JPH08237680A - ホワイトバランス自動調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光特性の異なる蛍光体を使用しているモニ
ター等でも自動調整可能にする。 【構成】 ホワイトバランス調整回路１と、ホワイトバ
ランス調整回路を制御する第１の制御装置２と、表示装
置３に使用されている蛍光体の種類を記憶しておく第１
の記憶装置４と、表示装置３の発光状態を検出する検出
装置５と、種々の蛍光体における色温度の調整データを
記憶しておく第２の記憶装置６と、第１の記憶装置４に
記憶している蛍光体種類を認識し、検出装置５の検出結
果と第２の記憶装置６に記憶されている調整データから
調整量を算出し第１の制御装置２へ調整量を送る第２の
制御装置７とを備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はモニターテレビ等におけ
るホワイトバランスの自動調整を行う際に、蛍光体の種
類に関係なく短時間で行う装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、モニターテレビ（モニター用テレ
ビジョン受像機）においては経時変化、経年変化による
ホワイトバランスのずれを修正する場合や、モニター使
用者が好みのホワイトバランスにしたい場合に使用する
ホワイトバランス自動調整装置が普及している。例え
ば、調整データを記憶しておき、色温度を選択した際に
その色温度に対応したデータを読み込み、調整を行う手
段として特開平２−１５４５８２号公報が提案されてい
る。

【０００３】以下に従来のホワイトバランス自動調整装
置について説明する。図２は従来のホワイトバランス自
動調整装置のブロック構成図を示す。図２において、符
号８はホワイトバランス調整回路で、９は第１の制御装
置で、１０は表示装置で、１１は検出装置で、１２は第
２の制御装置で、１３は記憶装置である。

【０００４】以上のように構成されたホワイトバランス
の自動調整について、以下その動作について説明する。

【０００５】まず、表示装置１０の発光状態を検出装置
１１で検出する。第１の制御装置９からモニターが選択
されている色温度を第２の制御装置１２へ送る。第２の
制御装置１２では制御装置９から送られた色温度を認識
し、それに対応した調整データを記憶装置１３から読み
出す。読み出した調整データと、検出装置９から送られ
た表示装置１０の発光状態を比較し、第１の制御装置９
にホワイトバランスの補正量を送る。第１の制御装置９
では送られた補正量をもとに、ホワイトバランス調整回
路８を制御する。表示装置１０の発光状態が記憶装置１
３に記憶されている調整データに一致するまで上記の動
作を行い、ホワイトバランスの自動調整を実現し、調整
時間を短縮していた。

【０００６】具体例を挙げると、モニターの色温度が６
５００Ｋであるが、経時変化により本来の６５００Ｋか
らずれたとする。自動調整装置により調整を試みた場
合、まず、第１の制御装置９が第２の制御装置１２にモ
ニターの色温度が６５００Ｋであることを知らせる。第
２の制御装置１２では６５００Ｋの調整データを記憶装
置１３から読み出す。読み出した６５００Ｋの調整デー
タと表示装置１０の発光状態を検出した検出装置１１の
検出結果からずれた６５００Ｋから正規の６５００Ｋに
戻す補正量を算出し第１の制御装置９にその補正量を送
る。第１の制御装置９は送られてきた補正量をもとにホ
ワイトバランス調整回路８を制御する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、調整する際に必要なデータを読み出すこ
とで調整時間は短縮できるが、モニターテレビでは表示
装置に用いられる蛍光体が数種類存在し、各蛍光体毎に
発光特性が異なるため、色温度を調整する際には蛍光体
ごとに異なった調整データが必要になる。例えば、第一
の蛍光体で調整した色温度６５００Ｋの赤、緑、青それ
ぞれの輝度と、第二の蛍光体で調整した色温度６５００
Ｋの赤、緑、青それぞれの輝度は異なっている。そのた
め第一の蛍光体の色温度の調整データをもっている自動
調整装置を用いて第二の蛍光体のモニターテレビの調整
を行った場合、調整時間が長くかかり、時には調整でき
ないことがある。調整するためには第二の蛍光体に対応
した自動調整装置を用意しなければならないという問題
を有していた。

【０００８】本発明は上記課題を解決するもので、複数
種類の蛍光体に対応できるホワイトバランス自動調整装
置を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のホワイトバランス自動調整装置は、ホワイ
トバランスの調整を行うホワイトバランス調整回路１
と、ホワイトバランス調整回路１を制御する第１の制御
装置２と、蛍光体を塗布したブラウン管等の表示装置３
と、表示装置３に使用されている蛍光体の種類を記憶し
ておく第１の記憶装置４と表示装置の発光状態（色温
度）を検出する検出装置５と、種々の蛍光体における色
温度の調整データを記憶しておく第２の記憶装置６と、
第１の記憶装置４の蛍光体種類を認識し、検出装置５の
検出結果と第２の記憶装置６に記憶されている調整デー
タから調整量を算出し制御装置２へ調整量を送る第２の
制御装置７とを備えた構成としている。

【００１０】

【作用】本発明は上記した構成により、表示装置の蛍光
体の種類を示すデータを調整装置に送り、調整装置側で
そのデータを受け取り、記憶装置から前記蛍光体に対応
した調整データを読み込み調整を行うことで、複数種類
の蛍光体に対応することができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例におけるホワイトバ
ランス自動調整装置について、図面を参照しながら説明
する。図１は本発明の一実施例におけるホワイトバラン
ス自動調整装置のブロック構成図を示す。

【００１２】図１において、符号１は種々の調整が行わ
れた映像信号を入力としホワイトバランスの調整を行う
ホワイトバランス調整回路、２はホワイトバランス調整
回路１を制御する第１の制御装置、３はホワイトバラン
ス調整回路１の出力映像信号に応じて発光する表示装
置、４は表示装置３の蛍光体の種類を記憶するための第
１の記憶装置、５は表示装置３の発光状態を検出する検
出装置、６は蛍光体別に色温度ごとの調整データを記憶
させる第２の記憶装置、７は検出装置５の検出出力と第
２の記憶装置６のデータとを比較演算し、補正量を第１
の制御装置２に送る第２の制御装置である。

【００１３】以上のように構成されたホワイトバランス
自動調整装置について、図１を用いてその動作を説明す
る。

【００１４】まず、表示装置３の蛍光体として蛍光体１
が使用され、モニターテレビの色温度が色温度１である
とする。表示装置３の色温度が経時変化等により正規の
色温度１からずれ、色温度を調整したい場合、本自動調
整装置をモニターテレビに取り付ける。そして検出装置
５が表示装置３の発光状態（色温度）を検出し、この検
出出力を第２の制御装置６に送る。第２の制御装置７は
第１の記憶装置４に記憶されている表示装置３の蛍光体
種類のデータを読み込む。この場合、表示装置３が蛍光
体１を使用していることを読み込む。

【００１５】さらに、第１の制御装置４からモニターテ
レビの選択されている色温度を読み込む。この場合は色
温度１であることを読み込む。そして第２の記憶装置６
に記憶されているデータから、蛍光体１、色温度１の調
整データを読み込む。読み込んだ調整データと検出装置
５の検出出力とを比較し、その差から補正量を算出す
る。算出した補正量を第１の制御装置２に送り、第１の
制御装置２では送られてきた補正量をもとにホワイトバ
ランス調整回路１を制御する。ホワイトバランス調整回
路１では補正された信号を表示装置３へ出力し、表示装
置３では発光状態が変化し、正しい色温度１になる。但
し、上記の調整が一度行われても、表示装置３の発光状
態が正規のホワイトバランスに至らなかった場合は、数
回繰り返し調整を行う。

【００１６】次にもう一つ別のモニターテレビ、例えば
表示装置の蛍光体が蛍光体２で、色温度２を調整したい
場合は、前記ホワイトバランス自動調整装置を被調整モ
ニターテレビに取り付ける。自動調整の動作は上述した
とおりで、この場合は第２の制御装置７が第２の記憶装
置６のデータから蛍光体２、色温度２の調整データを読
み込む。

【００１７】以上のように本発明のホワイトバランス自
動調整装置によれば、表示装置３の蛍光体の種類を示す
データを記憶する記憶装置４を設けることにより、第２
の制御装置がそのデータを読み込み、同時にその蛍光体
に対応した調整データを第２の記憶装置６から読み込む
ことで、異なる蛍光体でも１つの装置によりホワイトバ
ランスの自動調整を行うことができる。

【００１８】なお、上記実施例において第２の制御装置
７は自動調整装置側に位置しているがこれをモニター側
に置き、第１の制御装置２にその機能を持たせてもよ
い。また、第２の記憶装置６も同様にモニター側の第１
の記憶装置に含むことが可能であることは言うまでもな
い。

【００１９】さらに、表示装置はブラウン管に限らず、
液晶装置やプラズマ装置など任意であってよい。

【００２０】

【発明の効果】以上のように本発明のホワイトバランス
自動調整装置によれば、蛍光体の異なる複数のモニター
テレビのホワイトバランスの自動調整を短時間で可能と
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるホワイトバランス自
動調整装置のブロック構成図

【図２】従来のホワイトバランス自動調整装置のブロッ
ク構成図

【符号の説明】

１ ホワイトバランス調整回路 ２ 第１の制御装置 ３ 表示装置 ４ 第１の記憶装置 ５ 検出装置 ６ 第２の記憶装置 ７ 第２の制御装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホワイトバランス調整回路と、ホワイト
   バランス調整回路を制御する第１の制御装置と、表示装
   置に使用されている発光体の種類を記憶しておく第１の
   記憶装置と、前記表示装置の発光状態を検出する検出装
   置と、各種発光体における色温度の調整データを記憶し
   ておく第２の記憶装置と、第１の記憶装置に記憶してい
   る発光体種類を認識し、前記検出装置の検出結果と第２
   の記憶装置に記憶されている調整データから調整量を算
   出し第１の制御装置へ調整量を送る第２の制御装置とを
   備えたことを特徴とするホワイトバランス自動調整装
   置。