JPH08239100A - 無人ヘリコプタ用搭載機器の支持構造 - Google Patents

無人ヘリコプタ用搭載機器の支持構造

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JPH08239100A
JPH08239100A JP7043985A JP4398595A JPH08239100A JP H08239100 A JPH08239100 A JP H08239100A JP 7043985 A JP7043985 A JP 7043985A JP 4398595 A JP4398595 A JP 4398595A JP H08239100 A JPH08239100 A JP H08239100A
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JP
Japan
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control device
machine body
attitude control
gravity
center
Prior art date
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Application number
JP7043985A
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English (en)
Inventor
Akihiko Suzuki
昭彦 鈴木
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 搭載機器に伝達される振動を小さく抑えなが
ら、搭載機器を機体の姿勢変化に応答性よく追従させ
る。 【構成】 機体フレーム側の連結部材14と姿勢制御装
置8の間に、緩衝部材13をその上下両端を取付面とし
て介装する。緩衝部材13の本体13cを、ゴム体13
a内にシリコンゲル13bを充填した構造とする。ま
た、これを姿勢制御装置重心Gを通る仮想水平面L上で
あって、姿勢制御装置8の前後左右に重心Gから等距離
隔てて配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無人ヘリコプタに姿勢
制御装置やカメラ装置などの機器を緩衝部材を介して搭
載する無人ヘリコプタ用搭載機器の支持構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンを動力源として飛行する
無線操縦式無人ヘリコプタには、機体の姿勢を操縦者が
意図するように制御するための姿勢制御装置や、カメラ
装置など搭載することがある。前記姿勢制御装置は、機
体に対して固定した各種センサ類を用いて現在の機体の
方位、傾斜角度および高度などを検出し、送信機から送
出された指令値から求めた目標飛行状態が得られるよう
にメインロータ制御用サーボモータ、テールロータ用サ
ーボモータおよびエンジンコントロール用サーボモータ
などを制御する構造になっていた。
【0003】また、前記姿勢制御装置やカメラ装置など
の搭載機器は弾性体を介して機体フレームに弾性支持さ
れていた。これは、エンジンやロータ類などの回転機器
から生じた振動が前記搭載機器に伝達されることによっ
てこの搭載機器が故障するのを防ぐとともに、姿勢制御
装置が振動してセンサの検出精度が低下するのを防ぎ、
カメラ装置の映像が乱れるのを防ぐためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述した搭
載機器を機体フレームに弾性体を介して搭載するに当た
っては弾性体のばね定数を設定することが問題であっ
た。詳述すると、上述した搭載機器を機体の他部品との
位置関係が最適になる位置に搭載したり、その能力を発
揮する上で最良となる位置に搭載するに当たって、これ
を振動発生源の一つであるエンジンの近傍に配設しなけ
ればならない場合がある。例えば、姿勢制御装置のセン
サが正確に機体状態を検出するためにはこれを機体の重
心に配置することが望ましいが、機体重心は通常はエン
ジン重心の近傍に位置していることから、センサがエン
ジンの近傍に位置づけられてしまうことになる。
【0005】エンジンは高い周波数の振動を発生するの
で、上述したように搭載機器をエンジン近傍に配置する
に当たってはこれが前記振動によって大きな加速度をも
って振動するのを防ぐために、弾性体のばね定数を小さ
く設定して柔軟性を高めなければならない。しかしなが
ら、ばね定数の小さな弾性体を使用すると、機体が移動
したり姿勢を変えたときに搭載機器が機体に応答性よく
追従することができなくなってしまう。すなわち、機体
に対する搭載機器の変位差、角度差が大きくなり、搭載
機器が姿勢制御装置である場合には姿勢制御が不正確に
なり、カメラ装置である場合には撮影したい対象物の方
向にレンズを迅速に向けることができなくなってしま
う。
【0006】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、搭載機器に伝達される振動を小さく
抑えながら、搭載機器を機体の姿勢変化に応答性よく追
従させることができるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る無人ヘ
リコプタ用搭載機器の支持構造は、機体フレームと搭載
機器の間に介装する緩衝部材を、弾性材からなる密閉容
器内にゲル状物質を充填することによって形成し、かつ
前記搭載機器の重心を通り機体の水平方向と平行になる
ような仮想水平面上であって、搭載機器重心の前後左右
となる4箇所に前記重心からの距離が略等しくなりかつ
互いに間隔をおいて離間するように配設するとともに、
前記仮想水平面に対して上下となる両端を取付面として
前記機体フレームと前記搭載機器との間に介装したもの
である。
【0008】第2の発明に係る無人ヘリコプタ用搭載機
器の支持構造は、第1の発明に係る無人ヘリコプタ用搭
載機器の支持構造において、搭載機器を略直方体状に形
成してその上下面を機体の仮想水平面と略平行とし、こ
の搭載機器の下面における搭載機器重心の鉛直方向略下
方となる部位にリード線を貫通させ、このリード線を搭
載機器から鉛直方向下方に向けて延在させるとともに延
在端部を弛ませた状態で機体フレームに対して固定した
ものである。
【0009】
【作用】第1の発明によれば、緩衝部材は、その取付面
となる上端と下端とが互いに接離する方向に変位すると
きには、ゲル状物質を圧縮させなければならないことか
らこれが抵抗となってばね定数が相対的に大きくなり、
上端と下端とが機体の水平方向と平行な仮想水平面に略
沿う方向に沿って互いに反対方向へ移動するときには、
ゲル状物質は圧縮量がが少ないことからばね定数が相対
的に小さくなる。すなわち、機体の水平方向と平行な仮
想水平面に略沿う方向に対するばね定数が他の方向に対
するばね定数より小さくなる。
【0010】このため、緩衝部材が前記仮想水平面に略
沿う方向に特に変位し易くなることから、緩衝部材を介
して機体フレームから搭載機器へ伝達される振動はきわ
めて僅かになる。これは、機体フレームはその上下、左
右、前後と多方向に振動するが、緩衝部材が前記仮想水
平面に略沿う方向に変位することによってこの振動の多
くが減衰されるからであると考えられる。
【0011】また、緩衝部材のばね定数は前記仮想水平
面と略直交する方向に対しては相対的に大きくなるの
で、機体が傾斜したときに搭載機器が応答性よく追従す
る。しかも、前記仮想水平面と略直交する軸線回りに機
体が回ったときにも、緩衝部材を搭載機器の前後左右に
配置するとともに各々を間隔をおいて配置してあること
により、抵抗が大きくなって搭載機器が応答性よく機体
に追従する。
【0012】さらに、搭載機器には機体のメインロータ
の軸線と平行な方向に加速度が作用するので、この加速
度が搭載機器に作用したときの荷重は前後左右に設けた
緩衝部材の全てに略均等に分散する。
【0013】第2の発明によれば、機体フレームと搭載
機器との変位差、角度差が大きくなったときにリード線
の弛み部分が引かれる。また、リード線にメインロータ
の軸線と平行な方向の加速度が加わったときの荷重が搭
載機器の前後左右に設けた緩衝部材の全てに略均等に分
散する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図4に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る支持構造を
適用した無人ヘリコプタの右側面図、図2は機体フレー
ムの構成を示す側面図、図3は本発明に係る支持構造を
示す正面図で、同図は機体左側の緩衝部材介装部分とリ
ード線カバーを破断して描いてある。図4は本発明に係
る支持構造を示す平面図で、同図の緩衝部材介装部分は
図3中に示した破断位置に対応させて破断して描いてあ
る。図4中のA部は図3のA−A線によって示した位置
で破断し、B部は図3のB−B線によって示した位置で
破断し、C部は図3のC−C線によって示した位置で破
断して描いてある。また、図3中において断面で示した
緩衝部材介装部分は、図4のIII−III線によって示した
位置で破断して描いてある。
【0015】本実施例では、本発明に係る搭載機器の支
持構造を薬剤散布用無人ヘリコプタの姿勢制御装置に適
用した例について説明する。図1ないし図4において、
1はこの実施例による無線操縦式無人ヘリコプタの機
体、2はメインロータ、3はテールロータ、4は前記メ
インロータ2およびテールロータ3を回転駆動するエン
ジンである。なお、図示していないが、この機体1には
メインロータ2のロータブレード角度を調整したりメイ
ンロータ2の軸線を傾斜させるコレクティブサーボモー
タと、テールロータ3のロータブレード角度を調整する
ラダーサーボモータなどが搭載してある。
【0016】5は薬剤散布装置で、この薬剤散布装置5
は、機体1の下部の左右両側から機体側方へ突出する左
右一対のブーム6と、このブーム6の機体後側に装着し
た薬剤タンク7などから構成しており、薬剤タンク7か
ら供給された薬剤をブーム6の複数のノズル6aから噴
霧する構造になっている。
【0017】8はこの無人ヘリコプタの飛行姿勢を制御
するための姿勢制御装置である。なお、この姿勢制御装
置が本実施例では本発明に係る搭載機器を構成してい
る。この姿勢制御装置8は、図示してない送信機から送
出されたパイロット指令信号に応じて機体1の飛行姿
勢、飛行方位、飛行速度、飛行高度などの飛行制御を行
う構成になっている。飛行制御を行うに当たっては、送
信機から送られたパイロット指令信号に基づいて目標と
する姿勢角、方位、高度を演算し、この姿勢制御装置8
の後述するケース内に設けた各種センサによって検出し
た実際の飛行状態が目標とする飛行状態になるように前
記姿勢制御用の各サーボモータを制御することによって
行う。
【0018】そして、上述したエンジン4、サーボモー
タ、薬剤散布装置5および姿勢制御装置8は、図2中に
符号9で示す機体フレームにそれぞれ支持させている。
この機体フレーム9は、エンジン4のクランク軸4aお
よびメインロータ2のロータ軸2aを回転自在に支持す
る上部フレーム9aと、管体を複数結合して形成されて
前記上部フレーム9aの下部に連結した下部フレーム9
aとから構成している。上部フレーム9aは、前記クラ
ンク軸4aからこれより機体後側のロータ軸2aに動力
を伝達するための減速装置10が取付けられている。な
お、図2においては右側が機体前側になっている。ま
た、下部フレーム9bは図2に示した管体製組立体を機
体左右に設け、両者を図示してないクロスメンバによっ
て連結している。
【0019】エンジン4は、その左右両側を前記上部フ
レーム9aと下部フレーム9bとにラバーマウント11
を介してそれぞれ連結することによって、この機体フレ
ーム9に弾性支持させている。姿勢制御装置8は、前記
各種センサおよび演算装置などを略立方体状のケース1
2の内部に装着することによって構成してあり、後述す
る緩衝部材13よび連結部材14を介して上部フレーム
9aに弾性支持させている。なお、図2に示した機体フ
レーム9の後部には燃料タンク15が固定してある。
【0020】前記姿勢制御装置8のケース12は図3お
よび図4に示すように、上方に向けて開口する有底角筒
状に形成したケース本体12aと、このケース本体12
aの上端開口を閉塞する蓋体12bとから構成してい
る。これらのケース本体12aおよび蓋体12bはアル
ミニウム合金からなり鋳造によって所定形状に形成して
いる。また、このケース12は、この姿勢制御装置8と
外部装置(前記サーボモータや図示してないバッテリな
ど)とを接続するリード線8aをケース本体12aの底
部にコネクタ8bを介して貫通させ、その下方へ導出さ
せている。
【0021】なお、このリード線8aは、図2に示すよ
うにケース12からその真下へ鉛直方向に沿って延在さ
せ、ケース下方から機体前側へ屈曲させて弛みをもたせ
た状態で下部フレーム9bのリード線支持ブラケット9
cに保持固定させている。固定部を9dで示す。図2お
よび図3においてケース本体12aの底面に設けた符号
8cで示すものはリード線8aを保護するためのゴムカ
バーである。
【0022】さらに、前記ケース本体12aは、その前
後左右となる4箇所に左右方向へ突出するブラケット1
6を一体に設け、このブラケット16の下面に緩衝部材
13をねじ止めしている。
【0023】この緩衝部材13は、図3に示すように、
全体が略円板状に形成されて密閉容器を構成するゴム体
13a内にシリコンゲル13bを充填してなる緩衝部材
本体13cと、この緩衝部材本体13cの上下両端に固
着された金属製円板体13d,13dと、これらの円板
体13dの中心に螺着されてこの緩衝部材13の上下両
側に突出する連結ボルト13eとから構成している。そ
して、上側の円板体13dに設けた連結ボルト13eを
前記ケース本体12aのブラケット16に貫通させてナ
ット17を締め付けることによって、この緩衝部材13
をケース本体12aに固定している。なお、緩衝部材1
3の下端を後述する連結部材14を介して前記機体フレ
ーム9に連結させている。また、本実施例で用いる緩衝
部材13は、ゴムのみを使用した従来の緩衝器に較べる
と、きわめて柔軟な特性となるように構成している。
【0024】前記緩衝部材13のケース本体12aに対
する取付位置は、この姿勢制御装置8の重心(図中符号
Gで示す)を通り機体1の水平方向と平行になるような
仮想水平面(図中二点鎖線Lで示す)上に前記緩衝部材
本体13cが位置し、かつ前記重心Gから緩衝部材本体
13cまで距離が4個の緩衝部材13で略等しくなるよ
うな位置に位置づけられている。なお、ケース本体12
aの底面における前記リード線8aが貫通する位置も、
姿勢制御装置8の重心Gの鉛直方向略下方に位置づけら
れている。
【0025】緩衝部材13と機体フレーム9とを連結す
る連結部材14は、上部フレーム9aにねじ止めされる
枠体18と、この枠体18の前後左右となる4箇所に左
右両側方へ突出するように設けた連結板18aの各々に
2個の固定ボルト19によって固定した支承体20とか
ら構成している。前記枠体18および支承体20は何れ
も金属材によって形成し、枠体18は、図4に示す平面
視において姿勢制御装置8の四辺部分を上方から略覆う
平面視略ロ字状に形成している。
【0026】前記支承体20は、上下に延在する平面視
略1/4円状の側板20aと、この側板20aの下端か
ら前記1/4円の中心側へ向かって水平方向に延在する
平面視略扇状の支承板20bとから図3に示すように縦
断面略L字状に形成している。側板20aの上端部を前
記連結板18aに固定し、支承板20bに緩衝部材13
を、下側の円板体13dを支承させた状態で固定してい
る。この固定部分も連結ボルト13eを支承板20bに
貫通させてナット17を締め付けている。このように緩
衝部材13を姿勢制御装置8のケース12と機体フレー
ム9に固定した連結部材14とに結合させることによっ
て、この緩衝部材13の緩衝部材本体13cは姿勢制御
装置8の重量が加わって圧縮された状態になる。
【0027】また、前記支承体20と枠体18の連結板
18aとの結合部は、円弧面同士を嵌合させた状態にな
っている。すなわち、平面視略1/4円状に形成した支
承体20の側板20aの内周面に、これと略同じ曲率を
もって形成した連結板18aの先端面を嵌合させ、両者
を2個の固定ボルト19,19によって締結させてい
る。この結合部の構造は、姿勢制御装置8の周囲4箇所
に配設される全ての支承体20、連結板18aにおいて
共通である。
【0028】そして、支承体20の前記支承板20b
は、前記円弧の中心となる部位に緩衝部材取付用透孔が
穿設してある。他方、前記連結板18aの先端の円弧面
は、その中心が、姿勢制御装置8の前記ブラケット16
に穿設した緩衝部材取付用透孔の中心と設計上において
一致するように形成している。すなわち、支承体20と
連結板18aの円弧面同士を互いに嵌合させることによ
って、支承板20bにねじ止めされた緩衝部材13の下
側の円板体13dと、ブラケット16にねじ止めされた
緩衝部材13の上側の円板体13dとが同一軸線上に位
置づけられる。
【0029】このように上下両方の円板体13d,13
dが同一軸線上に位置すると、これらの間に介装された
緩衝部材本体13cに剪断方向に対する応力が生じるこ
とがない。すなわち、姿勢制御装置8を4個ずつの緩衝
部材13、支承体20と枠体18とを介して機体フレー
ム9に搭載したときに、姿勢制御装置8の重量によって
4個の緩衝部材13が略同じように軸方向のみに圧縮さ
れることになる。この結果、機体フレーム9から伝達さ
れる振動を4個の緩衝部材13が略同じ条件で減衰する
ようになる。
【0030】上述したように緩衝部材13および連結部
材14を介して姿勢制御装置8を機体フレーム9に弾性
支持させた無人ヘリコプタでは、エンジン4を始動する
ことによってメインロータ2およびテールロータ3が回
転駆動され、図示してない送信機からパイロット指令信
号を送出することにより姿勢制御装置8が各サーボモー
タを制御することによって飛行する。
【0031】エンジン4が運転している状態では、エン
ジン4やメインロータ2、テールロータ3などを支持す
る機体フレーム2が振動し、機体フレーム2に剛直に連
結した連結部材14と、緩衝部材13とを介して姿勢制
御装置8に伝達される。この緩衝部材13は、上端と下
端とが互いに接離する方向に変位するときには、シリコ
ンゲル13bを圧縮させなければならないことからこれ
が抵抗となってばね定数が相対的に大きくなり、上端と
下端とが仮想水平面Lに略沿う方向に沿って互いに反対
方向へ移動するときには、シリコンゲル13bは圧縮量
がが少ないことからばね定数が相対的に小さくなる。
【0032】このため、緩衝部材13は仮想水平面Lに
略沿う方向に特に変位し易くなることから、この緩衝部
材13を介して機体フレーム9から姿勢制御装置8に伝
達される振動はきわめて僅かになる。このことは、発明
者らが本発明を創作するに当たり行った実験によって判
明したことである。このように姿勢制御装置8の振動を
抑えることができるのは、機体フレーム9はその上下、
左右、前後と多方向に振動するが、緩衝部材13が前記
仮想水平面Lに略沿う方向に変位することによってこの
振動の多くが減衰されるからであると考えられる。
【0033】緩衝部材13が仮想水平面Lに略沿う方向
へ変位し易くなると、機体1が急速に移動したりその姿
勢が変化したときに機体1と姿勢制御装置8との間に仮
想水平面Lに略沿って大きな相対変位が生じるが、この
ように姿勢制御装置8が大きく変位したとしても姿勢制
御装置8が検出する機体1の傾斜角度は変位以前と変位
後とで差が少ないので、姿勢制御を行うときの精度は低
下し難い。なお、姿勢制御装置8の代わりにカメラ装置
(図示せず)を搭載する場合であっても、映像の傾斜角
度は機体1と略等しくなるので映像が見難くなることは
少ない。
【0034】また、緩衝部材13のばね定数は仮想水平
面Lと略直交する方向に対しては相対的に大きくなるの
で、機体1が傾斜したときに姿勢制御装置8が応答性よ
く追従する。しかも、前記仮想水平面Lと略直交する軸
線回りに機体1が回ったときにも、緩衝部材13を姿勢
制御装置8の前後左右に配置するとともに各々を間隔を
おいて配置してあることにより、抵抗が大きくなって姿
勢制御装置8が応答性よく機体1に追従する。このた
め、姿勢制御装置8の各種センサによって機体1の挙動
を高精度に検出することができるので、姿勢制御を高精
度に行うことができる。なお、カメラ装置を搭載した場
合であってもレンズが機体1に応答性よく追従して傾斜
したり向きを変えることになるので、意図する映像を速
やかに得ることができる。
【0035】さらに、無人ヘリコプタはその特性上、風
などの外乱がない状態では常にメインロータ2の軸線と
平行な方向に加速度が作用するので、この加速度が姿勢
制御装置8に作用したときの荷重は4個の緩衝部材13
の全てに略均等に分散する。このため、各緩衝部材13
は、これに加わる荷重、変位量、変位方向が略同一の状
態でさらに加えられる機体振動を減衰することになる。
すなわち、4個の緩衝部材13が姿勢制御装置8の前後
左右を偏りなく支承しながら振動を減衰することによっ
て、姿勢制御装置8の前後左右での振動減衰量が略等し
くなるから、姿勢制御装置8に機体振動が加わったとき
に例えばこの姿勢制御装置8が揺動するような新たな振
動が発生することがない。このことは、姿勢制御装置8
の代わりにカメラ装置を搭載した場合にも当てはまる。
すなわち、カメラ装置に機体振動が加わったときにこの
カメラ装置に新たな振動が発生することがない。
【0036】さらにまた、姿勢制御装置8のリード線8
aを姿勢制御装置重心Gの略真下から下方へ鉛直方向に
沿って延在させ、弛みをもたせて機体フレーム9に保持
固定したため、飛行に起因して生じる加速度がこのリー
ド線8aに加わったときの荷重は4個の緩衝部材13の
全てに略均等に分散する。このため、リード線8aの荷
重が姿勢制御装置8に加わったときに姿勢制御装置8を
無用に傾斜させるモーメントが生じることがない。ま
た、機体フレーム9と姿勢制御装置8との変位差、角度
差が大きくなったときにはリード線8aの弛み部分の弛
み代が減少するだけであるから、姿勢制御装置8が仮想
水平面Lに略沿う方向に移動するのをリード線8aが規
制することはない。
【0037】加えて、リード線8aをケース12の底面
から下方へ導出する構成を採ると、リード線貫通部から
ケース12内に雨水が浸入し難くすることができる。そ
の上、ケース12の側外面に沿って流れ下りる水滴をリ
ード線8aに伝わせてケース下方へ導くことができると
いう利点もある。
【0038】なお、本実施例では薬剤散布用無人ヘリコ
プタの姿勢制御装置に本発明の支持構造を適用した例を
示したが、薬剤散布用ではなく他の目的に用いる無人ヘ
リコプタの姿勢制御装置に適用してもよい。また、本発
明の支持構造の対象となる搭載機器は姿勢制御装置でな
くてもよく、例えばカメラ装置であってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る無
人ヘリコプタ用搭載機器の支持構造は、機体フレームと
搭載機器の間に介装する緩衝部材を、弾性材からなる密
閉容器内にゲル状物質を充填することによって形成し、
かつ前記搭載機器の重心を通り機体の水平方向と平行に
なるような仮想水平面上であって、搭載機器重心の前後
左右となる4箇所に前記重心からの距離が略等しくなり
かつ互いに間隔をおいて離間するように配設するととも
に、前記仮想水平面に対して上下となる両端を取付面と
して前記機体フレームと前記搭載機器との間に介装した
ため、緩衝部材は、その取付面となる上端と下端とが互
いに接離する方向に変位するときには、ゲル状物質を圧
縮させなければならないことからこれが抵抗となってば
ね定数が相対的に大きくなり、上端と下端とが機体の水
平方向と平行な仮想水平面に略沿う方向に沿って互いに
反対方向へ移動するときには、ゲル状物質は圧縮量がが
少ないことからばね定数が相対的に小さくなる。すなわ
ち、機体の水平方向と平行な仮想水平面に略沿う方向に
対するばね定数が他の方向に対するばね定数より小さく
なる。
【0040】このため、緩衝部材が前記仮想水平面に略
沿う方向に特に変位し易くなることから、緩衝部材を介
して機体フレームから搭載機器へ伝達される振動はきわ
めて僅かになる。これは、機体フレームはその上下、左
右、前後と多方向に振動するが、緩衝部材が前記仮想水
平面に略沿う方向に変位することによってこの振動の多
くが減衰されるからであると考えられる。
【0041】また、緩衝部材のばね定数は前記仮想水平
面と略直交する方向に対しては相対的に大きくなるの
で、機体が傾斜したときに搭載機器が応答性よく追従す
る。しかも、前記仮想水平面と略直交する軸線回りに機
体が回ったときにも、緩衝部材を搭載機器の前後左右に
配置するとともに各々を間隔をおいて配置してあること
により、抵抗が大きくなって搭載機器が応答性よく機体
に追従する。
【0042】したがって、無人ヘリコプタの搭載機器に
伝達される振動を小さく抑えながら、この搭載機器を機
体の姿勢変化に応答性よく追従させることができる。
【0043】さらに、搭載機器には機体のメインロータ
の軸線と平行な方向に加速度が作用するから、この加速
度が搭載機器に作用したときの荷重は前後左右に設けた
緩衝部材の全てに略均等に分散することになり、各緩衝
部材が搭載機器の前後左右を偏りなく支承しながら振動
を減衰することになる。このため、搭載機器の前後左右
での振動減衰量が略等しくなるから、搭載機器に機体振
動が加わったときに例えばこの搭載機器が揺動するよう
な新たな振動が発生することがない。
【0044】第2の発明に係る無人ヘリコプタ用搭載機
器の支持構造は、第1の発明に係る無人ヘリコプタ用搭
載機器の支持構造において、搭載機器を略直方体状に形
成してその上下面を機体の仮想水平面と略平行とし、こ
の搭載機器の下面における搭載機器重心の鉛直方向略下
方となる部位にリード線を貫通させ、このリード線を搭
載機器から鉛直方向下方に向けて延在させるとともに延
在端部を弛ませた状態で機体フレームに対して固定した
ため、機体フレームと搭載機器との変位差、角度差が大
きくなったときにリード線の弛み部分が引かれることに
なり、これが搭載機器の移動を規制することがない。
【0045】また、リード線にメインロータの軸線と平
行な方向の加速度が加わったときの荷重は搭載機器の前
後左右に設けた緩衝部材の全てに略均等に分散するか
ら、リード線の荷重が搭載機器に加わったときに、搭載
機器を無用に傾斜させるモーメントが生じることがな
い。
【0046】さらに、搭載機器のリード線貫通部に雨水
が浸入し難く、しかも、搭載機器の外側面を流れ下りる
水滴をリード線によって搭載機器の下方へ導くことがで
きるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る支持構造を適用した無人ヘリコ
プタの右側面図である。
【図2】 機体フレームの構成を示す側面図である。
【図3】 本発明に係る支持構造を示す正面図で、同図
は機体左側の緩衝部材介装部分とリード線カバーを破断
して描いてある。
【図4】 本発明に係る支持構造を示す平面図で、同図
の緩衝部材介装部分は図3中に示した破断位置に対応さ
せて破断して描いてある。
【符号の説明】
1…機体、2…メインロータ、4…エンジン、8…姿勢
制御装置、8a…リード、9…機体フレーム、9d…固
定部、12…ケース、13…緩衝部材、14…連結部
材、G…姿勢制御装置重心、L…仮想水平面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無人ヘリコプタの機体フレームと搭載機
    器との間に緩衝部材を介装する無人ヘリコプタ用搭載機
    器の支持構造において、前記緩衝部材を、弾性材からな
    る密閉容器内にゲル状物質を充填することによって形成
    し、かつ前記搭載機器の重心を通り機体の水平方向と平
    行になるような仮想水平面上であって、搭載機器重心の
    前後左右となる4箇所に前記重心からの距離が略等しく
    なりかつ互いに間隔をおいて離間するように配設すると
    ともに、前記仮想水平面に対して上下となる両端を取付
    面として前記機体フレームと前記搭載機器との間に介装
    したことを特徴とする無人ヘリコプタ用搭載機器の支持
    構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無人ヘリコプタ用搭載機
    器の支持構造において、搭載機器を略直方体状に形成し
    てその上下面を機体の仮想水平面と略平行とし、この搭
    載機器の下面における搭載機器重心の鉛直方向略下方と
    なる部位にリード線を貫通させ、このリード線を搭載機
    器から鉛直方向下方に向けて延在させるとともに延在端
    部を弛ませた状態で機体フレームに対して固定したこと
    を特徴とする無人ヘリコプタ用搭載機器の支持構造。
JP7043985A 1995-03-03 1995-03-03 無人ヘリコプタ用搭載機器の支持構造 Pending JPH08239100A (ja)

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