JPH08237446A - ファクシミリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャトル式のプリンタを利用して高品質でか
つ高速な画像記録を実現する。 【構成】記録媒体に補正パターンを印字し、この補正パ
ターンをスキャナ部から読み取って往路，復路での印字
画像のずれ量を検出する。そして、検出したずれ量に対
応する時間だけ記録ヘッドの往路または復路での画像記
録を遅延させまたは早めることにより、印字画像のずれ
を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はファクシミリ装置に関
し、特に画情報の記録部である画像記録手段にシャトル
式プリンタを適用できるようにしたファクシミリ装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】ファクシミリ装置の画像記録手段には、
感熱紙に画像記録する感熱記録方式のプリンタがよく採
用されている。しかし、感熱紙は熱や摩擦あるいは薬品
等によって変色する性質があるので、記録画像の保存に
は不向きである。

【０００３】また近年、電子写真記録方式の画像記録手
段を備えたファクシミリ装置が登場してきている。この
方式の場合、普通紙に画像を記録するので、記録画像の
保存に好適である。しかし、この方式の画像記録手段
は、機器構成が複雑で製品コストが高価格になるという
欠点があった。

【０００４】一方、パーソナルコンピュータの普及に伴
って各種のプリンタが開発され、高品質で保存性の良い
画像記録を行なえるものが、安価に購入できるようにな
ってきている。そのようなパーソナルコンピュータ用の
プリンタを、ファクシミリ装置の画像記録手段として利
用することができれば、上述のような欠点を解消するこ
とができ、好都合である。特に、記録紙に対し往復印字
を行なえるシャトル式のプリンタは画像記録の高速化を
実現するため、受信している画情報の迅速な記録が要求
されるファクシミリ装置の画像記録手段に好適といえ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
パーソナルコンピュータ用のシャトル式プリンタをファ
クシミリ装置の画像記録手段として適用した例はなく、
それは次のような問題を有していることが原因と考えら
れる。

【０００６】すなわち、パーソナルコンピュータ用のシ
ャトル式プリンタは、フォント文字を印字出力する場合
には、往復印字によって高速処理を行なうが、罫線等、
印字ヘッドの往路と復路にまたがって画像を記録する場
合には往復印字を禁止し、片方向印字のみで処理するよ
う制御されていた。これは、往復印字の際、印字ヘッド
の駆動機構におけるバックラッシュ等により、往路で記
録した画像と復路で記録した画像の間でずれを生じ画像
品質が著しく低下するためである。

【０００７】ところが、ファクシミリ装置で受信する画
情報はほとんどがＣＣＤ等で読み取ったイメージ情報で
あり、印字ヘッドの往路と復路にまたがって記録される
情報であるため、パーソナルコンピュータと同様にシャ
トル式プリンタを制御した場合、片方向印字となり記録
速度が遅延してしまう。

【０００８】ファクシミリ装置の画像記録手段としてシ
ャトル式プリンタを利用する場合は、常に往復印字で処
理するとしても、上記のように往路で記録した画像と復
路で記録した画像とのずれによる画像品質の低下が問題
となり、実用性に欠ける。この発明はこのような事情に
鑑みてなされたもので、シャトル式の画像記録手段によ
り高品質でかつ高速な画像記録を実現することを目的と
する。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、原稿の画情報を読み取る画像読取り手段
と、読み取った原稿の画情報を送信する画像送信手段
と、通信先から画情報を受信する画像受信手段と、入力
した画情報を記録媒体へ記録する画像記録手段に対し、
画像受信手段が受信した画情報を出力する手段とを備え
たファクシミリ装置において、上記画像記録手段を、副
走査方向に記録媒体を送るとともに、該副走査方向と直
交する走査方向に記録ヘッドを往復移動させて画情報を
記録するシャトル式の画像記録手段としている。

【００１０】そして、記録ヘッドの往動時の記録画像と
復動時の記録画像との間に生じた前記走査方向のずれ量
を求める補正量検出手段と、この補正量検出手段によっ
て求めた記録画像のずれ量に対応する時間だけ記録ヘッ
ドの往路または復路での画像記録を遅延させまたは早め
る画像記録制御手段とを備えた構成としてある。

【００１１】

【作用】シャトル式の画像記録手段は、記録ヘッドを往
復移動させて画情報を記録するため高速で画情報を記録
することができる。さらに、記録ヘッドの往路での記録
画像と復路での記録画像との間に走査方向のずれ量を補
正量検出手段によって求め、往路または復路での画像記
録を遅延させまたは早めることにより当該記録画像のず
れを補正して、記録画像の品質を向上させることができ
る。

【００１２】また、この発明のファクシミリ装置は、所
定の補正パターンの画情報を画像記録手段に出力する補
正パターン出力手段を備えた構成とし、記録媒体に記録
された補正パターンを画像読み取り手段によって読み取
るとともに、該補正パターンの読み取り情報に基づき補
正量検出手段によって上記ずれ量を求めるようにするこ
ともできる。

【００１３】このように構成すれば、人手により記録画
像の上記ずれを計測したり、当該記録画像のずれを補正
量検出手段に入力するための特別なセンサを設置する必
要がなく、製品コストを低価格に抑えることができる。
さらに、ファクシミリ装置が送受信記録等の報告用画情
報を定期または要求に応じて画像記録手段に出力する報
告情報出力手段を備えている場合には、該報告情報出力
手段による報告用画情報の出力に応じて、補正パターン
出力手段から補正パターンの画情報を出力させるととも
に、報告用画情報を記録する記録媒体の余白部分に補正
パターンの画情報を記録させる補正パターン記録制御手
段を備えてもよい。これにより、補正パターンを画像記
録する記録媒体を報告用画情報を記録する記録媒体と併
用することができ、記録媒体を節約することができる。

【００１４】さらにまた、画像読取り手段が、原稿中央
部の一定領域に記録された画情報を読み取るとともに、
該領域の両脇を余白としたビデオ信号を出力する場合に
は、補正パターン記録制御手段を、報告用画情報の記録
媒体における上記読取り原稿の余白に対応した両脇部分
に、画像記録手段によって補正パターンの画情報を記録
することにより、記録媒体の節約と画像読取り手段から
出力されるビデオ信号の効率的利用を図ることができ
る。そして、記録した補正パターンの画情報を画像記録
手段上で画像読取り手段に入力する補正パターン読取り
手段を備えることにより、この補正パターン読取り手段
によって自動的に補正パターンを読み取ることができ、
操作を簡略化できる。

【００１５】

【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図１はこの発明の第一実施例に係
るファクシミリ装置のブロック構成図である。スキャナ
部１０１は、原稿の画像情報を読み取る画像読取り手段
としての機能を有しており、所定の読取り位置に搬送さ
れてきた原稿に対して光源からの光を照射するととも
に、原稿表面で反射した光をＣＣＤ等の光電変換素子に
入射し、原稿上の画情報を電気的なビデオ信号に変換し
て出力する。

【００１６】プリンタ部１０２は、画情報を記録媒体へ
記録する画像記録手段としての機能を有しており、この
実施例ではシャトル式ヘッドプリンタ（シャトル式画像
記録手段）を使用している。シャトル式ヘッドプリンタ
は、周知のとおり副走査方向に記録媒体を送るととも
に、該副走査方向と直交する走査方向に記録ヘッドを往
復移動させて画情報を印字（記録）するプリンタであ
る。プリンタ部１０２は、ファクシミリ装置本体内に内
蔵することもできるが、市販のパーソナルコンピュータ
用プリンタを利用すれば、安価にファクシミリ装置のシ
ステムを構成することができる。

【００１７】このプリンタ部１０２は、記録ヘッドに画
情報の印字動作を実行させるためのヘッドドライバを備
えた印字駆動部１０２ａと、記録ヘッドを走査方向に往
復移動させるためのシャトル駆動モータドライバを備え
たシャトル駆動部１０２ｂで構成されている。

【００１８】符号化複合化部１０３は、所定の符号化法
式により画情報をデータ圧縮したり、圧縮データを元の
画情報に復元したりする。画像メモリ１０４は、入力さ
れた画情報を格納しておく構成部分であり、後述する補
正パターンもこの画像メモリ１０４に格納してある。ま
た、送受信記録等の報告用画情報もこの画像メモリ１０
４に格納される。

【００１９】Ｇ３ＦＡＸモデム１０５は、グループ３規
格の通信手順でファクシミリ通信を実行する。また、網
制御部１０６は、画情報の発着信に際して、所定の回線
制御を実行する。これらＧ３ＦＡＸモデム１０５および
網制御部１０６により、画情報を送信するための画像送
信手段、および通信先から画情報を受信する画像受信手
段としての機能を有している。操作表示部１０７は、ユ
ーザが実行できる各種操作を表示したり、装置の動作状
態等を表示する。

【００２０】システム制御部１０８は、マイクロコンピ
ュータからなり、上述した各構成部分を監視制御すると
ともに、この発明の補正量検出手段，画像記録制御手
段，補正パターン出力手段としても機能する。すなわ
ち、補正パターン出力手段として機能する場合には、あ
らかじめ画像メモリ１０４に格納してある補正パターン
の画情報を取り出し、プリンタ部１０２によって記録媒
体に印字させる。なお、補正パターンについては後述す
る。

【００２１】記録媒体上に印字した補正パターンは、ス
キャナ部１０１で読み取り、このときシステム制御部１
０８は、補正量検出手段および画像記録制御手段として
機能する。すなわち、スキャナ部１０１で読み取った補
正パターンから記録ヘッドの往動時の記録画像と復動時
の印字画像との間に生じた走査方向のずれ量を検出する
（補正量検出手段）。そして、検出した印字画像のずれ
量に対応する時間（補正時間）を設定し、その後のプリ
ンタ部１０２に対する制御においては、設定した補正時
間だけ磁気ヘッドの往路または復路での印字を遅延させ
るようにする（画像記録制御手段）。システムバス１０
９は、上述した各構成部分を接続するラインである。

【００２２】図２および図３は、プリンタ部１０２の構
成部分である印字駆動部１０２ａにおけるヘッドドライ
バの構成を示す模式図である。シャトル式ヘッドプリン
タで構成されるプリンタ部１０２の記録ヘッドは、図２
に示すように記録媒体の送り方向（すなわち、副走査方
向）にシリアルに多数のノズルｎを有している。各ノズ
ルｎは、システム制御部１０８から送られてくる画像デ
ータ信号（以下、ＳＥＧと略す）と、記録ヘッドのシャ
トル動作に同期してノズルｎをＯＮ／ＯＦＦさせるコモ
ン信号（以下、ＣＯＭと略す）とによって制御され、記
録媒体へとインクを噴射する。

【００２３】一般のシャトル式ヘッドプリンタは、６４
本のノズルｎを有しており、各ノズルｎは、図３に示す
ようにＳＥＧ１〜８およびＣＯＭ１〜８の組合せによっ
て制御されている。そこで、以下便宜上、６４本のノズ
ルｎを各１〜８のＳＥＧおよびＣＯＭによって制御する
場合について説明していく。

【００２４】図４はプリンタ部１０２を制御するシャト
ル駆動モータ制御信号およびＳＥＧ，ＣＯＭの出力タイ
ミングチャートである。プリンタ部１０２のシャトル駆
動部１０２ｂは、システム制御部１０８から同図のＡ，
Ｂに示すシャトル駆動モータ制御信号を入力し、これら
の信号Ａ，ＢがＯＮまたはＯＦＦに切り替わる間を１ス
テップとして、シャトル駆動モータを駆動する。そし
て、シャトル駆動モータの１ステップ毎にＣＯＭ１〜８
が順次発生する。ＳＥＧは、各ＣＯＭ１〜８毎に８ビッ
トを用意してある。これにより記録ヘッドの移動に同期
して、順次６４本のノズルｎが制御され、画像を印字し
ていく。

【００２５】さて、記録ヘッドの駆動機構におけるバッ
クラッシュ等によって、図５に示すように往路での印字
画像Ｄ１と復路での印字画像Ｄ２との間に走査方向の位
置ずれを生じることがある。このような場合、図６に示
すように、シャトル駆動モータ制御信号に対するＣＯＭ
の発生タイミングを調整することにより、印字画像のず
れを補正することができる。例えば、図５に示すごとく
復路での印字画像Ｄ２が仮想線で示す本来の位置より手
前で印字された場合は、そのずれ量に相当する記録ヘッ
ドの移動時間だけ復路におけるＣＯＭの発生を遅延させ
ればよい。逆に、印字画像Ｄ２が本来の位置より後方に
印字された場合には、ＣＯＭの発生を早めればよい。

【００２６】図７は記録媒体に印字した補正パターンの
例を示す平面図である。補正パターンＰは、例えば、記
録媒体の複数箇所に印字する副走査方向の罫線とするこ
とができる。この補正パターンＰは、上述したように画
像メモリ１０４に格納してあり、印字画像のずれ量検出
に際してプリンタ部１０２から印字出力される。

【００２７】そして、記録媒体に印字された補正パター
ンＰをスキャナ部１０１で読み取ると、スキャナ部１０
１で変換された補正パターンＰのビデオ信号は、図８に
示すように印字ヘッドの往路で印字した補正パターンを
示す信号部分Ｖ１と、復路で印字した補正パターンを示
す信号部分Ｖ２との間に時間的ずれΔｔが生じる。この
ビデオ信号の時間的なずれΔｔは、図７に示す記録媒体
上の補正パターンＰのずれ量に対応している。

【００２８】システム制御部１０８は、補正量検出手段
および画像記録制御手段として機能するとき、上記ビデ
オ信号から時間的なずれΔｔをＣＯＭ発生タイミングの
補正時間として検出し、このΔｔだけの時間、往路また
は復路でのＣＯＭの発生タイミングを遅延させまたは早
める制御動作を行なう。

【００２９】図９は上述したＣＯＭ発生タイミングの補
正時間を設定する動作を簡略化して示すフローチャート
である。まず、画像メモリ１０４から補正パターンを読
み出し、プリンタ部１０２で記録媒体上に該補正パター
ンを印字する（Ｓ１）。次いで、記録媒体上に印字され
た補正パターンＰ（図７参照）をスキャナ部１０１で読
み取り（Ｓ２）、同補正パターンＰのビデオ信号（図８
参照）をシステム制御部１０８に送る。そして、補正パ
ターンＰのビデオ信号から補正時間を検出して設定する
（Ｓ３，Ｓ４）。

【００３０】図１０は設定した補正時間に基づき、ＣＯ
Ｍの発生タイミングを調整する動作を簡略化して示すフ
ローチャートである。なお、ここでは図５および図６に
示したように、復路での印字画像Ｄ２が本来の位置より
手前で印字された場合を想定し、そのずれ量に相当する
補正時間だけ復路においてＣＯＭの発生を遅延させるこ
ととする。

【００３１】すなわち、画像メモリ１０４から読み出し
た画情報、またはＧ３ＦＡＸモデム１０５で受信した画
情報をプリンタ部１０２から印字出力するときは、それ
に先立ち記録ヘッドを１ステップ移動させる（Ｓ５）。
この動作によって記録ヘッドの移動方向を判定し（Ｓ
６）、復路と判定した場合は、上記設定した補正時間を
加味してＣＯＭの発生タイミングを設定する（Ｓ７）。
一方、往路と判定した場合は、補正時間を考慮せず通常
どおりＣＯＭの発生タイミングを設定する。続いて、８
ビットのＳＥＧデータを設定し、プリンタ部１０２にお
ける印字駆動部１０２ａへ送る（Ｓ８）。次に、先に設
定した発生タイミングに基づいてＣＯＭ１〜８を順次発
生させていき、印字ヘッドのノズルｎに印字動作を実行
させる（Ｓ９）。

【００３２】ＣＯＭ１〜８を発生した後、６４本あるノ
ズルｎの全てについて印字動作が終了したか否かを判断
し、終了していない場合は再びＳＥＧデータの設定動作
（Ｓ８）、およびＣＯＭの発生動作（Ｓ９）を繰り返
す。６４本あるノズルｎの全てについて印字動作が終了
した場合は、全ての印字動作が終了したか否かを判断し
（Ｓ１１）、終了していない場合は、再び記録ヘッドを
１ステップ移動させ（Ｓ５）、記録ヘッドの移動方向を
判定して（Ｓ６）、上記動作（Ｓ７〜Ｓ１１）を全ての
印字動作が終了するまで繰り返す。

【００３３】次に、この発明の第二実施例について、図
１１および図１２を参照して説明する。この実施例は、
通信管理レポートを印字出力する機能を備えたファクシ
ミリ装置を対象としている。最近のファクシミリ装置
は、画情報を送受信する度に、電話番号等の相手先情報
や送受信の日時等を記録し、画像メモリ１０４に蓄積し
ておく機能を有するものが多い。このような機能を備え
たファクシミリ装置にあっては、送受信記録が一定量に
達したとき、あるいは一定期間毎等にその送受信記録を
プリンタ部１０２から印字出力して通信管理レポートを
作成するようになっている。

【００３４】そこで、この実施例では図１１に示すよう
に、記録媒体に送受信記録２０２を印字出力して通信管
理レポート２０１を作成するに際し、その余白部分２０
３に、先の実施例で説明した補正パターンＰ（図７参
照）を印字するようにした。これにより、補正パターン
Ｐの印字に必要な記録媒体を節約できるとともに、通信
管理レポート２０１に補正パターンＰが自動的に印字さ
れるため、補正パターンＰの出力要求をしなくて済み、
ユーザーの操作を簡略化することができる。

【００３５】通信管理レポート２０１への補正パターン
Ｐの印字制御は、図１２に示すフローチャートにしたが
って、システム制御部１０８が行なっている。すなわ
ち、システム制御部１０８は、画像メモリ１０４に蓄積
された送受信記録を印字出力するか否か判断し（Ｓ２
１）、例えば、送受信情報が一定量に達したとき画像メ
モリ１０４から該送受信記録を読み出してプリンタ部１
０２から印字出力させる（Ｓ２２）。このとき、送受信
記録とともに補正パターンを画像メモリ１０４から読み
出して、プリンタ部１０２に送り通信管理レポート２０
１の余白部分２０３に印字する（Ｓ２３）。

【００３６】なお、通信管理レポート２０１に印字した
補正パターンは、先の実施例と同様にスキャナ部１０１
で読み取り、システム制御部１０８に送って補正時間を
検出する。

【００３７】次に、この発明の第三実施例について、図
１３〜図１６を参照して説明する。一般に、ファクシミ
リ装置のスキャナ部１０１は、原稿３０１の周縁部分に
画像を読み取らない余白の領域を設定している。したが
って、スキャナ部１０１の光電変換素子１０１ａから出
力されるビデオ信号Ｖも、当該余白の領域に対応する部
分が空き領域Ｖｘ，Ｖｙとなっている。

【００３８】そこで、この実施例では上述した原稿の余
白領域に対応する通信管理レポート２０１の両脇部分２
０１ａ，２０１ｂ（スキャナ部１０１では読み取られな
い部分）に補正パターンＰを印字することにより、光電
変換素子１０１ａから出力されるビデオ信号の効率的利
用を図っている（図１５参照）。

【００３９】さらに、この実施例では、プリンタ部１０
２における記録媒体の搬送経路上でかつ記録ヘッド１０
２ｃの下流側に、通信管理レポート２０１の両脇部分２
０１ａ，２０１ｂを照射するための光源３０２を設ける
とともに、同部分２０１ａ，２０１ｂで反射した光線ａ
をスキャナ部の光電変換素子１０１ａへと導く反射部材
３０３，３０４を設置することにより、補正パターン読
取り手段を構成してある。

【００４０】システム制御部１０８は、図１６に示すフ
ローチャートにしたがって、通信管理レポート２０１の
両脇部分２０１ａ，２０１ｂに印字した補正パターンＰ
を読み取り、補正時間を設定するまでの一連の制御を行
なう。すなわち、画像メモリ１０４に蓄積された送受信
記録を印字出力するか否か判断し（Ｓ３１）、例えば、
送受信情報が一定量に達したとき画像メモリ１０４から
該送受信記録を読み出してプリンタ部１０２から印字出
力させる（Ｓ３２）。このとき、送受信記録とともに補
正パターンを画像メモリ１０４から読み出して、プリン
タ部１０２に送り通信管理レポート２０１の両脇にある
余白部分２０１ａ，２０１ｂに印字する（Ｓ３３）。

【００４１】続いて、光源３０２を点灯し（Ｓ３４）、
通信管理レポート２０１の両脇にある余白部分２０１
ａ，２０１ｂからの反射光を光電変換素子１０１ａに入
射して、補正パターンＰの画情報を読み取る（Ｓ３
５）。そして、光電変換素子１０１ａから送られてきた
ビデオ信号Ｖの空き領域Ｖｘ，Ｖｙ（図１４参照）から
補正パターンＰを検出し（Ｓ３６）、補正時間を設定す
る（Ｓ３７）。

【００４２】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明のファクシ
ミリ手段によれば、シャトル式の画像記録手段を利用し
つつ、記録ヘッドの往動時の記録画像と復動時の記録画
像との間に生じた前記走査方向のずれ量を求め、このず
れ量に対応する時間だけ記録ヘッドの往路または復路で
の画像記録を遅延させまたは早めることにより、当該画
像のずれを補正するので、高品質でかつ高速な画像記録
を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第一実施例に係るファクシミリ装置
の構成を示すブロック図である。

【図２】プリンタ部の構成部分である印字駆動部におけ
るヘッドドライバの構成を示す模式図である。

【図３】図２と同じく、プリンタ部の構成部分である印
字駆動部におけるヘッドドライバの構成を示す模式図で
ある。

【図４】シャトル駆動モータ制御信号、ＣＯＭ、および
ＳＥＧのタイミングチャートである。

【図５】印字画像の走査方向におけるずれを示す模式図
である。

【図６】印字画像のずれを補正するためのＣＯＭ発生タ
イミングの調整を示すタイミングチャートである。

【図７】補正パターンを印字した記録媒体を示す平面図
である。

【図８】印字画像のずれを読み取った際のビデオ信号を
示す模式図である。

【図９】補正時間設定のための動作を示すフローチャー
トである。

【図１０】印字画像のずれを補正する動作を示すフロー
チャートである。

【図１１】この発明の第二実施例において、通信管理レ
ポートに補正パターンを印字した状態を示す平面図であ
る。

【図１２】この発明の第二実施例による補正パターンの
印字動作を示すフローチャートである。

【図１３】この発明の第三実施例に係るファクシミリ装
置の補正パターン読取り手段を示す構成図である。

【図１４】スキャナ部から出力されるビデオ信号を示す
模式図である。

【図１５】この発明の第三実施例において、通信管理レ
ポートに補正パターンを印字した状態を示す平面図であ
る。

【図１６】同実施例における補正時間の設定動作を示す
フローチャートである。

【符号の説明】

１０１：スキャナ部 １０２：プリンタ部 １０３：符号化複合化部 １０４：画像メモリ １０５：Ｇ３ＦＡＸモデム １０６：網制御部 １０７：操作表示部 １０８：システム制御部 ３０２：光源 ３０３：反射部材 Ｐ：補正パターン Ｖ：ビデオ信号

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原稿の画情報を読み取る画像読取り手段
   と、読み取った原稿の画情報を送信する画像送信手段
   と、通信先から画情報を受信する画像受信手段と、入力
   した画情報を記録媒体へ記録する画像記録手段に対し、
   前記画像受信手段が受信した画情報を出力する手段とを
   備えたファクシミリ装置において、 前記画像記録手段が、副走査方向に記録媒体を送るとと
   もに、該副走査方向と直交する走査方向に記録ヘッドを
   往復移動させて画情報を記録するシャトル式の画像記録
   手段であり、 かつ前記記録ヘッドの往動時の記録画像と復動時の記録
   画像との間に生じた前記走査方向のずれ量を求める補正
   量検出手段と、この補正量検出手段によって検出した記
   録画像のずれ量に対応する時間だけ前記記録ヘッドの往
   路または復路での画像記録を遅延させまたは早める画像
   記録制御手段とを備えたことを特徴とするファクシミリ
   装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のファクシミリ装置におい
   て、所定の補正パターンの画情報を前記画像記録手段に
   出力する補正パターン出力手段を備え、前記記録媒体に
   記録された補正パターンを前記画像読み取り手段によっ
   て読み取るとともに、該補正パターンの読み取り情報に
   基づき前記補正量検出手段によって前記ずれ量を求める
   ことを特徴としたファクシミリ装置。
3. 【請求項３】 送受信記録等の報告用画情報を定期また
   は要求に応じて前記画像記録手段に出力する報告情報出
   力手段を備えた請求項２記載のファクシミリ装置におい
   て、 前記報告情報出力手段による報告用画情報の出力に応じ
   て、前記補正パターン出力手段から補正パターンの画情
   報を出力させるとともに、前記報告用画情報を記録する
   記録媒体の余白部分に前記補正パターンの画情報を記録
   させる補正パターン記録制御手段を備えたことを特徴と
   するファクシミリ装置。
4. 【請求項４】 前記画像読取り手段が、原稿中央部の一
   定領域に記録された画情報を読み取るとともに、該領域
   の両脇を余白としたビデオ信号を出力する請求項３記載
   のファクシミリ装置において、 前記補正パターン記録制御手段が、前記報告用画情報を
   記録する記録媒体における前記読取り原稿の余白に対応
   した両脇部分に、前記画像記録手段によって前記補正パ
   ターンの画情報を記録させるとともに、 記録した補正パターンの画情報を前記画像記録手段上で
   前記画像読取り手段に入力する補正パターン読取り手段
   を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。