JPH08232824A - 点火用放電ギャップ手段、点火配電手段、シーズド 型グロー・プラグ、コイル型グロー・プラグ、点火 用放電ギャップ手段および点火配電手段 - Google Patents

点火用放電ギャップ手段、点火配電手段、シーズド 型グロー・プラグ、コイル型グロー・プラグ、点火 用放電ギャップ手段および点火配電手段

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JPH08232824A
JPH08232824A JP34597695A JP34597695A JPH08232824A JP H08232824 A JPH08232824 A JP H08232824A JP 34597695 A JP34597695 A JP 34597695A JP 34597695 A JP34597695 A JP 34597695A JP H08232824 A JPH08232824 A JP H08232824A
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discharge
ignition
electrode
discharge electrode
plug
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Toshiyasu Suzuki
利康 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1発明の場合ギャップ長の割にその絶縁破
壊電圧や絶縁破壊後の自続放電の放電維持電圧を従来よ
り小さくし、放電電流を増やさずに着火性能向上のため
に放電プラズマ・ビームと燃料粒子の遭遇確立を増加さ
せることである。 【構成】 例えば第1発明の場合エンジン燃焼室内にシ
ーズド型のグロー・プラグ4の保護金属管8を第1の放
電電極(接地)として設け、この電極と絶縁、対向させ
て外側電極の無い点火プラグ6の中心電極9を第2の放
電電極として設け、グロー・プラグ4内蔵のヒート・コ
イルにバッテリー1等を接続したことを特徴とする。こ
れにより保護金属管8が加熱されると、その金属表面か
ら熱電子が放出されたり放出され易くなったり又は金属
材料が蒸発したり蒸発し易くなったりし、しかも、その
放出又は蒸発がその熱電極表面全体で行われるため放電
プラズマ・ビームの電極表面での発生場所が分散した
り、そのビームが太くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技 術 分 野】第1〜第3発明はギャップ長の割に
絶縁破壊電圧(要求電圧)が従来より小さくて済む点火
用放電ギャップ手段に関する。このため、着火性能向上
のためにその放電ギャップ長を長くしても従来ほど絶縁
破壊電圧は大きくならない。また、第1、第3発明の場
合、放電維持電圧もギャップ長の割に従来より小さくて
済み、気流あるいは燃料混合気流などによって吹き消し
難くなり、しかも、放電電流を増加させなくても放電プ
ラズマ・ビームを従来より太くできたり、あるいは、放
電プラズマ・ビームの放電電極表面での発生場所を分散
できたり、するので、放電プラズマ・ビームが燃料粒子
と遭遇する確率が増加し、従来と同じギャップ長であっ
ても着火性能が向上する。その利用分野としては、例え
ば、各種燃料の点火はもちろん、特にオットー・サイク
ル型エンジン、スパーク・アシスト型ディーゼル・エン
ジン、希薄燃焼型エンジン、ジェット・エンジン、ロケ
ット・エンジンの点火装置など、強力な火種が必要な分
野などがある。以下第1発明について一通り説明してか
ら第2、第3発明を順々に説明する。
【0002】
【第1発明の背景技術】点火プラグの最も基本的な機能
である飛火現象は、火花放電特性とか、絶縁破壊電圧な
どで表現され、できるだけ低い電圧で放電することが望
まれる。あるいは、同じ絶縁破壊電圧であってもできる
だけギャップ長を長くすることが着火性能向上の面から
望まれる。要するにギャップ長の割に絶縁破壊電圧が低
いことが望まれるのである。この事は絶縁破壊後の放電
維持電圧についても同じである。例えば、スパーク・ア
シスト型アルコール・ディーゼル・エンジン等の場合、
低負荷領域ではアルコールが空気と薄く混ざり、平均的
な空燃比が極めて薄くなるため、放電ギャップ間で放電
プラズマ・ビームがそのアルコール燃料粒子と遭遇する
確率が極めて小さくなるので、従来の点火プラグではそ
の混合気に着火することが困難になる。その遭遇する確
率を増加させる1改善方法として、その放電ギャップ長
を長くしてその放電プラズマ・ビーム部分を長くする方
法が有る。
【0003】しかしながら、その放電ギャップの拡大に
伴ってその絶縁破壊電圧も大きくなるので、より高い高
電圧を供給したり、高電圧に対して各部の絶縁性能、耐
久性、信頼性を上げたりする必要がある。そして、その
放電ギャップの拡大に伴って火花が両放電電極間以外
で、高電圧を印加する方の放電電極(例:中心電極)と
エンジン等の導電性の燃焼室壁などとの間で発生し易く
なって所定の着火作用が得られなかったり、その燃焼室
壁などが気体放電によって損傷してしまったりする。特
に燃焼室が小さい場合その放電電極と導電性の燃焼室壁
の間に充分な間隔を開けること自体がそもそも始めから
空間的にできない。さらに、エンジン等の場合その放電
電極と開いたバルブとの間隔が狭まってこの間でミス・
スパークする可能性も出て来る。従って、『その放電ギ
ャップ長の割にその絶縁破壊電圧が従来より小さくて済
むことが望まれる』という第1の問題点が有る。( 第
1 の 問 題 点)
【0004】また、その放電ギャップの拡大に伴ってそ
の放電維持電圧も大きくなるので、より高い高電圧を供
給したり、高電圧に対して各部の絶縁性能、耐久性、信
頼性を上げたりする必要がある。その他に電流遮断式点
火装置の様に点火コイルが(一定電流ではないけれど
も)電流源の様に働く場合、点火コイルの蓄積エネルギ
ーが同じなら、その電圧降下(放電維持電圧)の大きさ
に反比例して放電期間が短くなってしまう。この事はお
おざっぱに言って(エネルギー)=(電力)×(時間)
=(電圧)×(電流)×(時間)から説明さる。(平均
電流はおおざっぱに一定と見なせる。)せっかく着火性
能向上のために放電ギャップを拡大したのに放電期間の
短縮が着火性能を低下させる方向に働き、同じ点火エネ
ルギーの点火装置では充分な着火性能の向上を引き出せ
ない。従って、『その放電ギャップ長の割にその放電維
持電圧が従来より小さくて済むことが望まれる』という
第2の問題点が有る。( 第 2 の 問 題 点)
【0005】この様な放電維持電圧の増加による放電期
間の短縮は、後述する図15中に示すCDI式点火装置
の様にダイオード39がコンデンサ210の放電完了直
後(このとき電圧ゼロ。)から1次コイル214aに対
してフライホイール・ダイオードとして作用する場合に
も起こるし、後述する図13中に示す直列インバータ式
点火装置の様にダイオード38とスイッチ30がコンデ
ンサ210の充電完了直後(このとき充電電圧は電源電
圧と同じ。)から1次コイル214aに対してフライホ
イール・ダイオードの様な役割を果たし、スイッチ31
とダイオード39がコンデンサ210の放電完了直後
(このとき電圧ゼロ。)から1次コイル214aに対し
てフライホイール・ダイオードの様な役割を果たす場合
にも起こる。どちらの場合もコンデンサ210の充電あ
るいは放電に伴って点火コイル214にエネルギーが蓄
積され、これが電流源の様に働き、電流遮断式点火装置
の様に点火コイル214の蓄積エネルギーだけで自続放
電が維持される時に起こる。
【0006】それから、点火プラグの放電プラズマ・ビ
ームと燃料粒子が遭遇する確率を増加させて着火性能を
向上させる方法として、その放電ギャップ長を長くする
こと以外にも、その放電電流を多くしてその放電プラズ
マ・ビームを太くすることが考えられる。しかし、その
ためには点火プラグに高電圧を供給する点火装置の性能
を強化して、その出力電流を増大させる必要が有る。従
って、『放電電流を増やさずに放電プラズマ・ビームと
燃料粒子の遭遇確率を増加させることが望まれる』とい
う第3の問題点が有る。( 第 3 の 問 題 点)
【0007】
【第1発明の目的】そこで、第1発明はその放電ギャッ
プ長の割にその絶縁破壊電圧や放電維持電圧が従来より
小さくて済み、しかも、放電電流を増やさずにその放電
プラズマ・ビームと燃料粒子の遭遇確率を増加させるこ
とができる点火用放電ギャップ手段を提供することを目
的としている。
【0008】
【第1発明の開示】即ち、第1発明は、燃料に点火する
ところに第1の放電電極手段を設け、この電極手段と絶
縁させて、そして、対向させて第2の放電電極手段を設
け、前記第1の放電電極手段を電気的に加熱する第1の
加熱手段を設けた点火用放電ギャップ手段である。
【0009】このことによって、前記第1の加熱手段が
前記第1の放電電極手段を加熱し、その電極手段の表面
から熱電子が放出されたり又は電極材料が蒸発したり等
するので、あるいは、電子が放出され易くなったり又は
電極材料が蒸発し易くなったり等するので、その放電ギ
ャップ長の割に両放電電極手段間の絶縁破壊電圧と放電
維持電圧が従来より小さくなる、という効果が生じる。
( 第 1 、 第 2 の 効 果 ) 電子が放出されたり放出され易くなったりするのは、加
熱によって前記第1の放電電極手段中の電子にエネルギ
ーが与えられ、電子がその放電電極表面から飛び出した
り、あるいは、飛び出し易くなったりする、からであ
る。
【0010】また、前記第1の放電電極手段の表面から
熱電子が一様に放出されたり又は電極材料が一様に蒸発
したり等するため、あるいは、電子が一様に放出され易
くなったり又は電極材料が一様に蒸発し易くなったり等
するため、従来と違って電子放出あるいは放電電極材料
の蒸発が局部的に集中せず、熱面全体に分布するので、
放電電流を増やさなくても放電プラズマ・ビームが太く
なったり、あるいは、放電プラズマ・ビームの電極表面
での発生場所が分散したりして、燃料粒子との遭遇確立
が増加する、という効果が生じる。 ( 第 3
の 効 果 ) 従来の点火プラグでは絶縁破壊時の火花放電からグロー
放電やアーク放電の自続放電に移行する。正規グロー放
電の場合その陰極点面積は放電電流に比例して増加する
し、アーク放電の場合そのアーク柱の太さも放電電流に
比例して増加するので、放電プラズマ・ビームを太くす
るには放電電流を増やす必要が有る。
【0011】尚、その放電ギャップ長の割に絶縁破壊電
圧や放電維持電圧の低下に伴って高電圧を供給する点火
装置の出力電圧を減らして節約できる分をその出力電流
の増加に回すことができるから、その点火装置の出力電
力を増やさず一定のままその出力電流を増加させること
ができる。例えば、同じ1次側電流(、同じ1次側励磁
インダクタンス)のまま点火コイルの巻数比を下げて2
次側電流を増加させることができる。その結果、その点
火装置の出力電力を増やさずにその放電電流値を大きく
することによってその放電プラズマ・ビームをさらに太
くすることができる、という効果も有る。
( 追 加 効 果 )
【0012】また、同一の点火出力電力なら、点火装置
の2次側最大出力電圧を低く、あるいは、2次側出力電
流を大きく設定できる点火用放電ギャップ手段で有れば
有る程、両放電電極手段間の静電容量、高圧コードの浮
遊容量もしくは点火コイルの巻線間静電容量あるいはこ
れらの絶縁抵抗、漏洩電流などの影響を受け難くなるの
で、2次側出力電圧の立上り(マイナス電圧の場合なら
立下り)が鋭くなり、点火タイミングのずれが小さくな
り、しかも、かぶりに強くなる、という効果が有る。
( 追
加 効 果 ) 前記第1の放電電極手段を加熱すること自体もこの放電
電極手段に関してはかぶりに強くなる、という効果が有
る。
【0013】さらに、加熱した前記第1の放電電極手段
も着火そのものに寄与するし、従来の放電電極が火花か
ら火種を経て成長過程にある火炎核を冷却してその成長
を妨げる消炎作用を前記第1の放電電極手段はしないの
で、着火性能がさらに向上する。
( 追 加 効 果 ) それから、強力な火種が必要な時だけスパークを発生さ
せ、そうでない時は前記第1の加熱手段だけによる加熱
も可能である。
【0014】
【第1発明を実施するための最良の形態】第1発明をよ
り詳細に説明するために以下添付図面に従ってこれを説
明する。図1の実施例は軽油、アルコール、水素あるい
はガス等を使ったスパーク・アシスト型ディーゼル・エ
ンジン等に利用できる実施例で、請求項1、2又は3記
載の点火用放電ギャップ手段などに対応する。この実施
例ではシーズド型のグロー・プラグ4の保護金属管8が
前述の第1の放電電極手段に、グロー・プラグ4内蔵の
ヒート・コイルとバッテリー1等が前述の第1の加熱手
段に、外側電極を持たない点火プラグ6の中心電極9が
前述の第2の放電電極手段に、それぞれ相当する。その
他、図中、2はプラスの高電圧を出力する点火装置、5
は噴射ノズル、7はシリンダー・ヘッド、10はピスト
ン・ヘッド、である。
【0015】その作用は次の通りである。スイッチ3を
オンにすると、保護金属管8が赤熱もしくは白熱し、そ
の金属管表面から熱電子が放出されたり又は電極材料が
蒸発したり、あるいは、電子が一様に放出され易くなっ
たり又は電極材料が一様に蒸発し易くなったり等する。
その結果、その放電ギャップ長の割に保護金属管8と中
心電極9の間に形成される放電ギャップの絶縁破壊電圧
と放電維持電圧は従来より小さくなる、という効果が生
じる。また、保護金属管8の表面からの熱電子放出もし
くは電極材料の蒸発などが一様であるため、あるいは、
電子放出もしくは電極材料の蒸発などがその表面で一様
にし易くなるため、従来と違って電子放出が局部的に集
中せず、熱面全体に分布するので、放電電流を増やさな
くても放電プラズマ・ビームが太くなったり、あるい
は、放電プラズマ・ビームの電極表面での発生場所が分
散したりして放電プラズマ・ビームと燃料粒子の遭遇確
立が増加する、という効果が生じる。
【0016】尚、図中のアースはエンジン・アース又は
自動車ボディ・アース又はエンジンを固定する構造物も
しくは構築物に対するアース等である。また、電子がそ
の表面から飛び出し易い様に真空管のカソードの様に特
に熱電子を放出し易い材料を保護金属管8に使うか、そ
の表面にコーティングしたり、すると、より絶縁破壊し
易くなり有利である。さらに、バッテリー1の代わりに
交流電源手段(図示せず。例えば交流発電機。)を使っ
ても構わない。それから、強力な火種が必要な時だけス
パークを発生させ、そうでない時はグロー・プラグだけ
による加熱も可能である。そして、中心電極9の先端を
半球状にしたり、後述する図26の中心電極139の様
に球状にしたりすると消耗の点で有利となる。そして、
中心電極9、保護金属管8及び燃料噴射ノズル5を副燃
焼室内で対向させても構わない。
【0017】図2の実施例では、グロー・プラグ4と点
火プラグ6の両軸方向がほぼ一致しており、燃焼室の形
状が図1の実施例の場合と異なっている。図中、5は噴
射ノズル、107はシリンダー・ヘッド、110はピス
トン・ヘッドである。電源手段、電気配線などは省略さ
れているが、図1の実施例の場合と同様である。
【0018】図3の実施例ではグロー・プラグ4と点火
プラグ6の両軸がおおまかに平行に並んでおり、中心電
極9の先端部が保護金属管8に一番接近している。この
ため、スパーク等によって中心電極9の先端部が消耗し
て、中心電極9の長さが短くなっても、ギャップ長があ
まり変化せずに済むから、点火プラグ6の交換時期を延
ばすことができる、という効果がこの実施例にある。グ
ロー・プラグ4についても、中心電極9の長さが短くな
ってスパーク位置が移動するのに伴い、保護金属管8側
の電極消耗位置が移動し、電極の消耗が分散するので、
グロー・プラグの交換時期も延ばすことができる、とい
う効果がこの実施例にある。尚、電源手段、電気配線な
どは省略されているが、図1の実施例の場合と同様であ
る。
【0019】図4の実施例では、グロー・プラグ4と点
火プラグ6の両軸がほぼ垂直に並んでおり、図では分か
り難いが、中心電極9と保護金属管8の間には放電ギャ
ップが図面垂直方向に形成されている。尚、電源手段、
電気配線などは省略されているが、図1の実施例の場合
と同様である。
【0020】図5、図6の各実施例は請求項18記載の
点火用放電ギャップ手段などに対応し、これらでは各中
心電極9と保護金属管8の間に点火用放電ギャップ手段
が1つずつ構成されている。さらに同様に3つ、4つな
いし5つ以上の中心電極9で1つの保護金属管8を囲む
構成も考えられる。尚、電源手段、電気配線などは省略
されており、図1の実施例の場合と同様であるが、両中
心電極9間に点火コイルの2次コイルを接続しても良い
し、2つの点火コイルの各2次コイルの一端をアース
し、各中心電極9にその他端を1つずつ接続してももち
ろん良い。
【0021】図7の実施例は請求項1、2又は4記載の
点火用放電ギャップ手段などに対応し、この実施例では
コイル型のグロー・プラグ12が使われており、ヒート
・コイル13が放電電極を兼ねる。図中1はバッテリ
ー、2は点火装置、11はグロー・プラグ・レジスタで
ある。尚、中心電極9とヒート・コイル13はもちろん
燃料に着火する所(例:燃焼室内、副燃焼室内、副室
内。)に固着される。グロー・プラグ12の代わりにシ
ーズド型グロー・プラグを使っても構わないし、後述す
る図27、図28に示す各グロー・プラグを使っても構
わない。
【0022】図8の実施例では6個のコイル型のグロー
・プラグ12とグロー・プラグ・レジスタ11が直列接
続されている。6個のグロー・プラグ12のうち、1つ
でも切れると、トランジスタ14等がその異常を検出
し、6個の点火装置15全部の電源を切る様になってい
る。あるいは、その制御回路の電源を切るだけにしても
良いし、点火信号が各点火装置に入力されない様にして
も良い。尚、図中1番上のグロー・プラグ12だけに2
つのダイオードが接続され、そのヒート・コイルの上側
電位がアース電位とプラス電源電位の間にクランプされ
ているけれども、他の各グロー・プラグ12にも同様に
ダイオードを2つずつ接続してクランプすることも可能
である。
【0023】図9の実施例はシリンダー・ヘッドの頂点
付近に固着した点火プラグ6とグロー・プラグ12で形
成した点火用放電ギャップ手段である。図中81は燃焼
室、82はピストン・ヘッドである。コイル型のグロー
・プラグ12の代わりにシーズド型グロー・プラグを使
っても構わないし、点火プラグ6の代わりに後述する図
26の実施例で使用している点火プラグ136でも構わ
ない。図示してしないがヒート・コイル13は単独でも
しくは他のシリンダーのヒート・コイル13と共に図8
の実施例の様に直列にグロー・プラグ・レジスタや電源
スイッチ等を介して直流電源もしくは交流電源(例:交
流発電機。)に接続される。点火プラグ6とグロー・プ
ラグ12を副燃焼室内や副室内で対向させることも可能
である。
【0024】図10の実施例は1つのシリンダー・ヘッ
ドの各ほぼ側面に点火プラグ6とグロー・プラグ12を
1つずつ対向して固着した実施例である。図中181は
燃焼室、82はピストン・ヘッドである。両ヒート・コ
イル13は図示してしないが単独でもしくは別々に他の
シリンダーのヒート・コイル13と共に図8の実施例の
様に直列にグロー・プラグ・レジスタや電源スイッチ等
を介して直流電源もしくは交流電源に接続される。コイ
ル型のグロー・プラグ12の代わりにシーズド型グロー
・プラグを使っても構わないし、点火プラグ6の代わり
に後述する図26の実施例で用いている点火プラグ13
6を使っても構わない。また、シリンダー軸方向から見
ると両点火用放電ギャップ手段はシリンダー円周を2等
分する位置に形成されているが、等分する位置でなくて
も構わないし、形成する点火用放電ギャップ手段の数を
3つ、4つあるいはそれ以上の数にしてシリンダー円周
を3等分、4等分あるいはそれ以上に等分する位置ある
いは不等分する位置にそれら点火用放電ギャップ手段を
形成しても構わない。
【0025】図11の実施例は1つのシリンダー・ヘッ
ドの各ほぼ側面に点火プラグ446とグロー・プラグ8
を1つずつ対向して2つの点火用放電ギャップ手段を形
成した実施例である。各グロー・プラグ8のヒート・コ
イルは図示してしないが電源スイッチ等を介して直流電
源もしくは交流電源に接続される。シーズド型のグロー
・プラグ8の代わりに図10の実施例の様にコイル型グ
ロー・プラグを使っても構わないし、点火プラグ446
の代わりに図10の実施例で使用している点火プラグ6
を使っても構わない。両点火用放電ギャップ手段を形成
する位置やその数については図10の実施例の説明で述
べた事と同様の事が言える。
【0026】図12の実施例ではシリンダー・ヘッドに
固着した点火プラグ6とグロー・プラグ12が燃料の噴
射ノズル5と燃焼室84の間に点火用放電ギャップ手段
を形成する。このため、着火だけでなく噴出される燃料
分子の微細化も促進される。
【0027】図13の実施例は請求項19又は20記載
の点火用放電ギャップ手段などに対応し、逆並列接続し
た2つの点火用放電ギャップ手段で構成されており、両
方とも同一又は別々の燃焼室内や副燃焼室内や副室内な
どに配置される。図中88はヒート・コイル83が加熱
する放電電極、89は点火プラグの中心電極などの放電
電極、214は1次コイル214aと2次コイル214
bを持つ点火コイル、210は点火コイル214と共に
直列共振回路を構成するコンデンサ、38と39はコン
デンサ210の電圧を電源電圧と電圧ゼロの間にクラン
プするダイオードである。そして、各ヒート・コイル8
3と各放電電極88は高耐電圧で絶縁されているか、あ
るいは、各ヒート・コイル83、各放電電極88及び各
ヒーター用直流電源はアースと高耐電圧で絶縁されてい
る。あるいは、各ヒート・コイル83と各放電電極88
をアースと高耐電圧で絶縁し、交流発電機またはインバ
ータ装置の交流出力電力を絶縁手段(例:絶縁変圧器、
超音波素子と圧電素子の組合せ等。)を介して各ヒート
・コイル83に供給しても構わない。それから、点火コ
イル214等の回路部分は直列インバータ回路を利用し
た点火装置である。
【0028】 参考:a)実公昭45−4087号 b)実公昭45−6005号 c)特開昭52−104634号 d)特開昭54−3627号 e)特開昭57−168064 f)特開昭57−168066号 g)特開昭59−54772号 h)特開昭62−5019号 i)特開昭63−302217号 j)特開平2−1609号 k)特開平2−146265号 l)特開平2−153618号 m)特開平3−56073号 n)特願平6−294063号 その印加電圧極性によってそれぞれの点火用放電ギャッ
プ手段の絶縁破壊電圧が違うため、その印加電圧極性に
よって一方か他方でスパークが発生する。尚、両ダイオ
ード16が接続される場合2次コイル214bのどちら
か一方が必ずアースされるので、点火ノイズによる電磁
波障害を抑制する面などで有利となる。
【0029】図14の実施例は請求項21、23又は2
4記載の点火用放電ギャップ手段などに対応し、逆並列
接続した2つの点火用放電ギャップ手段で構成されてい
るが、4つのダイオード17の作用により各放電電極8
8(例:保護金属管、保護導電管。)と各ヒート・コイ
ル113の一端をアースできるので、各放電電極88と
各ヒート・コイル113を図13の実施例の様にアース
等に対して高耐電圧で絶縁する必要は無い。そして、従
来のシーズド型グロー・プラグ2つを使うこともできる
し、点火ノイズに対する電磁波障害対策にも有利であ
る。同様にコイル型グロー・プラグにもダイオード4つ
を使うこの方法を応用できる。尚、両ダイオード16が
接続される場合一方の放電電極対で火花を発生させると
き誤って他方の放電電極対で火花が発生してしまう誤動
作をより強く抑えることができる。
【0030】図15の実施例は請求項8記載の点火用放
電ギャップ手段などに対応し、CDI式点火装置の回路
を利用してヒート・コイル73の加熱を高電圧印加に同
期してパルス的に、しかも、その高電圧印加より早く行
う点火用放電ギャップ手段である。図中70、71はD
C−DCコンバータ回路(図示していないが入力直流電
源と接続される。)、72は遅延回路、76は点火信号
の入力端子である。その点火信号によって点火時期から
その遅延期間前にサイリスタ50と遅延回路72がトリ
ガーされる。その遅延期間は例えばほぼヒート・コイル
73の加熱開始から加熱によってそのギャップ間の絶縁
破壊電圧が低下するまでの時間か、あるいは、ほぼヒー
ト・コイル73の加熱開始からその温度が燃料の着火温
度に達するまでの時間(ヒート・コイル73単独で着火
する場合)である。従って、ヒート・コイル73の通電
期間は各放電自続期間より長く設定される。遅延回路7
2としては例えば「トリガー回路付き単安定マルチバイ
ブレータ」、「その出力が準安定状態から安定状態に戻
る時の電圧変化を促らえる微分回路」及び「その微分出
力を電力増幅する電力増幅回路」などから構成される。
(参照:実公昭43−20978号、実開昭47−29
406号、特公平5−74715号)
【0031】尚、電流遮断式点火装置では信号交流発電
機を使って点火時期前に1次コイルの電流通電開始時間
を制御しているが、これと同様に信号交流発電機を使っ
て点火時期前にヒート・コイル73の電流通電開始時間
を制御し、点火時期にCDI式点火装置の点火を制御す
ることも可能である。あるいは、その遅延時間をコンピ
ュータで制御して各トリガー時期を算出し、サイリスタ
24、25それぞれをそのコンピュータで直接トリガー
制御することも可能である。また、常時ヒート・コイル
73に(直流もしくは交流の)小電流を流して予熱して
おくことも可能である。これらの事は後述する図16、
図17、図21の各実施例や図18、19両図の実施例
などについても言える。
【0032】図16の実施例は、2つのCDI式点火装
置の回路を利用して各ヒート・コイル73の加熱をそれ
ぞれの高電圧印加に同期してパルス的に、しかも、その
高電圧印加開始より早く行う点火用放電ギャップ手段2
つを逆並列接続した実施例である。図中71、74はD
C−DCコンバータ回路、72は遅延回路、75は絶縁
トランス、77、78は点火信号の入力端子である。
【0033】図17の実施例は、直列インバータ装置を
利用して各ヒーター183の加熱をそれぞれの高電圧印
加に同期してパルス的に、しかも、その高電圧印加より
早く行う点火用放電ギャップ手段2つを逆並列接続し、
さらに図14の実施例の様に4つのダイオードを使って
各放電電極188をアースした実施例である。尚、共振
コイル182の代わりに抵抗を用いても構わないし、又
は、共振コイル182の両端を短絡して共振コイル18
2を取り外しても構わない。どちらの場合も電流の立上
り(di/dt)に弱いサイリスタ50、250よりも
過電流に強いパワーMOS・FETを1つずつ使った方
が良い。
【0034】図18、19両図に示す実施例も直列イン
バータ装置を利用して各ヒーター183の加熱をそれぞ
れの高電圧印加に同期してパルス的に、しかも、その高
電圧印加より早く行う点火用放電ギャップ手段2つを逆
並列接続し、さらに図14の実施例の様に4つのダイオ
ードを使って各放電電極188をアースした実施例であ
る。加えて各ヒーター183の一端をアースできる様に
2つの直列インバータ装置を用いている。図中t1〜t
6は同じ符号同士の導線が接続状態にある。そのパルス
的な加熱動作は次の通りである。一方の入力端子に入力
された点火信号によってサイリスタ50a、250bが
ターン・オンすると、コンデンサ210aが共振コイル
182を介して充電され、コンデンサ210bが共振コ
イル182とヒーター183を介して放電する。そし
て、他方の入力端子に入力された点火信号によってサイ
リスタ50b、250aがターン・オンすると、コンデ
ンサ210bが共振コイル182を介して充電され、コ
ンデンサ210aが共振コイル182とヒーター183
を介して放電する。各ヒーター183が各放電電極18
8を充分に加熱した後一方の両放電電極188、189
間に高電圧が直列インバータ式点火装置から印加され
る。尚、サイリスタ250aのアノードをコンデンサ2
10と共振コイル182の接続点に接続し直しても構わ
ないが、この場合も電流の立上りに弱いサイリスタ25
0aよりも過電流に強いパワーMOS・FETを代わり
に使った方が良い。サイリスタ250b側にも同じ事が
言える。
【0035】図20の実施例は第1発明を利用した点火
配電手段で、請求項25記載の点火配電手段などに対応
する。図中79はロータリー式の切換えスイッチである
が、この点火配電手段を内燃機関用点火装置に使う場合
エンジンのカム軸もしくはクランク軸に同期してその接
触ローターを回転させたり、あるいは、切換えスイッチ
79を6つのリード・スイッチで置き換え、エンジンの
カム軸もしくはクランク軸に同期して回転する磁石でそ
れらリード・スイッチのオン、オフを制御したり、ある
いは、切換えスイッチ79を複数の半導体スイッチで形
成してエンジンのカム軸もしくはクランク軸に同期して
それら半導体スイッチをコンピュータ制御したり、する
ことが考えられる。また、放電電極89を3つずつ接続
した点火用放電ギャップ手段が2組有り、同じ組のヒー
ト・コイル73は切換えスイッチ79の隣り同士のスイ
ッチ端子に接続されているけれども、隣りのスイッチ端
子には必ず異なる組のヒート・コイル73を接続するよ
うにすれば、時間効率が改善される。さらに、全ての放
電電極89を同じ点火コイル214に接続して図15の
実施例で使用しているCDI式点火装置を使うこともで
きる。もちろん各放電電極89に外側電極の無い点火プ
ラグの中心電極を使っても構わない。(参考:特開昭4
7−10058号、実開昭60−12676〜7号、実
開昭60−15987号)
【0036】図21の実施例はヒート・コイル73の加
熱と高電圧印加を同時に、しかも、パルス的に行う点火
用放電ギャップ手段である。第1発明の場合、ヒート・
コイル73の放電電極の面積は1〜数平方ミリ・メート
ル〜数十平方ミリ・メートルも有れば充分であり、グロ
ー・プラグみたいに大きくする必要が無いから、むしろ
その電極面積を小さくして加熱時の温度上昇を速やかに
行った方が省エネルギー、省スペース、点火時期の高精
度制御、耐久性、絶縁化、製造、そして、コスト等の面
で得策である。この事はシーズド型グロー・プラグの様
に放電電極を加熱する場合も同様である。また、代わり
に後述する図27,図28の各グロー・プラグを使うの
も良いし、IGBTの代わりにパワーMOS・FETで
も良い。
【0037】図22の実施例はプラズマ・ジェット点火
を行うためにシリンダー・ヘッド部に形成した副室の中
に点火用放電ギャップ手段を構成したものである。図中
84は燃焼室、121は噴射口、122は冷却材(例:
水)である。ガソリン・エンジン等に図22の実施例を
利用する場合、吸気・圧縮行程中に点火時期前に混合気
が噴射口121から副室内へ逆流してヒート・コイル1
3によって着火されないならば、ヒート・コイル13を
加熱しっ放しでも構わない。 参考資料: 電気学会出版の『電離気体論』中の「MH
D(プラズマ)加速」、「高温工業への応用(プラズマ
・ジェット装置)」
【0038】図23の実施例もプラズマ・ジェット点火
を行うためにシリンダー・ヘッド部に形成した副室の中
に点火用放電ギャップ手段を構成したものである。図2
3の実施例では、図22の実施例で問題となる不確実な
早期着火防止を完壁なものとするために、副室、点火プ
ラグ6及びグロー・プラグ12等の冷却と掃気を兼ねな
がら、吸気・圧縮行程中に点火時期直前まで空気や排気
ガス等の不燃ガスを噴射ノズル123から副室内へ噴射
して副室内の圧力を高めて混合気が噴射口121から副
室内へ逆流するのを完全に防止する。このため、ヒート
・コイル13を加熱しっ放しでも図23の実施例をガソ
リン・エンジン等のオットー・サイクル・エンジンに安
心して利用できる。ヒート・コイル13を加熱しっ放し
にできるという事は、図22の実施例の様に点火時期直
前にヒート・コイル13をパルス的に加熱する場合と違
ってヒート・コイル13の加熱遅れが無いから点火時期
を精密制御できるという事であり、図15〜図17、図
21の各実施例の様に点火時期直前にヒート・コイル1
3をパルス的に加熱する場合と違い急激な温度上昇によ
る熱応力の問題や周期的な通電加熱によるサーマル・シ
ョックの問題などが無いという事である。さらに、プラ
ズマ・ジェット点火のジェット作用をバック・アップす
るために、あるいは、プラズマの原料となる気体分子を
供給してプラズマ状ガスを成長させるために、点火時期
以降も不燃ガスを噴射ノズル123から副室内へ噴射す
ることが考えられる。これらの事は後述する図24〜図
26の各実施例についても言える。(参考:電気学会出
版の『電離気体論』の「高温工業への応用、プラズマ・
ジェット装置」、実開昭56−71925号の第3図)
【0039】図24の実施例もプラズマ・ジェット点火
を行うためにシリンダー・ヘッド部に形成した副室の中
に点火用放電ギャップ手段を構成する。図中450は耐
熱性、耐圧力性、耐衝撃性の球、451は噴射口、12
3は(空気や排気ガス等の不燃ガスの)噴射ノズル、1
2は(コイル型)グロー・プラグ、456は外側電極が
無く、中心電極459の先が丸く偏平した点火プラグ、
284は燃焼室である。球450は噴射口451手前で
1方向の圧力に対してのみ開く弁を形成するので、図2
3の実施例の様に圧縮行程中ずーっと混合気が副室内へ
逆流するのを防止するために噴射ノズル123から不燃
ガスを噴射し続ける必要が無い。
【0040】図25の実施例はシリンダー・ヘッド部に
形成したプラズマ・ジェットを行う副燃焼室の中に点火
用放電ギャップ手段を構成する。図中163は(空気
の)噴射ノズル、168は(燃料の)噴射ノズル、16
1は噴射口、12は(コイル型の)グロー・プラグ、1
66は外側電極が無く、中心電極169の先が丸く偏平
した点火プラグ、384は主燃焼室である。その動作は
次の通りである。噴射ノズル163から空気で副燃焼室
内を掃気し、圧縮行程中に副燃焼室内で空気などの不燃
ガスだけを気体放電によって先ず高温プラズマ状態にし
てから噴射ノズル168から燃料を副燃焼室内に噴射し
て一気に気化、部分燃焼させる。高温、高圧で部分燃焼
した混合気が噴射口161から主燃焼室内に噴き出し、
多量の空気と混ざり、完全燃焼する。尚、図22〜図2
5の各実施例ではコイル型のグロー・プラグ12を使っ
ているが、耐久性を考えれば当然シーズド型グロー・プ
ラグや図27,図28の各グロー・プラグを使った方が
良い。
【0041】図26の実施例もプラズマ・ジェット点火
を行うためにシリンダー・ヘッド部に形成した副室の中
に点火用放電ギャップ手段を構成する。図中131は噴
射口、133は(不燃ガスの)噴射ノズル、134は
(シーズド型の)グロー・プラグ、136は外側電極が
無く、中心電極139の先が丸い点火プラグ、137は
燃焼室である。図26の実施例も混合気が副室へ逆流す
るのを完全に防止したので、グロー・プラグ134を加
熱しっ放しでもガソリン・エンジン等のオットー・サイ
クル・エンジンに図26の実施例を安心して利用でき
る。
【0042】図27に第1発明に利用するのに都合の良
いシーズド型グロー・プラグの実施例を示す。これは請
求項27記載のシーズド型グロー・プラグに対応する。
図27はそのシーズド型グロー・プラグの先端部の断面
図で、図中124は保護パイプ、125は導電性セラミ
ック管、126は非導電性セラミック製の絶縁体、12
7はセラミック・ヒーターである。横に並んで図示され
ている複数の丸は、セラミック・ヒーター127が平面
的に渦状に巻かれているのを示している。この様に先端
面だけが加熱されるシーズド型グロー・プラグは、図1
〜図2のシーズド型のグロー・プラグ8、4それぞれの
代わりに使ったり、あるいは、図7〜図10、図12、
図22〜図25のコイル型の各グロー・プラグ12の代
わりに使ったり、あるいは、図13〜図14のヒート・
コイル83と放電電極88又は113の各組合せの代わ
りに使ったり、あるいは、図15〜図16、図20の各
ヒート・コイル73の代わりに使ったり、あるいは、図
17、図19のヒーター183と放電電極188の各組
合せの代わりに使ったりするのに都合が良い。尚、導電
性セラミック管125の代わりに導電性保護カバーとし
て金属管もしくは導電管もしくは導電体でセラミック・
ヒーター127と絶縁してセラミック・ヒーター127
をカバーしても構わない。
【0043】図28に第1発明に用いるのに都合の良い
コイル型グロー・プラグの実施例を示す。これは請求項
28記載のコイル型グロー・プラグに対応する。図28
はコイル型のグロー・プラグ312の先端部の断面図で
ある。これはヒート・コイル313を高温度においても
非導電性であり、熱衝撃機械的強度が大きい耐熱性断熱
材300ですっぽり囲み、放電電極となるヒート・コイ
ル313の先端部だけを露出したものである。このた
め、熱電極の熱が無駄に他に逃げずに済んだり、ヒート
・コイル313の爆発、燃焼に対する耐衝撃性、耐熱
性、熱強度、耐汚損性を高めることができたりする。ま
た、耐熱性断熱材300がヒート・コイル313を支え
るためヒーター線の太さを細くしたり、ヒーター線の巻
数を増やしたりしてヒート・コイル313の抵抗値を大
きくできるので、図8に示す様に直列接続するグロー・
プラグ312の数を減らしたり、電源に直に接続できた
りしてヒート・コイル313の断線による故障を減らす
ことができる。
【0044】この断線故障低減の利点は以下の通りであ
る。図8の実施例の様に6つのグロー・プラグ12が直
列接続されている場合1つでもそのヒート・コイルが断
線すると、他の5つのグロー・プラグ12は使えなくな
る。そこで、もし各ヒート・コイルの抵抗値が2倍にな
れば、グロー・プラグ12を3つずつ2組に分けて直流
電源1に直列接続できるので、一方組の1つのヒート・
コイルが断線しても他方組の3つのグロー・プラグ12
を活用できる。同様に各ヒート・コイルの抵抗値が3倍
になれば、グロー・プラグ12を2つずつ3組に分けて
直流電源1に直列接続できるので、ひと組の1つのヒー
ト・コイルが断線しても2組の4つのグロー・プラグ1
2を活用できる。同様に各ヒート・コイルの抵抗値が6
倍になれば、6つのグロー・プラグ12それぞれを直流
電源1に別々に接続できるので、1つのヒート・コイル
が断線しても5つのグロー・プラグ12を活用できる。
【0045】尚、ヒート・コイル313の放電電極面と
なる先端部分のヒーター線を特に太くすれば、気体放電
による電極消耗に対して耐久性が上がる。これが請求項
29記載のコイル型グロー・プラグに対応する。また、
図28のグロー・プラグ312ではヒート・コイル31
3はヒーター線を円形に巻いたものであるが、ヒーター
線を丸く偏平に又は放電電極面を半径にして半円状に又
は三角に又は四角く巻いてヒーター線の放電電極の面積
を広くすると、気体放電による電極消耗に対して耐久性
が上がるし、放電プラズマ・ビームの発生場所が広くな
り、放電プラズマ・ビームと燃料粒子の遭遇確率が上が
り、着火性が向上する。
【0046】図29に放電電極とこれを加熱する加熱手
段の一例を示す。図中301はレーザー出力装置、30
2は光ファイバー、303は中空状の放電電極である。
レーザー出力装置301から出力されたレーザー光は光
ファイバー302を通って放電電極303の先端部内側
に照射され、放電電極303は内側から加熱される。そ
の先端部内側にレーザー光の吸収率が高いものを設けて
おくと都合が良い。
【0047】尚、放電電極303の例として外側電極の
無い点火プラグの頭頂部もしくは途中から中心電極の先
端部内側まで穴を開けて放電電極303の様に中空にし
てその穴の中に光ファイバーを通してその中心電極先端
部を内側からレーザー光で加熱するものが有る。当然そ
の中心電極の絶縁性は維持したままである。この様にレ
ーザー出力装置301と光ファイバー302と組み合わ
せた点火プラグを図1〜図12、図22〜図26の各実
施例の点火プラグ6、166、136又は456として
あるいは図13〜図21の各実施例の放電電極89又は
189として使うことができる。また、別の放電電極3
03の例として後述する図30の実施例の様にシーズド
型グロー・プラグの頭頂部から保護金属管もしくは保護
導電性セラミック管もしくは保護導電管もしくは保護導
電カバーの先端部内側まで穴を開けて図29の放電電極
303の様に中空にしてその穴の中に光ファイバーを通
してその保護導電管の先端部などを内側からレーザー光
で加熱するものが有る。この様にレーザー出力装置30
1と光ファイバー302と組み合わせたグロー・プラグ
を図1〜図7、図9〜図12、図22〜図26の各実施
例のグロー・プラグ4、12又は134等としてあるい
は図13〜図14の各実施例の放電電極88とヒート・
コイル83又は113等としてあるいは図15〜図1
6、図21の各実施例のヒート・コイル73等としてあ
るいは図17〜図19の各実施例の放電電極188とヒ
ーター183等として使うことができる。さらに、光フ
ァイバーを通した上記点火プラグの中心電極と上記シー
ズド型グロー・プラグの保護金属管もしくは保護導電性
セラミック管もしくは保護導電管もしくは保護導電カバ
ーを絶縁し、そして、対向させた点火用放電ギャップ手
段が可能である。これが請求項2、5、10又は14記
載の点火用放電ギャップ手段などに対応する。
【0048】図30の実施例は上述したレーザー出力装
置301、光ファイバー302及びシーズド型グロー・
プラグ本体を使った放電電極308を図1の実施例に応
用したものである。ナット305内側の雄ネジ部分は軸
方向に数箇所に切込みが入っており、ナット305を締
めると、その雄ネジ部分が内側に押されて光ファイバー
302を圧着する。尚、同様にレーザー出力装置30
1、光ファイバー302及び放電電極308を図2〜図
7、図9〜図14、図20、図22〜図26の各実施例
において各グロー・プラグ又は各熱電極などの代わりに
使用しても構わない。また、点火プラグ6を前述した様
に中空にし、その内側に光ファイバーを通し、中心電極
9の先端部を内側からレーザー光で加熱することも可能
である。
【0049】第1発明について最後に以下の事を補足す
る。 1)図3〜図17、図18、19両図、図21〜図26
の各実施例において、点火プラグ6又は中心電極9又は
放電電極189等の代わりにこちら側にもコイル型また
はシーズド型グロー・プラグを使い、その放電電極を加
熱することもまた可能である。ただし、コイル型グロー
・プラグを使う場合そのヒート・コイルとプラグ本体を
高耐電圧で絶縁する必要が有るし、そのヒート・コイル
に電気エネルギーを供給する絶縁手段(例:絶縁変圧
器、超音波素子と圧電素子の組合せ等。)と交流電源手
段{例:ACG(交流発電機)、インバータ装置な
ど。}の組合せ、もしくは、絶縁電源手段(例:スイッ
チング電源、インバータ装置。)などが必要になる。あ
るいは、シーズド型グロー・プラグを使う場合、そのヒ
ート・コイルとその導電性の保護カバー(例:保護金属
管、保護セラミック管。)の間を高耐圧で絶縁する必要
がある。
【0050】2)前述の第1の放電電極手段と第1の加
熱手段としてグロー・プラグ等を使う実施例を示した
が、その代わりに電熱ヒーターで半導体または導体を加
熱するものなら、セラミック・ヒーターで加熱する導電
性セラミックでも金属でも何でも構わない。ただし、タ
ングステン等の様に高沸騰点の材料を前述の第1の放電
電極手段に使うと電子放射を主に熱電子放射で行え、放
電電極の蒸発が少なくなり、放電電極の寿命の点で有利
となる。前述の第2の放電電極手段として主に外側電極
を持たない点火プラグを使う実施例を示したが、その代
わりに放電電極として使えるものなら導電性セラミック
でも半導体でも金属でも導体でも何でも構わない。
【0051】3)「第1発明の放電電極の加熱による熱
電子放出」は「アーク放電による熱電子放射」と加熱の
仕組みは違うけれども、どちらも加熱による熱電子放出
の点で実質的には同じである。普通の蛍光灯は点灯開始
時その事を利用している。点灯前フィラメントを赤熱さ
せて熱電子を放出させ、点灯以降アーク放電みずから熱
電子放射などを行ったり、水銀蒸気の存在によってアー
ク放電を維持している。アーク放電による冷陰極放射の
場合も同様と考えられる。従って、第1発明の場合その
放電電流が小さくてもその自続放電はアーク放電と同様
の特性を持つと考えられるので、その放電維持電圧はか
なり小さく、吹き消し難くなる。このため、エンジンの
点火に第1発明を利用すると、混合気のスワールやタン
ブル等の高速気流によってその自続放電はかなり吹き消
され難くなる、という効果が有る。尚、通常のアーク放
電の場合熱電子放射あるいは冷陰極放射を維持するため
にその放電電流は大きい。
【0052】4)図22〜図26に示すプラズマ・ジェ
ット点火を行う各実施例において、シリンダー・ヘッド
が鉄、アルミニウム等の導電体である場合、その導電体
がそのプラズマ・ジェット点火に与える悪影響が大きい
場合、その副室あるいは副燃焼室の内壁と噴射ノズル等
だけ又はそのシリンダー・ヘッド全体を非導電性セラミ
ック等の絶縁体で構成すれば良い。その非導電性セラミ
ックに点火プラグやグロー・プラグを固着した場合に熱
膨脹や熱応力などの問題が大きい場合、さらに点火プラ
グやグロー・プラグを導電性セラミックと非導電性セラ
ミックで構成すれば良い。尚、上記の様なプラズマ・ジ
ェット点火室装置は何もシリンダー・ヘッド部だけに構
成する必要は無いし、プラズマ・ジェット点火室装置単
品にしても構わない。
【0053】5)各実施例において点火時期以外に常時
弱く予備加熱し、点火時期直前頃から通常の加熱やパル
ス的な加熱に移行することも可能である。例えば図15
の実施例において直流電源(図示せず。)のプラス電源
端子をダイオードを介してヒート・コイル73の図下側
端子に接続し、ヒート・コイル73の図上側端子をその
マイナス電源端子に接続するのである。また、図16の
実施例においてヒート・コイル73と絶縁トランスを一
旦切り離した後コンデンサを介して接続し直し、ヒート
・コイル73の両端に前述と同様に直流電源とダイオー
ドの直列回路を接続するのである。 6)グロー・プラグを使う場合、気体放電による保護金
属管などの消耗は有るが、燃料を主に放電プラズマ・ビ
ームに吹き付けるためグロー・プラグに直接吹き付ける
燃料の量を減らせるので、燃料による急冷サーマル・シ
ョックも衝突ダメージも摩耗も従来に比べて減らせる。
また、グロー・プラグ単独で燃料に着火する場合に比べ
て高温に加熱する必要が無い場合も有るので、この面で
は有利である。
【0054】7)熱電極が燃料もしくは混合気のスワー
ルやタンブル等の(高速)気流などによって冷却されな
い様にその電極表面を網目状あるいはスリット状に非導
電性の断熱材で覆うことも可能である。あるいは一旦非
導電性の断熱材で電極表面をコーティングしてから無数
の小さい穴を分散して開けることも可能である。例え
ば、シーズド型グロー・プラグの導電性保護カバーを上
述の様に非導電性の断熱材で部分的に覆ったり、コイル
型グロー・プラグのヒート・コイルを上述の様に非導電
性の断熱材で部分的に覆ったり、するのである。特に、
コイル型グロー・プラグの場合ヒート・コイルの根元の
方は図28に示す様に完全にその非導電性の断熱材で埋
設しても構わないから、ヒート・コイルは強度、耐久性
が向上し、爆発ショックに強くなるため都合が良い。 8)当然の事ながら図5〜図6、図10〜図11の各実
施例に図13〜図21の各回路を利用できる。
【0055】
【第1発明の先行技術】 a)30年以上前の家庭用ガス・レンジのヒート・コイ
ルを使った点火装置。(このヒート・プラグは懐中電灯
用豆電球のガラスの代わりに噴射ガスがヒート・コイル
に触れる様に穴の開いた金属で囲まれている様な物だっ
た。) b)30年以上前から有る焼玉式内燃機関を利用した模
型用2サイクル・エンジンのグロー・プラグ。 c)特開昭63−272970号 d)特公平5−57407号 e)特公平5−74715号 f)特公平6−13863号 g)特開平2−75765号 h)実願平5−41751号
【0056】
【第2発明の背景技術】点火プラグの最も基本的な機能
である飛火現象は、火花放電特性とか、絶縁破壊電圧な
どで表現され、できるだけ低い電圧で放電することが望
まれる。あるいは、同じ絶縁破壊電圧でもできるだけギ
ャップ長を長くすることが着火性能向上の面から望まれ
る。要するにギャップ長の割に絶縁破壊電圧が低いこと
が望まれるのである。一方、絶縁破壊電圧を安定化させ
るために補助電極を近くに設けた電極とそうでない電極
を対向させた3針電極が古くから知られている。これは
第3電極と高電圧電極間の火花放電の照射効果ならびに
イオン供給作用を利用している。これを利用して点火ノ
イズ(電磁波障害)低減のためディストリビュータのロ
ーター電極か固定電極の一方の近くに補助電極を設けて
絶縁破壊電圧を小さくすることも知られている。この場
合、接着剤を用いた方法などでローター電極か固定電極
の一方の電極表面に絶縁体が固着され、さらにその絶縁
体表面に補助電極が固着される。この補助電極の構成方
法を点火プラグに応用すれば、その中心電極か外側電極
の一方の電極表面に絶縁体が固着され、さらにその絶縁
体表面に補助電極が固着されることになる。
【0057】しかしながら、この絶縁破壊電圧を低減す
る方法を点火プラグに利用しようとすると、『その苛酷
な使用条件下に耐える、信頼性、耐久性および実績の有
る、補助電極を持った点火用放電ギャップ手段を構成す
ることができない』という問題点がある。
( 問 題 点 ) これは、その苛酷な使用条件下に耐える、信頼性、耐久
性および実績の有る、補助電極の絶縁固着方法がまだ確
立されていない、からである。
【0058】例えば、点火プラグに使う絶縁体は、常温
時および高温時で高電圧に耐える電気絶縁性、爆発・吸
気行程時の急熱急冷の熱サイクルに耐える耐熱衝撃性、
爆発に対する機械的強度、ガソリン、アルコール等の燃
料、オイルに添加される化合物に対する耐腐食性などの
耐久性(寿命)、電気的、熟的、機械的及び化学的に優
れた特性が求められる。また、電極の方も、絶縁破壊電
圧が低く、かつ長時間使用しても絶縁破壊電圧の上昇が
少ない耐久性、オットー・サイクル型エンジンの場合に
は爆発時の高温度を速やかに逃がす熱伝導性、鉛化合物
に耐える耐食性などが求められる。さらに、電極を絶縁
体で絶縁固着した場合、その固着手段には機械的衝撃に
対する堅牢性、高温高圧下での機密性、耐汚損性、耐プ
レイグニション性などが求められる。従って、補助電
極、これを絶縁する絶縁体、及び、これらの固着手段に
もその様な事が求められる。
【0059】
【第2発明の目的】そこで、第2発明は、その苛酷な使
用条件下に耐える、信頼性、耐久性および実績の有る、
補助電極を持った点火用放電ギャップ手段を提供するこ
とを目的としている。
【0060】
【第2発明の開示】即ち、第2発明は、第1の点火プラ
グの中心電極と外側電極を持たない第2の点火プラグの
中心電極を燃焼室内で対向させて1対の放電電極を形成
し、前記第1の点火プラグの外側電極を補助電極とした
点火用放電ギャップ手段である。又は、第2発明は、第
1、第2の点火プラグ両方の中心電極を燃焼室内で対向
させて1対の放電電極を形成し、前記各点火プラグの外
側電極を補助電極とした点火用放電ギャップ手段であ
る。又は、第2発明は、外側電極を持たない第1、第2
の点火プラグ両方の中心電極を燃焼室内で対向させて1
対の放電電極を形成し、前記燃焼室の内壁から一方の前
記中心電極の近辺に導電性の突起物を設けて補助電極と
した点火用放電ギャップ手段である。
【0061】このことによって、前記両点火プラグの中
心電極が1対の放電電極を形成し、一方または両方の前
記外側電極がその補助電極となり、前記各点火プラグ中
に有る碍子などの絶縁体がこれら3つの電極それぞれを
絶縁する。あるいは、その補助電極に関して、燃焼壁に
ボルトをネジ止めする等してその内壁に突起物を簡単に
構成することができるので、この導電性の突起物がその
補助電極となる。その結果、外側電極または接地電極を
補助電極とし、両点火プラグの中心電極を1対の主電極
としたので、従来の点火プラグが持つ、苛酷な使用条件
下に耐える、信頼性、耐久性および実績の有る中心電
極、外側電極(又は接地電極)、内蔵の絶縁体、及び、
その絶縁固着手段、方法をそのまま利用できるので、第
2発明の点火用放電ギャップ手段はその苛酷な使用条件
下に耐える、信頼性、耐久性および実績の有るものとな
る、という効果が第2発明に有る。( 第 2 発 明
の効 果 ) 尚、3針電極と同様な作用により第2発明の点火用放電
ギャップ手段は、そのギャップ長の割に両放電電極間の
絶縁破壊電圧が従来より小さくなる。
【0062】尚、その放電ギャップ長の割に絶縁破壊電
圧の低下に伴って高電圧を供給する点火装置の出力電圧
を減らして節約できる分をその出力電流の増加に回すこ
とができるから、その点火装置の出力電力を増やさず一
定のままその出力電流を増加させることができる。例え
ば、同じ1次側電流(、同じ1次側励磁インダクタン
ス)のまま点火コイルの巻数比を下げて2次側電流を増
加させることができる。その結果、その点火装置の出力
電力を増やさずにその放電電流値を大きくして自続放電
のプラズマ・ビームを太くすることによって放電プラズ
マ・ビームが燃料粒子と遭遇する確立をさらに増大さ
せ、着火性能をさらに向上させることができる、という
効果も有る。 ( 追 加 効
果 )
【0063】また、同一の点火出力電力なら、点火装置
の2次側最大出力電圧を低く、あるいは、2次側出力電
流を大きく設定できる点火用放電ギャップ手段で有れば
有る程、両放電電極手段間の静電容量、高圧コードの浮
遊容量もしくは点火コイルの巻線間静電容量あるいはこ
れらの絶縁抵抗、漏洩電流などの影響を受け難くなるの
で、2次側出力電圧の立上り(マイナス電圧の場合なら
立下り)が鋭くなり、点火タイミングのずれが小さくな
り、しかも、かぶりに強くなる、という効果が有る。
( 追
加 効 果 ) オットー・サイクル型エンジンの場合、点火タイミング
のずれが小さくなれば点火時期が正確になり、上死点直
後に最大爆発圧力に正確に設定できるためエンジン性能
が向上する。
【0064】それから、強力なスパークが必要無いと
き、点火装置の点火エネルギーを小さくすると、一方の
中心電極と補助電極の間だけでスパークを発生させるこ
とができるため、エネルギーを節約したり、電極消耗を
防止したりすることができる。( 追 加 効 果 )
【0065】
【第2発明を実施するための最良の形態】第2発明をよ
り詳細に説明するために以下添付図面に従ってこれを説
明する。図31の実施例は、請求項30記載の点火用放
電ギャップ手段に対応し、半球形の燃焼室224と第2
発明を組み合わせたものである。図中209はDC−D
Cコンバータ回路(図示していないが入力直流電源と接
続される。)、160は点火制御手段、214は点火コ
イル、225はシリンダー・ヘッド、226はピストン
・ヘッドである。点火プラグ85、219が前述第1、
第2の点火プラグに相当し、中心電極86、221が1
対の放電電極を形成し、2つの外側電極87がその補助
電極となる。アースはエンジン・アース又は自動車ボデ
ィ・アース又はエンジンを固定する構造物もしくは構築
物へのアースである。その結果、従来の点火プラグが持
つ、苛酷な使用条件下に耐える、信頼性、耐久性および
実績のある中心電極、外側電極、絶縁碍子および絶縁固
着手段、方法をほとんどそのまま利用しているので、こ
の実施例を含め、第2発明の点火用放電ギャップ手段は
苛酷な使用条件下に耐える、信頼性、耐久性および実績
の有るものとなる。そして、3針電極と同様な作用によ
りこの点火用放電ギャップ手段はそのギャップ長の割に
両放電電極(中心電極86、221)間の絶縁破壊電圧
が従来より小さくなる。尚、DC−DCコンバータ回路
209、点火制御手段160及び点火コイル214等が
構成するCDI式点火装置は電流遮断式点火装置でも圧
電式点火装置でももちろん構わない。また、1次、2次
コイルの電圧極性は図31に示すのと逆でも構わない。
さらに、図31で中心電極221をプレ・イグニッショ
ン防止のために点線で示す様に短くしても構わない。
【0066】図32の実施例は、請求項30記載の点火
用放電ギャップ手段に対応し、クサビ形を変形した燃焼
室97と第2発明を組み合わせたものである。図中91
は点火装置、80はバルブ、99はシリンダー・ヘッ
ド、100はピストン・ヘッドである。点火プラグ9
2、93が前述第1、第2の点火プラグに相当し、中心
電極94、96が1対の放電電極を形成し、2つの外側
電極95がその補助電極となる。尚、後述する図65の
様にクサビ形燃焼室231等と点火プラグ227、22
8を組み合わせた点火用放電ギャップ手段もまた可能で
ある。
【0067】図33は簡略化した平面図で、117は燃
焼室、108、118はバルブである。図33の実施例
はバスタブ形を変形した燃焼室117と第2発明を組み
合わせたもので、請求項30記載の点火用放電ギャップ
手段に対応する。点火プラグ120、130が前述第
1、第2の点火プラグに相当し、両軸がほぼ同一方向に
並んでいる。点火装置、電気配線などは省略されている
が、図31の実施例の場合と同様である。尚、点火プラ
グ120の代わりに後述する図35の点火プラグ32、
図40の沿面放電型の点火プラグ52、図41の点火プ
ラグ62又は図42〜図53の各図に示す点火プラグを
使うこともできる。
【0068】図34の実施例は半球形の燃焼室27と第
2発明を組み合わせたもので、請求項30記載の点火用
放電ギャップ手段に対応する。点火プラグ22、23が
前述第1、第2の点火プラグに相当する。ただし、外側
電極25が各中心電極24、26に対して最適な位置に
来る様に点火プラグ22のネジ切り位置、締付けトル
ク、ガスケットの厚さ、外側電極25の固着位置などを
管理する必要がある。
【0069】図35は簡略化した平面図である。図35
の実施例はバスタブ形を変形した燃焼室37と第2発明
を組み合わせたもので、請求項31記載の点火用放電ギ
ャップ手段に対応する。沿面放電型の点火プラグ32、
33が前述第1、第2の点火プラグに相当し、両軸がほ
ぼ同一方向に並んでいる。点火装置、電気配線などは省
略されているが、図31の実施例の場合と同様である。
点火プラグ32又は33の代わりに後述する図40の実
施例で使われるタイプの沿面放電型の点火プラグ52又
は図41の点火プラグ62又は図42〜図53の各図に
示す点火プラグを用いても構わない。
【0070】図36の実施例は、半球形の燃焼室47と
第2発明を組み合わせたもので、請求項32記載の点火
用放電ギャップ手段に対応する。点火プラグ42、43
が前述の第1、第2の点火プラグに、途中からネジが切
ってあるボルト45が前述の導電性の突起物つまり補助
電極に、それぞれ相当する。この場合、図34の実施例
の様に外側電極25の中心電極24、26に対する位置
に注意する必要は無い。尚、各中心電極44、46の先
端部を図26の中心電極139の様に少し大きい球状に
すれば、点火プラグ42、43をもっと離して固着でき
るので、各中心軸を円周方向と垂直にできるなど、空間
的な配置に自由度が増す。
【0071】図37の実施例は図31の実施例を改良し
たものである。各電極の出っ張りを引っ込めてプレ・イ
グニッション防止を強化している。
【0072】図38の実施例は半球型燃焼室のほぼ側面
で2点点火を行うことができる様に各ほぼ側面に点火用
放電ギャップ手段を1つずつ形成したものである。同様
に3点点火、4点点火、5点点火以上を行なえる様に各
ほぼ側面に点火用放電ギャップ手段を1つずつ形成して
も良い。この事は半球型燃焼室に限らない。
【0073】図39の平面図に示す実施例も半球型燃焼
室のほぼ側面で2点点火を行うことができる様に各ほぼ
側面に点火用放電ギャップ手段を1つずつ形成したもの
であるが、全ての点火プラグが図面に平行に固定されて
いる。スペースが許すなら同様に3点点火、4点点火、
5点点火以上を行なえる様に各ほぼ側面に点火用放電ギ
ャップ手段を1つずつ形成しても良い。この事は半球型
燃焼室に限らない。
【0074】図40の実施例では、沿面放電型の点火プ
ラグ52と外側電極の無い点火プラグ53の位置関係だ
けが示されている。図31の実施例の様に半球形燃焼室
のエンジンに点火プラグ52、53を固着しても良い
し、図32の実施例の様に変形クサビ形燃焼室のエンジ
ンに点火プラグ52、53を固着しても良いし、後述す
る図65の実施例の様にクサビ形燃焼室のエンジンに点
火プラグ52、53を固着しても良い。あるいは、これ
らの例において、図35の実施例で用いたタイプの沿面
放電型の点火プラグ32を点火プラグ52の代わりに使
うこともできる。
【0075】図41は点火プラグ62の中心電極64、
外側電極65部分の平面図、正面図で、点火プラグ62
は図31の点火プラグ85、図32の点火プラグ92、
図33の点火プラグ120等を改良したものである。外
側電極65の形に特徴があり、外側電極65の耐熱衝撃
性や熱強度が向上する。図31の点火プラグ85、図3
2の点火プラグ92、図33の点火プラグ120又は図
40の点火プラグ52等の代わりに点火プラグ62を用
いることができる。外側電極65を4方向から支えてい
るが、同様に2方向からでも3方向からでもあるいは5
方向以上から支えても構わない。この事は後述する図4
2〜図45の各点火プラグでも言える。
【0076】図42〜図45の各図は図41の点火プラ
グ62の中心電極64の長さと外側電極65の形状を変
えた点火プラグ先端部の正面図である。これらの点火プ
ラグを図31の点火プラグ85、図32の点火プラグ9
2、図33の点火プラグ120又は図40の点火プラグ
52等の代わりに用いることができる。
【0077】図46〜図49の各図は図42〜図45の
各図に示す点火プラグを2極型に変えた点火プラグの先
端部の正面図である。同様に外側電極の数を増やして3
極型、4極型、5極型以上にしても構わない。これらの
点火プラグを図31の点火プラグ85、図32の点火プ
ラグ92、図33の点火プラグ120又は図40の点火
プラグ52等の代わりに用いることができる。
【0078】図50〜図53の各図は点火プラグの先端
部の正面図である。これらの点火プラグの中心電極の先
を外側に張り出したので、図37〜図39の各実施例の
様に外側電極の無い点火プラグとほぼ直角に固定する場
合、その外側電極が無い点火プラグの中心電極の張り出
し長さを短くすることもできるため、プレ・イグニッシ
ョン防止と電極消耗防止のために都合が良い。
【0079】第2発明について最後に以下の事を補足す
る。 1)図31〜図33、図35の各実施例では2極型の点
火プラグ85、92、120、32又は33が使われて
いるが、これらは3極型または4極型点火プラグでも良
いし、図35又は図40の沿面放電型点火プラグでも良
い。 2)先行技術の特開昭60−237164号にプラズマ
・ジェット点火プラグと外側電極の無い通常の点火プラ
グに似た様な点火プラグを対向させた実施例が開示さ
れ、第2発明と似ているけれども、以下の3点で両者は
異なる。 a)プラズマ・ジェット点火プラグだと極めて大きなエ
ネルギーを使うし、そのためプラズマ・ジェット点火プ
ラグに耐久性が無く、その専用点火装置に電気エネルギ
ーを供給する発電機やエンジンの負担(出力の数+パー
セント)が重くなるので、プラズマ・ジェット点火プラ
グを使用したエンジンも自動車なども未だ実用化されて
いないし、市販もされていないし、実績も無い。その
点、第2発明だと実績の有る通常の点火プラグ2つを使
用するし、プラズマ・ジェット点火プラグほど極めて大
きなエネルギーを消費しないから、それと比べて省エネ
ルギーで、信頼性、耐久性および実績が有り、実用的で
ある。 b)第2発明の場合2つの点火プラグの中心電極間での
放電が主で点火装置は1つで良い。これに対して先願発
明の場合。主点火用放電ギャップ間にプラズマ・ジェッ
ト点火プラグのプラズマ・ジェットを噴き付けて主放電
を行う。つまり、プラズマ・ジェット点火プラグがトリ
ガー装置として使用されている。このため、主点火用放
電ギャップ用とプラズマ・ジェット点火プラグ用2つの
点火装置(又は高電圧電源)が必要である。開示例では
2つを1つにまとめている。 c)第2発明の場合両点火プラグの位置関係、方向関係
に自由度が有るのに対して先願発明の場合プラズマ・ジ
ェット点火プラグのジェット噴き出し方向に主点火用放
電ギャップが無ければならないので、燃焼室での固定位
置関係が限定されてしまう。
【0080】3)先行技術の実開昭56−71925号
にはプラズマ・ジェット点火プラグとシリンダー・ヘッ
ドに埋め込んだ絶縁電極を対向させた実施例が開示さ
れ、第2発明と似ているけれども、以下の4点で両者は
異なる。 a)上記2)のa)項と同じ。 b)第2発明の場合2つの点火プラグの中心電極間での
放電が主であるのに対して先願考案の場合プラズマ・ジ
ェット点火プラグでの放電が主で、絶縁電極はそのプラ
ズマ火炎ガスを吸引する点に特徴が有る。 c)このため2つの点火装置(又は高電圧電源)が必要
である。 d)第2発明の場合両点火プラグの位置関係、方向関係
に自由度が有るのに対して先願考案の場合プラズマ・ジ
ェット点火プラグの噴出口が絶縁電極に面している必要
が有るので、燃焼室での両固定位置関係が限定される。 e)絶縁電極が電極をシリンダー・ヘッドと絶縁して燃
焼室壁面に埋め込んだ構造に成っているので、通常の点
火プラグほど製造、市販化に実績が無く、実現も部品交
換も困難で、実用的でない。
【0081】4)先行技術の特開平2−123282号
には通常の点火プラグに似た点火プラグの中心電極と接
地電極がワイド・ギャップ(沿面放電型ギャップ)を形
成し、外側電極を持たない別の点火プラグの中心電極と
前述の中心電極がネロー・ギャップを形成し、エンジン
の負荷状態に応じて前記ワイド・ギャップか前記ネロー
・ギャップに接続を切換えてどちらか一方でスパークを
発生させる実施例が開示されている。第2発明と似てい
るけれど以下の4点で両者は異なる。 a)先願考案の場合、負荷状態に応じて3電極のうち2
電極が活用され、3電極は同時に活用されないが、第2
発明では3電極が同時に活用される。 b)先願考案だと外側電極も主電極であるが、第2発明
では外側電極は補助電極である。 c)外側電極を補助電極にしたことに第2発明の特徴が
有り、その結果、主ギャップ(両中心電極間ギャップ)
のギャップ長を自由に設定でき、先願考案ほど両点火プ
ラグをかなり接近させたり、中心電極を長く突き出す必
要が無いから、先願考案に比べて両点火プラグの固着位
置関係に自由度が有ったり、プレイグニションし難く、
両中心電極の消耗が少なくて済む。 d)先願考案の場合1つの点火プラグの中心電極と外側
電極がワイド・ギャップを形成するためそのギャップは
沿面放電型に近くなるので、その放電プラズマ・ビーム
はその絶縁碍子などの絶縁体壁面に沿って発生し、せっ
かくワイド・ギャップを形成しても着火の面で不利にな
るし、その絶縁体壁面が放電プラズマ・ビームに接触す
るので耐久性に問題が有る。これに対し、第2発明だと
2つの点火プラグの中心電極がワイド・ギャップを形成
するので、放電プラズマ・ビームを混合気中に突き出す
形になり、放電プラズマ・ビームは混合気中を通り、着
火し易くなる。
【0082】5)外側電極の有る点火プラグと外側電極
の無い点火プラグを使って3電極の点火用放電ギャップ
手段を第2発明と違う構成で形成することも可能であ
る。例えば、図54又は図55の様に外側電極を接地し
た主電極206にし、どちらか一方の中心電極を補助電
極207(フローティング状態。アースと絶縁孤立状
態。)にし、他方の中心電極を主電極208にする構成
が以下a)〜d)の4通り考えられるが、次の様な問題
点がa)〜d)それぞれに有る。尚、205は点火装
置、C1〜C6は電極間静電容量である。いずれの場合
も外側電極は接地した主電極206である。 a)図54の様に外側電極を持たない点火プラグの中心
電極を補助電極207にして主電極206(外側電極)
側近くに設けた場合、前述と同様1つの点火プラグの中
心電極と外側電極がワイド・ギャップを形成するので、
そのギャップは沿面放電型になり、着火の面で不利であ
り、前述した様に絶縁碍子などの絶縁体に耐久性の問題
を引き起こす。また、点火プラグの絶縁碍子などが高誘
電体として作用するため、各中心電極と外側電極(アー
ス)間の電極間静電容量(C3等)は大きくなる。そし
て、点火プラグ本体の金属部分やエンジン本体が接地さ
れてシールド作用するため、両中心電極間の電極間静電
容量(C4)は小さくなる。つまり、各ギャップ長の割
に電極間静電容量C3が電極間静電容量C4に比べて極
端に大きくなってしまう。その結果、印加高電圧は電極
間静電容量C3、C4の静電容量の大きさに反比例して
分圧されるため、印加高電圧のほとんどがギャップ長の
長い主電極208・補助電極207間ギャップに印加さ
れるので、高い印加高電圧が必要である。これでは、こ
れら3電極は3針ギャップの様な本来の機能を果たすこ
とはできない。
【0083】b)図54の様に外側電極を持つ点火プラ
グの中心電極を補助電極207として主電極206(外
側電極)側近くに設けた場合、前項a)と同様に各ギャ
ップ長の割に電極間静電容量C3が電極間静電容量C4
に比べて極端に大きくなるので、これら3電極は本来の
機能を果たせない。たとえ図56の様に中心電極146
を首無しの点火プラグ145の先端部のみに取り付けて
も、絶縁碍子の誘電率と両ギャップ長の関係で電極間静
電容量C3を電極間静電容量C4に比べてギャップ長の
割に小さくできない。但し、図56の例に限らず両中心
電極間にコンデンサを接続し図54の電極間静電容量C
4を大きくすることは可能であるが、点火装置205の
出力電圧の立上りが鈍ってしまうし、高耐電圧、耐熱
性、耐振性などが有大きなコンデンサが必要で、コスト
・アップになるし、実用的でない。
【0084】c)図55の様に外側電極を持たない点火
プラグの中心電極を補助電極207として主電極208
(もう1つの中心電極)側近くに設けた場合、前述と同
様1つの点火プラグの中心電極と外側電極がワイド・ギ
ャップを形成するので、そのギャップは沿面放電型にな
り、着火の面で不利となる。しかも、そのワイド・ギャ
ップ長を長く設定すれば、外側電極を持つ点火プラグの
中心電極を外側電極から離し、そして、放電プラズマ・
ビームとなる部分を着火向上のため燃焼室壁面から離す
ためにその中心電極を燃焼室に長く突き出す必要が有
り、これに伴ってその中心電極に近い補助電極207と
なる他方の点火プラグの中心電極も燃焼室に長く突き出
す必要が有るので、両プラグ先端温度が上がり易く、プ
レイグニション防止の面と両点火プラグの寿命の面で不
利となる。
【0085】d)図55の様に外側電極を持つ点火プラ
グの中心電極を補助電極207として主電極208(も
う1つの中心電極)側近くに設けた場合、その点火プラ
グの外側電極と他方の点火プラグの中心電極がワイド・
ギャップを形成するが、両中心電極が接近するので、そ
の主ワイド・ギャップは沿面放電型に成り易く、前述と
同様に着火の面でまだ不利となる。例:図57。しか
も、その主ワイド・ギャップ長を長く設定すれば、両中
心電極を外側電極から離す必要があり、このため、外側
電極を持つ点火プラグの中心電極を燃焼室に長く突き出
す必要が有り、これに伴って主電極208となる他方の
点火プラグの中心電極も燃焼室に長く突き出す必要が有
るので、両プラグ先端温度が上り易く、プレイグニショ
ン防止の面と両点火プラグの寿命の面で不利となる。
例:図57。ただし、電極間静電容量C6が電極間静電
容量C5に比べて極端に小さくなり、印加高電圧のほと
んどが両中心電極間に印加されるので、第2発明より絶
縁破壊し易くなるという利点は有る。この事は前項c)
の場合についても言える。
【0086】6)第2発明の場合、例えば図31の様に
点火コイル214の2次巻線のアース等に対する静電容
量を含めて中心電極86、221のアース等に対する両
静電容量はほとんど同じになるから、第2発明の概略図
を示す図60の電極間静電容量C1、C2もほとんど同
じになる。このため、印加高電圧の半分が主電極206
・補助電極207間に印加され、一番最初の火花放電が
ギャップ長の短い主電極206・補助電極207間で発
生するので、3針ギャップの様な本来の機能を果たすこ
とができる。
【0087】7)第2発明の場合たとえば図60の点火
装置205の出力点火エネルギー等を小さくすると、主
電極206・補助電極207間ギャップだけで火花放電
などを発生させることができるので、着火が容易な場合
そうすることによって点火エネルギー等を節約すること
ができるし、電磁波障害対策にもなる。点火エネルギー
等を制御できる点火装置2例を図58、図59に示す。
509はマイナス電圧を出力するDC−DCコンバータ
回路である。各入力端子500、501にゲート順バイ
アス電圧(プラスのゲート電圧)を入力して各トランジ
スタ502をオンにすると、放電するコンデンサの数を
2つにできる。各ゲート電圧をゼロにして各トランジス
タ502をオフにすると、放電するコンデンサの数を1
つにできる。
【0088】8)図31〜図40の各実施例またはその
一部を変更した各実施例おいて対向させた2つの点火プ
ラグを使って、第1発明の図22〜図26の各実施例の
様にプラズマ・ジェット点火装置を構成することもでき
るし、あるいは、第1発明の図12の実施例の様に燃料
の噴射ノズルの前に点火用放電ギャップを構成すること
もできる。前者の場合省エネルギーにはならない。
【0089】
【第2発明の先行技術】 a)実開昭56−66072号 b)実開昭56−71925号 c)特開昭59−173566号 d)特開昭60−237164号 e)特開平2−123281〜2号 f)特開平2−149770号 g)特開平2−286880号 h)特開平5−59953号 i)特開平5−60047号 j)実願平5−45559号
【0090】
【第3発明の背景技術】点火プラグの最も基本的な機能
である飛火現象は、火花放電特性とか、絶縁破壊電圧な
どで表現され、できるだけ低い電圧で放電することが望
まれる。あるいは、同じ絶縁破壊電圧でもできるだけギ
ャップ長を長くすることが着火性能向上の面から望まれ
る。要するにギャップ長の割に絶縁破壊電圧が低いこと
が望まれるのである。この事は絶縁破壊後の放電維持電
圧についても同じである。ところで、絶縁破壊電圧を安
定化させるために補助電極を近くに設けた主電極とそう
でない主電極を対向させた3針電極が古くから知られて
おり、これは第3電極と高電圧電極間の火花放電の照射
効果ならびにイオン供給作用を利用しているが、この絶
縁破壊電圧を安定化させる方法を点火プラグに応用する
ことができる。
【0091】その作用を図60の点火用放電ギャップ手
段の概略図を用いて説明する。図中C1は主電極206
と補助電極207の間の電極間静電容量、C2は主電極
208と補助電極207の間の電極間静電容量、205
は点火装置である。点火装置205が両主電極206、
208間に高電圧を出力すると、先ず、補助電極207
に近い主電極206と補助電極207の間で絶縁破壊が
起こり、火花放電が発生し、グロー放電などの自続放電
に移行する。その放電電流が電極間静電容量C2を充電
し、同時に主電極206から補助電極207に向かう電
子またはイオンの一部が補助電極207ではなく主電極
208へ向かうので、又は、同時に補助電極207から
主電極206に向かう電子またはイオンの一部が主電極
206ではなく主電極208へ向かうので、補助電極2
07・主電極208間の絶縁破壊電圧が通常より低下す
る。その結果、電極間静電容量C2の充電電圧がその低
下した絶縁破壊電圧に達すると、補助電極207・主電
極208間で火花放電が発生し、続いて両主電極206
・208間でグロー放電等の自続放電に移行する。
【0092】しかしながら、主電極206・補助電極2
07間の放電電流は電極間静電容量C2によって制限さ
れるから、主電極208へ向かう電子またはイオンの量
も制限され、『主電極206又は補助電極207と主電
極208間の絶縁破壊電圧の低下は不充分となってしま
う』という第1の問題点が有る。( 第 1 の 問
題 点 )
【0093】一方、電極間静電容量C2の充電電流はそ
の自続放電の放電抵抗によって制限されるから、『補助
電極207・主電極208間電圧の立上りが遅れてしま
う』という第2の問題点が有る。 (
第 2 の 問 題 点 ) この事は補助電極207・主電極208間での火花放電
の発生遅れに繋がる。
【0094】さらに、その様な3電極型の点火用放電ギ
ャップ手段は第3電極と高電圧電極間の火花放電の照射
効果ならびにイオン供給作用を利用しているため、火花
放電後のグロー放電などの自続放電には前記効果や作用
は働かないので、『その放電維持電圧は低くならない』
という第3の問題点が有る。( 第 3 の 問 題
点 )
【0095】
【第3発明の目的】そこで、第3発明は、絶縁破壊電圧
を充分に低下させ、両電極間電圧の立上りを速やかにな
り、放電維持電圧は低くできる点火用放電ギャップ手段
を提供することを目的としている。
【0096】
【第3発明の開示】即ち、第3発明は、第1、第2の電
極を対向させて1対の放電電極を形成し、各前記電極か
ら両者のギャップ長より広い間隔を開けて第3の電極を
設けて前記第1又は第2の電極と前記第3の電極で別の
1対の放電電極を形成し、前記第1、第2の電極間に電
圧を出力して放電を発生させる放電発生手段を設けた点
火用放電ギャップ手段である。
【0097】このことによって、前記放電発生手段が
「常時」もしくは「前記第1又は第2の電極と前記第3
の電極の間に印加される電圧に同期して」前記第1、第
2の電極間に放電を発生させ、直接その放電電流を供給
するので、その放電電流は前記第1又は第2の電極と前
記第3の電極の間の電極間静電容量によって制限される
ことはない。その結果、前記第3の電極へ向かうイオン
又は電子の量もその電極間静電容量によって制限されな
いから、前記第1又は第2の電極と前記第3の電極の間
の絶縁破壊電圧は充分に低下する、という効果が生じ
る。( 第 1 の 効 果 ) この事は第1、第2発明と同様点火ノイズによる電磁波
障害の対策にもなる。
【0098】一方、外部の点火装置などが前記第1又は
第2の電極と前記第3の電極の間に直接高電圧を供給す
ることになるので、その電極間静電容量の充電電流は前
記第1、第2の電極間に発生する自続放電の放電抵抗に
よって制限されることはない。その結果、前記第1又は
第2の電極と前記第3の電極の間の電圧は速やかに立ち
上がる、という効果が生じる。 ( 第
2 の 効 果 ) この事は前記第1又は第2の電極と前記第3の電極の間
で放電が速やかに発生することに繋がる。
【0099】自続放電中も前記放電発生手段が前記第1
又は第2の電極から電子又はイオン等を供給するので、
前記第1又は第2の電極と前記第3の電極の間の放電維
持電圧は低くなる、という効果が生じる。
( 第 3 の 効 果 )
【0100】尚、その放電ギャップ長の割に絶縁破壊電
圧や放電維持電圧の低下に伴って高電圧を供給する点火
装置の出力電圧を減らして節約できる分をその出力電流
の増加に回すことができるから、その点火装置の出力電
力を増やさず一定のままその出力電流を増加させること
ができる。例えば、同じ1次側電流(、同じ1次側励磁
インダクタンス)のまま点火コイルの巻数比を下げて2
次側電流を増加させることができる。その結果、その点
火装置の出力電力を増やさずにその放電電流値を大きく
することによってその放電プラズマ・ビームをさらに太
くすることができる、という効果も有る。
( 追 加 効 果 )
【0101】また、同一の点火出力電力なら、点火装置
の2次側最大出力電圧を低く、あるいは、2次側出力電
流を大きく設定できる点火用放電ギャップ手段で有れば
有る程、両放電電極手段間の静電容量、高圧コードの浮
遊容量もしくは点火コイルの巻線間静電容量あるいはこ
れらの絶縁抵抗、漏洩電流などの影響を受け難くなるの
で、2次側出力電圧の立上り(マイナス電圧の場合なら
立下り)が鋭くなり、点火タイミングのずれが小さくな
り、しかも、かぶりに強くなる、という効果が有る。
( 追
加 効 果 ) 前記第1、第2の電極間を放電で加熱すること自体もこ
れら電極に関してはかぶりに強くなる、という効果が有
る。特に前記第1、第2の電極間にアーク放電を発生さ
れる場合はそうである。
【0102】さらに、加熱した前記第1、第2の電極間
の放電も着火そのものに寄与するし、従来の放電電極が
火花から火種を経て成長過程にある火炎核を冷却してそ
の成長を妨げる消炎作用を前記第1、第2の電極は前記
第3の電極3間との放電に対してしないので、着火性能
がさらに向上する。 ( 追 加 効 果 ) それから、強力な火種が必要な時だけ前記第1又は第2
の電極と前記第3の電極3間でスパークを発生させ、そ
うでない時は前記第1、第2の電極間でスパークを発生
させることも可能である。
【0103】
【第3発明を実施するための最良の形態】第3発明をよ
り詳細に説明するために以下添付図面に従ってこれを説
明する。図61の実施例では、電極201、202、2
03が前述の第1、第2、第3の電極に、放電発生手段
204が前述の放電発生手段に、それぞれ相当する。2
05は外部から接続される点火装置である。放電発生手
段204は高電圧を出力しっ放しする高電圧出力手段ま
たは点火装置などか、点火装置205の高電圧出力に同
期して高電圧を出力する高電圧出力手段または点火装置
などとなる。
【0104】その作用は次の通りである。放電発生手段
204が前もって、もしくは、電極201又は202と
電極203に印加される高電圧に同期して電極201・
202間に自続放電を発生させ、維持し、直接放電電流
を供給するので、電極201又は202から電極203
へ向かうイオン又は電子は充分に供給され、電極201
又は202・電極203間の絶縁破壊電圧は充分に低下
する。(第1の効果) 一方、外部の点火装置205が電極201又は202・
電極203間に直接高電圧を供給することになるので、
その電極間電圧の立上りは電極201・202間の自続
放電の放電抵抗に邪魔されず、速くなる。
(第2の効果) このため、電極201又は202・電極203間で放電
が速やかに発生する。
【0105】図62の実施例は半球形の燃焼室224と
第3発明を組み合わせたもので、図中209はDC−D
Cコンバータ、160は点火制御手段、225はシリン
ダー・ヘッド、226はピストン・ヘッドである。点火
プラグ220の中心電極223と外側電極222が前述
の第1、第2の電極に、外側電極を持たない点火プラグ
219の中心電極221が前述の第3の電極に、それぞ
れ相当する。この実施例では前述の放電発生手段と外部
の点火装置は1つにまとめられており、両者は点火制御
手段160に従って同時に高電圧を出力するが、両電圧
極性は互いに逆の方が良く、特に中心電極223がマイ
ナス電圧になるのが良い。また、図62には中心電極2
21は長めに画いてあるが、早期着火防止と電極消耗防
止のために点線で示す様にそれを短くしても構わない。
【0106】尚、中心電極221・「外側電極222又
は中心電極223」間の絶縁破壊電圧だけを低下させる
ならば、外側電極222・中心電極223間の放電期間
は中心電極221・「外側電極222又は中心電極22
3」間の放電期間より短くても良い。しかし、自続放電
が混合気のスワールやタンブル等の高速気流によって吹
き消され難くする等のために中心電極221・「外側電
極222又は中心電極223」間の放電維持電圧も低下
させたいのであれば、少なくとも放電維持期間中、外側
電極222・中心電極223間で放電を発生し続けなけ
ればならない。特に、外側電極222・中心電極223
間の放電をアーク放電にして、極めて高い密度で熱電子
放射を行えば、第1発明と同様に中心電極221・「外
側電極222又は中心電極223」間の放電維持電圧は
さらに低下し、混合気のスワールやタンブル等の高速気
流に対してその自続放電はさらに吹き消され難くなる。
【0107】図63の実施例はクサビ形の燃焼室231
と第3発明を組み合わせたものである。図中230はシ
リンダー・ヘッド、232はピストン・ヘッドである。
図では点火プラグ228とバルブ229が接触している
様に見えるが、クランク軸とカム軸は図面と垂直方向に
あり、図では重なって見える2つのバルブ229の間の
ほぼ中央線上に点火プラグ228が固着される。多気筒
の場合、点火プラグ227、228が他のエンジン構成
要素にぶつからない様にできるので、この様な両点火プ
ラグの固着位置が有利である。尚、放電発生手段、点火
装置、電気配線などは省略されているが、図62の実施
例で使っているそれらや後述する図64〜図66の実施
例などを使うことができる。
【0108】図64、図65の各回路は外部の点火装置
と1つにまとめた前述の放電発生手段(構成要素)の実
施例である。図中209、239、240はDC−DC
コンバータ、260は点火制御手段である。図64の回
酪ではDC−DCコンバータ209、239が各コンデ
ンサを別々の最適な電圧に充電する。図65の回路では
点火コイル215を省略してDC−DCコンバータ24
0の電圧で直接出力する。どちらも図62の実施例中に
有る「放電発生手段と点火装置の組合せ」の代わりに使
うことができる。尚、図64〜図65の各回路では前述
の放電発生手段も外部の点火装置もCDI式点火装置で
あるが、どちらか一方が、又は、両方とも電流遮断式点
火装置、圧電式点火装置など他方式の点火装置であって
も良い。
【0109】図66の実施例は直列インバータ式点火装
置を用いたもので、点火が容易な時はトランジスタ50
2をオフ制御してコンデンサ210の充放電を停止し
て、主電極203に高電圧を印加せず、この電極で火花
放電などを発生させないで、点火エネルギーを節約した
り、電極消耗を防止する。
【0110】図67の実施例は請求項44記載の点火配
電手段に対応し、直列インバータ式点火装置を用いたも
のである。スイッチ30、31に対して点火コイル21
5、コンデンサ210、ダイオード38、39、トラン
ジスタ502、主電極201、203及び補助電極20
2が2組対等に接続されているが、点火用放電ギャップ
手段が3つ以上必要な場合、同様に必要な組数だけスイ
ッチ30、31に対して対等に接続すれば良い。
【0111】図68の実施例は請求項45記載の点火配
電手段に対応し、サイリスタ式のフォト・カプラー4つ
を用いてネロー・ギャップ側の高電圧配電を行ってい
る。
【0112】図69の実施例は、2つ設けた補助電極2
02、212の使用を2つの高耐電圧ダイオードで切り
換える点火用放電ギャップ手段で、第4発明の実施例で
もある。図70の実施例は、図69の実施例において2
つの点火回路部を1つにまとめた点火用放電ギャップ手
段で、第4発明の実施例である。放電ギャップに極性効
果が有る場合に便利である。どちらも両高耐電圧ダイオ
ードの向きを逆にすることもできる。 (参考:電気
学会出版の『電離気体論』の「極性効果」。)
【0113】図32の様なクサビ形を変形した燃焼室9
7等と第3発明を組み合わた実施例も可能であるし、図
33の様なバスタブ形を変形した燃焼室117と第3発
明を組み合わせた実施例も可能であるし、図34又は図
36の様な半球形をした燃焼室27又は47等と第3発
明を組み合わた実施例も可能であるし、さらに、図40
の様な点火プラグ52、53の組合せ等と第3発明を組
み合わた実施例も可能である。尚、放電発生手段、点火
装置などに図64〜図66の各実施例、あるいは、「C
DI式点火装置、電流遮断式点火装置、圧電式点火装置
などのいずれか2つを組み合わせたもの(違う方式同士
でも良い。)」を使うことができる。
【0114】第3発明について最後に以下の事を補足す
る。 1) 図62、図46、図32〜図33などの各実施例
では2極型の点火プラグ220、228、92又は12
0が使われているが、これらは「1極型、3極型、4極
型あるいは5極型以上の点火プラグ」又は円周型点火プ
ラグでも構わないし、沿面放電型の点火プラグでも構わ
ない。 2) 第2発明の説明で述べた図41〜図53の各点火
プラグを前述した各実施例で用いた外側電極付きの各点
火プラグの代わりに用いることもできる。 3) 図43、図46、図32〜図34、図36〜図4
0などの各実施例では苛酷な使用条件下に耐える、信頼
性、耐久性および実績のある従来の点火プラグをほとん
どそのまま使うので、これらの実施例にもその様な耐久
性、信頼性および実績が備わっている。
【0115】4) ギャップ長が短い方の放電をアーク
放電にして、極めて高い密度で熱電子放射を行えば、第
1発明と同様にギャップ長が長い方の放電維持電圧はさ
らに低下し、混合気のスワールやタンブル等の高速気流
はその自続放電をさらに吹き消し難くなる、という追加
効果が第3発明に有る。 5) 図62、図63、図32〜図34、図36〜図4
0などの各実施例またはその一部を変更した各実施例お
いて、対向させた点火プラグ2つを使って、第1発明の
図32〜図36の各実施例の様にプラズマ・ジェット点
火装置を構成することもできるし、あるいは、第1発明
の図12の実施例の様に燃料の噴射ノズルの前に点火用
放電ギャップを構成することもできる。
【0116】
【参 考 資 料】
*電気学会出版の『電離気体論』、136ページ、「始
動用球ギャップ」 *コロナ社出版の『高電圧工学』、206ページ、「3
点ギャップ」
【0117】
【先 行 技 術】実開昭56−66072号、
実開昭56−71925号、特開昭60−23716
4号、 特開平2−123282号、実願平5−4
7067号。
【図面の簡単な説明】
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1〜図17】 各図は、第1発明の点火用放電ギャ
ップ手段の実施例を1つずつ示す回路図あるいは構成図
である。
【図18〜図19】 両図は、上下に組み合わせて第1
発明の点火用放電ギャップ手段の1実施例を示す回路図
である。
【図20】 第1発明の点火配電手段の1実施例を示す
回路図である。
【図21〜図26】 各図は、第1発明の点火用放電ギ
ャップ手段の実施例を1つずつ示す回路図あるいは構成
図である。
【図27】 第1発明のシーズド型グロー・プラグの1
実施例の先端部を示す断面図である。
【図28】 第1発明のコイル型グロー・プラグの1実
施例の先端部を示す断面図である。
【図29〜図30】 各図は、第1発明の点火用放電ギ
ャップ手段の実施例を1つずつ示す構成図である。
【図31〜図40】 各図は、第2発明の点火用放電ギ
ャップ手段の実施例を1つずつ示す回路図あるいは構成
図である。
【図41〜図53】 各図は、第2又は第3発明の構成
要素である点火プラグの実施例の先端部を1つずつ示す
正面図あるいは平面図である。
【図54〜図55】 各図は、発明ではない3針型点火
用放電ギャップ手段を1つずつ示す回路図である。
【図56】 図54の3針型点火用放電ギャップ手段の
1例を示す回路図と構成図である。
【図57】 図55の3針型点火用放電ギャップ手段の
1例を示す回路図、構成図である。
【図58〜図59】 各図は、第2発明の点火用放電ギ
ャップ手段で使える点火エネルギー可変型点火装置の回
路を1つずつ示す回路図である。
【図60】 第2発明の点火用放電ギャップ手段の回路
例を示す回路図であり、また、第3発明の先行技術の点
火用放電ギャップ手段などの1例を示す回路図でもあ
る。
【図61〜図62】 各図は、第3発明の点火用放電ギ
ャップ手段の実施例を1つずつ示す回路図あるいは構成
図である。
【図63】 第2又は第3発明の点火用放電ギャップ手
段の1実施例を示す構成図である。
【図64〜図65】 各図は、点火装置と組み合わせた
第3発明の構成要素である放電発生手段の実施例を1つ
ずつ示す回路図である。
【図66】 第3発明の点火用放電ギャップ手段の1実
施例などを示す回路図である。
【図67〜図68】 各図は、第3発明の点火配電手段
の実施例などを1つずつ示す回路図である。
【図69】 第3又は第4発明の点火用放電ギャップ手
段の1実施例を示す回路図である。
【図70】 第4発明の点火用放電ギャップ手段の1実
施例を示す回路図である。
【符号の説明】 2、15 点火装置 4、134 (シーズド型)グロー・プラグ 5 (燃料の)噴射ノズル 6、23、93 (外側電極を持たない)点火プラグ 7、29、49、99 シリンダー・ヘッド 10、40、82 ピストン・ヘッド 12 (コイル型)グロー・プラグ 13、73、83 ヒート・コイル 27、81、84 燃焼室 70、71、74 DC−DCコンバータ 72 遅延回路 76〜78 (点火信号の)入力端子 91 点火装置 100、110 ピストン・ヘッド 18、108、118 バルブ 121、451 噴射口 122 冷却材 123、133 (不燃ガスの)噴射ノズル 125 導電性セラミック管 126 非導電性セラミック製の絶縁体 127 セラミック・ヒーター 145 (首無しの)点火プラグ 160、260 点火制御手段 163 (空気の)噴射ノズル 168 (燃料の)噴射ノズル 183 ヒーター 177〜178 (点火信号の)入力端子 204 放電発生手段 206、208 主電極 207 補助電極 209、239、240 DC−DCコンバータ 214、215 点火コイル 219、446 (外側電極を持たない)点火プラグ 226、232 ピストン・ヘッド 300 耐熱性断熱材 301 レーザー出力装置 302 光ファイバー 312 グロー・プラグ 313 ヒート・コイル 303 (中空状の)放電電極 304 (シーズド型グロー・プラグを流用、中空に
した)放電電極手段 409 DC−DCコンバータ 509 (マイナス電圧を出力する)DC−DCコン
バータ
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】 尚、電流遮断式点火装置では信号交流発
電機を使って点火時期前に1次コイルの電流通電開始時
間を制御しているが、これと同様に信号交流発電機を使
って点火時期前にヒート・コイル73の電流通電開始時
間を制御し、点火時期にCDI式点火装置の点火を制御
することも可能である。あるいは、その遅延時間をコン
ピュータで制御して各トリガー時期を算出し、サイリス
タ50、51それぞれをそのコンピュータで直接トリガ
ー制御することも可能である。また、常時ヒート・コイ
ル73に(直流もしくは交流の)小電流を流して予熱し
ておくことも可能である。これらの事は後述する図1
6、図17、図21の各実施例や図18、19両図の実
施例などについても言える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】 図67の実施例は請求項34記載の点火
配電手段に対応し、直列インバータ式放電発生手段を2
つ用いたものである。両放電発生手段は直列インバータ
式点火装置と一体化しており、スイッチ30、31に対
して点火コイル215、コンデンサ210、ダイオード
38、39、トランジスタ502、主電極201、20
3及び補助電極202が2組対等に接続されている。さ
らに点火用放電ギャップ手段が3つ以上必要な場合、同
様に必要な組数だけ点火コイル215等をスイッチ3
0、31に対して対等に接続すれば良い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正内容】
【0111】
【0111】 図68の実施例は請求項35記載の点火
配電手段に対応し、サイリスタ式のフォト・カプラー4
つを用いてネロー・ギャップ側の高電圧配電を行ってお
り、CDI式放電発生手段とCDI式点火装置を一体化
している。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0114
【補正方法】変更
【補正内容】
【0114】 第3発明について最後に以下の事を補足
する。 1) 図62、図63、図32〜図33などの各実施例
では2極型の点火プラグ220、228、92又は12
0が使われているが、これらは「1極型、3極型、4極
型あるいは5極型以上の点火プラグ」又は円周型点火プ
ラグでも構わないし、沿面放電型の点火プラグでも構わ
ない。 2) 第2発明の説明で述べた図41〜図53の各点火
プラグを前述した各実施例で用いた外側電極付きの各点
火プラグの代わりに用いることもできる。 3) 図62、図63、図32〜図34、図36〜図4
0などの各実施例では苛酷な使用条件下に耐える、信頼
性、耐久性および実績のある従来の点火プラグをほとん
どそのまま使うので、これらの実施例にもその様な耐久
性、信頼性および実績が備わっている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正内容】
【0115】4) ギャップ長が短い方の放電をアーク
放電にして、極めて高い密度で熱電子放射などを行え
ば、第1発明と同様にギャップ長が長い方の放電維持電
圧はさらに低下し、混合気のスワールやタンブル等の高
速気流はその自続放電をさらに吹き消し難くなる、とい
う追加効果が第3発明に有る。 5) 図62、図63、図32〜図34、図36〜図4
0などの各実施例またはその一部を変更した各実施例お
いて、対向させた点火プラグ2つを使って、第1発明の
図22〜図26の各実施例の様にプラズマ・ジェット点
火装置を構成することもできるし、あるいは、第1発明
の図12の実施例の様に燃料の噴射ノズルの前に点火用
放電ギャップを構成することもできる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図32
【補正方法】変更
【補正内容】
【図32】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図33
【補正方法】変更
【補正内容】
【図33】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図34
【補正方法】変更
【補正内容】
【図34】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図35
【補正方法】変更
【補正内容】
【図35】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図36
【補正方法】変更
【補正内容】
【図36】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図62
【補正方法】変更
【補正内容】
【図62】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01T 13/18 H01T 13/18 15/00 15/00 C

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料に点火するところに第1の放電電極
    手段を設け、この電極手段と絶縁させて、そして、対向
    させて第2の放電電極手段を設け、前記第1の放電電極
    手段を電気的に加熱する第1の加熱手段を設けたことを
    特徴とする点火用放電ギャップ手段。
  2. 【請求項2】 前記第1の加熱手段として、電流によっ
    て発熱する第1のヒーターとこのヒーターに電流を供給
    する第1の電源手段の組合せを用いたことを特徴とする
    請求項1記載の点火用放電ギャップ手段。
  3. 【請求項3】 前記第1の放電電極手段としてシーズド
    型グロー・プラグの保護金属管又は保護導電性セラミッ
    ク管又は保護導電管又は保護導電カバーを用い、前記第
    1のヒーターとして、前記シーズド型グロー・プラグの
    ヒート・コイルを用いたことを特徴とする請求項2記載
    の点火用放電ギャップ手段。
  4. 【請求項4】 前記第1の放電電極手段と前記第1のヒ
    ーターとして、コイル型グロー・プラグのヒート・コイ
    ルを用いたことを特徴とする請求項2記載の点火用放電
    ギャップ手段。
  5. 【請求項5】 前記第1の加熱手段として、レーザー光
    を出力する第1のレーザー光出力装置とそのレーザー光
    を前記第1の放電電極手段に導き、照射する第1の光フ
    ァイバー又は光ガイド照射手段の組合せを用いたことを
    特徴とする請求項1記載の点火用放電ギャップ手段。
  6. 【請求項6】 前記第1の放電電極手段として、シーズ
    ド型グロー・プラグを流用し、それを中空にし、その保
    護金属管又は保護導電性セラミック管又は保護導電管又
    は保護導電カバーの内側まで前記第1の光ファイバー又
    は光ガイド照射手段を挿入し、その内側からレーザー光
    で加熱できる様にした前記保護金属管又は保護導電性セ
    ラミック管又は保護導電管又は保護導電カバーを用いた
    ことを特徴とする請求項5記載の点火用放電ギャップ手
    段。
  7. 【請求項7】 前記第1の放電電極手段として、外側電
    極の無い点火プラグを流用し、それを中空にし、その中
    心電極の内側まで前記第1の光ファイバー又は光ガイド
    照射手段を挿入し、その内側からレーザー光で加熱でき
    る様にした前記中心電極を用いたことを特徴とする請求
    項5記載の点火用放電ギャップ手段。
  8. 【請求項8】 前記第1、第2の放電電極手段の間に印
    加される電圧に同期して前記第1の放電電極手段をパル
    ス的に加熱する機能を前記第1の加熱手段に持たせたこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の点
    火用放電ギャップ手段。
  9. 【請求項9】 前記第2の放電電極手段として、外側電
    極の無い点火プラグの中心電極を用いたことを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の点火用放電ギャ
    ップ手段。
  10. 【請求項10】 前記第2の放電電極手段を電気的に加
    熱する第2の加熱手段を設けたことを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項に記載の点火用放電ギャップ手
    段。
  11. 【請求項11】 前記第2の加熱手段として、電流によ
    って発熱する第2のヒーターとこのヒーターに電流を供
    給する第2の電源手段の組合せを用いたことを特徴とす
    る請求項10記載の点火用放電ギャップ手段。
  12. 【請求項12】 前記第2の放電電極手段としてシーズ
    ド型グロー・プラグの保護金属管又は保護導電性セラミ
    ック管又は保護導電管又は保護導電カバーを用い、前記
    第2のヒーターとして前記シーズド型グロー・プラグの
    ヒート・コイルを用いたことを特徴とする請求項11記
    載の点火用放電ギャップ手段。
  13. 【請求項13】 前記第2の放電電極手段と前記第2の
    ヒーターとして、コイル型グロー・プラグのヒート・コ
    イルを用いたことを特徴とする請求項11記載の点火用
    放電ギャップ手段。
  14. 【請求項14】 前記第2の加熱手段として、レーザー
    光を出力する第2のレーザー光出力装置とそのレーザー
    光を前記第2の放電電極手段に導き、照射する第2の光
    ファイバー又は光ガイド照射手段の組合せを用いたこと
    を特徴とする請求項10記載の点火用放電ギャップ手
    段。
  15. 【請求項15】 前記第2の放電電極手段として、シー
    ズド型グロー・プラグを流用し、それを中空にし、その
    保護金属管又は保護導電性セラミック管又は保護導電管
    又は保護導電カバーの内側まで前記第2の光ファイバー
    又は光ガイド照射手段を挿入し、その内側からレーザー
    光で加熱できる様にした前記保護金属管又は保護導電性
    セラミック管又は保護導電管又は保護導電カバーを用い
    たことを特徴とする請求項14記載の点火用放電ギャッ
    プ手段。
  16. 【請求項16】 前記第1の放電電極手段として、外側
    電極の無い点火プラグを流用し、それを中空にし、その
    中心電極の内側まで前記第2の光ファイバー又は光ガイ
    ド照射手段を挿入し、その内側からレーザー光で加熱で
    きる様にした前記中心電極を用いたことを特徴とする請
    求項14記載の点火用放電ギャップ手段。
  17. 【請求項17】 前記第1、第2の放電電極手段の間に
    印加される電圧に同期して前記第2の放電電極手段をパ
    ルス的に加熱する機能を前記第2の加熱手段に持たせた
    ことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の点火用放電ギャップ手段。
  18. 【請求項18】 前記第1、第2の放電電極手段と絶縁
    させて、そして、前記第1の放電電極手段と対向させて
    第3の放電電極手段を設けたことを特徴とする請求項1
    〜17のいずれか1項に記載の点火用放電ギャップ手
    段。
  19. 【請求項19】 前記第2の放電電極手段に加熱手段を
    設けない請求項1〜8のいずれか1項に記載の点火用放
    電ギャップ手段と前記第2の放電電極手段に加熱手段を
    設けない請求項1〜8のいずれか1項に記載の点火用放
    電ギャップ手段を一方の第1の放電電極手段と他方の第
    2の放電電極手段が接続される様に並列接続したことを
    特徴とする点火用放電ギャップ手段。
  20. 【請求項20】 各前記第2の放電電極手段として、外
    側電極の無い点火プラグの中心電極を1つずつ用いたこ
    とを特徴とする請求項19記載の点火用放電ギャップ手
    段。
  21. 【請求項21】 前記第2の放電電極手段に加熱手段を
    設けない請求項1〜8のいずれか1項に記載の点火用放
    電ギャップ手段と前記第2の放電電極手段に加熱手段を
    設けない請求項1〜8のいずれか1項に記載の点火用放
    電ギャップ手段が有って、前者の第1の放電電極手段か
    ら後者の第2の放電電極手段に向かって第1、第2の非
    可制御スイッチング手段を直列接続し、後者の第1の放
    電電極手段から前者の第2の放電電極手段に向かって第
    3、第4の非可制御スイッチング手段を直列接続し、前
    記第1、第2の非可制御スイッチング手段の接続点と前
    記第3、第4の非可制御スイッチング手段の接続点を両
    入力端子としたことを特徴とする点火用放電ギャップ手
    段。
  22. 【請求項22】 各前記第2の放電電極手段として、外
    側電極の無い点火プラグの中心電極を1つずつ用いたこ
    とを特徴とする請求項21記載の点火用放電ギャップ手
    段。
  23. 【請求項23】 前者の第1の放電電極手段から前者の
    第2の放電電極手段に向かって第5の非可制御スイッチ
    ング手段を接続し、後者の第1の放電電極手段から後者
    の第2の放電電極手段に向かって第6の非可制御スイッ
    チング手段を接続したことを特徴とする請求項21又は
    22記載の点火用放電ギャップ手段。
  24. 【請求項24】 各前記第1の放電電極手段をアースし
    たことを特徴とする請求項21、22又は23記載の点
    火用放電ギャップ手段。
  25. 【請求項25】 前記第2の放電電極手段に加熱手段を
    設けない請求項1〜8のいずれか1項に記載の点火用放
    電ギャップ手段が所定の数だけ有って、これら点火用放
    電ギャップ手段を少なくとも2つ以上ずつ又は全部前記
    第2の放電電極手段同士が接続される様に並列接続し、
    各前記第1の加熱手段の加熱のタイミングを切り換える
    加熱タイミング切換え手段を設けたことを特徴とする点
    火配電手段。
  26. 【請求項26】 各前記第2の放電電極手段として、外
    側電極の無い点火プラグの中心電極を1つずつ用いたこ
    とを特徴とする請求項25記載の点火配電手段。
  27. 【請求項27】 その加熱先端部内にヒーター線を平面
    的に渦巻き状に巻き、その加熱先端部を金属管又は導電
    性セラミック管又は導電管又は導電体でカバーしたこと
    を特徴とするシーズド型グロー・プラグ。
  28. 【請求項28】 そのヒート・コイルを高温度において
    も非導電性であり、熱衝撃機械的強度が大きい耐熱性断
    熱材で取り囲み、そのヒート・コイルの先端部を露出し
    たことを特徴とするコイル型グロー・プラグ。
  29. 【請求項29】 そのヒート・コイルの先端露出部分の
    ヒーター線だけを部分的に太くしたことを特徴とする請
    求項28記載のコイル型グロー・プラグ。
  30. 【請求項30】 第1の点火プラグの中心電極と外側電
    極を持たない第2の点火プラグの中心電極を燃焼室内で
    対向させて1対の放電電極を形成し、前記第1の点火プ
    ラグの外側電極を補助電極としたことを特徴とする点火
    用放電ギャップ手段。
  31. 【請求項31】 第1、第2の点火プラグ両方の中心電
    極を燃焼室内で対向させて1対の放電電極を形成し、前
    記各点火プラグの外側電極を補助電極としたことを特徴
    とする点火用放電ギャップ手段。
  32. 【請求項32】 外側電極を持たない第1、第2の点火
    プラグ両方の中心電極を燃焼室内で対向させて1対の放
    電電極を形成し、前記燃焼室の内壁から一方の前記中心
    電極の近辺に導電性の突起物を設けて補助電極としたこ
    とを特徴とする点火用放電ギャップ手段。
  33. 【請求項33】 第1、第2の電極手段を対向させて第
    1の1対の放電電極手段を形成し、前記各電極手段から
    両者のギャップ長より広い間隔を開けて第3の電極手段
    を設けて前記第1又は第2の電極手段と前記第3の電極
    手段で第2の1対の放電電極手段を形成し、前記第1、
    第2の電極手段間に電圧を出力して放電を発生させる放
    電発生手段を設けたことを特徴とする点火用放電ギャッ
    プ手段。
  34. 【請求項34】 請求項33記載の点火用放電ギャップ
    手段が所定の数だけ有って、少なくとも2つ以上ずつ又
    は全ての前記第2の1対の放電電極手段を前記第3の放
    電電極手段同士が接続される様に並列接続し、 どの前記放電発生手段に電圧を出力させるかを選択する
    電圧出力選択手段を設けたことを特徴とする点火配電手
    段。
  35. 【請求項35】 請求項33記載の点火用放電ギャップ
    手段が所定の数だけ有って、少なくとも2つ以上ずつ又
    は全ての前記第2の1対の放電電極手段を前記第3の放
    電電極手段同士が接続される様に並列接続し、全ての前
    記放電発生手段を1つにまとめ、その出力電圧をどの前
    記第1の1対の放電電極手段に印加するか選択する電圧
    印加選択手段を設けたことを特徴とする点火配電手段。
JP34597695A 1994-11-28 1995-11-28 点火用放電ギャップ手段、点火配電手段、シーズド 型グロー・プラグ、コイル型グロー・プラグ、点火 用放電ギャップ手段および点火配電手段 Pending JPH08232824A (ja)

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US6790113B1 (en) 1998-11-27 2004-09-14 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Method and apparatus for making spark plug
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