JPH08238793A - 静電記録装置 - Google Patents

静電記録装置

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JPH08238793A
JPH08238793A JP4729595A JP4729595A JPH08238793A JP H08238793 A JPH08238793 A JP H08238793A JP 4729595 A JP4729595 A JP 4729595A JP 4729595 A JP4729595 A JP 4729595A JP H08238793 A JPH08238793 A JP H08238793A
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JP4729595A
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Hideyuki Nakao
英之 中尾
Yasuo Hosaka
靖夫 保坂
Kazushi Nagato
一志 永戸
Koichi Ishii
浩一 石井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速記録が可能であって、オゾンの排出量が
少ない静電記録装置を提供する。 【構成】光導電層を有する記録媒体1と、この記録媒体
1上に画像信号により制御されたイオン流を照射して静
電潜像を形成するイオン流ヘッド5と、静電潜像を現像
して可視像を得る現像器6と、可視像を記録紙8に転写
する転写器7と、記録媒体1上に光を照射することによ
り記録媒体1上の電荷を除去する除電用光源4とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像信号により制御さ
れたイオンを絶縁性の記録媒体上に照射して静電潜像を
形成し、これを現像して可視像を得る静電記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高速・高画質のプリンタとし
て電子写真方式のプリンタが多く用いられている。この
電子写真方式では、図6に示すように記録プロセスの最
初に、まず記録媒体である感光体ドラム51の表面が帯
電器52によって一様に帯電される。帯電器52として
は、一般的にワイヤを用いたコロナ放電器が用いられて
いる。一様に帯電された感光体ドラム51には、画像信
号により制御された露光用光源からの光53が照射さ
れ、感光体ドラム51上に静電潜像が形成される。露光
用光源には通常、レーザ・スキャナ、LEDアレイ、あ
るいは蛍光体アレイが用いられる。
【0003】感光体ドラム51上に形成された静電潜像
は、現像器54によって可視化される。現像器54とし
ては、カーボンを樹脂中に分散したトナーを帯電させ、
この帯電トナーを静電潜像に付着させる乾式粉体現像方
式を用いたものが一般的である。こうして得られた可視
像すなわちトナー像は、転写器55により静電気力で記
録紙56に転写される。記録紙56に転写されたトナー
像は、図示しない定着器で固定される。感光体ドラム5
1上に残った残留トナーは、樹脂製のブレード用いて構
成されるクリーニング装置57によって感光体ドラム5
1上から取り除かれる。そして、最後に除電器58によ
って感光体ドラム51上の電荷が一様に除去され、記録
プロセスが終了する。除電器58は、例えばLEDや蛍
光ランプを用い、感光体ドラム51上に光を照射して、
感光体ドラム51の光導電層を導電化することにより、
電荷を逃がすようにしたものが通常用いられる。
【0004】一方、最近では電子写真方式よりさらに高
速の静電記録方式として、画像信号により制御されたイ
オン流を記録媒体に照射して静電潜像を形成するイオノ
グラフィ方式が提案されている。図7は、この方式によ
る静電記録装置の概略構成を示す図である。イオノグラ
フィ方式では、同図に示されるように記録媒体として感
光体の代わりに金属円筒の表面に絶縁体層を被膜した記
録媒体61が用いられる。記録プロセスの最初に、記録
媒体61は帯電器62により表面が一様な電位に帯電さ
れる。次に、イオン流ヘッド63によって画像信号によ
り制御されたイオン流が記録媒体61上に照射され、静
電潜像が形成される。この静電潜像は電子写真プロセス
と同様に、乾式粉体現像方式の現像器64によって帯電
トナーにより可視化される。得られた可視像すなわちト
ナー像は、転写器65によつて静電気力で記録紙66へ
転写される。そして、記録媒体61上に残った残留トナ
ーがクリーニング装置67で除去され、記録プロセスは
終了する。
【0005】上述した二方式の静電記録装置は、帯電や
転写などの工程でオゾンが発生し、また記録プロセスが
複雑である、という欠点を共に持っている。最近ではオ
フィス環境を重視する傾向にあり、オゾンの排出量を抑
制することは重要な課題である。転写工程については、
放電器を使って記録紙に電荷を与える方式から、ローラ
などに電位を与えて静電気力を利用する方式に変わりつ
つあり、転写工程でのオゾン排出は制御されている。し
かし、帯電工程に関しては、高速で一様性の優れた帯電
方式としては放電器を用いる方式しかないため、依然と
してオゾンの排出量が多いのが問題となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の静電記録装置では通常の電子写真方式およびイオノグ
ラフィ方式ともに帯電プロセスに放電器を用いているた
め、オゾンの排出量が多いという問題があった。本発明
は、高速記録が可能であって、しかもオゾンの排出量が
少ない静電記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は導電性基板上に光導電層を形成した記
録媒体を用い、この記録媒体上に画像信号により制御さ
れたイオン流を照射することにより静電潜像を形成し、
記録媒体の除電は記録媒体上に光を照射することで行う
ようにしたことを特徴とする。
【0008】また、本発明は記録媒体上に静電潜像を形
成するために、外部から供給される画像信号により制御
されたイオン流を発生し記録媒体上に照射するイオン流
ヘッドを用いた静電記録装置において、イオン流ヘッド
の基準電位を接地電位とし、記録媒体の導電性基板の電
位を接地電位と異なる所定電位としたことを特徴とす
る。
【0009】
【作用】本発明の静電記録装置では、光導電層を有する
記録媒体上に画像信号により制御されたイオン流を照射
して静電潜像を形成する。この場合、光導電層は絶縁層
として作用することになる。一方、この記録媒体の除電
は、記録媒体上に光を照射することにより行う。すなわ
ち、光導電層は光の照射によって導電化されるので、記
録媒体上の電荷は光導電層およびその裏面の導電体を介
して放電されることになる。従って、本発明では記録媒
体の除電のための放電器による一様帯電工程が不要とな
ることにより、オゾンの排出量が減少する。
【0010】また、本発明では記録媒体に画像信号によ
り制御されたイオン流を照射するためのイオン流ヘッド
の基準電位を接地電位とし、記録媒体の導電性基板の基
準電位を接地電位と異なる電位とすることにより、イオ
ン流ヘッドにおいて外部回路からの画像信号に応じた記
録信号電圧を発生する回路を外部回路と絶縁する必要が
なくなるため、記録装置のコスト低下と、信頼性の向上
が達成される。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (実施例1)図1(a)は、本発明の一実施例に係る静
電記録装置の構成を示す図である。この静電記録装置は
記録媒体1、除電用光源4、イオン流ヘッド5、現像器
6、転写器7およびクリーニング装置9からなってい
る。記録媒体1は図1(b)に示すように、導電性基盤
である金属円筒2の上に光導電層3を形成した、いわゆ
る感光体ドラムが使用される。
【0012】本実施例における記録プロセスを説明す
る。記録媒体1は、まずLED(発光ダイオード)その
他の除電用光源4からの光が照射されることにより、除
電が行われる。すなわち、記録媒体1においては光が照
射されると光導電層3が導電されるため、表面の電荷は
導電化した光導電層3から、接地された導電体である金
属円筒2を通して放電し、記録媒体1から除去される。
この除電工程後の記録媒体1の表面電位は、略0V一様
となる。
【0013】こうして除電により表面電位が一様になっ
た記録媒体1上に、イオン流イオン流ヘッド5により静
電潜像が形成される。すなわち、イオン流ヘッド5は記
録すべき画像信号により制御されたイオン流を記録媒体
1上に照射する。このイオン流の照射により、記録媒体
1の絶縁体として機能する光導電層3上に画像信号に応
じたパターンの電荷が保持され、静電潜像が形成され
る。イオン流ヘッド5の詳細については、後述する。
【0014】記録媒体1上に形成された静電潜像は、粉
体トナーを用いた現像器6により現像され、可視像であ
るトナー像が形成される。この現像器6は図1では非磁
性一成分現像方式の現像器を示しているが、現像方式は
特にこれに限定されるものではない。例えば、現像剤が
磁性キャリアと絶縁性トナーからなる二成分現像方式で
もよいし、磁性一成分現像方式や液体現像法方式でも構
わない。
【0015】現像器6により記録媒体1上に形成された
トナー像は、転写器7により静電気力で被記録体である
記録紙8へ転写される。この転写器7はワイヤを用いた
コロナ放電器でもよいが、ローラ転写方式のようにオゾ
ンを発生しない方式の方が本発明には適している。
【0016】この転写後に、記録媒体1上に残ったトナ
ーは例えば樹脂製のブレードからなるクリーニング装置
9により記録媒体1上から取り除かれる。そして、再び
除電用光源4による除電が先と同様に行われ、記録媒体
1の表面電荷が一様に取り除かれることにより、記録プ
ロセスは終了する。
【0017】以上のように、本実施例では記録媒体1と
して光導電層3を有する感光体を使い、静電潜像の形成
手段としてイオン流の照射により直接静電潜像を形成で
きるイオン流ヘッド5を用い、さらに記録媒体1の表面
電荷を除去する除電手段として除電用光源4を使うこと
により、除電のために放電器のような一様帯電手段が不
要となるため、オゾンの排出量を効果的に減らすことが
できる。
【0018】次に、図2を用いてイオン流ヘッド5の構
成を説明する。このイオン流ヘッド5は、大きく分けて
イオン発生器10とイオン流を制御する制御基板20か
らなる。イオン発生器10は、誘電層11とこれを挟ん
で配置された電極12,13からなり、電極12,13
間に交流の高電圧14を印加することで、電極間の空隙
で放電を生じさせ、正イオンと負イオンを生成する。生
成された正負のイオンのうち、静電潜像の形成に用いる
極性のイオンのみが制御基板20とイオン発生器10の
間に印加された直流電圧15による電位勾配によって制
御基板20の方へ移動する。図2では、制御基板20よ
りイオン発生器10の方を電位を高くしているので、イ
オン発生器10からは正イオンのみが制御基板20側へ
移動することになる。
【0019】制御基板20は、イオン発生器10からの
イオン流を通過させるイオン流通過孔24を有する絶縁
層23と、この絶縁層23のイオン発生器10側である
一方の面上に一様に形成された第1の制御電極21と、
絶縁層23の他方の面上に形成され、イオン流通過孔2
4におけるイオン流の通過を制御する第2の制御電極2
2からなる。そして、第2の制御電極22に2値の画像
信号に応じたパルス状の記録信号電圧25が印加される
ことによって、イオン発生器10から制御基板20に供
給された正イオンがイオン流として記録媒体1の方向に
流れ込む。
【0020】すなわち、画像信号が例えば“1”の時
は、記録信号電圧25が0Vとなり、制御基板20の第
1の制御電極21と第2の制御電極22は同電位とな
る。この場合には、イオン発生器10からの正イオンが
イオン流通過孔24を通過して記録媒体1に至る。一
方、画像信号が“0”の時は記録信号電圧25が例えば
30Vとなり、第2の制御電極22は第1の制御電極2
1より30Vだけ高い電位となることにより、イオン発
生器10からの正イオンはイオン流通過孔24を通過し
ない。
【0021】なお、イオン発生器10で使用する交流の
高電圧14は例えば3kVp−p,150kHzであ
り、イオン発生器10と制御基板20の間に印加する電
圧15は+100Vである。これらの電圧14,15を
生成する電気回路は、バイアス電位26の分だけ記録媒
体1の基板電位(金属円筒2)より高くしている。本実
施例では、バイアス電位26として+600Vを設定し
ている。
【0022】このようにして、記録媒体1の光導電層2
上に非画点部で0V、画点部では+300V程度の表面
電位をそれぞれ持つ静電潜像が得られる。また、本実施
例では現像器6の現像バイアスは+100V、転写器7
のバイアス電位は+500Vとしている。
【0023】本発明においては、記録媒体1の光導電層
3としては通常の電子写真プロセスで使われる感光体よ
り感度の低い特性のものでも使用可能である。電子写真
プロセスでは、露光用光源として応答性に優れたレーザ
やLED等の固体発光素子を使用する必要があるが、こ
れらはいずれも光量が限られているので、感光体の感度
を上げることで記録の高速化を図っている。すなわち、
感光体には高感度の限られた材料しか使用できない。
【0024】これに対し、本発明では光導電層3は静電
潜像を形成する際には絶縁体として使用され、除電の際
にのみ感光体として用いられるため、除電用光源4は比
較的光量を多くとれるものを使用できる。このため、光
導電層3は感光体としての感度自体は低くても構わず、
低価格な感光体材料が使用可能となる。また、一般的に
感度の高い感光体は暗抵抗も低く、暗時の表面電位も低
下しやすいが、感度の低い感光体は暗抵抗も高く、暗時
の表面電位は変動しにくい性質があるので、むしろ本発
明における記録媒体1の光導電層3には適している。
【0025】また、本発明では記録媒体1に使用する光
導電層3としての感光体材料は、感度の面からみでな
く、照射される光の波長の観点からも選択の幅が広いと
いう利点である。すなわち、電子写真プロセスでは近赤
外光で画像信号を書き込むことが多いため、感光体材料
は近赤外光に対する感度が高いことが必要である。これ
に対して、光導電層3を一様に除電する際の除電用光源
4は選択の幅が広く、種々の波長の光源を選ぶことがで
きる。従って、光導電層3を構成する感光体材料は、除
電用光源4の波長特性を考慮して選択することができ
る。実際には、記録装置の記録速度、消耗品の耐久性、
除電用光源の波長特性その他の多くの条件を考慮にいれ
て、光導電層3を構成する感光体材料を選択すればよ
い。
【0026】上記実施例では、除電用光源4を記録媒体
1の回転方法に対してクリーニング装置9の下流側に配
置したが、除電用光源4の位置は現像器6と転写器7の
間でも構わない。すなわち、現像後に除電用光源により
記録媒体1上の電荷を除去するようにしても、記録媒体
1上のトナー像は金属円筒2に誘起された鏡像電荷によ
り固定されているので、飛散してしまうことはない。ま
た、このように除電用光源を配置すると、転写時には記
録媒体1上の電荷が除去されているため、転写工程にお
いてトナーを記録媒体1に引き付ける静電気力が弱くな
り、記録紙8への転写を良好に行うことができる利点が
ある。現像器6と転写器7の間にスペースがあるなら
ば、ここに除電用光源を配置することは上述の点から極
めて有効である。
【0027】また、除電用光源を現像器6と転写器7の
間、および転写器7とイオン流ヘッド5の間の2個所に
設けることも有効である。このように除電用光源を2個
所に設けることで、転写も良好に行うことができ、かつ
トナーを取り除いた後に除電のため光照射を行うので、
より一様な除電ができるという利点がある。
【0028】(実施例2)本発明の他の実施例を図3を
参照して説明する。先の実施例1では、イオン流ヘッド
5の回路の基準電位をバイアス電位26だけ記録媒体1
の基板電位(金属円筒2の電位、図2の例では接地電
位)に対して浮かせていた。この場合、交流高電圧14
やイオン発生器10と制御基板20の間の電圧15を発
生する回路は、その動作においてバイアス電位26の印
加の影響を受けることはない。しかし、第2の制御電極
22に印加する記録信号電圧25を発生する回路(以
下、記録信号電圧発生回路という)は、外部回路から画
像信号を受け取る必要があるため、この記録信号電圧発
生回路の基準電位を接地電位に対して浮かすことは、フ
ォトカプラ等のアイソレート回路を用いて外部回路(通
常、基準電位は接地電位である)と絶縁をとる必要があ
ることを意味し、その分だけ装置コストが高くなる。し
かも、この場合には記録信号電圧発生回路の基準電位が
バイアス電位26に相当する+600Vと高いため、サ
ージ電圧等により記録信号電圧発生回路を構成するIC
が破壊し易いことを考慮しなければならない。
【0029】そこで、本実施例では図3に示すように記
録媒体1の基板(金属円筒2)に例えば−600Vの直
流バイアス電圧27を印加することにより、低コスト化
を図ると同時に、信頼性を向上させている。また、イオ
ン流ヘッド5においては、記録信号電圧発生回路の基準
電圧を接地電位(0V)としている。これ伴い、図1に
おける現像器6の現像バイアスは−500V、転写器7
のバイアス電位は0Vとしている。
【0030】このようにイオン流ヘッドの基準電位、つ
まり記録信号電圧発生回路の基準電位を接地電位とする
と、外部回路からフォトカップラのようなアイソレート
回路を介することなく、記録信号電圧発生回路に画像信
号を入力することができ、低コスト化を図ることができ
る。また、記録信号電圧発生回路の基準電位を接地電位
とすると、サージ電圧によるICの破壊も起こりにくく
なり、信頼性が向上する。
【0031】なお、このように記録媒体1の基準電位を
浮かせると、一方で幾つかの問題を考慮する必要がある
が、それらはいずれも容易に解決できる。まず、記録媒
体1という交換の必要がある構成要素が高電圧になるの
は危険であるが、この問題は記録媒体の交換時等に記録
装置の筐体の扉を開いとき記録装置の電源が自動的に遮
断される安全装置を設けるといった周知の手段により、
簡単に解決することができる。
【0032】また、高温多湿の際に転写工程において記
録紙8を通して記録媒体1が帯電する可能性があること
を考慮する必要があるが、これに対しては記録紙8が筐
体と接触する部分を絶縁物にして、記録紙8を通して電
荷が記録媒体1に流れ込まないようにすればよい。
【0033】これらの処置を施すことにより、記録信号
電圧発生回路の基準電位を上記の通り接地電位にするこ
とができ、記録装置のコスト低下と、信頼性向上を達成
することができる。
【0034】なお、本実施例におけるイオン流ヘッド5
および記録媒体1の基準電位の設定法は、記録媒体1と
して光導電層3を用いたものに限られず、導電性基板上
に絶縁性の記録層を形成した記録媒体を用い、イオン流
ヘッドにより静電潜像を直接形成するイオノグラフィ方
式の静電記録装置であれば、同様に適用することができ
る。
【0035】(実施例3)次に、本発明の別の実施例を
説明する。本発明の記録プロセスで高画質の記録画像を
得るには、除電後の記録媒体の表面電位を一定にするこ
とが必要である。光導電層を用いた記録媒体は、使用経
過の時間により表面電位の減衰時間が異なり、長時間使
用するほど感光特性が劣化して除電に時間がかかる。ま
た、連続して複数ページ記録する場合のように、短時間
に繰り返して光照射を行う場合も除電後の電位が多少変
動する。
【0036】このような除電後の記録媒体の表面電位の
変動を抑制する方法として、本実施例では以下のように
記録媒体の状態を考慮に入れた記録シーケンスを用い
る。すなわち、まず記録枚数の増加に伴い除電条件を変
更するように設定した。具体的には、記録枚数が増加す
るに従って除電用光源の光量を強くした。この場合、光
量を記録枚数に比例して増加させてもよいし、段階的に
増加させてもよい。
【0037】また、一連の記録プロセス終了後に除電工
程のみを行うために、記録媒体をさらに数回転させるこ
とを行った。さらに、連続して複数ページ記録する場合
は、ある記録枚数を連続して記録した後に、記録媒体を
数回転させて除電工程のみを行った。
【0038】このように本実施例によれば、記録媒体の
使用状態を考慮に入れた記録シーケンスにより、除電後
の電位を一定にして、安定した記録画像を得ることが可
能となる。
【0039】(実施例4)以上の実施例では単色記録に
ついて説明したが、本発明は多色の静電記録装置にも応
用できる。図4はその一実施例を示したものである。
【0040】図4は、記録媒体を一つ用いた多色記録装
置に本発明を適用した例である。記録媒体1は上述の実
施例と同様に、除電用光源4によって除電されて初期電
位がほぼ0Vとされた後、イオン流ヘッド5によって静
電潜像が形成される。現像ユニット30は、図4の例で
は4色の現像器31,32,33,34からなる。な
お、現像ユニット30として3色の現像器で構成される
ものを用いてもよい。本実施例では、静電潜像は最初、
イエローの現像器31により可視化される。
【0041】記録紙8は、記録プロセスに先立ち、転写
器35に巻き付けられ、トナー像は記録紙8上に静電気
力で転写される。そして、記録媒体1はクリーニング装
置9で転写残りのトナーが除去され、さらに除電用光源
4からの光照射により表面電位が初期電位である0Vと
される。
【0042】次に、現像ユニット30をマゼンタ色の現
像器32に切り替え、上記と同様のプロセスが繰り返さ
れ、既にイエローの画像が転写されている記録紙8上に
マゼンタの画像が転写される。そして、現像ユニット3
0を順次シアンの現像器33およびブラックの現像器3
4に切り替えて同様の記録プロセスを行うことによっ
て、記録紙8上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クの4色の画像が順次重ねられる。こうして4色画像が
重ねられた記録紙8は転写器35から外され、定着器3
6により記録紙8に4色画像が固定される。
【0043】(実施例5)図5は、多色記録装置のもう
一つの実施例であり、記録媒体を複数個使用した多色記
録装置である。この多色記録装置ではイエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックの画像を記録する記録ユニット4
0,41,42,43が4個直列に並んでいる。記録紙
8は紙吸着装置38により転写器44に静電気力で固定
されて各ユニットを順に通過することにより、記録紙8
上に4色画像が形成される。各記録ユニット40,4
1,42,43での記録動作は実施例4と同じである。
【0044】以上説明したような多色記録装置、特に図
5の多色記録装置での本発明の効果は大きい。従来のこ
の種の多色記録装置では、4つの記録ユニットを直列に
並べているために、オゾン排出量が単色記録装置の4倍
になる。しかしながら、本発明を多色記録装置に適用す
れば、各記録ユニット40,41,42,43での排出
オゾン量はほぼ0になることから、記録装置全体として
著しいオゾン抑制効果が達成されることになる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば光
導電層を記録層とした記録媒体を使用するとともに、イ
オン流ヘッドからの画像信号に応じたイオン流の照射に
より静電潜像を形成し、除電は光照射により行うこと
で、除電のための放電器による一様帯電を省くことがで
きる。従って、オフィスなどの環境において有害なオゾ
ンの発生を抑制する効果があり、また記録プロセスの簡
易化により装置コストも低減することができる。
【0046】さらに、本発明によればイオン流ヘッドの
基準電位を接地電位とし、記録媒体の導電性基板の基準
電位を接地電位と異なる電位としたことにより、記録装
置のコスト低下と、信頼性向上を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る静電記録装置の構成と
記録媒体の構造を示す図
【図2】本発明に係るイオン流ヘッドの構成を示す図
【図3】本発明の他の実施例に係る静電記録装置の構成
を示す図
【図4】本発明を多色記録装置に適用した実施例を示す
【図5】本発明を多色記録装置に適用した他の実施例を
示す図
【図6】従来の静電記録装置の構成を示す図
【図7】従来の他の静電記録装置の構成を示す図
【符号の説明】
1…記録媒体 2…金属円筒(導電性基板) 3…光導電層 4…除電用光源 5…イオン流ヘッド 6…現像器 7,35,44…転写器 8…記録紙 9…クリーニング装置 10…イオン発生器 11…誘電体層 12,13…電極 14…高圧交流電源 15…直流バイアス電源 20…制御基板 21…第1の制御電極 22…第2の制御電極 23…絶縁層 24…イオン流通過孔 25…信号電圧電源 26,27…直流バイアス 30,31,32,33,34…多色現像器 36…定着器 37…クリーニング装置 38…紙吸着装置 40…ブラック記録ユニット 41…シアン記録ユニット 42…マゼンタ記録ユニット 43…イエロー記録ユニット
フロントページの続き (72)発明者 石井 浩一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板上に光導電層を形成してなる記
    録媒体と、 この記録媒体上に画像信号により制御されたイオン流を
    照射して静電潜像を形成する手段と、 前記静電潜像を現像して可視像を得る現像手段と、 前記可視像を被記録体に転写する転写手段と、 前記記録媒体上に光を照射することにより該記録媒体上
    の電荷を除去する除電手段とを具備することを特徴とす
    る静電記録装置。
  2. 【請求項2】導電性基板上に光導電層を形成してなる記
    録媒体と、 外部から供給される画像信号により制御されたイオン流
    を発生するイオン流ヘッドを含み、前記記録媒体上に該
    イオン流を照射することにより静電潜像を形成する手段
    と、 前記静電潜像を現像して可視像を得る現像手段と、 前記可視像を被記録体に転写する転写手段と、 前記記録媒体上に光を照射することにより該記録媒体上
    の電荷を除去する除電手段とを具備し、 前記イオン流ヘッドの基準電位を接地電位とし、前記記
    録媒体の前記導電性基板の電位を接地電位と異なる所定
    電位としたことを特徴とする静電記録装置。
  3. 【請求項3】導電性基板上に絶縁性の記録層を形成して
    なる記録媒体上に、外部から供給される画像信号により
    制御されたイオン流を発生するイオン流ヘッドにより該
    イオン流を照射して静電潜像を形成し、この静電潜像を
    現像して可視像を得る静電記録装置において、 前記イオン流ヘッドの基準電位を接地電位とし、前記記
    録媒体の前記導電性基板の電位を接地電位と異なる所定
    電位としたことを特徴とする静電記録装置。
JP4729595A 1995-03-07 1995-03-07 静電記録装置 Pending JPH08238793A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020008846A (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド デジタルオフセット印刷用途のための霧現像

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