JPH08248776A

JPH08248776A - 画像形成装置

Info

Publication number: JPH08248776A
Application number: JP8080895A
Authority: JP
Inventors: Masaki Tokuhashi; 正樹徳橋; Yoshiaki Miyashita; 義明宮下; Norio Kikuchi; 宣男菊地; Masakuni Konshiya; 将国近者; Masahito Yanagida; 雅人柳田
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1995-03-13
Filing date: 1995-03-13
Publication date: 1996-09-27

Abstract

(57)【要約】【目的】像担持体に適量の潤滑剤を均一かつ安定して
塗布することにより分離爪上にトナーが堆積しにくくな
る画像形成装置を提供することを目的としている。ま
た、像担持体の表面のうち、分離爪に対応する部分にの
み適量の潤滑剤を均一に安定して塗布することによって
転写紙の分離性能を低下させないようにした画像形成装
置を提供する。【構成】トナー像を保持する像担持体と、像担持体上
のトナー像を転写紙上に転写する転写手段と、上記像担
持体から転写紙を分離するために像担持体と接触する分
離爪を備えた画像形成装置において、上記像担持体表面
に適量の潤滑剤を均一に安定して塗布する潤滑剤塗布手
段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ、ファ
クシミリ装置等の電子写真式の画像形成装置に関し、特
に像担持体上に適量の潤滑剤を均一に塗布することによ
り像担持体からの転写紙の分離性能を高めると共に、分
離爪上へのトナーの堆積を防止した画像形成装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来の複写機、プリンタ、ファク
シミリ装置等の電子写真プロセスを利用した画像形成装
置の画像形成部の一例の構成を示している。この画像形
成部に於ては、転写チャージャ２により像担持体１が予
め一様に帯電され、この像担持体表面に露光光学系３か
ら光学的な画像情報が照射されることにより静電潜像が
形成される。イレーサ４は転写紙間領域及び転写紙両端
部といった非画像領域における不要な電荷を除去し、現
像装置５は静電潜像にトナーを供給してこれを可視像化
する。転写チャージャ６は、コロナ放電により転写紙を
帯電させることにより像担持体上のトナー像を転写し、
更に分離チャージャ７はコロナ放電により転写紙を除電
することによりトナー像を介して像担持体１上に静電吸
着した転写紙を分離し易くする。転写紙が像担持体表面
から分離できない事態が発生すると、転写紙がクリーニ
ング装置９に侵入し、像担持体の表面を損傷させるの
で、これを防止する為に分離爪１０が配置されている。
転写を受け、分離された転写紙は定着装置へ搬送され、
熱及び圧力によって定着される。転写工程に於て転写さ
れずに像担持体上に残留したトナーは、クリーニング装
置９により除去される。トナーが除去された後で、像担
持体１は除電ランプ１６による光照射を受けることによ
り静電的にも初期化されて繰り返し使用される。

【０００３】以上のごとき画像形成部において、転写を
終了した後の像担持体１上には転写残トナーや逆帯電ト
ナーが残っており、これらのトナーが分離爪１０により
掻落される。分離爪１０を長期にわたり使用し続ける
と、分離爪にトナーが蓄積してゆき、これらが転写紙上
に落下し、画質の低下をもたらす。また、分離チャージ
ャによる分離能力だけでは、像担持体からの転写紙の分
離が十分でなく、転写紙が分離爪に接触したときに、転
写紙の先端縁等にトナーが付着する事態が発生する。

【０００４】このような不具合を解消する為に、特開平
３−３６５７７号公報に於ては、複写条件、転写紙の条
件、及び温度条件に応じて転写前露光ランプを制御する
ことにより、分離性能の劣化を防止し、分離不良による
画質劣化を防止する技術が提案されている。また、特開
平５−１４２９５１号公報には像担持体から転写紙を分
離する位置を検出する手段を備え、検出結果に基づいて
像担持体から転写紙を分離させる際の分離条件を変更制
御することによって転写紙を適正に分離する技術が開示
されている。しかし、像担持体の径が大きい為に曲率分
離による分離能力が低い場合や、像担持体の線速度が速
い場合、更には転写紙の剛性が低い場合等では、上記の
ごとき条件変更を行ったとしても、十分な結果が得られ
ない。即ち、上記の様に静電気力だけに依存した分離方
法では完全分離が難しいケースが多発するため、分離爪
を用いた機械的な分離機構を採用せざるを得ないのであ
る。しかも、分離爪を用いた場合には、爪先端にトナー
が堆積し、この堆積したトナーが転写紙に付着して分離
爪跡となり、画像品質を低下させるという事態を招く。

【０００５】特開平３−１８２７８５号公報には、分離
爪が作動位置から不作動位置、またはこの逆方向に変位
する場合に、分離爪の先端近傍位置にトナーを除去する
手段を配設することにより、分離爪からの転移に起因し
た転写紙の汚れを防止する技術が開示されているが、こ
の技術も十分な清掃効果を発揮することはできず、また
分離爪は短時間の間にトナー付着により汚れるので、転
写紙先端縁の汚れを防止することができない。

【０００６】

【発明の目的】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、像担持体に適量の潤滑剤を均一かつ安定して塗布す
ることにより分離爪上にトナーが堆積しにくくなる画像
形成装置を提供することを目的としている。また、像担
持体の表面のうち、分離爪に対応する部分にのみ適量の
潤滑剤を均一に安定して塗布することによって転写紙の
分離性能を低下させないようにした画像形成装置を提供
することを目的としている。

【０００７】

【発明の構成】上記目的を達成するため、請求項１記載
の発明は、トナー像を保持する像担持体と、像担持体上
のトナー像を転写紙上に転写する転写手段と、上記像担
持体から転写紙を分離するために像担持体と接触する分
離爪を備えた画像形成装置において、上記像担持体表面
に適量の潤滑剤を均一に安定して塗布する潤滑剤塗布手
段を備えたことを特徴とする。請求項２記載の発明で
は、上記潤滑剤塗布手段は、少なくとも上記分離爪に対
応する像担持体部分に上記潤滑剤を塗布することを特徴
とする。

【０００８】

【作用】請求項１記載の発明は、像担持体に適量の潤滑
剤を均一に安定して塗布する様に構成したので、像担持
体表面の摩擦係数を低下させることとなる。この結果、
現像装置からのトナーにより像担持体上の静電潜像が現
像された時に、地肌部に付着する余分な地汚れトナーが
掻き取られる。また、微量の潤滑剤はトナー表面にも付
着することによりトナーの凝集度を低下させる。これに
より、分離爪上にトナーが堆積しにくくなり、転写紙上
へのトナーの落下や、転写紙先端への分離爪跡の形成を
防止できる。

【０００９】請求項２記載の発明は、少なくとも分離爪
に対応する部分に潤滑剤を塗布する様にした。即ち、分
離爪以外の部分は、地汚れトナーが適度に存在するの
で、像担持体と転写紙との密着性はさほど高くなく、剥
離が容易である為、分離性能を低下させることなく、請
求項１の場合と同様の効果を得ることができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を添付図面に示した実施例によ
り詳細に説明する。図１は本発明を適用した画像形成装
置の要部構成説明図、図２は図１の要部構成を示す図で
あり、図３は図２の要部の拡大斜視図である。なお、各
図において図４の従来例と同一部分には同一符号を付
す。このクリーニング装置９は、ケース２０によりクリ
ーニングブレード２１、クリーニングブラシ（媒介塗布
部材）２２、潤滑剤塗布手段２３を支持した構成を有す
る。クリーニングブレード２１は周知の様に感光体１の
表面に摺接して残留トナーを掻落とすものであり、ブラ
シローラであるクリーニングブラシ２２は軸２２ａの外
周にブラシ２２ｂを植毛したものである。

【００１１】本発明の潤滑剤塗布手段２３は、クリーニ
ングブラシ２２のブラシ２２ｂの先端に所定の圧接力で
外周面を圧接させる様にケース２０により支持されたロ
ーラ状の塗布部材２５と、固形潤滑剤２６を固定的に支
持すると共に塗布部材２５の外周面に向けて固形潤滑剤
２６を押圧させるための支持部材２７及びバネ２８と、
塗布部材２５の外周面に摺接して潤滑剤の膜厚を規制す
るスクレーパ部材２９等を有する。塗布部材２５は矢印
方向に駆動される。

【００１２】塗布部材２５が矢印方向に回転することに
より、塗布部材２５と接触する固形潤滑剤２６から潤滑
剤が塗布され、塗布部材表面に潤滑剤が薄層形成され
る。塗布部材２５上に一旦積層された潤滑剤は、スクレ
ーパ部材２９やクリーニングブラシ２２により引き伸ば
されると同時に掻き取られるが、塗布部材表面の潤滑剤
が除去されるわけではない。塗布部材表面の潤滑剤の一
部は、クリーニングブラシ２２を介して像担持体表面に
塗布される。像担持体上に塗布されたこの潤滑剤は必要
最低限の微量であり、しかも均一に安定して塗布される
ので、像担持体表面の摩擦係数を低下させて本発明所期
の目的を達成することを可能とする。

【００１３】なお、塗布部材２５としては、例えばφ１
６ｍｍのステンレス製ローラであって表面粗さを約５μ
ｍ以下に設定したものを用い、クリーニングブラシ（媒
介塗布部材）２２としては、例えば毛足長さが６ｍｍの
ポリエステル繊維のループ状ブラシを外径φ１３ｍｍの
アルミニウム製円筒に巻付けたブラシローラを用い、ス
クレーパ部材２９としては例えば厚さ１．５ｍｍ，長さ
２０ｍｍの板状のポリウレタンゴムから成るものを用い
る。しかし、上記材料、形状及び寸法は一例に過ぎず、
これに限定する趣旨ではない。従って、例えば塗布部材
２５としては、各種金属、ゴム、発泡性樹脂、又はそれ
らの表面を別の材質でコーティングしたものであっても
よい。また、クリーニングブラシ２２についても、材
質、形態、繊維の太さ、毛足長さ、撚り数、食い込み料
等を限定するものではない。いずれの部材の材質、特性
も一律に決定されるものではなく、像担持体や他の接触
部材の硬度、表面粗さ、或は画像形成装置自体のシステ
ム特性等との不確定要因との相対的関係に基づいて選定
されるべきものである。

【００１４】なお、ここでクリーニングブラシ２２と像
担持体１との圧接による食い込み量は２．５ｍｍであ
り、クリーニングブラシ２２と塗布部材２５との食い込
み量は１、５ｍｍである。潤滑剤２６を塗布部材２５に
向けて加圧する方法としては、上記コイルスプリングに
よる方法に限らず、板バネその他の弾性部材による加圧
方法を採用してもよく、塗布部材２５の軸方向全長或は
ほぼ全長に渡って均一の加圧力を得ることができるよう
な加圧方法であれば、いかなる方法であってもよい。

【００１５】なお、本発明に於て使用可能な固形潤滑剤
（乾燥した固体疎水性潤滑剤）としては、例えばステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、
ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸
コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、オレ
イン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、
オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸
銅、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチ
ミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸ア
ルミニウム、パルチミン酸カルシウム、カプリル酸鉛、
カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、
リノレン酸カルシウム、又はリコリノネン酸カドミウム
等の如き、比較的高次の脂肪酸、例えばカポットコーポ
レーションから市販されているＣａ−Ｏ−Ｓ１１の如き
コロイド状高温シリカ粉末を例示することができる。ま
た、カルナウバワックスの如き天然ワックスも有効であ
る。

【００１６】図３は塗布部材２５と分離爪１０（図３参
照）との位置関係を示す模式図であり、２つの固形潤滑
剤２６はいずれも上流側に位置する分離爪１０に対応す
る下流側位置に配置されており、分離爪１０が接する感
光体１の面を中心として潤滑剤を塗布するように構成し
ている。この為、分離爪へのトナーの堆積と、分離性能
の低下を防止することが可能となる。

【００１７】なお、上記実施例では、感光体１の表面に
潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を例示したが、中間転
写体（中間転写ベルト）上に潤滑剤を塗布するように構
成してもよい。即ち、中間転写体は、カラー複写機等に
於て用いられるものであり、感光体上のトナー像の転写
を受けてこれを一旦保持してから、所定のタイミングで
転写紙上に一括転写するための像担持手段であり、この
中間転写体に於ても、感光体の場合と同様に転写紙を剥
離させるための分離爪が用いられ、感光体の場合と同様
の問題が生じるからである。

【００１８】

【発明の効果】以上のように請求項１記載の発明では、
トナー像を保持する像担持体と、像担持体上のトナー像
を転写紙上に転写する転写手段と、上記担持体から転写
紙を分離するために像担持体と接触する分離爪を備えた
画像形成装置において、上記像担持体表面に適量の潤滑
剤を均一に安定して塗布する潤滑剤塗布手段を備えるよ
うに構成したので、像担持体上の地汚れトナーを減少さ
せると共に、トナーの凝集度を低下させ、分離爪上への
トナーの堆積量を大幅に低減させることができる。これ
により転写紙上へのトナーの落下や転写紙先端に分離爪
跡が形成される事態を防ぐことができる。

【００１９】請求項２記載の発明では、上記潤滑剤塗布
手段は、少なくとも上記分離爪に対応する像担持体部分
に上記潤滑剤を塗布するようにしたので、分離性能を低
下させることなく、像担持体上の地汚れトナーを減少さ
せると共に、トナーの凝集度を低下させ、分離爪上への
トナーの堆積量を大幅に低減させることができる。これ
により転写紙上へのトナーの落下や転写紙先端に分離爪
跡が形成される事態を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の要部構成を示す図。

【図２】図１の要部構成を示す斜視図。

【図３】図２の更に要部を示す斜視図。

【図４】本発明の前提となる従来例の構成説明図。

【符号の説明】

１像担持体、２転写チャージャ、３露光光学系、
４イレーサ、５現像装置、６転写チャージャ、７
分離チャージャ、９クリーニング装置、１０分離
爪、２０ケース、２１クリーニングブレード、２２
クリーニングブラシ（媒介塗布部材）、２３潤滑剤
塗布手段、２５塗布部材、２６固形潤滑剤、２７
支持部材、２８バネ、２９スクレーパ部材。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者近者将国東京都大田区中馬込一丁目３番６号株式会社リコー内 (72)発明者柳田雅人東京都大田区中馬込一丁目３番６号株式会社リコー内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】トナー像を保持する像担持体と、像担持
体上のトナー像を転写紙上に転写する転写手段と、上記
像担持体から転写紙を分離するために像担持体と接触す
る分離爪と、を備えた画像形成装置において、上記像担持体表面に適量の潤滑剤を均一に安定して塗布
する潤滑剤塗布手段を備えたことを特徴とする画像形成
装置。
【請求項２】上記潤滑剤塗布手段は、少なくとも上記
分離爪に対応する像担持体部分に上記潤滑剤を塗布する
ことを特徴とする請求項１記載の画像形成装置。