JPH08226910A - 微生物電極及び微生物センサ - Google Patents

微生物電極及び微生物センサ

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JPH08226910A
JPH08226910A JP7033435A JP3343595A JPH08226910A JP H08226910 A JPH08226910 A JP H08226910A JP 7033435 A JP7033435 A JP 7033435A JP 3343595 A JP3343595 A JP 3343595A JP H08226910 A JPH08226910 A JP H08226910A
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electrode
microbial
substrate
conductor
thin film
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JP7033435A
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Masao Karube
征夫 軽部
Kiyoko Yano
清子 矢野
Nobuyuki Yoshida
信行 吉田
Takashi Morita
高志 森田
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Akebono Research and Development Centre Ltd
Original Assignee
Akebono Research and Development Centre Ltd
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    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶存酸素量が低くても測定が可能であり、酸
素電極を用いずに直接に溶液中の物質濃度を測定するこ
とができ、それにより小型化可能な微生物センサ、ま
た、それにより製品コストを低減し、長期使用で起こる
微生物劣化による精度低下がない使い捨て可能な微生物
センサを提供する。 【構成】 微生物電極を絶縁材からなる基板と、前記基
板に固定された電気的導体と、その導体上に固着された
微生物菌体を含有する薄膜と、を備えた構造とし、微生
物センサを、前記微生物電極と、この電極の基板の微生
物菌体含有薄膜が固着された面の反対面の絶縁材上に固
定された対極としての導体と、を備えた構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物電極及び微生物
センサに関し、詳しくは、酸素電極を用いずに試料濃度
が測定可能な微生物電極及び微生物センサに関する。
【0002】
【従来の技術】微生物を用いて物質濃度を測定する微生
物センサの多くは、微生物の呼吸の変化を利用して各種
溶液中の物質濃度を測定するものである。各種溶液中
で、微生物がその溶液中に溶解する物質を資化すると呼
吸が激しくなり、周辺の酸素濃度が低下する。その酸素
濃度の変化を酸素電極で測定して、溶液中の物質濃度を
測定する方法である。
【0003】例えば、河川や産業排水の水質管理に重要
な項目として、BOD(生物化学的酸素要求量)があ
り、国際的な有機性水質汚濁の指標とされている。有機
化合物に起因する水質汚濁は、好気性微生物による酸化
反応で減少、消去され、その有機物質濃度に対応して溶
存酸素が消費される。この消費された酸素量を計測する
ことで、水質汚濁が明らかになる。すなわちBODは、
有機化合物濃度を、酸素量により間接的に表したもので
ある。このBODの測定については、日本工業規格JI
S K 0102で測定法が規定されているが、煩雑な操
作、測定に5日間を要するなどの問題点から、JIS
K 0102の測定法に替わって、迅速、簡単、かつオ
ンライン計測可能なBOD測定法(JIS K 3602
-1990)として、微生物膜と酸素電極を組み合わせたB
ODセンサ(特開昭54−47699号公報等)によ
る、工場排水などのBOD測定が行われるようになっ
た。
【0004】また、上記BODセンサのほかにも微生物
を利用したセンサとして、トリコスポロン・ブラシエカ
等のエタノールを選択的に摂取し呼吸が活発化する微生
物を固定化した膜とこの微生物のエタノール摂取、呼吸
の活発化に伴う溶液中の酸素濃度の減少を測定する酸素
電極を組み合わせたエタノールセンサ等も開発されてい
る。
【0005】しかしながら、上記のような溶存酸素の減
少量を酸素電極により測定し溶液中の物質濃度を測定す
るセンサでは、溶存酸素の低い溶液では正確な値を測定
することは難しいという問題がある。また、酸素電極の
構造は、電極内に電解液等を内蔵するために、ある程度
の大きさが必要であった。このため、ファーメンターな
どに設置して様々な物質の濃度を測定する微生物センサ
や上記BODセンサなどは、何れも大型から中型であり
高価なものとなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、溶存酸素量が低くても測定が可
能であり、酸素電極を用いずに直接に溶液中の物質濃度
を測定することができ、それにより小型化可能な微生物
センサ、また、それにより製品コストを低減し、長期使
用で起こる微生物劣化による精度低下がない使い捨て可
能な微生物センサを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、微生物電極または微生物センサを以下
の構成とした。
【0008】すなわち本発明は、絶縁材からなる基板
と、前記基板に固定された電気的導体と、その導体上に
固着された微生物菌体を含有する薄膜と、を備えた微生
物電極、又は、導体からなる基板と、前記基板に固着さ
れた微生物菌体を含有する薄膜とを有し、前記微生物菌
体を含有する薄膜の少なくとも一部を残して電気的に絶
縁被覆された微生物電極である。
【0009】また本発明は、上記微生物電極と、この電
極の基板の微生物菌体含有薄膜が固着された面の反対面
の絶縁材上に固定された対極としての導体と、を備えた
ことを特徴とする微生物センサ、上記微生物電極と、こ
の電極の微生物含有薄膜に対向して配置された絶縁材か
らなる基板と、前記基板の微生物含有薄膜対向面に固定
された対極としての導体と、前記導体と前記微生物菌体
含有薄膜との間に介装固定された吸水性を有する試料液
保持体と、を備えたことを特徴とする微生物センサであ
る。
【0010】または、絶縁材からなる基板と、前記基板
の片面上に互いに接触しないように固定された2つの導
体と、前記2つの導体の一方の導体上に固着された微生
物菌体を含有する薄膜と、を備えた微生物センサ、ある
いは、第1の基板と、前記第1の基板の表面に固定され
た電極としての第1の導体と、開口部を有し、この開口
部から前記第1の導体を臨ませて前記第1の導体を覆う
絶縁材からなる第2の基板と、前記第2の基板の表面に
固定された対極としての第2の導体と、前記第2の基板
の開口部内の前記第1の導体上に固着された微生物菌体
を含有する薄膜と、試料液溜まり部をなす開口部を有
し、この開口部から前記微生物菌体含有薄膜及び前記第
2の導体を臨ませて前記第2の導体を覆うフレームと、
を備えたことを特徴とする微生物センサである。
【0011】更に本発明は、試料液吸い込み口と、この
吸い込み口から吸い込んだ試料液を溜める液溜まり部
と、吸引力を発生させる吸引ポンプ部とを備え、前記液
溜まり部には上記微生物センサが内蔵されていることを
特徴とする試料液採取装置である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。 <1>本発明の微生物電極 本発明の微生物電極は、絶縁材からなる基板と、絶縁材
からなる基板と、前記基板に固定された電気的導体と、
その導体上に固着された微生物菌体を含有する薄膜とを
備える。
【0013】この様な本発明の微生物電極は対極と共に
用いて、または対極及び参照電極と共に用いて、各種溶
液中の物質濃度を測定する微生物センサとすることがで
きる。
【0014】微生物を有機化合物を含む試料溶液に存在
させると、微生物は有機化合物をエネルギー獲得のため
に代謝する。その過程において、呼吸鎖の電子伝達系に
電子の移動が起こる。また、微生物のなかには無機化合
物をエネルギー獲得のために代謝するものもあり、その
際にも電子の移動が起こる。
【0015】この際、代謝される物質濃度と移動する電
子の量には相関がある。従って、この移動する電子の量
を測定することによって微生物のまわりの物質濃度を測
定することができる。この電子の移動量を直接計測する
ことは困難であるので、本発明においては、上記構成を
有する微生物電極を対極と共に、または対極及び参照電
極と共に、試料溶液に浸漬し、作用電極である微生物電
極と対極もしくは参照電極との間に、電子が移動しやす
いように一定の電位差を負荷し、両電極間に流れる電流
を計測することにより、試料溶液中の試料濃度を測定す
る。以下に、本発明の微生物電極の構成を説明する。
【0016】本発明の微生物電極に用いる微生物として
は、有機物または無機物を代謝することにより電子伝達
系に電子の移動が起こるものであればよく、特に制限さ
れない。前核微生物及び真核微生物のいずれも使用でき
るが、真核生物細胞内では呼吸鎖の電子伝達がミトコン
ドリア内で行われるため、作用電極(微生物電極)に移
動する電子の量が電流として検出されにくいので、物質
濃度測定感度の点では前核微生物が好ましい。
【0017】ここで、上記本発明の微生物電極を用いて
溶液濃度を測定する場合、濃度測定しようとする物質を
代謝することが可能な微生物を適宜選択して用いること
が好ましい。また、溶液中に様々な物質が溶解していて
その内のある物質の濃度を測定したい場合には、測定し
たい物質を代謝できる微生物を用いて微生物電極を作製
すればよい。測定対象物質と微生物の組み合わせについ
ては、例えば、BOD測定では有機物を代謝することに
より電子伝達系に電子の移動が起こる微生物であればよ
く、大腸菌、バチルス属、アシネトバクター属、グルコ
ノバクター属あるいはシュードモナス属に属する細菌、
放線菌などの前核微生物や、トリコスポロン属に属する
酵母等の真核微生物を挙げることができる。また、その
他の測定物質に関しては、好ましい微生物との組み合わ
せを以下に示す。
【0018】ポリエチレングリコールを測定する場合用
いられる微生物は、シュードモナス・エルギノーサ(Ps
eudomonas aerginosa)等、フタル酸エステルを測定す
る場合用いられる微生物は、シュードモナス・セパシア
(Pseudomonas cepacia)、シュードモナス・フルバ(P
seudomonas fulva)等、ポリ塩化ビフェニルを測定する
場合用いられる微生物は、アシネトバクター(Acinetob
acter)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putid
a)、シュードモナス・パウシモビリス(Pseudomonas p
aucimobilis)等、フェノールを測定する場合用いられ
る微生物は、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas pu
tida)等、有機水銀を測定する場合用いられる微生物
は、クロストリジウム・コクレアリウム(Clostridium
cochlearium)等、メタノールを測定する場合用いられ
る微生物は、メチロモナス・メチロバラ(Methylomonas
methylovara)ハンセヌラ・ポリモルパ(Hansenula po
lymorpha)等、エタノールを測定する場合用いられる微
生物は、ハンセヌラ・アングスタ(Hansenula angust
a)、カンジダ・マイコデルマ(Candida mycoderma)、
グルコノバクター・ルビギノサス(Glconobacter rubig
inosus)IFO3244等、カドミウムを測定する場合
用いられる微生物は、シュードモナス・エルギノーサ
(Pseudomonas aerginosa)等、トルエンを測定する場
合用いられる微生物は、シュードモナス・プチダ(Pseu
domonas putida)、シュードモナス・コンベクサ(Pseu
domonas convexa)等、m−キシレンを測定する場合用
いられる微生物は、シュードモナス・オバリス(Pseudo
monas ovalis)等、有機硫黄を測定する場合用いられる
微生物は、デスルフォビブリオ・デスルフリカンス(De
sulfovibrio deseulfuricans)、チオバチルス・チオオ
キシダンス(Thiobacillus thiooxidans)、チオバチル
ス・チオパルス(Thiobacillus thioparus)等、ジベン
ゾチオフェンを測定する場合用いられる微生物は、シュ
ードモナス・アルカリゲネス(Pseudomonas alcaligene
s)等、ギ酸を測定する場合用いられる微生物は、クロ
ストリジウム・ブチリカム(Clostridium butyricum)
等、メタンガスを測定する場合用いられる微生物は、メ
チロコッカス・カプスラタス(Methylococus capsulatu
s)、メチロコッカス・トリコスポリウム(Methylosinu
s trichosporium)等、エタンガスを測定する場合用い
る微生物は、アーソロバクター・ペトロレオファガス
(Arthrobacter petroleophagus)、マイコバクテリウ
ム・ペトロレオフィルム(Mycobacterium petroleophil
um)等、ニコチン酸を測定する場合用いられる微生物
は、ラクトバチルス・アラビノサス(Lactobacillus ar
abinosas)等、アスパラギン酸を測定する場合用いる微
生物は、ブレビバクテリウム・カカベリス(Brevibacte
rium cacaveris)等、グルコースを測定する場合用いる
微生物は、グルコノバクター・サブオキシダンス(Glco
nobacter suboxydans)IFO3172等、グリセロー
ルを測定する場合用いられる微生物は、シュードモナス
・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)IF
O14160等、L−グルタミン酸を測定する場合用い
られる微生物は、シュードモナス・プチダ(Pseudomona
s putida)IFO14164等、マルトースを測定する
場合用いられる微生物は、シュードモナス・シュードマ
レイ(Pseudomonas pseudomallei)ATCC15682
等、酢酸を測定する場合用いられる微生物は、バチルス
・サブチルス(Bcillus subtilus)IFO13719
等、スクロースを測定する場合用いられる微生物は、シ
ュードモナス・カリオフィリー(Pseudomonas caryophy
lli)IFO13591等、S.スターチを測定する場
合用いられる微生物は、シュードモナス・プチダ(Pseu
domonas putida)IFO14164等である。この様
に、測定物質と微生物菌体の好適な組み合わせが例示で
きるが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0019】この様な微生物を本発明の微生物電極に用
いるが、その際、上記微生物は薄膜に含有させて用い
る。この微生物含有薄膜は、微生物菌体を絶縁材からな
る基板上に固定された電極としての導体の近傍に存在さ
せるためのものであり、薄膜状のものであれば、特に形
態は問わない。例えば、微生物菌体を、アルギン酸ゲル
膜、カラギーナンゲル膜、アガロースゲル膜、カードラ
ンゲル膜、キトサンゲル膜等のゲルマトリックス中に封
入したものや光架橋性ポリビニルアルコール膜などの光
硬化性樹脂膜、ポリアクリルアミド膜等の三次元架橋構
造体中に組み込んだもの等が挙げられる。
【0020】また、高分子膜に微生物菌体を固定しても
よい。さらには、微生物電極を構成する基板表面に電極
としての導体と電気的に接続されるかたちに、グルタル
アルデヒド等を用いて微生物を膜状に固定化したもので
もよい。更に、これらの方法を組み合わせて微生物を固
定することも可能である。薄膜中の微生物は生存してい
ることが望ましい。
【0021】本発明の微生物電極に用いる基板は、電極
としての導体及び上記微生物含有薄膜を支持する働きを
有し、微生物センサとして用いる場合に上記導体と対極
が通電するのを防止するために、絶縁性を有することが
必要となる。すなわち、本発明の微生物電極に用いる基
板としては、溶液中で導体及び微生物含有薄膜を支持す
る強度を有し、且つ絶縁性を有するものであれば特に制
限されず、例えば、ポリエステル等の樹脂、ガラス、試
料溶液が浸透しない様に表面処理された紙等を挙げるこ
とができる。また、本発明においては、微生物含有薄膜
の剥離を防止するために、この基板として多孔質材料を
用いることが好ましい。
【0022】本発明の微生物電極に用いる電極として働
く導体は、上記基板上に微生物含有薄膜と電気的に接続
された状態で固定されており、測定試料中の測定対象物
質が微生物により代謝されて生じる電子を受け取る。導
体の素材としては、安定であり、かつ、導電性が大き
く、微生物に実質的に無害なものであればよく、例え
ば、白金、金、銀等の金属、又はグラファイト、カーボ
ン等の炭素素材が挙げられる。また、その形状として
は、特に制限はないが、棒状、筒状、シート状等が挙げ
られ、好ましくは、微生物含有薄膜との接触面積が大き
くなるような形状とする。
【0023】例えば、上記導体を絶縁性基板の片面上に
固定された導電層からなるように設けることにより、上
記微生物含有薄膜と導体の接触面積を大きくすることが
できる。この様な例として、基板の片面上に蒸着等によ
り金属層を設け、この金属層の上に微生物含有薄膜を固
着させた微生物電極等を挙げることができる。
【0024】また、本発明の微生物電極を試料溶液に浸
漬した状態で上記導体と対極とが通電することを防止す
るために、本発明の微生物電極において導体は、試料溶
液が直接接触しないようなかたちで取り付けられる。ま
た、構造上、試料溶液が接触して漏電する可能性のある
導体部分ができる場合には、その部分を絶縁体で電気的
に絶縁被覆する。例えば、微生物電極の基板に固定され
た導体が上記微生物菌体から露出して試料溶液と接触す
る部分を有する場合には、その部分の導体をエポキシ樹
脂等の絶縁材を用いて電気的に絶縁被覆する。
【0025】ここで、上記本発明の微生物電極の基板と
導体とを、必要に応じて同一素材で構成することも可能
である。すなわち本発明の他の態様の微生物電極は、導
体からなる基板と、前記基板に固着された微生物菌体を
含有する薄膜とを有し、前記微生物菌体を含有する薄膜
の少なくとも一部を残して電気的に絶縁被覆された構造
を有する。
【0026】この微生物電極においては、基板を導電性
材料で構成することにより、先に説明した微生物電極の
様に電極として働く導体を基板上に固定する必要がな
く、基板自体が導体となり電極として働く。そのかわり
に、この微生物電極を試料溶液に浸漬した状態で導体と
対極とが通電することを防止するために、この導電性基
板の、微生物菌体を含有する薄膜が固着されていない
面、つまり、基板が直接試料液に接する可能性のある基
板表面は全て電気的に絶縁被覆されていなければならな
い。
【0027】実際の使用に際して、この様な本発明の微
生物電極の上記2つの態様のどちらを選択するかは、導
体の種類等を考慮して、適宜決定すればよい。上記の様
な本発明の微生物電極を用いた微生物センサは、作用電
極として働く微生物電極の他に対極を有し、必要に応じ
てさらに参照電極を有する。対極の素材としては、白
金、銀、金、カーボン等が挙げられる。また、微生物セ
ンサを測定試料液に浸漬し、作用電極(微生物電極)と
対極との間に電位差を負荷したときに、電極反応が進行
するにつれて、電極表面での反応種の濃度は減少し、ま
た生成物の濃度が増加するなどして電極電位が設定した
電位からずれてしまうことがある。そこで、Ag/Ag
Cl電極等の参照電極を試料液に浸漬し、参照電極を電
位設定の基準として作用電極の電位を設定することが好
ましい(3極法)。
【0028】更に、試料溶液中に数種類の測定物質が存
在する場合には、微生物センサに、各測定物質に対応す
る微生物含有薄膜を有する複数本の微生物電極及び対
極、必要に応じてさらに参照電極を設けることで、同時
に数種類の測定物質の濃度を測定することが可能であ
る。
【0029】<2>本発明の微生物センサ及び試料液採
取装置 上記の様に本発明の微生物電極と対極及び必要に応じて
参照電極とを別体とした微生物センサを作製してもよい
が、本発明では、微生物センサをより小型化するため
に、あるいは測定をより簡便化するために、微生物電極
と対極とを一体化した。
【0030】この様な微生物電極と対極とが一体化した
微生物センサを得るために、本発明においては、微生物
センサを以下の構造とした。上記本発明の微生物電極
と、この電極の基板の微生物菌体含有薄膜が固着された
面の反対面の絶縁材上に固定された対極としての導体
と、を備える構造とした。
【0031】または、上記微生物電極と、この電極の微
生物含有薄膜に対向して配置された絶縁材からなる基板
と、前記基板の微生物含有薄膜対向面に固定された対極
としての導体と、前記導体と前記微生物菌体含有薄膜と
の間に介装固定された吸水性を有する試料液保持体と、
を備える構造とした。この試料液保持体を備える微生物
センサは、微生物電極と対極とが一体化している上に、
試料液保持体に試料液を保持できることから、例えば、
ビーカーの底の少量の試料液で試料濃度の測定が可能で
あり、また、例えば、大型タンク等からこの微生物セン
サで試料を採取してそのまま測定できるという便利さが
ある。
【0032】これらの微生物センサにおいては、上述の
ように微生物電極と対極とが直接通電することを防止す
るために、微生物電極側の導体は、試料溶液が直接接触
しないようなかたちで取り付けられるか、または、微生
物電極側の導体に、構造上、試料溶液が接触して漏電す
る可能性のある部分ができる場合には、その部分をエポ
キシ樹脂等の絶縁体で電気的に絶縁被覆してあるが、対
極として作用する導体についても、試料液が常に対極の
同一面積に接触するようにするために、絶縁被覆部分を
設けることが可能である。
【0033】更に、本発明の微生物電極と対極とが一体
化した微生物センサの他の態様として、絶縁材からなる
基板と、前記基板の片面上に互いに接触しないように固
定された2つの導体と、前記2つの導体の一方の導体上
に固着された微生物菌体を含有する薄膜と、を備えた微
生物センサがある。この微生物センサの基板上において
互いに接触しないように設けられた2つの導体の一方は
そのまま対極として働き、他の一方の導体は、その上に
上記本発明の微生物電極と同様にして微生物含有薄膜が
固着され、微生物電極(作用電極)として働く。つま
り、この微生物センサは、同一基板の同一面上に微生物
電極と対極とを備えた微生物センサということになる。
【0034】また、この微生物センサにおいて、前記基
板の導体及び微生物菌体を含有する薄膜を有する面上
に、試料液注入口を有するスペーサー及びカバーを積層
して、前記基板の導体及び微生物菌体を含有する薄膜を
有する面とスペーサーの内壁及びカバーの下辺で囲まれ
た試料液保持部を形成させ、更に前記試料液保持部に吸
水性を有する試料液保持体を備えさせることで、試料液
を自動的に微生物センサ内に注入し試料濃度を測定する
ことが可能な微生物センサとすることができる。更に、
この場合、試料液注入口から注入される試料中の浮遊物
等が電極上に付着して測定を妨害しない様に、注入口に
フィルター等を設けることが好ましい。また、前記カバ
ーには、試料液注入をより円滑に行わせるために試料液
保持部の一部を臨ませるように空気穴を設けることが好
ましい。
【0035】また、この微生物センサを応用して、試料
溶液中の数種類の測定物質の濃度を同時に測定したい場
合には、この微生物センサの基板上に互いに接触しない
よう設ける導体の数を、測定物質の数+1(対極として
働く導体分)とし、対極として働く導体を1つ残して、
他の導体上にそれぞれの測定物質に対応する微生物菌体
を含有する薄膜を固着させればよい。
【0036】ここで、この微生物センサにおいては、微
生物センサを試料溶液に浸漬した状態で上記微生物電極
として働く側の導体と対極として働く導体とが直接通電
することを防止するために、微生物電極側の導体は、試
料溶液が直接接触しないようなかたちで取り付けられ
る。また、微生物電極側の導体に、構造上、試料溶液が
接触して漏電する可能性のある部分ができる場合には、
その部分をエポキシ樹脂等の絶縁体で電気的に絶縁被覆
する。また、対極として作用する導体についても、試料
液が常に対極の同一面積に接するようにするために、絶
縁被覆部分を設けることが可能である。
【0037】更に、上記微生物センサの基板の導体(対
極)及び微生物電極(作用電極)を有する面上に、前記
作用電極及び対極と互いに接触しないようにして参照電
極を設けることで、3極(作用電極、対極、参照電極)
一体型の微生物センサとすることができる。
【0038】この様な本発明の各微生物センサに用いる
導体は、上記本発明の微生物電極における導体と同様の
素材とすることができる。また、この導体を固定する絶
縁性基板も、上記本発明の微生物電極における基板と同
様の材料を用いることができる。上記微生物センサの一
態様においては、対極としての導体と微生物菌体含有薄
膜との間に介装固定された吸水性を有する試料液保持体
を備え、また他の態様においては、微生物センサの一部
としてセンサ内に試料液保持部を有しその試料液保持部
に吸水性を有する試料液保持体を備えるが、これらの試
料液保持体は、定量の試料液を吸収し保持できる材料で
あれば、特に制限はなく、例えば、スポンジ、ナイロン
メッシュ等を挙げることができる。また、微生物センサ
の一部としてセンサ内に試料液保持部を有する態様の微
生物センサにおいて、試料液保持部を構成するスペーサ
ー及びカバーの材料は、上記本発明の微生物電極におけ
る絶縁性の基板と同様の材料とすることができる。
【0039】これらの微生物センサを用いて、試料溶液
の物質濃度を測定する際には、微生物センサを測定試料
液に浸漬し、作用電極(微生物電極)と対極との間に、
電子が移動しやすいように一定の電位差を負荷し、両電
極間に流れる電流を計測することにより、試料溶液中の
試料濃度を測定することができる。また、上記で述べた
ように、この場合も、微生物センサと共にAg/AgC
l電極等の参照電極を試料液に浸漬し、参照電極を電位
設定の基準として作用電極の電位を設定することも可能
である。
【0040】更に、本発明の微生物電極と対極とが一体
化した他の態様の微生物センサは、第1の基板と、前記
第1の基板の表面に固定された電極としての第1の導体
と、開口部を有し、この開口部から前記第1の導体を臨
ませて前記第1の導体を覆う絶縁材からなる第2の基板
と、前記第2の基板の表面に固定された対極としての第
2の導体と、前記第2の基板の開口部内の前記第1の導
体上に固着された微生物菌体を含有する薄膜と、試料液
溜まり部をなす開口部を有し、この開口部から前記微生
物菌体含有薄膜及び前記第2の導体を臨ませて前記第2
の導体を覆うフレームと、を備える。
【0041】上記本発明の微生物センサに用いる微生物
菌体を含有する薄膜は、前記本発明の微生物電極におけ
る微生物菌体含有薄膜と同様のものを用いることができ
る。また、上記本発明の微生物センサに用いる電極とし
ての第1の導体及び対極としての第2の導体も、上記本
発明の微生物電極における導体と同様の素材とすること
ができる。更に、第1の基板及び第2の基板及びフレー
ムも、上記本発明の微生物電極における絶縁性の基板と
同様の材料を用いることができるが、第1の基板につい
ては必ずしも絶縁性である必要はない。
【0042】この、微生物センサで、試料溶液の物質濃
度を測定する際には、上記試料液溜まり部をなす開口部
に、試料溶液が微生物菌体含有薄膜及び前記第2の導体
に十分に接する量で、且つ、第2の導体上に設置された
フレームを越えて試料液溜まり部からこぼれない量だけ
の試料溶液を注入する。試料溶液は、第2の基板の開口
部内の第1の導体上に固着する微生物含有薄膜に浸透
し、薄膜中で微生物による物質代謝が行われるが、この
物質代謝により微生物の呼吸系で起こる電子の移動量を
直接計測する替わりに、微生物含有薄膜が固着された電
極としての第1の導体と試料溶液に接する対極としての
第2の導体の間に、電子が移動しやすいように一定の電
位差を負荷し、両電極間に流れる電流を計測することに
より、試料溶液中の試料濃度を測定することができる。
【0043】また、この様な微生物センサには、試料濃
度測定時に上記試料液溜まり部に注入される試料液が乾
燥するのを防ぐために、微生物センサから取り外しが自
在の、あるいは微生物センサに固定されたカバーを設け
ることも可能である。カバーが固定されているものの場
合には、適当な位置に、例えばフレーム部分に、微生物
センサ外部から試料液溜まり部に通じる試料液注入路を
設ける必要がある。更にこの場合には、上記毛細管現象
を利用した微生物センサのカバーと同様に試料液の注入
をより円滑に行わせるために試料液溜まり部の一部を臨
ませるように空気穴を設けることが好ましい。
【0044】本発明においては、更に、各種試料液中の
物質濃度を測定する際の便宜性を考慮して、上記各微生
物センサを内蔵した試料液採取装置を考案した。すなわ
ち、本発明の試料液採取装置は、試料液吸い込み口と、
この吸い込み口から吸い込んだ試料液を溜める液溜まり
部と、吸引力を発生させる吸引ポンプ部とを備え、前記
液溜まり部には微生物センサが内蔵されていることを特
徴とする。
【0045】この様な試料液採取装置には、例えば、注
射器様のピストンシリンダタイプのものやピペットタイ
プのものの様に一定容量を正確に採取できる装置の液溜
まり部に微生物センサを内蔵したもの等を挙げることが
できる。
【0046】上記本発明の各微生物センサにおいては、
微生物含有薄膜が固着された電極と対極との間に一定の
電位差を負荷し、両電極間に流れる電流を測定するが、
この電位差の負荷及び電流の測定は、定電圧発生装置や
ポテンシオスタット等を用いるとよい。また、この様な
ポテンシオスタット等の測定機器には、小型なものが市
販されており、上記本発明の試料液採取装置等には、微
生物センサに小型ポテンシオスタット等の測定機部を接
続させ、これを内蔵させることもできる。
【0047】また、試料液にメディエータを添加してお
くと、より高感度な測定が可能となるので好ましい。あ
るいは、微生物含有薄膜の内部、表面又は微生物含有薄
膜と電極との間等、試料液接触部のいずれかにメディエ
ータを含ませてもよい。尚、この様にメディエータを微
生物電極上に固定した場合、試料液濃度測定時に微生物
電極中のメディエータが試料液中に溶け出すので、1回
使用したセンサは使い捨てにするか、あるいは、使用後
に再度メディエータを添加すれば、再使用が可能であ
る。
【0048】メディエータは、微生物により各種物質が
代謝されて生じる電子が、電極に移行するのを促進する
ものである。メディエータとしては、微生物から電極に
電子が移行するのを促進するものであればよく、具体的
には1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメチルス
ルフォネート(1−M−PMS)、2,6−ジクロロイ
ンドフェノール(DCIP)、9−ジメチルアミノベン
ゾ−α−フェナゾキソニウムクロライド、メチレンブル
ー、インジゴトリスルホン酸、フェノサフラニン、チオ
ニン、ニューメチレンブルー、2,6−ジクロロフェノ
ール、インドフェノール、アズレB、N,N,N’、
N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミンジヒドロ
クロリド、レゾルフィン、サフラニン、ソディウムアン
トラキノンβ−スルフォネート、インジゴカーミン等の
色素、リボフラビン、L−アスコルビン酸、フラビンア
デニンジヌクレオチド、フラビンモノヌクレオチド、ニ
コチンアデニンジヌクレオチド、ルミクロム、ユビキノ
ン、ハイドロキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、
2−メチルベンゾキノン、2,5−ジヒドロキシベンゾ
キノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、グル
タチオン、パーオキシダーゼ、チトクロムC、フェレド
キシン等の生体酸化還元物質又はその誘導体、その他F
e−EDTA、Mn−EDTA、Zn−EDTA、メソ
スルフェート、2,3,5,6−テトラメチル−p−フ
ェニレンジアミン、フェリシアン化カリウム等が挙げら
れる。これらのメディエータの濃度は、40nM以上程
度が好ましい。
【0049】上記の化合物の中では、1−M−PMS、
DCIP、フェリシアン化カリウム及び9−ジメチルア
ミノベンゾ−α−フェナゾキソニウムクロライドが好ま
しい。
【0050】ここで、上記各微生物センサを用いた各種
試料溶液の物質濃度の測定法についてBOD測定を例に
して簡単に説明する。BODの測定は、標準試料を用い
て検量線を作製し、試料液を用いたとき得られる電流値
から試料液のBOD値を求める方法で行われる。つま
り、有機物を含有しない緩衝液を用いて対極若しくは参
照電極と作用電極との間を流れる電流を測定し、各種濃
度の標準試料を用いて電流値を測定し、検量線を作製す
る。続いて測定試料あるいは前記緩衝液で希釈した測定
試料液を用いて同様に電流を測定し、これらの電流値
を、標準試料を用いたときの電流値と比較することによ
りBOD測定を行う。また、微生物含有薄膜にメディエ
ータ及び緩衝液が固定化してある微生物センサを用いる
場合には、直接、試料液に浸漬して、対極若しくは参照
電極と作用電極(微生物電極)との間を流れる電流を測
定し、標準試料を用いたときの電流と比較することによ
りBOD測定を行う。
【0051】センサを流れる電流は、微生物の種類、電
極と微生物膜との接触面積、メディエータの種類及び濃
度、対極と電極との間に負荷する電位差、BOD濃度等
に依存するので、これらは予備実験を行って適宜設定す
るとよい。
【0052】本発明のBODセンサを有機物含有溶液に
浸漬すると、センサの微生物膜中の微生物により、有機
物が代謝される。その結果、電子が電子伝達系に移動す
る。対極と電極との間に電位差を負荷すると、電子が微
生物膜から電極に移行する。その結果、電子が発生しな
いときと比べて得られる電流が異なる。この電流を計測
することにより、有機物濃度、すなわちBODを測定す
ることができる。
【0053】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0054】
【実施例1】 BOD測定用微生物電極及び微生物セン
サ はじめに、BODセンサを構成する本発明の微生物電極
の一例、及びこの微生物電極を有するBODセンサを、
図1〜3に基づいて説明する。
【0055】<微生物懸濁液の調製>シュードモナス・
フルオレッセンス IFO14160株を、0.3%K2
HPO4、0.1%KH2PO4、0.03%MgSO4
7H2O、0.5%硫酸アンモニウム、0.001%L
−グルタミン酸、0.1%酵母エキスを含む培地80m
l(pH7.0)に植菌し、30℃で48時間、振盪培
養した。培養液を遠心して菌体と培地とを分離し、菌体
を緩衝液(0.05Mリン酸pH7.0)で洗滌し、同
緩衝液に懸濁させた。
【0056】<微生物電極の作製>基板となるオムニメ
ンブレン3(ミリポア製、JGWP−14225)の片
面中央部に電極となる金2を均一に蒸着した。このオム
ニメンブレンの金蒸着面上に、試料液に挿入したとき金
電極に試料液が接しないようにして、上記菌体懸濁液に
PVA−SbQ溶液を適量混合した液体を均一に塗布
し、更に、37℃で3時間暗所でインキュベートした。
この後、蛍光灯を照射し、PVA−SbQを架橋させて
微生物含有薄膜1を形成させた。また、金電極が試料液
に接触する恐れのある部分についてはエポキシ樹脂4を
用いて絶縁処理を施し、微生物電極10を作製した(図
1)。
【0057】<微生物センサの作製>上記微生物電極1
0を用いて以下の2種類の微生物センサを作製した。ま
ず、第1の微生物センサは、上記微生物電極の基板を構
成するオムニメンブレン3の微生物含有薄膜固着面の反
対面に、対極となる導体として金11を一面に蒸着し、
更に、対極の試料液接触面積を調整する目的でこの金蒸
着面の一部をエポキシ樹脂4を用いて絶縁処理すること
で作製した(図2)。
【0058】次に、もう一つの微生物センサを、図3に
基づいて説明する。対極となる導体には金11を用い、
これを基板となるポリエステルフィルム12の片面に均
一に蒸着し、対極の試料液接触面積を調整する目的でこ
の金蒸着面の一部をエポキシ樹脂4を用いて絶縁処理し
た。更に、この金蒸着ポリエステルフィルムの金蒸着面
と、上記で得られた微生物電極10の微生物含有薄膜面
の間に試料液保持体であるスポンジ14をエポキシ樹脂
によって固定した。
【0059】
【実施例2】 微生物電極の他の態様 本発明の微生物電極の他の態様を、図4に基づいて説明
する。基板となるカーボンフィルム3(これは導体2の
作用も有する)の片面に、上記実施例1と同様にして微
生物含有薄膜1を形成させた。基板上に微生物含有薄膜
が形成された面を除いて、試料液が接触する基板表面を
エポキシ樹脂4で絶縁被覆して微生物電極10を作製し
た。
【0060】
【実施例3】 微生物センサの別の態様 本発明の微生物センサの別の態様を、図5に基づいて説
明する。ポリエステル製の基板3の片面上に、互いに接
触しないようなかたちで2個所に金を蒸着させた。この
金蒸着部分の一方に、上記実施例1と同様にして微生物
含有薄膜1を形成させ、もう一方はそのまま対極11と
した。また、微生物含有薄膜を形成させた側の金蒸着部
分2で試験液に接触する恐れのある箇所についてはエポ
キシ樹脂4を用いて絶縁処理を施し、更に、対極11の
試料液接触面積を調整する目的で、対極側の金蒸着部分
の一部をエポキシ樹脂4を用いて絶縁処理した。この状
態で、試料液に浸漬して試料濃度を測定する微生物セン
サとすることができるが、更に以下の構造にして、毛細
管現象等により自動的に試料液を注入するタイプの微生
物センサとした。
【0061】上記ポリエステル基板の微生物含有薄膜1
及び対極11を有する面上に、フィルター付き試料液注
入口21を有するポリエステル製スペーサー13を積層
し、試料液保持部を形成させ、この試料液保持部に試料
液保持体14としてナイロンメッシュを入れて、更に、
スペーサー13、ナイロンメッシュ14の上に試料液保
持部の一部を臨む空気穴16を有するポリエステル製カ
バー15を積層し、毛細管現象を利用した微生物センサ
20を作製した。
【0062】
【実施例4】 微生物センサの更に別の態様 本発明の微生物センサの更に別の態様を、図6に基づい
て説明する。ポリエステル製の第1の基板17表面に、
金2を電極として蒸着した。この第1の基板17の金蒸
着面上に、円形の開口部を有し、この開口部から前記金
蒸着面の一部を臨ませて金蒸着面を覆うポリエルテル製
の第2の基板18を積層した。尚、この第2の基板の表
面には、対極として作用する金11を予め蒸着しておい
た。
【0063】上記第2の基板の開口部、第1の基板金蒸
着面上に上記実施例1と同様の方法で、微生物含有薄膜
1を固着させた。更に、試料液溜まり部をなす開口部
と、微生物センサ外部から試料液溜まり部23に通じる
試料液注入路22とを有し、この開口部から前記微生物
菌体含有薄膜1及び前記第2の基板18の金蒸着面の一
部を臨ませてその金蒸着面を覆うポリエステル製のフレ
ーム19を積層し、更にこのフレーム上に、試料液溜ま
り部23の一部を臨む空気穴16を有するポリエステル
製のカバー15を積層し、微生物センサ20とした。
【0064】
【実施例5】 試料液採取装置 市販のピペット(ピペットマン、ギルソン社製)の本体
に、定電圧発生装置を内蔵させ、これに上記実施例1で
得られた微生物センサ20を接続固定して、先端にチッ
プを取り付け、更に、本体側面部に定電圧発生装置で測
定した電流を表示する電流値表示部25を設けて試料採
取装置40とした(図7)。
【0065】
【実施例6】 BOD測定例 上記実施例1で作製した微生物電極10を用いて、以下
のような測定系(図8)によりBODの測定を行った。
上記微生物電極と対極(金電極)11とをポテンシオス
タット30に備えられたクリップに固定し、緩衝液を入
れた試料槽31に浸漬し、BODセンサとした。尚、対
極の金電極としては、試料液接触面積を調整する目的で
その一部をエポキシ樹脂4を用いて絶縁処理したものを
用いた。微生物電極10と対極11の間に定電圧を負荷
し、流れる電流を計測した。次に、BOD標準液(グル
コース及びL−グルタミン酸をそれぞれ150mg/L
含む混合溶液(BOD 220mg/L):以下、単に
「BOD標準液」という)を、メディエータ(20mM
フェリシアン化カリウム(終濃度))と共に添加し、同
様に電流値を測定した。BODの測定中は、マグネチッ
クスターラ32を用いて試料液を撹拌した。測定値は、
コンピュータ34で記録した。結果を図9に示す。
【0066】
【実施例7】 各種固定化方法とBOD測定 また、実施例1と同様にして培養して得られたシュード
モナス・フルオレッセンスIFO14160の菌体懸濁
液を、導体を固定した各種基板の導体上に、下記の各種
担体を用いて固定化し、微生物電極を作製した。これら
の微生物電極及び対極からなるBODセンサを用いて、
上記と実施例6と同様の測定系でBODの測定を行っ
た。
【0067】(1)PVA−SbQによる固定化菌体を
使用したBODセンサ 実施例1で用いたオムニメンブレン基板の替わりにポリ
エステルシートを用いた以外は、実施例1と全く同様に
して微生物電極を作製し、BOD測定を行った。尚、B
OD測定には、緩衝液として0.01Mリン酸緩衝液
(pH7.0)、メディエータとして80nM 1−M
−PMSを用いた。結果を図10に示す。
【0068】また、実施例1で用いた金電極の替わりに
カーボン電極を用いた以外は、実施例1と全く同様にし
て微生物電極を作製し、BOD測定を行った。尚、BO
D測定には、緩衝液として0.01Mリン酸緩衝液(p
H7.0)、メディエータとして10mMフェリシアン
化カリウムを用いた。結果を図11に示す。
【0069】(2)グルタルアルデヒド 基板となる金蒸着オムニメンブレンは、実施例1と同様
のものを用いた。このオムニメンブレンの金蒸着面上
に、試料液に挿入したとき金電極に試料液が接しないよ
うにして、上記実施例1で得られた菌体懸濁液にウシ血
清アルブミン(BSA)を適量溶解させた溶液を均一に
塗布した。これを、約25%濃度のグルタルアルデヒド
水溶液の蒸気に20分曝して微生物含有膜を形成させた
後、リン酸緩衝液で3回リンスして微生物電極を作製し
た。
【0070】この微生物電極を用いて、BODの測定を
行った。尚、BOD測定には、緩衝液として0.05M
リン酸緩衝液(pH7.0)を、メディエータとして2
0mMフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図12
に示す。
【0071】(3)PVA−SbQ+グルタルアルデヒ
ド 上記(1)で得られた金蒸着ポリエステルフィルム基板
を用いた微生物電極を用い、その微生物含有薄膜を約2
5%濃度のグルタルアルデヒド水溶液の蒸気に20分曝
し、リン酸緩衝液で3回リンスして、微生物電極を作製
した。
【0072】この電極を用いてBODの測定を行った。
尚、BOD測定には、緩衝液として0.01Mリン酸緩
衝液(pH7.0)を、メディエータとして80nM
1−M−PMSを用いた。結果を図13に示す。
【0073】(4)アガロース アガロースを適当な濃度(例えば2%)となるように加
熱溶解し、約60℃に保持しながら、これに上記実施例
1で得られた菌体懸濁液を混合し、得られた菌体を懸濁
させたアガロース溶液を、2種類(金蒸着ポリエステル
フィルム基板、金蒸着オムニメンブレン基板)の金蒸着
面に、試料液に挿入したとき金電極に試料液が接しない
ようにして、それぞれ均一に塗布し、冷却して微生物電
極とした。
【0074】これら2種類の微生物電極を用いて、BO
Dの測定を行った。尚、BOD測定には、金蒸着オムニ
メンブレン基板を用いた電極では、緩衝液として、0.
05Mリン酸緩衝液(pH7.0)、メディエータとし
て20mMフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図
14に示す。また、金蒸着ポリエステルフィルム基板を
用いた電極では、緩衝液として0.01Mリン酸緩衝液
(pH7.0)、メディエータとして80nM 1−M
−PMSを用いた。結果を図15に示す。
【0075】(5)低融点アガロース 低融点アガロースを適当な濃度(例えば2%)となるよ
うに加熱溶解し、約40℃に保持しながら、これに上記
実施例1で得られた菌体懸濁液を混合し、得られた菌体
を懸濁させた低融点アガロース溶液を、金蒸着オムニメ
ンブレン基板の金蒸着面に、試料液に挿入したとき金電
極に試料液が接しないようにして、均一に塗布し、冷却
して微生物電極とした。
【0076】この微生物電極を用いて、BODの測定を
行った。尚、BOD測定には、緩衝液として0.05M
リン酸緩衝液(pH7.0)を、メディエータとして2
0mMフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図16
に示す。
【0077】(6)ポリアクリルアミド ポリアクリルアミドを適当な濃度に加熱溶解し、これに
上記実施例1で得られた菌体懸濁液を混合した液体を、
金蒸着オムニメンブレン基板の金蒸着面に、試料液に挿
入したとき金電極に試料液が接しないようにして、均一
に塗布し、冷却して微生物電極とした。
【0078】この微生物電極を用いて、BODの測定を
行った。尚、BOD測定には、緩衝液として0.05M
リン酸緩衝液(pH7.0)を、メディエータとして2
0mMフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図17
に示す。
【0079】(7)カードラン 2%カードラン溶液に上記実施例1で得られた菌体懸濁
液を混合し、これを50〜60℃で1分程度加温しカー
ドランを溶解させる。これを、2種類(金蒸着ポリエス
テルフィルム基板、金蒸着オムニメンブレン基板)の金
蒸着面に、試料液に挿入したとき金電極に試料液が接し
ないようにして、それぞれ均一に塗布し、冷却ゲル化さ
せ、室温で乾燥して微生物電極とした。
これら2種類の微生物電極を用いて、BODの測定を行
った。尚、BOD測定には、金蒸着オムニメンブレン基
板を用いた電極では、緩衝液として0.05Mリン酸緩
衝液(pH7.0)、メディエータとして200μM
1−M−PMSを用いた。結果を図18に示す。また、
金蒸着ポリエステルフィルム基板を用いた電極では、緩
衝液として0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)、メ
ディエータとして20μM 1−M−PMSを用いた。
結果を図19に示す。
【0080】(8)カードラン+グルタルアルデヒド処
理 上記(6)で得られた2種類の微生物電極を、2%グル
タルアルデヒド水溶液に浸し、よく洗浄した後に室温乾
燥した。
【0081】これら2種類の微生物電極を用いて、BO
Dの測定を行った。尚、BOD測定には、金蒸着オムニ
メンブレン基板を用いた電極では、緩衝液として0.0
5Mリン酸緩衝液(pH7.0)、メディエータとして
200μM 1−M−PMSを用いた。結果を図20に
示す。また、金蒸着ポリエステルフィルム基板を用いた
電極では、緩衝液として0.05Mリン酸緩衝液(pH
7.0)、メディエータとして20μM 1−M−PM
Sを用いた。結果を図21に示す。
【0082】(9)カラギーナン 1.5%カラギーナン溶液に上記実施例1で得られた菌
体懸濁液を混合し、この液体を、金蒸着オムニメンブレ
ン基板の金蒸着面に、試料液に挿入したとき金電極に試
料液が接しないようにして、均一に塗布し、冷却ゲル化
させた。その後、2%塩化カリウム溶液に数時間浸漬し
室温乾燥して微生物電極とした。
【0083】この微生物電極を用いて、BODの測定を
行った。尚、BOD測定には、緩衝液として0.05M
リン酸緩衝液(pH7.0)を、メディエータとして5
mMフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図22に
示す。
【0084】(10)キトサン 1〜2%酢酸水溶液に1〜8%のキトサンを溶かしたキ
トサン溶液に上記実施例1で得られた菌体懸濁液を混合
し、この液体を、金蒸着オムニメンブレン基板の金蒸着
面に、試料液に挿入したとき金電極に試料液が接しない
ようにして、均一に塗布し、室温乾燥して微生物電極と
した。
【0085】この微生物電極を用いて、BODの測定を
行った。尚、BOD測定には、緩衝液として0.05M
リン酸緩衝液(pH7.0)を、メディエータとして2
0mMフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図23
に示す。
【0086】(11)光硬化型樹脂 光硬化型樹脂(ENT−2000(関西ペイント製))
1gと光重合開始剤0.01gを混合し、これに実施例
1で得られた菌体懸濁液0.5gを加え混合した。混合
液を金蒸着オムニメンブレン基板の金蒸着面に、試料液
に挿入したとき金電極に試料液が接しないようにして、
均一に展開し、ポリプロピレンフィルムをかぶせ空気を
遮断して、光照射を行い重合させた。その後ポリプロピ
レンフィルムを剥がして、微生物電極とした。
【0087】この微生物電極を用いて、BODの測定を
行った。尚、BOD測定には、緩衝液として0.05M
リン酸緩衝液(pH7.0)を、メディエータとして2
0mMフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図24
に示す。
【0088】以上の結果から、金属電極に菌体を固定化
する方法にかかわらず、本発明のBODセンサを用いて
BODを測定することができることが明らかである。
【0089】
【実施例8】 2極法と3極法の比較 上記実施例1で得られたPVA−SbQによりシュード
モナス・フルオレッセンスIFO14160を金蒸着オ
ムニメンブレン基板に固定化した微生物電極を用いて、
微生物電極と対極のみの2極法及び微生物電極と対極、
参照極を用いた3極法でBOD測定を行った。
【0090】2極法では、上記実施例6と全く同様の測
定法が取られた。一方、3極法は、参照極としてAg/
AgCl電極を用いた以外は、実施例6と同様の方法で
あった。尚、これらのBOD測定には、緩衝液として
0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)を、メディエー
タとして20mMフェリシアン化カリウムを用いた。結
果を図25に示す。
【0091】この結果より、微生物電極と対極のみの2
極法でも、微生物電極と対極、参照極を用いた3極法
と、測定結果にほとんど差がない程十分にBOD測定が
可能であることが明らかになった。
【0092】
【実施例9】 メディエータを含む微生物電極 上記実施例4のPVA−SbQによりシュードモナス・
フルオレッセンスIFO14160を金蒸着ポリエステ
ル基板に固定化した微生物電極を有する微生物センサの
作製工程において、微生物含有薄膜作製後に下記の方法
により微生物含有薄膜にメディエータを含有させた以外
は、実施例4の方法と同様にして微生物センサを作製
し、使い捨てタイプのメディエータ含有型の微生物セン
サを得た。
【0093】(1)カルボキシメチルセルロースを用い
たメディエータ含有方法 メディエータとしてのフェリシアン化カリウムを適量の
1%濃度カルボキシメチルセルロース溶液に溶解させ、
これを微生物含有薄膜上に展開して乾燥させることで、
微生物薄膜にメディエータを含有させた。
【0094】(2)ポリビニルピロリドンを用いたメデ
ィエータの含有方法 メディエータとしてのフェリシアン化カリウムを適量の
約10%濃度ポリビニルピロリドン溶液に溶解させ、こ
れを微生物含有薄膜上に展開して乾燥させることで、微
生物薄膜にメディエータを含有させた。
【0095】上記2つの方法で微生物含有薄膜にメディ
エータを含有させ、それ以外は実施例4で得られた微生
物センサと同様にして作製されたメディエータ含有型の
微生物センサを用いて、以下の方法でBODを測定し
た。
【0096】BOD標準液と緩衝液(0.05Mリン酸
緩衝液、pH7.0)を混合し、各種濃度のBOD緩衝
液を調製した。(1)の方法で得られた微生物センサの
一つの試料液溜まり部に上記で調製した各種濃度BOD
緩衝液の一種を注入し、電流値を測定した。この様にメ
ディエータ含有の微生物含有薄膜を用いてBODを測定
する場合、メディエータは電極上に固定してあり、試料
液をセンサに注入するとメディエータが試料液中に溶け
出すので、1回使用したセンサをもう1回使用すること
はできない(あるいは、再度使用する場合には、メディ
エータを再添加する)。そこで、上記使用済みの微生物
センサとは別の(1)の方法で得られた使用してない微
生物センサ及び上記と異なる濃度のBOD緩衝液を用い
て同様の測定を行った。この操作を各種濃度のBOD緩
衝液毎に繰り返し行うことで、上記各種濃度のBOD緩
衝液の電流値を測定した。結果を図26に示す。
【0097】同様に(2)の方法で得られた微生物セン
サを用いて上記各種濃度BOD緩衝液の電流値を測定し
た。結果を図27に示す。これらの結果からメディエー
タを含む微生物電極を使用することにより、試料溶液中
にメディエータを添加した場合と同様の測定結果が得ら
れることが明らかである。
【0098】
【実施例10】 各種試料液中の物質濃度の測定 表1に示す各種物質を含有する溶液の物質濃度を、表1
に示す微生物菌体を用いて測定するために実施例1と同
様にして微生物電極を作製した。
【0099】
【表1】
【0100】微生物の培養は、シュードモナス・フルオ
レッセンスIFO14160については、上記実施例1
と同様にして行った。グルコノバクター・サブオキシダ
ンスIFO3172、グルコノバクター・ルビギノサス
IFO3244及びシュードモナス・カリオフィリーI
FO13591については、表2の成分を精製水と混合
して1Lとした培地(pH7.0)100mLずつに前
記菌体をそれぞれ植菌し、30℃で24時間振盪培養し
た。培養液を遠心して菌体と培地とを分離し、菌体を緩
衝液(0.05Mリン酸pH7.0)で洗滌し、同緩衝
液に懸濁させた。
【0101】
【表2】
【0102】また、シュードモナス・プチダIFO14
164については、上記表2の成分のうち炭酸カルシウ
ムを除いた成分を精製水と混合して1Lとした培地(p
H7.0)100mLに前記菌体を植菌し、30℃で2
4時間振盪培養した。培養液を遠心して菌体と培地とを
分離し、菌体を緩衝液(0.05Mリン酸pH7.0)
で洗滌し、同緩衝液に懸濁させた。
【0103】バチルス・サブチルスIFO13719に
ついては、表3に示す成分を精製水と混合して1Lとし
た培地(pH7.0)100mLに前記菌体を植菌し、
30℃で24時間振盪培養した。培養液を遠心して菌体
と培地とを分離し、菌体を緩衝液(0.05Mリン酸p
H7.0)で洗滌し、同緩衝液に懸濁させた。
【0104】
【表3】
【0105】シュードモナス・シュードマレイATCC
15682については、表4に示す成分を精製水と混合
して1Lとした培地(pH7.0)100mLに前記菌
体を植菌し、37℃で24時間振盪培養した。培養液を
遠心して菌体と培地とを分離し、菌体を緩衝液(0.0
5Mリン酸pH7.0)で洗滌し、同緩衝液に懸濁させ
た。
【0106】
【表4】
【0107】上記の様にして培養された各菌体を実施例
1と同様にして金蒸着オムニメンブレンにPVA−Sb
Qを用いて固定化し微生物電極として、以下の各種試料
液中の物質濃度を測定した。
【0108】(1)グルコース濃度測定 上記で得られたグルコノバクター・サブオキシダンスI
FO3172の微生物電極を用いて、実施例6と同様の
測定系によりグルコース濃度の測定を行った。まず、メ
ディエータ(20mMフェリシアン化カリウム)含有の
緩衝液を入れた試料槽中で微生物電極と対極の間に定電
圧を負荷し、流れる電流を計測した。次に、標準液(グ
ルコース溶液(100mg/10mL))を添加し、同
様に電流値を測定し、結果をレコーダで記録した。結果
を図28に示す。
【0109】(2)グリセロール濃度測定 上記で得られたシュードモナス・フルオレッセンスIF
O14160の微生物電極を用いて、実施例6と同様の
測定系によりグリセロール濃度の測定を行った。まず、
メディエータ(20mMフェリシアン化カリウム)含有
の緩衝液を入れた試料槽中で微生物電極と対極の間に定
電圧を負荷し、流れる電流を計測した。次に、標準液
(グリセロール溶液(100mg/10mL))を添加
し、同様に電流値を測定し、結果をレコーダで記録し
た。結果を図29に示す。
【0110】(3)エタノール濃度測定 上記で得られたグルコノバクター・ルビギノサスIFO
3244の微生物電極を用いて、実施例6と同様の測定
系によりエタノール濃度の測定を行った。まず、メディ
エータ(20mMフェリシアン化カリウム)含有の緩衝
液を入れた試料槽中で微生物電極と対極の間に定電圧を
負荷し、流れる電流を計測した。次に、標準液(エタノ
ール溶液(100mg/10mL))を添加し、同様に
電流値を測定し、結果をレコーダで記録した。結果を図
30に示す。
【0111】(4)L−グルタミン酸 上記で得られたシュードモナス・プチダIFO1416
4の微生物電極を用いて、実施例6と同様の測定系によ
りL−グルタミン酸濃度の測定を行った。まず、メディ
エータ(20mMフェリシアン化カリウム)含有の緩衝
液を入れた試料槽中で微生物電極と対極の間に定電圧を
負荷し、流れる電流を計測した。次に、標準液(L−グ
ルタミン酸溶液(100mg/10mL))を添加し、
同様に電流値を測定し、結果をレコーダで記録した。結
果を図31に示す。
【0112】(5)マルトース 上記で得られたシュードモナス・シュードマレイATC
C15682の微生物電極を用いて、実施例6と同様の
測定系によりマルトース濃度の測定を行った。まず、メ
ディエータ(20mMフェリシアン化カリウム)含有の
緩衝液を入れた試料槽中で微生物電極と対極の間に定電
圧を負荷し、流れる電流を計測した。次に、標準液(マ
ルトース溶液(100mg/10mL))を添加し、同
様に電流値を測定し、結果をレコーダで記録した。結果
を図32に示す。
【0113】(6)酢酸 上記で得られたバチルス・サブチルスIFO13719
の微生物電極を用いて、実施例6と同様の測定系により
酢酸濃度の測定を行った。まず、メディエータ(20m
Mフェリシアン化カリウム)含有の緩衝液を入れた試料
槽中で微生物電極と対極の間に定電圧を負荷し、流れる
電流を計測した。次に、標準液(酢酸溶液(100mg
/10mL))を添加し、同様に電流値を測定し、結果
をレコーダで記録した。結果を図33に示す。
【0114】(7)スクロース 上記で得られたシュードモナス・カリオフィリーIFO
13591の微生物電極を用いて、実施例6と同様の測
定系によりスクロース濃度の測定を行った。まず、メデ
ィエータ(20mMフェリシアン化カリウム)含有の緩
衝液を入れた試料槽中で微生物電極と対極の間に定電圧
を負荷し、流れる電流を計測した。次に、標準液(スク
ロース溶液(100mg/10mL))を添加し、同様
に電流値を測定し、結果をレコーダで記録した。結果を
図34に示す。
【0115】(8)S.スターチ 上記で得られたシュードモナス・プチダIFO1416
4の微生物電極を用いて、実施例6と同様の測定系によ
りS.スターチ濃度の測定を行った。まず、メディエー
タ(20mMフェリシアン化カリウム)含有の緩衝液を
入れた試料槽中で微生物電極と対極の間に定電圧を負荷
し、流れる電流を計測した。次に、標準液(S.スター
チ溶液(100mg/10mL))を添加し、同様に電
流値を測定し、結果をレコーダで記録した。結果を図3
5に示す。
【0116】これらの結果から、BOD測定以外に、各
種試料液において物質濃度を測定する場合においても、
濃度測定が十分可能であることがわかった。
【0117】
【発明の効果】本発明の微生物電極及び微生物センサ
は、溶存酸素量が低くても測定が可能であり、酸素電極
を用いずに直接に溶液中の物質濃度を測定することがで
きるので小型化可能である。また、それにより製品コス
トを低減し、長期使用で起こる微生物劣化による精度低
下がない使い捨て可能な微生物センサを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微生物電極の一実施例を示す図。aは
斜視図、bは断面図である。
【図2】本発明の微生物センサの一実施例を示す図。a
は斜視図、bは断面図である。
【図3】本発明の微生物センサの他の実施例を示す図。
aは斜視図、bは断面図である。
【図4】本発明の微生物電極の他の実施例を示す断面
図。
【図5】本発明の微生物センサの別の実施例を示す分解
斜視図。
【図6】本発明の微生物センサの更に別の実施例を示す
図。aは組立斜視図、bは断面図である。
【図7】本発明の試料液採取装置の一実施例を部分的に
破断して示す側面図。
【図8】本発明の微生物電極を用いたBOD測定系の一
例を示す正面図。
【図9】PVA−SbQを用いて微生物菌体を金蒸着オ
ムニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用いたB
ODの測定結果を示す図。
【図10】PVA−SbQを用いて微生物菌体を金蒸着
ポリエステルシート基板上に固定した微生物電極を用い
たBODの測定結果を示す図。
【図11】PVA−SbQを用いて微生物菌体をカーボ
ン電極付きオムニメンブレン基板上に固定した微生物電
極を用いたBODの測定結果を示す図。
【図12】グルタルアルデヒドを用いて微生物菌体を金
蒸着オムニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用
いたBODの測定結果を示す図。
【図13】PVA−SbQ及びグルタルアルデヒドを用
いて微生物菌体を金蒸着オムニメンブレン基板上に固定
した微生物電極を用いたBODの測定結果を示す図。
【図14】アガロースを用いて微生物菌体を金蒸着オム
ニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用いたBO
Dの測定結果を示す図。
【図15】アガロースを用いて微生物菌体を金蒸着ポリ
エステルシート基板上に固定した微生物電極を用いたB
ODの測定結果を示す図。
【図16】低融点アガロースを用いて微生物菌体を金蒸
着オムニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用い
たBODの測定結果を示す図。
【図17】ポリアクリルアミドを用いて微生物菌体を金
蒸着オムニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用
いたBODの測定結果を示す図。
【図18】カードランを用いて微生物菌体を金蒸着オム
ニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用いたBO
Dの測定結果を示す図。
【図19】カードランを用いて微生物菌体を金蒸着ポリ
エステルシート基板上に固定した微生物電極を用いたB
ODの測定結果を示す図。
【図20】カードラン及びグルタルアルデヒドを用いて
微生物菌体を金蒸着オムニメンブレン基板上に固定した
微生物電極を用いたBODの測定結果を示す図。
【図21】カードラン及びグルタルアルデヒドを用いて
微生物菌体を金蒸着ポリエステルシート基板上に固定し
た微生物電極を用いたBODの測定結果を示す図
【図22】カラギーナンを用いて微生物菌体を金蒸着オ
ムニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用いたB
ODの測定結果を示す図。
【図23】キトサンを用いて微生物菌体を金蒸着オムニ
メンブレン基板上に固定した微生物電極を用いたBOD
の測定結果を示す図。
【図24】ENTを用いて微生物菌体を金蒸着オムニメ
ンブレン基板上に固定した微生物電極を用いたBODの
測定結果を示す図。
【図25】PVA−SbQを用いて微生物菌体を金蒸着
オムニメンブレン基板上に固定した微生物電極を用いた
BODの測定において2極法(微生物電極、対極)と3
極法(微生物電極、対極、参照電極)による測定結果の
比較を示す図。
【図26】カルボキシメチルセルロースによりメディエ
ータを含有させた微生物電極を用いたBODの測定結果
を示す図。
【図27】ポリビニルピロリドンによりメディエータを
含有させた微生物電極を用いたBODの測定結果を示す
図。
【図28】本発明の微生物電極を用いたグルコース濃度
測定の結果を示す図
【図29】本発明の微生物電極を用いたグリセロール濃
度測定の結果を示す図
【図30】本発明の微生物電極を用いたエタノール濃度
測定の結果を示す図
【図31】本発明の微生物電極を用いたL−グルタミン
酸濃度測定の結果を示す図
【図32】本発明の微生物電極を用いたマルトース濃度
測定の結果を示す図
【図33】本発明の微生物電極を用いた酢酸濃度測定の
結果を示す図
【図34】本発明の微生物電極を用いたスクロース濃度
測定の結果を示す図。
【図35】本発明の微生物電極を用いたS.スターチ濃
度測定の結果を示す図
【符号の説明】
1.微生物含有薄膜 2.導体(電極) 3.基板 4.絶縁性被覆材 10.微生物電極 11.導体(対極) 12.対極を支持する基板 13.スペーサー 14.試料液保持体 15.カバー 16.空気穴 17.第1の基板 18.第2の基板 19.フレーム 20.微生物センサ 21.試料液注入口 22.試料液注入路 23.液溜り部 24.吸い込み口 25.電流値表示部 26.ポンプ部 30.ポテンシオスタット 31.試料槽 32.マグネチックスターラ 33.スターラバー 34.コンピュータ 40.試料液採取装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 信行 埼玉県羽生市東5丁目4番71号株式会社曙 ブレーキ中央技術研究所内 (72)発明者 森田 高志 埼玉県羽生市東5丁目4番71号株式会社曙 ブレーキ中央技術研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材からなる基板と、前記基板に固定
    された電気的導体と、その導体上に固着された微生物菌
    体を含有する薄膜と、を備えた微生物電極。
  2. 【請求項2】 前記導体は、前記基板の片面上に固定さ
    れた導体層からなることを特徴とする請求項1記載の微
    生物電極。
  3. 【請求項3】 導体からなる基板と、前記基板に固着さ
    れた微生物菌体を含有する薄膜とを有し、前記微生物菌
    体を含有する薄膜の少なくとも一部を残して電気的に絶
    縁被覆された微生物電極。
  4. 【請求項4】 前記微生物含有薄膜の表面又は膜の内部
    に、電子メディエータを含む請求項1から3のいずれか
    1項に記載の微生物電極。
  5. 【請求項5】 請求項1又は3に記載の微生物電極と、
    この電極の基板の微生物菌体含有薄膜が固着された面の
    反対面の絶縁材上に固定された対極としての導体と、を
    備えたことを特徴とする微生物センサ。
  6. 【請求項6】 請求項1又は3に記載の微生物電極と、
    この電極の微生物含有薄膜に対向して配置された絶縁材
    からなる基板と、前記基板の微生物含有薄膜対向面に固
    定された対極としての導体と、前記導体と前記微生物菌
    体含有薄膜との間に介装固定された吸水性を有する試料
    液保持体と、を備えたことを特徴とする微生物センサ。
  7. 【請求項7】 絶縁材からなる基板と、前記基板の片面
    上に互いに接触しないように固定された2つの導体と、
    前記2つの導体の一方の導体上に固着された微生物菌体
    を含有する薄膜と、を備えた微生物センサ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の微生物センサにおい
    て、基板の導体及び微生物菌体を含有する薄膜を有する
    面上に、試料液注入口を有するスペーサー及びカバーを
    積層して、前記基板の導体及び微生物菌体を含有する薄
    膜を有する面とスペーサーの内壁及びカバーの下辺で囲
    まれた試料液保持部を形成させ、更に前記試料液保持部
    に吸水性を有する試料液保持体を設けたことを特徴とす
    る微生物センサ。
  9. 【請求項9】 第1の基板と、前記第1の基板の表面に
    固定された電極としての第1の導体と、開口部を有し、
    この開口部から前記第1の導体を臨ませて前記第1の導
    体を覆う絶縁材からなる第2の基板と、前記第2の基板
    の表面に固定された対極としての第2の導体と、前記第
    2の基板の開口部内の前記第1の導体上に固着された微
    生物菌体を含有する薄膜と、試料液溜まり部をなす開口
    部を有し、この開口部から前記微生物菌体含有薄膜及び
    前記第2の導体を臨ませて前記第2の導体を覆うフレー
    ムと、を備えたことを特徴とする微生物センサ。
  10. 【請求項10】 試料液吸い込み口と、この吸い込み口
    から吸い込んだ試料液を溜める液溜まり部と、吸引力を
    発生させる吸引ポンプ部とを備え、前記液溜まり部には
    前記請求項5から9のいずれか1項に記載の微生物セン
    サが内蔵されていることを特徴とする試料液採取装置。
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