JPH08229680A - 消耗電極式パルスアーク溶接機の出力制御装置 - Google Patents

消耗電極式パルスアーク溶接機の出力制御装置

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JPH08229680A
JPH08229680A JP31697395A JP31697395A JPH08229680A JP H08229680 A JPH08229680 A JP H08229680A JP 31697395 A JP31697395 A JP 31697395A JP 31697395 A JP31697395 A JP 31697395A JP H08229680 A JPH08229680 A JP H08229680A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸ガスを主成分とするシールドガスを用い
た消耗電極式パルスアーク溶接において、ワイヤ端の溶
滴離脱に伴って発生するアーク長の増加を電圧あるいは
抵抗値の増加として電気的に検出し、溶滴離脱を検知し
た時点から溶滴が完全に溶融池に移行するまでの間に溶
接出力を低下させることによってワイヤ端より離脱後の
ドロップ移行中の溶滴に対するアーク力を弱め、スパッ
タの飛散を防止する。 【解決手段】 溶接電圧を検出する電圧検出器13と、
前記電圧検出器からの検出電圧と電圧設定器15からの
基準電圧とを比較演算し前記検出電圧が前記基準電圧を
越える際に溶滴離脱検知信号を出力する比較器14と、
前記比較器14の溶滴離脱検知信号によってパルス電流
より低いレベルに溶接出力を低下させる出力補正器16
とからなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭酸ガスを主成分と
するシールドガスを用い、パルス電流(ピーク電流)と
ベース電流とを交互に流す消耗電極式パルスアーク溶接
機の出力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】消耗電極式パルスアーク溶接法には、従
来、不活性ガスアルゴンを主成分とするシールドガスを
用いることが一般的であった。そのようにアルゴンを主
成分をスルシールドガスを用いる方法では、スプレー移
行が行える臨界電流値より高いパルス電流とアークを維
持するための臨界電流値より低いベース電流とをワイヤ
送給速度に関係する周波数で交互に繰り返すことが行わ
れていた。それにより、直流溶接法よりも低い平均電流
でスプレー移行を行わせることができ、かつ溶滴移行が
アークを維持するためのベース電流期間中にアーク力の
影響を受けることの最も少ない状態で行われる。こうし
てスパッタを大幅に低減させることができた。しかし、
パルスアーク溶接法はシールドガスの組成に制約を受
け、シールドガス中の炭酸ガスが30%を超えるとスパ
ッタ低減効果が薄弱になる。しかし主成分として高価な
アルゴンガスを大量に使用するとシールドガスのコスト
が高くなっていた。そこで炭酸ガスを主成分とするシー
ルドガスを用いた消耗電極式パルスアーク溶接法の改良
が求められていた。
【0003】炭酸ガスを主成分とするシールドガスを用
いた消耗電極式パルスアーク溶接の出力制御としては、
先行例特公平2−31630号公報に示すような構成が
一般的であった。この先行例の技術は、パルス電流(ピ
ーク電流)とベース電流とを交互に通電してアークを発
生し、パルス通電時間の初期に溶滴をピンチ力によって
離脱させ、続いて電極先端を溶融して溶滴を形成するも
のだった。そして次のピーク通電時間にその形成された
溶融金属が離脱するものであった。しかし前記特公平2
−31630号公報のような従来の出力制御方法では、
パルス(ピーク)電流通電中に溶滴の離脱が発生するた
め離脱した溶滴がパルス電流による強いアーク力を受
け、スパッタとなって飛散する恐れがあった。
【0004】炭酸ガスの混合比率を多くすると、溶滴を
離脱させるためにピーク電流による強い電磁ピンチ力が
絶えず働かねばならない。したがって、不活性ガスAr
を主成分とするシールドガスを用いた場合には、ベース
期間中にアークを維持するための溶滴離脱・溶滴移行が
行われるのに対して、炭酸ガスを主成分とするシールド
ガスを用いた場合には溶滴離脱・溶滴移行はともにピー
ク期間に行われる。ピーク期間に離脱した溶滴は強いア
ーク力の影響を受けスパッタになりやすいので、1パル
ス周期毎に一個の溶滴をワイヤ端から離脱させることが
できても、従来の不活性ガスArを主成分とするシール
ドガスを用いた場合ほどスパッタ低減の効果は期待でき
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価な炭酸
ガスを主成分とするシールドガスを用いながら、その中
でスパッタ飛散を防止することを目的とする。上記目的
を達成するためには溶滴離脱をどのようにして検知し、
スパッタをどのようにして防ぐかが重要な問題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明では、溶滴離脱に同期して出力する離脱検知信
号によって溶接出力を低下させるよう制御し、これによ
りスパッタの飛散を防止するものである。そのために各
パルスごとに、溶接電圧を電圧検出器で検出し、この検
出電圧と電圧設定器からの基準電圧とを比較演算し、前
者の方が後者を越えるときに離脱検知信号を出させ、こ
の比較出力により出力補正器を作動させてパルス電流
(ピーク電流)より低いレベルに溶接出力を低下させる
ようにした。また、さらに前記の比較出力が生じたと
き、比較出力が生じた時点から、少なくとも溶滴が、母
材溶融池に完全に吸収されるまでの所定の電流低下時間
Mの間だけ電流をパルス電流(ピーク電流)IPより低
いレベルに設定した低下電流Irに下げ、それによって
溶滴離脱後のアーク力を弱め、スパッタの飛散を防止す
るとともにより安定した溶接を行おうとするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】第1請求項の発明の消耗電極式パ
ルスアーク溶接機の出力制御装置は、溶接電圧を検出す
る電圧検出器と、前記電圧検出器からの検出電圧と電圧
設定器からの基準電圧とを比較演算し前記検出電圧が前
記基準電圧を越える際に検出信号を出力する比較器と、
前記比較器の検出信号によりパルス電流より低いレベル
に溶接出力を低下させる出力補正器とを具備したもので
ある。
【0008】第2請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、第1請求項の発明において
比較器は電圧検出器からの信号によりパルス通電開始初
期の電圧値を記憶する初期電圧記憶器からの出力信号と
前記電圧検出器からの検出信号と電圧設定器からの設定
信号とを入力し、前記電圧検出器の検出電圧と前記初期
電圧記憶器からの初期電圧との差が前記電圧設定器から
の設定電圧を越える際に検出信号を出力する比較器とし
たものである。
【0009】第3請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、第1請求項の発明において
比較器は電圧検出器からの検出電圧の変化率を検出する
微分器からの微分値が微分値設定器からの設定値を越え
る際に検出信号を出力する比較器としたものである。
【0010】第4請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、第3請求項の発明におい
て、電圧検出器からの検出電圧と基準値設定器からの設
定値との比較から短絡とアークとを判別する短絡検出器
の出力を受けて、短絡からアークに移行する際の電圧上
昇時間を設定する時間設定器を設け、前記時間設定器の
設定時間以内では比較器からの検出信号をキャンセルす
るものである。
【0011】第5請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、第1請求項の発明において
比較器は溶接電圧を検出する電圧検出器からの検出電圧
値と溶接電流を検出する電流検出器からの検出電流値と
を入力し検出抵抗値を演算する抵抗値演算器からの検出
抵抗値と抵抗値設定器からの基準抵抗値とを比較演算し
前記検出抵抗値が前記基準抵抗値を越える際に検出信号
を出力する比較器としたものである。
【0012】第6請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、第1請求項の発明において
比較器は溶接電圧を検出する電圧検出器からの検出電圧
値と溶接電流を検出する電流検出器からの検出電流値と
を入力し検出抵抗値を演算する抵抗値演算器からの出力
信号と前記抵抗値演算器からの信号によりパルス通電開
始初期の抵抗値を記憶する初期抵抗記憶器からの出力信
号と抵抗値設定器からの設定信号とを入力し、前記抵抗
値演算器の検出抵抗と前記初期抵抗記憶器からの初期抵
抗との差が前記抵抗値設定器からの基準抵抗値を越える
際に検出信号を出力する比較器としたものである。
【0013】第7請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、第1請求項の発明において
比較器は溶接電圧を検出する電圧検出器からの検出電圧
値と溶接電流を検出する電流検出器からの検出電流値と
を入力し検出抵抗値を演算する抵抗値演算器からの抵抗
値信号の変化率を検出する微分器からの微分値が基準値
設定器からの設定値を越える際に検出信号を出力する比
較器としたものである。
【0014】第8請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、電圧検出器からの検出電圧
と基準値設定器からの設定値との比較から短絡とアーク
とを判別する短絡検出器の出力を受けて、短絡からアー
クに移行する際の電圧上昇期間を設定する時間設定器を
設け、前記時間設定器の設定時間以内では比較器からの
検出信号をキャンセルする第7の手段記載のものであ
る。
【0015】第9請求項の発明の消耗電極式パルスアー
ク溶接機の出力制御装置は、溶接電圧を検出する電圧検
出器と、前記電圧検出器からの検出電圧と電圧設定器か
らの基準電圧とを比較演算し前記検出電圧が前記基準電
圧を越える際に検出信号を出力する比較器と、低下時間
設定器と、低下電流設定器と、前記低下時間設定器と前
記低下電流設定器とパルス時間設定器とベース電流設定
器とパルス電流設定器との設定信号と前記比較器からの
検出信号とを入力し、前記比較器からの検出信号を開始
点とし少なくとも溶滴が母材溶融池に完全に吸収される
までの前記低下時間設定器で設定した低下時間tMに電
流をパルス電流Ipより低いレベルの前記低下電流設定
器で設定した低下電流Ir に下げるパルス波形発生器と
を具備したものである。
【0016】第10請求項の発明の消耗電極式パルスア
ーク溶接機の出力制御装置は、第9請求項の発明におい
てパルス波形発生器は低下時間設定器からの設定信号と
電圧検出器からの検出電圧とを入力とする低下時間調整
器の出力信号と低下電流設定器とパルス時間設定器とベ
ース電流設定器とパルス電流設定器との設定信号と比較
器からの検出信号とを入力し、前記比較器からの検出信
号を開始点とし少なくとも溶滴が母材溶融池に完全に吸
収されるまでの前記低下時間調整器で調整した低下時間
M+低下調整時間ΔtM に電流をパルス電流Ipより低
いレベルの前記低下電流設定器で設定した低下電流Ir
に下げるパルス波形発生器としたものである。
【0017】第11請求項の発明の消耗電極式パルスア
ーク溶接機の出力制御装置は、第9請求項の発明におい
てパルス波形発生器は低下時間設定器と低下電流設定器
と延長時間設定器とパルス時間設定器とベース電流設定
器とパルス電流設定器との設定信号と比較器からの検出
信号とを入力し、前記比較器からの検出信号を開始点と
し少なくとも溶滴が母材溶融池に完全に吸収されるまで
の前記低下時間設定器で設定した低下時間tMに電流を
パルス電流Ipより低いレベルの前記低下電流設定器で
設定した低下電流Ir に下げ、かつ溶滴離脱が検知され
たパルスのパルス期間を前記延長時間設定器で設定した
延長時間tE 延長するパルス波形発生器としたものであ
る。
【0018】第12請求項の発明の消耗電極式パルスア
ーク溶接機の出力制御装置は、第9請求項の発明におい
てパルス波形発生器は低下時間設定器からの設定信号と
電圧検出器からの検出電圧とを入力とする低下時間調整
器の出力信号と低下電流設定器と延長時間設定器とパル
ス時間設定器とベース電流設定器とパルス電流設定器と
の設定信号と比較器からの検出信号とを入力し、前記比
較器からの検出信号を開始点とし少なくとも溶滴が母材
溶融池に完全に吸収されるまでの前記低下時間調整器で
調整した低下時間tM+低下調整時間ΔtM に電流をパ
ルス電流Ipより低いレベルの前記低下電流設定器で設
定した低下電流Ir に下げ、かつ溶滴離脱が検知された
パルスのパルス期間を前記延長時間設定器で設定した延
長時間tE延長するパルス波形発生器としたものであ
る。
【0019】第13請求項の発明の消耗電極式パルスア
ーク溶接機の出力制御装置は、第9請求項の発明におい
てパルス波形発生器は低下時間設定器からの設定信号と
電圧検出器からの検出電圧とを入力とする低下時間調整
器の出力信号と、延長時間設定器からの設定信号と前記
電圧検出器からの検出電圧とを入力とする延長時間調整
器の出力信号と、低下電流設定器とパルス時間設定器と
ベース電流設定器とパルス電流設定器との設定信号と、
比較器からの検出信号とを入力し、前記比較器からの検
出信号を開始点とし少なくとも溶滴が母材溶融池に完全
に吸収されるまでの前記低下時間調整器で調整した低下
時間tM+低下調整時間ΔtMに電流をパルス電流Ip
り低いレベルの前記低下電流設定器で設定した低下電流
r に下げ、かつ溶滴離脱が検知されたパルスのパルス
期間を前記延長時間調整器で調整した延長時間tE+延
長調整時間ΔtE延長するパルス波形発生器としたもの
である。
【0020】第14請求項の発明の消耗電極式パルスア
ーク溶接機の出力制御装置は、第10請求項の発明にお
いて、低下時間調整器は低下時間設定器の設定信号と電
圧検出器の出力信号とを入力信号とするファジィ推論器
としたものである。
【0021】第15請求項の発明の消耗電極式パルスア
ーク溶接機の出力制御装置は、第13請求項の発明にお
いて、延長時間調整器は延長時間設定器の設定信号と電
圧検出器の出力信号とを入力信号とするファジィ推論器
としたものである。
【0022】炭酸ガスを主成分とするシールドガスを用
い、溶接中にパルス電流とパルス電流より低いベース電
流とを交互に繰り返す消耗電極式パルスアーク溶接にお
いては、一般にワイヤ端が溶融して成長する溶滴はアー
ク力や表面張力、重力などの力を受ける。しかし、溶滴
の成長に伴ってこれらの力のバランスが崩れてワイヤ端
から離脱する。この過程を出力電圧と対応させた図2の
模式図で説明する。
【0023】図2の(a),(b),(c),(d),
(e),(f)はワイヤ先端の溶滴の状態を示したもの
であり、下部の溶接電圧波形との時間的な対応は矢印で
示す。ベース期間からパルス期間に移行すると溶滴41
は急速に成長する(図2の(b))。ある程度成長する
とワイヤ固体部40との間にくびれkが生じる(図2の
(c))。時間とともにそのくびれが拡大する。やがて
溶滴はワイヤ先端部から離脱する(図2の(d))。し
かしこの時アーク42はその極点が溶滴下部からワイヤ
先端部に移動することにより、それまでよりも長くな
る。アーク長はまた、ワイヤ先端部の熱容量の小さい部
分(g部)がアークにより直接溶融される効果も相俟っ
て更に長くなる。アーク長の増加は溶接電圧の上昇とし
て表れるので溶接電圧波形は、図2の(c)の状態から
図2の(d)の状態に変化する過程で急速に上昇する。
その後、再びワイヤが溶融して溶滴41が形成される
が、ワイヤ送給速度と溶融量との関係でアーク長は短く
ならない(図2の(e))。このようにして、パルス電
流期間が終了し次のベース電流期間に入ると、ベース電
流が低いためにワイヤ送給速度に対して溶融量が少なく
なり、それ故アーク長は再び短くなる(図2の
(f))。以上のように、溶滴の離脱を境界としてパル
ス期間の前半に対して後半は電圧が高くなる。この電圧
の上昇は、アーク長の増加による抵抗値の上昇としても
捕らえることが出来る。
【0024】本発明によれば、この溶滴離脱による電圧
あるいは抵抗の上昇を絶対基準値との比較検出、パルス
初期時からの増分の検出あるいは微分による上昇率検出
により検知する。それ故溶滴離脱に同期して離脱検知信
号を出力することができる。この離脱検知信号を受け
て、一定の低下時間の間、溶接出力を低下させる。この
ことによって、ワイヤ端から離脱してドロップ移行中の
溶滴にかかるアーク力を弱め、スパッタの飛散を抑制す
ることができる。炭酸ガスを主成分とするシールドガス
を用いた消耗電極式パルスアーク溶接は通常ドロップ移
行状態で行われるが、施工条件によっては短絡が発生す
ることがある。短絡が開放されてアークに移行する際に
は電圧が急上昇する。電圧あるいはアーク抵抗の微分を
もって離脱検知信号とする場合には、誤検知となる。故
に短絡解放時の微分信号はキャンセルする必要がある。
【0025】また、溶滴離脱を検知して溶接出力を低下
させる低下時間を溶接電圧値に応じて変化させること
で、溶接中に溶接電圧の変動があった場合でも溶滴を確
実に低いレベルの低下電流Ir で溶融池に移行させう
る。こうしてスパッタ発生量を低減させることができ
る。パルス周波数によっては全てのパルスで溶滴離脱が
発生するわけではない。この場合、溶滴離脱が発生した
パルスと離脱が生じていないパルスとの間でパルス出力
状態にアンバランスが生じる。その場合は溶滴離脱が発
生したパルス期間を延長することによりこのアンバラン
スを補正し、溶接電圧の均一化を図ることができ、安定
な溶接が得られる。なお、溶滴離脱を検知して溶接出力
を低下させる低下時間の調整には、低下時間設定器で設
定した一定の時間信号と電圧検出器で検出した電圧信号
とを入力信号とするファジィ推論器を用いることができ
る。また、溶滴離脱が発生したパルスのパルス期間の延
長時間の調整には延長時間設定器で設定した一定の延長
時間信号と電圧検出器で検出した電圧信号とを入力信号
とするファジィ推論器を用いることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の好適実施例について図面を参
照しつつ説明する。
【0027】《第1実施例》図1は本発明の第1の実施
例を示すものである。図1に示すように、パルス時間設
定器17で設定されたピークパルス時間中にはパルス電
流設定器19で設定されたピーク値のパルス電流Ip
が、また、ベース時間中にはベース電流設定器18で設
定されたベース電流Ib が、夫々得られるよう、パルス
波形発生器20で周期的な出力トレース波形が形成され
る。出力制御器11では出力電流が前記出力トレース波
形に一致するよう出力調整を行い、その信号を出力制御
素子1に入力する。出力制御素子1で調整された出力は
トランス2で降圧された後、整流器3で直流に整流さ
れ、リアクタ4で平滑されて電極8と母材9との間に印
加される。このようにしてパルス溶接の出力制御が成さ
れる。一方、電圧検出器13により溶接電圧波形が検出
電圧Voとして比較器14に入力され、電圧設定器15
で設定された基準電圧Vrefと比較される。以下回路の
動作を検出電圧Vo、溶接電流および基準電圧Vrefの関
係を示した図3を使用して説明する。なお図3では溶滴
離脱検知と同時にそのパルス時間中の出力を低レベルに
落としているので、電圧波形は図2とは異なった波形と
なる。図3の上のカーブにおいて基準電圧Vref は電圧
設定器15で設定された設定値である。
【0028】上述したように、パルス通電中溶滴離脱が
発生すると(Aの時点で)出力電圧が上昇するので、溶
滴離脱するA時点で基準電圧Vref を越える。このよう
にして比較器14はA時点で離脱検知信号を出力する。
出力補正器16は前記離脱検知信号を受けて信号を出力
制御器11へ出力する。その信号に基づき、出力制御器
11は、図3の下のカーブに示すように、パルス時間設
定器17で設定された該当のパルス期間のうちの離脱検
知信号以降のパルス期間において、出力回路1234か
らの出力をパルス電流Ipより低いレベルの電流Irとさ
せるような信号を出力する。それによりパルス波形発生
器20からの信号は低く補正される。その結果、出力回
路1234の出力電流波形は図3の下のカーブのように
パルス期間中の前期はIp であるが、溶滴離脱検知後は
低いレベルのIr となる。そして離脱後の溶滴にかかる
アーク力を弱くしてスパッタの飛散を防止できる。
【0029】《第2実施例》図4は本発明の第2の実施
例を示すものである。図において初期電圧記憶器22は
パルス時間設定器17の出力を受けてパルス通電の開始
一定時間後の時点での電圧検出器13からの入力を記憶
する。なお、前記パルス通電開始後の一定時間はパワー
回路の時定数などで決まる応答スピードによって決めら
れるが、通常1mS程度である。比較器21では前記初
期電圧記憶器22の記憶電圧と電圧検出器13の入力値
との差分ΔVが計算される。比較器21には別に電圧設
定器15からの基準電圧Vrefが入力される。ΔVがV
refより大きくなる時点で比較器21は離脱検知信号を
出力する。それ以降の動作は前記第1の実施例と同様で
ある。この実施例では第1実施例と同様に、離脱後の溶
滴にかかるアーク力を弱くし、スパッタの飛散を防止す
る効果が得られる。
【0030】《第3実施例》図5は本発明の第3の実施
例を示すものである。図において微分器23は電圧検出
器13からの検出電圧を微分する。このようにして導出
された微分値dV/dtは比較器14に入力され、微分
値設定器27から与えられた基準値Vdrと比較される。
dV/dtがVdrより大きくなる時点では比較器14は
離脱検知信号を出力する。一方、短絡検出器25は電圧
検出器13から与えられた検出電圧と基準値設定器24
からの入力を比較する。短絡検出器25は、検出電圧の
方が大きい場合はアーク状態信号を、検出電圧の方が小
さい場合には短絡状態信号を出力する。時間設定器26
は前記短絡検出器25からの信号を受けて、短絡状態か
らアーク状態に変化した時点から一定時間をカウントす
る。このカウント時間はパワー回路の時定数などで決ま
る応答スピードによって決められるが、通常1mS程度
である。
【0031】このようにして出力補正器28には、比較
器14と時間設定器26からの入力が入り、前記時間設
定器26からのカウント時間の間は比較器14からの離
脱検知信号をキャンセルする。さらに出力補正器28は
パルス時間設定器17からの入力を受けてベース通電か
らパルス通電に切り替わった後の一定時間離脱検知信号
をキャンセルする。この一定時間はパワー回路の時定数
などで決まる応答スピードによって決められるが、通常
1mS程度である。これら2通りの方法により離脱検知
信号キャンセルを行う理由は、誤検出防止のためであ
る。即ち、短絡からアークに移行する際の電圧上昇、お
よびベース通電からパルス通電に移行する際の電圧上
昇、によって生じる微分値の上昇に基づく誤検出を防止
する。それにより溶滴離脱によって生じた微分値の上昇
による信号のみを正当信号として選択できる。このよう
にして選択された離脱検知信号によって、出力補正器2
8は、信号を出力制御器11に出力する。その信号に基
づき、出力制御器11は、パルス時間設定器17で設定
された該当のパルス期間のうちの離脱検知信号以降のパ
ルス期間中、出力回路1234から低い設定値Ir の出
力を出力させるような信号Icを出力する。以降の動作
は前記第1の実施例と同様である。
【0032】《第4実施例》図6は本発明の第4の実施
例を示すものである。前記第1〜第3の実施例(図1、
4、5)では電圧検出器13で検出される検出電圧によ
って離脱検知を行ったのと異なり、この図6のExam
ple4では検出電圧の代わりに抵抗値信号を用いて同
様な効果を得ることが出来る。図6では、抵抗値演算器
29は電流検出器12および電圧検出器13からの出力
電流・電圧値から抵抗値を演算し、その結果を比較器1
4に出力する。比較器14は抵抗値演算器29からの入
力抵抗値と抵抗値設定器30からの基準抵抗値とを比較
する。比較器14は入力抵抗値が基準抵抗値よりも大き
くなった時点で溶滴離脱検知信号を出力補正器16へ出
力する。このようにして溶滴離脱に伴う抵抗値の上昇を
検出することで前記第1の実施例と同様に、離脱後の溶
滴にかかるアーク力を弱くし、スパッタの飛散を防止す
る効果が得られる。なお、出力補正器16以降の動作は
前記第1の実施例と同様な動作を行う。
【0033】《第5実施例》図7は本発明の第5の実施
例を示すものである。図7では、抵抗値演算器29は電
流検出器12及び電圧検出器13からの出力電流・電圧
値から抵抗値を演算し、その結果を比較器21及び初期
抵抗記憶器31に出力する。初期抵抗記憶器31はパル
ス時間設定器17の出力を受けてパルス通電の開始一定
時間後の時点での抵抗値演算器29からの入力を記憶す
る。比較器21では前記初期抵抗記憶器31の記憶抵抗
値と抵抗値演算器29の入力値との差分ΔRが計算され
る。比較器21には別に抵抗値設定器30からの基準抵
抗値Rref が入力される。ΔRがRref より大きくなる
時点で比較器21は離脱検知信号を出力して出力補正器
16に与える。このようにして溶滴離脱に伴う抵抗値の
上昇を検出することで前記第2の実施例と同様な効果が
得られる。なお、出力補正器16以降の動作は前記第2
の実施例と同様な動作を行う。
【0034】《第6実施例》図8は本発明の第6の実施
例を示すものである。図8では、抵抗値演算器29は電
流検出器12および電圧検出器13からの出力電流・電
圧値から抵抗値を演算し、その結果を微分器23に出力
する。したがって比較器14は抵抗の微分値dR/dt
と微分値設定器27の基準値Rdrとを比較し、dR/d
tがRdrより大きくなる時点で離脱検知信号を出力す
る。このような動作をすることで、前記第3の実施例と
同様な効果が得られる。なお、出力補正器28以降の動
作は前記第3の実施例と同様な動作を行う。以上のそれ
ぞれの実施例について設定値Ir はスパッタの飛散を防
止するために低いレベルの出力設定を行うものであるか
ら、ベース電流設定器18の設定値Ibをそのために使
用することもできる。
【0035】《第7実施例》図9は本発明の第7の実施
例である。なお、全体の構成については、第1〜第6の
実施例と類似の構成で類似の機能であるから前述の説明
と表示が適用される。故に重複記述を省略する。低下時
間設定器34と、低下電流設定器35と、パルス時間設
定器17と、ベース電流設定器18と、パルス電流設定
器19と、のそれぞれの設定信号と比較器14と、の出
力信号とはすべてパルス波形発生器33に入力される。
32は、電流検出器12からの検出信号と前記パルス波
形発生器33からの出力信号とを入力とする出力制御器
である。
【0036】つぎに、動作について説明する。溶接中に
比較器14からの溶滴離脱検知信号がなかった場合は、
パルス波形発生器33からは、パルス時間設定器17で
設定したパルス時間tpとベース時間tbとベース電流設
定器18で設定したベース電流Ibとパルス電流設定器
19で設定したパルス電流Ipとからなるパルス波形を
出力制御器32へ出力する。一方、溶接中にパルス期間
に溶滴離脱が発生し溶滴離脱タイミングを示す比較器1
4の出力信号があった場合は、前記パルス波形発生器3
3からは、低レベル電流信号を出力制御器32へ出力す
る。その低レベル電流信号は、溶滴離脱が検知されたパ
ルスのみに関しては、溶滴離脱の時点から、少なくとも
溶滴が完全に溶融池に移行するまでのレベル低下時間t
M の間は電流を低下電流設定器35で設定した、パルス
電流IPより低いレベルの、低下電流Irに下げた信号で
ある。出力制御器32では、電流検出器12からの検出
電流と前記パルス波形発生器33からのパルス波形信号
とが入力される。前記検出電流が前記パルス波形信号に
一致するよう出力調整をする。その信号を出力制御素子
1に入力する。その結果、出力電流波形はパルス期間中
の前期はIpであるが、溶滴離脱検知後の一定時間tM
低いレベルのIr となり、離脱した後の溶滴にかかるア
ーク力を弱くしてスパッタの飛散を防止できる。この低
下時間tMは低下時間設定器34によって設定される。
図10は本実施例で得られた溶接電流波形の一例を示
す。なお、図においては溶滴離脱検知後に溶滴離脱タイ
ミングを開始点として下げた低下電流Ir をパルス電流
pとベース電流Ibとの間の電流にした例を示してい
る。しかしスパッタ発生量を低減させる効果をより大き
くするために低下電流Irをベース電流Ibにすることが
望ましい。
【0037】《第8実施例》図11は本発明の第8の実
施例である。なお、全体の構成については、第1〜第6
の実施例と類似の構成で類似の機能であるから前述の説
明と表示が適用される。故に重複記述を省略する。本実
施例では前記第7の実施例のパルス波形発生器33への
入力信号の一つを発生する低下時間設定器34の部分を
低下時間調整器36で置き換えたものである。なお、第
7の実施例と同機能のものには同符号を付してその説明
を省略する。本実施例では、低下時間調整器36は低下
時間設定器34の設定信号と電圧検出器13の出力信号
とを入力信号とする低下時間調整器である。
【0038】つぎに、動作について説明する。なお、前
記第7の実施例と共通する部分の動作の説明は省略す
る。低下時間調整器36には、電圧検出器13からの溶
接電圧のフィードバック信号と低下時間設定器34の設
定信号とが入力される。アークスタートしてからの溶接
初期には、前記低下時間調整器36から前記低下時間設
定器34で設定した低下時間tM をそのまま出力する。
ここでは、アークスタートしてからアークが安定するま
での過渡期間を考慮して前記溶接初期の時間を通常1s
程度とする。溶接中は前記低下時間調整器36から前記
低下時間設定器34で設定した低下時間tM に前記電圧
検出器13からのフィードバックした溶接電圧値に応じ
変化する低下調整時間△tMを加算した、[低下時間tM
+低下調整時間△tM] を出力する。
【0039】したがって、比較器14からの溶滴離脱検
知信号があった場合は、パルス波形発生器33からは、
溶滴離脱が検知されたパルスについてのみ溶滴離脱タイ
ミングを開始点とし少なくとも溶滴が完全に溶融池に移
行するまでの低下時間tM+低下調整時間△tMの間電流
を低下電流設定器17で設定したパルス電流IPより低
いレベルの低下電流Irに下げた信号を出力制御器32
へ出力する。その結果、出力電流波形はパルス期間中の
前期はIp であるが、溶滴離脱検知後の一定時間tM
△tM低いレベルのIr となる。こうして離脱後の溶滴
にかかるアーク力を弱くしてスパッタの飛散を防止でき
る。ただし、低下時間tM +低下調整時間△tMは低下
時間調整器36によって得られる。前記低下調整時間△
M は初期設定電圧の領域によって異なり、かつ初期設
定電圧の範囲の境界が複雑である。このようなことから
本発明ではファジィ推論によって低下調整時間△tM
算出することができる。
【0040】《第9実施例》図12は本発明の第9の実
施例である。なお、全体の構成については、第1〜第6
の実施例と類似の構成で類似の機能であるから前述の説
明と表示が適用される。故に重複記述を省略する。本実
施例では前記第7の実施例のパルス波形発生器33をパ
ルス波形発生器37で置き換えたものである。なお、第
7の実施例と同機能のものには同符号を付してその説明
を省略する。本実施例では、延長時間設定器38と、低
下時間設定器34と、低下電流設定器35と、パルス時
間設定器17とベース電流設定器18とパルス電流設定
器19との設定信号と比較器14からの出力信号とを入
力信号とするパルス波形発生器37が設けられている。
【0041】つぎに、動作について説明する。なお、前
記第7の実施例と共通する部分の動作の説明は省略す
る。溶接中にパルス期間に溶滴離脱が発生し溶滴離脱タ
イミングを示す比較器14の出力信号があった場合は、
パルス波形発生器37からは、溶滴離脱が検知されたパ
ルスについてのみ溶滴離脱タイミングを開始点とし少な
くとも溶滴が完全に溶融池に移行するまでの低下時間t
M に電流を低下電流設定器35で設定した、パルス電流
P より低いレベルの低下電流Ir に下げるとともに、
同パルス期間を延長時間設定器38で設定した延長時間
E に延長したパルス信号を出力制御器32へ出力す
る。その結果、出力電流波形はパルス期間中の前期はI
p であるが、溶滴離脱検知後の一定時間tMは低いレベ
ルのIrとなり、離脱後の溶滴にかかるアーク力を弱く
してスパッタの飛散を防止できる。この低下時間tM
低下時間設定器34によって設定されるが、延長時間t
Eは延長時間設定器38によって設定される。溶接電圧
を均一化するために、溶滴離脱検知後の電流を下げた期
間のエネルギーと同パルス期間を延長した期間のエネル
ギーを同じようにする必要があるので、延長時間tE
低下時間tMは式(1)に示す関係を有するように選ば
ねばならない。
【0042】
【数1】
【0043】なお、IrをIbにした場合は、式(1)に
よってtE=tMとなる。図13は本実施例で得られた溶
接電流波形の一例を示すものである。
【0044】《第10実施例》図14は、本発明の第1
0の実施例である。なお、全体の構成については、第1
〜第6の実施例と類似の構成で類似の機能であるから前
述の説明と表示が適用される。故に重複記述を省略す
る。本実施例では前記第9の実施例のパルス波形発生器
37への入力信号の一つ、低下時間設定器34の部分を
第8の実施例に示す低下時間調整器36で置き換えたも
のである。なお、第9の実施例または第8の実施例と同
機能のものには同符号を付してその説明を省略する。
【0045】つぎに、動作について説明する。なお、前
記第9の実施例または第8の実施例と共通する部分の動
作の説明は省略する。低下時間調整器36には、電圧検
出器13からの溶接電圧のフィードバック信号と低下時
間設定器34の設定信号とが入力される。アークスター
トしてからの溶接初期には前記低下時間調整器36から
前記低下時間設定器34で設定した低下時間tM をその
まま出力する。ここでは、アークスタートしてからアー
クが安定するまでの過渡期間を考慮して前記溶接初期の
時間を通常1sとする。溶接中は前記低下時間調整器3
6から前記低下時間設定器34で設定した低下時間tM
に前記電圧検出器13からのフィードバックした溶接電
圧値に応じ変化する低下調整時間△tMを加算した低下
時間tM+低下調整時間△tM を出力する。
【0046】したがって比較器14からの溶滴離脱検知
信号があった場合は、パルス波形発生器37からは、溶
滴離脱が検知されたパルスについてのみ溶滴離脱タイミ
ングを開始点とし少なくとも溶滴が完全に溶融池に移行
するまでの低下時間tM+低下調整時間△tMの間は電流
を低下電流設定器35で設定したパルス電流IPより低
いレベルの低下電流Irに下げる。それとともに、同パ
ルスのパルス期間を延長時間設定器38で設定した延長
時間tE 延長したパルス信号を出力制御器32へ出力す
る。その結果、出力電流波形はパルス期間中の前期はI
p であるが、溶滴離脱検知後の一定時間tM+△tM低い
レベルのIr となり、離脱後の溶滴にかかるアーク力を
弱くしてスパッタの飛散を防止できる。ただし、低下時
間tM+低下調整時間△tMは低下時間調整器36によっ
て得られるが、延長時間設定器38によって設定した延
長時間tE は、低下時間設定器34で設定した低下時間
Mを用いて(数1)から算出できる。
【0047】《第11実施例》図15は、本発明の第1
1の実施例である。なお、全体の構成については、第1
〜第6の実施例と類似の構成で類似の機能であるから前
述の説明と表示が適用される。故に重複記述を省略す
る。本実施例では前記第10の実施例のパルス波形発生
器37への入力信号の一つ、延長時間設定器38の部分
を延長時間調整器39で置き換えたものである。なお、
第10の実施例と同機能のものには同符号を付してその
説明を省略する。本実施例では、39は延長時間設定器
38の設定信号と電圧検出器13の出力信号とを入力信
号とする延長時間調整器である。
【0048】つぎに、動作について説明する。なお、前
記第10の実施例と共通する部分の動作の説明は省略す
る。延長時間調整器39には電圧検出器13からの溶接
電圧のフィードバック信号と延長時間設定器38の設定
信号とが入力される。アークスタートしてからの溶接初
期は、前記延長時間調整器39から前記延長時間設定器
38で設定した延長時間tE をそのまま出力する。ここ
では、アークスタートしてからアークが安定するまでの
過渡期間を考慮して前記溶接初期の時間を通常1sとす
る。溶接中は、前記延長時間調整器39から前記延長時
間設定器38で設定した延長時間tE に前記電圧検出器
13からのフィードバックした溶接電圧値に応じ変化す
る延長調整時間△tE を加算した延長時間tE+延長調
整時間△tEを出力する。したがって、比較器14から
の溶滴離脱検知信号があった場合は前記パルス波形発生
器37からは溶滴離脱が検知されたパルスについてのみ
溶滴離脱タイミングを開始点とし少なくとも溶滴が完全
に溶融池に移行するまでの低下時間tM+低下調整時間
△tMに電流を低下電流設定器35で設定したパルス電
流IPより低いレベルの低下電流Irに下げるとともに、
同パルス期間を、延長時間設定器38であらかじめ設定
した延長時間tE に電圧検出器13からフィードバック
した溶接電圧信号に応じ変化する延長調整時間△tE
加算した延長時間tE+延長調整時間△tE延長したパル
ス信号を出力制御器32へ出力する。
【0049】その結果、出力電流波形はパルス期間中の
前期はIp であるが、溶滴離脱検知後の一定時間tM
△tM低いレベルのIr となり、離脱後の溶滴にかかる
アーク力を弱くしてスパッタの飛散を防止できる。ただ
し、低下時間tM+低下調整時間△tMは低下時間調整器
36によって得られる。そして延長時間tE+延長調整
時間△tEは延長時間調整器39によって得られる。ま
た、式(1)に示す延長時間tE と低下時間tM との関
係からは、式(2)に示す延長調整時間△tE と低下調
整時間△tMとの関係を得ることができる。
【0050】
【数2】
【0051】なお、IrをIbにした場合は、式(2)に
よって△tE=△tMとなる。前記延長調整時間△tE
低下調整時間△tMと同様に、初期設定電圧の領域によ
って異なり、かつ初期設定電圧の範囲の境界が複雑であ
る。このようなことから本発明ではファジィ推論によっ
て延長調整時間△tE を算出することが好ましい。図1
6は本実施例で得られた溶接電流波形の一例を示すもの
である。
【0052】
【発明の効果】以上のように、第1〜第8請求項の発明
によれば、溶接中に溶滴がワイヤ端から離脱してドロッ
プ移行する間、出力は低いレベルのIr に押さえること
が出来るのでドロップ移行中の溶滴にかかるアーク力を
抑制することができ、それによりスパッタ発生量を低減
させることができる。また、第9請求項の発明によれ
ば、溶接のパルス期間中に溶滴離脱タイミングを検知し
てから溶滴離脱検知信号を開始点とし、少なくとも溶滴
が母材溶融池に完全に吸収されるまでの低下時間tM
間だけ電流を低下電流Irに低下させる制御を行うこと
によってスパッタ発生量を低減させることができる。ま
た、第10発明によれば、溶接中に溶接電圧をフィード
バックし、溶滴離脱検知後に電流を低下電流Ir に下げ
る期間を前記フィードバックした溶接電圧値に応じ変化
させることによって溶接電圧の変動があった場合でも溶
滴を低い電流で完全に溶融池に移行させることができ、
スパッタ発生量を低減させることができる。
【0053】また、第11発明によれば、溶滴離脱タイ
ミングを検知してから低下電流 I
rに低下させたパルスのパルス期間を延長時間t E を延
長することによってスパッタ発生量を低減させるととも
に溶接電圧の均一化を図ることができ、安定な溶接が得
られる。また、第12発明によれば、溶滴離脱タイミン
グを検知したパルスのパルス期間を延長時間tE 延長す
るとともに、溶接中に溶接電圧をフィードバックし、溶
滴離脱検知後に電流を低下電流Ir に下げる期間を前記
フィードバックした溶接電圧値に応じ変化させることで
溶接電圧の変動があった場合でも溶滴を低い電流で完全
に溶融池に移行させることができ、スパッタ発生量を低
減させるとともに溶接電圧の安定化を図ることができ、
安定な溶接が得られる。
【0054】また、第13発明によれば、ワイヤ端から
の溶滴離脱が検知されてから電流を低下電流Ir に下げ
る時間と溶滴離脱が検知されたパルスのパルス期間を延
長する時間とを、それぞれ予め低下時間tMと延長時間
Eとに溶接中にフィードバックした溶接電圧値に応じ
変化する低下調整時間△tM と延長調整時間△tEとを加
算したものtM+△tMとtE+△tEとすることによって
溶接電圧の変動があった場合でも溶滴を低い電流で完全
に溶融池に移行させることができ、スパッタ発生量を低
減させるとともに溶接電圧の安定化を図ることができ、
安定な溶接が得られる。また、第14発明によれば、第
10発明または第12発明または第13発明のいずれか
において、低下時間調整器の代わりに電圧検出器の出力
信号と低下時間設定器の設定信号とを入力信号とするフ
ァジィ推論器を用いても、前記第10、第12、第13
発明のいずれかと同様の効果が得られる。また、第15
発明によれば、第13発明において、延長時間調整器の
代わりに電圧検出器の出力信号と延長時間設定器の設定
信号とを入力信号とするファジィ推論器を用いても、前
記第13発明と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例にかかる消耗電極式パル
スアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック図
【図2】溶滴の状態と出力電圧との関係を示す模式図
【図3】本発明の第1の実施例における出力電圧・電流
と離脱検知の関係を示す波形図
【図4】本発明の第2の実施例にかかる消耗電極式パル
スアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の第3の実施例にかかる消耗電極式パル
スアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の第4の実施例にかかる消耗電極式パル
スアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第5の実施例にかかる消耗電極式パル
スアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明の第6の実施例にかかる消耗電極式パル
スアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第7の実施例にかかる消耗電極式パル
スアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック図
【図10】本発明の第7の実施例における溶接電流波形
の一例を示す模式図
【図11】本発明の第8の実施例にかかる消耗電極式パ
ルスアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック
【図12】本発明の第9の実施例にかかる消耗電極式パ
ルスアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロック
【図13】本発明の第9の実施例における溶接電流波形
の一例を示す模式図
【図14】本発明の第10の実施例にかかる消耗電極式
パルスアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロッ
ク図
【図15】本発明の第11の実施例にかかる消耗電極式
パルスアーク溶接機の出力制御装置の構成を示すブロッ
ク図
【図16】本発明の第11の実施例における溶接電流波
形の一例を示す模式図
【符号の説明】
12 電流検出器 13 電圧検出器 14 比較器 15 電圧設定器 16 出力補正器 17 パルス時間設定器 18 ベース電流設定器 19 パルス電流設定器 20 パルス波形発生器 21 比較器 22 初期電圧記憶器 23 微分器 24 基準値設定器 25 短絡検出器 26 時間設定器 27 微分値設定器 28 出力補正器 29 抵抗値演算器 30 抵抗値設定器 31 初期抵抗記憶器 32 出力制御器 33 パルス波形発生器 34 低下時間設定器 35 低下電流設定器 36 低下時間調整器 37 パルス波形発生器 38 延長時間設定器 39 延長時間調整器 40 ワイヤ固体部 41 溶滴 42 アーク tp パルス時間 tb ベース時間 Ip パルス電流 Ib ベース電流 tM 低下時間 Ir 低下電流 tE 延長時間 △tM 低下調整時間 △tE 延長調整時間

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接電圧を検出する電圧検出器と、前記
    電圧検出器からの検出電圧と電圧設定器からの基準電圧
    とを比較演算し前記検出電圧が前記基準電圧を越える際
    に検出信号を出力する比較器と、前記比較器の検出信号
    によりパルス電流より低いレベルに溶接出力を低下させ
    る出力補正器とを具備した消耗電極式パルスアーク溶接
    機の出力制御装置。
  2. 【請求項2】 比較器は電圧検出器からの信号によりパ
    ルス通電開始初期の電圧値を記憶する初期電圧記憶器か
    らの出力信号と前記電圧検出器からの検出信号と電圧設
    定器からの設定信号とを入力し、前記電圧検出器の検出
    電圧と前記初期電圧記憶器からの初期電圧との差が前記
    電圧設定器からの設定電圧を越える際に検出信号を出力
    する比較器とした請求項1記載の消耗電極式パルスアー
    ク溶接機の出力制御装置。
  3. 【請求項3】 比較器は電圧検出器からの検出電圧の変
    化率を検出する微分器からの微分値が微分値設定器から
    の設定値を越える際に検出信号を出力する比較器とした
    請求項1記載の消耗電極式パルスアーク溶接機の出力制
    御装置。
  4. 【請求項4】 電圧検出器からの検出電圧と基準値設定
    器からの設定値との比較から短絡とアークとを判別する
    短絡検出器の出力を受けて、短絡からアークに移行する
    際の電圧上昇時間を設定する時間設定器を設け、前記時
    間設定器の設定時間以内では比較器からの検出信号をキ
    ャンセルする請求項3記載の消耗電極式パルスアーク溶
    接機の出力制御装置。
  5. 【請求項5】 比較器は溶接電圧を検出する電圧検出器
    からの検出電圧値と溶接電流を検出する電流検出器から
    の検出電流値とを入力し検出抵抗値を演算する抵抗値演
    算器からの検出抵抗値と抵抗値設定器からの基準抵抗値
    とを比較演算し前記検出抵抗値が前記基準抵抗値を越え
    る際に検出信号を出力する比較器とした請求項1記載の
    消耗電極式パルスアーク溶接機の出力制御装置。
  6. 【請求項6】 比較器は溶接電圧を検出する電圧検出器
    からの検出電圧値と溶接電流を検出する電流検出器から
    の検出電流値とを入力し検出抵抗値を演算する抵抗値演
    算器からの出力信号と前記抵抗値演算器からの信号によ
    りパルス通電開始初期の抵抗値を記憶する初期抵抗記憶
    器からの出力信号と抵抗値設定器からの設定信号とを入
    力し、前記抵抗値演算器の検出抵抗と前記初期抵抗記憶
    器からの初期抵抗との差が前記抵抗値設定器からの基準
    抵抗値を越える際に検出信号を出力する比較器とした請
    求項1記載の消耗電極式パルスアーク溶接機の出力制御
    装置。
  7. 【請求項7】 比較器は溶接電圧を検出する電圧検出器
    からの検出電圧値と溶接電流を検出する電流検出器から
    の検出電流値とを入力し検出抵抗値を演算する抵抗値演
    算器からの抵抗値信号の変化率を検出する微分器からの
    微分値が微分値設定器からの設定値を越える際に検出信
    号を出力する比較器とした前記請求項1記載の消耗電極
    式パルスアーク溶接機の出力制御装置。
  8. 【請求項8】 電圧検出器からの検出電圧と基準値設定
    器からの設定値との比較から短絡とアークとを判別する
    短絡検出器の出力を受けて、短絡からアークに移行する
    際の電圧上昇期間を設定する時間設定器を設け、前記時
    間設定器の設定時間以内では比較器からの検出信号をキ
    ャンセルする請求項7記載の消耗電極式パルスアーク溶
    接機の出力制御装置。
  9. 【請求項9】 溶接電圧を検出する電圧検出器と、前記
    電圧検出器からの検出電圧と電圧設定器からの基準電圧
    とを比較演算し前記検出電圧が前記基準電圧を越える際
    に検出信号を出力する比較器と、低下時間設定器と、低
    下電流設定器と、前記低下時間設定器と前記低下電流設
    定器とパルス時間設定器とベース電流設定器とパルス電
    流設定器との設定信号と前記比較器からの検出信号とを
    入力し、前記比較器からの検出信号を開始点とし少なく
    とも溶滴が母材溶融池に完全に吸収されるまでの前記低
    下時間設定器で設定した低下時間tMに電流をパルス電
    流Ipより低いレベルの前記低下電流設定器で設定した
    低下電流Ir に下げるパルス波形発生器とを具備した消
    耗電極式パルスアーク溶接機の出力制御装置。
  10. 【請求項10】 パルス波形発生器は低下時間設定器か
    らの設定信号と電圧検出器からの検出電圧とを入力とす
    る低下時間調整器の出力信号と低下電流設定器とパルス
    時間設定器とベース電流設定器とパルス電流設定器との
    設定信号と比較器からの検出信号とを入力し、前記比較
    器からの検出信号を開始点とし少なくとも溶滴が母材溶
    融池に完全に吸収されるまでの前記低下時間調整器で調
    整した低下時間tM+低下調整時間ΔtM に電流をパル
    ス電流Ipより低いレベルの前記低下電流設定器で設定
    した低下電流Ir に下げるパルス波形発生器とした請求
    項9記載の消耗電極式パルスアーク溶接機の出力制御装
    置。
  11. 【請求項11】 パルス波形発生器は低下時間設定器と
    低下電流設定器と延長時間設定器とパルス時間設定器と
    ベース電流設定器とパルス電流設定器との設定信号と比
    較器からの検出信号とを入力し、前記比較器からの検出
    信号を開始点とし少なくとも溶滴が母材溶融池に完全に
    吸収されるまでの前記低下時間設定器で設定した低下時
    間tMに電流をパルス電流Ipより低いレベルの前記低下
    電流設定器で設定した低下電流Ir に下げ、かつ溶滴離
    脱が検知されたパルスのパルス期間を前記延長時間設定
    器で設定した延長時間tE 延長するパルス波形発生器と
    した請求項9記載の消耗電極式パルスアーク溶接機の出
    力制御装置。
  12. 【請求項12】 パルス波形発生器は低下時間設定器か
    らの設定信号と電圧検出器からの検出電圧とを入力とす
    る低下時間調整器の出力信号と低下電流設定器と延長時
    間設定器とパルス時間設定器とベース電流設定器とパル
    ス電流設定器との設定信号と比較器からの検出信号とを
    入力し、前記比較器からの検出信号を開始点とし少なく
    とも溶滴が母材溶融池に完全に吸収されるまでの前記低
    下時間調整器で調整した低下時間tM+低下調整時間Δ
    M に電流をパルス電流Ipより低いレベルの前記低下
    電流設定器で設定した低下電流Ir に下げ、かつ溶滴離
    脱が検知されたパルスのパルス期間を前記延長時間設定
    器で設定した延長時間tE 延長するパルス波形発生器と
    した請求項9記載の消耗電極式パルスアーク溶接機の出
    力制御装置。
  13. 【請求項13】 パルス波形発生器は低下時間設定器か
    らの設定信号と電圧検出器からの検出電圧とを入力とす
    る低下時間調整器の出力信号と、延長時間設定器からの
    設定信号と前記電圧検出器からの検出電圧とを入力とす
    る延長時間調整器の出力信号と、低下電流設定器とパル
    ス時間設定器とベース電流設定器とパルス電流設定器と
    の設定信号と、比較器からの検出信号とを入力し、前記
    比較器からの検出信号を開始点とし少なくとも溶滴が母
    材溶融池に完全に吸収されるまでの前記低下時間調整器
    で調整した低下時間tM+低下調整時間ΔtMに電流をパ
    ルス電流Ipより低いレベルの前記低下電流設定器で設
    定した低下電流Irに下げ、かつ溶滴離脱が検知された
    パルスのパルス期間を前記延長時間調整器で調整した延
    長時間tE+延長調整時間ΔtE延長するパルス波形発生
    器とした請求項9記載の消耗電極式パルスアーク溶接機
    の出力制御装置。
  14. 【請求項14】 低下時間調整器は低下時間設定器の設
    定信号と電圧検出器の出力信号とを入力信号とするファ
    ジィ推論器である請求項10記載の消耗電極式パルスア
    ーク溶接機の出力制御装置。
  15. 【請求項15】 延長時間調整器は延長時間設定器の設
    定信号と電圧検出器の出力信号とを入力信号とするファ
    ジィ推論器である請求項13記載の消耗電極式パルスア
    ーク溶接機の出力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6906284B2 (en) 1998-12-24 2005-06-14 You-Chul Kim Arc welding method
DE102011113960A1 (de) 2010-09-24 2012-03-29 Fanuc Corporation Lichtbogenschweißverfahren mit vermindertem Auftreten von Schweißspritzern beim Zünden des Lichtbogens
JP2014073521A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Panasonic Corp アーク溶接制御方法およびアーク溶接装置
US8816250B2 (en) 2006-03-10 2014-08-26 Kobe Steel, Ltd. Pulsed arc welding method

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