JPH08250271A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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Publication number
JPH08250271A
JPH08250271A JP4842295A JP4842295A JPH08250271A JP H08250271 A JPH08250271 A JP H08250271A JP 4842295 A JP4842295 A JP 4842295A JP 4842295 A JP4842295 A JP 4842295A JP H08250271 A JPH08250271 A JP H08250271A
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JP
Japan
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switching element
temperature
cooling
cooling fin
attached
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Application number
JP4842295A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Noma
博文 野間
Kenji Hattori
憲二 服部
Hiroshi Tominaga
博 富永
Akira Kataoka
章 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スイッチング素子の損失およびノイズを低減
するとともに、スイッチング素子等の冷却を効率よく行
う。 【構成】 インバータ回路6に、第1のスイッチング素
子7と、逆電流阻止手段8と、第2のスイッチング素子
9と、第1のバイパス手段10と、第2の共振コンデン
サ11と、加熱コイル12と、第2のバイパス手段13
と、第1の共振コンデンサ14とを備え、第1のスイッ
チング素子7と第2のスイッチング素子9を異なる冷却
フィン18,19に取り付け、冷却ファン17の風向に
対して両冷却フィン18,19を前後に配置し、第2の
スイッチング素子9を取り付けた第1の冷却フィン18
が第1のスイッチング素子7を取り付けた第2の冷却フ
ィン19よりも風上側に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷却ファンと発熱する素
子を冷却する冷却フィンを有する誘導加熱調理器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導加熱調理器は発振周波数可変
制御により出力制御を行うのが一般的であった。しかし
ながら多バーナの誘導加熱調理器で発振周波数可変制御
を行うと発振周波数の違いによって負荷の干渉音が発生
するという問題を有していた。
【0003】そこで、この問題を解決するために発振周
波数一定で出力制御する方法を検討し、特開平1−26
0785号公報に示すような構成を用いていた。以下、
その構成について図7を参照しながら説明する。
【0004】図に示すように、直流電源22をインバー
タ回路23に接続し、インバータ回路23により直流電
流を高周波電流に変換する。インバータ回路23は、逆
導通形の第1のスイッチング素子24,第2のスイッチ
ング素子25,加熱コイル26,共振コンデンサ27等
で構成されている。制御回路28はインバータ回路23
を制御するもので、第1のスイッチング素子24と第2
のスイッチング素子25を同一周波数で駆動時間比を変
えて交互に駆動する駆動部28a等で構成されている。
【0005】上記構成において図8および図9を参照し
ながら動作を説明すると、制御回路28内の駆動部28
aが一定周期T1で第1のスイッチング素子24と第2
のスイッチング素子25を交互に駆動し、第1のスイッ
チング素子24の駆動時間T2と第2のスイッチング素
子25の駆動時間T3の時間比率を変化させることで入
力Pinを変化させていた。当然のことながらT1=T
2+T3となる。図8に第1のスイッチング素子24お
よび第2のスイッチング素子25の両端電圧VCE,電
流IC波形を、図9に第1のスイッチング素子24の駆
動時間T2と周期T1との比T2/T1(以下これを駆
動時間比という)と入力Pinの関係を示す。図8
(a)は一出力における2周期(2×T1)分の動作波
形で、図8(b)はVCE>0でスイッチング素子をオ
ンさせるモード(以下このモードをターンオンモードと
いう)およびIC>0でスイッチング素子をオフさせる
モード(以下このモードをターンオフモードという)の
ときの動作の拡大波形である。
【0006】以上のように従来のインバータ構成および
制御方式では、発振周波数一定(T1一定)のままで入
力Pin制御を行えるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のインバータ構成および制御方式では、図8の動作波
形からわかるようにスイッチング動作にターンオンモー
ドおよびターンオフモードが現れるため、スイッチング
素子に高速半導体を用いたとしてもターンオンモードお
よびターンオフモードのスイッチング損失(スイッチン
グ素子の両端電圧VCE×電流IC)が大きくなって、
スイッチング素子の冷却コストが高く小型化が難しいと
いう課題を有していた。また、スイッチング素子の両端
電圧の変化(dVCE/dt)が非常に急峻であるため
にノイズが大きくテレビの画像等に悪影響を及ぼすとい
う課題を有していた。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、スイ
ッチング素子の損失およびノイズを低減するとともに、
スイッチング素子等の冷却を効率よく行うことを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、第1の課題解決手段として商用電源を直流
に整流する整流回路と、前記電流を高周波電流に変換す
るインバータ回路と、前記インバータ回路の動作を制御
する制御回路とからなり、前記インバータ回路は、前記
直流の高電位側に接続された第1のスイッチング素子
と、前記第1のスイッチング素子に直列に接続され、か
つ前記直流の低電位側に接続された第2のスイッチング
素子と、前記第1のスイッチング素子に直列に接続され
た前記第1のスイッチング素子の逆電流阻止手段と、前
記第2のスイッチング素子に流れ込もうとする逆電流を
バイパスする第1のバイパス手段と、前記第1のスイッ
チング素子あるいは前記第2のスイッチング素子のオン
オフにより共振回路ループを変えて共振する加熱コイル
と第1の共振コンデンサからなる共振回路と、前記第1
の共振コンデンサの両端電圧が所定の電圧になると前記
第1の共振コンデンサに流れ込む電流をバイパスする第
2のバイパス手段と、前記第2のスイッチング素子のオ
フ時に、前記加熱コイルと共振して前記第2のスイッチ
ング素子に共振電圧を印加する第2の共振コンデンサと
を備え、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイ
ッチング素子を異なる冷却フィンに取り付けるととも
に、冷却ファンの風向に対して前記両冷却フィンを前後
に配置し、かつ前記第2のスイッチング素子を取り付け
た第1の冷却フィンが前記第1のスイッチング素子を取
り付けた第2の冷却フィンよりも風上側に配置する構成
とするものである。
【0010】また、第2の課題解決手段として前記イン
バータ回路の前記逆電流阻止手段と前記第1のバイパス
手段と前記第2のバイパス手段をダイオードで構成し
て、各々のダイオードのカソードを接続し、第2のスイ
ッチング素子を取り付けた第1の冷却フィンに前記第1
のバイパス手段と前記第2のバイパス手段を取り付ける
構成とするものである。
【0011】また、第3の課題解決手段として前記冷却
ファンの風向に対し前記第1のスイッチング素子を取り
付けた第2の冷却フィンの近傍風上側で、かつ前記第2
のスイッチング素子を取り付けた第1の冷却フィンの近
傍風下側の位置に温度検知手段を配置し、前記温度検知
手段で検知した温度が所定の温度以上となった場合に加
熱を停止する構成とするものである。
【0012】さらには、第4の課題解決手段として商用
電源を直流に整流する整流回路と、前記直流を高周波電
流に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の
動作を制御する制御回路とからなり、冷却ファンの吸気
口に配置した清掃可能なエアーフィルタと、冷却フィン
の温度あるいは前記インバータ回路近傍の温度を検知す
る温度検知手段と、前記エアーフィルタの清掃を喚起す
る表示手段を備え、前記温度検知手段で検知した温度が
第1の温度以上となった場合に前記表示手段でエアーフ
ィルタの清掃喚起を表示し、前記第1の温度より高い第
2の温度以上となった場合に加熱を停止する構成とする
ものである。
【0013】また、第5の課題解決手段として前記温度
検知手段で検知した温度が第1の温度以上となった場合
に前記表示手段でエアーフィルタの清掃喚起を表示する
とともに、出力を所定値以下に抑制し、前記第1の温度
より高い第2の温度以上となった場合に加熱を停止する
構成とするものである。
【0014】
【作用】本発明は上記した構成において、直流の高電位
側の第1のスイッチング素子が導通すると第2のスイッ
チング素子はオフしているので、第1のスイッチング素
子を介して加熱コイルと第1の共振コンデンサの共振回
路に共振電流が流れる。
【0015】次に、第1のスイッチング素子がオフする
と、加熱コイルと第2の共振コンデンサと第1の共振コ
ンデンサの共振動作となる。そして、第2のスイッチン
グ素子の両端電圧が下降していき、0V以下になろうと
したときに第1のバイパス手段に共振電流が流れ始め
る。この共振電流が第1のバイパス手段に流れている間
に、第2のスイッチング素子が前もって駆動されており
共振電流の流れる方向が変わると、第2のバイパス手段
はその電流を阻止するので、共振電流はスムーズに第2
のスイッチング素子に流れ込む。
【0016】第2のスイッチング素子に共振電流が流れ
始めてから加熱コイルと負荷との合成インピーダンスと
第1の共振コンデンサの容量の共振周期の略4分の1で
第2のスイッチング素子に流れる電流が極大値となる。
この後、第1の共振コンデンサの接続点の両端電圧が0
V(接続方法によっては直流電圧)になると第2のバイ
パス手段に電流が流れ出し、加熱コイルに蓄積されたエ
ネルギーによって、加熱コイルと第2のスイッチング素
子と第2のバイパス手段で構成される閉回路に一定方向
の循環電流が流れる。
【0017】したがって、第2のスイッチング素子が所
定時間後にオフすると、循環電流の流れていた動作か
ら、加熱コイルと第2の共振コンデンサと第1の共振コ
ンデンサ(接続方法によっては加熱コイルと第2の共振
コンデンサ)の共振動作となる。そして、第2のスイッ
チング素子の印加電圧が上昇して極大値となるときに第
1のスイッチング素子を駆動すれば、第1のスイッチン
グ素子のターンオン損失(第1のスイッチング素子に順
方向の電圧が印加した状態でターンオンし第2の共振コ
ンデンサを充電あるいは放電するスパイク状の電流と印
加電圧との積による損失)を小さくでき、ターンオン時
の高周波雑音の発生を抑制することができる。
【0018】また、上記のように第2のスイッチング素
子がオフする際、この第2のスイッチング素子への印加
電圧は、共振電圧となるので電圧の上昇率dv/dtは
比較的小さく、オフ時のスイッチング損失となる印加電
流と印加電圧の積を抑制することが可能で、当然のこと
ながらdv/dtの抑制効果による高周波雑音の低減も
可能となる。
【0019】さらに、第1のスイッチング素子と第2の
スイッチング素子を異なる冷却フィンに取り付けること
で、第1および第2のスイッチング素子には非絶縁型の
素子を、冷却フィンにはアルミ等の低コストな導電体材
質のものを用いることができ、樹脂モールドされた絶縁
型の素子よりも素子から冷却フィンへの熱伝導が向上
し、低コストで冷却効率の向上を図ることができる。ま
た、インバータから負荷への出力値に応じて第1および
第2のスイッチング素子等の損失の絶対値および相対値
は変化し、出力値が大きいときに第2のスイッチング素
子の損失および各素子の損失合計が最大となるが、第1
のスイッチング素子の損失は第2のスイッチング素子の
損失の約半分程度となる。出力値が小さい場合には第1
のスイッチング素子に上記ターンオン損失が発生し第1
のスイッチング素子の損失が大きくなるが、第2のスイ
ッチング素子等の損失は冷却上無視できる程度に小さ
い。
【0020】冷却ファンの風向に対して両冷却フィンを
前後に配置し、かつ第2のスイッチング素子を取り付け
た第1の冷却フィンを第1のスイッチング素子を取り付
けた第2の冷却フィンよりも風上側に配置しているの
で、冷却ファンからの冷却風がまず第2のスイッチング
素子を取り付けている第1の冷却フィンに送られ、その
後第1のスイッチング素子を取り付けた第2の冷却フィ
ンに送られる。従って、インバータから負荷への出力が
大きい場合には、冷却ファンからの温度の低い冷却風が
最も損失の大きい第2のスイッチング素子を取り付けた
第1の冷却フィンに送られるので、第2のスイッチング
素子の損失が大きいにもかかわらず安全動作温度で冷却
でき、その後第2のスイッチング素子等の損失分だけ温
度が上昇した冷却風が第1のスイッチング素子を取り付
けた第2の冷却フィンに送られるが、第1のスイッチン
グ素子の損失は第1のスイッチング素子の約半分程度な
ので冷却風の温度が高くても安全動作温度で冷却するこ
とができる。また、インバータから負荷への出力が小さ
い場合には、第1のスイッチング素子の損失が大きくな
るが、第2のスイッチング素子等の損失が非常に小さい
ので冷却風の温度が上昇せず、冷却ファンからの冷却風
とほぼ同温度の冷却風を第1のスイッチング素子を取り
付けている第2の冷却フィンに送ることができ安全動作
温度で冷却することができる。
【0021】さらには、第1および第2のスイッチング
素子以外の整流素子等の発熱する半導体素子の損失バラ
ンスを考慮していずれかの冷却フィンに取り付ければ、
2個の同一形状の冷却フィンを用いても一方の冷却フィ
ンが冷却され過ぎるといった無駄が生じず、冷却効率の
向上と冷却フィンの共用化が図れるものである。
【0022】また、逆電流阻止手段と第1および第2の
バイパス手段をダイオードで構成して各々のダイオード
のカソードを接続しているので、その接続点であるダイ
オードのカソードは第2のスイッチング素子のコレクタ
と同電位にでき、ダイオードには非絶縁型の素子を用い
て第2のスイッチング素子を取り付けている第1の冷却
フィンに取り付けることができ、冷却フィンにはアルミ
等の低コストな導電体材質のものを用いることができ、
樹脂モールドされた絶縁型の素子よりも素子から冷却フ
ィンへの熱伝導が向上し、低コストで冷却効率の向上を
図ることができる。
【0023】また、冷却ファンの風向に対し第1のスイ
ッチング素子を取り付けた第2の冷却フィンの近傍風上
側で、かつ第2のスイッチング素子を取り付けた第1の
冷却フィンの近傍風下側の位置に温度検知手段を配置
し、この温度検知手段で検知した温度が所定の温度以上
となった場合に加熱を停止する構成としたことで、冷却
ファンが断線あるいはロックした場合に両冷却フィンの
温度のいずれか一方でも高くなれば温度検知手段で検知
することができ、加熱を停止することで第1および第2
のスイッチング素子等が熱破壊することを防止すること
ができる。
【0024】さらには、冷却フィンの温度あるいはイン
バータ回路近傍の温度等を検知する温度検知手段と、エ
アーフィルタの清掃を喚起する表示手段とを有して、温
度検知手段で検知した温度が第1の温度以上となった場
合に表示手段でエアーフィルタの清掃喚起を表示し、第
1の温度より高い第2の温度以上となった場合に加熱を
停止する構成としたことで、温度検知手段で検知した温
度が第1の温度に達してから第2の温度になるまでの間
はエアーフィルタの清掃喚起を表示しつつ加熱も行える
ので、調理終了後エアーフィルタの清掃を行うことがで
き、エアーフィルタ清掃喚起表示と同時に加熱停止を行
うことによって調理ができなくなるといった不具合を解
消することができる。
【0025】また、温度検出手段で検知した温度が第1
の温度以上となった場合に表示手段でエアーフィルタの
清掃喚起を表示するとともに、出力を所定値以下に抑制
し、第1の温度より高い第2の温度以上となった場合に
加熱を停止する構成としたことで、温度検知手段で検知
した温度が第1の温度に達してから第2の温度になるま
での間はエアーフィルタの清掃喚起を表示しつつ、第2
のスイッチング素子の損失を抑制した状態で加熱を行え
るので、第2のスイッチング素子の破壊の恐れがなく調
理でき、調理終了後エアーフィルタの清掃を行うことが
できる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1および第2の課題解決
手段の実施例である第1の実施例について図1〜図3を
参照しながら説明する。図1(a)は本発明の第1から
第4の実施例の誘導加熱調理器の電気回路図である。
【0027】図1(a)に示すように、商用電源1を整
流素子2,チョークコイル3,平滑コンデンサ4からな
る整流回路5で直流に整流している。インバータ回路6
は、第1のスイッチング素子7と、逆電流阻止手段8
と、第2のスイッチング素子9と、第1のバイパス手段
10と、第2の共振コンデンサ11と、加熱コイル12
と、第2のバイパス手段13と、第1の共振コンデンサ
14とで構成している。また、第1および第2のスイッ
チング素子7,9を一定周波数で交互に駆動するととも
に、その駆動時間比を変化させることによってインバー
タ回路6から鍋等の負荷への出力を制御する制御回路1
5と、温度を検知する温度検知手段16等とで構成して
いる。さらに、図1(b)の部品配置図に示すように、
各素子を冷却するために冷却風を送る冷却ファン17
と、第2のスイッチング素子9等が配置された第1の冷
却フィン18と、第1のスイッチング素子7等が配置さ
れた第2の冷却フィン19と、清掃可能なエアーフィル
タ20と、エアーフィルタ20の清掃を喚起する表示を
行う表示手段21とで構成している。
【0028】まず、図1(a)を中心に図2〜図3を参
照しながら回路動作について説明する。図2には出力が
大きいときの第1のスイッチング素子7と逆電流阻止手
段8との直列体および第2のスイッチング素子9と第1
のバイパス手段10との並列体の両端電圧VCE,電流
IC等の動作波形を、図3には出力が小さいときの同動
作波形を示す。
【0029】図2に示す出力を大きくしたときの動作か
ら説明すると、第1のスイッチング素子7を駆動する
と、第1のスイッチング素子7および逆電流阻止手段8
を介して、第1の共振コンデンサ14と加熱コイル12
との共振回路に、商用電源1を整流素子2とチョークコ
イル3と平滑コンデンサ4で整流した直流の電圧Eが印
加され共振電流(図2のIC1)が流れる。
【0030】続いて、第1のスイッチング素子7がオフ
すると、加熱コイル12と第1の共振コンデンサ14と
第2の共振コンデンサ11との共振動作となる(図2の
T4期間)。そして、第2のスイッチング素子9の両端
電圧VCE2が下降していき、0V以下になろうとした
ときに第1のバイパス手段10に共振電流(図2のIC
2の負の電流)が流れ始める。本実施例ではこの共振電
流が第1のバイパス手段10に流れ出すタイミングつま
り第2のスイッチング素子9の両端電圧VCE2が0V
となるタイミングで、第2のスイッチング素子9を駆動
している。その後、共振電流の流れる方向が変わると、
第1のバイパス手段10はその電流を阻止するので、共
振電流はスムーズに第2のスイッチング素子9に流れ込
む。すなわちIC2の極性がスムーズに負から正に変わ
る。
【0031】第2のスイッチング素子9に共振電流が流
れ始めてから加熱コイル12と負荷との合成インピーダ
ンスと第1の共振コンデンサ14の容量で決まる共振周
期の略4分の1で第2のスイッチング素子9に流れる電
流IC2が極大値となる。この直後、第1の共振コンデ
ンサ14の両端電圧が0Vになると第2のバイパス手段
13に電流が流れ出し、加熱コイル12に蓄積されたエ
ネルギーによって、加熱コイル12と第2のバイパス手
段13と第2のスイッチング素子9とで構成される閉回
路に一定方向の循環電流が流れる。このように、第2の
スイッチング素子9には循環電流が流れるために、第1
のスイッチング素子7に流れる電流よりも多くの電流が
流れる。
【0032】続いて、第2のスイッチング素子9が所定
時間後にオフすると、循環電流の流れていた動作から、
第2のバイパス手段13を介して加熱コイル12と第2
の共振コンデンサ11との共振動作となる。そして、第
2のスイッチング素子9への印加電圧VCE2が上昇し
(図2のT3期間)、直流電圧Eを越えるが、逆電流阻
止手段8が設けられているので、印加電圧VCE2はそ
のまま上昇しピーク電圧に達した後、再度直流電圧Eに
戻る。本実施例では第2のスイッチング素子9の印加電
圧VCE2が極大値となるタイミングで、第1のスイッ
チング素子7を駆動している。
【0033】制御回路15では、第1のスイッチング素
子7の駆動時間T1と、第2のスイッチング素子9の駆
動時間T2と、第1のスイッチング素子7と第2のスイ
ッチング素子9をともに駆動していない時間T3,T4
との和T0が一定値になるようにしながら、第1のスイ
ッチング素子7の駆動時間T1と第2のスイッチング素
子9の駆動時間T2を可変する。言い替えれば、一定の
繰り返し周期で駆動時間比T1/T2を可変することで
インバータから負荷への出力を連続可変制御している。
図2にはT1/T2を大きくして出力を大きくしたとき
の動作を示した。
【0034】次に、T1/T2を小さくして出力を小さ
くしたときの動作を図3を用いて説明する。図2と同じ
動作の説明は省略し、異なる動作のみ説明する。
【0035】図3に示すように、T1/T2を小さくす
ると当然ながら第1のスイッチング素子7のオンの期間
が短くなるため、平滑コンデンサ4に充電されている直
流電源から加熱コイル12等に供給されるエネルギーは
小さくなってVCE1,IC1,VCE2,IC2の実
効値は小さくなる。そして、第2のスイッチング素子9
がオフするときのIC2も小さくなるため、VCE2は
上昇するが直流電圧Eまで達することができない状態が
発生する。この状態で第1のスイッチング素子7を駆動
するために、平滑コンデンサ4と第2の共振コンデンサ
11に電圧差があるまま短絡することになってターンオ
ン損失が発生してしまう。但し、第2のスイッチング素
子9の印加電圧VCE2が極大値となるタイミングで、
つまり平滑コンデンサ4と第2の共振コンデンサ11の
電圧差が最小となるタイミングで第1のスイッチング素
子7を駆動しているので、電圧差は直流電圧Eに比べて
小さくでき第1のスイッチング素子7のターンオン損失
を抑制することができている。このように出力が小さい
場合には第1のスイッチング素子7以外の損失は非常に
小さく冷却上無視できる程度である。
【0036】以上のように、第2のスイッチング素子9
には出力によらずターンオン損失が発生せず、第1のス
イッチング素子7には出力が大きいときにはターンオン
損失が発生せず、出力が小さいときにはターンオン損失
が発生するが、平滑コンデンサ4と第2の共振コンデン
サ11の短絡電圧差を直流電圧Eに比べて小さくでき、
第1および第2のスイッチング素子7,9のターンオン
損失とターンオン時の高周波雑音の発生を抑制すること
ができる。
【0037】また、第1および第2のスイッチング素子
7,9がターンオフするときの素子への印加電圧は、共
振電圧となるので電圧の上昇率dVCE/dtは比較的
小さく、ターンオフ時のスイッチング損失(以下ターン
オフ損失と呼ぶ)となる印加電流と印加電圧の積を抑制
することが可能で、当然のことながらdVCE/dtの
抑制効果による高周波雑音の低減も可能となる。
【0038】本実施例では、商用電源電圧が200V、
出力が350〜2000Wでの連続出力可変の仕様でイ
ンバータ回路6の各構成要素を設計していて、各構成要
素のバラツキを考慮したときのスイッチング素子等の最
大損失は次のようになる。出力が最大のときには第1の
スイッチング素子7の損失が約30W、第2のスイッチ
ング素子9の損失が約60W、逆電流阻止手段8の損失
が約15W、第1のバイパス手段10の損失が約5W、
第2のバイパス手段13の損失が約30W、整流素子2
の損失が約15Wとなる。出力が最小のときには第1の
スイッチング素子7の損失が約60Wで、その他の素子
の損失は冷却上無視できる程度に小さい。
【0039】次に図1(b)を中心に冷却動作について
説明する。冷却ファン17がエアーフィルタ20を介し
てほこり等を除去した空気を吸気して、第1の冷却フィ
ン18の方向に送風する。第1および第2の冷却フィン
18,19は冷却ファン17の風向に対して前後に配置
しているので、その冷却風は第1の冷却フィン18を冷
却した後、第2の冷却フィン19を冷却する。従って、
第1の冷却フィン18には冷却ファン17からの温度の
低い冷却風が直接送られ、第2の冷却フィン19には第
1の冷却フィン18に取り付けてある素子の損失分、温
度の上昇した冷却風が送られる。第1の冷却フィン18
には第2のスイッチング素子9,第1のバイパス手段1
0,第2のバイパス手段13が、第2の冷却フィン19
には第1のスイッチング素子7,逆電流阻止手段8,整
流素子2が取り付けてある。また、冷却フィン18,1
9を2個にしたことで第1および第2のスイッチング素
子7,9には非絶縁型の素子を用い、冷却フィン18,
19にはアルミを使用している。さらに、第1および第
2のバイパス手段10,13のカソードと第2のスイッ
チング素子9のコレクタを接続する構成としているの
で、第1および第2のバイパス手段10,13にも非絶
縁型の素子を用いている。なお、一般的非絶縁型の素子
は、ダイオードではカソードが充電部に、トランジスタ
ではコレクタが充電部になっている。
【0040】ここで、スイッチング素子やバイパス手段
に用いているトランジスタやダイオードを熱破壊させな
いための冷却について説明する。トランジスタやダイオ
ードは熱破壊する恐れのない安全動作温度以下で使用す
る必要があるため、安全動作温度をジャンクション温度
で150℃以下、ジャンクション−冷却フィンの熱抵抗
を非絶縁型で0.5度/W、絶縁型で1.5度/Wとす
ると、冷却フィンの温度を非絶縁型の素子では素子の損
失60Wで150−60×0.5=120℃以下に、3
0Wで150−30×0.5=135℃以下に、絶縁型
の素子では同様に計算して素子の損失60Wで60℃以
下に、30Wで105℃以下に冷却しなければならな
い。逆に言えば、損失が小さければ冷却フィンの温度が
高くても素子のジャンクション温度は安全動作温度とす
ることができ、非絶縁型の素子であれば絶縁型の素子に
比べて熱抵抗が小さく冷却フィンへの熱伝導が非常によ
いので、同一損失で考えると冷却フィンの温度が高くて
も素子のジャンクション温度は安全動作温度とすること
ができる。
【0041】以上より、出力の大きい場合には第1の冷
却フィン18に送られる冷却風に比べて第2の冷却フィ
ン19に送られる冷却風の温度は高くなるが、第1のス
イッチング素子7の損失が第2のスイッチング素子9の
損失に比べて約半分であるため、第1および第2のスイ
ッチング素子7,9ともに安全動作温度で冷却すること
ができる。また、出力の小さい場合には第1のスイッチ
ング素子7の損失が大きくなるが、このとき第1のスイ
ッチング素子7以外の素子の損失は非常に小さく第1の
冷却フィン18によって冷却風の温度は上昇せず、第2
の冷却フィン19には冷却ファン17からの温度の低い
冷却風とほぼ同温度の冷却風を送ることができ、第1の
スイッチング素子7を安全動作温度で冷却することがで
きる。さらに、第1および第2のバイパス手段10,1
3に絶縁型の素子よりも低コストな非絶縁型素子を用い
ることができ、第1の冷却フィン18の温度上限値を高
くでき第1の冷却フィン18の小型化が図れている。ま
た、整流素子2と逆電流阻止手段8を第2の冷却フィン
19に取り付けることで、第1および第2の冷却フィン
18,19の損失バランスがとれ、両冷却フィン18,
19を同一形状の冷却フィンで構成できている。
【0042】このように本実施例によれば、第2のスイ
ッチング素子9と並列に第2の共振コンデンサ11を設
けたことによって、第1および第2のスイッチング素子
7,9のターンオフ時の電圧変化(dVCE/dt)を
小さくでき、ターンオフ時の損失つまり電圧電流積(V
CE×IC)とノイズを大幅に低減することができる。
また、第2のバイパス手段13を第1の共振コンデンサ
14と並列に接続したことで循環電流を発生でき、第2
のスイッチング素子9のオフ時に電圧を印加でき、第1
のスイッチング素子7のオン時のターンオフ損失を抑制
できている。さらには、一定周期で駆動時間比を変える
ことで連続出力可変を行うことができる。また、第1の
冷却フィン18と第2の冷却フィン19を冷却ファン1
7の風向に対して前後に配置し、第1の冷却フィン18
に第2のスイッチング素子9と第1および第2のバイパ
ス手段10,13を取り付け、第2の冷却フィン19に
第1のスイッチング素子7と整流素子2と逆電流阻止手
段8を取り付けたことで、出力が変化しても効率のよい
冷却が行え、第1および第2の冷却フィン18,19の
小型化・共用化が実現できる。さらに、第1および第2
のバイパス手段10,13をダイオードで構成してその
カソードを第2のスイッチング素子9のコレクタに接続
したことで、第1および第2のバイパス手段10,13
の低コスト化と第1および第2の冷却フィン18,19
の小型化が実現できる。
【0043】(実施例2)以下、本発明の第3の課題解
決手段の実施例である第2の実施例について、図1
(b),図4を参照しながら説明する。図4は冷却フィ
ンの断面図を示す。
【0044】構成要素は実施例1と同じで、実施例1で
説明した動作と同じ動作については説明を省略する。
【0045】図1(b)に示すように、冷却ファン17
の風向に対し第1の冷却フィン18と第2の冷却フィン
19のほぼ中央に位置しプリント配線板上に配置した温
度検知手段16で雰囲気温度を検知し、制御回路15に
信号を送っている。制御回路15では温度検知手段16
で検知した温度が所定の温度以上になった場合に加熱を
停止している。図4に示すように、第1の冷却フィン1
8は一部を除いてプリント配線板から浮上しているの
で、冷却ファン17からの冷却風の風量が正常な場合に
は温度検知手段16で検知する温度は冷却ファン17か
らの直接の冷却風の温度より若干高い程度である。とこ
ろが、冷却ファン17の断線やロック等によって冷却風
が送られなくなった場合には第1および第2の冷却フィ
ン18,19からの熱を受けて、温度検知手段16の温
度が上昇する。従って、制御回路15では温度検知手段
16で検知した温度が所定の温度以上になった場合に、
冷却ファン17が断線等の異常が起きたものと判断して
加熱を停止している。上述したように、出力によって第
1の冷却フィン18の温度が高い場合や第2の冷却フィ
ン19の温度が高い場合があるが、両冷却フィン18,
19のほぼ中央に温度検知手段16を配置しているの
で、どちらの冷却フィンの温度が高くなっても検知する
ことが可能となる。
【0046】また、温度検知手段16はプリント配線板
上に配置しているので、機械実装可能で低コストで実現
できる。
【0047】以上のように本実施例によれば、第1の冷
却フィン18と第2の冷却フィン19のほぼ中央に位置
しプリント配線板上に配置した温度検知手段16で雰囲
気温度を検知することで、第1あるいは第2の冷却フィ
ン18,19のどちらかの温度が高くなれば検知でき冷
却ファン17の断線等の異常を検知でき、検知した温度
が所定の温度以上になった場合に、加熱を停止すること
で第1および第2のスイッチング素子7,9等の熱破壊
を防止することができる。
【0048】(実施例3)以下、本発明の第4の課題解
決手段の実施例である第3の実施例を図1(b),図5
を参照しながら説明する。図5は温度検知手段16で検
知した温度が所定の温度以上になったときの動作を示す
フローチャートである。
【0049】構成要素は実施例1と同じで、実施例1で
説明した動作と同じ動作については説明を省略する。
【0050】図1(b)に示すように、冷却ファン17
の吸気口に取り外し可能なエアーフィルタ20が取り付
けてあって、ごみやほこり等が機器内部に侵入し絶縁不
良等による機器の誤動作や破壊を防止している。エアー
フィルタ20がほこり等によって目詰まりしたときには
冷却ファン17の吸気風量が減少して排気風量が減少す
る。従って、第1および第2の冷却フィン18,19の
温度が上昇し、温度検知手段16で検知する温度Taが
上昇する。そして、図5に示すように、ステップ1で温
度検知手段16で検知する温度Taが所定の第1の温度
に達すると、制御回路15から表示手段21に信号を送
り、ステップ2でエアーフィルタ20の清掃を喚起する
表示を行っている。エアーフィルタ20の清掃を行わず
に機器を使用し続けた場合には、さらにエアーフィルタ
20にほこり等が付着していき冷却ファン17の排気風
量が減少して第1および第2の冷却フィン18,19の
温度が上昇し、温度検知手段16の温度も上昇する。そ
して、ステップ3で検知した温度が第1の温度よりも所
定の温度分高い第2の温度以上となったときには、ステ
ップ4で加熱を停止して第1および第2のスイッチング
素子7,9等が熱破壊することを防止している。
【0051】以上のように本実施例によれば、冷却ファ
ン17の吸気口に清掃可能なエアーフィルタ20を設け
たことで、機器にごみやほこりが侵入して絶縁不良等の
誤動作や破壊を防止することができる。また、第1の冷
却フィン18と第2の冷却フィン19のほぼ中央に位置
しプリント配線板上に配置した温度検知手段16で雰囲
気温度を検知し、検知した温度が所定の第1の温度以上
になった場合にエアーフィルタ20の清掃を喚起する表
示を行い、第1の温度よりも高い第2の温度以上で加熱
を停止することで、エアーフィルタ20の清掃喚起が表
示されていても短時間の調理であれば調理可能で調理終
了後にエアーフィルタ20の清掃を行うことができるの
で使い勝手がよく、清掃を怠った場合でも第1および第
2のスイッチング素子7,9等の熱破壊を防止すること
ができる。
【0052】なお、本実施例では実施例1と同じ回路構
成および部品配置を用いたが、インバータ回路は本実施
例に限らずエアーフィルタが目詰まりした場合にスイッ
チング素子の破壊の恐れがあるインバータ回路であれば
同様の効果が得られる。また、温度検知手段は冷却フィ
ンに直接取り付ける等エアーフィルタの目詰まりが判別
できる手段であれば同様の効果が得られる。
【0053】(実施例4)以下、本発明の第5の課題解
決手段の実施例である第4の実施例を図1(b),図6
を参照しながら説明する。図6は温度検知手段16で検
知した温度が所定の温度以上になったときの動作を示す
フローチャートである。
【0054】構成要素は実施例1と同じで、実施例1で
説明した動作と同じ動作については説明を省略する。
【0055】図1(b)に示すように、冷却ファン17
の吸気口に取り外し可能なエアーフィルタ20が取り付
けてあって、ごみやほこり等が機器内部に侵入し絶縁不
良等による機器の誤動作や破壊を防止している。エアー
フィルタ20がほこり等によって目詰まりしたときには
冷却ファン17の吸気風量が減少して排気風量が減少す
る。従って、第1および第2の冷却フィン18,19の
温度が上昇し、温度検知手段16で検知する温度Taが
上昇する。そして、図6に示すように、ステップ5で温
度検知手段16で検知する温度Taが所定の第1の温度
に達すると、制御回路15から表示手段21に信号を送
り、ステップ6で表示手段21でエアーフィルタ20の
清掃を喚起する表示を行っている。また、ステップ7で
温度検知手段16で検知する温度Taが第1の温度以上
で第1の温度よりも所定の温度分高い第2の温度以下で
は、ステップ8で最大消費出力の2分の1以下に抑制し
ている、つまり設定出力が最大消費出力の2分の1以上
であれば出力を2分の1に抑制し、設定出力が2分の1
以下であれば設定出力で加熱を行っている。出力を抑制
することによって、第2のスイッチング素子9等の損失
を低減することができ、安全動作温度範囲を拡大するこ
とができる。つまり、第1の冷却フィン18の温度が高
くても第2のスイッチング素子9の熱破壊の恐れがな
い。エアーフィルタ20の清掃を行わずに機器を使用し
続けた場合には、さらにエアーフィルタ20にほこり等
が付着していき冷却ファン17の排気風量が減少して第
1および第2の冷却フィン18,19の温度が上昇し、
温度検知手段16の温度も上昇する。そして、温度検知
手段16で検知した温度が第1の温度よりも所定の温度
分高い第2の温度以上となったときには、ステップ9で
加熱を停止して第1および第2のスイッチング素子7,
9等が熱破壊することをを防止している。
【0056】以上のように本実施例によれば、温度検知
手段16で雰囲気温度を検知し、検知した温度が所定の
第1の温度以上になった場合にエアーフィルタ20の清
掃を喚起する表示を行うとともに、出力を最大消費出力
の2分の1以下に抑制し、第1の温度より高い第2の温
度以上で加熱を停止することで、第1の温度以上で第2
のスイッチング素子9等の損失を低減でき、安全動作温
度範囲を拡大することができるとともに、エアーフィル
タ20の清掃喚起が表示されていても調理可能で調理終
了後にエアーフィルタ20の清掃を行うことができるの
で使い勝手がよく、清掃を怠った場合でも第1および第
2のスイッチング素子7,9等の熱破壊を防止すること
ができる。
【0057】なお、本実施例では実施例1と同じ回路構
成および部品配置を用いたが、インバータ回路は本実施
例に限らずエアーフィルタが目詰まりした場合にスイッ
チング素子の破壊の恐れがあるインバータ回路であれば
同様の効果が得られる。また、温度検知手段は冷却フィ
ンに直接取り付ける等エアーフィルタの目詰まりが判別
できる手段であれば同様の効果が得られる。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、第2の共振コンデンサを設けたことによって、
第1および第2のスイッチング素子のターンオフ時の電
圧変化(dVCE/dt)を小さくでき、ターンオフ時
の損失つまり電圧電流積(VCE×IC)とノイズを大
幅に低減することができる。また、第2のバイパス手段
を設けたことで循環電流を発生でき、第2のスイッチン
グ素子のオフ時に電圧を印加でき、第1のスイッチング
素子のオン時のターンオン損失を抑制でき、大幅な損失
低減を図ることができる。さらには、第1のスイッチン
グ素子と第2のスイッチング素子を異なる冷却フィンに
取り付けるとともに、冷却ファンの風向に対して両冷却
フィンを前後に配置しかつ第2のスイッチング素子を取
り付けた第1の冷却フィンが第1のスイッチング素子を
取り付けた第2の冷却フィンよりも風上側に配置する構
成としたことで、出力が最大,最小にかかわらず無駄な
く冷却でき、冷却効率の向上と冷却フィンの共用化が図
れるものである。
【0059】また、逆電流阻止手段と第1および第2の
バイパス手段をダイオードで構成して各々のカソードを
接続することによって、非絶縁型の低コストパッケージ
にて第2のスイッチング素子と同じ第1の冷却フィンに
取り付けることができ、冷却効率の向上と低コスト化が
図れるものである。
【0060】さらに、冷却ファンの風向に対し第1のス
イッチング素子を取り付けた第1の冷却フィンの近傍風
上側で、かつ第2のスイッチング素子を取り付けた第2
の冷却フィンの近傍風下側に位置し、プリント配線板に
配置した温度検知手段で検知した温度が所定の温度以上
となった場合に加熱を停止する構成としたことで、冷却
ファンの断線等を検知でき、第1および第2のスイッチ
ング素子等が熱破壊することを防止することができる。
【0061】また、エアーフィルタを設けたことで機器
にほこり等が侵入することを防止でき、冷却フィンある
いはインバータ回路近傍の温度を検知する温度検知手段
とエアーフィルタの清掃喚起を表示する表示手段とを備
え、温度検知手段で検知した温度が所定の第1の温度以
上でエアーフィルタの清掃喚起を表示し、第1の温度よ
り高い第2の温度以上で加熱を停止する構成としたこと
で、温度検知手段で検知した温度が第1の温度以上第2
の温度以下では調理可能とすることができ、調理終了後
エアーフィルタの清掃を行うことができ、エアーフィル
タ清掃喚起表示と同時に加熱停止を行って調理ができな
くなるといった不具合を解消することができる。
【0062】さらには、温度検知手段で検知した温度が
所定の第1の温度以上となった場合に表示手段でエアー
フィルタの清掃喚起を表示するとともに出力を所定値以
下に抑制し、第1の温度より高い第2の温度以上となっ
た場合に加熱を停止する構成としたことで、温度検知手
段で検知した温度が第1の温度以上第2の温度以下では
第2のスイッチング素子の損失を抑制した状態で加熱を
行えるので、第2のスイッチング素子の破壊の恐れがな
く調理でき、調理終了後エアーフィルタの清掃を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1から第4の実施例におけ
る誘導加熱調理器の電気回路図 (b)は同誘導加熱調理器の部品配置図
【図2】同誘導加熱調理器の出力が大きいときの動作波
形図
【図3】同誘導加熱調理器の出力が小さいときの動作波
形図
【図4】同誘導加熱調理器の冷却フィンの断面図
【図5】本発明の第3の実施例における誘導加熱調理器
のフローチャート
【図6】本発明の第4の実施例における誘導加熱調理器
のフローチャート
【図7】従来例の誘導加熱調理器の電気回路図
【図8】(a)は同誘導加熱調理器の動作波形図 (b)は同誘導加熱調理器の動作波形拡大図
【図9】同誘導加熱調理器の駆動時間比と入力の関係を
示す特性図
【符号の説明】
1 商用電源 5 整流回路 6 インバータ回路 7 第1のスイッチング素子 8 逆電流阻止手段 9 第2のスイッチング素子 10 第1のバイパス手段 11 第2の共振コンデンサ 12 加熱コイル 13 第2のバイパス手段 14 第1の共振コンデンサ 15 制御回路 16 温度検知手段 17 冷却ファン 18 第1の冷却フィン 19 第2の冷却フィン 20 エアーフィルタ 21 表示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 章 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源を直流に整流する整流回路と、
    前記直流を高周波電流に変換するインバータ回路と、前
    記インバータ回路の動作を制御する制御回路とからな
    り、前記インバータ回路は、前記直流の高電位側に接続
    された第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチ
    ング素子に直列に接続され、かつ前記直流の低電位側に
    接続された第2のスイッチング素子と、前記第1のスイ
    ッチング素子に直列に接続された前記第1のスイッチン
    グ素子の逆電流阻止手段と、前記第2のスイッチング素
    子に流れ込もうとする逆電流をバイパスする第1のバイ
    パス手段と、前記第1のスイッチング素子あるいは前記
    第2のスイッチング素子のオンオフにより共振回路ルー
    プを変えて共振する加熱コイルと第1の共振コンデンサ
    からなる共振回路と、前記第1の共振コンデンサの両端
    電圧が所定の電圧になると前記第1の共振コンデンサに
    流れ込む電流をバイパスする第2のバイパス手段と、前
    記第2のスイッチング素子のオフ時に、前記加熱コイル
    と共振して前記第2のスイッチング素子に共振電圧を印
    加する第2の共振コンデンサとを備え、前記第1のスイ
    ッチング素子と前記第2のスイッチング素子を異なる冷
    却フィンに取り付けるとともに、冷却ファンの風向に対
    して前記両冷却フィンを前後に配置し、かつ前記第2の
    スイッチング素子を取り付けた第1の冷却フィンが前記
    第1のスイッチング素子を取り付けた第2の冷却フィン
    よりも風上側に配置した誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 インバータ回路の逆電流阻止手段と第1
    のバイパス手段と第2のバイパス手段をダイオードで構
    成して、各々のダイオードのカソードを接続し、第2の
    スイッチング素子を取り付けた第1の冷却フィンに前記
    第1のバイパス手段と前記第2のバイパス手段を取り付
    けた請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】 冷却ファンの風向に対し第1のスイッチ
    ング素子を取り付けた第2の冷却フィンの近傍風上側
    で、かつ第2のスイッチング素子を取り付けた第1の冷
    却フィンの近傍風下側の位置に温度検知手段を配置し、
    前記温度検知手段で検知した温度が所定の温度以上とな
    った場合に加熱を停止するようにした請求項1記載の誘
    導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 商用電源を直流に整流する整流回路と、
    前記直流を高周波電流に変換するインバータ回路と、前
    記インバータ回路の動作を制御する制御回路とからな
    り、冷却ファンの吸気口に配置した清掃可能なエアーフ
    ィルタと、冷却フィンの温度あるいは前記インバータ回
    路近傍の温度を検知する温度検知手段と、前記エアーフ
    ィルタの清掃を喚起する表示手段を備え、前記温度検知
    手段で検知した温度が第1の温度以上となった場合に前
    記表示手段でエアーフィルタの清掃喚起を表示し、前記
    第1の温度より高い第2の温度以上となった場合に加熱
    を停止するようにした誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】 温度検知手段で検知した温度が第1の温
    度以上となった場合に表示手段でエアーフィルタの清掃
    喚起を表示するとともに、出力を所定値以下に抑制し、
    前記第1の温度より高い第2の温度以上となった場合に
    加熱を停止するようにした請求項4記載の誘導加熱調理
    器。
JP4842295A 1995-03-08 1995-03-08 誘導加熱調理器 Pending JPH08250271A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003272817A (ja) * 2002-03-19 2003-09-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱調理器
JP2006059740A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Mitsubishi Electric Corp 組み込み式誘導加熱調理器
JP2008300171A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理装置
JP2011014261A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Panasonic Corp 誘導加熱調理器
JP2011175888A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Panasonic Corp 加熱調理器

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