JPH08235242A - カーブフィッティング最適化方法 - Google Patents

カーブフィッティング最適化方法

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JPH08235242A
JPH08235242A JP7062075A JP6207595A JPH08235242A JP H08235242 A JPH08235242 A JP H08235242A JP 7062075 A JP7062075 A JP 7062075A JP 6207595 A JP6207595 A JP 6207595A JP H08235242 A JPH08235242 A JP H08235242A
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JP
Japan
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parameter
parameters
waveform
curve fitting
setting
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JP7062075A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Iwata
哲郎 岩田
Jun Koshobu
純 小勝負
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Jasco Corp
Original Assignee
Jasco Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数の波形が複合された複合波形を、各コン
ポーネント波形に分離する方法において、複数の仮コン
ポーネント波形を規定する初期パラメータをディスプレ
イ上に表示し、かつ変更可能なパラメータ設定工程18
と、前記表示された複数のパラメータと1対1で対応し
て、ディスプレイ上に表示させたスイッチ群のうち一部
を、そのスイッチの物理的様態の変化により指定して、
前記複数個のパラメータを固定するパラメータ固定工程
20と、前記固定された以外のパラメータを順次変更
し、前記複数個の仮コンポーネント波形の合成波形が、
前記複合波形と最も近似するパラメータを探索するパラ
メータ変更工程32と、を備えたことを特徴とするカー
ブフィッティング最適化方法。 【効果】 多くのパラメータを扱うカーブフィッティン
グ最適化の設定を視覚的にかつ容易に行うことが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は最適化方法、特にパラメ
ータ設定・固定方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】各種被処理対象の特性を複数のパラメー
タで表現するため、仮パラメータの設定を行い(初期パ
ラメータ値の設定)、該仮パラメータの内容を順次変更
して最も特性をよく表すパラメータ群を得る、いわゆる
最適化方法が周知である。たとえば、定量定性分析の分
光測定などの分野においては、一つの試料中に含まれる
複数の成分が、それぞれ異なる吸光特定を有することが
多く、この場合各成分は単一のピークを有する波形であ
ったとしても、それらが重なると多数のピークを有する
複雑な複合波形となり、このままでは成分ごとの定量定
性分析を行うことができない。また、一つの化合物であ
っても、その構造上複数の光吸収部位が存在する場合、
それぞれの吸収部位に応じた吸光特性を分離・解析すれ
ば、構造の特定を行い得る。
【0003】そこで、従来よりこのような複合波形をコ
ンポーネント波形に分離する波形分離方法が各種開発さ
れている。たとえば、前記定量定性分析のために、カー
ブフィッティング法あるいはカーブリゾルビング法が広
く用いられている。これらの方法では、複雑なスペクト
ル波形は、複数個の孤立した波形成分に分解される。コ
ンポーネント波形形状は、簡単な解析関数で表現できる
ローレンツやガウス波形などが多用されており、これら
複数個のコンポーネント波形のパラメータ(ピーク位
置、ピーク高さ、半値幅)を逐次反復変化させながら合
成重畳し、取得したスペクトルに最小自乗規範で一致さ
せていくのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、カーブフ
ィッティング法は非線形最適化問題の一つであるので、
最適な初期パラメータ値を与えなければならない。もし
このパラメータの値の与え方が悪いと収束に長時間を要
したり、場合によってはまったく異なった解を与えてし
まう。これはパラメータ空間内で、各反復毎に更新され
るパラメータの値がローカルミニマムに陥ってしまうか
らである。このように初期パラメータの値の設定は重要
であるが、特別な先見情報がない場合には、通常微分波
形から求めている。又、定量の目的でフーリエセルフデ
コンボリューション(FSD)を施して、初期パラメー
タを推定し易くし、その後にカーブフィッティングを適
用する手法も提案されている。
【0005】しかしながら、このようなカーブフィッテ
ィングに代表される最適化プログラムにおいては、数多
くのパラメータや各々のパラメータに付随する条件が数
多く存在するので、それらの細かな制御が要求される。
たとえばカーブフィッティングを例に挙げると、適合さ
せる関数形を適当な解析関数(たとえばローレンツ関
数、ガウス関数など)に決めた場合、その高さ、位置、
幅の3つに適合させる関数の個数(ピーク個数)を掛け
た数だけのパラメータが存在する。又、ベースラインを
考慮すると、それに関するパラメータがさらに追加され
ることとなる。たとえば、一次の直線ベースラインの場
合には、直線の傾きと切片がパラメータに追加される。
そして、通常カーブフィッティングを実行する場合に
は、これらのパラメータを全て動かしながら、最適解を
捜す。しかしながら、実際のカーブフィッティングにお
いては、これら多くのパラメータのうちの一部だけを固
定して残りのパラメータあるいは特定のパラメータだけ
を動かしたい場合もある。例えば、各ピークの位置情報
が既知で、その信頼性が高いということがあらかじめ分
かっている場合には、この位置パラメータは各反復毎に
動かさず、固定しておいた方が、収束時間が短くて済
み、収束した解の精度も高い。
【0006】しかしながら、従来のカーブフィッティン
グプログラムでは、特定のパラメータだけを動かすに
は、そのためのプログラムを独立に作成する必要があっ
た。更にはもっと一般的に数多くのパラメータのうち位
置情報以外の任意の特定の数のパラメータを固定し、残
りのパラメータだけを動かしたいという要求が実際のカ
ーブフィッティングでは生じるが、従来のプログラムで
は、この要求に十分に応えることができていなかった。
その理由はパラメータの固定のオン,オフの条件設定の
操作が繁雑になるためであった。又、プログラムの使用
者にとっても、いずれのパラメータを固定したのかが、
一目瞭然には分かりにくくなっていた。
【0007】一方、各パラメータに付随する条件につい
ては、例えば、ピークの高さや幅は負になることはあり
えないので、反復の途中でこれらが負になれば、適当な
規範に従ってこれを許容領域内に強制的に戻すような措
置も必要となる。この問題はそのパラメータ非負の拘束
条件を課すことで解決できるが、もし全てのパラメータ
に対して適切な先見情報が得られれば、このような拘束
条件を適宜に課すことが望ましい。さらには、何回かの
反復の後に、高さや幅のパラメータが上記の拘束条件の
下限から出てしまうような場合には、その波形は適合さ
せることを断念して、全体としては適合させるべきピー
クの個数を自動的に減少させることが望ましい問題もあ
る。しかし、従来のプログラムでは数多くのパラメータ
の各々に対して、適切な拘束条件を自由に課すことが難
しかった。この理由はパラメータのオン,オフの問題の
場合と同様、パラメータに対して上限、下限の拘束条件
を独立に設定する(拘束条件を導入した場合をオン、拘
束条件を導入しない場合をオフとする)と、どのパラメ
ータに対してどのような拘束条件を課したのか、どのパ
ラメータの拘束条件をオンにしたかが、プログラムの使
用者に対して一目瞭然には分かりにくくなるためであっ
た。
【0008】適合波形の形状に関しても、フォークト波
形がスペクトル線には一番良いという報告もあるが、簡
便にはローレンツとガウスの和波形が適当である。しか
し、この場合、一つのピークに対してローレンツとガウ
スを独立に扱うと、パラメータの個数は6個となり、設
定の煩雑さが増大し、収束時間も長くなってしまう。さ
らに、最適化アルゴリズムにおいてはダンピングファク
ターなど、いろいろな制御パラメータの細かな制御が必
要となり、これらがプログラムの使用者に対して明確に
示される必要があった。しかしながら、従来の最適化手
法をコンピュータにより運用する際には、これらパラメ
ータの明確且つ効率的な設定及び表示を行うことができ
なかった。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は多くのパラメータの設定、固定
や拘束条件のオン,オフの場合にはその範囲を明確且つ
簡易に行うことのできる最適化方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかる最適化方法は、前記複数のパラメータ
をディスプレイ上に表示し、かつ変更設定可能な初期パ
ラメータ設定工程と、前記表示された複数のパラメータ
と1対1対応させたマトリックス状のスイッチを用意
し、そのスイッチの物理的な形状、又は色などの変化に
より一部を指定し、固定可能なパラメータ固定工程と、
を備えたことを特徴とする。また、前記パラメータに対
応する拘束条件の範囲をディスプレイ上に表示し、かつ
変更設定可能な拘束条件範囲設定工程と、前記拘束条件
のうち一部を指定し、オン可能な拘束条件設定工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】また、本発明の最適化方法をカーブフィッ
ティングに適用する場合、複数の仮コンポーネント波形
を規定するパラメータとそのパラメータに付随する拘束
条件とをディスプレイ上に表示し、かつ変更可能なパラ
メータ設定工程と、前記表示された複数のパラメータの
うち一部を指定して固定するパラメータ固定工程と、前
記拘束条件のオン,オフ設定工程と、前記固定された以
外のパラメータを順次変更し、前記複数の仮コンポーネ
ント波形の合成波形が、前記複合波形と最も近似するパ
ラメータを前記拘束条件の範囲内で探索するパラメータ
変更工程と、を備えることが好適である。
【0011】
【作用】本発明にかかる最適化方法によれば、前述した
ように多くの最適化パラメータと拘束条件を画面上で視
覚的に容易に設定、固定をすることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例を
説明する。図1には本発明の一実施例にかかるカーブフ
ィッティング用の最適化装置のブロック図が示されてい
る。同図において、最適化装置10は、コンピュータ本
体12と、ディスプレイ14と、マウス、キーボードな
どの手動入力手段16とよりなる。そして、コンピュー
タ本体12には、カーブフィッティングパラメータ設定
手段18、カーブフィッティングパラメータ固定手段2
0、ベースラインパラメータ設定手段22、ベースライ
ンパラメータ固定手段24、拘束条件設定手段26、拘
束条件スイッチ28及びダンピングファクター設定手段
29を含む。そして、これらの手段18〜29は、前記
ディスプレイ14への設定内容表示、該ディスプレイ1
4上でのカーソル指定及びマウスクリック、キーボード
入力による編集内容取り込みを行う機能を備えた画面上
スイッチ部30を構成している。
【0013】ここで、前記カーブフィッティングパラメ
ータ設定手段18は、被処理対象となるサンプル波形デ
ータに対して適合するであろう複数の仮コンポーネント
波形を規定する波形パラメータを設定する。また、前記
カーブフィッティングパラメータ固定手段20は、前記
設定手段18により設定された複数の仮パラメータのう
ち、任意のパラメータを固定する。ベースラインパラメ
ータ設定手段22は、前記サンプル波形データのベース
ラインを規定するパラメータを設定する。ベースライン
パラメータ固定手段24は、前記設定手段22により設
定されたベースラインパラメータのうち、任意のパラメ
ータを固定する。
【0014】拘束条件設定手段26は、前記カーブフィ
ッティングパラメータ設定手段18により設定された仮
コンポーネント波形パラメータ、及びベースラインパラ
メータ設定手段22により設定されたベースラインパラ
メータの最大、最小値などを規定し、カーブフィッティ
ング作業により当初設定されたパラメータが変動する範
囲を規制することが出きる。なお、拘束条件スイッチ2
8は、この拘束条件設定手段26により設定された拘束
条件を作動させるか否かを指令する。ダンピングファク
ター設定手段29は、前記設定手段18、22で設定さ
れたパラメータをカーブフィッティング作業により変更
させる際、その一回あたりの修正量を規定する。
【0015】又、コンピュータ本体12は、パラメータ
変更手段32、波形生成手段34、波形合成手段36、
比較手段38、比較結果記憶手段40、及び最適条件判
定手段42を備える。そして、パラメータ変更手段32
は、前記カーブフィッティングパラメータ設定手段1
8、及びベースラインパラメータ設定手段22により設
定された初期パラメータを読みだし、前記固定手段2
0,24により固定された固定パラメータ以外の仮パラ
メータを順次変更する。なお、前記拘束条件スイッチ2
8がONの場合には、拘束条件設定手段26により拘束
されたパラメータはその拘束条件範囲内での変更とす
る。
【0016】又、波形生成手段34は、前記パラメータ
変更手段32から順次出力される仮パラメータに基づ
き、仮コンポーネント波形を生成する。なお、通常一つ
の複合波形に対して複数のコンポーネント波形が対応す
るから、波形合成手段36は、前記波形生成手段34か
ら送られてくる複数のコンポーネント波形の一群を合成
する。該波形合成手段36により合成された合成波形
は、比較手段38によって被処理対象であるサンプル波
形データと比較され、最小自乗規範で前記合成波形をサ
ンプル波形データに一致させるように、各種のパラメー
タの修正量を設定し、その情報はパラメータ変更手段に
送られる。一方で、該合成波形とサンプル波形データと
の差分(残差)が、当該合成波形の各コンポーネント波
形のパラメータとともに、比較結果記憶手段40に記憶
される。
【0017】そして、所望の繰り返し回数、パラメータ
を変更させてのカーブフィッティングが行われた後、最
適条件判定手段42により残差の最も小さい合成波形の
各コンポーネント波形のパラメータがディスプレイ14
に出力される。なお、ディスプレイ14には、画面切り
替えにより前記最適コンポーネント波形群のパラメータ
のみならず、該コンポーネント波形、その合成波形とと
もに、前記サンプル波形、残差を図示することも可能で
ある。
【0018】図2には本実施例にかかるカーブフィッテ
ィング最適化装置10のディスプレイ14表示画面の一
例が示されている。同図において、画面50には、前記
各手段18〜29に対応したカーブフィッティング初期
パラメータ設定エリア52、カーブフィッティングパラ
メータ固定エリア54、ベースライン初期パラメータ設
定エリア56、ベースラインパラメータ固定エリア5
8、拘束条件設定エリア60、拘束条件スイッチ61及
びダンピングファクター設定エリア62を備える。
【0019】そして、各設定エリア52,56,60,
62は、それぞれ設定値表示ウインドー(たとえばエリ
ア52のウインドー64)、及びその設定値の増加、減
少を行うインクリメントスイッチ(デクリメントスイッ
チ)(たとえばエリア52のスイッチ66)を備えてい
る。そして、各インクリメントスイッチないしデクリメ
ントスイッチに図示を省略したカーソルを合わせ、クリ
ックすることで初期設定値の変更を行うことができる。
本実施例において、カーブフィッティングに用いられる
仮コンポーネント波形は、ローレンツ波形とガウス波形
の合成波形であり、且つ5本の場合を図示している。コ
ンポーネント波形y(ν)は、次式数1で表される。
【0020】
【数1】y(ν)=(1−β)・h/{1+(ν−μ)2/ω2}
+βhexp{−ln2(ν−μ)2/ω2} ここで、β=0の場合にはローレンツ波形を示し、β=
1の場合にはガウス波形を示すこととなる。そして、前
記カーブフィッティングパラメータは、ピーク高さ(HEI
GHT)、位置(POSITION)、半値幅(HWHM)、及び前記β(BET
A)を用いている。なお、エリア54には、黒色に反転し
ているスイッチが存在せず、前記エリア52の初期設定
値はいずれもパラメータ変更手段32により可変であ
る。また、本実施例において、ベースラインY(ν)
は、二次式以下であることを前提に次式数2で表され
る。
【0021】
【数2】Y(ν)=aX2+bX+c そして、a,b,cをそれぞれエリア56のウインドー
68,70,72の設定値により規定する。なお、本実
施例においてはa,b,cのいずれも「0.00」であ
り、ベースラインが存在しないことを前提にしている。
また、エリア58のスイッチはいずれも黒色に反転して
おり、これらベースラインに関する設定値a,b,cは
パラメータ変更手段32による変更は行われない。
【0022】本実施例において、拘束条件設定エリア6
0は、縦2列のスイッチ群をそなえ、左列は各設定値の
最小値、右列は各設定値の最大値を規定する。同図にお
いては、ベースラインパラメータはいずれも最小値、最
大値とも0.00である。これは前述した通り、ベース
ラインには変動がなくしかもパラメータ変更手段32に
よる変更も行わないことを意味している。一方、カーブ
フィッティングパラメータであるHeight,Position,HWH
M,Betaは、いずれも最小値が「0.00」であり、しか
も最大値はHeight,Positoinが1000、HWHMは10
0、Betaは1.00であり、これはいずれも各値で考え
られる実質的な最大値である。
【0023】なお、拘束条件スイッチ61は黒色に反転
しON状態にあり、これらの拘束条件はパラメータ変更
手段32によるパラメータ変更に際して変更範囲を規制
する。本実施例において、ダンピングファクター設定エ
リア62では、前記カーブフィッティングパラメータの
ダンピングファクターが規定されており、前記パラメー
タ変更手段32によるパラメータ変更に際しての修正量
が決定される。同図において、ウインドー74が1回
目、ウインドー76が2回目…ウインドー80が4回目
で、5回目以降は4回目の値と同一に固定される。
【0024】以上のように条件を元に、図3に示すサン
プル波形を処理した。同図に示すサンプル波形W1は、
下記のコンポーネント波形を合成したものである。
【表1】 ───────────────────────────────── コンポーネント波形 Height Position HWHM Beta ───────────────────────────────── 0.30 40.00 5.00 0.00 0.70 53.00 9.00 0.50 0.60 64.00 5.00 0.00 0.80 75.00 8.00 0.10 0.40 84.00 6.00 0.30 ─────────────────────────────────
【0025】このサンプル波形データW1に対して前記
図2のカーブフィッティング初期パラメータ設定エリア
52に示す条件に基づき、カーブフィッティングを行っ
た結果、図3に示す推定コンポーネント波形’〜’
が得られ、図4の結果表示エリア82、84に示すよう
に推定コンポーネント波形と表1に示すコンポーネント
波形はほぼ完全に一致する結果が得られた。すなわち、
図3上部には推定コンポーネント波形’〜’の和合
成を行ったものと、原サンプル波形との差分が示されて
おり、同図より残差Rは殆ど零であることが明かであ
る。また、図4の推定カーブフィッティングパラメータ
表示領域82及び推定ベースラインパラメータ表示領域
84の値も、それぞれ前記表1の値と一致している。
【0026】以上のように、本実施例にかかる最適化装
置によれば、カーブフィッティングに際してのきわめて
多くのパラメータを画面上に表示しつつ、その設定及び
固定を行うことが可能となり、所望のカーブフィッティ
ング作業の設定を容易に行うことができる。次に、同様
の原サンプル波形を用い、カーブフィッティングパラメ
ータの一部を固定して作業を行った例を、図5及び図6
に基づき説明する。
【0027】図5と前記図2を対比させると理解できる
ように、カーブフィッティングパラメータ設定エリア5
2に設定された値自体は両者共通であるが、パラメータ
固定エリア54において、設定コンポーネント波形’
のHeight,Beta、波形’のHeight、波形’のPositio
n,Beta、波形’のPositionがいずれも黒色に反転し
て固定されている。これらの固定したパラメータの値
は、合成波形W1の各コンポーネント波形の真値に設定
されている。この条件でカーブフィッティング作業を行
った結果が同図5の推定カーブフィッティングパラメー
タ表示領域82及び推定ベースラインパラメータ表示領
域84に示され、さらにその結果を図示したのが図6で
ある。
【0028】図5,6の残差Rの表示からだけではあま
り明かではないが、たとえば未知試料について、特定成
分の存在がすでに確認されている場合などには、その確
認部分を固定することにより、正確かつ高速なカーブフ
ィッティングを行うことができる。図7には本発明の第
二実施例にかかるカーブフィッティング最適化装置の概
略構成が開示されており、前記図1と対応する部分には
同一符号を付し、説明を省略する。同図に示す装置は、
反復回数設定手段100と、反復回数カウント手段10
2を備えている。
【0029】そして、反復回数設定手段100により設
定された値は、前記反復回数カウント手段102に入力
される。又、前記比較手段38の出力も反復回数カウン
ト手段102を介してパラメータ変更手段32に入力さ
れている。そして、同一数のピーク(同一数の仮コンポ
ーネント波形)について、前記反復回数設定手段100
で設定された回数だけカーブフィッティングを反復した
後に、波形パラメータの高さと幅が前記拘束条件設定手
段26で設定された閾値以下となると、前記仮コンポー
ネント波形の個数を一つ減らす。以上のように、仮コン
ポーネント波形の個数を順次減らしていくことにより、
想定される多くの仮コンポーネント波形を予め登録して
おいても、最適のコンポーネント波形のみを選択するこ
とが可能となる。
【0030】図8は、下記表2に示す3本のコンポーネ
ント波形の複合波形に対し、同図カーブフィッティング
設定エリア52に示すように5本の仮コンポーネント波
形の初期パラメータ値を設定し、カーブフィッティング
処理を行った場合を示す。なお、同図において画面右上
には、反復回数を設定する反復回数設定エリア110が
設けられており、本実施例においては反復回数が20回
と設定されている。従って、反復20回目に、波形パラ
メータの高さと幅が拘束条件より小さくなった場合に
は、その拘束条件を割った仮コンポーネント波形を一つ
減らすこととしている。
【0031】
【表2】 ───────────────────────────────── コンポーネント波形 Height Position HWHM Beta ───────────────────────────────── 0.80 57.00 8.00 0.20 1.00 70.00 10.00 0.00 0.70 80.00 9.00 0.50 ─────────────────────────────────
【0032】図9には、図8おいてエリア52に設定さ
れた5本の仮コンポーネント波形’〜’とその合成
波形W2、原波形W1及びその残差Rが示されている。一
方、本実施例にかかるカーブフィッティング法を適用し
た場合、順次前記5本の仮コンポーネント波形が減らさ
れつつ最適化が行われ、この結果図8の結果表示エリア
82及び図10に示すように3本のコンポーネント波形
''〜''が再生される。
【0033】以上のように本実施例によれば、反復回数
を設定し、該反復回数だけ反復した後に、波形パラメー
タの高さと幅が前記拘束条件設定手段26で設定された
閾値以下となると、前記仮コンポーネント波形の個数を
一つ減らすことで、あらかじめ可能性のあるコンポーネ
ント波形を適当数登録しておいても最適のコンポーネン
ト波形のみを選択して推定コンポーネント波形を得るこ
とができる。図11には本発明の第3実施例にかかるカ
ーブフィッティング方法の概略構成が示されている。前
記各実施例においては仮コンポーネント波形のパラメー
タを使用者が任意に設定する例に付いて説明してきた
が、本実施例においては、他の波形分離方法と組み合わ
せたものである。
【0034】すなわち、本実施例に用いられる波形分離
方法は、図11に示されるように、 (1)与えられたデータ点数N点の重畳ローレンツ波形
(同図11(a))を対象に折り返す(同図11
(b))。 (2)その波形に2N点の離散的フーリエ変換を施す。
この際、実部は対称なインターフェログラム波形(図1
1(c))となり、虚部はゼロとなる。 (3)前記実部の対称インターフェログラム波形からデ
ータ点数n点の片側インターフェログラムを抽出する
(図11(d))。ただし、元のスペクトルのSN比が
低い場合には、フィルタリングの目的で幅p(<N)点
の矩形アポダイゼーションを、その片側インターフェロ
グラムに施す(図11(d))。 (4)以上のようにして得られた片側インターフェログ
ラムデータに自己回帰モデルを適用する。得られた自己
回帰係数から分離コンポーネント波形の各パラメータを
算出する。 (5)この分離コンポーネント波形の各パラメータを前
記第2実施例の仮コンポーネント波形のパラメータとし
て設定する。 以上のような本実施例にかかるカーブフィッティング方
法を実試料に適用した結果を図12〜14に基づき説明
する。
【0035】まず、図12には、クロロベンゼンの30
00cm-1付近の赤外吸収スペクトルに前記自己回帰モデ
ルを適用し、分離コンポーネント波形(1)’〜(13)’を
得た。そして、この分離コンポーネント波形の構成要素
Height,Position,HWHM,Betaをそれぞれ得た。しかしな
がら、この分離コンポーネント波形を合成した結果W2
は図13に示すとおり実波形W1とはかなりずれてお
り、残差も大きい。これに対して、該分離コンポーネン
ト波形の構成要素を前記実施例2に示したカーブフィッ
ティング方法の仮コンポーネント波形の各構成要素とし
て設定し、カーブフィッティング処理を行った結果を図
12の結果表示エリア82及び図14に示す。同図より
明らかなように、残差はきわめて小さくなることが理解
される。本発明にかかる方法によれば、図14に示すよ
うな13本にわたる仮コンポーネント波形のパラメータ
設定、固定に当たっても画面上できわめて容易にかつ視
覚的に行うことができる。なお、ここではカーブフィッ
ティングパラメータ固定エリア54は、左のパラメータ
設定エリア52に対応する最初の7本のみの部分を表示
し、8本目から13本目は表示していない。(マウス操
作で容易に表示可能)
【0036】なお、前記実施例においてはいずれもカー
ブフィッティング方法について説明したが、これ以外に
も多くのパラメータの設定などを行う必要のある最適化
方法に対して、本発明を広く適用することができる。ま
た、パラメータの固定方法に関しては本例ではマトリッ
クス状のスイッチアレーを表示してオン,オフさせるよ
うにしたが、パラメータ設定エリアをクリックすること
によって、スイッチの形状や色などの物理的変化で見や
すくすることも勿論可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる最適
化方法によれば、複数のパラメータをディスプレイ上に
表示・設定するパラメータ設定工程と、前記表示された
複数のパラメータのうち一部を指定し、固定するパラメ
ータ固定工程と、それぞれのパラメータに対する制約条
件の設定工程と、それらの制約条件をオン,オフを指示
する工程とを備えたことにより、多くのパラメータを扱
う最適化の設定を視覚的にかつ容易に行うことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例にかかる最適化方法の機構
図である。
【図2】前記第一実施例の設定画面の説明図である。
【図3】前記第一実施例の図示画面の説明図である。
【図4】前記第一実施例の結果表示画面の説明図であ
る。
【図5】前記第一実施例の設定画面の他の例の説明図で
ある。
【図6】前記図5に示した設定例による結果の図示画面
の説明図である。
【図7】本発明の第二実施例にかかる最適化方法の機構
図である。
【図8】前記第二実施例の設定画面(結果表示画面)の
説明図である。
【図9】前記第二実施例のサンプルの処理前の図示画面
の説明図である。
【図10】前記第二実施例による処理結果の図示画面の
説明図である。
【図11】本発明の第三実施例にかかる最適化方法の機
構図である。
【図12】前記第三実施例の設定画面(結果表示画面)
の説明図である。
【図13】前記第三実施例のサンプルの処理前の図示画
面の説明図である。
【図14】前記第三実施例による処理結果の図示画面の
説明図である。
【符号の説明】
14 ディスプレイ 18 カーブフィッティングパラメータ設定手段
(パラメータ設定工程) 20 カーブフィッティング固定手段(パラメータ
固定工程) 32 パラメータ変更手段(探索工程)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の波形が複合された複合波形を、各
    コンポーネント波形に分離する方法において、 複数の仮コンポーネント波形を規定する初期パラメータ
    をディスプレイ上に表示し、かつ変更可能なパラメータ
    設定工程と、 前記表示された複数のパラメータと1対1で対応して、
    ディスプレイ上に表示させたスイッチ群のうち一部を、
    そのスイッチの物理的様態の変化により指定して、前記
    複数個のパラメータを固定するパラメータ固定工程と、 前記固定された以外のパラメータを順次変更し、前記複
    数個の仮コンポーネント波形の合成波形が、前記複合波
    形と最も近似するパラメータを探索するパラメータ変更
    工程と、 を備えたことを特徴とするカーブフィッティング最適化
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカーブフィッティング最
    適化方法において、前記パラメータに対するパラメータ
    の複数毎の制約条件をディスプレイ上に設定表示する工
    程と、前記パラメータに対する制約条件のオン,オフを
    ディスプレイ上に設定表示する工程とを備えたことを特
    徴とするカーブフィッティング最適化方法。
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