JPH0824558A - 圧力変動吸着法による医療用空気乾燥器 - Google Patents

圧力変動吸着法による医療用空気乾燥器

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JPH0824558A
JPH0824558A JP6186559A JP18655994A JPH0824558A JP H0824558 A JPH0824558 A JP H0824558A JP 6186559 A JP6186559 A JP 6186559A JP 18655994 A JP18655994 A JP 18655994A JP H0824558 A JPH0824558 A JP H0824558A
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adsorbent
air
adsorption
substance
cylinder
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JP6186559A
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English (en)
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Shigeo Sato
重雄 佐藤
Noboru Sato
暢 佐藤
Kazukiyo Takano
和潔 高野
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Sanyo Electronic Industries Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electronic Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮空気中の水分をほぼ完全に除去し、しか
も空気中の主要成分の組成が実質的に変化しないように
する。 【構成】 PSA法による空気乾燥器において、1操作
サイクル時間内に吸着筒22/24へ導入する空気中に
含まれるN2 等の中吸着性物質の量よりも、該吸着筒内
の吸着剤が吸着可能な該中吸着性物質の量の方が少なく
なるような量の吸着剤を用いるように構成する。 【効果】 冷凍式の空気乾燥器の露点温度が約−20℃
に対して水分をほぼ完全に除去できるので露点温度を約
−40℃以下にすることができる。又、空気の組成をほ
とんど変えることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】病院等の医療施設において、人工
呼吸器の駆動源用や呼吸用空気として、または治療器具
等の駆動源用空気として使用するもの、あるいは単独に
人工呼吸器の駆動源用や呼吸用空気として使用する空気
を乾燥するための医療用空気乾燥器の改良に係る。
【0002】
【従来の技術】病院等の医療施設で使用する医療用の圧
縮空気の主な用途は、次のようなものがある。 人工呼吸器の駆動源用や呼吸用の空気。 歯科・外科等で使用する治療器具の駆動源用の空気。
【0003】これらの圧縮空気を得る手段として、通常
コンプレッサーが使用されるが、常温の大気をこのコン
プレッサーで圧縮(約7×105 Pa)すると圧縮熱の
ために約50〜70℃に加熱されるので、その後に、水
冷式または空冷式でドレンセパレーターを含むアフター
クーラー(以下、単にアフタークーラーともいう)を使
用して約25℃以下程度まで冷却して該圧縮空気に含ま
れる水分の一部を分離除去して、該圧縮空気が必要な個
所へ配管を通じて供給している。
【0004】しかしながら、前記のアフタークーラーで
該圧縮空気に含まれている水分の一部分を分離除去した
だけでは、医療用の圧縮空気としては次のような問題点
がある。 前記のアフタークーラーのみでこの水分の一部分を分
離除去したものは、該圧縮空気を冷却後の温度が25℃
の場合に、約4×105 Paに加圧された状態にある配
管内にあっては、その露点温度は約25℃になる。我国
では大部分の地域の気温はこの温度以下になることがあ
るので、この配管内に結露した凝縮水がたまることにな
る。 この凝縮水が人工呼吸器の中に入ると、高価な人工呼
吸器が故障したり、場合によっては患者の呼吸器官系に
まで達することがある。 この凝縮水が配管内に滞留していると、バクテリヤ等
の細菌が増殖することもある。 さらに、水が配管内に滞留していると該配管内に錆が
発生し、殊に配管が銅であれば、有毒物質である緑青が
発生することもある。
【0005】従って、前記のアフタークーラーと配管と
の途中に別途空気乾燥器を付設する必要がある。従来、
この空気乾燥器は主として冷凍式のものが使用されてい
たが、この冷凍式の空気乾燥器では凍結防止のために冷
凍機の冷却温度が0℃以上(例えば約4℃)に設定され
ているので、加圧下における露点温度は約4℃であり、
この空気乾燥器から吐出される空気の露点温度は大気圧
換算では約−20℃になるが、前記のような加圧状態に
ある配管内の露点温度は約4℃近辺であり、冬期には周
囲の外気温度が4℃以下になる地域も多く、このような
場合には該配管内に結露した水がたまることがある。ま
た、一旦たまった水は容易には除去できないので、前記
の,,の問題は依然残ることになる。
【0006】本発明は、この問題を解決するために、前
記の冷凍式の空気乾燥器に代えて、圧力変動吸着法によ
る空気乾燥器を提供するものである。これは、吸着剤を
充填した吸着筒に圧縮空気を加圧導入して水分をこの吸
着剤に吸着させて除去し、乾燥した空気を得る方法であ
り加圧吸着工程で吸湿した吸着筒は、大気圧またはそれ
以下に減圧し、さらに、乾燥空気の一部分をパージガス
として別の吸着筒の出口端から向流的に逆流入させて、
水分を吸着剤から脱着再生する減圧脱着工程を行い、再
び圧縮空気を導入する加圧吸着工程とを交番的に繰り返
し行うことにより連続的に乾燥空気を作るもので、次の
ような利点がある。
【0007】圧力変動吸着法の空気乾燥器を使用する
場合に、前記の吸着剤にシリカゲルや活性アルミナを使
用すると、吐出する乾燥空気の露点温度を約−40℃以
下にすることができる。 また、この吸着剤として、ゼオライトと共にシリカゲ
ルや活性アルミナ等の吸湿剤も合わせて使用すると、吐
出する乾燥空気の露点温度を約−40℃以下にすること
ができるとともにさらに、CO,CO2 ,NOχ,SO
χ等、大気中に微量にあるいわゆる不純ガスも除去する
ことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このゼオライトは、圧
力変動吸着法による空気乾燥器にも使用できるが、全く
同じ原理により空気中の酸素ガスを分離して濃縮する圧
力変動吸着法の酸素濃縮器としても使用できることが周
知となっている。ゼオライトは、その分子の結晶構造の
中に、水の分子を最も強く、次いで窒素ガスや前記の不
純ガスの分子を強く吸着し、酸素の分子も若干量吸着す
る性質を有する。そして、その吸着する量は、圧力が高
い程多く、圧力が低い程少なくなる性質を有するので、
このような吸着剤の性質を利用して原料ガスを加圧供給
して吸着工程を行い、減圧して脱着工程を行うように圧
力を変動させてガス分離を行う方法を圧力変動吸着法
(以下、PSA法ともいう)によるガス分離と言い、前
記の空気乾燥器も水を水蒸気というガスとして扱うの
で、前記の酸素濃縮器と実質的に同じ原理で、その構造
も類似のもので構成することが出来る。
【0009】吸着剤として用いられるゼオライトには、
カチオン(陽イオン)の加え方により、結晶格子とその
細孔のサイズが異なり、例えば、4A,5A,13X等
の型があり、それぞれ分子篩としての性能も異なる。水
の分子は、これらのいずれのサイズの吸着剤に対しても
強い吸着性を示す。この4A型の吸着剤には、窒素ガス
や酸素ガスは吸着しないが、5A型や13X型は窒素ガ
スも良く吸着するが、その中でも13X型の方が吸着能
力が優れていることが知られている。
【0010】PSA法による空気乾燥器として水分のみ
を吸着除去するには、前記の4A型の吸着剤を用いても
良いが、この4A型の吸着剤は、その細孔が小さいの
で、一旦吸着した水の分子が脱着しにくいという問題が
ある。空気から酸素を分離するには、5A型や13X型
(好ましくは13X型)のゼオライトが用いられる。
【0011】この13X型のゼオライトを吸着剤として
使用した場合には、水分の吸着能力も強いので空気乾燥
器としても使用することができるし、前記の4A型のも
のに比較して吸着剤の細孔が大きいので、一旦吸着した
ガスの脱着も容易で、PSA法による分離装置にこれを
用いた場合は、吸着筒に充填した吸着剤が強吸着性ガス
を十分吸着した部分と、まだ十分吸着していない部分と
の境界面のことをマストランスファーゾーン、あるいは
MTZともいい、このMTZの原料ガスの進行方向に対
する厚みは、他の4A型や5A型のものと比較して、そ
の厚みが少なく、かつシャープにすることができるの
で、その分だけ吸着剤の量が少なくてもよく、吸着筒の
形状をより小型にすることができる。
【0012】吸着剤として、ゼオライトの5A型や13
X型を用いた場合のPSA法によるガス分離装置を、空
気中の水分を分離する空気乾燥器としても、あるいは酸
素濃縮器としても、そのPSA法の制御のやり方次第で
どちらにも使用することが出来る。このことは制御の条
件その他の状況が変われば、空気乾燥器として必要な機
能である空気の組成(主に窒素,酸素,アルゴン等)が
変化して、酸素濃縮器としての機能を表わすこともあり
うることを示している。
【0013】一方、医療施設の乾燥空気は前述の通り人
工呼吸器や治療器具の駆動源用の空気として用いる場合
の他、人工呼吸器の吸入ガスとしても使用される。通常
は、これ等が混在して使用されるため、その乾燥空気の
組成は、大気中の空気の組成に対して同等で、かつ、一
定値に保たなければならない。
【0014】一方、医療施設で使用される乾燥空気の使
用量は、該医療施設の時間帯による使用状態の変化、そ
の他の条件により大幅に変化する。このように大幅に変
化する乾燥空気の使用量においても、該乾燥空気の組成
に変化を与えることの無いPSA法による空気乾燥器を
提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】空気中に含まれる水分
(湿気)の量は、例えば、気温30℃,相対湿度100
%の場合に、空気1m3 中に35gあり、1モルの水
(H2 O)の重量は18gであり、その水蒸気は0℃の
大気圧下で22.4リットルになるので、これは、4.
6%(容量比、以下同じ)のガス濃度に相当する。一
方、空気の組成は、窒素ガス78%,酸素ガス21%,
アルゴンガス0.9%等である。
【0016】吸着剤によって78%の窒素ガスを吸着除
去して酸素ガスを分離するときの吸着剤の量と、原料ガ
スとして送り込まれる空気量との関係は、吸着筒に充填
された吸着剤の1操作サイクル時間当りの窒素ガス全吸
着容量よりも、この原料ガスとして同一操作サイクル時
間内に該吸着筒に送り込まれる空気中の窒素ガスの容量
の方が少ないことが必要である。
【0017】一方、空気乾燥器として使用する場合は、
次の様な関係が必要である。すなわち、吸着筒に充填さ
れた吸着剤の水分を吸着する1操作サイクル時間当りの
全吸着容量よりも、この吸着筒に同一操作サイクル時間
内に送り込まれる空気中の水分の量の方が少ないことが
必要である。このことは、前記の空気の組成について述
べた各ガス濃度から分かるとおり、吸着筒に送り込まれ
る一定空気量に対する吸着剤の量は、窒素を吸着除去す
る場合の方が多く、水分を吸着除去する場合の方が少な
くても良く、17:1になることが判った。
【0018】逆に一定容量の吸着筒に充填された吸着剤
についてみれば、この吸着筒に送り込める空気量は、酸
素濃縮器に対して空気乾燥器では、その比は1:17に
なる。
【0019】吸着剤には前記のゼオライトの他に活性炭
を賦活し、分子篩機能を持たせた分子篩炭があり窒素ガ
スよりも酸素ガスの方を早く吸着する能力を持ってお
り、この吸着にかかる時間差を利用して、同じくPSA
法による窒素濃縮器が構成できることが知られている。
【0020】この分子篩炭も水分の吸着能力が強く、前
記のゼオライトと同様に空気乾燥器として構成すること
も出来る。すなわち、同一の機構で構成された装置をそ
の制御方法をかえることにより、窒素ガス濃縮器として
も、あるいは空気乾燥器としても利用し得ることが可能
である。
【0021】前記の場合は、分子篩炭が吸着するのは主
として酸素ガスの方であるから、前記の例のように、酸
素ガスの濃度21%に対してガス濃度換算4.6%の水
蒸気との比は、約4.6:1となる。PSA法による空
気乾燥器を構成するとき、使用する吸着剤として分子篩
炭を用いる場合は、水分が強吸着性物質である。また、
この構成で窒素濃縮器に使用するときは、前記のように
水分が強吸着性物質であるが、酸素ガスが中吸着性物質
となるように制御する。
【0022】次にゼオライト5A型又は13X型を使用
して酸素濃縮器の機能を有するように構成する場合は、
水分が強吸着性物質であるが、窒素ガスが中吸着性物質
となるように制御する。
【0023】PSA法による空気乾燥器を目的として、
水分を強吸着性物質として考えるとき、吸着筒に充填さ
れるこれらの吸着剤が、加圧状態の空気中にある水分と
比較した場合には中吸着性物質である前記の窒素ガスや
酸素ガスを1操作サイクル時間内に吸着し得る総容量よ
りも同一操作サイクル時間内に該吸着筒に送り込まれる
空気の中に含まれる前記の中吸着性物質である窒素ガス
や酸素ガスの量の方が多い場合には、該吸着筒の出口端
に前記の中吸着性物質が流出(破過ともいう)してしま
うので、水分は吸着除去されて乾いてはいるものの、そ
の主要成分の組成は該吸着筒に送り込まれた空気の組成
と実質的に同じとなる。
【0024】この乾燥した空気の一部分を、該吸着筒が
加圧吸着工程時に吸着した水分等を脱着する減圧脱着工
程時には、該吸着筒を大気圧、またはそれ以下まで減圧
して吸着剤を脱着再生するが、この減圧脱着工程時に
は、前記の乾燥した空気の一部分をパージガスとして該
吸着筒の出口端から向流的に逆流するように構成したの
で、該吸着筒の内部も乾燥した空気で満たされることに
なる。
【0025】このような状態から、次のサイクル工程で
ある加圧吸着工程に移った場合には、該吸着筒の入口端
から湿気を帯びた空気が入り、他端の該吸着筒の出口端
より、前記のように直前の脱着再生・パージ工程で該吸
着筒の中に充満していた乾燥した空気と、新たに入口端
から供給された空気が乾燥したものとともに吐出される
ことになるので、その吐出される空気は、該吸着筒の入
口端に供給される空気に対して、乾燥しているというこ
と以外にはその組成の変化はほとんどない。
【0026】このことは、吸着剤としてゼオライトを使
用する場合には、酸素濃縮器として機能するようになっ
て吸着筒の出口端から吐出される空気の組成が変わって
くるためには、前記のように、空気乾燥器として機能し
ているPSA法による装置の送り込み空気の量が、17
分の1以下になった場合である。
【0027】また、吸着剤として分子篩炭を使用して空
気乾燥器を構成した場合には、窒素濃縮器として機能す
るようになって前述のように吸着筒の出口端から吐出さ
れる空気の組成が変わってくるためには、同様に送り込
み空気の量が、4.6分の1以下になった場合である。
【0028】これらそれぞれの例の送り込み空気量以下
にならないように、その送り込み空気量をコントロール
することにより、また、吸着剤の使用量を吸着サイクル
中に吸着筒に導入する空気の中吸着性物質の量よりも該
吸着剤が前記の中吸着性物質を吸着する量が少なくなる
ようにすることにより吸着剤を使用した空気乾燥器の出
口端から吐出される乾燥した空気の主要成分(窒素や酸
素)の組成を変化させないでおくことが出来る。
【0029】このように、吸着剤を使用した空気乾燥器
としての機能を満たす方法として、吸着剤としてゼオラ
イトを使用する空気乾燥器の場合には、吐出して使用に
供する乾燥した空気の量にかかわらず、パージガスとし
て他の吸着筒へ向流的に供給する空気の量を、該吸着筒
の処理空気量の最低限でも6%以上、好ましくは15%
未満にすることにより可能である。
【0030】なお、吸着筒が1個の場合には、乾燥した
空気を貯留するバッファタンクを使用することにより本
発明を実施することも可能である。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図を参照し
て説明するが、この実施例は説明のためのものであり、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。図1
は、本発明にかかる空気乾燥器の電気的制御の図示を省
略した系統図である。この系統図を引用してPSA法に
よる空気乾燥器の原理及びその実施例について説明す
る。
【0032】吸着筒22及び同24にアルミナを下層
に、その上に5A型のゼオライトを充填し、空気導入口
10より圧縮空気を導入し、フィルター12で空気中に
含まれる塵埃を取除き、電磁弁14を介して吸着筒22
の方に導入される。この時、該吸着筒22は加圧吸着工
程にあり、導入された空気中に含まれる水分は、ほとん
ど全部該吸着筒内のアルミナとゼオライトに吸着されて
該吸着筒の他端の出口端より水分の少ない乾燥した空気
が電磁弁28が開となっているのでこれを介してフィル
ター32に至る。このフィルター32で更に微細な粉塵
も取除き、圧力調整弁34を介して乾燥空気出口38か
ら吐出されるように構成した。
【0033】この時、吸着筒22の出口端44より吸着
筒24の出口端46へ乾燥した空気の一部分がオリフィ
ス26を通ってパージガスとして吸着筒24の中を向流
的に流れ、この吸着筒24に充填されている吸着剤に加
圧吸着工程で吸着されている水分等の脱着を促進させ、
吸着筒24の入口端50より電磁弁20が開となってい
るのでこれを通り、サイレンサー36より大気に放出さ
れる。
【0034】吸着筒24は電磁弁20の開により圧力が
大気に等しい所まで減圧されている。一定量の空気が該
吸着筒22に導入された後に、電磁弁14,20,28
が閉となり、電磁弁16,18,30が開となって、吸
着筒22から吸着筒24の方へ圧縮空気の導入が切替わ
り、吸着筒22に接続された電磁弁16が開となってい
るのでこれを通りサイレンサー36より大気に放出さ
れ、今度は吸着筒24で作られた乾燥した空気がオリフ
ィス26を逆に流れて吸着筒22にパージガスとして流
れ込み該吸着筒22の中を向流的に流れて吸着剤の脱着
再生を促進させる。
【0035】このように加圧吸着工程と減圧脱着工程を
交互に行いながら乾燥空気を製造するもので、前述のよ
うに、切替え操作サイクル時間や吸着剤の量に対する導
入空気の流量を特定することによって、空気導入口から
導入する空気中の窒素ガスや酸素ガス等の主要な成分の
組成を変えないで、水分のみを除去するPSA法による
空気乾燥器を構成することが可能となる。
【0036】図2は、別の実施例の空気乾燥器の電気的
制御の図示を省略した系統図である。基本的には前記の
実施例とほぼ同じであるが、電磁弁28,30に代えて
逆止弁40,42を使用する点が異なり、加圧された空
気を吸着筒の出口端44,46からフィルター32の方
へ1方向にだけ流しで、電磁弁28,30を付設して一
定時間開として制御するのと同等の効果を有するので制
御シーケンスを簡単にできる。
【0037】また、この空気乾燥器と全く同じ構成で、
PSA方の切替え操作サイクル時間や吸着剤の量に対す
る導入空気の流量を特定すれば、酸素濃縮器としての機
能を持たすことも出来る。この場合には、空気中の酸素
や窒素の組成を積極的に変えることを目的とする酸素濃
縮器を構成するものである。
【0038】この酸素濃縮器の構成では、空気中に含ま
れる水分は吸着筒内のアルミナに吸着され、窒素ガスは
ゼオライトに吸着されて、該吸着筒の出口端より水分の
少ない酸素富化ガスが得られる。(例えば酸素ガス濃度
95%、窒素ガス濃度0.1%) なお、アルミナやゼオライトの吸着した水分や窒素ガス
の脱着、パージガスの流れ、あるいは各電磁弁等の作用
や動作は、前記の空気乾燥器の場合と同じである。
【0039】
【発明の効果】本発明を実施することにより、次のよう
な優れた効果がある。 冷凍式の空気乾燥器の大気圧換算露点温度は、約−2
0℃であるが、本発明にかかるPSA法による空気乾燥
器を使用すれば、この露点温度を約−40℃以下にする
ことができる。 空気導入口に導入する空気の組成と、乾燥空気出口か
ら吐出する乾燥した空気の組成は、水分を除去して乾燥
した空気であるという以外にはほとんど変化がないの
で、吸入用空気として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる空気乾燥器の電気的制御の図
示を省略した系統図である。
【図2】 別の実施例の空気乾燥器の電気的制御の図示
を省略した系統図である。
【符号の説明】
10 空気導入口 12 フィルター 14〜20 電磁弁 22〜24 吸着筒 26 オリフィス 28〜30 電磁弁 32 フィルター 34 圧力調整弁 36 サイレンサー 38 乾燥空気出口 40〜42 逆止弁 44〜46 出口端 48〜50 入口端

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分が強吸着性物質であり窒素ガスが中
    吸着性物質であって酸素ガスが弱吸着性物質となる吸着
    剤、あるいは、水分が強吸着性物質であり酸素ガスが中
    吸着性物質であって窒素ガスが弱吸着性物質となる吸着
    剤のうち、いずれかの吸着剤を充填した吸着筒を有し、
    該吸着筒の入口端へ圧縮空気を加圧供給し、この圧縮空
    気中の強吸着性物質等を該吸着剤に吸着させて、該吸着
    筒の他端の出口端から乾燥した空気を得る吸着工程と、
    該吸着筒を大気圧又は大気圧以下に減圧して該吸着剤が
    吸着工程で吸着した強吸着性物質等を脱着する脱着工程
    時においては、この減圧脱着工程中の吸着筒の出口端
    へ、前記の吸着工程中の吸着筒から、あるいは吸着工程
    時に得られた乾燥した空気を貯留するバッファタンクか
    ら、乾燥した空気をパージガスとして向流的に流入させ
    る脱着工程を行ない、前記の吸着工程と脱着工程とを一
    定の操作サイクル時間で交番的に繰り返す圧力変動吸着
    法による医療用の空気乾燥器において、この操作サイク
    ル時間内に該吸着筒の入口端へ導入する空気中の中吸着
    性物質の量よりも該吸着剤が前記の中吸着性物質を吸着
    する量が少なくなるように、吸着剤の量を決定したこと
    を特徴とする圧力変動吸着法による医療用空気乾燥器。
  2. 【請求項2】 水分が強吸着性物質であり窒素ガスが中
    吸着性物質であって酸素ガスが弱吸着性物質となる吸着
    剤、あるいは、水分が強吸着性物質であり酸素ガスが中
    吸着性物質であって窒素ガスが弱吸着性物資となる吸着
    剤のうち、いずれかの吸着剤を充填した吸着筒を有し、
    該吸着筒の入口端へ圧縮空気を加圧供給し、この圧縮空
    気中の強吸着性物質等を該吸着剤に吸着させて、該吸着
    筒の他端の出口端から乾燥した空気を得る吸着工程と、
    該吸着筒を大気圧又は大気圧以下に減圧して該吸着剤が
    吸着工程で吸着した強吸着性物質等を脱着する脱着工程
    時においては、この減圧脱着工程中の吸着筒の出口端
    へ、前記の吸着工程中の吸着筒から、あるいは吸着工程
    時に得られた乾燥した空気を貯留するバッファタンクか
    ら、乾燥した空気をパージガスとして向流的に流入させ
    る脱着工程を行ない、前記の吸着工程と脱着工程とを一
    定の操作サイクル時間で交番的に繰り返す圧力変動吸着
    法による医療用の空気乾燥器において、この操作サイク
    ル時間内における該吸着筒が加圧吸着工程中に、該吸着
    剤が前記の中吸着性物質を吸着する量よりも、同じくこ
    の操作サイクル時間内に該吸着筒の入口端へ導入する空
    気中の中吸着性物質の量の方が多くなるように、導入す
    る空気の量あるいは圧力や操作サイクル時間等を制御す
    るように構成したことを特徴とする圧力変動吸着法によ
    る医療用空気乾燥器。
  3. 【請求項3】 水分が強吸着性物質であり窒素ガスが中
    吸着性物質であって酸素ガスが弱吸着性物質となる吸着
    剤、あるいは、水分が強吸着性物質であり酸素ガスが中
    吸着性物質であって窒素ガスが弱吸着性物資となる吸着
    剤のうち、いずれかの吸着剤を充填した吸着筒を有し、
    該吸着筒の入口端へ圧縮空気を加圧供給し、この圧縮空
    気中の強吸着性物質等を該吸着剤に吸着させて、該吸着
    筒の他端の出口端から乾燥した空気を得る吸着工程と、
    該吸着筒を大気圧又は大気圧以下に減圧して該吸着剤が
    吸着工程で吸着した強吸着性物質等を脱着する脱着工程
    時においては、この減圧脱着工程中の吸着筒の出口端
    へ、前記の吸着工程中の吸着筒から、あるいは吸着工程
    時に得られた乾燥した空気を貯留するバッファタンクか
    ら、乾燥した空気をパージガスとして向流的に流入させ
    る脱着工程を行ない、前記の吸着工程と脱着工程とを一
    定の操作サイクル時間で交番的に繰り返す圧力変動吸着
    法による医療用の空気乾燥器において、この操作サイク
    ル時間内における該吸着筒が加圧吸着工程中に、該吸着
    剤が前記の中吸着性物質を吸着する量に対して、同じく
    この操作サイクル時間内に該吸着筒の入口端へ導入する
    空気中の中吸着性物質の量の方が17倍以上になるよう
    に、導入する空気の量あるいは圧力や操作サイクル時間
    等を制御するように構成したことを特徴とする圧力変動
    吸着法による医療用空気乾燥器。
  4. 【請求項4】 該吸着剤が5A型ゼオライト、あるいは
    13X型ゼオライトであることを特徴とする請求項1、
    請求項2、請求項3のいずれかに記載の医療用空気乾燥
    器。
  5. 【請求項5】 該吸着剤が分子篩炭であることを特徴と
    する請求項1、請求項2のいずれかに記載の医療用空気
    乾燥器。
  6. 【請求項6】 該吸着筒に、吸着剤と共に吸湿剤も充填
    したことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の
    いずれかに記載の医療用空気乾燥器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002308605A (ja) * 2001-04-11 2002-10-23 Japan Pionics Co Ltd 水素ガスの精製方法

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