JPH0822941A - アパーチャ及びその製造方法並びにそれに用いるブランク - Google Patents

アパーチャ及びその製造方法並びにそれに用いるブランク

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JPH0822941A
JPH0822941A JP15330894A JP15330894A JPH0822941A JP H0822941 A JPH0822941 A JP H0822941A JP 15330894 A JP15330894 A JP 15330894A JP 15330894 A JP15330894 A JP 15330894A JP H0822941 A JPH0822941 A JP H0822941A
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aperture
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pattern
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JP15330894A
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Kenta Hayashi
健太 林
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一括露光法に用いられるアパーチャとしての必
要な性能を確保するのは勿論のこと、従来の技術の問題
点を無くし、製造が容易でコストが安価なものを安定し
て得られるアパーチャ及びその製造方法並びにそれに用
いるブランクを提供する。 【構成】荷電ビームが通過可能で且つ微細パターンをな
す透過孔を有するパターン形成層部と、該パターン形成
層部をその周辺側で支持する枠体とからなるアパーチャ
であり、ポリシリコンか非晶質シリコンからなるパター
ン形成層部とSi単結晶からなる枠体との間に、枠体を
エッチングするエッチング液に対してエッチング耐性の
ある金属等の層が設けられているアパーチャ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路やマイ
クロマシン等の製造に代表されるような、極めて微細な
回路あるいは構造物を形成する手段として荷電ビーム露
光を用いる場合に、荷電ビームを露光パターンの特定の
形状に成形するアパーチャに関わるものであり、詳細に
は繰り返し性のある露光パターンの形成に際して描画速
度の向上を図るべく使用される繰り返しパターンの基本
ユニットに相当するパターンが設けられたアパーチャと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の微細な回路やマイクロ
マシンの微細構造物等に代表される極めて微細なパター
ンは、これから将来にかけてもますますその微細化が進
行する傾向にある。これらを荷電ビーム露光により形成
するとき、荷電ビーム露光で描画するパターンに繰り返
し性がある場合、繰り返し使用される図形あるいは図形
群を(図に限らず文字や記号でもよい)基本ユニットに
当たるパターンとしてアパーチャに作り込んでおき、荷
電ビームによる一回のショットでまとめて露光し、これ
をアパーチャ毎に繰り返して全体のパターンを描画する
という方法が提案されている。この方法は一般には、一
括露光法、ブロック露光法、セルプロジェクション法、
あるいはキャラクタプロジェクション法、等と様々な名
称で呼ばれている。そして、荷電ビームとしては電子ビ
ームやイオンビームがその代表例として挙げられる。
【0003】前記一括露光法等々は、繰り返して使われ
る図形や図形群をひとまとめにして、これを基本ユニッ
トとするパターンをアパーチャに作り込んでおき、これ
により一回の露光で基本ユニットに含まれる図形や図形
群をまとめて描画できるようにし、これを各アパーチャ
毎に他の被描画領域にも繰り返して全体のパターン描画
を行う、という技術思想で構成されている。前記一括露
光法等々によると、繰り返し性の高い微細パターンを有
するもの回路や構造物を製造するに際して、飛躍的なス
ループットの向上が期待されている。
【0004】しかしながら、従来の技術の代表例として
(図3(a)〜(i))に例示したように、製造方法は
煩雑であり且つ決して製造し易いものでなかった。つま
り(図3)で、(a)まず支持基板であるSi基板1を
用意し、(b)該支持基板の裏面に保護膜9のパターン
を形成し(c)〜(d)化学エッチングを行ない、
(e)〜(f)保護膜9を剥離したあと上面の基板10
を貼り合わせ、適当な厚さまで研磨あるいはエッチング
を行ない、(g)その上にレジスト11を塗布し、
(h)光や電子線などでパターンの露光を行ない、現像
処理をした後に、(i)〜(j)該上面の基板のエッチ
ングを行ないレジストを剥離する、という工程を必要と
していた。
【0005】(図4(a)〜(f))に示す従来の技術
の別の例においても、やはり煩雑で高品質の製品を安定
して得ることは容易でない製造方法であった。つまり、
その製造工程は(図4)で、(a)基板1を用意し、
(b)基板の側面及び上面を保護膜9で被覆すると同時
に、基板の裏面には保護膜のパターンを形成し、化学エ
ッチング液に浸漬してエッチングを行ない、(c)保護
膜を剥離したあと、上面基板の化学エッチングか研磨を
適当な厚さまで行ない、(d)その上にレジスト11を
塗布し、(e)光や電子線などでパターンの露光を行な
い、現像処理をした後に、(f)該上面の基板のエッチ
ングを行ない、レジストを剥離する、というものであっ
た。
【0006】そして、前記(図3)に示す製造方法で
は、貼り合わせの際に加熱することに加え、上部基板と
下部基板との間にSi酸化膜を介すこと等に起因して応
力が発生し、これにより基板全体が歪むため、その応力
制御により歪みを防止又は低減しようとすると、貼り合
わせ工程での微妙な条件制御とその為の熟練技術とを必
要とするという問題があった。さらに、前記(図3)や
(図4)の製造方法は共に、下部支持基板に透過孔を形
成する場合には、例えば加熱したKOH水溶液に代表さ
れるエッチング液を使用して下部基板の方位面に従った
異方性エッチングを用いる事が多い。この際に、前記エ
ッチングの終点を制御する方法が無いことから、エッチ
ング残りの基板厚を一定に保つにはエッチング時間で制
御しなければならいが、これには予備実験やそれなりの
慎重さが必要となり、且つエッチングの微妙な出来ばえ
にも厳密さを要する場合にはエッチング作業に熟練が必
須になるという問題点があった。
【0007】つまり、前記従来の技術によると、 (1)アパーチャの作製時に、複雑な工程を要し、作製
が煩雑で生産性の高い製造が困難であること。 (2)貼り合わせ工程を経ることに伴い、不要な応力が
発生してしまう為、応力制御に微妙な調整や作業の熟練
を必要とすること。 (3)支持基板をバックエッチングにより加工する際
に、エッチングの終点を確実に検出する方法が無く、終
点の判断にバラツキが生じたり、終点の見極めのために
熟練を必要とすること。 (4)使用する材料はSi単結晶の基板が多くを占めて
おり、割高なコストの一因になっていること。 といった問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来の技
術の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とする
ところとは、つまり、前記一括露光法に用いられるアパ
ーチャとしての必要な性能を確保するのは勿論のこと、
前記従来の技術の問題点を無くし、製造が容易でコスト
が安価なものを安定して得られるアパーチャ及びその製
造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決する手段】前記課題を解決す為に本発明が
提供する手段とは、請求項1に記載したように、荷電ビ
ームの通過又は透過が可能であり且つ微細パターンをな
す透過孔を有するパターン形成層部と、該パターン形成
層部をその周辺側で支持する枠体とからなるアパーチャ
において、該パターン形成層部と該枠体との間には、枠
体をエッチング可能なエッチング液に対して耐エッチン
グ性のある材料からなるエッチング停止層が設けられて
いることを特徴とするアパーチャである。
【0010】そして好ましくは、請求項2に記載したよ
うに、請求項1に記載のアパーチャにおいて、(イ)前
記枠体の材料がSi単結晶であること、(ロ)前記エッ
チング停止層の材料が、酸化シリコン,窒化シリコン,
炭化シリコン,白金,金,チタン,銀,モリブデン,マ
ンガン,タンタルあるいはジルコニウムのうちのいずれ
かの単体か、それらのいずれかの化合物か、あるいはそ
れらのいずれかを成分とする合金であること、以上
(イ)及び(ロ)を具備することを特徴とするアパーチ
ャである。
【0011】そして好ましくは、請求項3に記載したよ
うに、請求項1又は2に記載のアパーチャにおいて、前
記パターン形成層部の材料が、少なくとも、ポリシリコ
ンか非晶質シリコンのいずれかの単体か、それらのいず
れかの化合物か、あるいはそれらのいずれかを主成分と
する合金であることを特徴とするアパーチャである。
【0012】また請求項4に記載したように、支持基板
上に、該支持基板をエッチング可能なエッチャントに対
してエッチング耐性がある材料からなる層と、微細加工
が可能な材質からなる層とが、この順序で設けられてい
ることを特徴とするアパーチャ用のブランクある。
【0013】あるいは請求項5に記載したように、支持
基板のエッチングが可能なエッチャントに対してエッチ
ング耐性がある材料からなる層と、微細加工が可能な材
質からなる層とが、該支持基板に近い側からこの順序で
積層されて該支持基板に支持されてあり、且つ該支持基
板は枠体状をなすことを特徴とするアパーチャ用のブラ
ンクである。
【0014】そして好ましくは、請求項6に記載したよ
うに、請求項4又は5のブランクにおいて、(ハ)前記
支持基板の材料がSi単結晶であること、(ニ)前記エ
ッチング耐性がある材料が、酸化シリコン,窒化シリコ
ン,炭化シリコン,白金,金,チタン,銀,モリブデ
ン,マンガン,タンタルあるいはジルコニウムのうちの
いずれかの単体か、それらのいずれかの化合物か、ある
いはそれらのいずれかを成分とする合金であること、以
上(ハ)及び(ニ)を具備することを特徴とするブラン
クである。
【0015】そして好ましくは、請求項7に記載したよ
うに、請求項4乃至6のいずれかに記載のブランクにお
いて、前記微細加工が可能な材質からなる層の材料が、
ポリシリコンか非晶質シリコンのいずれかの単体か、そ
れらのいずれかの化合物か、あるいはそれらのいずれか
を主成分とする合金であることを特徴とするブランクで
ある。
【0016】それから請求項8に記載したように、荷電
ビームの通過又は透過が可能であり且つ微細パターンを
なす透過孔を有するパターン形成層部と、該パターン形
成層部をその周辺側で支持する枠体とからなるアパーチ
ャを得る製造方法において、(ホ)支持基板をエッチン
グすることにより該枠体を形成する際にエッチング停止
層となるべき層を、当該エッチング液に侵されない材料
を用いて該支持基板上に形成し、(ヘ) 該エッチング停
止層となすべき層の上にパターン形成用の層を形成し、
(ト)該パターン形成用の層に微細パターン状をなす透
過孔を形成すること、以上(ホ)〜(ト)の工程を具備
することを特徴とするアパーチャの製造方法である。
【0017】本発明に係わる製造方法によると、前記
(ホ)では、支持基板をエッチングする際にエッチング
されない(又は、エッチングされにくい)材料からなる
膜で支持基板を覆う。代表的な具体例を挙げると、酸化
シリコン,窒化シリコン,炭化シリコン,白金,金,チ
タン,銀,モリブデン,マンガン,タンタルあるいはジ
ルコニウムの少なくともいずれかの単体か、その化合物
か、あるいはそれを主成分とする合金からなる膜を、支
持基板の表面に製膜する。すなわち支持基板をバックエ
ッチングする際の、エッチングストッパ層および保護膜
として使用する為の膜を形成する。
【0018】そして前記(ヘ)で、支持基板の上にパタ
ーン形成層を形成するが、その材料として代表的な具体
例を挙げると、ポリシリコンか非晶質シリコン、のいず
れかの単体か、それらのいずれかの化合物か、あるいは
それらのいずれかを主成分とする合金を使用する。また
本発明に係わるブランクの構造では、支持基板にあらか
じめエッチング停止層が形成されており、その上にはパ
ターン形成層用の層が製膜されてあることから、このブ
ランクを利用する場合には、(チ)支持基板をバックエ
ッチングする為の保護膜からなるパターンを形成したう
えで、バックエッチングを行なう、(リ)前記微細加工
が可能な材質からなる層に、荷電ビームの通過又は透過
が出来る微細パターンをなす透過孔を形成する。これら
(チ)と(リ)とを行うが、これらの順序はいずれでも
よい。
【0019】支持基板をバックエッチングする際の保護
膜からなるパターンの作製は、前記パターン形成層とは
反対側の面にフォトレジストからなる開口パターンを設
けたうえで、前記の支持基板をバックエッチングする際
にエッチングされない(又は、エッチングされ難い)材
料からなる膜を、そのフォトレジスト層の開口の部分の
みウェットエッチングすることにより形成する。このと
き、保護膜のパターンの形成は前記ウェットエッチング
以外の手段でもよく、例えばドライエッチングによると
か、あるいはイオンビームやレーザビーム等の使用によ
るとかの手段で、マスキング用の膜を選択的に除去する
ことが出来、これらによっても前記の保護膜からなるパ
ターンを好ましく形成することが出来る。
【0020】しかる後に、支持基板をバックエッチング
するのであるが、このときに前記パターンが有るため
に、支持基板のうちの開口領域に露出した支持基板のみ
を選択的に除去することが出来、且つこのバックエッチ
ングは前記エッチング停止層のところで自己整合的に停
止させることが出来る。
【0021】
【作用】本発明によれば、支持基板の裏側に透過孔を設
けるバックエッチングの際に、透過孔の反対側には、既
に形成されている支持基板のエッチング時に侵されない
材料からなる層があるため、これがエッチング停止層と
して作用し、その上層にに設けられている微細パターン
もしくは微細パターン形成層は(たとえこのエッチング
により侵される材質であっても)このエッチングにより
侵されることはない。このとき、前記支持基板のバック
エッチングは、エッチングがエッチング停止層に到達す
れば自動的に停止してしまう。そのため、前記課題に記
したような、エッチング時の厳密な時間の制御が必要で
は無くなり、また熟練を要さずに容易に作製できるとい
う利点がある。また、従来技術に示した様な、貼り合わ
せ、研磨といった工程を必要としないため、工程が単純
化出来、かつ歩留りも向上する。加えて、貼り合わせ工
程が無いため、高温で加熱をすることが無くなり、加熱
により発生する応力により、上部に形成される微細パタ
ーンに歪みが発生する事がなく、パターン精度も向上す
るといった利点がある。
【0022】
【実施例】
<実施例1>(図1)は、本発明の一実施例を示した工
程図である。まず(図1(a))に示すように、厚さ
0.5mmのSi単結晶基板1を用意した。この基板の
面方位は(100)であった。次に(図1(b))に示
すように、基板1全面にエッチングストッパ層2である
窒化シリコン膜を、従来から使用されているCVD法に
より約0.5μmの膜厚で製膜を行なった。このエッチ
ング停止層2である窒化シリコン膜は請求項に示したよ
うに、支持基板である基板1のエッチング時に侵されな
い性質を有している。
【0023】次に(図1(c))に示すように微細パタ
ーン形成層3を作製した。ここでは、CVD法によりポ
リシリコン膜を厚さ15μm製膜した。尚、この微細パ
ターン形成層の形成は、従来から公知のスパッタリング
法や蒸着法などを用いても構わない。その後、(図1
(d))に示すように、該微細パターン形成層3に微細
パターン4を形成した。
【0024】すなわち、前記微細パターン形成層3上に
電子線レジスト(東レ製、商品名:EBR−900)を
スピンコートし、所定のベークを施した後に、電子線描
画装置(日立製作所製、商品名:HL−700)で所定
のパターンを描画し、次いで現像処理とベークとを施し
た後、ドライエッチング装置(GCA製、商品名:WE
−616)を用い、チャンバ内にSF6 ガスを導入し、
パワー250Wでドライエッチングを行なった後、レジ
ストを剥離することにより該微細パターン4を得た。こ
の際、後の工程でこの面と反対側に作製する支持基板透
開口パターン5の形成のために、位置合わせマークを形
成しておいた。
【0025】また、このドライエッチングの際には微細
パターン形成層3であるポリシリコンとエッチング停止
層2である窒化シリコン膜はプラズマの発光が互いに異
なるため、エッチング装置に付属した終点検出装置にお
いてエッチングの終点は容易に検出出来た。次に(図1
(e))に示すように、該微細パターン4と反対の面
に、開口パターン5を作製した。すなわち、まず従来か
ら使用されているフォトファブリケーションの手法を用
いてレジストパターンを形成した。
【0026】ここでは、フォトレジスト(シプレイ製、
商品名:マイクロポジットS−1400)を約0.5μ
mの膜厚にスピンコートし、所定のベークを施した後、
両面マスクアライナ(カールズース製、商品名:MJB
3)を使用し、この面と反対側に作っておいた位置合わ
せマークを用いて位置合わせを行ない、透過孔パターン
を露光し、所定の現像、ベークを行なった。その後、透
過孔レジストパターン内の窒化シリコン膜を剥離した。
これには、従来から使用されているドライエッチング装
置(GCA製、商品名:WE−616)を用い、チャン
バ内にC2 6 ガスを導入し、パワー300Wでドライ
エッチングを行なった後、レジストを剥離することによ
り該開口部の窒化シリコン膜の剥離が出来た。
【0027】次に(図1(f))に示すように、バック
エッチングを行った。同図(f)に模擬的に示すような
治具6内に前記試料を取り付けた後、濃度30wt%、
液温90℃に加熱したKOH水溶液を満たして前記支持
基板のバックエッチングを行なった。エッチングは基板
1すなわちSi単結晶の方位面が(100)であるた
め、異方性エッチングとなり、最後は図に示すように微
細パターン4下のエッチング停止層2でエッチングが停
止した。次にエッチング停止層2を裏面5方向より剥離
した。従来から使用されているドライエッチング装置
(GCA製、商品名:WE−616)を用い、チャンバ
内にC2 6 ガスを導入し、パワー300Wでドライエ
ッチングを行なうことにより透過孔部のエッチング停止
2の剥離が出来た。このとき裏面支持枠の部の保護膜8
も同時に剥離される。
【0028】また、このドライエッチングの際にも微細
パターン形成層3であるポリシリコンとエッチング停止
層2である窒化シリコン膜は、互いにプラズマの発光が
異なるため、エッチング装置に付属した終点検出装置に
おいてエッチングの終点は容易に検出出来た。 最後に
導電性を付与するために、導電性の高い金属である金を
用いて微細パターン4上に0.02μmの厚さの導電層
7を製膜した。この製膜には、従来から使用されている
蒸着装置を用いた。この導電層7は、アパーチャ自体が
あまり高い導電性を持たない場合に、この層を形成する
ことによりアパーチャに必要十分な導電性を付与する事
ができればよく、公知の材料(例えば白金や白金パラジ
ウム合金など)でもよい。また、製膜方法も従来使用さ
れている方法、すなわちスパッタリング法、イオンプレ
ーティング法などの方法を用いてもよい。以上により
(図1(g))に示すアパーチャが完成した。
【0029】本実施例によると、従来は製造工程が煩雑
で、良品質のアパーチャを得るためのバックエッチング
には熟練が必要であったが、バックエッチング(特にエ
ッチング時間)に多くの注意を払う必要が無くなり、バ
ックエッチングを安定して容易に行えるようになった。
また、従来行なってきた貼り合わせの工程が無いため、
貼り合わせ時の熱応力が発生せず、微細パターンの精度
が向上した。
【0030】<実施例2>(図2)は、本発明の別の一
実施例を示した工程図である。まず(図2(a))に示
すように、厚さ0.5mmのSi単結晶基板1を用意し
た。この基板の面方位は(100)であった。次に(図
2(b))に示すように、基板1全面にエッチング停止
層2であるチタン膜を製膜した。本実施例においては蒸
着法により膜厚0.5μmの製膜を基板全面に行なっ
た。このエッチング停止層2であるチタン膜は請求項に
示したように、支持基板である基板1のエッチング時に
侵されない性質を有するものである。
【0031】次に(図2(c))に示すように微細パタ
ーン形成層3として従来から使用されているスパッタリ
ング法によりポリシリコン膜を厚さ15μm製膜した。
この微細パターン形成層の形成は、これ以外に従来から
用いられているCVD法、蒸着法などを用いても構わな
い。
【0032】次に(図1(d))に示すように、該微細
パターン形成層3と反対の面に、開口パターン5を作製
する。すなわち、基板1の微細パターン形成層3と反対
の面に、フォーカスドイオンビーム装置(FEI製、商
品名:FIB611)を使用し、透過孔側からイオンビ
ーム8を照射することにより、チタン膜からなる開口パ
ターン5を形成した。
【0033】次に(図2(e))に示すように、バック
エッチングを行なった。(図2(e))に示すような治
具6に該試料を取り付け、しかる後に濃度30wt%、
液温90℃に加熱したKOH水溶液を満たし、バックエ
ッチングを行なった。エッチングは基板1すなわちSi
の方位面が(100)であるため、異方性エッチングと
なり、最後は図に示すように微細パターン形成層3下の
エッチング停止層2でエッチングが停止した。その後、
(図2(f))に示すように、該微細パターン形成層3
に微細パターン4を形成した。
【0034】すなわち、本実施例では該微細パターン形
成層3上にレジスト(シプレイ製、商品名:マイクロポ
ジットS1400)をスピンコートし、所定のベークの
後、露光装置(カールズース製、商品名:MJB3)で
所定のパターンを露光した。その後、所定の現像とベー
クの後、ドライエッチング装置(GCA製、商品名:W
E−616)を用いて、チャンバ内にSF6 ガスを導入
し、パワー250Wでドライエッチングを行なった後、
レジストを剥離することにより該微細パターン4を得
た。
【0035】また、このドライエッチングの際には微細
パターン形成層3であるポリシリコンとエッチング停止
層2であるチタンのプラズマの発光が互いに異なるた
め、エッチング装置に付属した終点検出装置においてエ
ッチングの終点は容易に検出することが出来た。次にエ
ッチング停止層2を裏面方向より剥離した。従来から使
用されているフォーカスドイオンビーム装置(FEI
製、商品名:FIB611)を使用し、透過孔側からイ
オンビーム8を照射することにより、CADで作製した
パターンデータの孔部のみ、すなわち該透過孔のみエッ
チング停止層2の剥離が出来た。
【0036】最後に本アパーチャに導電性を付与するた
めに、導電性の高い金属である金を微細パターン4上に
0.02μmの厚さ製膜した。この際、従来から使用さ
れている蒸着装置を用いて製膜を行なった。この導電性
を付与するための導電性金属7はアパーチャに必要十分
な導電性を付与できればよく、従来から知られているよ
うに、例えば白金や白金パラジウム合金などでもよい。
また、製膜方法も従来使用されている方法、すなわちス
パッタリング法、イオンプレーティング法などの方法を
用いてもよい。以上により、(図2(g))に示したア
パーチャが完成した。
【0037】本実施例によると、従来、工程が複雑で、
熟練が必要であったバックエッチング工程におけるエッ
チング時間の制御が必要無くなり、容易にバックエッチ
ングが出来るようになった。また、従来行なってきた貼
り合わせの工程が無いため、貼り合わせ時の熱応力が発
生せず、微細パターンの精度が向上した。
【0038】
【発明の効果】本発明によると、従来は製造工程が煩雑
であり、良品質のアパーチャを得るためのエッチングを
行おうとする場合には熟練や予備実験が必要であり、ま
たエッチング時間の管理に特に注意を要したが、バック
エッチング工程におけるエッチング時間の管理が不要に
なり、バックエッチングが容易に且つ安定して出来るよ
うになった。また従来行なってきた貼り合わせの工程が
無いため、貼り合わせ時の熱応力が発生せず、透過孔を
形成する微細パターンの精度が向上した。また従来より
も工程が単純化出来、作製コストの削減が出来た。加え
て、ブランクを大量に作製し、後から個々にアパーチャ
として作製することが容易になった。つまるところ、前
記一括露光法に用いられるアパーチャとしての必要な性
能を確保しつつ、前記従来の技術の問題点は無くなり、
製造が容易でコストが安価なものを安定して得られるア
パーチャ及びその製造方法を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるアパーチャの一実施例につい
て、概略の製造工程ならびに完成品の構成とを示す説明
図である。
【図2】本発明に係わるアパーチャの他の一実施例につ
いて、概略の製造工程ならびに完成品の構成とを示す説
明図である。
【図3】従来の技術に係わるアパーチャの一例につい
て、概略の製造工程ならびに完成品の構成とを示す説明
図である。
【図4】従来の技術に係わるアパーチャの他の一例につ
いて、概略の製造工程ならびに完成品の構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・エッチング停止層 3・・・微細パターン形成層 4・・・微細パターン 5・・・開口パターン 6・・・バックエッチング治具 7・・・導電層 8・・・イオンビーム 9・・・保護層 10・・・上面基板 11・・・レジスト 12・・・エッチング液 13・・・泡

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電ビームの通過又は透過が可能であり且
    つ微細パターンをなす透過孔を有するパターン形成層部
    と、該パターン形成層部をその周辺側で支持する枠体と
    からなるアパーチャにおいて、 該パターン形成層部と該枠体との間には、枠体をエッチ
    ング可能なエッチング液に対して耐エッチング性のある
    材料からなるエッチング停止層が設けられていることを
    特徴とするアパーチャ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアパーチャにおいて、
    (イ)前記枠体の材料がSi単結晶であること、(ロ)
    前記エッチング停止層の材料が、酸化シリコン,窒化シ
    リコン,炭化シリコン,白金,金,チタン,銀,モリブ
    デン,マンガン,タンタルあるいはジルコニウムのうち
    のいずれかの単体か、それらのいずれかの化合物か、あ
    るいはそれらのいずれかを成分とする合金であること、
    以上(イ)及び(ロ)を具備することを特徴とするアパ
    ーチャ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のアパーチャにおい
    て、 前記パターン形成層部の材料が、ポリシリコンか非晶質
    シリコンのいずれかの単体か、それらのいずれかの化合
    物か、あるいはそれらのいずれかを主成分とする合金で
    あることを特徴とするアパーチャ。
  4. 【請求項4】支持基板上に、該支持基板をエッチング可
    能なエッチャントに対してエッチング耐性がある材料か
    らなる層と、微細加工が可能な材質からなる層とが、こ
    の順序で設けられていることを特徴とするアパーチャ用
    のブランク。
  5. 【請求項5】支持基板のエッチングが可能なエッチャン
    トに対してエッチング耐性がある材料からなる層と、微
    細加工が可能な材質からなる層とが、該支持基板に近い
    側からこの順序で積層されて該支持基板に支持されてあ
    り、且つ該支持基板は枠体状をなすことを特徴とするア
    パーチャ用のブランク。
  6. 【請求項6】請求項4又は5のブランクにおいて、
    (ハ)前記支持基板の材料がSi単結晶であること、
    (ニ)前記エッチング耐性がある材料が、酸化シリコ
    ン,窒化シリコン,炭化シリコン,白金,金,チタン,
    銀,モリブデン,マンガン,タンタルあるいはジルコニ
    ウムのうちのいずれかの単体か、それらのいずれかの化
    合物か、あるいはそれらのいずれかを成分とする合金で
    あること、以上(ハ)及び(ニ)を具備することを特徴
    とするブランク。
  7. 【請求項7】請求項4乃至6のいずれかに記載のブラン
    クにおいて、 前記微細加工が可能な材質からなる層の材料が、ポリシ
    リコンか非晶質シリコンのいずれかの単体か、それらの
    いずれかの化合物か、あるいはそれらのいずれかを主成
    分とする合金であることを特徴とするブランク。
  8. 【請求項8】荷電ビームの通過又は透過が可能であり且
    つ微細パターンをなす透過孔を有するパターン形成層部
    と、該パターン形成層部をその周辺側で支持する枠体と
    からなるアパーチャを得る製造方法において、(ホ)支
    持基板をエッチングすることにより該枠体を形成する際
    にエッチング停止層となるべき層を、当該エッチング液
    に侵されない材料を用いて該支持基板上に形成し、(ヘ)
    該エッチング停止層となすべき層の上にパターン形成
    用の層を形成し、(ト)該パターン形成用の層に微細パ
    ターン状をなす透過孔を形成すること、以上(ホ)〜
    (ト)の工程を具備することを特徴とするアパーチャの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000516353A (ja) * 1996-08-21 2000-12-05 デーウー・エレクトロニクス・カンパニー・リミテッド 光ピックアップシステム用薄膜アクチュエーテッドミラーアレイ
EP1096564A1 (en) * 1999-10-26 2001-05-02 Motorola, Inc. Electronic component package using cap wafer and method therefore

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