化して再生画像信号を
生成する復号化手段と、少なくとも1画面分の参照画像
信号を蓄積する蓄積手段と、前記動画像信号と参照画像
信号との間の動きパラメータに基づいて前記蓄積手段に
蓄積された参照画像信号を動き補償して動き補償予測画
像信号を作成する動き補償予測手段と、前記複数のブロ
ックのうち書き換え情報が送られたブロックについては
該ブロックの前記再生画像信号を出力するとともに前記
蓄積手段に蓄積されている参照画像信号を該再生画像信
号で書き換え、該書き換え情報が送られないブロックに
ついては前記動き補償予測画像信号を出力する手段とを
有することを特徴とする。
【0048】また、前記復号化手段は、前記符号化情報
を複数の異なる成分に分割し、これらの各成分をそれぞ
れ異なる後処理を施した後に合成して前記再生画像信号
として出力することを特徴とする。
【0049】第9の発明に係る動画像符号化装置は、現
画面の画像信号を複数の画素で構成される複数のブロッ
クに分割してブロック毎に参照画像との誤差評価値を計
算する第1のステップと、少なくとも該誤差評価値がし
きい値を上回ったブロックを用いて誤差評価値がしきい
値を上回るブロック数が最小となる動きパラメータを検
出する第2のステップを有し、要求に応じて第3ステッ
プ以降ではそれ以前のステップまでに誤差評価値がしき
い値を上回ったブロックを用いて、誤差評価値がしきい
値を上回るブロック数が最小となる動きパラメータを検
出することを特徴とする。
【0050】第10の発明に係る動画像符号化装置は、
入力動画像信号を複数の画素からなる複数のブロックに
分割するブロック分割手段と、このブロック分割手段に
より分割されたブロック毎に前記入力動画像信号を符号
化する符号化手段と、この符号化手段により得られた符
号化情報を復号化して再生画像信号を生成する局部復号
化手段と、少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積す
る蓄積手段と、前記入力動画像信号と前記参照画像信号
との間の動きパラメータを検出して出力する動きパラメ
ータ検出手段と、前記動きパラメータに基づいて前記蓄
積手段に蓄積された参照画像信号を動き補償して動き補
償予測画像信号を作成する動き補償予測手段と、前記動
き補償予測画像信号により前記蓄積手段に蓄積されてい
る参照画像信号を書き替える手段と、前記入力動画像信
号に対する前記動き補償予測画像信号のブロック毎の誤
差を示す誤差評価値が所定のしきい値よりも大きいか否
かを判定する判定手段と、この判定手段の判定結果に基
づき、前記誤差評価値が前記しきい値よりも大きいブロ
ックについて前記蓄積手段に蓄積されている参照画像信
号を前記再生画像信号で書き換えるとともに、該ブロッ
クの前記符号化情報および該ブロックについて該書き換
えを行った旨を示す書き換え情報を出力する手段とを有
し、前記符号化手段は、前記入力動画像信号の各ブロッ
ク内のエッジをテンプレートマッチングにより検出し、
該エッジのエッジゲインの絶対値が最大となるエッジパ
ターンのインデックスと該エッジゲインおよび該入力動
画像信号の該ブロック内の画素値の平均値を符号化して
前記符号化情報として出力することを特徴とする。
【0051】第10の発明に係る動画像復号化装置は、
動画像信号を複数の画素からなる複数のブロック毎に符
号化して得られた符号化情報を復号化して再生画像信号
を生成する復号化手段と、少なくとも1画面分の参照画
像信号を蓄積する蓄積手段と、前記動画像信号と参照画
像信号との間の動きパラメータに基づいて前記蓄積手段
に蓄積された参照画像信号を動き補償して動き補償予測
画像信号を作成する動き補償予測手段と、前記複数のブ
ロックのうち書き換え情報が送られたブロックについて
は該ブロックの前記再生画像信号を出力するとともに前
記蓄積手段に蓄積されている参照画像信号を該再生画像
信号で書き換え、該書き換え情報が送られないブロック
については前記動き補償予測画像信号を出力する手段と
を有し、前記復号化手段は、前記符号化情報として前記
動画像信号の各ブロック内のエッジのエッジゲインの絶
対値が最大となるエッジパターンのインデックスと該エ
ッジゲインおよび該動画像信号の該ブロック内の画素値
の平均値を符号化した情報を入力とし、該インデックス
に対応したエッジパターンの各要素に該エッジゲインを
乗じた後、該平均値を加算することにより前記再生画像
信号を生成することを特徴とする。
【0052】また、第9または第10の発明に係る動画
像復号化装置において、前記復号化手段により前記符号
化情報が正常に復号化されているか否かを判定する判定
手段と、この判定手段により該符号化情報が正常に復号
化されていないブロックについて前記書き換え情報の有
無に関係なく前記書き替えを禁止する手段とをさらに有
することを特徴とする。
【0053】第11の発明に係る動画像符号化/復号化
装置は、動きパラメータ情報を固定長符号化し、ピクチ
ャヘッダに配置することを特徴とする。
【0054】
【作用】第1の発明においては、隣接する2画面間の差
分が閾値以上のブロックについてイントラ符号化を行う
画面とインター符号化を行う画面とを含む複数の画面を
選択的に設定可能としたことにより、従来と比較して伝
送路/蓄積媒体の誤り率が高い場合にも誤りの影響を極
力小さく抑えることができ、しかも効率的に誤りの影響
をリフレッシュすることができる。
【0055】第2の発明においては、動画像信号を圧縮
符号化した符号化データを可変長符号化して伝送/蓄積
する場合、可変長符号化した符号列にチェックサムを付
加して伝送/蓄積を行い、動画像復号化装置において該
チェックサムを用いて符号列の誤りを検出することによ
り、伝送路/蓄積媒体での誤りの検出精度を高めること
ができる。
【0056】さらに、誤りが検出された復号化結果を出
力しない、つまり画面に表示しないようにすることによ
り、誤りによる画質劣化を抑えることができる。
【0057】第3の発明においては、入力動画像信号を
複数のサブバンドに分割し、最低周波のサブバンドのみ
数ブロックずつイントラ符号化による周期リフレッシュ
を行い、それ以外のサブバンドについてはリーク予測を
行って得られた予測信号を用いてインター符号化を行う
ことにより、周期リフレッシュによる符号量の増加を抑
えることができる。
【0058】また、伝送路/蓄積媒体での誤り率に応じ
て、イントラ符号化によりリフレッシュする領域および
リーク予測の係数を増減したり、動画像信号の1画面内
に挿入する同期符号の数を増減することにより、誤り率
が低い場合は符号化効率が高く、誤り率が高い場合は誤
りによる画質劣化を避けることができる。
【0059】第4の発明においては、入力動画像信号を
複数の画素からなる複数のブロックに分割し、ブロック
毎にイントラ符号化とインター符号化に選択的に切り換
え可能な符号化回路を設けると共に、入力動画像信号の
ブロックの各々が連続的にイントラ符号化されていない
画面数をカウントし、このカウント値がより大きなブロ
ックについて、例えばイントラ符号化によりリフレッシ
ュされていない期間の長いブロックから順に強制的にリ
フレッシュを行うことにより、静止領域での画質劣化を
早く回復させることができる。
【0060】第5の発明においては、動画像符号化装置
から出力される符号列の構造をフレーム毎に付加した同
期符号と、フレームを複数の画素で構成される複数の矩
形ブロックで分割した際の複数のブロックラインを含む
ブロック群に対して、画面最上部のブロック群を除いた
ブロック群に付加した同期符号を有するシンタックスと
し、画面最上部のブロック群に付加する同期符号を省略
することにより、従来の符号列のシンタックスと同じ同
期回復能力を有する場合は、同期符号の全符号量、すな
わち同期回復のための冗長な符号量をより少なくでき、
またシンタックスが従来の符号列のシンタックスと同じ
場合には、同期回復のための冗長な符号量を同期回復能
力がより向上する。
【0061】第6の発明においては、条件付き画素補充
を行う際に、参照フレームメモリを再生画像信号(局部
復号信号)で書き換えることにより、入力動画像信号で
書き換えを行う従来の方式と異なり、静止領域において
も参照フレームメモリに蓄積されている参照画像信号の
符号化歪が大きい場合には、出力バッファに余裕があれ
ば条件付き画素補充が行われるため、静止した動きの少
ないシーンが連続する場合、静止領域での画質が改善さ
れると共に、静止領域で誤りが発生する場合の誤り耐性
を向上させることができる。
【0062】また、入力動画像信号に対する再生画像信
号のブロック毎の誤差を示す誤差評価値に非負の値を加
えた値をしきい値とし、入力動画像信号に対する参照画
像信号のブロック毎の誤差を示す誤差評価値が該しきい
値より大きい場合に条件付き画素補充を行うべく、参照
フレームメモリに蓄積されている参照画像信号の当該ブ
ロックの内容を書き換えると共に、当該ブロックについ
て書き換えを行った旨を示す書き換え情報を出力するこ
とにより、条件付き画素補充を行う方がよい場合に条件
付き画素補充を行わない場合があったり、逆に条件付き
画素補充をしない方がよい場合に条件付き画素補充を行
ってしまうことがなく、常に適切な条件付き画素補充を
行うことができる。
【0063】第7の発明においては、第6の発明による
条件付き画素補充方式に動き補償予測を組み合わせたこ
とにより、第6の発明と同様の効果が得られるほか、動
き補償予測により予測できなかったブロックのみについ
て条件付き画素補充を行えばよいため、従来の条件付き
画素補充方式に比較して、特に動きを含むシーンにおい
て符号化効率が向上する。
【0064】第8の発明においては、動画像復号化装置
において、条件付き画素補充を行う際に、参照フレーム
メモリを局部復号により得られる再生画像信号で書き換
えるようにしているため、最終的に得られる再生画像信
号で書き換えを行う従来の方式と異なり、静止領域にお
いても参照フレームメモに蓄積されている参照画像信号
の符号化歪が大きい場合には、条件付き画素補充が行わ
れる。従って、静止した動きの少ないシーンが連続する
場合、静止領域での画質が改善されると共に、静止領域
で誤りが発生する場合の誤り耐性が向上する。
【0065】第9の発明においては、現画面の画像信号
を複数の画素で構成される複数のブロックに分割してブ
ロック毎に参照画像との誤差評価値を計算する第1のス
テップと、少なくとも該誤差評価値がしきい値を上回っ
たブロックを用いて誤差評価値がしきい値を上回るブロ
ック数が最小となる動きパラメータを検出する第2のス
テップを有し、要求に応じて第3ステップ以降ではそれ
以前のステップまでに誤差評価値がしきい値を上回った
ブロックを用いて、誤差評価値がしきい値を上回るブロ
ック数が最小となる動きパラメータを検出することによ
り、画面内に複数のグローバル動きパラメータが含まれ
ている場合でも、画面内から複数の動きパラメータを抽
出する際、各領域のパラメータを抽出する際の他の動き
パラメータを有する領域の影響を取り除いて、それぞれ
適切な動きパラメータを抽出することができる。
【0066】第10の発明においては、動画像符号化装
置において入力動画像信号の各ブロック内のエッジをテ
ンプレートマッチングにより検出し、該エッジのエッジ
ゲインの絶対値が最大となるエッジパターンのインデッ
クスと該エッジゲインおよび入力動画像信号の該ブロッ
ク内の画素値の平均値を符号化して符号化情報として出
力し、動画像復号化装置において該符号化情報を入力
し、該インデックスに対応したエッジパターンの各要素
に該エッジゲインを乗じた後、該平均値を加算すること
により再生画像信号を生成することによって、エッジぼ
けがなく品質のよい再生画像が得られる。
【0067】第11の発明においては、動きパラメータ
情報を固定長符号化し、ピクチャヘッダに配置すること
により、伝送路/蓄積媒体での誤の影響を少なくするこ
とができる。
【0068】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0069】(実施例1)図1および図2は、第1の発
明に係る動画像符号化装置および動画像復号化装置の実
施例を示すブロック図である。
【0070】まず、図1に示す動画像符号化装置につい
て説明する。図1において、フレーム単位で入力される
入力動画像信号101はまずブロック化回路102で複
数の画素からなる複数のブロック(この例ではマクロブ
ロック)に分割される。分割された各マクロブロックの
入力動画像信号は動き補償予測回路103に入力され、
フレームメモリ104に蓄積されている参照画像信号と
の間の動きベクトルに基づいて動き補償予測が行われ
る。動き補償予測回路103は、動きベクトル情報MV
と予測情報Pを出力する。
【0071】モード選択回路105は、動き補償予測回
路103からの予測情報Pと符号化制御回路106から
の符号化制御情報Cに基いて、入力動画像信号101の
ブロック毎に、図3(a)に示す4つの符号化モードM
ODE0,MODE1,MODE2,MODE3から一
つのモードを選択し、選択した符号化モードを示すモー
ド情報Mを符号化制御回路106に出力する。
【0072】さらに、モード選択回路105は後述する
ようにフレーム内符号化(一般的には、イントラ符号
化)を行うピクチャと、フレーム間差分が閾値以上のブ
ロックについてフレーム内符号化を行うピクチャと、フ
レーム間差分が閾値以上のブロックについてフレーム間
予測符号化(一般的には、インター符号化)を行うピク
チャを選択的に設定するように構成されている。なお、
ここでいうピクチャとは画面に相当するものであり、こ
の例ではフレームに相当する。
【0073】モード選択回路105で第1のモードMO
DE0(Not Coded)、つまり符号化を行わな
いモードが選択された場合は、符号化制御回路106か
らモードMODE0を示すモード情報Mが可変長符号化
回路113に入力され、可変長符号化される。
【0074】また、モード選択回路105で第2のモー
ドMODE1(MC Not Coded)、つまり単
に動きベクトルにより参照画像信号の動き補償のみを行
い、符号化は行わないモードが選択された場合には、符
号化制御回路106からモードMODE1を示すモード
情報Mと動きベクトル情報MVが可変長符号化回路11
3に入力され、可変長符号化される。
【0075】さらに、モード選択回路105で第3のモ
ードMODE2(INTRA)、つまりフレーム内符号
化モードと、第4のモードMODE3(INTRA+D
QUANT)、つまりフレーム内符号化モードであって
かつ量子化ステップサイズの変更を行うモードが選択さ
れた場合には、ブロック化回路101で分割された各ブ
ロックの入力動画像信号が符号化制御回路106からの
制御によりMODE2またはMODE3のときのみオン
となるスイッチ107を介してDCT(離散コサイン変
換)回路108に入力され、離散コサイン変換される。
DCT回路108で得られたDCT係数情報は、量子化
回路109で量子化される。
【0076】量子化されたDCT係数情報は2分岐さ
れ、一方は可変長符号化回路112で可変長符号化され
る。一方、量子化されDCT係数情報の他方は、逆量子
化回路110およびIDCT(逆離散コサイン変換)回
路111により量子化回路109およびDCT回路10
8の処理と逆の処理を順次受けた後、局部復号信号が生
成される。この局部復号信号は、次のフレームの入力動
画像信号の符号化のためにフレームメモリ104に参照
画像信号として蓄えられる。このフレームメモリ104
からの参照画像信号は、動き補償予測回路103に入力
される。
【0077】動き補償予測回路103は、予測情報Pを
計算して出力すると共に、モード選択回路105で選択
されたモードがMODE1の時は、入力動画像信号10
1とフレームメモリ104からの参照画像信号(1フレ
ーム前の局部復号信号)との間の動きベクトルを求めて
動きベクトル情報MVを出力する。
【0078】マルチプレクサ114は、可変長符号化回
路112,113で可変符号化された符号列を後述する
図6に示されるシンタックスに基づいて多重化する。多
重化された符号列は出力バッファ115に送られ、一定
のレートに平滑化される。この出力バッファ115から
は、バッファ量を示すバッファ量情報Bが符号化制御回
路106に送られる。符号化制御回路106は、バッフ
ァ量情報Bに基づいてバッファ量が一定となるように符
号化制御、具体的には量子化回路109および逆量子化
回路110での量子化ステップサイズの制御を行う。出
力バッファ115で一定のレートに平滑化された符号列
116は、図示しない出力部を経て伝送路または蓄積媒
体(以下、伝送路/蓄積媒体と称する)出力される。
【0079】次に、図2に示す動画像復号化装置につい
て説明する。図2において、図1の動画像符号化装置か
ら出力され図示しない伝送路/蓄積媒体を介して入力さ
れてきた符号列121は、図示しない入力部で受信さ
れ、入力バッファ122に一度蓄えられる。デマルチプ
レクサ123は、入力バッファ122に蓄えられた符号
列を1フレーム毎に図5に示されるシンタックスに基づ
いて分離し、可変長復号化回路124,125に出力す
る。可変長復号化回路124では、図1の可変長符号化
回路112で符号化された量子化DCT係数情報が復号
化される。可変長復号化回路125では、図1の可変長
符号化回路113で符号化されたモード情報Mおよび動
きベクトル情報MVが復号化される。
【0080】可変長復号化回路125で復号化されたモ
ード情報Mはモード判定回路126に入力される。モー
ド判定回路126では、モード情報Mが第1のMODE
0を示している時は、フレームメモリ131に参照画像
信号として蓄えられている再生画像信号をスイッチ13
0で選択して出力動画像信号132として出力させ、モ
ード情報Mが第2のモードMODE1を示している時
は、フレームメモリ131に蓄えられている再生画像信
号のうち動きベクトル情報MVが指し示している領域の
画像信号をスイッチ130で選択して出力動画像信号1
32として出力させる。
【0081】さらに、モード判定回路126はモード情
報Mが第3のモードMODE2または第4のモードMO
DE3を示している時はスイッチ127をオンにし、可
変長復号化回路124で復号化された量子化DCT係数
情報を逆量子化回路128で逆量子化させ、かつ逆DC
T(逆離散コサイン変換)回路129によって逆離散コ
サイン変換処理させることにより、再生画像信号を生成
させる。この再生画像信号は、スイッチ130を介して
出力動画像信号132として出力されるか、またはフレ
ームメモリ131に参照画像信号として蓄積される。
【0082】図4は、本実施例における入力動画像信号
101が1マクロブロック分入力される毎のモード選択
回路105の動作を示すフローチャートである。まず、
図3(b)のピクチャヘッダ(PCT)に記述されたピ
クチャタイプ(PICTURE TYPE)によって、
図5(b)に示すように1フレーム目のフレーム内符号
化するピクチャINTRAと、フレーム間差分が閾値以
上のブロックをフレーム内符号化するピクチャCRと、
フレーム間差分が閾値以上のブロックをフレーム間予測
符号化するピクチャMCの区別を判定する(ステップS
101)。本実施例では、図5(a)に示すように、C
Rピクチャは入力動画像信号101と局部復号画像信号
との差分が閾値(この例では閾値を“2”としている)
以上のマクロブロックをフレーム内符号化し、またMC
ピクチャはNot Codedになるマクロブロックを
フレーム内符号化して周期リフレッシュする方式を採用
している。
【0083】ステップS101での判定結果がCRピク
チャの場合は、予測情報Pと第1の閾値th1を比較す
る(ステップS102)。ここで、もしPがth1以上
ならば、次の判定(ステップS103)へ進み、そうで
なければMODEに「0」を代入し(ステップS10
8)、終了する。ステップS103では、予測情報Pと
第2の閾値th2との比較を行い、もしPがth2以上
ならば次の判定(ステップS104)へ進み、そうでな
ければMODEに「1」を代入し(ステップS10
7)、終了する。ステップS104では、符号化制御情
報Cの内の量子化ステップサイズ変更情報C.dqua
ntをチェックして、ONならばMODEに「4」を代
入し(ステップS105)、OFFならばMODEに
「3」を代入し(ステップS106)、終了する。
【0084】ステップS101での判定結果がMCピク
チャの場合は、予測情報Pと第1の閾値th1を比較す
る(ステップS109)。ここで、もしPがth1より
小さければ、次の判定(ステップS110)へ進み、そ
うでなければMODEに「1」を代入し(ステップS1
15)、終了する。ステップS110では、Frame
_No mod MB_Column値、つまりマクロ
ブロックの縦方向のアドレスiとフレームカウンタ値F
rame_Noを1ピクチャの縦方向のマクロブロック
数MB_Columnで割った余りと比較して、等しけ
れば次の判定(ステップS111)へ進み、等しくなけ
ればMODEに「0」を代入し(ステップS114)、
終了する。ステップS111では、符号化制御情報Cの
内の量子化ステップサイズ変更情報C.dquantを
チェックして、ONならばMODEに「4」を代入し
(ステップS112)、OFFならばMODEに「3」
を代入し(ステップS113)、終了する。
【0085】ここで、予測情報Pはマクロブロック毎の
輝度信号についての入力動画像信号と局部復号信号の絶
対値差分の平均であり、次式で計算される。
【0086】 また、th1<th2の関係が成り立つ。
【0087】図5は、CRピクチャとMCピクチャの組
み合わせの一例を示している。図5(a)ではCRピク
チャとMCピクチャを1フレーム毎に繰り返している。
このようなピクチャの組み合わせとすることにより、画
面の動きに応じて効率的にリフレッシュを行うことがで
きる。また、組み合わせ方としては図5(b)に示すよ
うにCRピクチャ1枚に対してMCピクチャを2枚にす
る方式や、図5(c)に示すように画像に応じてCRピ
クチャとMCピクチャを画像の動きに応じて適応的に切
り替える方式なども可能である。
【0088】次に、図6に示した本実施例における符号
化情報のシンタックスについて説明する。ピクチャレイ
ヤには、図6(a)に示すようにピクチャヘッダと上位
レイヤおよび下位レイヤがある。ピクチャヘッダにはピ
クチャ単位での同期コードとパラメータを記述してい
る。上位レイヤには符号化情報のうち重要情報と考えら
れるものを記述し、下位レイヤには通常の符号化情報を
記述する。上位レイヤはピクチャヘッダの中にある同期
コードの直後に記述されるために、下位レイヤに比較し
て誤りの影響を受ける確率が小さいためである。
【0089】より具体的には、本実施例ではピクチャヘ
ッダには図6(b)に示すように同期コードSYNCと
表示順序TRとピクチャタイプPCTおよび量子化ステ
ップサイズQUANTを記述している。また、上位レイ
ヤには図6(c)に示すようにマクロブロックのモード
情報MODEとフレーム内符号化のマクロブロックのD
C係数DC INTRAを記述している。さらに、下位
レイヤには図6(d)に示すように動きベクトルMVと
量子化ステップサイズ変更情報DQUANTとDCT係
数のTCOFとEOBを記述している。
【0090】別の伝送方法としては、上位レイヤの符号
化情報に優先的に誤り訂正符号や誤り検出符号をかける
ことにより、下位レイヤよりも誤りに対する耐性を強め
ることも考えられる。
【0091】このように本実施例によれば、フレーム間
差分(隣接する2画面間の差分)が閾値以上のブロック
についてフレーム内符号化を行うピクチャ(イントラ符
号化を行う画面)と、フレーム間差分が閾値以上のブロ
ックについてフレーム間予測符号化(インター符号化を
行う画面)とを行うピクチャを選択的に設定可能とした
ことにより、従来と比較して伝送路/蓄積媒体の誤り率
が高い場合にも誤りの影響を極力小さく抑えることがで
き、しかも効率的に誤りの影響をリフレッシュすること
ができるという利点を有する。
【0092】なお、本実施例ではフレームを単位とする
動画像符号化/復号化装置の例を示したが、入力動画像
信号がインタレース信号で、フィールドを単位とする場
合でも適用可能であることは言うまでもない。
【0093】(実施例2)図9は、第2の発明に係る動
画像符号化/復号化装置の実施例を示すブロック図であ
る。
【0094】動画像符号化装置1においては、入力動画
像信号201がいわゆる信号源符号化を行うための動画
像符号化部202に入力される。動画像符号化部202
は、例えば前フレームの局部復号信号を動き補償して得
られた予測信号と入力動画像信号201との差信号であ
る動き補償予測誤差信号を生成し、これを離散コサイン
変換(DCT)した後、得られたDCT係数情報を量子
化して出力する。この動画像符号化部202の出力は、
可変長符号化部203で所定の符号化単位毎に可変長符
号化され、符号列として出力される。ここで、符号化単
位は例えば複数の動きベクトル情報がまとまったもの、
または複数のDCT係数情報がまとまったものである。
【0095】可変長符号化部203から出力される符号
列はチェックサム計算部204に入力され、複数の可変
長符号からなる処理単位毎にチェックサムが計算され
る。具体的には、処理単位の符号列を所定ビット数、例
えば4ビットずつに区切り、それらの各区切りの符号の
値を加算していき、その加算値の下位所定ビット数の
値、例えば下位4ビットの値がチェックサムとして生成
される。
【0096】こうしてチェックサム計算部204で生成
されたチェックサムはチェックサム付加部205に入力
され、ここで可変長符号化部203から出力される符号
列の各符号化単位の後ろに付加されて、伝送路/蓄積媒
体206へ送出される。
【0097】一方、動画像復号化装置2においては、伝
送路/蓄積媒体206を介して入力されてきた符号列が
可変長復号化部207で可変長復号化されると同時に、
チェックサム検査/誤り検出部208でチェックサムが
計算され、入力の符号列に付加されているチェックサム
と比較されることにより、誤りが検出される。
【0098】チェックサム検査/誤り検出部208にお
いて、計算したチェックサムと入力の符号列に付加され
ているチェックサムが一致すると、可変長復号化部20
7で復号化されたデータがそのまま動画像復号化部20
9に送られ、復号化が行われることにより、再生画像信
号210が出力される。動画像復号化部209は、動画
像符号化部202の逆の処理を行うもので、例えば可変
長復号化部207からの量子化DCT係数情報を逆量子
化し、さらに逆離散コサイン変換(逆DCT)を行って
動き補償予測誤差信号を生成し、これと前フレームの再
生画像信号を動き補償して得られた予測信号とを加算し
て再生画像信号210を生成する。
【0099】なお、動画像符号化装置1において可変長
符号の符号列にチェックサムを付加した後、さらに誤り
訂正符号を付加して出力し、動画像復号化装置2におい
て誤り訂正を行ってもよい。
【0100】次に、図10および図11を用いてチェッ
クサム計算部204でのチェックサムの生成とチェック
サム検査/誤り検出部208での検査/誤り検出の簡単
な例を説明する。図10は、種々の入力値に対する可変
長符号の例を示している。図11(a)には、入力値
1,3,5,0,2,3,1を可変長符号化して得られ
た符号列が示されている。チェックサムのビット数を4
ビットとすると、チェックサム計算部204で図11
(a)の符号列を頭から4ビットずつ区切り、図11
(b)に示すように各区切りの符号の値を加算してい
く。区切りのビットの数が足りない場合は、残りを0と
みなして加算する。こうして得られた加算値の下4ビッ
トを、チェックサム付加部205で図11(a)のよう
にチェックサムとして可変長符号の符号列の後ろに付加
して出力する。
【0101】今、図11(a)のようにチェックサムが
付加された符号列の8ビット目に伝送路/蓄積媒体で誤
りが発生したとすると、この符号列を動画像復号化装置
2において可変長復号化部207で可変長復号化して得
られた結果は、図11(c)に示すように1,3,1,
1,1,0,2となり、誤りが発生した位置より以降は
全くでたらめな復号結果となってしまう。また、誤りに
よって可変長符号の長さも間違って認識されるため、チ
ェックサム検査/誤り検出部208で検査されるチェッ
クサムの位置も違ってくる。しかし、チェックサム検査
/誤り検出部208で計算したチェックサムと動画像符
号化装置1においてチェックサム付加部205で付加さ
れたチェックサムと認識して取り出した値とを比較する
と、この場合は一致しないので、途中で誤りが発生した
ことが分かる。
【0102】チェックサムを検査することにより高い確
率で誤りを検出できるが、チェックサムの後ろにくる符
号が分かっている場合は、それを検査することにより、
さらに誤り検出の精度を高めることができる。例えば、
符号化単位毎に同期符号が付加されている場合、チェッ
クサムの後ろには必ず同期符号がくる。従って、チェッ
クサムが一致していて、かつその後ろに同期符号があれ
ば、可変長符号は長さについても値についても正しく復
号化されていることになる。
【0103】このように本実施例によれば、動画像符号
化装置において動画像信号を圧縮符号化した符号化デー
タを可変長符号化して伝送/蓄積する場合、可変長符号
化した符号列にチェックサムを付加して伝送/蓄積を行
い、動画像復号化装置において該チェックサムを用いて
符号列の誤りを検出することにより、伝送路/蓄積媒体
での誤りの検出精度を高めることができる。
【0104】(実施例3)図12は、第2の発明に係る
動画像符号化/復号化装置の他の実施例を示すブロック
図であり、図9に示した実施例2の構成にさらに誤り制
御部211が追加されている点が特徴である。この誤り
制御部211は、チェックサム検査/誤り検出部208
からの誤り検出信号を監視しておおよその誤り率を求
め、誤り率がある閾値より多い場合は(a) チェックサム
のビット数や数を多くする、(b) 同期符号の数を多くす
る、(c) リーク予測係数を小さくする、(d) 周期リフレ
ッシュする領域を大きくするといった誤り制御を行う。
この場合、誤り率の閾値は手動で設定してもよい。ま
た、この閾値を動画像符号化装置の出力データに付加し
て伝送/蓄積するようにすれば、動画像符号化装置と動
画像復号化装置とで誤り制御を一致させることができ
る。
【0105】このように本実施例によれば、実施例2と
同様に伝送路/蓄積媒体での誤りの検出精度を高めるこ
とができることに加えて、誤りが検出された復号化結果
を出力しない、つまり画面に表示しないようにすること
により、誤りによる画質劣化を抑えることができる。
【0106】(実施例4)図13は、第3の発明に係る
動画像符号化装置の実施例を示すブロック図である。
【0107】入力動画像信号301は第1のサブバンド
分割部302に入力され、周波数帯の異なる複数のサブ
バンドに分割される。一方、動き補償部302に現フレ
ームの画像信号である入力動画像信号301と前フレー
ムの画像信号である参照画像信号316が入力され、参
照画像信号に対する入力動画像信号301の動きを解析
した結果(動きパラメータ、動きベクトル)に基づき参
照画像信号が動き補償されることにより、動き補償予測
信号が出力される。
【0108】動き補償予測信号は第2のサブバンド分割
部304に入力され、入力動画像信号301と同様に、
周波数帯の異なる複数のサブバンドに分割される。そし
て、このサブバンドに分割された動き補償予測信号に、
リーク予測部305で1より小さい係数(リーク予測係
数)が乗じられる。ここで、再生画像信号の直流成分が
ずれないようにするため、最低周波のサブバンドの動き
補償予測信号にはリーク予測係数を乗じないことが重要
である。最低周波のサブバンドに関しては画面を複数の
領域(ブロックでもよい)に分割し、その各領域毎に一
定の周期でスイッチ306をオフにすることにより、減
算器308に供給する予測信号307を“0”として前
フレームの情報を使わないフレーム内符号化処理を行
い、周期リフレッシュを行う。
【0109】すなわち、第1のサブバンド分割部302
によりサブバンドに分割された現フレームの入力動画像
信号は減算器308に入力され、ここで予測信号307
との誤差である予測誤差信号309が求められる。この
予測誤差信号309は量子化器310で量子化され、動
画像符号化データ311として図示しない伝送路/蓄積
媒体へ出力される。また、量子化器310で量子化され
た予測誤差信号は逆量子化器312で逆量子化され、加
算器313で予測信号307と加算されることにより、
サブバンド局部復号信号としてフレームメモリ313に
蓄積される。ここで、最低周波のサブバンドに関して上
記のように画面の各領域毎に一定の周期でスイッチ30
6をオフにして予測信号307を“0”とすれば、フレ
ーム内符号化処理が行われることになり、周期リフレッ
シュが行われる。
【0110】図14は、図13の動画像符号化装置に対
応する動画像復号化装置の構成を示すブロック図であ
る。図13の動画像符号化装置から伝送路/蓄積媒体を
介して入力されてきた動画像符号化データ321は、逆
量子化器322で逆量子化され、加算器323で予測信
号324と加算され、サブバンド復号信号としてフレー
ムメモリ325に書き込まれる。フレームメモリ325
から読み出されたサブバンド復号信号は、サブバンド合
成部326により全サブバンドの復号信号が合成され、
再生画像信号327として出力される。
【0111】また、再生画像信号327は動き補償部3
28で動き補償され、さらにサブバンド分割部329で
サブバンドに分割され、リーク予測部330でリーク予
測係数が乗じられる。リーク予測部330は、図13の
リーク予測部305と同様に最低周波のサブバンドに関
してはリーク予測係数を乗じない。そして、最低周波の
サブバンドについては、スイッチ331をオフとして加
算器323に供給する予測信号324を“0”にするこ
とにより、周期リフレッシュを行う。
【0112】このように本実施例によれば、入力動画像
信号を複数のサブバンドに分割し、最低周波サブバンド
のみ数ブロックずつフレーム内符号化(イントラ符号
化)処理による周期リフレッシュを行い、それ以外のサ
ブバンドについてはリーク予測を行って得られた予測信
号を用いてフレーム間符号化(インター符号化)を行う
ことにより、周期リフレッシュによる符号量の増加を抑
えることができる。
【0113】図15は、本実施例による動画像符号化/
復号化を行ったときの原画像に対する復号画像のS/N
を示している。誤り対策として、各符号化単位毎に4ビ
ットのチェックサムを、また10帯域に分割した各有意
サブバンドに20ビットの同期符号をそれぞれ付加し、
さらに1フレーム当たり画面の4%ずつリフレッシュを
行い、リーク予測係数0.8のリーク予測を行った例で
ある。チェックサムと同期符号を合わせた符号量は、全
体の約5%である。
【0114】このような誤り対策を施すことにより、平
均S/Nは0.4dB低下した。誤り率が10-4の場
合、誤り対策がないと平均S/Nは8dB低下するが、
この誤り対策を施すことによって、3dBの低下に抑え
られる。この3dBのS/N低下は、視覚的にはほとん
ど知覚できない。すなわち、本実施例のような誤り対策
を施すことにより、伝送路/蓄積媒体の誤り率が10-4
でも、誤りによる復号画像の画質劣化はほとんど知覚で
きない程度に抑えることができる。
【0115】(実施例5)図16は、第4の発明に係る
動画像符号化装置の実施例を示すブロック図である。複
数の画素からなる複数のブロックに分割された入力動画
像信号401は、動きベクトル検出回路402、減算器
403、モード判定回路404およびセレクタ408に
供給される。
【0116】動きベクトル検出回路402では、入力動
画像信号401と動き補償用可変遅延機能を有する参照
フレームメモリ405に蓄えられている参照フレーム
(参照画像信号)との動きベクトルが16×16画素で
構成されるマクロブロック(MB)毎に検出される。
【0117】減算器403は、参照フレームメモリ40
5から入力される動き補償予測信号416と入力動画像
信号401との差分である予測誤差信号406をマクロ
ブロック毎に求め、セレクタ408とモード判定回路4
04に供給する。
【0118】モード判定回路404は、後述するように
減算器403から入力される予測誤差信号406の電力
をブロック毎に計算して、入力動画像信号401の交流
成分の電力を計算した結果と比較し、該ブロックをフレ
ーム内符号化するかフレーム間符号化するかを決定す
る。モード判定回路404から出力されるフレーム内符
号化)イントラ符号化)を行うかフレーム間符号化(イ
ンター符号化)を行うかを示すモード情報407は、セ
レクタ408および409に供給される。
【0119】セレクタ408は、フレーム内符号化の場
合は入力動画像信号401を選択して出力し、またフレ
ーム間符号化の場合は予測誤差信号406を選択して出
力する。セレクタ408より出力される信号は、DCT
回路410において離散コサイン変換され、DCT係数
に変換された後、量子化回路411に入力され、制御回
路424より与えられる量子化ステップサイズ情報42
5に従った量子化ステップサイズで量子化される。一
方、セレクタ409は、フレーム内符号化の場合は
“0”を出力し、またフレーム間符号化の場合は参照フ
レームメモリ405より供給される動き補償予測信号4
16を出力する。
【0120】量子化回路411で量子化されたDCT係
数418は、逆量子化回路412によって逆量子化さ
れ、さらに逆DCT回路413によって再生された後、
セレクタ409より供給される信号と加算回路414で
加算されることによって局部復号信号415となり、参
照フレームメモリ405に参照画像信号として蓄えられ
る。
【0121】モード判定回路404からの予測モードを
示すモード情報417、量子化回路411で量子化され
たDCT係数418、および動きベクトル検出回路40
2で検出された動きベクトル情報419は、可変長符号
化回路420,421および422でそれぞれ可変長符
号化された後、マルチプレクサ423で多重化され、さ
らにバッファ427を介して伝送路/蓄積媒体へ送出さ
れる。
【0122】さらに、マルチプレクサ423において
は、後述する実施例7で説明するように、制御回路42
4により制御される同期付加回路426からの同期符号
が付加される。
【0123】図17は、図16におけるモード判定回路
404の内部構成を示すブロック図である。図17にお
いて、フレーム内/フレーム間判定回路431には入力
動画像信号401と減算器403からの予測誤差信号4
06が入力される。フレーム内/フレーム間判定回路4
31は、入力動画像信号401と予測誤差信号406と
のアクティビティをブロック毎に比較し、該ブロックを
フレーム内符号化するかフレーム間符号化するかを決定
する。アクティビティとしては、例えば入力動画像信号
401の交流電力および予測誤差信号406の信号電力
を用いる。フレーム内/フレーム間判定回路431から
はフレーム内符号化を行うかフレーム間符号化を行うか
の結果が出力され、2入力論理和回路437の一方の入
力端に入力される。
【0124】カウンタ群432は、1フレーム内のマク
ロブロック(MB)の数と同数のカウンタにより構成さ
れ、マクロブロックのアドレス情報を示すMBアドレス
433が入力されることにより、このMBアドレス43
3に対応するカウンタがカウントアップする。1フレー
ム分の処理が終了すると、カウンタ群432内の各カウ
ンタのカウント値(MBのカウント値)は、リフレッシ
ュMB選択回路434に供給される。
【0125】リフレッシュMB選択回路434では、カ
ウント値の大きなMBから所定の個数のMBをリフレッ
シュMBとして選択し、そのリフレッシュMBのアドレ
スをリフレッシュMBアドレスメモリ435に供給す
る。リフレッシュMB選択回路434がリフレッシュM
Bを選択する際、カウント値が同じ場合には画面左上か
らラスタ順で優先させる。次のフレームでは、MBアド
レス比較回路436においてリフレッシュMBアドレス
メモリ435に蓄えられているアドレスとMBアドレス
433とを比較し、両者が一致した場合はリフレッシュ
MBであるため、論理和回路437の他方の入力端にに
フレーム内符号化を行う旨を示す信号を供給する。
【0126】論理和回路437は、該MBをフレーム内
符号化する旨を示す信号がフレーム内/フレーム間判定
回路431あるいはMBアドレス比較回路436のいず
れかより供給された場合には、カウンタ群432にリセ
ット信号を供給し、該MBに対応したカウンタをリセッ
トするとともに、フレーム内符号化するかフレーム間符
号化するかを示すモード情報407を図16中のセレク
タ407および409に供給する。
【0127】図18により本実施例の動作を説明する。
図18において、(a)はカウンタ群432の各カウン
タの値を入力動画像信号401のフレーム番号に対応さ
せて示し、また(b)は各フレームの画像の状態を示し
ている。図18(b)において、右上りの斜線で示され
たMBは、図17のフレーム内/フレーム間判定回路4
31でフレーム内符号化(イントラ符号化)を行うと判
定されたMBであり、左上りの斜線で示されたMBは、
リフレッシュMB選択回路434でリフレッシュMBと
判定されたMBである。ここでは、1フレーム当たり2
2MBが強制的にリフレッシュされるものとして表して
いる。
【0128】このように本実施例によれば、入力動画像
信号を複数の画素からなる複数のブロックに分割し、ブ
ロック毎にイントラ符号化とインター符号化に選択的に
切り換え可能な符号化回路を設けると共に、入力動画像
信号401のブロックの各々が連続的にイントラ符号化
されていないフレーム数(画面数)をカウントし、この
カウント値がより大きなブロックについて強制的にイン
トラ符号化を行う制御を行う。すなわち、イントラ符号
化によりリフレッシュされていない期間の長いブロック
から順に強制的にリフレッシュを行うことにより、静止
領域での画質劣化が早く回復するという効果が得られ
る。
【0129】(実施例6)図19は、第4の発明に係る
動画像符号化装置の他の実施例を示すブロック図であ
る。図16では、フレーム間予測誤差信号を符号化した
のに対して、本実施例では参照フレームメモリ405か
らのフレーム間予測信号416と、入力動画像信号40
1をスイッチ429を介してDCT回路410および量
子化回路411でフレーム内符号化して得られた信号を
逆量子化回路412および逆DCT回路413を経て再
生した再生信号428とを切り換えることにより、参照
画像信号を得て参照フレームメモリ405に蓄えるよう
にしたものである。
【0130】この場合、モード判定回路404では、図
17中のフレーム内/フレーム間判定回路431におい
て予測誤差信号406に代えて予測信号416を入力と
し、この予測信号416と入力動画像信号401との誤
差評価値を求めて、これを所定の閾値と比較し、誤差評
価値が閾値よりも大きい場合には、フレーム内符号化モ
ードとする。
【0131】本実施例によっても、実施例5と同様の効
果が得られる。
【0132】(実施例7)図20〜図22を参照して第
5の発明に係る実施例を説明する。本実施例に係る動画
像符号化装置の構成は、基本的に図16に示した実施例
5と同様でよい。図20は、本実施例における符号列の
シンタックスである。本実施例においては、図20
(b)に示されるように1つあるいは複数のMBライン
で構成されるスライス毎に、図20(a)のように同期
符号が付与される。この同期符号の付与は、図16の同
期符号付加回路426によってマルチプレクサ423か
ら出力される符号列に対して行われる。
【0133】図20(a)は1フレーム分の符号列のデ
ータの並びであり、先頭のフレーム同期を得るためのフ
レーム同期符号PSに続いて、ピクチャのヘッダ情報P
H、第1のスライスのヘッダ情報SH、第1のスライス
の符号化データslice#1、第2のスライスの同期
を得るための同期符号SS、第2のスライスのヘッダ情
報SH、第2のスライスの符号化データslice#2
…のように、順次データが割り当てられる。また、第
3、第4のスライスについても、第2のスライスと同様
である。
【0134】図20(b)の例では、スライスの数は1
〜9まで変えることができる。各ピクチャの同期符号
は、以下に示すようにNビットのUWにMビットの
“0”を付加した符号が用いられる。
【0135】 また、各スライスの同期符号は、以下に示すようにNビ
ットのUW(ユニークワード)にMビットで表現したス
ライスの先頭のMBが属するSVP(スライス垂直位置
情報)の値を付加した符号が用いられている。例えば、
図20(b)の第2のスライスの場合には、以下のよう
になる。
【0136】 なお、0…0は任意の0ランであり、他の符号との兼ね
合いでその長さ(ランレングス)を決めれば良い。
【0137】本実施例では、スライスの構成を1つある
いは複数のMBラインとしているため、各MBの画面内
の位置はスライスのSVPから特定できる。なお、1M
Bラインに含まれるMBの数は、ピクチャよりも上位の
レイヤにおいて決定されている。ここで、図20からも
分かるようにslice#1のSVPは必ず“0”とな
るため、改めてSVPの値を送らなくとも、MBの位置
を特定することが出来る。従って、slice#1の同
期符号は省略している。
【0138】このように、本実施例では動画像符号化装
置から出力される符号列の構造をフレーム毎に付加した
同期符号(PS)と、フレームを複数の画素で構成され
る複数の矩形ブロックで分割した際の複数のブロックラ
インを含むブロック群(この例では、slice#1,
slice#2,…等)に対して、画面最上部のブロッ
ク群(この例では、slice#1)を除いたブロック
群(slice#2,…)に付加した同期符号SSを有
するシンタックスとしている。すなわち、画面最上部の
ブロック群に付加する同期符号を省略している。
【0139】従って、図21または図22に示した従来
の符号列のシンタックスと同じ同期回復能力を有する場
合は、同期符号の全符号量、すなわち同期回復のための
冗長な符号量をより少なくでき、またシンタックスが従
来の符号列のシンタックスと同じ場合には、同期回復の
ための冗長な符号量を同期回復能力がより向上するとい
う利点がある。
【0140】(実施例8)図23は、第6の発明に係る
動画像符号化装置の実施例を示すブロック図である。入
力動画像信号501は、符号化回路502に入力され
る。符号化回路502は、入力動画像信号501を複数
の画素で構成されるブロック毎に符号化し、得られた符
号列(ビットストリーム)を出力バッファ508に供給
する。出力バッファ508は、符号列510を伝送路/
蓄積媒体に所定のレートで出力すると共に、そのバッフ
ァ量(滞留量)をレート制御回路509に供給する。レ
ート制御回路509は、出力バッファ508が空になっ
たり、満杯になったりするのを防ぐための制御信号を符
号化回路502に供給する。符号化回路502はブロッ
ク選択回路503、参照フレームメモリ504、変換回
路505、再生回路506およびブロック符号化回路5
07により構成される。
【0141】図24に、ブロック選択回路503の構成
を示す。ブロック選択回路503では、入力動画像信号
501を複数の画素で構成される複数のブロックに分割
し、ブロック単位で現フレームの入力動画像信号501
と再生回路506からの再生画像信号との類似度が第1
の類似度計算回路511において計算される。この類似
度としては、例えば入力動画像信号501と再生画像信
号との誤差信号電力(errorn )を計算し、この誤
差信号電力が小さければ類似度は大きいと判断する。類
似度計算回路511において計算された誤差信号電力は
加算回路513に供給され、レート制御回路509より
供給される非負(0または正の値)の値Nが加算されて
errorn +Nとなり、これがしきい値thとして比
較回路514の一方の入力端に供給される。
【0142】また、ブロック単位で現フレームの入力動
画像信号501と参照フレームメモリ504からの参照
画像信号との類似度が第2の類似度計算回路512にお
いて同様に例えば両信号間の誤差信号電力(error
p )として計算され、この誤差信号電力が比較回路51
4の他方の入力端に供給される。
【0143】比較回路514においては、類似度計算回
路512から供給される誤差信号電力(errorp
が、加算回路513より供給されるしきい値th=er
rorn +Nと比較される。この比較回路514の比較
結果に基づいて、セレクタ515により誤差信号電力が
しきい値よりも大きい(errorp >errorn
N)場合、つまり条件付き画素補充を行う場合は再生画
像信号が選択され、また誤差信号電力がしきい値以下
(errorp ≦errorn +N)の場合、つまり条
件付き画素補充を行わない場合は参照画像信号が選択さ
れてそれぞれ参照フレームメモリ504に出力され、こ
れによって参照フレームメモリ504が更新される。
【0144】変換回路505ではブロック選択回路50
3においてブロック化された入力動画像信号が供給さ
れ、例えば図25(a)に示すようにDCT回路521
により信号をDCT係数に変換した後、そのDCT係数
を量子化回路522によりレート制御回路509により
設定された量子化ステップサイズに従って量子化して出
力する。この量子化された信号は、再生回路5060供
給されると共に、ブロック符号化回路に供給される。再
生回路506では、変換回路505と逆の過程を経てブ
ロックの再生信号が求められる。すなわち、図25
(b)に示すように変換回路505からの量子化された
DCT係数が逆量子化回路524および逆DCT回路5
25を経て再生され、その再生信号がブロック選択回路
503に供給される。
【0145】ブロック符号化回路507では、量子化さ
れたDCT係数(符号化情報)と、ブロックアドレス
と、誤差信号電力(errorp )がしきい値(th=
errorn +N)より大きい場合において参照フレー
ムメモリ504に蓄積されている該ブロックの参照画像
信号について書き換えを行った旨を示す書き換え情報な
どのサイド情報を多重化した後、出力バッファ508へ
出力する。
【0146】図26(a)(b)は、図23における変
換回路505および再生回路506の別の構成例を示す
ブロック図である。この例に示す変換回路505および
再生回路506は、例えばBTC(Block Truncation Co
ding:岸本他,”静止画像のブロック符号化法”,信学
論(B),J62−B,1,pp.17〜24参照)に
記載されている、画像信号を近似して符号化する方式を
用いたものである。
【0147】すなわち、まず図26(a)に示す変換回
路505においては、近似画像パラメータ検出回路53
1で図23のブロック選択回路503より供給されるブ
ロック化された入力動画像信号を複数のクラスタに分類
し、各画素を分類されたクラスタ代表値で書き換えるこ
とで近似画像信号を得る。量子化回路532は、近似画
像パラメータ検出回路531より供給される各クラスタ
の代表値、クラスタの分類情報等のパラメータを量子化
する。
【0148】一方、図26(b)に示す再生回路506
においては、逆量子化回路534で各クラスタの代表値
やクラスタの分類情報を復元し、これらに基づいて近似
画像生成回路535で近似画像信号を再構成する。
【0149】このように本実施例では、条件付き画素補
充を行う際に、参照フレームメモリ504を再生回路5
06から得られ再生画像信号(局部復号信号)で書き換
えるようにしているため、入力動画像信号で書き換えを
行う従来の方式と異なり、静止領域においても参照フレ
ームメモリ504に蓄積されている参照画像信号の符号
化歪が大きい場合には、出力バッファ508に余裕があ
れば条件付き画素補充が行われる。従って、静止した動
きの少ないシーンが連続する場合、静止領域での画質が
改善されると共に、静止領域で誤りが発生する場合の誤
り耐性が向上するという利点がある。
【0150】また、本実施例では条件付き画素補充を行
うか否かの判定条件として、errorp >error
n +Nの場合、つまり第1の類似度計算回路511で計
算される入力動画像信号に対する再生画像信号のブロッ
ク毎の誤差を示す誤差評価値(errorn )に非負の
値Nを加えた値をしきい値thとし、第2の類似度計算
回路512で計算される入力動画像信号に対する参照画
像信号のブロック毎の誤差を示す誤差評価値(erro
p )がしきい値thより大きい場合に条件付き画素補
充を行うべく、参照フレームメモリ504に蓄積されて
いる参照画像信号の当該ブロックの内容を書き換えると
共に、当該ブロックについて書き換えを行った旨を示す
書き換え情報を出力するようにしている。
【0151】ここで、従来の条件付き画素補充方式で
は、errorp >th′(th′は非負の固定値)の
とき条件付き画素補充を行うようにしていたため、条件
付き画素補充を行う方がよい場合(errorp >er
rorn )に条件付き画素補充を行わない場合があった
り、逆に条件付き画素補充をしない方がよい場合(er
rorp <errorn )に条件付き画素補充を行って
しまう場合があったが、本実施例によればこのような問
題が解決され、常に適切な条件付き画素補充を行うこと
ができる。
【0152】(実施例9)図27は、第7の発明に係る
動画像符号化装置の実施例を示すブロック図である。本
実施例は、実施例8で示した条件付き画素補充方式に動
き補償予測を組み合わせたものであり、図23と対応す
る部分に同一符号を付して相違点を中心に説明する。
【0153】入力動画像信号501は符号化回路502
に入力される。符号化回路502では、入力動画像信号
501を複数の画素で構成されるブロック毎に符号化
し、符号列(ビットストリーム)を出力する。動き補償
ループ540においては、フレームメモリ541に現フ
レームと参照フレームの原画像信号が蓄えられており、
動きパラメータ検出回路542では、この原画像信号ど
うしで現フレームと参照フレーム間の動きパラメータ
(動きベクトル)が検出される。この動きパラメータ
は、ブロック毎に求めてもよいし、画面全体のいわゆる
グローバル動きパラメータとしてを求めてもよい。動き
補償予測回路544は、動きパラメータ検出回路542
より供給される動きパラメータに基づいて、参照フレー
ムメモリ545に蓄えられている参照フレームの再生画
像信号を用いて動き補償予測値を生成する。
【0154】ブロック選択回路543は、図23のブロ
ック選択回路503と同様に図24に示すように構成さ
れ、ブロック単位で現フレームの入力動画像信号501
と動き補償予測信号の類似度が類似度計算回路511に
おいて計算され、誤差信号電力がしきい値thよりも大
きな場合は再生回路506からの再生画像信号が、誤差
信号電力がしきい値thよりも小さい場合は動き補償予
測画像信号がセレクタ515を介して出力され、動き補
償予測回路544を介して参照フレームメモリ545の
非参照領域を更新する。ブロック符号化回路507で
は、DCT係数やブロックアドレスと書き換え情報およ
び動きパラメータ等のサイド情報を多重化した後、出力
する。
【0155】このように本実施例では、実施例8で説明
した条件付き画素補充方式に動き補償予測を組み合わせ
たことにより、実施例8と同様の効果が得られるほか、
動き補償予測により予測できなかったブロックのみにつ
いて条件付き画素補充を行えばよいため、従来の条件付
き画素補充方式に比較して、特に動きを含むシーンにお
いて符号化効率が向上するという利点がある。
【0156】(実施例10)本実施例は、図27の動き
補償ループ540に代えて図28に示す動き補償ループ
550を用いた実施例である。この図28に示す動き補
償ループ550においては、フレームメモリ551に現
フレームの原画像信号が蓄えられており、動きパラメー
タ検出回路552では、この現フレームの原画像信号と
参照フレームメモリ555に蓄えられている参照フレー
ムの再生画像信号間の動きパラメータ(動きベクトル)
が検出される。この動きパラメータはブロック毎に求め
てもよいし、画面全体のグローバル動きパラメータとし
て求めてもよい。動き補償予測回路554では、動きパ
ラメータ検出回路552より供給される動きパラメータ
に基づいて参照フレームメモリ555に蓄えられている
参照フレームの再生画像信号を用いて動き補償予測値を
生成する。
【0157】ここで、動きパラメータの検出およびそれ
に基づく動き補償は、ブロック毎にではなく、画像全体
でのグローバル動きパラメータ検出およびびグローバル
動き補償でもよい。また、動き補償のブロックサイズと
符号化のブロックサイズとが異なっていてもよい。
【0158】(実施例11)図29は、第8の発明に係
る動画像復号化装置の実施例を示すブロック図であり、
図27に示した実施例9の動画像符号化装置に対応した
ものである。図27の動画像符号化装置から出力される
符号列(ビットストリーム)は入力バッファ561を介
して復号化回路562に入力される。復号化回路562
では、まずブロック復号化回路563において多重化さ
れたビットストリームを分離した後、動きパラメータを
含むサイド情報やブロック内の信号のDCT係数情報を
復号化して出力する。再生回路564は、図23に示し
た動画像符号化装置で用いた再生回路505と同様に図
25(b)あるいは図26(b)のように構成され、ブ
ロック内の動画像信号を再生した後、ブロック更新回路
565に供給する。動き補償予測回路566は、ブロッ
ク化復号回路563より供給される動きパラメータに基
づいて、参照フレームメモリ567に蓄えられている参
照フレームの再生画像信号を用いて動き補償予測値を生
成する。
【0159】図30に、ブロック更新回路565の構成
を示す。このブロック更新回路565では、ブロック更
新情報に従って再生回路564からの該ブロックの再生
画像信号と動き補償予測回路566からの動き補償予測
画像信号とをセレクタ569で切り換え、その出力を再
生画像信号568として出力する。
【0160】ここで、動きパラメータの検出および動き
補償はブロック毎にではなく、画面全体でのグローバル
動きパラメータ検出およびグローバル動き補償でもよ
い。また、動き補償のブロックサイズと、符号化のブロ
ックサイズとが異なっていてもよい。
【0161】このように本実施例では、条件付き画素補
充を行う際に、参照フレームメモリ567を再生回路5
64から得られ再生画像信号で書き換えるようにしてい
るため、最終的に得られる再生画像信号で書き換えを行
う従来の方式と異なり、静止領域においても参照フレー
ムメモリ567に蓄積されている参照画像信号の符号化
歪が大きい場合には、条件付き画素補充が行われる。従
って、静止した動きの少ないシーンが連続する場合、静
止領域での画質が改善されると共に、静止領域で誤りが
発生する場合の誤り耐性が向上するという利点がある。
【0162】(実施例12)図31は、第8の発明に係
る動画像復号化装置の他の実施例を示すブロック図であ
る。復号化回路572では、ブロック復号化回路573
において多重化された符号列(ビットストリーム)を分
離した後、動きパラメータを含むサイド情報やブロック
内の信号のDCT係数情報を復号化して出力する。
【0163】再生回路574a,574bは、ブロック
復号化回路2610より供給される符号化情報であるブ
ロック内の信号のDCT係数情報から、性質の異なる2
つの成分(例えば、低周波成分と高周波成分、ブロック
内の画素の平均値とエッジ成分など)毎に復号化信号を
再生してブロック更新回路575に供給する。第1の成
分は動き補償予測回路576aにおいて、第2の成分は
動き補償予測回路576bにおいて、ブロック復号化回
路573より供給される動きパラメータに基づいてそれ
ぞれ動き補償予測される。また、第1の成分は参照フレ
ームメモリ577aに、第2の成分は参照フレームメモ
リ577bにそれぞれ蓄えられる。
【0164】図32に、ブロック更新回路576の構成
を示す。このブロック更新回路576では、ブロック更
新情報に従って、第1の成分の再生画像信号と第1の成
分の動き補償予測画像信号とをセレクタ581aで切り
換え、その出力を後処理回路582aに供給する。
【0165】一方、ブロック更新情報に従って第2の成
分の再生画像信号と第2の成分の動き補償予測画像信号
とをセレクタ581bで切り換え、その出力を後処理回
路582bに供給する。後処理回路582a,582b
では、例えば、低周波成分やブロック内平均値にはLP
F(低域通過フィルタ)処理を施し、高周波成分やエッ
ジ成分にはエッジ強調フィルタ処理を施すことで、各成
分の性質に適合した後処理を行う。成分合成回路583
は、後処理回路582a,582bから出力される各成
分を合成することにより、再生画像信号を生成して出力
する。
【0166】ここで、動きパラメータの検出および動き
補償はブロック毎にではなく、画面全体でのグローバル
動きパラメータ検出およびグローバル動き補償でもよ
い。また、動き補償のブロックサイズと、符号化のブロ
ックサイズとが異なっていてもよい。
【0167】なお、本実施例ではブロック復号化回路5
73において符号化情報を2つの成分に分割したが、3
つ以上に分割してもよい。
【0168】(実施例13)図33は、第9の発明に係
る動画像符号化装置における動きパラメータ検出装置の
構成を示すブロック図である。現フレームの入力動画像
信号601は、現フレームメモリ602に蓄えられると
共に、複数の画素で構成されるブロックに分割され、誤
差評価値計算回路603に供給される。一方、動き補償
予測回路604は、参照フレームメモリ605に蓄えら
れている参照フレームの画像信号から動きパラメータ発
生回路607から供給される動きパラメータの値に従っ
て該ブロックの動き補償予測値を生成し、誤差評価値計
算回路603に供給する。誤差評価値計算回路604
は、該ブロックの現フレームの入力動画像信号601と
動き補償予測信号との誤差評価値を計算し、比較回路6
09に供給する。誤差評価値としては、誤差信号の2乗
和あるいは絶対値和が用いられる。
【0169】比較回路608は、誤差評価値計算回路6
03からの誤差評価値と外部からのしきい値とを比較し
て、誤差評価値がしきい値を上回るった否かを示す信号
をカウンタ610に供給する。カウンタ610は、誤差
評価値がしきい値を上回るブロック数をカウントし、そ
のカウント値を動きパラメータ決定回路611に供給す
る。動きパラメータ決定回路611は、誤差評価値がし
きい値を上回るブロック数が最小となる動きパラメータ
612を出力する。この一連の動きパラメータ検出の終
了後、参照フレームメモリ605には現フレームの入力
動画像信号603が供給され、次のフレームの参照画像
信号となる。
【0170】本実施例では、図34に示すように、以下
のステップを所定の回数繰り返すことでフレーム内の複
数の動きを検出する。
【0171】[ステップ1]まず、現フレームの入力動
画像信号と参照フレームの参照画像信号とのフレーム間
差分信号を求め、フレーム間差分信号の誤差評価値がし
きい値よりも小さなブロックを図34(a)に示す動き
パラメータ0のブロックとする。
【0172】[ステップ2]次に、図34(a)におけ
る誤差評価値がしきい値よりも大きなブロック(白いブ
ロック)を用いて、図33に示した構成で図34(b)
に示すように動きパラメータ1を検出する。
【0173】[ステップ3]次に、図34(b)におけ
る誤差評価値がしきい値を上回るブロック(白いブロッ
ク)を用いて、図33の構成で図24(c)に示す動き
パラメータ2を検出する。
【0174】以上のステップ1〜ステップ3を所定の回
数、あるいは全てのブロックの誤差評価値がしきい値を
下回るまで繰り返す。
【0175】このように本実施例によれば、ステップ3
以降ではそれ以前のステップ1〜2までに誤差評価値が
しきい値を上回ったブロックを用いて、誤差評価値がし
きい値を上回るブロック数が最小となる動きパラメータ
を検出することにより、画面内に複数のグローバル動き
パラメータが含まれている場合でも、画面内から複数の
動きパラメータを抽出する際、各領域のパラメータを抽
出する際の他の動きパラメータを有する領域の影響を取
り除いて、それぞれ適切な動きパラメータを抽出するこ
とができる。
【0176】(実施例14)図35は、第10の発明に
係る動画像符号化装置の実施例を示すブロック図であ
る。入力動画像信号701は、フレームメモリ702に
現フレームの画像信号として蓄えられる。動きベクトル
検出回路703では、フレームメモリ702に蓄えられ
ている現フレームの画像信号と、参照フレームメモリ7
02に蓄えられている参照フレームの画像信号との間で
画面全体の動きを表すグローバル動きベクトルが検出さ
れる。なお、この動きベクトルは小領域毎に求めても良
い。また、動きベクトル検出回路703は、小領域(例
えば16×16画素)毎に該小領域について動き補償を
行うか否かを判定し、その旨を示す情報(MC/noM
C)を出力する。
【0177】ブロックモード選択回路705は、フレー
ムメモリ702より供給される入力動画像信号と、参照
フレームメモリ702より供給される動き補償予測画像
との誤差信号を算出し、誤差評価値としきい値とを比較
することで、そのブロック(例えば、8×8画素)につ
いて条件付き画素補充を行うか否かを判定し、その旨を
示す情報(CR/notCR)を出力する。条件付き画
素補充を行うブロックは後述するように変換回路706
において符号化された後、再生回路707において再生
画像信号が復元され、参照フレームメモリ704内の動
き補償予測画像信号の該ブロックを再生画像信号で更新
する。
【0178】符号化・多重化回路708は、該ブロック
の符号化情報とサイド情報を多重化して符号列(ビット
ストリーム)を構成し、出力バッファ709に供給す
る。出力バッファ709は、伝送路/蓄積媒体に所定の
速度でビットストリームを出力すると共に、そのバッフ
ァ量(滞留量)を示す情報をレート制御回路710に供
給する。レート制御回路710は、出力バッファ709
がオーバフローあるいはアンダフローするのを防ぐため
に、ブロックモード選択回路705に供給するしきい値
の値や変換回路706に供給する量子化パラメータを制
御する。
【0179】図36は、図35に示した動画像符号化装
置に対応する動画像復号化装置の構成を示すブロック図
である。伝送路/蓄積媒体より入力される符号列721
(ビットストリーム)は、入力バッファ722に蓄えら
れた後、分離・復号化回路723に供給される。分離・
復号化回路723は、ビットストリームから該ブロック
の符号化情報およびサイド情報を分離した後、それぞれ
復号化して出力する。再生回路724で復元された条件
付き画素補充が行われたブロック(CRブロック)の再
生画像信号は、参照フレームメモリ726で作成される
動き補償予測画像信号と共にブロック更新回路725に
供給される。ブロック更新回路725は再生画像信号と
動き補償予測画像信号から復号画像信号727再生して
出力すると共に、参照フレームメモリ726を該ブロッ
クの再生画像信号で更新する。
【0180】図37(a)は、図35における変換回路
706の構成を示すブロック図であり、図37(b)は
図35における再生回路707と図36における再生回
路724の構成を示すブロック図である。
【0181】図37(a)に示す変換回路706では、
まず図35のブロックモード選択回路705においてブ
ロック(例えば8×8画素)に分割された各ブロックの
入力動画像信号をサブブロック分割回路731において
サブブロック(例えば4×4画素)に分割する。平均値
算出回路732で各サブブロックの画素の平均値が計算
され、直交変換回路733で2次元直交変換(例えばD
CT)が施される。平均値量子化器734では、直交変
換回路1530より供給される直交変換係数をレート制
御回路710で設定された量子化パラメータに従って量
子化した後、図35の符号化・多重化回路708に出力
する。
【0182】一方、エッジ検出回路735では、各サブ
ブロック毎にエッジパターンメモリ736に蓄えられて
いるエッジパターンとの積和演算を行うことにより、各
エッジパターンに対するエッジゲインを算出し、エッジ
ゲインの絶対値が最も大きなパターンを該サブブロック
のエッジとして選択する。ここで、エッジパターンメモ
リ736には、例えば図38に示す4つの異なるエッジ
パターンp1〜p4が蓄えられており、各要素の和が0
になるようにしている。エッジ検出回路735で検出さ
れたエッジは、デッドゾーン付きの量子化器からなるエ
ッジゲイン量子化器737により量子化された後、図3
5の符号化・多重化回路708に供給される。ここで、
エッジゲイン量子化器737にデッドゾーンを設けるこ
とで、視覚的に重要でない小振幅のエッジは符号化され
ない。ゲート回路738は、エッジゲイン量子化器73
7からの量子化されたエッジゲインが0でないエッジパ
ターンインデックス(図38の例では、p1〜p4のい
ずれであるかを2ビットで表た情報)を出力する。
【0183】次に、図37(b)に示す再生回路707
(724)では、まず平均値逆量子化器741および逆
直交変換回路742により各サブブロックの平均値を再
生する。また、エッジゲイン逆量子化器743でエッジ
ゲインが逆量子化され、この逆量子化されたエッジゲイ
ンが0でないサブブロックでは、エッジパターンインデ
ックスで示されたエッジパターンに、エッジゲイン逆量
子化器743からのエッジゲインを乗算器745で乗ず
ることにより、エッジ信号を再生する。但し、図38の
例では乗算を必要としない。そして、逆直交変換回路7
42からの各サブブロックの平均値と乗算器745から
のエッジ信号を加算器746で加算した後、リミッタ7
47によりダイナミックレンジを0〜255の範囲に制
限して出力する。
【0184】このように本実施例では、動画像符号化装
置において入力動画像信号の各ブロック内のエッジをテ
ンプレートマッチングにより検出し、該エッジのエッジ
ゲインの絶対値が最大となるエッジパターンのインデッ
クスと該エッジゲインおよび入力動画像信号の該ブロッ
ク内の画素値の平均値を符号化して符号化情報として出
力し、動画像復号化装置において該符号化情報を入力
し、該インデックスに対応したエッジパターンの各要素
に該エッジゲインを乗じた後、該平均値を加算すること
により再生画像信号を生成することによって、エッジぼ
けがなく品質のよい再生画像が得られる。
【0185】(実施例15)図39を用いて第11の発
明に係る実施例を説明する。図39(a)はITU−T
のH.261におけるフレームレイヤでの画像データ多
重化構造を説明するためのシンタックを示す図であり、
図39(b)は本実施例における画像データ多重化構造
を説明するためのシンタックスを示す図である。
【0186】フレームレイヤは、ユニークワードで構成
され誤りの影響で失われた復号の同期を回復することが
できるフレーム開始符号PSCと、フレーム番号TRあ
るいはタイプ情報PTYPE等のピクチャヘッダ情報と
で構成される。ここで、フレーム番号TRやタイプ情報
PTYPEは固定長符号化されており、誤りに起因した
復号の同期外れの影響を受けにくい。つまり、ビット反
転の場合は影響を受けない。従って、本実施例では図3
9(b)のように動き補償情報MCIをピクチャヘッダ
に配置しているため、誤りによる同期外れの影響を受け
ずに動き補償予測画像信号を作成することができる。
【0187】(実施例16)図39および図40を用い
て第12の発明に係る実施例を説明する。本実施例で
は、図40に示されるように、入力動画像信号に対し動
き補償を行った後、変化領域(図の例では、右目の部
分)、つまり動き補償予測の当たらなかった領域をフレ
ーム内符号化により書き換えている(条件付き画素補
充)。ここで、動き補償予測画像は、図39(b)のよ
うにピクチャヘッダに配置された動き補償情報MCIを
用いて作成され、条件付き画素補充はGOB層(これ
は、H.261のGOB層に限定されるものではない)
内のデータで実行される。
【0188】従って、GOB層内で誤りが発生すると、
でたらめな再生画像で画素補充を行ってしまうため、G
OB層で誤りが検出された場合には、次の同期符号が検
出されるまで正常な再生画像が得られない確率が非常に
高いため、画素補充を行わない。ここで言う誤り検出と
は、誤り検出符号によるものだけでなく、シンタックス
エラーや、セマンティックスエラーを検出するものであ
っても良い。
【0189】このように本実施例では、動き補償予測誤
差信号を符号化するのではなく、動き補償予測の当たら
ない領域をフレーム内符号化により書き換えることによ
り、誤りに起因した画質劣化の影響が伝搬しにくくなる
という利点がある。
【0190】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば誤
り耐性の高い動画像符号化/復号化装置を提供すること
ができる。より具体的には、本発明によれば次の効果を
奏することができる。
【0191】(1)第1の発明によれば、隣接する2画
面間の差分が閾値以上のブロックについてイントラ符号
化を行う画面とインター符号化を行う画面とを含む複数
の画面を選択的に設定可能としたことにより、従来と比
較して伝送路/蓄積媒体の誤り率が高い場合にも誤りの
影響を極力小さく抑えることができ、しかも効率的に誤
りの影響をリフレッシュすることができる。
【0192】(2)第2の発明によれば、動画像信号を
圧縮符号化した符号化データを可変長符号化して伝送/
蓄積する場合、可変長符号化した符号列にチェックサム
を付加して伝送/蓄積を行い、動画像復号化装置におい
て該チェックサムを用いて符号列の誤りを検出すること
により、伝送路/蓄積媒体での誤りの検出精度を高める
ことができる。さらに、誤りが検出された復号化結果を
出力しない、つまり画面に表示しないようにすることに
より、誤りによる画質劣化を抑えることができる。
【0193】(3)第3の発明によれば、入力動画像信
号を複数のサブバンドに分割し、最低周波のサブバンド
のみ数ブロックずつイントラ符号化による周期リフレッ
シュを行い、それ以外のサブバンドについてはリーク予
測を行って得られた予測信号を用いてインター符号化を
行うことにより、周期リフレッシュによる符号量の増加
を抑えることができる。
【0194】(4)第4の発明によれば、入力動画像信
号を複数の画素からなる複数のブロックに分割し、ブロ
ック毎にイントラ符号化とインター符号化に選択的に切
り換え可能な符号化回路を設けると共に、入力動画像信
号のブロックの各々が連続的にイントラ符号化されてい
ない画面数をカウントし、このカウント値がより大きな
ブロックについて、例えばイントラ符号化によりリフレ
ッシュされていない期間の長いブロックから順に強制的
にリフレッシュを行うことにより、静止領域での画質劣
化を早く回復させることができる。
【0195】(5)第5の発明によれば、動画像符号化
装置から出力される符号列の構造をフレーム毎に付加し
た同期符号と、フレームを複数の画素で構成される複数
の矩形ブロックで分割した際の複数のブロックラインを
含むブロック群に対して、画面最上部のブロック群を除
いたブロック群に付加した同期符号を有するシンタック
スとし、画面最上部のブロック群に付加する同期符号を
省略することにより、従来の符号列のシンタックスと同
じ同期回復能力を有する場合は、同期符号の全符号量、
すなわち同期回復のための冗長な符号量をより少なくで
き、またシンタックスが従来の符号列のシンタックスと
同じ場合には、同期回復のための冗長な符号量を同期回
復能力がより向上する。
【0196】(6)第6の発明によれば、条件付き画素
補充を行う際に、参照フレームメモリを再生画像信号
(局部復号信号)で書き換えることにより、入力動画像
信号で書き換えを行う従来の方式と異なり、静止領域に
おいても参照フレームメモリに蓄積されている参照画像
信号の符号化歪が大きい場合には、出力バッファに余裕
があれば条件付き画素補充が行われるため、静止した動
きの少ないシーンが連続する場合、静止領域での画質が
改善されると共に、静止領域で誤りが発生する場合の誤
り耐性を向上させることができる。
【0197】また、入力動画像信号に対する再生画像信
号のブロック毎の誤差を示す誤差評価値に非負の値を加
えた値をしきい値とし、入力動画像信号に対する参照画
像信号のブロック毎の誤差を示す誤差評価値が該しきい
値より大きい場合に条件付き画素補充を行うべく、参照
フレームメモリに蓄積されている参照画像信号の当該ブ
ロックの内容を書き換えると共に、当該ブロックについ
て書き換えを行った旨を示す書き換え情報を出力するこ
とにより、条件付き画素補充を行う方がよい場合に条件
付き画素補充を行わない場合があったり、逆に条件付き
画素補充をしない方がよい場合に条件付き画素補充を行
ってしまうことがなく、常に適切な条件付き画素補充を
行うことができる。
【0198】(7)第7の発明によれば、第6の発明に
よる条件付き画素補充方式に動き補償予測を組み合わせ
たことにより、第6の発明と同様の効果が得られるほ
か、動き補償予測により予測できなかったブロックのみ
について条件付き画素補充を行えばよいため、従来の条
件付き画素補充方式に比較して、特に動きを含むシーン
において符号化効率が向上する。
【0199】(8)第8の発明によれば、動画像復号化
装置において、条件付き画素補充を行う際に、参照フレ
ームメモリを局部復号により得られる再生画像信号で書
き換えるようにしているため、最終的に得られる再生画
像信号で書き換えを行う従来の方式と異なり、静止領域
においても参照フレームメモに蓄積されている参照画像
信号の符号化歪が大きい場合には、条件付き画素補充が
行われる。従って、静止した動きの少ないシーンが連続
する場合、静止領域での画質が改善されると共に、静止
領域で誤りが発生する場合の誤り耐性が向上する。
【0200】(9)第9の発明によれば、現画面の画像
信号を複数の画素で構成される複数のブロックに分割し
てブロック毎に参照画像との誤差評価値を計算する第1
のステップと、少なくとも該誤差評価値がしきい値を上
回ったブロックを用いて誤差評価値がしきい値を上回る
ブロック数が最小となる動きパラメータを検出する第2
のステップを有し、要求に応じて第3ステップ以降では
それ以前のステップまでに誤差評価値がしきい値を上回
ったブロックを用いて、誤差評価値がしきい値を上回る
ブロック数が最小となる動きパラメータを検出すること
により、画面内に複数のグローバル動きパラメータが含
まれている場合でも、画面内から複数の動きパラメータ
を抽出する際、各領域のパラメータを抽出する際の他の
動きパラメータを有する領域の影響を取り除いて、それ
ぞれ適切な動きパラメータを抽出することができる。
【0201】(10)第10の発明によれば、動画像符
号化装置において入力動画像信号の各ブロック内のエッ
ジをテンプレートマッチングにより検出し、該エッジの
エッジゲインの絶対値が最大となるエッジパターンのイ
ンデックスと該エッジゲインおよび入力動画像信号の該
ブロック内の画素値の平均値を符号化して符号化情報と
して出力し、動画像復号化装置において該符号化情報を
入力し、該インデックスに対応したエッジパターンの各
要素に該エッジゲインを乗じた後、該平均値を加算する
ことにより再生画像信号を生成することによって、エッ
ジぼけがなく品質のよい再生画像が得られる。
【0202】(11)第11の発明によれば、動きパラ
メータ情報を固定長符号化し、ピクチャヘッダに配置す
ることにより、伝送路/蓄積媒体での誤の影響を少なく
することができる。
【0203】(12)第12の発明によれば、動き補償
予測誤差信号を符号化するのではなく、動き補償予測の
当たらない領域をフレーム内符号化により書き換えるこ
とにより、誤りに起因した画質劣化の影響を伝搬しにく
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る実施例1の動画像符号化装置
の構成を示すブロック図
【図2】実施例1の動画像復号化装置の構成を示すブロ
ック図
【図3】実施例1におけるモード情報の説明図
【図4】実施例1におけるモード選択回路の動作を説明
するためのフローチャート
【図5】実施例1におけるCRピクチャおよびMCピク
チャの構成とその組み合わせの例を示す図
【図6】実施例1における符号列のシンタックスを示す
【図7】従来の周期リフレッシュの方法を説明するため
の図
【図8】従来の周期リフレッシュの問題点を説明するた
めの図
【図9】第2の発明に係る実施例2の動画像符号化/復
号化装置の構成を示すブロック図
【図10】実施例2における可変長符号の例を示す図
【図11】実施例2におけるチェックサムの計算と検査
例を示す図
【図12】第2の発明に係る実施例3の動画像符号化/
復号化装置の構成を示すブロック図
【図13】第3の発明に係る実施例4の動画像符号化装
置の構成を示すブロック図
【図14】実施例4の動画像復号化装置の構成を示すブ
ロック図
【図15】実施例4の動画像符号化/復号化装置による
原画像に対する復号画像のS/Nの測定結果を示す図
【図16】第4の発明に係る実施例5の動画像符号化装
置の構成を示すブロック図
【図17】図16におけるモード判定回路の構成を示す
ブロック図
【図18】実施例5の動作を説明するための図
【図19】第4の発明に係る実施例6の動画像符号化装
置の構成を示すブロック図
【図20】第5の発明に係る実施例7を説明するための
動画像符号化装置から出力される符号列のシンタックス
を示す図
【図21】従来の動画像符号化装置から出力される符号
列のシンタックスを示す図
【図22】従来の動画像符号化装置から出力される符号
列の他のシンタックスを示す図
【図23】第6の発明に係る実施例8の動画像符号化装
置の構成を示すブロック図
【図24】図23におけるブロック選択回路の構成を示
すブロック図
【図25】図23における変換回路および再生回路の構
成例を示すブロック図
【図26】図23における変換回路および再生回路の他
の構成例を示すブロック図
【図27】第6の発明に係る実施例9の動画像符号化装
置の構成を示すブロック図
【図28】第6の発明に係る実施例10の動画像符号化
装置における動き補償ループの構成を示すブロック図
【図29】第8の発明に係る実施例11の動画像復号化
装置の構成を示すブロック図
【図30】図29におけるブロック更新回路の構成を示
すブロック図
【図31】第8の発明に係る実施例12の動画像復号化
装置の構成を示すブロック図
【図32】図31におけるブロック更新回路の構成を示
すブロック図
【図33】第9の発明に係る実施例13の動画像符号化
装置における動きパラメータ検出装置の構成を示すブロ
ック図
【図34】同実施例における動きパラメータ検出手順を
説明するための図
【図35】第10の発明に係る実施例14の動画像符号
化装置の構成を示すブロック図
【図36】実施例14に係る動画像復号化装置の構成を
示すブロック図
【図37】図35における変換回路と図35および図3
6における再生回路の構成を示すブロック図
【図38】実施例14で用いるエッジパターンの例を示
す図
【図39】第11および第12の発明に係る実施例15
の動画像符号化装置から出力される符号列のシンタック
スを示す図
【図40】第12の発明に係る実施例16を説明するた
めの図
【符号の説明】
101…入力動画像信号 102…ブロック
化回路 103…動き補償予測回路 104…フレーム
メモリ 105…モード選択回路 106…符号化制
御回路 107…スイッチ 108…DCT回
路 109…量子化回路 110…逆量子化
回路 111…逆DCT回路 112,113…
可変長符号化回路 114…マルチプレクサ 115…出力バッ
ファ 116…符号列 121…符号列 122…入力バッファ 123…デマルチ
プレクサ 124,125…可変長復号化回路 126…モード判
定回路 127…スイッチ 128…逆量子化
回路 129…逆DCT回路 130…スイッチ 131…フレームメモリ 132…再生画像
信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 義浩 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 井田 孝 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 山口 昇 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力動画像信号を複数の画素からなる複数
    のブロックに分割するブロック分割手段と、 このブロック分割手段により分割されたブロック毎に符
    号化モードを選択するモード選択手段と、 このモード選択手段により選択された符号化モードで前
    記入力動画像信号の各ブロックを符号化する第1の符号
    化手段と、 前記モード選択手段により選択された符号化モードを示
    すモード情報を符号化する第2の符号化手段とを有し、 前記モード選択手段は、隣接する2画面間の差分が所定
    の閾値以上のブロックについてイントラ符号化を行う第
    1の画面とインター予測符号化を行う第2の画面とを含
    む複数種類の画面を選択的に設定することを特徴とする
    動画像符号化装置。
  2. 【請求項2】前記モード選択手段は、前記隣接する2画
    面間の差分が所定の閾値以上のブロックについてインタ
    ー予測符号化を行い、該差分が該閾値に満たないブロッ
    クの少なくとも一部についてイントラ符号化を行う第3
    の画面を前記複数種類の画面の一つとしてさらに含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. 【請求項3】複数の画素からなるブロック毎に選択され
    た符号化モードで動画像信号を符号化した符号列を復号
    化して元の動画像信号を再生する第1の復号化手段と、 前記符号化モードを示すモード情報を符号化してなる符
    号列を復号化する第2の復号化手段と、 この第2の復号化手段により復号化されたモード情報に
    基づいて前記第2の復号化手段の復号化モードを選択す
    るモード選択手段とを有し、 前記モード選択手段は、隣接する2画面間の差分が所定
    の閾値以上のブロックについてイントラ符号化を行う第
    1の画面とインター予測符号化を行う第2の画面とを含
    む複数種類の画面に対応して前記復号化モードを選択的
    に設定することを特徴とする特徴とする動画像復号化装
    置。
  4. 【請求項4】入力動画像信号を圧縮符号化した符号化デ
    ータを可変長符号化する可変長符号化手段と、 この符号化手段から出力される符号列を複数の可変長符
    号からなる符号化単位毎に所定ビット数ずつに区切って
    各区切りの符号を加算し、該加算値の下位所定ビット数
    の値をチェックサムとして生成するチェックサム生成手
    段と、 このチェックサム生成手段により生成されたチェックサ
    ムを前記符号化単位の各々に付加して出力するチェック
    サム付加手段とを有することを特徴とする動画像符号化
    装置。
  5. 【請求項5】動画像信号を圧縮符号化した符号化データ
    を可変長符号化した符号列を復号化して元の動画像信号
    を再生する復号化手段と、 前記符号列を複数の可変長符号からなる符号化単位毎に
    所定ビット数ずつに区切って各区切りの符号を加算し、
    該加算値の下位所定ビット数の値を前記符号化単位の各
    々に付加されているチェックサムと比較することによ
    り、前記符号列の誤りを検出する誤り検出手段とを有す
    ることを特徴とする動画像復号化装置。
  6. 【請求項6】入力動画像信号および該入力画像信号に動
    き補償を行って得られた動き補償予測信号をそれぞれ周
    波数帯の異なる複数のサブバンドに分割する第1および
    第2のサブバンド分割手段と、 前記複数のサブバンドのうち最低周波のサブバンドにつ
    いては、画面を複数の領域に分割した各領域毎に所定周
    期内に少なくとも一回前記第1のサブバンド分割手段か
    らの該最低周波のサブバンドの入力動画像信号をイント
    ラ符号化する第1の符号化手段と、 前記複数のサブバンドのうち最低周波以外のサブバンド
    については、前記第2のサブバンド分割手段からの該最
    低周波以外のサブバンドの動き補償予測信号に1より小
    さい係数を乗じて得られたリーク予測信号と前記第1の
    サブバンド分割手段からの該最低周波以外のサブバンド
    の動画像信号との予測誤差信号を符号化する第2の符号
    化手段とを有することを特徴とする動画像符号化装置。
  7. 【請求項7】再生動画像信号に動き補償を行って得られ
    た動き補償予測信号を周波数帯の異なる複数のサブバン
    ドに分割するサブバンド分割手段と、 前記複数のサブバンドのうち最低周波のサブバンドにつ
    いては、画面を複数の領域に分割した各領域毎に所定周
    期内に少なくとも一回前記サブバンド分割手段からの該
    最低周波の動き補償予測信号と予測誤差信号とを加算し
    て、前記再生動画像信号を復号化する第1の復号化手段
    と、 前記複数のサブバンドのうち最低周波以外のサブバンド
    については、前記サブバンド分割手段からの該最低周波
    以外のサブバンドの動き補償予測信号に1より小さい係
    数を乗じて得られたリーク予測信号と前記再生動画像信
    号とを加算して前記再生動画像信号を生成する第2の復
    号化手段とを有することを特徴とする動画像復号化装
    置。
  8. 【請求項8】入力動画像信号を複数の画素からなる複数
    のブロックに分割するブロック分割手段と、 前記入力動画像信号を前記ブロック毎にイントラ符号化
    とインター符号化に選択的に切り換えて符号化する符号
    化手段と、 前記入力動画像信号の前記ブロックの各々が連続的にイ
    ントラ符号化されていない画面数をカウントするカウン
    ト手段と、 このカウント手段のカウント値がより大きなブロックに
    ついて前記符号化手段により強制的にイントラ符号化さ
    せる制御を行う制御手段とを有することを特徴とする動
    画像符号化装置。
  9. 【請求項9】入力動画像信号を複数の画素からなる複数
    のブロックに分割するブロック分割手段と、 このブロック分割手段により分割されたブロック毎に前
    記入力動画像信号を符号化する符号化手段と、 この符号化手段により得られた符号化情報を復号化して
    再生画像信号を生成する局部復号化手段と、 少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積する蓄積手段
    と、 前記入力動画像信号に対する前記再生画像信号のブロッ
    ク毎の誤差を示す第1の誤差評価値を計算する第1の計
    算手段と、 前記入力動画像信号に対する前記参照画像信号のブロッ
    ク毎の誤差を示す第2の誤差評価値を計算する第2の計
    算手段と、 前記第1の誤差評価値に非負の値を加えた値をしきい値
    として、前記第2の誤差評価値が該しきい値よりも大き
    いか否かを判定する判定手段と、 この判定手段の判定結果に基づき、前記第2の誤差評価
    値が前記しきい値よりも大きいブロックについて前記蓄
    積手段に蓄積されている参照画像信号を前記再生画像信
    号で書き換えるとともに、該ブロックの前記符号化情報
    および該ブロックについて該書き換えを行った旨を示す
    書き換え情報を出力する手段とを有することを特徴とす
    る動画像符号化装置。
  10. 【請求項10】入力動画像信号を複数の画素からなる複
    数のブロックに分割するブロック分割手段と、 このブロック分割手段により分割されたブロック毎に前
    記入力動画像信号を符号化する符号化手段と、 この符号化手段により得られた符号化情報を復号化して
    再生画像信号を生成する局部復号化手段と、 少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積する蓄積手段
    と、 前記入力動画像信号と前記参照画像信号との間の動きパ
    ラメータを検出して出力する動きパラメータ検出手段
    と、 前記動きパラメータに基づいて前記蓄積手段に蓄積され
    た参照画像信号を動き補償して動き補償予測画像信号を
    作成する動き補償予測手段と、 前記動き補償予測画像信号により前記蓄積手段に蓄積さ
    れている参照画像信号を書き替える手段と、 前記入力動画像信号に対する前記再生画像信号のブロッ
    ク毎の誤差を示す第1の誤差評価値を計算する第1の計
    算手段と、 前記入力動画像信号に対する前記動き補償予測画像信号
    のブロック毎の誤差を示す第2の誤差評価値を計算する
    第2の計算手段と、 前記第1の誤差評価値に非負の値を加えた値をしきい値
    として、前記第2の誤差評価値が該しきい値よりも大き
    いか否かを判定する判定手段と、 この判定手段の判定結果に基づき、前記第2の誤差評価
    値が前記しきい値よりも大きいブロックについて前記蓄
    積手段に蓄積されている参照画像信号を前記再生画像信
    号で書き換えるとともに、該ブロックの前記符号化情報
    および該ブロックについて該書き換えを行った旨を示す
    書き換え情報を出力する手段とを有することを特徴とす
    る動画像符号化装置。
  11. 【請求項11】動画像信号を複数の画素からなる複数の
    ブロック毎に符号化して得られた符号化情報を復号化し
    て再生画像信号を生成する復号化手段と、 少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積する蓄積手段
    と、 前記動画像信号と参照画像信号との間の動きパラメータ
    に基づいて前記蓄積手段に蓄積された参照画像信号を動
    き補償して動き補償予測画像信号を作成する動き補償予
    測手段と、 前記複数のブロックのうち書き換え情報が送られたブロ
    ックについては該ブロックの前記再生画像信号を出力す
    るとともに前記蓄積手段に蓄積されている参照画像信号
    を該再生画像信号で書き換え、該書き換え情報が送られ
    ないブロックについては前記動き補償予測画像信号を出
    力する手段とを有することを特徴とする動画像復号化装
    置。
  12. 【請求項12】前記復号化手段は、前記符号化情報を複
    数の異なる成分に分割し、これらの各成分をそれぞれ異
    なる後処理を施した後に合成して前記再生画像信号とし
    て出力することを特徴とする請求項11記載の動画像復
    号化装置。
  13. 【請求項13】入力動画像信号を複数の画素からなる複
    数のブロックに分割するブロック分割手段と、 このブロック分割手段により分割されたブロック毎に前
    記入力動画像信号を符号化する符号化手段と、 この符号化手段により得られた符号化情報を復号化して
    再生画像信号を生成する局部復号化手段と、 少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積する蓄積手段
    と、 前記入力動画像信号と前記参照画像信号との間の動きパ
    ラメータを検出して出力する動きパラメータ検出手段
    と、 前記動きパラメータに基づいて前記蓄積手段に蓄積され
    た参照画像信号を動き補償して動き補償予測画像信号を
    作成する動き補償予測手段と、 前記動き補償予測画像信号により前記蓄積手段に蓄積さ
    れている参照画像信号を書き替える手段と、 前記入力動画像信号に対する前記動き補償予測画像信号
    のブロック毎の誤差を示す誤差評価値が所定のしきい値
    よりも大きいか否かを判定する判定手段と、 この判定手段の判定結果に基づき、前記誤差評価値が前
    記しきい値よりも大きいブロックについて前記蓄積手段
    に蓄積されている参照画像信号を前記再生画像信号で書
    き換えるとともに、該ブロックの前記符号化情報および
    該ブロックについて該書き換えを行った旨を示す書き換
    え情報を出力する手段とを有し、 前記符号化手段は、前記入力動画像信号の各ブロック内
    のエッジをテンプレートマッチングにより検出し、該エ
    ッジのエッジゲインの絶対値が最大となるエッジパター
    ンのインデックスと該エッジゲインおよび該入力動画像
    信号の該ブロック内の画素値の平均値を符号化して前記
    符号化情報として出力することを特徴とする動画像符号
    化装置。
  14. 【請求項14】動画像信号を複数の画素からなる複数の
    ブロック毎に符号化して得られた符号化情報を復号化し
    て再生画像信号を生成する復号化手段と、 少なくとも1画面分の参照画像信号を蓄積する蓄積手段
    と、 前記動画像信号と参照画像信号との間の動きパラメータ
    に基づいて前記蓄積手段に蓄積された参照画像信号を動
    き補償して動き補償予測画像信号を作成する動き補償予
    測手段と、 前記複数のブロックのうち書き換え情報が送られたブロ
    ックについては該ブロックの前記再生画像信号を出力す
    るとともに前記蓄積手段に蓄積されている参照画像信号
    を該再生画像信号で書き換え、該書き換え情報が送られ
    ないブロックについては前記動き補償予測画像信号を出
    力する手段とを有し、 前記復号化手段は、前記符号化情報として前記動画像信
    号の各ブロック内のエッジのエッジゲインの絶対値が最
    大となるエッジパターンのインデックスと該エッジゲイ
    ンおよび該動画像信号の該ブロック内の画素値の平均値
    を符号化した情報を入力とし、該インデックスに対応し
    たエッジパターンの各要素に該エッジゲインを乗じた
    後、該平均値を加算することにより前記再生画像信号を
    生成することを特徴とする動画像復号化装置。
  15. 【請求項15】前記復号化手段により前記符号化情報が
    正常に復号化されているか否かを判定する判定手段と、
    この判定手段により該符号化情報が正常に復号化されて
    いないブロックについて前記書き換え情報の有無に関係
    なく前記書き替えを禁止する手段とをさらに有すること
    を特徴とする請求項11または14に記載の動画像復号
    化装置。
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