JPH08241871A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH08241871A
JPH08241871A JP4551195A JP4551195A JPH08241871A JP H08241871 A JPH08241871 A JP H08241871A JP 4551195 A JP4551195 A JP 4551195A JP 4551195 A JP4551195 A JP 4551195A JP H08241871 A JPH08241871 A JP H08241871A
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JP
Japan
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temperature
substrate
semiconductor device
manufacturing
ions
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JP4551195A
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Nobuchika Kuwata
展周 桑田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の抵抗値を実現させ、反りや歪みが低減
された半導体デバイスの製造方法を提供することを目的
とする。 【構成】 不純物イオンが注入された半導体基板を、半
導体基板に注入されたイオンが実質的に活性化されない
温度から成り且つ幅が100℃以内である第1の温度帯
に含まれる温度まで、輻射又は光照射により加熱する第
1のステップと、半導体基板を輻射又は光照射により所
定の時間第1の温度帯内の温度に維持する第2のステッ
プと、半導体基板を輻射又は光照射により第2の温度ま
で加熱してイオンを活性化し、半導体基板上に半導体装
置を形成する第3のステップとを含むことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン注入技術を用い
た半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報通信ネットワークの急速な進展に伴
って、情報通信ネットワークの構築に用いられる半導体
デバイスには、近年、超高速動作性、低消費電力、高効
率といった特性が要求されている。このような半導体デ
バイスとして、代表的にはショットキバリア型FET
(MESFET)や高電子移動度トランジスタ(HEM
T)が挙げられ、これらは、GaAsやInP等の化合
物半導体基板上に電気的に活性な領域を形成することに
より作製される。
【0003】GaAsやInP等の基板上に電気的に活
性な領域を形成するための技術としては、半絶縁性半導
体基板にSi等の不純物イオンを選択的に注入する方法
を用いるのが一般的である。トランジスタのチャネル
層、ソース抵抗低減のための低抵抗層及び抵抗器の抵抗
層を基板上に形成するには、イオン注入技術を用いて不
純物イオンを基板に打込んだ後、更に基板中の不純物イ
オンを熱的に活性化させるアニール技術により基板を処
理する方法を用いる。
【0004】アニール技術は、目的の基板に熱を与える
方法から2つの態様に大別される。即ち、伝導と対流と
による熱移動を利用したアニール法と、輻射や光照射に
よる加熱を利用したアニール法とであり、前者の代表例
は、高温の炉内に基板を挿入してアニールするファーネ
スアニール法が挙げられ、後者の代表例には、赤外線を
基板に照射してアニールするランプアニール法が挙げら
れる。この中で、短時間で半導体基板を効率良く昇温で
きしかも注入イオンの活性化率が高い、輻射や光照射に
よる加熱を利用したアニール法が、上記の半導体デバイ
スの製造には有用である。この際、トランジスタのチャ
ネル層、ソース抵抗低減のための低抵抗層及び抵抗器の
抵抗層の抵抗値は、選択的に注入する不純物イオンの量
によって決定される。
【0005】アニール法の場合、熱履歴により基板の反
りや歪みが生じ易く、また、形成された半導体デバイス
の抵抗値のばらつきが生じ易いという傾向があった。こ
れに関して、様々な技術が開示されており、例えば、ア
ニールの際の加熱速度や冷却速度を調節することにより
基板の温度を均一にする方法(特開昭62−11421
8[文献1]及び特開平2−181916[文献
2])、低温長時間と高温短時間の2段階の熱処理を行
う方法(特開昭61−63024[文献3])及び基板
を石英ガラス板に設置して短時間アニールを行い基板の
温度を均一にする方法(特開昭64−7616[文献
4])が挙げられる。また、加熱速度を調節することに
より、イオンの活性化率を高める方法(特開昭62−7
1221[文献5])も開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記文献の方
法のいずれも、半導体デバイスの抵抗値を、高い抵抗値
から低い抵抗値に致る広い範囲で所望の値に制御するに
は致っていなかった。
【0007】従って、本発明は、所望の抵抗値を実現さ
せる半導体デバイスの製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】また、本発明の他の目的は、反りや歪みが
低減された半導体デバイスの製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記の状況に鑑み鋭意研究の結果、輻射又は光照射による
基板の昇温中における基板に注入されたイオンの活性化
の過程に着目した。そして、この着想に基づき実験と試
作を重ねた結果、基板の昇温中に、基板をイオンが実質
的に活性化されない温度に保持するステップを設けるこ
とにより、所期の効果を得ることができた。
【0010】従って、本発明による半導体基板の製造方
法は、不純物イオンが注入された半導体基板を、半導体
基板に注入されたイオンが実質的に活性化されない温度
から成り且つ幅が100℃以内である第1の温度帯に含
まれる温度まで、輻射又は光照射により加熱する第1の
ステップと、半導体基板を輻射又は光照射により所定の
時間第1の温度帯内の温度に維持する第2のステップ
と、半導体基板を輻射又は光照射により第2の温度まで
加熱してイオンを活性化し、半導体基板上に半導体装置
を形成する第3のステップとを含むことを特徴とする。
【0011】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、第1の温度帯が、第2の温度よりも50℃低い温度
〜第2の温度よりも700℃低い温度、の間に含まれる
ことを特徴としてもよい。
【0012】本発明者の得た知見によれば、輻射又は光
照射を利用したアニールによる基板の加熱の過程で、半
導体基板に注入されたイオンが実質的に活性化されない
温度に基板を一定時間維持することにより、不純物イオ
ンの活性化の際にn型を与える方のサイトに、活性が高
められた不純物イオンが安定して多く存在する基板を得
ることができる。本発明者は、この現象に関して次のよ
うに推測している;イオンは注入の直後は基板内の位置
に関してランダムに存在しているが、基板を加熱する際
にイオンが活性化されない温度に保持するステップを含
む昇温を行うことにより、イオンはn型を与える方のサ
イトに選択的に入る。
【0013】更に、基板の加熱の過程で、第1の温度帯
に基板の温度を一定時間維持することにより、昇温過程
に生じる基板温度の不均一が緩和される。
【0014】ここで、「温度帯」とは、ある下限の温度
からある上限の温度に致る全ての温度の集合であり、
「温度帯の幅」とは、この上限の温度からこの下限の温
度を減じたものである。アニールの操作の安定性の点か
ら、温度帯の下限及び下限の温度が共に略一定であるこ
とが好ましく、従って第1の温度帯の幅もおよそ一定で
あることが好ましい。
【0015】この一定の幅を有する第1の温度帯は、イ
オン活性化のための上記の第2の温度よりも低い温度か
ら成ればよく、好適には、第2の温度よりも50℃低い
温度〜700℃低い温度に含まれてもよく、更に好適に
は、第2の温度よりも200℃低い温度〜600℃低い
温度群に含まれてもよい。特に好適には、第1の温度帯
は、第2の温度よりも400℃低い温度〜500℃低い
温度群に含まれてもよい。また、第1の温度帯の幅は、
100℃程度が好ましく、更に好適には、第1の温度帯
は50℃程度の幅を有していてもよく、特に好適には、
30℃程度の幅を有していてもよい。
【0016】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、第1の温度帯の温度が更に、半導体基板が有する半
導体層の成長温度より低い温度に含まれることを特徴と
してもよい。
【0017】基板の加熱の過程で、基板に注入されたイ
オンの活性化の温度よりも低い温度且つ係る半導体層の
成長温度よりも低い温度から成る第1の温度幅に基板を
一定時間保持することにより、特に結晶制御された半導
体層を有する半導体基板を用いた場合に、制御された半
導体層の結晶構造等を保ちつつ半導体中のn型を与える
サイトにある不純物イオンの活性を安定に高めることが
できる。
【0018】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、輻射又は光照射が、赤外線の照射であることを特徴
としてもよい。
【0019】赤外線を利用したいわゆるランプアニール
法は、短時間で高いイオンの活性化が得られる反面、基
板の昇温が急激であるが、昇温に際し基板の温度保持の
ステップを含んだ本発明による方法によれば、急激な温
度の上昇に対しても基板の温度の不均一は緩和される。
【0020】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、半導体基板が、GaAs基板とInP基板とから成
る群より選択された半導体基板であることを特徴として
もよい。
【0021】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、半導体基板が半絶縁性GaAs基板であり、不純物
イオンがSiイオンであり、且つ第1の温度帯が、30
0℃〜550℃の間に含まれることを特徴としてもよ
い。
【0022】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、第2のステップにおける所定の時間が60秒以内で
あることを特徴としてもよい。
【0023】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、第2の温度が800℃〜900℃の間に含まれ、且
つ第1のステップの開始から第3のステップの終了まで
の時間が10分以内であることを特徴としてもよい。
【0024】MESFETやHEMT等の半導体装置の
製造には、GaAs基板やInP基板が好適に用いら
れ、特に半絶縁性GaAs基板が好適に用いられてもよ
い。また、その場合は不純物イオンとしてSiが好適に
基板に注入されてもよい。
【0025】半絶縁性GaAs基板にSiイオンを注入
し、これを赤外線の利用により活性化する場合は、基板
の昇温に際して300℃〜550℃の範囲の一定の上限
温度及び下限温度を有する温度帯に60秒以内基板を保
持するステップを設けることにより、GaAs中のGa
サイト、Asサイトの中を問わずランダムに存在してい
たSiは、n型を与えるAsサイトに選択的に入り活性
化されると考えられる。また、上記のような材料を用い
たMESFETやHEMT等の半導体装置の製造に赤外
線を利用したランプアニールを用いる場合は、製造され
る半導体装置の特性を劣化させない点から、基板の昇温
保持を含むアニールに要する全体の時間は10分以内で
あればよい。
【0026】尚、GaAs基板にSiイオンを注入した
後、本発明に従ったアニールを行う場合、上記の第1の
温度帯を350〜550℃とすることが更に好適であ
り、特に好適には450〜500℃であってもよい。ま
たこのとき、基板を第1の温度帯内の温度に保持する時
間は、好ましくは60秒以内であってもよく、更に好適
には40秒以内、特に好適には20秒以内基板を第1の
温度帯に保持してもよい。またこのとき、第1のステッ
プ開始から第3のステップ終了までは、好ましくは5分
以内、更に好ましくは3分以内、特に好ましくは1分以
内であってもよい。
【0027】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、半導体装置のシート抵抗が400オーム以上である
ことを特徴としてもよい。
【0028】また、本発明による半導体基板の製造方法
は、半導体装置が、電界効果トランジスタと、高電子移
動度トランジスタと、抵抗器とから成る群から1つ以上
選択されることを特徴としてもよい。
【0029】
【実施例】以下、添付した図面を参照しながら本発明の
実施例を説明する。尚、図面中の同一の要素には共通の
符号を付し、重複する説明を省略する。
【0030】図1は、本実施例におけるランプアニール
処理に用いた赤外線ランプアニール炉を示し、図1
(a)はランプアニール炉10の上面図、図1(b)は
その側面図である。本実施例で用いたランプアニール炉
10は、市販の一般的なランプアニール装置である。
【0031】図1(a)及び(b)に示されるように、
ランプアニール炉10は、ウエハを収容して加熱する炉
体部12を備える。炉体部12は、ランプ保持リング1
4に支持されたランプ16(点線で指示)を内部に有す
る。実際の装置には、1.6kWの棒状ハロゲンランプ
16が48本備えられるが、図示しやすいように、ラン
プ保持リング14は上下に11本ずつ、ランプ16は1
本のみを図1(a)及び(b)に図示した。ランプハウ
ス内の温度を検出して制御するためのIRセンサを取り
付けるIRセンサ取り付け台18が、炉体部12に具備
される。ランプアニール炉10の加熱温度範囲は、40
0℃〜1200℃(IRセンサにより閉ループ制御を行
う場合は、600〜1200℃)である。その他、ラン
プアニール炉10の定格は、次の通りである。
【0032】 ウエハサイズ :最大6インチ(約152.4m
m) 高温使用時間 :1100℃で600秒間 ウエハ面内温度分布:最大で+/−5.0℃(ウエハ端
面より10mm以内) 温度再現性 :最大で+/−5.0℃ 昇温速度 :最大で200℃/sec. 降温速度 :最大で自然冷却速度 炉体冷却 :水冷ジャケットによる冷却 炉体の構造 :リフレクタ構造 図2は、炉体部12内部においてウエハ20を配置した
サセプタ22の上面図であり、炉体部12内にウエハが
収容される様子を示す。図1(b)に示されるように、
ウエハ20(図1(b)では点線で図示)をその上に配
置したSi製のサセプタ22(図1(b)では点線で図
示)が、ガイドレール24(図1(b)では点線で図
示)上のスライドベアリング(図示せず)に固定された
ローダアームの先端(図示せず)に取り付けられた状態
で、炉体部12の中に挿入される。この時のサセプタ2
2を上から見た図が図2に示される。
【0033】ウエハの温度を測定する方法については、
図2に示されるように、サセプタ22に熱電対26を埋
め込み、この熱電対26によって検出される温度をもっ
てウエハの温度とした。
【0034】(実施例:半絶縁性GaAs基板上への抵
抗器の作製)図3(a)〜(f)は、GaAs基板の断
面図であり、本実施例で行った抵抗器の作製方法のフロ
ーを表す。本実施例では、レジスト層を形成した半絶縁
性GaAs(以下、S.I.GaAsと称する)基板上
にSiイオンをイオン注入法により注入し、図1に示さ
れるランプアニール炉10を用いてSiイオンを活性化
させることにより、抵抗器を作製した。
【0035】3インチ(約76.2mm)の半絶縁性G
aAs基板30(図3(a)参照)の上に、フォトレジ
スト層32を形成した後、イオン注入法により、加速エ
ネルギー120(keV)、ドーズ量4x1012(cm
-2)で質量数29のSiイオン(以下、Si+ と称す)
を注入して、第1のイオン注入層34を形成した(図3
(b)参照)。
【0036】第1のイオン注入層34の形成後、アセト
ンでレジスト層32を除去し、S.I.GaAs基板3
0の表面上に、プラズマCVDによりSiNパッシベー
ション層36を形成した(図3(c)参照)。このSi
Nパッシベーション層36は、後に行うアニールにおい
て基板上からのAsの脱離を防止するためのものであ
る。
【0037】次に、SiNパッシベーション層36の上
に新たなフォトレジスト層38を形成した後、加速エネ
ルギー90(keV)、ドーズ量6x1013(cm-2
でSi+ を注入して、n+ 層40(即ち、低抵抗層)を
形成した(図3(d)参照)。
【0038】n+ 層40を形成した後、基板30を図1
に示されるランプアニール炉10に、図2に示されるよ
うな状態(本実施例のS.I.GaAs基板30が、図
2では基板20に相当)でSiサセプタ22上に配置さ
れた状態で搬入された。
【0039】図4のは、図2で示される熱電対26に
より検出された温度のチャートであり、本実施例のアニ
ールの際の基板30の昇温プロファイルを示す。フォト
レジスト38がアセトンで除去された後の基板30は、
図1に示されるランプアニール炉10に入れられ、ラン
プ16により加熱された(図3(e)参照)。このと
き、図4のに示されるように、約200℃から約47
0℃まで約20秒間で昇温した後、約470℃〜約50
0℃(第1の温度帯、幅は約30℃)に約20秒間保持
し、そして再び昇温を行い、約870℃(第2の温度)
まで約10秒間で昇温を行った。約870℃に達した
後、ランプ16のスイッチを切り、そのまま基板30を
放置した。このようにして、第1のイオン注入層34及
びn+ 層40のSi+ を活性化した。
【0040】そして、基板30を再度フォトレジスト
(図示せず)でパターン化して、オーミック金属(Au
Ge/Ni)を蒸着してリフトオフした後、450℃1
分間の条件で加熱し合金化して、オーミック電極42を
形成し、抵抗器が完成した。この抵抗器のシート抵抗
は、600オームであった。
【0041】上記のように作製された抵抗器を有する3
インチ(約76.2mm)のS.I.GaAs基板の反
りを測定したところ、直径方向に関して最大で2μmの
反りが認められた。この反りの値は、アニール工程後の
半導体製造プロセスにおけるパターン合せ精度に対して
問題なく許容される値である。
【0042】更に、本実施例では、Si+ ドーズ量に対
するシート抵抗のばらつきを確かめるため、ドーズ量を
10種設定し、各ドーズ量に対して多数の抵抗器を上記
の方法で作製して、それらのシート抵抗を測定した。図
5は、Si+ ドーズ量とシート抵抗との関係を表すグラ
フである。図5には、本実施例で作製された抵抗器のド
ーズ量に対するシート抵抗が三角形でプロットされ、ま
た各ドーズ量に対するシート抵抗のばらつきもマーク
[I]の幅で示される。図5に示されるように、本実施
例で作製された抵抗器は、約320(ohm)〜約72
0(ohm)の比較的高いシート抵抗に関して安定した
シート抵抗を与えることが確かめられた。
【0043】(比較例:基板を一定の温度帯に保持する
ステップを含まない昇温による、半絶縁性GaAs基板
上への抵抗器の作製)本発明の効果を確認する目的で、
S.I.GaAs基板上へSi+ を注入した後従来より
行われている方法に従いランプアニールを行って、抵抗
器を作製した。
【0044】抵抗器の作製の方法は、アニールの際、図
4のに示されるように、基板を一定の温度帯に保持す
るステップを含まず200℃から870℃まで約20秒
で昇温する昇温プロファイルとした以外は、全て本発明
に従った実施例と同じに、即ち図3に示される工程で行
った。そして、本発明に従った実施例と同様に、ドーズ
量を5種設定し、各ドーズ量に対して多数の抵抗器を同
様の方法で作製して、それらのシート抵抗を測定した。
【0045】比較例において作製された抵抗器を有する
3インチS.I.GaAs基板の反りを測定したとこ
ろ、直径方向に関して最大10μmの反りが確認され
た。これは、アニール工程後の半導体製造プロセスにお
けるパターン合せ精度に対して少なからず影響を及ぼ
し、更には製品の歩留りの低下を招くレベルの値であ
る。
【0046】また、実施例と同様に、ドーズ量に対する
シート抵抗を図5に円でプロットし、各ドーズ量におけ
るシート抵抗のばらつきを、マーク[I]の幅で示し
た。図5に示されるように、各ドーズ量におけるシート
抵抗のばらつきの幅は非常に大きい。これを実施例にお
けるばらつきの幅と比較すると、その差は非常に顕著で
ある。
【0047】以上のように、好適な実施例によって本発
明の特徴を説明してきたが、本発明は上記の実施例に限
定されるものではなく、様々な変形が可能である。例え
ば、Si+ の活性化のための昇温の際、保持の温度帯
は、上記のように約470℃〜約500℃に限定される
必要はなく、300℃〜550℃の間の任意の温度帯で
行ってもよい。また、基板にはInP、ZnSe、In
Sb等の基板を用いてもよい。また、不純物イオンに
は、n型不純物として、スズイオン、セレンイオン、p
型イオンとして、ベリリウムイオン、マグネシウムイオ
ンを用いてもよい。その際は、保持の温度帯は上記の範
囲の温度帯によらず、係るイオンの活性化の温度に依存
する。
【0048】また、例えば、上記実施例における昇温時
の保持の温度約470℃〜約500℃は、Si+ の活性
化の温度よりも低いのみならず、GaAsの成長温度
(約550℃〜約700℃)よりも低い温度でもある。
従って、本実施例の変形例として、S.I.GaAs基
板上に結晶制御されたGaAsをMOCVD法等によっ
て形成した基板を用いて、上記の方法により抵抗器を形
成してもよい。
【0049】また、例えば、赤外線を利用したランプア
ニールにおいて、GaAs基板内のSi+ の活性化の温
度を600℃〜650℃程度とし、昇温全体にかかる時
間を30分程度として行い、この際に保持の温度帯を3
50℃〜500℃の中の任意の温度帯として約5〜6分
保持を行うステップを設けて、GaAs基板に抵抗器を
作製してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の方
法によれば、輻射又は光照射によるアニールを用い、不
純物イオンが注入された半導体基板を昇温させる過程に
おいて、係るイオンが実質的に活性化されない温度から
成り且つ一定の幅を有する第1の温度帯に含まれる温度
に基板の温度を維持する操作を含む昇温の工程を行うこ
とにより、n型を与える方のサイトに、活性が高められ
た不純物イオンが安定して多く存在する基板を得ること
ができる。
【0051】また、本発明の方法によれば、第1の温度
帯に含まれる温度に基板の温度を維持する操作を含む昇
温の工程を行うことにより、昇温過程に生じる基板温度
の不均一が緩和される。
【0052】従って、シート抵抗が安定し反りや歪みの
少ない抵抗器を含む半導体装置を製造することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いたランプアニール炉であり、
(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図2】サセプタの上面図である。
【図3】実施例及び比較例におけるGaAs基板の断面
図であり、(a)〜(f)の順に実施例及び比較例の工
程を表す。
【図4】アニールにおける基板温度のプロファイルを表
すグラフであり、は実施例の基板温度プロファイル、
は比較例の基板温度プロファイルを表す。
【図5】Si+ ドーズ量とシート抵抗との関係を表すグ
ラフである。
【符号の説明】
10…ランプアニール炉、12…炉体部、14…ランプ
保持リング、16…ランプ、18…IRセンサ取り付け
台、20…ウエハ、22…サセプタ、24…ガイドレー
ル、26…熱電対、30…半絶縁性GaAs基板、32
…フォトレジスト、34…第1のイオン注入層、36…
SiNパッシベーション層、38…フォトレジスト、4
0…n+ 層、42…オーミック電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/778

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輻射又は光照射によるアニールを用いた
    半導体装置の製造方法であって、 不純物イオンが注入された前記半導体基板を、前記半導
    体基板に注入された前記イオンが実質的に活性化されな
    い温度から成り且つ上限の温度と下限の温度との幅が1
    00℃以内である第1の温度帯に含まれる温度まで、前
    記輻射又は光照射により加熱する第1のステップと、 前記半導体基板を前記輻射又は光照射により所定の時間
    前記第1の温度帯内の温度に維持する第2のステップ
    と、 前記輻射又は光照射により、前記第1の温度帯の上限の
    温度よりも高い第2の温度まで前記半導体基板を加熱し
    て前記イオンを活性化し、前記半導体基板上に半導体装
    置を形成する第3のステップとを含むことを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の温度帯が、前記第2の温度よ
    りも50℃低い温度〜前記第2の温度よりも700℃低
    い温度、の間に含まれることを特徴とする請求項1に記
    載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の温度帯の温度が更に、前記半
    導体基板が有する半導体層の成長温度より低い温度に含
    まれることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記輻射又は光照射が、赤外線の照射で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記半導体基板が、GaAs基板とIn
    P基板とから成る群より選択された半導体基板であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体
    装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板が半絶縁性GaAs基板
    であり、前記不純物イオンがSiイオンであり、且つ前
    記第1の温度帯が、300℃〜550℃の間に含まれる
    ことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記第2のステップにおける前記所定の
    時間が60秒以内であることを特徴とする請求項6に記
    載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の温度が800℃〜900℃の
    間に含まれ、且つ前記第1のステップの開始から前記第
    3のステップの終了までの時間が10分以内であること
    を特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記半導体装置のシート抵抗が400オ
    ーム以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    かに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記半導体基板上に形成された前記半
    導体装置が、電界効果トランジスタと、高電子移動度ト
    ランジスタと、抵抗器とから成る群から1つ以上選択さ
    れることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001135590A (ja) * 1999-11-05 2001-05-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体の熱処理方法
JP2010080582A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Covalent Materials Corp シリコンウェーハの製造方法
CN105448974A (zh) * 2014-12-31 2016-03-30 华南理工大学 一种GaN基薄膜晶体管结构及其制备方法

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