JPH0822231B2 - D−アラニンの製造方法 - Google Patents
D−アラニンの製造方法Info
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- JPH0822231B2 JPH0822231B2 JP11355288A JP11355288A JPH0822231B2 JP H0822231 B2 JPH0822231 B2 JP H0822231B2 JP 11355288 A JP11355288 A JP 11355288A JP 11355288 A JP11355288 A JP 11355288A JP H0822231 B2 JPH0822231 B2 JP H0822231B2
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- alanine
- ata
- acid
- μmol
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、抗生物質の修飾剤や合成甘味料の原料等と
して極めて有用な、D−アラニンの製造方法に関する。
して極めて有用な、D−アラニンの製造方法に関する。
(従来技術) 従来、酵素法によりD−アラニンを製造する方法とし
ては、5−置換ヒダントインにD−ヒダントイナーゼを
作用させる方法(特公昭56−1909号)やN−アセチル−
D−アラニンにD−アミノアシラーゼを作用させる方法
(特公昭53−36035号)、ピルビン酸とD−アミノ酸に
D−アミノ酸トランスアミナーゼ(D−アラニンアミノ
トランスフェラーゼ;EC2.6.1.21;以下、D−ATAと示
す)を作用させる方法などが知られている。
ては、5−置換ヒダントインにD−ヒダントイナーゼを
作用させる方法(特公昭56−1909号)やN−アセチル−
D−アラニンにD−アミノアシラーゼを作用させる方法
(特公昭53−36035号)、ピルビン酸とD−アミノ酸に
D−アミノ酸トランスアミナーゼ(D−アラニンアミノ
トランスフェラーゼ;EC2.6.1.21;以下、D−ATAと示
す)を作用させる方法などが知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしこれらの方法は使用される基質が高価なもので
あり、経済的に優れた方法であるとはいえない。
あり、経済的に優れた方法であるとはいえない。
例えば、D−ATAを利用してD−アラニンを製造する
場合、基質としてピルビン酸とアミノ基供与体D−アミ
ノ酸が反応に供されるが、そのアミノ基供与体D−アミ
ノ酸はピルビン酸に対し過剰量必要である。
場合、基質としてピルビン酸とアミノ基供与体D−アミ
ノ酸が反応に供されるが、そのアミノ基供与体D−アミ
ノ酸はピルビン酸に対し過剰量必要である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、D−ATAを利用し、安価な原料からD
−アラニンを製造する方法を確立するべく鋭意研究した
結果、DL−アスパラギン酸がアミノ基供与体とピルビン
酸供給源の二つの役割を果たすものとして利用できるこ
とに着目し、本発明を完成させた。
−アラニンを製造する方法を確立するべく鋭意研究した
結果、DL−アスパラギン酸がアミノ基供与体とピルビン
酸供給源の二つの役割を果たすものとして利用できるこ
とに着目し、本発明を完成させた。
即ち本発明は、微量のピルビン酸の存在下、D−ATA
の作用により、DL−アスパラギン酸からD−アラニンを
製造する方法である。
の作用により、DL−アスパラギン酸からD−アラニンを
製造する方法である。
本発明は次の第1式に示すことができる。
つまり、基質のDL−アスパラギン酸のD−アスパラギ
ン酸がD−ATAの作用により微量のピルビン酸と反応
し、D−アラニンとオキサロ酢酸を生成する。生成した
オキサロ酢酸は化学的に不安定なため、自然に脱炭酸さ
れピルビン酸を生じる。従って、D−ATAの平衡定数が
約1であるにもかかわらず、生成物のオキサロ酢酸が蓄
積しないため、反応はD−アラニンの生成する方向に進
む。さらにオキサロ酢酸の脱炭酸によって生じたピルビ
ン酸は、原料ケト酸として再利用される。
ン酸がD−ATAの作用により微量のピルビン酸と反応
し、D−アラニンとオキサロ酢酸を生成する。生成した
オキサロ酢酸は化学的に不安定なため、自然に脱炭酸さ
れピルビン酸を生じる。従って、D−ATAの平衡定数が
約1であるにもかかわらず、生成物のオキサロ酢酸が蓄
積しないため、反応はD−アラニンの生成する方向に進
む。さらにオキサロ酢酸の脱炭酸によって生じたピルビ
ン酸は、原料ケト酸として再利用される。
本発明に使用されるD−ATAは、D−ATA生産能を有す
る微生物、植物などより調製することができ、その起源
は特に限定されないが、具体的にはバチルス・エスピー
(Bacillus sp.)YM−1株(微工研菌寄第8057号)より
得られるD−ATA(特開昭61−187786号)等を挙げるこ
とができる。
る微生物、植物などより調製することができ、その起源
は特に限定されないが、具体的にはバチルス・エスピー
(Bacillus sp.)YM−1株(微工研菌寄第8057号)より
得られるD−ATA(特開昭61−187786号)等を挙げるこ
とができる。
これらの起源よりD−ATAを調製して本発明の反応に
使用し、光学純度の高いD−アラニンを得るためには、
その微生物、植物がD−ATA以外に生産している酵素の
うち、D−アラニンの光学純度を低下させる原因となる
もの、例えば、L−アスパラギン酸を脱炭酸しL−アラ
ニンを生成するアスパラギン酸β−脱炭酸酵素や、D−
アラニンをラセミ化するアラニンラセマーゼを精製によ
って除去するか、或いは、阻害剤,熱,pH等に対する感
受性の差を利用して失活させる必要がある。例えば、バ
チルス・エスピーYM−1株由来のD−ATAをコードする
遺伝子を含有するプラスミドpICT113(特願昭62−39173
号)で形質転換したエシェリヒア・コリ(Esherichia c
oli)を用いると、このD−ATAは熱安定性が高いのでエ
シェリヒア・コリが生産するD−アラニンの光学純度を
低下させる原因となるアラニンラセマーゼ等を熱処理の
みで失活させることができ好適である。
使用し、光学純度の高いD−アラニンを得るためには、
その微生物、植物がD−ATA以外に生産している酵素の
うち、D−アラニンの光学純度を低下させる原因となる
もの、例えば、L−アスパラギン酸を脱炭酸しL−アラ
ニンを生成するアスパラギン酸β−脱炭酸酵素や、D−
アラニンをラセミ化するアラニンラセマーゼを精製によ
って除去するか、或いは、阻害剤,熱,pH等に対する感
受性の差を利用して失活させる必要がある。例えば、バ
チルス・エスピーYM−1株由来のD−ATAをコードする
遺伝子を含有するプラスミドpICT113(特願昭62−39173
号)で形質転換したエシェリヒア・コリ(Esherichia c
oli)を用いると、このD−ATAは熱安定性が高いのでエ
シェリヒア・コリが生産するD−アラニンの光学純度を
低下させる原因となるアラニンラセマーゼ等を熱処理の
みで失活させることができ好適である。
本発明の反応において基質となるDL−アスパラギン酸
は50〜1000mM、好ましくは200mM程度、ピルビン酸は0.1
〜10mM、好ましくは1mM程度、D−ATAは0.1〜10U/ml、
好ましくは1U/ml程度の濃度で添加される。また、補酵
素であるピリドキサール5′−リン酸(以下、PLPと示
す)は、必要に応じて50μM程度添加される。
は50〜1000mM、好ましくは200mM程度、ピルビン酸は0.1
〜10mM、好ましくは1mM程度、D−ATAは0.1〜10U/ml、
好ましくは1U/ml程度の濃度で添加される。また、補酵
素であるピリドキサール5′−リン酸(以下、PLPと示
す)は、必要に応じて50μM程度添加される。
反応温度および反応液のpHは、用いるD−ATAの至適
温度および至適pHに合わせて調整されるが、25〜60℃、
pH5〜9の範囲が好ましい。
温度および至適pHに合わせて調整されるが、25〜60℃、
pH5〜9の範囲が好ましい。
反応は通常4〜48時間行われるが、他の条件に応じて
適当に変えることもできる。
適当に変えることもできる。
反応液からのD−アラニンの採取は、例えば反応液を
トリクロロ酢酸などにより除タンパクした後、カチオン
交換クロマトグラフィーによりD−アラニンを溶出さ
せ、等電点沈澱により結晶化させる方法により行なうこ
とができる。
トリクロロ酢酸などにより除タンパクした後、カチオン
交換クロマトグラフィーによりD−アラニンを溶出さ
せ、等電点沈澱により結晶化させる方法により行なうこ
とができる。
以下、実施例を以て本発明を説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
れに限定されるものではない。
(実施例) 実施例 (1)D−ATAをコードする遺伝子を含有するプラスミ
ドpICT111の構築 バチルス・エスピーYM−1を表−1に示す培地で55
℃、6時間培養した後集菌し、菌体6.0gを得た。
ドpICT111の構築 バチルス・エスピーYM−1を表−1に示す培地で55
℃、6時間培養した後集菌し、菌体6.0gを得た。
次に得られた菌体より斎藤−三浦法に従って染色体DN
Aを抽出し、これをHind III(寳酒造製)によって3時
間消化して1〜10KbのDNA断片を得た。
Aを抽出し、これをHind III(寳酒造製)によって3時
間消化して1〜10KbのDNA断片を得た。
続いて、プラスミドpBR322 3μgをHind IIIによっ
て完全消化し、これを先に得られた染色体からのDNA断
片とT4DNAリガーゼ(寳酒造製)によって連結し、この
反応液をエタノール沈澱により濃縮した。
て完全消化し、これを先に得られた染色体からのDNA断
片とT4DNAリガーゼ(寳酒造製)によって連結し、この
反応液をエタノール沈澱により濃縮した。
この濃縮液を用いて、マンデル−ヒガ(Mandel−Hig
a)の方法(ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオ
ロジー(J.Mol、Biol.),53,159(1970))によりエシ
ェリヒア・コリC600を形質転換した。
a)の方法(ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオ
ロジー(J.Mol、Biol.),53,159(1970))によりエシ
ェリヒア・コリC600を形質転換した。
形質転換株の中からD−ATAをコードする遺伝子を含
有するプラスミドを有する株を選択するために、形質転
換株を表−2に示す組成の最少培地の寒天上で培養し
た。目的の株は窒素源としてD−グルタミン酸資化性を
獲得するため、目的の株のみがこの培地上で生育可能で
あり、生育した株は約100コロニーであった。
有するプラスミドを有する株を選択するために、形質転
換株を表−2に示す組成の最少培地の寒天上で培養し
た。目的の株は窒素源としてD−グルタミン酸資化性を
獲得するため、目的の株のみがこの培地上で生育可能で
あり、生育した株は約100コロニーであった。
次にin situにおけるD−ATA活性を確認するため、
ラエツ(Raetz)らの方法(プロシーディング・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユーエス
エー(Proc.Natl.Acad.Sci.USA),72,2274(1975))
を一部改変した以下に示す方法に従って活性染色を行な
った。即ち、プレート上に生育させた約100コロニーか
らフィルター上にレプリカを作成し、リゾチーム処理
(リゾチーム溶液(10mg/ml)2ml中で室温にて30分間)
し、余分な水分を除去した後、1mlの呼吸鎖阻害液(20m
M NaN3、1mM KF、1mM Na2HAsO4、4mMトリス−塩酸緩
衝液(pH7.4))を添加し、2度凍結、融解し、溶菌し
た。
ラエツ(Raetz)らの方法(プロシーディング・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユーエス
エー(Proc.Natl.Acad.Sci.USA),72,2274(1975))
を一部改変した以下に示す方法に従って活性染色を行な
った。即ち、プレート上に生育させた約100コロニーか
らフィルター上にレプリカを作成し、リゾチーム処理
(リゾチーム溶液(10mg/ml)2ml中で室温にて30分間)
し、余分な水分を除去した後、1mlの呼吸鎖阻害液(20m
M NaN3、1mM KF、1mM Na2HAsO4、4mMトリス−塩酸緩
衝液(pH7.4))を添加し、2度凍結、融解し、溶菌し
た。
続いてこれを70℃で20分間処理した後、表−3に示す
反応液を1.5ml添加し、50℃で10分間反応させた。これ
によってD−ATA活性を有する株は青色を呈するため、
強い青色を呈したコロニーを1株選択した。この株が含
有しているプラスミドをpICT111とした。
反応液を1.5ml添加し、50℃で10分間反応させた。これ
によってD−ATA活性を有する株は青色を呈するため、
強い青色を呈したコロニーを1株選択した。この株が含
有しているプラスミドをpICT111とした。
次に、pICT111をオカの方法(ジャーナル オブ バ
クテリオロジー(J.Bacteriol.),133,916(1978))
に従い単離し、Pst I、EcoR I、Ban III、Hind III、Sa
l I(寳酒造製)によりマッピングを行なった。pICT111
の制限酵素切断地図を第1図に示す。
クテリオロジー(J.Bacteriol.),133,916(1978))
に従い単離し、Pst I、EcoR I、Ban III、Hind III、Sa
l I(寳酒造製)によりマッピングを行なった。pICT111
の制限酵素切断地図を第1図に示す。
(2)pICT111のサブクローニング pICT111をエイチ.シー.バーンボイン・アンド・ジ
ェイ・ドーリー(H.C.Birnboin and J.Doly)の方法
(ヌクレイック アシッズ リサーチ(Nucreic Acids
Research),7,1513(1979))に従い単離し、EcoR
I(寳酒造製)で完全消化し、アガロースゲル電気泳動
後、約1.7KbのEcoR I−EcoR I断片を含むゲルを切り出
し、DNA断片を溶出した。
ェイ・ドーリー(H.C.Birnboin and J.Doly)の方法
(ヌクレイック アシッズ リサーチ(Nucreic Acids
Research),7,1513(1979))に従い単離し、EcoR
I(寳酒造製)で完全消化し、アガロースゲル電気泳動
後、約1.7KbのEcoR I−EcoR I断片を含むゲルを切り出
し、DNA断片を溶出した。
プラスミドpUC18をEcoR Iで完全消化し、これを精製
したpICT111EcoR I−EcoR I断片とT4DNAリガーゼにより
連結し、この連結されたプラスミドでエシェリヒア・コ
リJM103を形質転換し、形質転換株をイソプロピル−1
−チオ−β−D−ガラクトサイド、5−クロロ−4−ブ
ロモ−3−インドリル−β−D−ガラクトース及びアン
ピシリンを含むL培地上で培養した。ここでD−ATA活
性を有する株は青色を呈さないので青色でない株を選択
した。この株が含有しているプラスミドをpICT113とし
た。
したpICT111EcoR I−EcoR I断片とT4DNAリガーゼにより
連結し、この連結されたプラスミドでエシェリヒア・コ
リJM103を形質転換し、形質転換株をイソプロピル−1
−チオ−β−D−ガラクトサイド、5−クロロ−4−ブ
ロモ−3−インドリル−β−D−ガラクトース及びアン
ピシリンを含むL培地上で培養した。ここでD−ATA活
性を有する株は青色を呈さないので青色でない株を選択
した。この株が含有しているプラスミドをpICT113とし
た。
次にpICT113をオカの方法に従い単離し、Pst I、EcoR
I、BanI II、Hind III、Sa lIによりマッピングを行な
った。pICT113の制限酵素切断地図を第2図に示す。
I、BanI II、Hind III、Sa lIによりマッピングを行な
った。pICT113の制限酵素切断地図を第2図に示す。
pICT113をエイチ.シー.バーンボイン・アンド・ジ
ェイ・ドーリーの方法に従い単離した。
ェイ・ドーリーの方法に従い単離した。
(3)pICT113を含むエシェリヒア・コリ;エシェリヒ
ア・コリHB101(pICT113)の創製および該菌体からのD
−ATA酵素液の採取 ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.
Mol.Biol.),53,159−162(1970)に記載の方法に従っ
て、0℃付近で塩化カルシウム処理したエシェリヒア・
コリHB101をプラスミドpICT113と接触させることによっ
て形質転換した。
ア・コリHB101(pICT113)の創製および該菌体からのD
−ATA酵素液の採取 ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.
Mol.Biol.),53,159−162(1970)に記載の方法に従っ
て、0℃付近で塩化カルシウム処理したエシェリヒア・
コリHB101をプラスミドpICT113と接触させることによっ
て形質転換した。
次に菌株をアンピシリン含有YT培地(ペプトン1g,酵
母エキス0.5g,NaCl0.5g,アンピシリン5g/100ml、pH7.
2)750mlで37℃、一晩培養し、遠心分離により菌体を回
収した。
母エキス0.5g,NaCl0.5g,アンピシリン5g/100ml、pH7.
2)750mlで37℃、一晩培養し、遠心分離により菌体を回
収した。
回収した菌体2.2gを、10mMリン酸カリウム緩衝液pH7.
2,0.01%2−メルカプトエタノール,50μM PLP5mlに
懸濁した。
2,0.01%2−メルカプトエタノール,50μM PLP5mlに
懸濁した。
超音波により菌体を破砕した後、15,000rpmで20分間
遠心分離して上清を回収し、無細胞抽出液を調製した。
遠心分離して上清を回収し、無細胞抽出液を調製した。
得られた無細胞抽出液を65℃で30分間熱処理し、遠心
分離により上清を得、酵素液とした。
分離により上清を得、酵素液とした。
この酵素液のD−ATA活性は、以下の方法により測定
した。
した。
トリス−塩酸緩衝液(pH8.1)50μmol,PLP50nmol,α
−ケトグルタル酸10μmol,D−アラニン25μmol,乳酸脱
水素酵素(ベーリンガーマンハイム山ノ内製)5U,NADH
0.2μmol,および酵素を含む1mlの反応液を50℃でキュベ
ット中で反応させ、NADHの減少に由来する340nmにおけ
る吸光度の減少を測定した。尚、ここで1Uは、この条件
下1分間に1μmolのNADHの減少を触媒する酵素量とし
た。
−ケトグルタル酸10μmol,D−アラニン25μmol,乳酸脱
水素酵素(ベーリンガーマンハイム山ノ内製)5U,NADH
0.2μmol,および酵素を含む1mlの反応液を50℃でキュベ
ット中で反応させ、NADHの減少に由来する340nmにおけ
る吸光度の減少を測定した。尚、ここで1Uは、この条件
下1分間に1μmolのNADHの減少を触媒する酵素量とし
た。
その結果、酵素液のD−ATAの比活性は23.4U/mg−タ
ンパク質であった。
ンパク質であった。
(4)得られたD−ATA酵素液を用いたD−アラニンの
製造 D−ATA10U,HEPEP−KOH緩衝液(pH7.0)50μmol,DL−
アスパラギン酸200μmol,ピルビン酸1μmol,PLP50nmol
を含む反応液1mlを50℃で48時間反応させた。
製造 D−ATA10U,HEPEP−KOH緩衝液(pH7.0)50μmol,DL−
アスパラギン酸200μmol,ピルビン酸1μmol,PLP50nmol
を含む反応液1mlを50℃で48時間反応させた。
反応液に12%トリクロル酢酸を100μ添加すること
により反応を停止させ、反応液の一部についてアミノ酸
自動分析計にて生成アラニン量を測定した。その結果、
生成したアラニンは、79.4μmolであり、基質D−アス
パラギン酸からのアラニンへの転化率は79.4%であっ
た。
により反応を停止させ、反応液の一部についてアミノ酸
自動分析計にて生成アラニン量を測定した。その結果、
生成したアラニンは、79.4μmolであり、基質D−アス
パラギン酸からのアラニンへの転化率は79.4%であっ
た。
得られたアラニンの光学純度を、アラニン中に混在す
るL−アラニンをL−アラニン脱水素酵素により選択的
に分解し、生成するNADH量を測定することによって求め
た。その結果、生成したアラニンの99%以上がD体であ
った。
るL−アラニンをL−アラニン脱水素酵素により選択的
に分解し、生成するNADH量を測定することによって求め
た。その結果、生成したアラニンの99%以上がD体であ
った。
表−1 ポリペプトン 0.5 % 酵母エキス 0.25% 肉エキス 0.2 % グリセロール 0.5 % KH2PO4 0.2 % K2HPO4 0.2 % NaCl 0.05% MgSO4・7H2O 0.01% DL−アラニン 0.3 % L−グルタミン酸 0.2 % ビオチン 4×10-7% 700ml pH 7.2 表−2 チアミン 1 mg L−ロイシン 10 mg L−スレオニン 20 mg MgSO4・7H2O 50 mg MnCl2・4H2O 5 mg FeSO4・7H2O 0.25ng CaCl2 0.5 mg 酵母エキス 0.5 mg リン酸カリウム緩衝液(pH7.2) 20 mmol アンピシリン 25 mg D−グルタミン酸 4 g ピルビン酸 1 g 1 表−3 トリス−塩酸緩衝液(pH8.3) 150 μmol D−システインスルフィン酸 1.5μmol α−ケトグルタル酸 15 μmol PLP 75 nmol フェナジンメトサルフェイト 150 nmol ニトロブル−テトラゾリウム 900 nmol (発明の効果) 本発明により、経済的に優れた方法でD−アラニンを
製造することが可能になった。
製造することが可能になった。
第1図は、プラスミドpICT111の制限酵素切断地図であ
る。 第2図は、プラスミドpICT113の制限酵素切断地図であ
る。 図中 部分は挿入された部分を表わす。
る。 第2図は、プラスミドpICT113の制限酵素切断地図であ
る。 図中 部分は挿入された部分を表わす。
Claims (1)
- 【請求項1】微量のピルビン酸の存在下、D−アミノ酸
トランスアミナーゼの作用により、DL−アスパラギン酸
からD−アラニンを製造する方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11355288A JPH0822231B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | D−アラニンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11355288A JPH0822231B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | D−アラニンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01285192A JPH01285192A (ja) | 1989-11-16 |
JPH0822231B2 true JPH0822231B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=14615187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11355288A Expired - Lifetime JPH0822231B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | D−アラニンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822231B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2771825B2 (ja) * | 1988-12-23 | 1998-07-02 | 旭硝子株式会社 | D‐アラニンの製造方法 |
JP6060456B2 (ja) * | 2013-03-26 | 2017-01-18 | 福山黒酢株式会社 | 食酢の製造方法 |
-
1988
- 1988-05-12 JP JP11355288A patent/JPH0822231B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01285192A (ja) | 1989-11-16 |
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