JPH08231733A - 繊維強化樹脂シートの製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂シートの製造方法

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JPH08231733A
JPH08231733A JP3488495A JP3488495A JPH08231733A JP H08231733 A JPH08231733 A JP H08231733A JP 3488495 A JP3488495 A JP 3488495A JP 3488495 A JP3488495 A JP 3488495A JP H08231733 A JPH08231733 A JP H08231733A
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JP
Japan
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fiber
resin sheet
reinforced resin
weight
wet paper
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JP3488495A
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Katsushi Ogami
勝志 大上
Takaomi Ishikawa
敬臣 石川
Eisuke Yamaya
英輔 山屋
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿式抄造法による湿紙を積層した曲げ強度特
性に優れた繊維強化樹脂シートの製造方法を提供する。 【構成】 湿式抄造法で抄造した湿紙で、ガラス繊維お
よび熱可塑性樹脂粉末からなる含水率20〜80重量%
の湿紙を少なくとも2枚以上積層して後、加熱加圧して
一体化することを特徴とする繊維強化樹脂シートの製造
方法。好ましくは、湿紙の含水率が30〜60重量%で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化樹脂シートの
製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、曲げ強
度特性に優れた繊維強化樹脂シートの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、繊維強化樹脂シートは、2種
以上の素材を組合わせたもので、それぞれの素材よりも
優れた特性を引き出すことのできる複合材料として多く
の分野に用途開発されてきている。
【0003】複合材料は、そのマトリックスの種類によ
って分類することができ、マトリックスが、ゴム、プラ
スチック、金属、セラミックスによってそれぞれの繊維
強化複合材料とすることができる。
【0004】中でも、ガラス繊維を主体としてマトリッ
クスにプラスチックを用いた繊維強化プラスチック(Fi
ber Reinforced Plastic)が広く応用されている。該繊
維強化プラスチックは、プラスチックとして熱硬化性樹
脂あるいは熱可塑性樹脂を主体とする2種類に分類され
る。
【0005】後者の熱可塑性樹脂を用いたものは、加熱
加圧により成形することができることから広く利用され
ている。
【0006】このような熱可塑性樹脂を用いた繊維強化
樹脂シートについては、例えば、特開平2−51536
号公報が挙げられる。同公報では、熱可塑性樹脂と繊維
径、繊維長を特定した2種類の補強繊維、例えば、ガラ
ス繊維、カーボン繊維、セラミック繊維からなる補強繊
維とを用い、短繊維と長繊維の補強繊維を混合使用する
ことでシートの表面平滑性と深絞り性を改良した繊維補
強熱可塑性樹脂シートを開示している。
【0007】その製造方法としては、乾式不織布の製造
法により原反を製造し、次いでホットプレートを用いて
原反を構成する熱可塑性樹脂を溶融すると共に補強繊維
と結合一体化させる方法を挙げている。また、抄紙法に
より粉末状熱可塑性樹脂と補強繊維とから原反を製造
し、インラインまたはオフラインでベルトプレスなどの
ホットプレスを用いて、該熱可塑性樹脂を溶融すると共
に補強繊維と結合一体化させる方法を挙げている。
【0008】具体的には、湿式抄紙法により作製したウ
ェブ(原反)を、多数枚積層した後、脱水して加熱乾燥
し、シート成形プレスを用いて加熱加圧し、常温で加圧
冷却して繊維補強熱可塑性樹脂シートを形成させる方法
である。
【0009】しかしながら、同公報による繊維補強熱可
塑性樹脂シートは、積層後の脱水工程における具体的な
条件がなく、繊維補強熱可塑性樹脂シート自体の曲げ強
度特性を改善するには至っていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ガラ
ス繊維および熱可塑性樹脂粉末で構成され、曲げ強度特
性に優れた繊維強化樹脂シートの製造方法を提供するも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記に鑑
み鋭意研究した結果、本発明の繊維強化樹脂シートの製
造方法を発明するに至った。
【0012】即ち、本発明の繊維強化樹脂シートの製造
方法は、湿式抄造法で抄造した湿紙で、ガラス繊維およ
び熱可塑性樹脂粉末からなる含水率20〜80重量%の
湿紙を少なくとも2枚以上積層して後、加熱加圧して一
体化することを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の繊維強化樹脂シートの製造
方法において、湿紙は、含水率30〜60重量%である
ことが好ましい。
【0014】以下、本発明の繊維強化樹脂シートの製造
方法について、詳細に説明する。
【0015】本発明の繊維強化樹脂シートの製造方法
は、湿式抄造法によって抄造された湿紙を多数枚積層す
る際に、含水率を規定した該湿紙を用いて製造すること
を特徴とするもので、製造された繊維強化樹脂シートは
曲げ強度特性に優れた特長を備えたものである。
【0016】本発明の繊維強化樹脂シートの製造方法に
おいて、湿紙は湿式抄造法によって抄造したものであ
り、これを多数枚積層する際に、その湿紙を脱水し、含
水率を20〜80重量%、好ましくは30〜60重量%
とすることが必要である。含水率が本発明で規定する範
囲内にある場合には、多数枚の湿紙を1枚毎に積層して
いく際に、表面の平滑性を損わず、強化用のガラス繊維
が水平方向に配列した状態で積層されるため、曲げ強
度、耐衝撃性に優れたシートが得られる。
【0017】ここで、湿紙の含水率が10重量%未満で
は、単紙の強度が弱く、積層が困難であり、また表面性
が悪いシートとなる。また、含水率が80重量%を超え
て多いと、湿紙を積層し、一体化する場合、湿紙が崩れ
やすく積層が困難であり、また熱プレス加工時亀裂が生
じる。
【0018】本発明の繊維強化樹脂シートは、補強繊維
としてガラス繊維、およびマトリックスとして熱可塑性
樹脂粉末からなる。
【0019】ガラス繊維としては、繊維径が5〜15μ
m、繊維長が5〜20mmであるものが好ましく用いら
れ、この範囲内にあれば、1種以上を組合わせて用いて
もよい。
【0020】熱可塑性樹脂粉末としては、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン6
6などのポリアミド樹脂などが挙げられる。その形状
は、円形状、球状、繊維状など任意の形状のものでよ
い。
【0021】また、用いられる熱可塑性樹脂粉末の大き
さとしては、粒子径が50〜1000μm、好ましくは
100〜500μmである。
【0022】本発明の繊維強化樹脂シートにおいて、構
成素材の混合比率は、ガラス繊維と熱可塑性樹脂粉末が
重量比(重量%)で、20〜80:80〜20、好まし
くは30〜70:70〜30である。ここで、ガラス繊
維が20重量%未満であると、繊維強化樹脂シート自体
の強度が低下し、80重量%を超えると熱可塑性樹脂に
よる接着性が劣る。
【0023】さらに、ガラス繊維および熱可塑性樹脂粉
末を用いて抄造する場合、他の添加剤として、アニオン
性またはカチオン性高分子結合剤、ポリエチレンイミ
ン、ジアルデヒド澱粉、メチロール化ポリアミドなどの
湿潤紙力増強剤、カルボキシメチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、変性澱粉などの乾燥紙力増強剤、界面
活性剤、増粘剤などが挙げられる。これらは、その特性
に応じて適宜、量、種類を代えて使用することができ
る。
【0024】本発明において、積層する前の湿紙につい
ては、乾燥坪量として特に限定するものではないが、1
00〜300g/m2であることが好ましい。
【0025】本発明の繊維強化樹脂シートの製造方法
は、湿式抄造法により、予めガラス繊維と熱可塑性樹脂
粉末とを混合し、水分散して抄紙スラリーとし、これを
用いて湿紙を抄造するが、抄造した湿紙を多数枚積層す
る工程の以前に、湿紙の含水率を本発明の範囲内に調整
し、インラインまたはオフラインで積層し、ホットプレ
スにより、加熱加圧して一体化するものである。
【0026】
【作用】本発明の繊維強化樹脂シートの製造方法は、湿
式抄造法によって抄造された湿紙を多数枚積層する際
に、含水率を規定した該湿紙を用いて製造することによ
り、曲げ強度特性に優れた特長を備えた繊維強化樹脂シ
ートを得ることができる。
【0027】湿式抄造法によって抄造した湿紙は、強化
用のガラス繊維が水平方向に配列しており、これを多数
枚積層することにより、曲げ強度、耐衝撃性に優れた繊
維強化樹脂シートを得ることが出来る。含水率が本発明
で規定する範囲内にある場合には、表面平滑性に優れ、
紙層崩れを生じない繊維強化樹脂シートを得ることがで
きる。
【0028】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明はこれに限定されるものではない。以
下における部、%はすべて重量によるものである。
【0029】実施例1 繊維径10μm、繊維長13mmのガラス繊維を40重
量部、熱可塑性樹脂粉末として粒子径200μmのポリ
プロピレン粉末60重量部、ノニオン性界面活性剤3重
量部とを水5000重量部に投入し、ディスインを用い
て10分間攪拌した後、0.2重量%の抄紙スラリーを
調製した。調製した抄紙スラリーを用いて湿式抄紙機に
より、乾燥坪量200g/m2となるように抄造し、含水率
30重量%の湿紙を得た。ここで得た湿紙を金属ドラム
に巻付け、10枚分の湿紙が重なるようにして積層させ
た。続いて、積層したシートの一辺を切断し、金属板上
に載せ、温度220℃、圧力5Kg/cm2の条件で加熱加圧
し、乾燥坪量2000g/m2の繊維強化樹脂シートを得
た。
【0030】実施例2 実施例1で用いたガラス繊維の代りに、繊維径5μm、
繊維長20mmのガラス繊維を用い、湿紙の含水率を6
0重量%とした以外は実施例1と同様にして実施例2の
繊維強化樹脂シートを得た。
【0031】実施例3 実施例2で用いた熱可塑性樹脂粉末の代りに、粒子径3
00μmのポリエチレン粉末を用い、湿紙の含水率を4
0重量%とした以外は実施例2と同様にして実施例3の
繊維強化樹脂シートを得た。
【0032】実施例4 実施例1で用いたガラス繊維と熱可塑性樹脂粉末の混合
比をそれぞれ30重量部と70重量部とし、湿紙の含水
率を20重量%とした以外は実施例1と同様にして実施
例4の繊維強化樹脂シートを得た。
【0033】実施例5 実施例1で用いたガラス繊維と熱可塑性樹脂粉末の混合
比をそれぞれ70重量部と30重量部とし、湿紙の含水
率を80重量%とした以外は実施例1と同様にして実施
例5の繊維強化樹脂シートを得た。
【0034】比較例1 実施例4で作製した湿紙の含水率を10重量%とした以
外は実施例4と同様にして比較例1の繊維強化樹脂シー
トを得た。毛布からドラムに転移する際、毛布にシート
がとられ、積層しにくかった。また、ドラムから金属板
に転移する際、ドラムからの剥離が悪く表面性の悪いシ
ートであった。
【0035】比較例2 実施例5で作製した湿紙の含水率を90重量%とした以
外は実施例5と同様にして比較例2の繊維強化樹脂シー
トを得た。ドラムに湿紙を積層する際、紙層が崩れ割れ
が若干見られた。
【0036】上記実施例1〜5および比較例1〜2で作
製した繊維強化樹脂シートについて、下記の評価方法に
より評価し、その結果を表1に示した。
【0037】[曲げ強度]曲げ強度(kgf/mm2
は、JIS K7203に準じて測定した。
【0038】[曲げ弾性率]曲げ弾性率(kgf/mm
2 )は、JIS K7203に準じて測定した。
【0039】[Izod衝撃強度]Izod衝撃強度(kgf
・cm/cm)は、 JIS K7111に準じて測定
した。
【0040】
【表1】
【0041】評価:上記実施例で得られた繊維強化樹脂
シートは、いずれの特性においても優れていた。一方、
比較例1の繊維強化樹脂シートは、含水率が低い値であ
ったため、表面性及び曲げ強度が劣った。また、比較例
2の繊維強化樹脂シートは、含水率が高すぎるため、い
ずれの特性も劣った。
【0042】
【発明の効果】本発明は、湿式抄造法により抄造した湿
紙の含水率が特定範囲にあるものを用いて多数枚積層し
て一体化する繊維強化樹脂シートの製造方法であり、湿
紙の含水率を特定化することで、繊維強化樹脂シートの
曲げ強度特性を向上させることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式抄造法で抄造した湿紙で、ガラス繊
    維および熱可塑性樹脂粉末からなる含水率20〜80重
    量%の湿紙を少なくとも2枚以上積層した後、加熱加圧
    して一体化することを特徴とする繊維強化樹脂シートの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 湿紙が、含水率30〜60重量%である
    ことを特徴とする請求項1記載の繊維強化樹脂シートの
    製造方法。
JP3488495A 1995-02-23 1995-02-23 繊維強化樹脂シートの製造方法 Pending JPH08231733A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013540917A (ja) * 2010-09-14 2013-11-07 エルジー・ハウシス・リミテッド 混用不織布及び防水コーティング層を用いた無機質ボード用表面防水紙及びこれを製造する方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013540917A (ja) * 2010-09-14 2013-11-07 エルジー・ハウシス・リミテッド 混用不織布及び防水コーティング層を用いた無機質ボード用表面防水紙及びこれを製造する方法

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