JPH08237865A - 電力系統安定化装置 - Google Patents

電力系統安定化装置

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JPH08237865A
JPH08237865A JP7333016A JP33301695A JPH08237865A JP H08237865 A JPH08237865 A JP H08237865A JP 7333016 A JP7333016 A JP 7333016A JP 33301695 A JP33301695 A JP 33301695A JP H08237865 A JPH08237865 A JP H08237865A
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JP
Japan
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power
power system
stabilizing device
generator
system stabilizing
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Application number
JP7333016A
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English (en)
Inventor
Hiroo Konishi
博雄 小西
Masahiko Amano
雅彦 天野
Masahiro Watanabe
雅浩 渡辺
Masashi Nishimura
正志 西村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体スイッチを備えた電力系統安定化装置に
より系統の安定化を図る。 【解決手段】複数の発電所,負荷、その他送電機器が送
電線によって有機的に結合されて構成される電力系統に
おいて、該電力系統の送電能力を向上させるために、半
導体スイッチを備えた電力系統安定化装置を該電力系統
安定化装置の動作特性・機能に応じて電力系統に設置
し、該半導体スイッチを該系統の状態量(電圧,電流,
電力,周波数,位相角等)検出値を使って作られた安定
化信号指令に従い系統の安定化を図ると共に、系統動揺
を抑制するようにする。 【効果】既設の送電線でパワエレ技術を適応した系統安
定化機器をその特性・機能に応じて電力系統に設置する
ことにより、新たに送電線を張ることなく既設送電線の
送電電力向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力系統の安定化装
置により、特にパワーエレクトロニクスを適用した系統
安定化装置による既存電力系統の送電能力を向上させる
ための運用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力需要は着実に増加する傾向にあり、
これに対して電源の立地難,送電線の布設難の状況にあ
る。一般に送電線で送ることのできる電力は系統の安定
度上から決まり、送電線の熱容量から決まる送電限界値
の1/2から1/3と小さい。このため、パワエレクト
ロニクス技術を駆使して送電線の熱容量一杯の電力を送
る考えが欧米を中心に検討されている。これが実現され
れば、新たに送電線を布設しなくても送電能力の向上を
図ることができる。例えば、長距離送電線では送電線の
インダクタンスが大きくなるのでインピーダンスの大き
さから定態的に送られる送電限界が決まる。この対策と
して送電線のインダクタンスを打ち消すために送電線に
直列に電力用コンデンサを挿入し、送電線を見かけ上短
くする直列コンデンサ(直コン)補償方法が適用されて
いる。しかし、電力用コンデンサを挿入すると送電線の
インダクタンスと電気的な直列共振現象を生じ、これが
発電機とタービン系の機械的な固有振動数と特定の関係
になると、発電機−タービン系の軸ねじれ現象が発生す
る。特にコンデンサの補償度を高くすると電気的な共振
周波数が低くなり発電機−タービンからなる機械系の固
有振動数に近づくために、軸ねじれ現象が発生しやすく
なる。送電線での送電電力を大きくするためにコンデン
サの補償度を高くしたいが、軸ねじれ現象発生の可能性
が高くなる。このためコンデンサ補償度の低い値で使用
している。
【0003】これに対し、最近の電力用半導体素子の大
容量化実現により、半導体スイッチを適用した電力機器
の高速なスイッチング動作が可能となった。この例とし
て、電力用コンデンサに並列にリアクトルとサイリスタ
を接続し、リアクトルに流れる電流を制御して等価的な
コンデンサ容量を変える試みが検討されている。これを
用いれば電気的な共振点を変えることができるので軸ね
じれを防止することが可能である。発電機−タービン系
の軸ねじれが防止できれば高い補償度で直列コンデンサ
による送電線のインダクタンス補償を行うことができる
ので、新たに送電線を張ることなしに既設送電線を使っ
て送電容量を増加することができることになる。
【0004】送電線の送電電力Pは、送電端の電圧をV
s,受電端の電圧をVr,送電線のインピーダンスを
X,送電端と受電端の電圧の位相差をθと置くと良く知
られているように次式で表される。
【0005】
【数1】
【0006】送電線の送電電力を増加するためには、上
式のPを大きくすれば良い。上記の直列コンデンサ補償
は上式のXを小さくすることによって送電電力を増加す
るものである。この他、有効電力Pそのものを制御する
もの、Vs,Vrを制御するもの、θを制御するものが
考えられている。例えば、Pを制御するものとしては制
動抵抗、Vs,Vrを制御するものとして無効電力補償
装置,θを制御するものとして移相器がある。しかし、
これらにパワエレクトロニクスを適用し、高速動作させ
ることによって系統安定化を行うことになるが、この系
統安定化装置をどこにおき、どのように使用すれば良い
かについては従来は考えられていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】複数の発電所,負荷、
その他送電機器が送電線によって有機的に結合されて構
成される電力系統の送電能力を向上させるために、半導
体スイッチを備えた電力系統安定化装置を該電力系統安
定化装置の動作特性・機能に応じて電力系統に設置し、
該半導体スイッチを該系統の状態量検出値を使って作ら
れた安定化信号指令に従い制御することによって系統の
安定化を図ると共に、系統動揺の抑制が行える電力系統
安定化装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】複数の発電所,負荷、そ
の他送電機器が送電線によって有機的に結合されて構成
される電力系統において、該電力系統の送電能力を向上
させるために、半導体スイッチを備えた電力系統安定化
手段を備え、該電力系統安定化手段の動作特性・機能に
応じて電力系統に設置する。また該電力系統安定化手段
の半導体スイッチを該系統の状態量(電圧,電流,電
力,周波数,位相角等)を検出する手段を備え、検出値
から電力系統安定化手段を制御するための安定化信号指
令を作成する手段を備えるようにしたものである。
【0009】具体的には、複数の発電所,負荷、その他
送電機器が送電線によって有機的に結合されて構成され
る電力系統において、送電線を介して接続された発電所
の発電所送電端に半導体スイッチを備えたエネルギー制
御型の電力系統安定化装置を送電線に並列に設置する。
【0010】そして、1つの又は複数の発電機の回転加
減速状況を検出して、このエネルギー制御型の電力系統
安定化装置を制御するようにする。
【0011】また、複数の発電所,負荷、その他送電機
器が送電線によって有機的に結合されて構成される電力
系統において、送電線を介して接続された負荷の負荷接
続点、又は電源と負荷との送電線中間点に系統電圧を制
御する半導体スイッチを備えた電圧制御型の電力系統安
定化装置を送電線に並列に設置する。
【0012】さらに、複数の発電所,負荷、その他送電
機器が送電線によって有機的に結合されて構成される電
力系統において、インピーダンスの大きな送電線を介し
て接続された原子力又は火力発電所の送電線に半導体ス
イッチを備えたインピーダンス制御型又は位相制御型の
電力系統安定化装置を送電線に直列に設置する。設置さ
れた電力系統安定化装置の半導体スイッチは、該系統の
状態量(電圧,電流,電力,周波数,位相角及びこれら
の変化量等)さらには発電機の回転状態の検出値を使っ
て作られた安定化信号指令に従い制御するようにする。
【0013】以上の系統安定化装置によって系統事故時
の送電安定化を図ることにより、送電線の送電余裕を大
きく取ることなく小さくでき、常時の送電電力を送電線
の熱容量一杯まで送ることが可能となる。
【0014】そして、半導体スイッチを高速に制御する
ことにより、事故除去後3サイクル以内に大規模な電力
系統においても系統の電力状態を安定化させることが可
能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1に示す。
【0016】図1は発電所のエネルギーを送電線を介し
て負荷地に送電する送電形態に、エネルギー制御型の電
力系統安定化装置を発電所送電端に設置した場合を示
す。図番号に従って実施例を説明すると、10は発電
機、20は昇圧用変圧器、31,32は発電機を含む負
荷系統40に電力を送電する送電線、50は発電所送電
端に接続されるエネルギー制御型の電力系統安定化装置
の一つである可変速フライホイール発電機で、可変速フ
ライホイール発電機を系統に連系する変圧器51,可変
速運転を行う発電機52,発電機のフライホイール52
1,発電機の回転子の界磁巻線を交流励磁するための電
流を供給する変圧器53,発電機の界磁巻線54、及び
界磁巻線を交流励磁するために商用周波の交流を新たな
周波数の交流に変換するサイクロコンバータ542で構
成される。541はサイクロコンバータ542を制御す
るための制御回路、101は発電機の回転速度を検出す
るパイロットジェネレータ、102は回転速度検出値か
ら発電機の加速,減速を検出する加減速検出回路であ
る。
【0017】この制御回路の動作を図3を用いて説明す
る。
【0018】図3は図1の送電線31と、または32で
地絡事故が発生したときの発電所送電端の交流電圧Va
c,発電機出力Pg,エネルギー充放電信号A/D、及
び無効電力制御信号Qを示す。系統に事故が起きている
期間、例えば地絡事故発生期間のTf中は、発電所送電
端の電圧が零となるので発電機出力も零となる。このた
め発電機は機械入力が電気出力より勝り加速する。地絡
事故が除去されると交流電圧が系統特性に従って回復す
る。電圧が回復すると発電機の出力も大きくなり、事故
期間中余ったエネルギーを系統に吐き出すように動作
し、系統が安定な場合は発電機出力は振動しながら新し
い定常状態に落ち着く。
【0019】このような場合、発電所送電端に接続され
た可変速フライホイール発電機は発電機10が加速して
いるときは交流系統からエネルギーを吸収し、減速して
いるときは吐き出す動作をさせることにより、該送電形
態の過渡安定度を向上させることができる。発電機の加
速減速を検出する為に図1中にパイロットジェネレータ
101と加減速検出回路102が備わっている。パイロ
ットジェネレータは回転数に比例した電圧を出力し、加
減速検出回路はこの電圧の時間的変化である微分値を取
る構成となっている。微分値を取った結果から図3のエ
ネルギー充放電信号A/Dで示す信号が得られる。A/
D信号が正のとき、即ち発電機が加速しているときは可
変速フライホイール発電機でエネルギーの吸収を行い、
負のとき、即ち発電機が減速しているとき吐き出し動作
を行わせる。この信号に従って可変速フライホイール発
電機は系統とエネルギーのやりとりを行う。この動作は
サイクロコンバータ542の点弧角を制御することによ
って実現される。サイクロコンバータの交流励磁電圧の
周波数を高くして可変速フライホイール発電機の出力交
流電圧を系統の電圧位相よりも進めれば可変速フライホ
イールから系統へエネルギーが流れ、逆に遅らせると系
統のエネルギーを吸収することができる。
【0020】以上では可変速フライホイール発電機のエ
ネルギーの吸収,吐き出しを1,0即ちオン・オフで説
明したが、勿論、加減速検出回路102で検出された微
分値の大きさに比例させて可変速フライホイール発電機
の吸収,放出するエネルギーの大きさを変えることもで
きる。また、可変速フライホイール発電機の交流励磁を
サイクロコンバータで行う構成で説明したが、これを自
己消弧機能を持ったGTO(Gate Turn−off Thyristo
r)とかIGBT(Insulated Gate−turn−offBipolar T
ransistor)と言った素子を使ったインバータで構成す
ることもできる。さらに、発電機の加減速検出は発電機
の軸に取り付けられたパイロットジェネレータ101で
行う構成を取っている。これは該系統安定化装置が発電
所に設置され、発電機の回転状態信号を使用するためで
ある。勿論、交流母線の電圧や電流の検出値から発電機
の加減速相当を表わす信号を検出することもできるが、
この場合は信号のS/N比が問題となるばかりでなく、
系統事故時に交流電圧や電流波形が乱れるので、うまく
発電機の加減速を検出できないと言った問題がある。こ
れに対し、本発明では発電所またはその近くに系統安定
化装置が設置されることから、発電機−タービン軸の回
転数を光により検出する光センサー等の出力から発電機
の加減速を検出することもできる。この場合はパイロッ
トジェネレータで検出するのと同様に、交流系統から独
立して検出しているのでS/N比とか系統事故により検
出が難しくなると言った問題は生じない。
【0021】以上図1の構成では系統安定化装置はエネ
ルギー制御を行うことで系統安定化を図ることを説明し
たが、系統安定化装置でエネルギー(有効電力)のほか
に無効電力制御を行う機能を備えたもの、例えば上述の
フライホイール発電機や超電導エネルギー蓄積装置(S
MES)では、有効電力の制御にあわせて無効電力の制
御を行うことにより系統安定化の効果を一層増すことが
できる。制御の方法は、図3に示した交流電圧の大きさ
を無効電力制御により一定に保つようにする。即ち系統
安定化装置から系統にエネルギーを吐き出すときは系統
の電圧が高くなるので、系統安定化装置で遅れの無効電
力を出して系統の電圧を低くし、エネルギーを吸収する
ときは系統電圧が低くなるので進みの無効電力を出して
系統の電圧を高める動作をさせる。これにより事故時の
系統の安定化を一層高めることができる。
【0022】このように系統事故時にも発電所送電端に
設置したエネルギー制御型電力系統安定化装置により系
統を安定に運用できるので、常時の送電電力を増すこと
ができる。また電力系統安定化装置にパワエレクトロニ
クス(パワエレ)技術を適用することにより、事故除去
後、交流電圧が回復すれば直ちに、または高速に該系統
安定化装置を動作させることができる(事故期間は事故
を検出して遮断器で事故除去されるまで現状約4サイク
ルを考えておけば良く、パワエレを適用した装置では機
械的な操作がないので事故期間内の、例えば3サイクル
以内に動作せることができる)ので、従来の機械式の遮
断器等を用いた系統安定化装置の場合に6サイクル以上
かかるのに比べて系統の安定度をさらに向上させること
ができる。
【0023】系統安定化装置により系統安定化を行うた
めの制御信号としては、安定化を対象とする発電所,電
源、または負荷の状態量、すなわち電圧,電流,電力,
位相角,角速度,周波数、及びこれらの変化量を使うこ
とができる。
【0024】図1のような送電形態においてエネルギー
制御型の電力系統安定化装置が系統安定化に適している
理由は、発電機の出力を送電線で負荷系統に送電するの
で、送電線事故が発生すると発電機のエネルギーの行き
場所が無くなり系統が不安定になる。これを防止するた
めには発電機のエネルギーを吸収,蓄積する機能が必要
であり、これを可能とするのがエネルギー制御型の電力
系統安定化装置であることによる。
【0025】パワエレ技術を適用したエネルギー制御型
の電力系統安定化装置としては、可変速フライホイール
発電機のほかに、半導体制御の制動抵抗,超電導エネル
ギー貯蔵装置等がある。このうち半導体制御制動抵抗は
エネルギーの吸収は行えるが放出は行えないことに注意
する必要があるが、系統安定化としての効果は同様に期
待できる。
【0026】系統安定化装置は発電機の出力端子に接続
することもできるが、送電端の交流母線に接続するのが
好都合である。これは発電所に発電機が複数台接続され
て構成される場合、複数台の発電機のエネルギー授受を
一台の系統安定化装置で行うことができるためである。
この系統構成例を図2に示す。図1と同じ番号のものは
同じ機能を表わすので異なった番号のものについて説明
する。11,12は発電機、21,22は昇圧用変圧
器、1011,1012はパルスジェネレータで各々発
電機11及び12の回転速度を検出する。1021,1
022は回転速度検出値から発電機の加減速を検出する
加減速検出回路、5410は加減速検出値のうちの振幅
の最大値を検出する最大値検出回路である。動作は図1
で説明した装置102と同じであるが、エネルギーの吸
収吐き出しを各発電機から検出された加減速検出値の振
幅の最大値で動作させる点が異なる。即ち、加速の最も
大きな発電機にあわせて系統安定化装置で発電機のエネ
ルギーを吸収し、減速の最も大きな発電機にあわせてエ
ネルギーの吐き出しを行う。このような動作により複数
台接続された発電機からなる系統の安定化を一台の系統
安定化装置で安定化できる。複数台の発電機のうち加減
速の最も大きな発電機に合わせてエネルギーの入出力を
行うのは、系統の安定度が位相角の開きの最も大きな発
電機、すなわち加減速の最も大きい発電機に依存して決
まるためである。一般に小さい容量の発電機がこれに該
当することになるが、小さい発電機は大きな発電機に合
わせた動きとなるので、同じ容量の発電機が複数台接続
されて構成される場合がこの場合の対象となる。
【0027】電力系統安定化装置の容量は、送電系統の
過渡安定度から決まる容量が一般に常時の送電可能電力
容量であり、一方、送電線によって送れる電力は定態安
定度から決まる値である。従って定態安定度一杯まで送
電電力を増加しようとすると、定態安定度から決まる電
力から過渡安定度で決まる電力を引いた値以上の電力容
量が電力系統安定化装置の設備容量として必要となる。
一般に送電線で系統安定化装置により送電電力を増加し
ようとする場合は、増加電力以上の電力容量設備とする
必要がある。
【0028】本発明のもう1つの実施例を図4に示す。
図4は電源を含む負荷系統を送電線で結んで構成される
送電形態に、系統電圧を制御する電圧型の電力系統安定
化装置、ここでは静止形無効電力補償装置を負荷系統接
続点に設置した場合を示す。図番号に従って説明する
と、41,42は電源を含む負荷系統、33,34は送
電線、60は電圧制御型の電力系統安定化装置の一例を
示す静止形無効電力補償装置(SVC)を示し、系統か
ら進み電力を取る電力用のコンデンサ61,系統から遅
れ電力を取るリアクトル63の電流を位相制御するサイ
リスタ変換器62から構成される。601は負荷系統接
続点の電圧を検出する電圧変成器、602は検出された
電圧が規定値よりも高いか低いかを判定し、高い場合は
リアクトル63に流れる電流を増すように、低い場合は
減らすように指令を出して負荷系統接続点の電圧を規定
の電圧範囲に維持するための点弧指令を作る制御指令作
成回路、603はサイリスタ変換器のパルス制御回路で
ある。
【0029】この動作を前図の図3を用いて説明する。
送電線33、または34で地絡事故が発生した場合を考
える。負荷系統接続点Lの電圧をVacとする。この電
圧が規定値(点線)より低いときは進みの無効電力、高
いときは遅れの無効電力となるように制御指令を制御指
令作成回路602で作成する。この作成した結果を図3
中の無効電力制御信号Qに示す。Qの上側を進み無効電
力,下側を遅れ無効電力で表わす。進み・遅れの無効電
力はサイリスタ変換器の点弧角を制御して、リアクトル
の電流を制御することにより行える。すなわち、進み無
効電力を発生させるときは、リアクトル63の電流を小
さくするために点弧角を遅らせ、遅れ無効電力を発生さ
せるときは、リアクトル63の電流を大きくするために
点弧角を進ませることによって行える。図3のQに示す
様に無効電力をバングバング制御する。勿論、系統の電
圧が規定値よりも高いか低いかの大きさに比例させて無
効電力を制御することも可能であり、これによって系統
の電圧安定性を改善できるので、送電線33,34によ
る常時の送電電力を大きくできる。また電力系統安定化
装置にパワエレクトロニクス(パワエレ)技術を適用す
ることにより、事故除去後交流電圧が回復すれば直ち
に、または高速に該系統安定化装置を動作させることが
できる(例えば3サイクル以内に動作せることができ
る)ので、従来の機械式の遮断器等を用いた系統安定化
装置の場合6サイクル以上必要なのに比べて系統の安定
度さらに向上させることができる。
【0030】図4に示した送電形態で電圧制御型の電力
系統安定化装置が系統安定化に有効となる理由は、図4
の系統では送電線の事故によって図1のように発電機の
エネルギーの行き場所が無くなって発電機が脱調すると
言った系統ではなく、送電線の電圧を維持することによ
って送電線で結ばれた2つの負荷系統の安定度が向上す
る系統構成となっているからである。
【0031】パワエレ技術を適用した電圧制御型の電力
系統安定化装置としては、上述したSVCのほかに自励
式無効電力補償装置(SVG)サイリスタ制御並列コン
デンサ(TSC)等を用いることができる。
【0032】図5に本発明の変形例を示す。図5では負
荷系統42につながる交流母線に系統安定化装置60を
接続したが、ここではもう1つの負荷系統41の交流母
線に系統安定化装置を接続し、入力の制御信号は負荷系
統42の交流母線(負荷系統接続点)から得る構成とな
っている。動作は図4の場合と同様である。負荷系統4
2の電圧安定化には送電線33,34のインピーダンス
を介して電圧制御することになるので図3に比べて制御
効果が小さくなる。しかし、この構成は系統安定化装置
60が負荷系統42の交流母線に設置するに十分の敷地
が取れないと言った場合や、負荷系統41の安定化にも
使いたいと言った場合に応用できる。後者の場合を考
え、図5では負荷系統41からの信号に応じて動作させ
ることもできる様になっている。図4と同じ番号のもの
は同じ機能を表わすので、異なったものについて説明す
る。621は負荷系統41の交流母線電圧(負荷系統接
続点電圧)を検出する電圧変成器、624は検出された
電圧が規定値よりも高いか低いかを判定し、負荷系統接
続点の電圧を規定の電圧範囲に維持するための点弧指令
を作る制御指令作成回路、604は切替回路である。図
示していない指令回路からの信号Sに応じてパルス制御
回路603に入力する信号を602または624ヘ切替え
る。動作は前述と同じであり、制御指令作成回路の入力
信号のみが異なっている。この構成によって負荷系統4
1と42いずれの系統の電圧安定化も図ることができ
る。また図1に示した系統安定化装置でエネルギー制御
機能のほかに電圧制御機能も備えた系統安定化装置、例
えばフライホイール発電機のごとくエネルギー(有効電
力)制御と無効電力(電圧)制御が可能な装置では、図
5に示した構成とすることによって負荷系統の電圧制御
を行うことによって負荷系統の電圧安定化も可能とな
る。このような系統安定化装置では一般に有効電力と無
効電力を独立に制御することが可能であり、有効電力制
御は図1の制御構成,無効電力制御は図14の負荷系統
の電圧制御信号により制御されるようになる。
【0033】この一構成例を図6に示す。前図と同じ記
号のものは同じ機能を表わしている。図において、55
1はサイクロコンバータの制御回路で、有効電力(エネ
ルギー)出し入れする信号を加減速検出回路102の出
力で与え、無効電力制御信号は電圧変成器601からの
信号と電圧基準信号Vpとの偏差に基づいて作られる電
圧制御回路(または無効電力制御回路)550の出力信
号を指令値としてサイクロコンバータ542を動作させ
るパルス信号を作成する。また、代案の制御回路として
はサイクロコンバータを前述のGTOインバータ,IG
BTインバータに置換した構成であっても達成される。
【0034】本発明のもう1つの実施例を図7に示す。
図7は複数の発電所のエネルギーを複数の送電線により
負荷系統(電源と負荷を含む系統)に電力を送る送電形
態に、インピーダンス制御型または位相制御型の電力系
統安定化装置を送電線に直列に接続した場合を示す。図
番号に従って説明すると、11,12,13は発電機、
21,22,23は昇圧用変圧器、35,36,37は
送電線、40は電源を含む負荷系統、71はインピーダ
ンス制御型(または位相制御型)の電力系統安定化装
置、72はもう1つのインピーダンス制御型(または位
相制御型)の電力系統安定化装置、73は複数の発電所
を結ぶ母線の電圧を検出する電圧変成器、711,72
1は各々送電線36,37の電流を検出する電流変成
器、712は検出された電圧と電流から送電線36に流
れる電力を検出し、電力の動揺を抑制すると同時に電力
を規定の値に制御する指令値を作成する制御指令回路、
713は指令値に基づいて制御パルスを出力する制御回
路、722は検出された電圧と電流から送電線37に流
れる電力を検出し、電力の動揺を抑制すると同時に電力
を規定の値に制御する指令値を作成する制御指令回路、
713は指令値に基づいて制御パルスを出力する制御回
路である。
【0035】このような送電形態における電力系統安定
化装置の動作を図7に基づいて説明する。3台の発電機
の出力は送電端の共通母線に接続され、3つの送電線で
負荷系統40に共通母線Lを介して接続されて構成され
ている。3本の送電線は送電端と負荷端で共通母線に接
続されていることから、3台の発電機の出力は送電線の
インピーダンスに応じて分流して負荷系統に流れる。こ
れは各発電機から各々1本の送電線で負荷系統に送電す
る系統構成では送電線で事故が発生すると、発電機出力
が送れなくなるのに対し、共通母線で一旦受けこれを3
本の送電線で分けて送ると,送電線の1つが故障しても
故障線路を切り離すことによって発電機の出力を止める
ことなく他の健全な送電線を使って送ることができるか
らである。即ちこのような系統構成とすることにより送
電信頼度を高くできるからである。
【0036】このような系統構成において、今、送電線
35のインピーダンスが系統構成の変化により他の送電
線より小さくなったと仮定する。送電線の電力はインピ
ーダンスの小さい送電線35に集中して流れ、該送電線
が過負荷となる。この時、電力系統安定化装置71と7
2がインピーダンス制御型であれば、送電線36,37
のインピーダンスを下げる動作をし、流れる電力を増加
させるように機能する。前述した数式1から明らかなよ
うに、送電線のインピーダンスXが小さくなると送電電
力が増加し、これにより送電線35の過負荷を解消でき
る。実施例では複数の発電所から3本の送電線35,3
6,37により負荷系統に電力を送る構成であるので、
2本の送電線の電力を制御することにより残りの送電線
の電力は一義的に決まることになるので3本ともにイン
ピーダンス制御型の電力系統安定化装置を設置する必要
はない。
【0037】また、負荷系統40で系統事故が発生し送
電線35,36,37に電力動揺が生じたと仮定する。
この場合、送電線36,37の電力動揺を抑制するよう
に指令値作成回路712,722で動揺を抑制するため
の制御指令値を作成する。電力系統安定化装置では電力
動揺を抑制するように送電線のインピーダンスを変えて
送電電力の値を変えることにより電力の動揺を抑制す
る。
【0038】インピーダンス制御型の系統安定化装置は
送電線のインピーダンスを小さくする(補償する)こと
ができるので、長距離送電線等、特にインピーダンスの
大きな送電線に適用すると効果があることは明らかであ
る。
【0039】一方、電力系統安定化装置71と72が位
相制御型の場合には、数式1から明らかなように、発電
所側の位相を負荷系統に対して移相させることによって
送電線に流れる電力を変えることができ、位相量を上記
と同様の制御指令値に従って制御することによりインピ
ーダンス制御型と同様な効果を出すことができる。
【0040】図8にインピーダンス制御型または位相制
御型の電力系統安定化装置で発電機の動揺を安定化し、
系統の送電電力を従来よりも増加させることが可能とな
る系統構成例を示す。前図と同じ番号のものは同じ機能
を示している。1011〜1013は発電機の軸に取り
付けられた発電機の回転数を検出するパイロットジェネ
レータ、1021〜1023は検出された回転数から発
電機の加速/減速を検出する加減速検出回路、5411
〜5413は加減速検出回路1021〜1023の信号に従
ってインピーダンス制御型(または位相制御型)電力系
統安定化装置71〜73に制御指令を出す制御指令作成
回路、7131〜7133は指令値に基づいて制御パル
スを出力するパルス制御回路である。この動作は図2で
説明したのと同様で、発電機が加速しているときはイン
ピーダンス制御型(または位相制御型)電力系統安定化
装置71により送電線のインピーダンスを下げて(送電
線の位相角を大きくして)発電機出力を系統に吸い込ま
せる動作をさせ、減速しているときは送電線のインピー
ダンスを大きくして(送電線の位相角を小さくして)発
電機の電力が流れにくくなる様に制御する。
【0041】この構成により系統事故時にも発電機の動
揺を抑制できるので電力送電の安定化が図れ常時の送電
電力を増した運用が可能となる。
【0042】各発電機の動揺抑制に対応して電力系統安
定化装置を設置して安定化を図る構成としたが、図1に
示した構成で電力系統安定化装置一台で行うことも可能
である。実施例を図9に示す。前図の番号と同じ番号を
付したブロックは同じ機能を示している。この場合の電
力系統安定化装置の安定化に必要な容量は各々の送電線
に入れる場合に比べて装置の制御範囲が大きくなるので
容量も大きくなる。
【0043】また、図2の実施例で示したように複数あ
る発電機中から、回転速度の増減の振幅が最も大きい発
電機に合わせて系統が安定になるように制御する。
【0044】この構成でも系統事故時に発電機の動揺を
抑制できるので電力送電の安定化が図れ常時の送電電力
を増した運用が可能となる。
【0045】図10に前述したインピーダンス制御型の
電力系統安定化装置の一例を示す。図10はサイリスタ
制御の直列コンデンサを示す。Cは送電線36に直列に
挿入される直列コンデンサ、Lはリアクトル、TH1,
TH2はリアクトルの電流を制御するサイリスタスイッ
チで、サイリスタスイッチの点弧位相を制御することに
よってリアクトルに流れる電流を変えることができ、等
価的に直列コンデンサの容量を変えることができる。7
00はサイリスタの点弧パルスを出力する点弧パルス作
成回路で、前述の制御指令回路(例えば712)と制御
回路(例えば713)から構成される。サイリスタスイ
ッチTH1,TH2の位相角を制御することによって直
列コンデンサのコンデンサ容量を等価的に変えることが
できるので、送電線36のインピーダンスを変えること
ができる。
【0046】図11に位相制御型の電力系統安定化装置
の一例を示す。図11はサイリスタ制御移相器を表わ
し、701は2次側のインバータで発生した電圧を送電
線側の1次側に誘起させ送電線電圧に加算する移相変圧
器、702は送電線36からインバータ703の電源を
得るための絶縁用変圧器、704はインバータの点弧パ
ルス作成回路で、前述の制御指令回路(例えば712)と
制御回路(例えば713)から構成される。指令値に従っ
た電圧と位相を持った電圧をインバータによって発生さ
せることにより、送電線発電所端の電圧の位相を移相さ
せることができるので、前述の数式1から明らかなよう
に送電線に流れる電力を制御することができ、電力動揺
も抑制させることができる。
【0047】本発明のもう1つの実施例を図12に示
す。図12は図1の送電形態において、2つ(複数)の
系統安定化装置を設置した場合を示している。この場
合、装置としては機能の異なる系統安定化装置を組み合
わせて設置するのが、系統の送電電力増加の役割分担が
できるので相乗効果による系統安定化効果が期待でき
る。図1および図4と同じ番号のものは同じ機能を示し
ている。今、系統安定化装置71がインピーダンス制御
型の装置とする。送電線32で系統事故が発生した場
合、図1の場合と同様に、発電機が加速中はエネルギー
制御型の系統安定化装置50は発電機のエネルギーを吸
収し、減速中は系統エネルギーを吐き出す動作を制御回
路541に行わせる。一方、インピーダンス制御型系統
安定化装置71は発電機が加速中はインピーダンスを小
さくして発電機のエネルギーを系統に吸収し、減速中は
インピーダンスを高くして発電機の減速を抑える動作を
行うように制御回路713で動作させる。発電機の加速
と減速は送電線の電流を検出する電流変成器74と発電
所母線の電圧を検出する電圧変成器73から電力を検出
し、検出した電力動揺の時間変化を取ることによって求
まり、この演算動作は指令値作成回路712によって行
われる。このように2つの機能の異なる系統安定化装置
が各々動作して、該送電形態での系統事故時の発電機の
動揺を高速に抑制でき系統の安定化を図ることができ
る。図1のエネルギー制御型のみの場合に比べて、イン
ピーダンス制御型の系統安定化装置を追加することによ
って、電力動揺の抑制を早く抑えることが可能であると
同時に、系統安定化装置の装置容量を単体の場合よりも
小さくできる利点がある。
【0048】以上は系統安定化装置71をインピーダン
ス制御型で説明したが、位相制御型で行っても同様の効
果が期待できる。また図4に示した電圧制御型の系統安
定化装置を負荷系統接続点Lに接続した組み合わせも考
えられ、いずれも単体で系統安定化を図る場合に比べて
より大きな系統安定化効果が期待できる。
【0049】なお、図12では系統安定化装置71は、
送電線31の一方にのみ設置する場合を示したが、当然
他の回線32にも設置する必要があることは送電線31
での系統事故を考えると明らかである。
【0050】また機能の異なる系統安定化装置を組み合
わせて設置する同様な実施例は図7にも適用できる。こ
の実施例を図13に示す。
【0051】図13はインピーダンス制御型(または位
相制御型)の電力系統安定化装置で送電線の潮流を制御
する図7の機能と発電機の動揺を安定化させる図8の機
能を組み合わせることによって、図7や図8の場合より
も系統の安定化能力を増し、系統の送電電力をさらに増
加させることが可能となる系統構成を示している。前図
と同じ番号のものは同じ機能を示している。1011〜
1013は発電機の軸に取り付けられた発電機の回転数
を検出するパイロットジェネレータ、1021〜102
3は検出された回転数から発電機の加速/減速を検出す
る加減速検出回路、5410は加減速検出回路1021
〜1023の出力のうちの振幅の最大値を検出する最大
値検出回路、5411は検出された最大振幅値に従って
インピーダンス制御型(または位相制御型)電力系統安
定化装置71に制御指令を出す制御指令作成回路、71
3は指令値に基づいて制御パルスを出力する制御回路で
ある。この動作は図2で説明したのと同様で、発電機が
加速しているときはインピーダンス制御型(または位相
制御型)電力系統安定化装置71により送電線のインピ
ーダンスを下げて(送電線の位相角を大きくして)発電
機出力を系統に吸い込ませる動作をさせ、減速している
ときは送電線のインピーダンスを大きくして(送電線の
位相角を小さくして)発電機の電力が流れにくくなる様
に制御する。もう1つのインピーダンス制御型(または
位相制御型)電力系統安定化装置72は電力系統安定化
装置71と役割を分担して系統の安定化を図るのが好都
合であり、このため電力系統安定化装置72は図7と同
じ動作、即ち送電線の電力潮流を制御する動作をさせる
役目を持たせている。動作は図7で説明したのと同様で
ある。
【0052】この構成により系統事故時にも電力送電の
安定化が図れ系統がダウンするといったことにはならな
いので常時の送電電力を増した運用が可能となる。
【0053】
【発明の効果】このように本発明で示した系統安定化機
器をその特性・機能に応じて電力系統に設置することに
より、新たに送電線を張ることなく既設送電線の送電電
力向上が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエネルギー制御型系統安定化装置を適
用した実施例。
【図2】複数の発電機に対しエネルギー制御型系統安定
化装置を適用した実施例。
【図3】系統安定化装置の動作を説明するための図。
【図4】本発明の電圧制御型系統安定化装置を適用した
実施例。
【図5】電圧制御型系統安定化装置の一実施例。
【図6】エネルギー制御型系統安定化装置を電圧信号に
より制御する実施例。
【図7】本発明のインピーダンス制御型または位相制御
型系統安定化装置を適用した実施例。
【図8】複数の発電機に対しインピーダンス制御型、ま
たは位相制御型系統安定化装置を適用した実施例。
【図9】複数の発電機に対しインピーダンス制御型また
は位相制御型系統安定化装置を適用した実施例。
【図10】インピーダンス制御型系統安定化装置の一実
施例を示す図。
【図11】位相制御型系統安定化装置の一実施例を示す
図。
【図12】本発明の複数種類の系統安定化装置を組み合
わせた場合の実施例。
【図13】複数の発電機に対しインピーダンス制御型ま
たは位相制御型系統安定化装置を適用した実施例。
【符号の説明】
10〜13…発電所、20〜23…昇圧用変圧器、31
〜37…送電線、40…負荷系統、50,60…系統安
定化装置、51,53,702…変圧器、52…可変速
発電機、54…界磁回路、61…進み電力補償用コンデ
ンサ、62…サイリスタ変換器、63…リアクトル、7
1,72…系統安定化装置、73…電圧変成器、101
…パイロットジェネレータ、102…加減速検出回路、
521…フライホイール、541,713,723…制
御回路、542…サイクロコンバータ、601…電圧変
成器、602,712,722…指令値作成回路、60
3…制御指令回路、700,704…点弧パルス作成回
路、701…移相変圧器、703…インバータ、71
1,721…電流変成器。
フロントページの続き (72)発明者 西村 正志 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電機と負荷を結ぶ電力系統に設置される
    電力系統安定化装置において、 該電力系統の安定化装置は半導体スイッチを備え、前記
    電力系統の電力状態に応じて前記半導体スイッチを制御
    することにより前記電力系統の系統動揺を抑制するよう
    にしたことを特徴とする電力系統安定化装置。
  2. 【請求項2】請求項第1項記載の電力系統安定化装置に
    おいて、 前記発電機の加減速を検出する加減速検出器を備え、該
    加減速検出器からの前記発電機の加減速信号に応じて前
    記半導体スイッチを制御することを特徴とする電力系統
    安定化装置。
  3. 【請求項3】請求項第2項記載の電力系統安定化装置に
    おいて、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御される電力エネルギー入出力手段を備えたことを特徴
    とする電力系統安定化装置。
  4. 【請求項4】請求項第3項記載の電力系統安定化装置に
    おいて、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御される電力エネルギー入出力手段を備え、複数の発電
    機のうち加速最大の発電機の動作に対応して、電力エネ
    ルギーを吸収し、減速最大の発電機の動作に対応して、
    電力エネルギーを放出することを特徴とする電力系統安
    定化装置。
  5. 【請求項5】請求項第3,4項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記電力エネルギー入出力手段を前記電力系統に並列に
    設置したことを特徴とする電力系統安定化装置。
  6. 【請求項6】請求項第5項記載の電力系統安定化装置に
    おいて、 前記電力エネルギー入出力手段を前記発電機の送電端に
    設置したことを特徴とする電力系統安定化装置。
  7. 【請求項7】請求項第6項記載の電力系統安定化装置に
    おいて、 前記発電機の送電端から送電線を介した負荷側に電力状
    態検出器を設け、 該電力状態検出器からの電力状態信号と前記発電機の加
    減速信号を用いて、前記半導体スイッチを制御すること
    を特徴とする電力系統安定化装置。
  8. 【請求項8】請求項第2項記載の電力系統安定化装置に
    おいて、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御されるインピーダンス制御手段を備えたことを特徴と
    する電力系統安定化装置。
  9. 【請求項9】請求項第8項記載の電力系統安定化装置に
    おいて、 前記加減速検出器は2つ以上の発電機の加減速を検出
    し、加速,減速が最も大きな発電機の加減速状態に対応
    して前記半導体スイッチを制御することを特徴とする電
    力系統安定化装置。
  10. 【請求項10】請求項第2項記載の電力系統安定化装置
    において、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御される位相制御手段を備えたことを特徴とする電力系
    統安定化装置。
  11. 【請求項11】請求項第10項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記加減速検出器は2つ以上の発電機の加減速を検出
    し、加速,減速が最も大きな発電機の加減速状態に対応
    して前記半導体スイッチを制御することを特徴とする電
    力系統安定化装置。
  12. 【請求項12】請求項第2項記載の電力系統安定化装置
    において、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御される電力エネルギー入出力手段と,インピーダンス
    制御手段とを備えたことを特徴とする電力系統安定化装
    置。
  13. 【請求項13】請求項第12項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記インピーダンス制御手段を電力系統に対して直列に
    設置し、該電力系統の電力状態を検出する手段を設け、 前記加減速検出手段からの発電機の加減速信号と,前記
    電力検出手段からの電力状態信号とを参照して、前記電
    力エネルギー入出力手段と,インピーダンス制御手段と
    を制御することを特徴とする電力系統安定化装置。
  14. 【請求項14】請求項第2項記載の電力系統安定化装置
    において、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御される電力エネルギー入出力手段と,位相制御手段と
    を備えたことを特徴とする電力系統安定化装置。
  15. 【請求項15】請求項第14項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記位相制御手段を電力系統に対して直列に設置し、該
    電力系統の電力状態を検出する手段を設け、 前記加減速検出手段からの発電機の加減速信号と,前記
    電力検出手段からの電力状態信号とを参照して、前記電
    力エネルギー入出力手段と,インピーダンス制御手段と
    を制御することを特徴とする電力系統安定化装置。
  16. 【請求項16】請求項第1項記載の電力系統安定化装置
    において、 前記電力系統の電圧変動を検出する電圧変動検出手段を
    備え、該電圧変動検出手段からの前記電力系統の電圧変
    動に応じて前記半導体スイッチを制御することを特徴と
    する電力系統安定化装置。
  17. 【請求項17】請求項第16項記載の電力系統安定化装
    置において、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御される無効電力制御手段を備えたことを特徴とする電
    力系統安定化装置。
  18. 【請求項18】請求項第17項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記無効電力制御手段は前記電圧変動検出手段からの検
    出電圧が所定値よりも低いときは進みの無効電力を供給
    し、かつ検出電圧が所定値よりも高いときは遅れの無効
    電力を供給することを特徴とする電力系統安定化装置。
  19. 【請求項19】請求項第17項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記無効電力制御手段を前記電力系統の送電線中間点に
    配置し、該送電線中間点に第一の電圧変動検出手段を設
    けたことを特徴とする電力系統安定化装置。
  20. 【請求項20】請求項第19項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記電力系統の前記送電線中間点以外の送電線に第二の
    電圧変動検出手段を設け、前記無効電力制御手段は前記
    第一,第二の電圧変動検出手段からの検出電圧信号を入
    力することを特徴とする電力系統安定化装置。
  21. 【請求項21】請求項第1項記載の電力系統安定化装置
    において、 前記電力系統の送電電力を検出する送電電力検出手段を
    備え、 該送電電力検出手段からの前記電力系統の送電電力変動
    に応じて前記半導体スイッチを制御することを特徴とす
    る電力系統安定化装置。
  22. 【請求項22】請求項第21項記載の電力系統安定化装
    置において、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御されるインピーダンス制御手段を備えたことを特徴と
    する電力系統安定化装置。
  23. 【請求項23】請求項第22項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記発電機と負荷を結ぶ電力線が並列に少なくとも2線
    以上ある場合に、該電力線の少なくとも1線に前記イン
    ピーダンス制御手段を備えたこと特徴とする電力系統安
    定化装置。
  24. 【請求項24】請求項第23項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記複数の電力線に対し、それぞれの電力線毎に前記イ
    ンピーダンス制御手段を備えたこと特徴とする電力系統
    安定化装置。
  25. 【請求項25】請求項第21項記載の電力系統安定化装
    置において、 該電力系統の安定化装置は前記半導体スイッチにより制
    御される位相制御手段を備えたことを特徴とする電力系
    統安定化装置。
  26. 【請求項26】請求項第25項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記発電機と負荷を結ぶ電力線が並列に少なくとも2線
    以上ある場合に、該電力線の少なくとも1線に前記位相
    制御手段を備えたこと特徴とする電力系統安定化装置。
  27. 【請求項27】請求項第26項記載の電力系統安定化装
    置において、 前記複数の電力線に対し、それぞれの電力線毎に前記位
    相制御手段を備えたこと特徴とする電力系統安定化装
    置。
  28. 【請求項28】請求項第1項記載の電力系統安定化装置
    において、 前記半導体スイッチとして、サイクロコンバータを用い
    たことを特徴とする電力系統安定化装置。
  29. 【請求項29】請求項第1項記載の電力系統安定化装置
    において、 前記半導体スイッチとして、GTO素子を用いたことを
    特徴とする電力系統安定化装置。
  30. 【請求項30】請求項第1項記載の電力系統安定化装置
    において、 前記半導体スイッチとして、IGBT素子を用いたこと
    を特徴とする電力系統安定化装置。
  31. 【請求項31】請求項第1項記載の電力系統において、
    送電線を介して接続された発電所の発電所送電端に半導
    体スイッチを備えたエネルギー制御型の電力系統安定化
    装置を送電線に並列に設置し、発電機の加速・減速を検
    出する装置を設け、加速検出時はエネルギーを吸収し、
    減速時はエネルギーを吐き出すことにより系統の安定化
    を図ると共に、系統動揺を抑制するようにしたことを特
    徴とする電力系統の安定化装置。
  32. 【請求項32】請求項第1項記載の電力系統において、
    送電線を介して接続された負荷の負荷接続点、又は電源
    と負荷との送電線中間点に系統電圧を制御する半導体ス
    イッチを備えた電圧制御型の電力系統安定化装置を送電
    線に並列に設置し、系統安定化装置設置点の電圧を検出
    する装置を設け、該電圧が規定値よりも低いときは進み
    の無効電力を取り、高いときは遅れの無効電力を取るこ
    とによって送電線の電圧を制御し、これによって系統の
    安定化を図ると共に、系統動揺を抑制するようにしたこ
    とを特徴とする電力系統の安定化装置。
  33. 【請求項33】請求項第1項記載の電力系統において、
    複数発電所が母線を介して接続され、複数の送電線を介
    して負荷に接続される送電線の少なくとも1つに半導体
    スイッチを備えたインピーダンス制御型又は位相制御型
    の電力系統安定化装置を送電線に直列に設置し、該送電
    線に流れる電力を検出する装置を設け、送電線の電力が
    規定の値になるように制御することにより電力系統の潮
    流を制御し、かつ系統動揺を抑制することを特徴とする
    電力系統の安定化装置。
  34. 【請求項34】請求項第1項記載の電力系統において、
    インピーダンスの大きな送電線を介して接続された発電
    所の送電線に半導体スイッチを備えたインピーダンス制
    御型の電力系統安定化装置を送電線に直列に設置し、発
    電機の加速・減速を検出する装置を設け、加速検出時は
    系統からエネルギーを吸収し、減速時はエネルギーを吐
    き出すことにより系統の安定化を図ると共に系統動揺を
    抑制することを特徴とする電力系統の安定化装置。
  35. 【請求項35】請求項第1項記載の電力系統において、
    半導体スイッチを備えたエネルギー制御型,電圧制御
    型,インピーダンス制御型等、機能または役割の異なる
    電力系統安定化装置を複数組み合わせて対象の送電線に
    設置し、該半導体スイッチを該系統の状態量検出値を使
    って作られた安定化信号指令に従い制御することにより
    電力系統の潮流を制御すると共に系統動揺を抑制するこ
    とにより系統の安定化を図ることを特徴とする電力系統
    の安定化装置。
  36. 【請求項36】請求項第31項から第35項記載の電力
    系統に適用された安定化装置において、系統事故除去後
    3サイクル以内に系統の状態量検出値を使って作られた
    安定化信号指令に従って半導体スイッチを動作させるこ
    とにより系統の安定化を図ると共に系統動揺を抑制する
    ことを特徴とする電力系統の安定化装置。
  37. 【請求項37】請求項第31項から第36項記載の電力
    系統において、設置する電力系統の安定化装置容量は、
    対象とする送電系統の定態安定度と過渡安定度から決ま
    る送電容量の差以上の容量とすることを特徴とする。
  38. 【請求項38】請求項第31項から第36項記載の電力
    系統において、設置する電力系統の安定化装置容量は、
    対象とする送電系統に必要とされる送電電力増加容量以
    上の装置容量とすることを特徴とする。
  39. 【請求項39】請求項第31項から第35項記載の電力
    系統において、設置する電力系統の安定化装置の制御装
    置の安定化信号指令を作成する電力系統の状態量は、安
    定化対象の発電所,電源または負荷系統の状態量とする
    ことを特徴とする。
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