JPH0823433B2

JPH0823433B2 - 空調装置

Info

Publication number: JPH0823433B2
Application number: JP1224049A
Authority: JP
Inventors: 博國田中; 稜威夫柴田; 重人渡辺; 淳二川口
Original assignee: Sanki Engineering Co Ltd
Current assignee: Sanki Engineering Co Ltd
Priority date: 1989-08-29
Filing date: 1989-08-29
Publication date: 1996-03-06
Anticipated expiration: 2011-03-06
Also published as: JPH0387557A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、個人用として使用される空調装置に関す
る。

〔従来の技術〕

空調装置が多く普及してきている今日にあって、オフ
ィスルーム等の室内で多くの人間が事務等の作業をする
場合、室内を間仕切等で多数の空間領域に仕切って使用
されている。かかる場合、空気温度等も個人の好みに合
うような作業環境にするため、室内の異なった空間領域
にいる作業者に別々に空調空気を送る個人用の空調装置
が多くなってきている。

第12図は従来の個人用の空調装置の一例を示す。

図において、101は図示しないオフィスルーム内に設
置された前方間仕切で、この前方間仕切101に対向して
後方間仕切102が設置されている。さらに、前方間仕切1
01と後方間仕切102とは右側間仕切103で連結され、前方
間仕切101には左側間仕切104が連続している。そして、
前方間仕切101と後方間仕切102と右側間仕切103と左側
間仕切104とからなる壁面105により個人用の空間領域10
6が囲まれている。

前方間仕切101には空調空気を吹き出す吹出口107が固
定されている。

しかして、前方間仕切101の吹出口107は作業者Ｂの方
向に向いており、この吹出口107からの空調空気が作業
者Ｂに直接吹き付けられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、従来の個人用の空調装置にあっては、吹出
口107の開口面積が狭く、そのため、吹出口107からの吹
出気流は作業者Ｂの身体の一部に局部的に当たり、しか
も、吹出口107から作業者Ｂまでの距離も短く、吹出気
流が速いので、吹出気流の作業者Ｂに対する影響が強
く、作業者Ｂは自然な送風に近い風を受けることができ
ない。

また、作業者Ｂはその身体の一部に吹出気流を局部的
に常時受けているので、吹出気流の熱的影響も大きく、
健康上好ましくないという問題もある。

本発明は、上述の問題点を解決するためになされたも
ので、その目的は、吹出口から吹き出す吹出気流を拡散
し、適当な速度で作業者に吹き付けることにより作業者
に自然な風に近い風を送ることができる空調装置を提供
することである。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を達成するために、請求項１記載に係る発明
は、個人用の空間領域を形成するために設置された壁面
に、空調空気を吹き出す吹出口を設け、この吹出口から
吹き出した空調空気の吹出気流の向きを変える気流方向
変更凹状面を、前記吹出口を設けた壁面と所定の角度で
離れて位置する壁面に設けたものである。

請求項２記載に係る発明は、天井に設置された吹出装
置に空調空気を斜め方向に吹き出す吹出口を設け、吹出
装置の吹出口から吹き出した空調空気の吹出気流の向き
を変える気流方向変更凹状面を、壁面に設けたものであ
る。

請求項３記載に係る発明は、天井に、空調空気を斜め
方向に吹き出す吹出口を設け、天井の吹出口から吹き出
した空調空気の吹出気流の向きを変える気流方向変更凹
状面を、壁面に設けたものである。

〔作用〕

本発明においては次の作用が生じる。

請求項１記載に係る発明においては、壁面の吹出口か
ら吹き出す空調空気の吹出気流は、前記吹出口を設けた
壁面と所定の角度で離れて位置する壁面に設けられた気
流方向変更凹状面に当たると、気流方向変更凹状面によ
りその接線方向に案内されて広い領域に拡散した状態で
方向を変えて進む。この方向変更された吹出気流のほと
んどは作業者の方向に進む。

請求項２記載に係る発明においては、天井に設置され
た吹出装置の吹出口から吹き出す空調空気の吹出気流
は、壁面に設けられた気流方向変更凹状面に当たると、
気流方向変更凹状面によりその接線方向に案内されて広
い領域に拡散した状態で方向を変えて進む。この方向変
更された吹出気流のほとんどが作業者の方向に進む。

請求項３記載に係る発明においては、天井の吹出口か
ら吹き出す空調空気の吹出気流は、壁面に設けられた気
流方向変更凹状面に当たると、気流方向変更凹状面によ
りその接線方向に案内されて広い領域に拡散した状態で
方向を変えて進む。この方向変更された吹出気流のほと
んどが作業者の方向に進む。

〔実施例〕

以下、図面により本発明の実施例について説明する。

第１図，第２図は本発明の第１実施例に係る空調装置
を示す。

第１図において、１は図示しないオフィスルーム内に
設置された前方間仕切で、この前方間仕切１には排気口
２が設けられている。排気口２によりOA機器Ｅからの発
熱を効率的に除去している。この前方間仕切１に対向し
て後方間仕切３が設置されている。さらに、前方間仕切
１と後方間仕切３とは右側間仕切４で連結され、この右
側間仕切４には曲面状の気流方向変更凹状板11が設けら
れている。前方間仕切１には左側間仕切５が直角に連続
し、この左側間仕切５には曲面状の気流方向変更凹状板
11が設けられている。第３図に示すように、気流方向変
更凹状板11の端部11Aにおける接線12は、作業者Ｂの方
向を向いている。そして、前方間仕切１と後方間仕切３
と右側間仕切４と左側間仕切５とにより囲まれて個人用
の空間領域７が形成されている。

後方間仕切３には空調空気を吹き出す吹出口８が設け
られ、第２図に示すように、この吹出口８は、支持部９
に球面継手状に支持されて空調空気を導く球面体10内に
形成されており、内側に円筒体8Aを有し、360度すべて
の方向に手動で向けることができる構造となっている。

しかして、後方間仕切３の吹出口８は、気流方向変更
凹状板11を向いており、吹出口８から吹き出す空調空気
の吹出気流は、気流方向変更凹状板11に当たると、第３
図に示すように、気流方向変更凹状板11によりその接線
12の方向に案内されて広い領域に拡散した状態で方向を
変えて進む。この方向変更された吹出気流のほとんどは
作業者Ｂの方向に進む。ここで、作業者Ｂの位置或いは
好みに従って、例えば、第４図に示すように、気流方向
変更凹状板11の曲がりを強くすることもできる。

以上の如き構成によれば、後方間仕切３の吹出口８か
らの吹出気流は、気流方向変更凹状板11に当たると、気
流方向変更凹状板11によりその接線12の方向に案内さ
れ、方向を変えて広い領域に拡散し、その気流のほとん
どを作業者Ｂに向けることができる。同時に、吹出口８
から作業者Ｂまでの距離が長くなり、吹出気流が遅くな
るので、吹出気流の作業者Ｂに対する影響を弱くするこ
とができ、作業者Ｂに自然な風に近い風を送ることがで
きる。

また、気流方向変更凹状板11により方向を変えた気流
の一部が左側間仕切５に沿って進むので、その気流の持
つ熱により作業者Ｂに対して輻射効果を与えることがで
きる。

さらに、吹出気流が弱くなるので、作業者Ｂに対する
吹出気流の熱的影響も小さく、健康に対する影響を少な
くすることができる。

要するに、吹出口８から吹き出す吹出気流を気流方向
変更凹状板11により拡散させながらそのほとんどを作業
者Ｂに向けて、遅い速度で作業者Ｂの方向に空調空気の
気流を送り、作業者Ｂに自然な風に近い風を送ることが
できる。

なお、第１実施例においては、前方間仕切１と後方間
仕切３と右側間仕切４と左側間仕切５とにより、連続壁
面が構成されているが、壁面の全体形状として上述の例
に限定されることなく、円形閉断面形状、３角閉断面形
状、Ｌ字状のものにすることもできる。

また、第１実施例においては、壁面として間仕切を挙
げているが、間仕切に限定されることなく、固定構造の
壁面に適用することもできる。

さらに、第１実施例においては、吹出口８は後方間仕
切３に設けられ、これに対応して気流方向変更凹状板11
が、右側間仕切４及び左側間仕切５に設けられている
が、第５図に示すように、吹出口８を前方間仕切１に設
けることもできる。または、吹出口８を前方間仕切１及
び後方間仕切３に設けることもできる。或いは、吹出口
８を右側間仕切４または左側間仕切５に設けることもで
き、この場合には、気流方向変更凹状板11を前方間仕切
１または後方間仕切３に設ければ良い。

そして、第１実施例においては、第２図に示すよう
に、球面体10内に形成された吹出口８は、円筒体8Aを有
しているが、この円筒体8Aに代えて、円筒体からなり先
端に２つの吹出口を有するＶ字形状型吹出部を設けるこ
ともできる。

そして、また、第１実施例においては、右側間仕切４
及び左側間仕切５にはそれぞれ気流方向変更凹状板11,1
1が設けられているが、かかる気流方向変更凹状板11,11
が無くても、右側間仕切４及び左側間仕切５にそれぞれ
気流方向変更凹状板11と同様の機能を有する気流方向変
更凹状面を形成することもできる。

そして、さらに、第１実施例においては、気流方向変
更凹状板11は曲面状になっているが、第６図に示すよう
に、く字状にすることもできる。

第７図，第８図は本発明の第２実施例に係る空調装置
を示す。

図示のように、天井21にはアネモスタット22からなる
吹出装置が設けられている。アネモスタット22の内側案
内板23の上端部にはファン装置24が介装され、内側案内
板23の下端部には、空調空気を導く球面体25が球面継手
状に支持され、球面体25内に吹出口26が形成されてお
り、吹出口26は360度すべての方向に手動で向けること
ができる構造となっている。

そして、床面27に設置した間仕切28からなる壁面には
曲面状の気流方向変更凹状板29が設けられている。気流
方向変更凹状板29の下端部における接線は、作業者Ｂの
方向を向いている。なお、図中、30はアネモスタット22
に空調空気を供給するダクトを示す。

しかして、吹出口26は、気流方向変更凹状板29を向い
ており、吹出口26から吹き出す空調空気の吹出気流は、
気流方向変更凹状板29に当たると、気流方向変更凹状板
29によりその接線方向に案内されて広い領域に拡散した
状態で方向を変えて進む。この方向変更された吹出気流
のほとんどが作業者Ｂの方向に進む。

以上の如き構成によれば、アネモスタット22における
吹出口26からの吹出気流は、気流方向変更凹状板29に当
たると、気流方向変更凹状板29によりその接線方向に案
内され、方向を変えて広い領域に拡散し、その気流のほ
とんどを作業者Ｂに向けることができる。同時に、吹出
口26から作業者Ｂまでの距離が長くなり、吹出気流が遅
くなるので、吹出気流の作業者Ｂに対する影響を弱くす
ることができ、作業者Ｂに自然な風に近い風を送ること
ができる。

また、気流方向変更凹状板29により方向を変えた気流
の一部が間仕切28に沿って進むので、その気流の持つ熱
により作業者Ｂに対して輻射効果を与えることができ
る。

要するに、吹出口26から吹き出す吹出気流を気流方向
変更凹状板29により拡散させながらそのほとんどを作業
者Ｂに向けて、遅い速度で作業者Ｂの方向に空調空気の
気流を送り、作業者Ｂに自然な風に近い風を送ることが
できる。

なお、第２実施例においては、間仕切28には気流方向
変更凹状板29が設けられているが、かかる気流方向変更
凹状板29が無くても、間仕切28に気流方向変更凹状板29
と同様の機能を有する気流方向変更凹状面を形成するこ
ともできる。

また、第２実施例においては、気流方向変更凹状板29
は曲面状になっているが、第９図に示すように、く字状
にすることもできる。

さらに、第２実施例においては、吹出装置の例とし
て、アネモスタット22を挙げているが、アネモスタット
22に限定されることはない。

第10図は本発明の第３実施例に係る空調装置を示す。

図示のように、天井31に形成した開口部32には第７図
に示す吹出口26と同様の構造の吹出口33が取り付けられ
ている。吹出口33は360度すべての方向に手動で向ける
ことができる構造となっている。天井31内のダクト34と
開口部32の間は筒状体35で連結されている。筒状体35内
にはファン装置35が介装されている。

そして、床面36に設置した間仕切37には気流方向変更
凹状板38が設けられている。気流方向変更凹状板38の下
端部における接線は、作業者Ｂの方向を向いている。

第３実施例によれば、第２実施例と同様の作用，効果
を奏する。

なお、第３実施例においては、間仕切37には気流方向
変更凹状板38が設けられているが、かかる気流方向変更
凹状板38が無くても、間仕切37に気流方向変更凹状板38
と同様の機能を有する気流方向変更凹状面を形成するこ
ともできる。

また、第３実施例においては、気流方向変更凹状板38
は曲面状になっているが、第11図に示すように、く字状
にすることもできる。

〔発明の効果〕

請求項１記載に係る発明においては、壁面の吹出口か
らの吹出気流は、前記吹出口を設けた壁面と所定の角度
で離れて位置する壁面に設けた気流方向変更凹状面に当
たると、気流方向変更凹状面によりその接線方向に案内
され、方向を変えて広い領域に拡散し、その気流のほと
んどを作業者に向けることができる。同時に、吹出口か
ら作業者までの距離が長くなり、吹出気流が遅くなるの
で、吹出気流の作業者に対する影響を弱くすることがで
き、作業者に自然な風に近い風を送ることができる。

また、吹出気流が弱くなるので、作業者に対する吹出
気流の熱的影響も小さく、健康に対する影響を少なくす
ることができる。

要するに、吹出口から吹き出す吹出気流を気流方向変
更凹状面により拡散させながらそのほとんどを作業者に
向けて、遅い速度で作業者の方向に空調空気の気流を送
り、作業者に自然な風に近い風を送ることができる効果
を奏する。

請求項２及び３記載に係る発明においては、請求項１
記載に係る発明と同様の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例に係る空調装置の断面説明
図である。第２図は第１図の吹出口を示す拡大断面図である。第３図及び第４図は本実施例の気流方向変更凹状板の作
用を説明する拡大断面図である。第５図は本発明の第１実施例に係る空調装置の変形例を
示す断面説明図である。第６図は第１実施例における気流方向変更凹状板の変形
例を示す断面図である。第７図は本発明の第２実施例に係る空調装置の断面説明
図である。第８図は第７図の吹出口付近の要部拡大断面図である。第９図は第２実施例における気流方向変更凹状板の変形
例を示す断面図である。第10図は本発明の第３実施例に係る空調装置の断面説明
図である。第11図は本発明の第３実施例における気流方向変更凹状
板の変形例を示す断面図である。第12図は従来における空調装置の断面説明図である。〔主要な部分の符号の説明〕１……前方間仕切３……後方間仕切４……右側間仕切５……左側間仕切７……個人用の空間領域８……吹出口 11……気流方向変更凹状板。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｆ２４Ｆ 13/24

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】個人用の空間領域を形成するために設置さ
れた壁面に、空調空気を吹き出す吹出口を設け、この吹
出口から吹き出した空調空気の吹出気流の向きを変える
気流方向変更凹状面を、前記吹出口を設けた壁面と所定
の角度で離れて位置する壁面に設けたことを特徴とする
空調装置。
【請求項２】天井に設置された吹出装置に空調空気を斜
め方面に吹き出す吹出口を設け、吹出装置の吹出口から
吹き出した空調空気の吹出気流の向きを変える気流方向
変更凹状面を、壁面に設けたことを特徴とする空調装
置。
【請求項３】天井に、空調空気を斜め方向に吹き出す吹
出口を設け、天井の吹出口から吹き出した空調空気の吹
出気流の向きを変える気流方同変更凹状面を、壁面に設
けたことを特徴とする空調装置。