JPH08224616A - アイアニングロール装置 - Google Patents

アイアニングロール装置

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Publication number
JPH08224616A
JPH08224616A JP3552395A JP3552395A JPH08224616A JP H08224616 A JPH08224616 A JP H08224616A JP 3552395 A JP3552395 A JP 3552395A JP 3552395 A JP3552395 A JP 3552395A JP H08224616 A JPH08224616 A JP H08224616A
Authority
JP
Japan
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ironing roll
air
spring
winding coil
bearing
Prior art date
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Pending
Application number
JP3552395A
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English (en)
Inventor
Takashi Sakai
敬司 酒井
Sumio Nakazawa
澄雄 中澤
Mitsuhiro Kitano
光洋 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は金属条材の巻き取りコイルにおける段
差部によりアイアニングロールが跳ね上がる度合いを、
この跳ね上がり度合いに応じたばね定数を有する緩衝体
で効果的に緩和できるアイアニングロール装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】金属条材の巻き取りコイルの外周面に接触する
アイアニングロール20と、このアイアニングロールを
取り付けたロール軸を回転自在に支持する軸受22と、
この軸受を巻き取りコイルの外周面に対して接近離間す
る方向に沿って変位可能に保持するアーム11と、軸受
とアームとの間に配置された空気ばね31と、この空気
ばねとこの空気ばねに圧縮空気を供給する空気供給源3
3との間に設けられた圧力調整弁34とを具備すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は巻き取り体の周上にコイ
ル状に巻き取られる金属条材の巻き取りコイルの外周面
を外側から押えるアイアニングロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばアルミニウム圧延設備や仕上げ設
備においては、アルミニウム条材を回転される巻き取り
体の周上でコイル状に巻き取るに際して、アルミニウム
条材の巻きずれを防止するためにアイアニングロール装
置が用いられている。
【0003】このアイアニングロール装置は、巻き取り
体に対して接近、離間する方向に回動可能に設けられた
アームの先端にアイアニングロールを支持し、アームに
対して巻き取り体に接近する向きに力を加えて、アイア
ニングロールを、巻き取り体に巻き取られるアルミニウ
ム条材の巻き取りコイルの外周面における巻き付け接点
付近に接触させて、巻き取りコイルをアイアニングロー
ルで押えながらアルミニウム条材を巻き取ることによ
り、巻き付け接点付近からの巻き取りコイルへの空気の
巻き込みを防止してアルミニウム条材の巻きずれを防止
しようとするものである。
【0004】しかしながら、巻き取りコイルでは、巻き
取り体の外周面と、この巻き取り体の外周面に接触した
アルミニウム条材の先端との間に形成される段差が存在
することや、アルミニウム条材の形状寸法精度が悪いこ
とが原因となって、巻き取りコイルにおける各巻き取り
層に段差が発生して巻き取りコイルの外周が真円でなく
なることがある。
【0005】この場合には、巻き取りコイルの段差部が
アイアニングロールに接触位置に達すると、その段差部
によりアイアニングロールに巻き取りコイルから離間す
る方向に向けて力が加わり、アイアニングロールが跳ね
上げられてアイアニングロールを保持しているアームが
跳ね上げられることがある。
【0006】そして、このアイアニングロールの跳ね上
がりの後、アームが跳ね上がり位置から再び巻き取りコ
イルに接近する方向に回動してアイアニングロールが巻
き取りコイルに接触するまでの間に、アイアニングロー
ルなしの状態でアルミニウム条材が巻き取られるので、
巻き取りコイルの巻き付け接点部付近から巻き取り層へ
の空気が巻き込まれて巻きずれを生じる。また、アイア
ニングロールが跳ね上がった後に再び巻き取りコイルの
外周面に着地する時に、その衝撃力により巻き取りコイ
ルのアルミニウム条材に傷が発生することがある。
【0007】このアイアニングロールの跳ね上がり量
は、アルミニウム条材の巻き取り速度が速いほど顕著で
ある。また、巻き取りコイルの外径が小さい時には、ア
イアニングロールが跳ね上がった後に巻き取りコイルの
外周面に着地すると、直ぐに巻き取りコイルの次の段差
がアイアニングロールに達するので、アイアニングロー
ルが再び跳ね上げられる。このため、巻き取りコイルの
外径が小さい時には、絶え間なくアイアニングロールが
撥ね上げられて、ほとんどアイアニングロールによる効
果が得られないことがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来このよう
なアイアニングロールの跳ね上がりを押えるために、ア
イアニングロールを取り付けたロール軸を支持する軸受
を、アームに巻き取りコイルの外周面に対して接近、離
間する方向に沿って変位可能に保持し、このアームと軸
受との間に緩衝体として金属製コイルばねまたはゴム板
を介在して設けている。
【0009】すなわち、巻き取りコイルの外周面に接触
するアイアニングロールが巻き取りコイルの段差部に乗
り上げると、ロール軸を保持する軸受が巻き取りコイル
の外周面から離間する方向に変位して金属製ばねまたは
ゴム板に力を加える。
【0010】金属製ばねまたはねゴム板は弾性により圧
縮変形して軸受から加わる力を吸収する。これにより巻
き取りコイルの段差部によるアイアニングロールの跳ね
上がりが緩和されて、アイアニングロールの跳ね上がり
の高さおよび回数が、金属製コイルばねまたはゴム板を
設けない場合に比較して減少する。
【0011】しかしながら、このようにアイアニングロ
ールの跳ね上がりを金属製ばねまたはゴム板により緩衝
する方式には次に述べる問題がある。すなわち、巻き取
りコイルの段差部によるアイアニングロールの跳ね上が
りの度合い(高さおよび回数)は、巻き取りコイルの直
径の大きさに応じて異なる。このアイアニングロールの
跳ね上がりを効果的に抑えるためには、アイアニングロ
ールの跳ね上がり度合いに応じて、そのアイアニングロ
ールの跳ね上がりを効果的に緩和できるばね定数を有す
る金属製ばねまたはねゴム板を用いることが要望され
る。
【0012】しかし、アイアニングロールの跳ね上がり
度合いに応じたばね定数を有する金属製ばねまたはねゴ
ム板を市販製品の中から用意しようとすると、必要とす
るばね定数を有する製品を見つけることが困難な場合が
多く、また必要とするばね定数を有する金属製ばねまた
はゴム板を自前で製作すると多くの手間を要することに
なる。
【0013】さらに、巻き取りコイルの直径の大きさに
応じて種々のばね定数を有する金属製ばねまたはねゴム
板を取り揃えておくことが必要となり大変不経済であ
る。しかも、小さいばね定数を有する金属製ばねまたは
ゴム板は、材料寸法が小さくなり強度が小さいので、耐
久性が悪く寿命が短いという問題もある。
【0014】このようなアイアニングロールの跳ね上り
を抑えるために、空気シリンダなどの装置によりアーム
に対して巻き取りコイルに接近する向きに加える力を強
くすることが考えられる。しかし、アームが跳ね上がる
時に生じるモーメントは、アームに回動自在に設けた軸
受が回動する時に生じるモーメントよりも遥かに大き
い。
【0015】このため、アームの跳ね上がる時に生じる
モーメントに抗してアームに力を加える装置は大掛かり
なものとなる。これに対してアームに回動自在に設けた
軸受のモーメントを吸収する緩衝装置は大変小型であ
る。このような理由により空気シリンダなどの装置によ
りアームに対して巻き取りコイルに接近する向きに加え
る力を強くする方法は採用されていない。
【0016】本発明は前記事情に基づいてなされたもの
で、金属条材の巻き取りコイルにおける段差部によりア
イアニングロールが跳ね上がる度合いを、この跳ね上が
り度合いに応じたばね定数を有する緩衝体で効果的に緩
和し、アイアニングロールにより巻き取りコイルでの空
気の巻き込みを防止し、これにより巻きずれや傷がない
巻き取りコイルを得ることができるアイアニングロール
装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明のアイアニングロール装置は、回転される巻き
取り体の周上にコイル状に巻き取られる金属条材の巻き
取りコイルの外周面を外側から押えるアイアニングロー
ル装置において、前記金属条材の巻き取りコイルの外周
面に接触するアイアニングロールと、このアイアニング
ロールを取り付けたロール軸を回転自在に支持する軸受
と、この軸受を前記巻き取りコイルの外周面に対して接
近離間する方向に沿って変位可能に保持するアームと、
前記軸受と前記アームとの間に配置された空気ばねと、
この空気ばねとこの空気ばねに圧縮空気を供給する空気
供給源との間に設けられた圧力調整弁とを具備すること
を特徴とする。
【0018】
【作用】前記の構成によれば、金属条材を巻き取りコイ
ルの外周面に接触するアイアニングロールが巻き取りコ
イルの段差部に乗り上げると、アイアニングロールのロ
ール軸を保持する軸受が巻き取りコイルの外周面から離
間する方向に変位して、空気ばねをアームに対して押し
付ける向きの力を加える。
【0019】空気ばねは弾性により圧縮変形して軸受か
ら加わる力を吸収する。これにより巻き取りコイルの段
差部によるアイアニングロールの跳ね上がりの度合い
(高さおよび回数)が緩和されて、アイアニングロール
の跳ね上がりの高さおよび回数が、空気ばねを設けない
場合に比較して減少する。
【0020】また、空気ばねとこの空気ばねに圧縮空気
を供給する空気供給源との間に設けた圧力調整弁により
空気の圧力を設定し、空気ばねにおける空気の圧力を設
定する。設定したこの空気ばねにおける空気の圧力の大
きさは、空気ばねのこわさ、すなわち空気ばねのばね定
数と比例する。
【0021】また、空気ばねの圧力は、圧力調整弁の圧
力設定範囲と設定の細さに応じた圧力設定範囲と設定の
細さを設定することができる。これにより空気ばねにお
けるばね定数を広い範囲で細いステップで設定すること
ができる。このように空気ばねでは圧力調整弁の操作に
より必要とする任意のばね定数を容易に得ることがで
き、これによりばね定数が異なる複数種の緩衝体を取り
揃えておく必要がない。しかも、空気ばねは弾性伸縮材
料からなる袋の内部に充填する圧縮空気の圧力でばね力
を設定するので、ばね定数が小さい場合でも金属製ばね
のように素材寸法が小さくなって強度が低下することが
ない。
【0022】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照して説
明する。図1および図2は本発明のアイアニングロール
装置の全体を示している。図中1は巻き取り機に設けら
れた巻き取りスプールで、これは図示しない電動機によ
り図示矢印の巻き取り方向に回転される。2は圧延機に
設けられた一対のワークロール、3は一対のバックアッ
プロールである。金属条材の一例である例えばアルミニ
ウム条材4は圧延機の一対のワークロール2によって圧
延された後、デフレクターロール5を経て巻き取りスプ
ール1へ送られる。アルミニウム条材4の先端は回転す
る巻き取りスプール1の周面の上面に接触して巻き取り
スプール1とともに回転して移動し、アルミニウム条材
4は巻き取りスプール1の回転に伴い巻き取りスプール
1の周囲にコイル状に巻き取られる。6はアルミニウム
条材4が巻かれたコイルである。
【0023】本発明のアイアニングロール装置は、巻き
取り機に設けられた巻き取りスプール1の上側に設けら
れる。本発明のアイアニングロール装置について説明す
る。図中11は一対のアームで、これは巻き取りスプー
ル1の軸方向両端側(アルミニウム条材4の幅方向両
側)においてアルミニウム条材4の移動方向に沿って巻
き取りスプール1から圧延機に向けて延びて配置されて
いる。
【0024】一対のアーム11の圧延機端は連結体12
によって連結されるとともに枢軸13が設けられ、この
枢軸13が適宜な支持部14に回動自在に支持されてい
る。これにより一対のアーム11は枢軸13を中心とし
て上下方向、すなわち巻き取りスプール1に巻き取られ
たアルミニウム条材4の巻き取りコイル6に対して接近
離間する方向に回動可能に設けられる。
【0025】15は例えば空気シリンダからなる一対の
シリンダで、これは一対のアーム11の上側に夫々配置
されている。一対のシリンダ15は、基端が枢軸16に
より適宜な支持部19に枢支されて、枢軸16を中心と
して巻き取りコイル6に対して接近離間する方向に回動
可能に設けられる。一対のシリンダ15の先端から突出
したピストンロッド17の先端は枢軸18により一対の
アーム11の中間部に枢着連結されている。これにより
一対のシリンダ15が空気圧により駆動されてピストン
ロッド17が前進すると、一対のアーム11が巻き取り
コイル6に対して接近する方向に回動される。
【0026】20はアイアニングロールで、一対のアー
ム11の間隔より短い長さを有するもので、一対のアー
ム11の間隔より長いロール軸21の中央部に取り付け
られている。アイアニングロール20は一対のアーム1
1の先端の間にアルミニウム条材4の幅方向に沿って配
置され、ロール軸21の両端は一対のアーム11の先端
の下側に設けられた一対の軸受22に回転自在に支持さ
れている。
【0027】すなわち、図3、図4、図5および図7に
示すように一対の軸受22は例えば四角形をなすもの
で、一対のアーム11の巻き取りスプール側端部の下側
に配置されている。一対の軸受22における圧延機側端
部には巻き取りスプール軸方向に沿ってピン孔23が形
成され、且つ一対のアーム11における軸受22の圧延
機側端部に対応した部分には軸受22を挟んで一対の軸
受支持体24が設けられており、これらピン孔23と一
対の軸受支持体24を通してピン25が挿通されてい
る。
【0028】これにより一対の軸受22はピン25を中
心として上下方向、すなわち巻き取りコイル6に対して
接近離間する方向に回動可能に設けられる。一対の軸受
22における巻き取りスプール側端部には上下方向に沿
って一対の透孔26が形成され、且つ一対のアーム11
における軸受22の透孔26に対応した部分には透孔2
7が設けられている。軸受22の透孔26は下端開口部
が大径部であり、アーム11の透孔27は上端開口部が
大径部である。
【0029】ボルト28が軸受22の透孔26に軸受2
2の下側から挿通され、さらにアーム11の透孔27に
アーム11の下側から挿通されている。ボルト28の頭
部28aが透孔26の下端大径部に係合され、アーム1
1の透孔27から上側に突出したボルト28のねじ部に
ナット29が螺合されて、このナット29が透孔27の
上端大径部に係合されている。これによりボルト28の
頭部28aは、一対の軸受22はピン25を中心として
下方向に向けて回動する位置を規制するストッパとなっ
ている。
【0030】一対の軸受22には巻き取りスプール1の
中心軸方向に沿って軸孔30が貫通して形成され、これ
らの軸孔30にはアイアニングロール20のロール軸2
1の両端が夫々回転自在に挿通されている。これにより
ロール軸21およびアイアニングロール20が一対のア
ーム11に支持される。
【0031】このように保持された一対の軸受22はそ
の上面と一対のアーム11の下面との間に夫々空隙が形
成されており、この一対の空隙には空気ばね31が配置
されている。この実施例では軸受22の上面とアーム1
1の下面に夫々取り付けられた例えば軟質ゴムで形成さ
れたばね受け32で一対の空気ばね31が保持されてい
る。
【0032】この空気ばね31はゴムなどの弾性材料形
成された膨脹収縮変形が可能な袋31aの内部に圧縮空
気を充填してなるもので、充填された圧縮空気によりゴ
ム袋31aが膨脹することにより充填された圧縮空気の
圧力を軸受22に作用させるようになっている。すなわ
ち、軸受22に対してアーム11に向けて力が加わった
場合には、袋31aが弾性変形してこの力を受けるよう
になっている。このように空気ばね31は軸受22に対
して弾性力を作用して、軸受22に対して外側から加わ
る力を受けて緩衝する機能を有している。
【0033】このように一対の空気ばね31は一対のア
ーム11において緩衝装置として設けられる。なお、空
気ばね31の袋31aの大きさは軸受22に対して充分
な緩衝作用を与えることができる空気を収容できる大き
さである。
【0034】図6に示すようにこれら一対の空気ばね3
1は夫々空気供給源33に接続されてされており、この
空気供給源33から圧縮空気が供給されている。一方の
空気ばね31と空気供給源33との間および他方の空気
ばね31と空気供給源33との間には夫々圧力調整弁3
4が介在して設けられている。これら一対の圧力調整弁
34は空気ばね31のばね定数を設定するもので、これ
には一次圧設定用のリリーフ弁と二次圧設定用の減圧弁
が挙げられる。図6では圧力調整弁34として減圧弁を
示している。
【0035】すなわち、圧力調整弁34が設定した空気
圧力の大きさは、空気ばねのこわさ、すなわち空気ばね
のばね定数と比例する。圧力調整弁34は空気圧力を受
けるばねとこのばねの圧力を調整するねじを有してお
り、このねじの回転によりばねのこわさを調整すること
により、空気回路の圧力を調整することができる。
【0036】このように構成されたアイアニングロール
装置の作動について述べる。アルミニウム条材を回転さ
れる巻き取りスプール1の周上でコイル状に巻き取るに
際して、一対のシリンダ15が一対のアーム11を巻き
取りスプール1に向けて回動させて、一対のアーム11
に支持されたアイアニングロール20を、巻き取りスプ
ール1に巻き取られたアルミニウム条材4の巻き取りコ
イル6における巻き付け接点付近に接触させる。また、
圧力調整弁34を操作して、空気供給源33から空気ば
ね31の袋31aへ供給、充填される空気の圧力を設定
する。この圧力は巻き取りコイル5の段差部によるアイ
アニングロール20の跳ね上がりを緩和できる大きさで
ある。
【0037】このようにして巻き取りコイル6における
巻き付け接点付近をアイアニングロール20で押えなが
らアルミニウム条材4を巻き取ることにより、巻き付け
接点付近からの巻き取り層への空気の巻き込みを防止し
てアルミニウム条材4の巻きずれを防止している。
【0038】巻き取りスプール1の外周面と、この巻き
取りスプール1の外周面に接触したアルミニウム条材4
の先端がとの間に形成される段差が存在することや、ア
ルミニウム条材4の厚さなどの形状寸法が悪いことを原
因として、巻き取りコイル6に各巻き取り層に段差が発
生してコイル外周が真円でなくなることがある。この場
合には、巻き取りコイル6の段差部がアイアニングロー
ル20に接触位置に達すると、その段差部によりアイア
ニングロール20に巻き取りコイル6から離間する方向
に向けて力が加わることがある。
【0039】ここで、巻き取りコイル6の外周面に接触
するアイアニングロール20が巻き取りコイル6の段差
部に乗り上げると、アイアニングロール20のロール軸
21を保持する軸受22が巻き取りコイル6の外周面か
ら離間する方向に変位して、空気ばね31をアーム11
に対して押し付ける向きの力を加える。
【0040】空気ばね31は弾性により変形して軸受2
2から加わる力を吸収する。これにより巻き取りコイル
4の段差部によるアイアニングロール20の跳ね上がり
の度合いが緩和されて、アイアニングロール20の跳ね
上がりの高さおよび回数が、空気ばねを設けない場合に
比較して減少する。
【0041】この発明の実施例では、空気ばね31とこ
の空気ばね31に圧縮空気を供給する空気供給源33と
の間に設けた圧力調整弁34により空気の圧力を設定
し、空気ばね31における空気の圧力を設定する。設定
したこの空気ばね31における空気の圧力の大きさは、
空気ばね31のこわさ、すなわち空気ばね31のばね定
数と比例する。
【0042】空気ばね31の圧力は、圧力調整弁34の
圧力設定範囲と設定の細さに応じた圧力設定範囲と設定
の細さを設定することができる。これにより空気ばね3
1におけるばね定数を広い範囲で細いステップで設定す
ることができる。このように空気ばね31では圧力調整
弁34により必要とする任意のばね定数を容易に得るこ
とができ、これによりばね定数が異なる複数種の緩衝体
を取り揃えておく必要がない。
【0043】しかも、空気ばね31は弾性伸縮材料から
なる袋31aの内部に充填する空気の圧力でばね力を設
定するので、ばね定数が小さい場合でも金属製ばねのよ
うに素材寸法が小さくなって強度が低下することがな
い。
【0044】因みに空気ばねを用いた緩衝効果の一例
と、従来のゴム板を用いた場合の緩衝効果の一例につい
て比較してみる。空気ばねを用い場合について述べる。
空気ばねの厚さは80mm、空気ばねのばね定数は、
2.7Kg/mm(空気圧1Kg/cm2 )〜16.8
Kg/mm(空気圧5Kg/cm2 )とした場合、アー
ムに加わる衝撃力は637Kg、軸受の跳ね上がり高さ
2,4mm、軸受の跳ね上がり時間0,04秒であっ
た。
【0045】ゴム板を用いた場合について述べる。ゴム
板の厚さは15mm、ゴム板のばね定数は、314Kg
/mmとした場合、アームに加わる衝撃力は1163K
g、軸受の跳ね上がり高さ4,7mm、軸受の跳ね上が
り時間0,09秒であった。この結果、空気ばねを用い
た緩衝効果が優れていることがわかる。なお、本発明は
前述した実施例に限定されずに、種々変形して実施する
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明のアイアニン
グロール装置によれば、アイアニングロールを取り付け
たロール軸を回転自在に支持する軸受と、この軸受を金
属条材の巻き取りコイルの外周面に対して接近離間する
方向に沿って変位可能に保持するアームとの間に、緩衝
体として空気ばねを配置したので、金属条材の巻き取り
コイルの外周面に接触するアイアニングロールが巻き取
りコイルの段差部に乗り上げた時に、アイアニングロー
ルに加わる力を、空気ばねが弾性変形して吸収し、巻き
取りコイルの段差部によるアイアニングロールの跳ね上
がりの度合いを緩和する。
【0047】そして、空気ばねとこの空気ばねに圧縮空
気を供給する空気供給源との間に設けた圧力調整弁によ
り空気ばねにおける空気の圧力を設定するので、空気ば
ねにおけるばね定数を広い範囲で細いステップで設定す
ることができる。このため、圧力調整弁の操作により空
気ばねの必要とするばね定数を容易に得ることができ、
これによりばね定数が異なる複数種の緩衝体を取り揃え
ておく必要がない。しかも、空気ばねは弾性材料からな
る袋の内部に充填する空気の圧力でばね力を設定するの
で、ばね定数が小さい場合でも金属製ばねのように素材
寸法が小さくなって強度が低下するということがことが
ない。
【0048】従って、本発明によれば、金属条材の巻き
取りコイルにおける段差部によりアイアニングロールが
跳ね上がる度合いを、この跳ね上がり度合いに応じたば
ね定数を有する緩衝体で効果的に緩和し、アイアニング
ロールにより巻き取りコイルでの空気の巻き込みを防止
し、これにより巻きずれや傷がない巻き取りコイルを得
ることができるアイアニングロール装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のアイアニングロール装置を
示す側面図。
【図2】同実施例のアイアニングロール装置を示す平面
図。
【図3】同実施例のアイアニングロール装置における図
1に示すA部を拡大して示す側面図。
【図4】同実施例のアイアニングロール装置における図
1に示すA部を拡大して示す正面図。
【図5】同実施例のアイアニングロール装置における図
1に示すA部を拡大して示す平面図。
【図6】同実施例のアイアニングロール装置における空
気ばねの空気供給系統を示す図。
【図7】同実施例のアイアニングロール装置における図
1に示すA部を拡大して示す分解斜視図。
【符号の説明】
1…巻き取りスプール、 4…条材、 5…ロール、 6…巻き取りコイル、 11…アーム、 13…枢軸、 15…シリンダ、 20…アイアニングロール、 21…ロール軸、 22…軸受、 28…ボルト、 30…空隙 31…空気ばね、 33…空気供給源、 34…圧力調整弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転される巻き取り体の周上にコイル状
    に巻き取られる金属条材の巻き取りコイルの外周面を外
    側から押えるアイアニングロール装置において、 前記金属条材の巻き取りコイルの外周面に接触するアイ
    アニングロールと、このアイアニングロールを取り付け
    たロール軸を回転自在に支持する軸受と、この軸受を前
    記巻き取りコイルの外周面に対して接近離間する方向に
    沿って変位可能に保持するアームと、前記軸受と前記ア
    ームとの間に配置された空気ばねと、この空気ばねとこ
    の空気ばねに圧縮空気を供給する空気供給源との間に設
    けられた圧力調整弁とを具備することを特徴とするアイ
    アニングロール装置。
JP3552395A 1995-02-23 1995-02-23 アイアニングロール装置 Pending JPH08224616A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102583111A (zh) * 2012-03-02 2012-07-18 杨益明 一种槽筒落纱机的线断卷线轴自动分离槽筒装置
JP2021099142A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 Jfeスチール株式会社 流体切替弁

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