JPH08216033A - 研磨テープ - Google Patents

研磨テープ

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JPH08216033A
JPH08216033A JP7028227A JP2822795A JPH08216033A JP H08216033 A JPH08216033 A JP H08216033A JP 7028227 A JP7028227 A JP 7028227A JP 2822795 A JP2822795 A JP 2822795A JP H08216033 A JPH08216033 A JP H08216033A
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JP
Japan
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polishing
ester
acid
parts
weight
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JP7028227A
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Katsumi Ryomo
克己 両毛
Kazuko Hanai
和子 花井
Masaaki Fujiyama
正昭 藤山
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
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    • B24D3/02Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent
    • B24D3/20Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent and being essentially organic
    • B24D3/28Resins or natural or synthetic macromolecular compounds

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被研磨物にスクラッチや欠けを与え難く、研
磨力も十分に高い研磨テープを得る。 【構成】 研磨剤微粉末と結合剤(バインダー)21とか
らなる研磨層20を支持体10上に有してなる研磨テープに
おいて、研磨層20中にアルキルスルフォ琥珀酸塩のエス
テルを含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に磁気記録再生装置
の磁気ヘッドやセラミックの研磨あるいはクリーニング
を始めとして、各種材料の研磨、クリーニング、ポリッ
シュ、バーニッシュ、テクスチャー等に用いられる研磨
テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気記録再生装置の磁気ヘッ
ドを研磨したり、クリーニングするために、研磨剤微粉
末とバインダーとからなる研磨層を非磁性支持体上に有
してなる研磨テープが広く用いられている。またこの種
の研磨テープは、その他、ハードディスク基板の表面
に、ディスク使用時のヘッド吸着を防止するための細か
い「スジ」を形成する、いわゆるテクスチャー処理等に
も広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
研磨テープを用いて磁気ヘッド、セラミック、ハードデ
ィスク基板、フェライト、アモルファス材料等の被研磨
物を研磨やクリーニング、テクスチャー、さらにはポリ
ッシュ、バーニッシュ等の処理(これらは全て広い意味
での研磨の一種であり、以下では特にことわらない限
り、「研磨」とはこの広い意味での研磨を指すものとす
る)にかける場合、被研磨物に一般にスクラッチと称さ
れる引っ掻き傷が生じたり、また特に被研磨物がセラミ
ックのように脆弱な場合は欠けが生じることがある。
【0004】このようなスクラッチや欠けの発生を防止
するためには、クーラント液や水で研磨テープもしくは
被研磨物を湿潤させながら研磨するのが効果的である
が、そのようにする場合は、研磨力が低下してしまう。
【0005】そこで本発明は、被研磨物にスクラッチや
欠けを与え難く、その一方で、研磨力も十分に高い研磨
テープを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の研磨
テープは、請求項1に記載の通り、研磨剤微粉末とバイ
ンダーとからなる研磨層を支持体上に有してなる研磨テ
ープにおいて、研磨層中にアルキルスルフォ琥珀酸塩の
エステルを含むことを特徴とするものである。
【0007】なお上記の塩としては、例えばアルカリ金
属(より具体的にはLi、Na、K等)の塩や、アルカ
リ土類金属(より具体的にはBa、Ca等)の塩が挙げ
られる。
【0008】本発明による第2の研磨テープは、請求項
2に記載の通り、上記アルキルスルフォ琥珀酸塩のエス
テルのアルキル基の炭素数が3〜10であることを特徴と
するものである。
【0009】本発明による第3の研磨テープは、請求項
3に記載の通り、上記アルキルスルフォ琥珀酸塩のエス
テルがジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエステルで
あり、それが研磨剤100 重量部に対して0.1 〜2.0 重量
部含まれることを特徴とするものである。
【0010】なお研磨層の主たる構成材料となる研磨剤
としては、平均粒子サイズが0.05〜10μmの範囲にある
α−アルミナ、γ−アルミナ、溶融アルミナ、酸化クロ
ム、炭化珪素、非磁性酸化鉄、ダイヤモンド、人造(合
成)ダイヤモンド、酸化セリウム、コランダム、ザクロ
石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)、ガーネ
ット、珪石、窒化珪素、窒化硼素、炭化モリブデン、炭
化硼素、炭化タングステン、チタンカーバイド等が好適
に使用可能で、通常は主としてモース硬度6以上の材料
が単独、あるいは4種間での組合わせで使用される。ま
たこれらの研磨剤としては、好ましくはpHが2〜10、
さらに好ましくは5〜10のものが用いられる。
【0011】また研磨層には、テープの帯電防止、遮
光、摩擦係数調節、耐久性向上の目的で適宜、ゴム用フ
ァーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチ
レンブラック等のカーボンブラックを含ませることがで
きる。これらカーボンブラックの米国における略称の具
体例を示すと、SAF、ISAF、IISAF、T、H
AF、SPF、FF、FFF、HMF、GPF、AP
F、SRF、MPF、ECF、SCF、CF、FT、M
T、HCC、HCF、MCF、LFF、RCF等があ
り、米国のASTM規格のD−1765−82aに分類されて
いるものを使用することができる。本発明に使用される
これらカーボンブラックの平均粒子サイズは、5〜1000
nm(電子顕微鏡観察による)、窒素吸着法比表面積は
1〜800 m2 /g、pHは4〜11(JIS規格K−6221
−1982法)、ジブチルフタレート(DBP)吸油量は10
〜800 ml/100 g(JIS規格K−6221−1982法)で
ある。そして本発明では、研磨層塗布膜の表面電気抵抗
を下げる目的で粒径5〜100 nmのカーボンブラック
を、また研磨層塗布膜の強度を制御するときに粒径50〜
1000nmのカーボンブラックが好適に用いられる。また
研磨層塗布膜の表面粗さを制御する目的で、スペーシン
グロス低下のための平滑化を図って、より微粒子のカー
ボンブラック(粒径100 nm未満)を、粗面化して摩擦
係数を下げる目的でより粗粒子のカーボンブラック(粒
径100 nm以上)が好適に用いられる。
【0012】このようにカーボンブラックの種類と添加
量は、研磨テープに要求される目的に応じて使い分けら
れる。また、これらのカーボンブラックを、後述の分散
剤等で表面処理したり、樹脂でグラフト化して使用して
もよい。また、カーボンブラックを製造するときの炉の
温度を2000℃以上で処理して表面の一部をグラファイト
化したものも使用できる。さらに、特殊なカーボンブラ
ックとして、中空カーボンブラックを使用することもで
きる。これらのカーボンブラックは研磨層の無機粉末10
0 重量部に対して0.1 〜100 重量部で用いることが望ま
しい。
【0013】またバック層にカーボンブラックを含ませ
る場合は、後述する樹脂100 重量部に対して20〜400 重
量部で用いることが望ましい。本発明に使用できるカー
ボンブラックは例えば「カーボンブラック便覧」(カー
ボンブラック協会編、昭和46年発行)を参考にすること
ができる。
【0014】また研磨層に使用されるバインダーとして
は、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹
脂、電子線硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光線硬
化型樹脂やこれらの混合物を使用することができる。
【0015】そして上記の熱可塑性樹脂としては、軟化
温度が150 ℃以下、平均分子量が10000 〜300000、重合
度が約50〜2000程度のものでより好ましくは200 〜700
程度であり、例えば塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルビニルアルコ
ール共重合体、塩化ビニルビニルアルコール共重合体、
塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリ
ロニトリル共重合体、アクリル酸エステルアクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニリデン共重
合体、アクリル酸エステルスチレン共重合体、メタクリ
ル酸エステルアクリロニトリル共重合体、メタクリル酸
エステル塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステ
ルスチレン共重合体、ウレタンエラストマー、ナイロン
−シリコン系樹脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹
脂、ポリフッカビニル、塩化ビニリデンアクリロニトリ
ル共重合体、ブタジエンアクリロニトリル共重合体、ポ
リアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導
体(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイ
アセテート、セルローストリアセテート、セルロースプ
ロピオネート、ニトロセルロース、エチルセルロース、
メチルセルロース、プロピルセルロース、メチルエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、アセチルセ
ルロース等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、クロロビニルエーテ
ルアクリル酸エステル共重合体、アミノ酸樹脂、各種の
合成ゴム系の熱可塑性樹脂およびこれらの混合物等が使
用される。
【0016】また、上記熱硬化性樹脂あるいは反応型樹
脂としては、塗布液の状態では200000以下の分子量であ
り、塗布、乾燥後に加熱加湿することにより、縮合、付
加等の反応により分子量は無限大となるものが好適に用
いられる。また、これらの樹脂の中で、樹脂が熱分解す
るまでの間に軟化または溶融しないものが特に好まし
い。具体的には例えばフェノール樹脂、フェノキシ樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタンポリカーボネート樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル
系反応樹脂(電子線硬化樹脂)、エポキシ−ポリアミド
樹脂、ニトロセルロースメラミン樹脂、高分子量ポリエ
ステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、メ
タクリル酸塩共重合体とジイソシアネートプレポリマー
の混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネー
トとの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グ
リコール/高分子量ジオール/トリフェニルメタントリ
イソシアネートの混合物、ポリアミン樹脂、ポリイミン
樹脂およびこれらの混合物等である。
【0017】これらの熱可塑、熱硬化性樹脂、反応型樹
脂は、主たる官能基以外に官能基としてカルボン酸(C
OOM)、スルフィン酸、スルフェン酸、スルホン酸
(SO3 M)、燐酸(PO(OM)(OM))、ホスホ
ン酸、硫酸(OSO3 M)、およびこれらのエステル基
等の酸性基(MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、炭化水素基)、アミノ酸類;アミノスルホン酸類、
アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類、スルフ
ォベタイン、ホスホベタイン、アルキルベタイン型等の
両性類基、アミノ基、イミノ基、イミド基、アミド基等
また、水酸基、アルコキシル基、チオール基、アルキル
チオ基、ハロゲン基(F、Cl、Br、I)、シリル
基、シロキサン基、エポキシ基、イソシアナト基、シア
ノ基、ニトリル基、オキソ基、アクリル基、フォスフィ
ン基を通常1種以上6種以内含み、各々の官能基は樹脂
1gあたり1×10-6〜1×10-2eq含むことが好ま
しい。
【0018】本発明では、以上のようなバインダーが単
独で、または組合わされて用いられ、研磨層には他に適
宜添加剤が加えられる。研磨層の研磨剤とバインダーと
の混合割合は、重量比で研磨剤の合計100 重量部に対し
て、バインダー5〜70重量部とされる。バック層の微粉
末とバインダーの混合割合は、微粉末100 重量部に対し
てバインダー8〜400 重量部とされる。添加剤としては
分散剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防黴剤、着
色剤、溶剤等が適宜加えられる。
【0019】本発明において、研磨層に硬化剤として用
いるポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシア
ネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、ナフチレン−1、5−ジイソシアネー
ト、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート
類、また当該イソシアネート類とポリアルコールとの生
成物、またイソシアネート類の縮合によって生成した2
〜10量体のポリイソシアネート、またポリイソシアネ
ートとポリウレタンとの生成物で末端官能基がイソシア
ネートであるもの等を使用することができる。これらポ
リイソシアネート類の平均分子量は100 〜20000 のもの
が好適である。
【0020】これらポリイソシアネートの市販されてい
る商品名としては、コロネートL、コロネートHL、コ
ロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミ
リオネートMTL(日本ポリウレタン株製)、タケネー
トD−102 、タケネートD−110 N、タケネートD−20
0 、タケネートD−202 、タケネート300 S、タケネー
ト500 (武田薬品株製)、スミジュールT−80、スミジ
ュール44S、スミジュールPF、スミジュールL、スミ
ジュールN、デスモジュールL、デスモジュールIL、
デスモジュールN、デスモジュールHL、デスモジュー
ルT65、デスモジュール15、デスモジュールR、デスモ
ジュールRF、デスモジュールSL、デスモジュールZ
4273(住友バイエル社製)等があり、これらを単独、も
しくは硬化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上
の組み合わせによって使用することができる。
【0021】また、硬化反応を促進する目的で、水酸基
(ブタンジオール、ヘキサンジオール、分子量が1000〜
10000 のポリウレタン、水等)、アミノ基(モノメチル
アミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等)を有す
る化合物や、金属酸化物の触媒や鉄アセチルアセトネー
ト等の触媒を併用することもできる。これらの水酸基や
アミノ基を有する化合物は、多官能であることが望まし
い。これらポリイソシアネートはバインダー樹脂とポリ
イソシアネートの総量100 重量部あたり2〜70重量部で
使用することが好ましく、より好ましくは5〜50重量部
である。
【0022】また研磨層に使用される粉末状潤滑剤とし
ては、グラファイト、二硫化モリブデン、窒化硼素、弗
化黒鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化珪素、酸
化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、二硫化タングステン等の
無機微粉末、アクリルスチレン系樹脂微粉末、ベンゾグ
アナミン系樹脂微粉末、メラミン系樹脂微粉末、ポリオ
レフィン系樹脂微粉末、ポリエステル系樹脂微粉末、ポ
リアミド系樹脂微粉末、ポリイミド系樹脂微粉末、ポリ
フッカエチレン系樹脂微粉末等の樹脂微粉末等が挙げら
れる。
【0023】また有機化合物系潤滑剤としてはシリコン
オイル(ジアルキルポリシロキサン、ジアルコキシポリ
シロキサン、フェニルポリシロキサン、フルオロアルキ
ルポリシロキサン(信越化学製KF96、KF69等))、
脂肪酸変性シリコンオイル、フッ素アルコール、ポリオ
レフィン(ポリエチレンワックス、ポリプロピレン
等)、ポリグリコール(エチレングリコール、ポリエチ
レンオキシドワックス等)、テトラフルオロエチレンオ
キシドワックス、ポリテトラフルオログリコール、パー
フルオロアルキルエーテル、パーフルオロ脂肪酸、パー
フルオロ脂肪酸エステル、パーフルオロアルキル硫酸エ
ステル、パーフルオロアルキルスルホン酸エステル、パ
ーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸エステル、パー
フルオロアルキル燐酸エステル等の弗素や珪素を導入し
た化合物、アルキル硫酸エステル、アルキルスルホン酸
エステル、アルキルホスホン酸トリエステル、アルキル
ホスホン酸モノエステル、アルキルホスホン酸ジエステ
ル、アルキル燐酸エステル、琥珀酸エステル等の有機酸
および有機酸エステル化合物、トリアザインドリジン、
テトラアザインデン、ベンゾトリアゾール、ベンゾトリ
アジン、ベンゾジアゾール、EDTA等の窒素・硫黄を
含む複素(ヘテロ)環化合物、炭素数10〜40の一塩基性
脂肪酸と炭素数2〜40の一価のアルコールもしくは2価
のアルコール、三価のアルコール、四価のアルコール、
六価のアルコールのいずれか1つもしくは2つ以上とか
らなる脂肪酸エステル類、炭素数10以上の一塩基性脂肪
酸と該脂肪酸の炭素数と合計して炭素数が11〜70となる
一価〜六価のアルコールからなる脂肪酸エステル類、炭
素数8〜40の脂肪酸あるいは脂肪酸アミド類、脂肪酸ア
ルキルアミド類、脂肪族アルコール類も使用できる。
【0024】これら化合物の具体的な例としては、カプ
リル酸ブチル、カプリル酸オクチル、ラウリン酸エチ
ル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸オクチル、ミリスチ
ン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸オクチ
ル、ミリスチン酸2エチルヘキシル、パルミチン酸エチ
ル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸オクチル、パル
ミチン酸2エチルヘキシル、ステアリン酸エチル、ステ
アリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン
酸オクチル、ステアリン酸2エチルヘキシル、ステアリ
ン酸アミル、ステアリン酸イソアミル、ステアリン酸2
エチルペンチル、ステアリン酸2ヘキシルデシル、ステ
アリン酸イソトリデシル、ステアリン酸アミド、ステア
リン酸アルキルアミド、ステアリン酸ブトキシエチル、
アンヒドロソルビタンモノステアレート、アンヒドロソ
ルビタンジステアレート、アンヒドロソルビタントリス
テアレート、アンヒドロソルビタンテトラステアレー
ト、オレイルオレート、オレイルアルコール、ラウリル
アルコール、モンタンワックス、カルナウバワックス等
が有り、それらを単独で、もしくは組み合わせて使用す
ることができる。
【0025】また本発明では、潤滑剤としていわゆる潤
滑油添加剤も単独で、もしくは組み合わせて使用可能で
あり、そのような潤滑油添加剤としては、防錆剤として
知られている酸化防止剤(アルキルフェノール、ベンゾ
トリアジン、テトラアザインデン、スルファミド、グア
ニジン、核酸、ピリジン、アミン、ヒドロキノン、ED
TA等の金属キレート剤)、錆どめ剤(ナフテン酸、ア
ルケニルコハク酸、燐酸、ジラウリルフォスフェート
等)、油性剤(ナタネ油、ラウリルアルコール等)、極
圧剤(ジベンジルスルフィド、トリクレジルフォスフェ
ート、トリブチルホスファイト等)、清浄分散剤、粘度
指数向上剤、流動点降下剤、泡どめ剤等が挙げられる。
これらの潤滑剤はバインダー100 重量部に対して0.01〜
30重量部の範囲で添加される。
【0026】これらについては、アイビーエム テクニ
カル ディスクロジャー ブレテン(IBM Technica
l Disclosure Bulletin )Vol.9,No.7,p779 (1966年12
月)、エレクトロニク(ELEKTRONIK)1961年 No.12,p3
80 、化学便覧応用編 pp954-967 ,1980年丸善(株)
発行等に示されている化合物を参照できる。
【0027】また本発明に使用する分散剤、分散助剤と
しては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エ
ライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール
酸、ベヘン酸、マレイン酸、フタル酸等の炭素数2〜40
の脂肪酸(R1 COOH;R1 は炭素数1〜39のアルキ
ル基、フェニル基、アラルキル基),前記脂肪酸のアル
カリ金属(Li、Na、K、NH4 + 等)またはアルカ
リ土類金属(Mg、Ca、Ba等)、Cu、Pb等から
なる金属石鹸(オレイン酸銅)、脂肪酸アミド;レシチ
ン(大豆油レシチン)等が使用される。この他に炭素数
4〜40の高級アルコール、(ブタノール、オクチルアル
コール、ミリスチルアルコール、ステアリンアルコー
ル)およびこれらの硫酸エステル、スルホン酸、フェニ
ルスルホン酸、アルキルスルホン酸、スルホン酸エステ
ル、燐酸モノエステル、燐酸ジエステル、燐酸トリエス
テル、アルキルホスホン酸、フェニルホスホン酸、アミ
ン化合物等も使用可能である。また、ポリエチレングリ
コール、ポリエチレンオキサイド、スルホ琥珀酸、スル
ホ琥珀酸金属塩、スルホ琥珀酸エステル等も使用可能で
ある。これらの分散剤は通常一種類以上で用いられ、一
種類の分散剤はバインダー100 重量部に対して0.005 〜
20重量部の範囲で添加される。これら分散剤は、研磨剤
の表面に予め被着させても良く、また分散途中で添加し
てもよい。
【0028】本発明に用いる防黴剤としては2−(4−
チアゾリル)−ベンズイミダゾール、N−(フルオロジ
クロロメチルチオ)−フタルイミド、10,10’−オキシ
ビスフェノキサルシン、2,4,5,6テトラクロロイ
ソフタロニトリル、P−トリルジヨードメチルスルホ
ン、トリヨードアリルアルコール、ジヒドロアセト酸、
フェニルオレイン酸水銀、酸化ビス(トリブチル錫)、
サルチルアニライド等がある。このようなものは、例え
ば「微生物災害と防止技術」1972年工学図書、「化学と
工業」32巻,904頁(1979)等に示されている。
【0029】本発明に用いるカーボンブラック以外の帯
電防止剤としてはグラファイト、変成グラファイト、カ
ーボンブラックグラフトポリマー、酸化錫一酸化アンチ
モン、酸化錫、酸化チタン−酸化錫−酸化アンチモン、
等の導電性粉末;サポニン等の天然界面活性剤;アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系、多
価アルコール、多価アルコールエステル、アルキルフェ
ノールEO付加体等のノニオン界面活性剤;高級アルキ
ルアミン類、環状アミン、ヒダントイン誘導体、アミド
アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ピ
リジンその他の複素環類、ホスホニウムまたはスルホニ
ウム類等のカチオン界面活性剤;カルボン酸、スルホン
酸、ホスホン酸、燐酸、硫酸エステル基、ホスホン酸エ
ステル、燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面
活性剤;アミノ酸類;アミノスルホン酸類、アミノアル
コールの硫酸または燐酸エステル類、アルキルベタイン
型等の両性界面活性剤等が使用される。
【0030】これら帯電防止剤として使用し得る界面活
性剤化合物例の一部は、小田良平他著「界面活性剤の合
成とその応用」(槇書店1972年版);A.W.ベイリ著
「サーフェス アクティブ エージェンツ」(インター
サイエンス パブリケーション コーポレイテッド 19
85年版);T.P.シスリー著「エンサイクロペディア
オブ サーフェス アクティブ エージェンツ,第2
巻」(ケミカル パブリシュ カンパニー 1964年
版);「界面活性剤便覧」第六刷(産業図書株式会社,
昭和41年12月20日);丸茂秀雄著「帯電防止剤」幸書房
(1968)等の成書に記載されている。
【0031】これらの界面活性剤は単独で、または混合
して添加してもよい。研磨層におけるこれらの界面活性
剤の好ましい使用量は、研磨剤の合計100 重量部当たり
0.01〜10重量部である。またバック層での使用量は、バ
インダー100 重量部当り0.01〜30重量部である。これら
は帯電防止剤として用いられるものであるが、時として
その他の目的、例えば分散、潤滑性の改良のため、さら
には塗布助剤、湿潤剤、硬化促進剤、分散促進剤として
適用される場合もある。
【0032】本発明で研磨剤粒子、結合剤樹脂等を分
散、混練、塗布の際に使用する有機溶剤は、任意の比率
で混合使用することができる。以下にその具体例を示す
と、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系;
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、
イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチ
ルシクロヘキサノール等のアルコール系;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプ
ロピル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテ
ル等のエステル系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル系;ベンゼン、
トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、ス
チレン等のタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロ
ライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホル
ム、エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩
素化炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘ
キサン等が使用できる。
【0033】またこれらの溶剤は、通常任意の比率で2
種以上で用いる。また1重量%以下の量で微量の不純物
(その溶剤自身の重合物、水分、原料成分等)を含んで
もよい。これらの溶剤は研磨層塗布液もしくはバック
液、下塗液の合計固形分100 重量部に対して100 〜2000
0 重量部で用いられる。好ましい塗布液の固形分率は1
〜40重量%である。またバック液の好ましい固形分率は
1〜20重量%である。有機溶剤の代わりに水系溶剤
(水、アルコール、アセトン等)を使用することもでき
る。
【0034】研磨層は、上記の組成などを任意に組合わ
せて有機溶剤に溶解し、塗布溶液として非磁性支持体上
に塗布・乾燥、また必要により配向して形成する。支持
体の厚みは3〜500 μm、好ましくは4〜300 μmとす
る。また、非磁性支持体の長手もしくは幅方向のいずれ
かのヤング率は、200 kg/mm2 以上であることが望
ましい。非磁性支持体の素材としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエス
テル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースダイアセテート等のセ
ルロース誘導体、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂類、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリスル
ホン、ポリフェニルスルホン、ポリベンゾオキサゾール
等のプラスチックの他にアルミニウム、銅等の金属、ガ
ラス等のセラミックス等も使用できる。これらのなかで
も、特にポリエチレンナフタレートもしくはポリアミド
が好ましい。
【0035】これらの支持体は、塗布溶液の塗布に先立
ってコロナ放電処理、プラズマ処理、下塗処理、熱処
理、除塵埃処理、金属蒸着処理、アルカリ処理を行なっ
てもよい。これらの支持体に関しては、例えば***特許
第3338854A号明細書、特開昭59-116926 号公報、特開昭
61-129731 号公報、米国特許第4,388,368 号明細書;三
石幸夫著、「繊維と工業」31巻pp50〜55,1975年 等に
記載されている。これら支持体の中心線平均表面粗さ
(Ra)は0.001 〜1.5 μm(カットオフ値0.25mm)
が好ましい。
【0036】分散、混練の方法に特に制限はなく、また
各成分の添加順序(樹脂、粉体、潤滑剤、溶媒等)、分
散・混練中の添加位置、分散温度(0〜80℃)等は適宜
設定することができる。研磨層塗料およびバック層塗料
の調製には通常の混練機、例えば、二本ロールミル、三
本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミル、
サンドグラインダー、ツェグバリ(Szegvari)アトライタ
ー、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度
衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、リボ
ンブレンダー、コニーダー、インテンシブミキサー、タ
ンブラー、ブレンダー、ディスパーザー、ホモジナイザ
ー、単軸スクリュー押し出し機、二軸スクリュー押し出
し機、および超音波分散機等を用いることができる。
【0037】通常、分散・混練にはこれらの分散・混練
機を複数用い、連続的に処理を行なう。混練分散に関す
る技術の詳細は、T.C.PATTON(テー.シー.
パットン)著“Paint Flow and Pigment Dispersion ”
(ペイント フロー アンドピグメント ディスパージ
ョン)1964年 John Wiley & Sons (ジョン ウイリー
アンド サンズ)社発行や、田中信一著「工業材料」
25巻 37(1977)や、これらの書籍の引用文献に記載さ
れている。これら分散・混練の補助手段として、分散・
混練を効率よく進めるため、球相当径でφ0.05mm〜φ
10cmのスチールボール、スチールビーズ、セラミック
ビーズ、ガラスビーズ、有機ポリマービーズを用いるこ
ともできる。またこれらの材料は球形に限らない。また
それらについては、米国特許第2,581,414 号および同第
2,855,156 号等の明細書にも記載がある。本発明におい
ても、上記の書籍や当該書籍の引用文献等に記載された
方法に準じて混練分散を行ない、研磨層塗料およびバッ
ク層塗料を調製することができる。
【0038】支持体上へ上記の研磨層用塗布液を塗布す
る方法としては、塗布液の粘度を1〜20000 センチスト
ークス(25℃)に調整した上で、エアードクターコータ
ー、ブレードコーター、エアナイフコーター、スクイズ
コーター、含浸コーター、リバースロールコーター、ト
ランスファーロールコーター、グラビアコーター、キス
コーター、キヤストコーター、スプレイコーター、ロッ
ドコーター、正回転ロールコーター、カーテンコータ
ー、押出コーター、バーコーター、リップコーター等が
利用でき、さらにその他の方法も使用可能であり、これ
らの具体的説明は朝倉書店発行の『コーティング工学』
(昭和46.3.20.発行)253 頁〜277 頁等に詳細に記載さ
れている。これら塗布液の塗布の順番は任意に選択で
き、また所望の液の塗布の前に下塗り層あるいは支持体
との密着力向上のためにコロナ放電処理等を行なっても
よい。
【0039】また研磨層もしくはバック層を多層で構成
したいときは、同時多層塗布、逐次多層塗布等を行なっ
てもよい。これらの塗布方法は、例えば特開昭57-12353
2 号公報、特公昭62-37451号公報、特開昭59-142741 号
公報、特開昭59-165239 号公報等に示されている。
【0040】以上のような方法により、支持体上に約1
〜100 μm等の厚さに塗布された研磨層塗布液は、直ち
に20〜130 ℃で多段階で乾燥させる処理を施した後、形
成した研磨層を0.1 〜10μmの厚さに乾燥する。このと
きの支持体の搬送は、通常10〜900 m/分の搬送速度で
行なわれ、複数の乾燥ゾーンで乾燥温度を20〜130 ℃に
制御し、塗布膜の残留溶剤量を0.1 〜40mg/m2 とす
る。また必要により同様の手順でバック層を設けてもよ
く、引き続き表面平滑化加工を施して研磨層もしくはバ
ック層の中心線平均表面粗さを0.001 〜0.3 μm(カッ
トオフ0.25mm)とし、所望の形状に裁断したりして、
本発明の研磨テープが製造される。
【0041】この場合、粉体の予備処理・表面処理、混
練・分散、塗布・配向・乾燥、平滑処理、熱処理、EB
処理、表面クリーニング処理、裁断、巻き取りの工程を
連続して行なうのが望ましい。このようにして作成した
研磨テープを裁断した後、プラスチックや金属製のリー
ルに巻き取る。巻き取る直前ないしはそれ以前の工程に
おいて、研磨テープの研磨層、バック層、エッジ端面、
ベース面をバーニッシュおよび/またはクリーニングす
ることが望ましい。
【0042】バーニッシュは研磨テープの表面粗度と研
磨力を制御するために、具体的にはサファイア刃、剃刀
刃、超硬材料刃、ダイヤモンド刃、セラミック刃のよう
な硬い部材により研磨テープ表面の突起部分をそぎおと
し、均一にもしくは平滑にするものである。これらの部
材のモース硬度は8以上が好ましいが、特に制限はな
く、とにかく突起を除去できるものであれば良い。また
これらの部材の形状は特に刃である必要はなく、角型、
丸型、ホイール(回転する円筒形状の周囲にこれらの材
質を付与しても良い)のような形状でも使用できる。
【0043】また研磨テープのクリーニングは、研磨テ
ープ表面の汚れや余分な潤滑剤を除去する目的で、研磨
テープ表層つまり研磨層面、バック層面、エッジ端面、
バック側のベース面等を不織布等でワイピングすること
により行なう。このようなワイピングの材料としては、
例えば日本バイリーン製の各種バイリーンや東レ製のト
レシー、エクセーヌ、商品名キムワイプ等が使用でき、
さらにはナイロン製不織布、ポリエステル製不織布、レ
ーヨン製不織布、アクリロニトリル製不織布、混紡不織
布や、ティッシュペーパー等が使用できる。
【0044】本発明に使用される研磨剤および非磁性粉
末、バインダー、添加剤(潤滑剤、分散剤、帯電防止
剤、表面処理剤、カーボンブラック、研磨剤、遮光剤、
酸化防止剤、防黴剤等)、溶剤および支持体(下塗層、
バック層、バック下塗層を有してもよい)あるいはその
製法に関しては、特公昭56−26890号公報等に記
載されている磁気記録媒体の製造方法を参考にすること
ができる。
【0045】
【作用および発明の効果】請求項1記載の本発明の研磨
テープにおいて、研磨層中に含まれるアルキルスルフォ
琥珀酸塩のエステルは、研磨テープに湿潤性を与える。
そのため本発明の研磨テープによれば、高い研磨力を確
保しつつ、被研磨物にスクラッチや欠けが生じることを
防止できる。
【0046】また、上記アルキルスルフォ琥珀酸塩のエ
ステルとして、アルキル基の炭素数が3〜10であるもの
を用いる請求項2記載の研磨テープにおいては、親水性
の程度を調節でき、良好な摩擦性を得ることができる。
【0047】さらに、上記アルキルスルフォ琥珀酸塩の
エステルとしてジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエ
ステルを用い、それを研磨剤100 重量部に対して0.1 〜
2.0重量部用いる請求項3記載の研磨テープにおいて
は、以下実施例で詳しく説明する通り、特に良好な研磨
効果が得られる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。ここに示す成分、割合および操作順序等は、
本発明の精神から逸脱しない範囲において変更しうるこ
とは当業者であれば容易に理解されることであり、した
がって本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
【0049】(実施例1〜6)厚さ30μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)支持体上に、ポリエステル
ポリウレタン樹脂からなる下塗り層を厚さ0.5 μmに塗
布し、その上に下記の組成をオープンニーダーで混練
し、希釈剤をアジターで加えて粘度を調整した研磨塗布
液を、乾燥後厚さ15μmとなるようにドクターブレード
塗布して、実施例1、2、3、4、5および6としての
サンプルを作成した。なお各サンプルは、下記の重量部
Xの点のみで互いに異なるものであり、その数値は表1
に示してある。また湿潤剤としてのジオクチルスルフォ
琥珀酸ナトリウムエステルを全く加えないサンプルも作
成し、それを比較例1とした。
【0050】 塗布液組成 研磨剤(粒状アルミナ、平均粒径6μm、モース硬度9) 100部 結合剤(ポリエステル、スルホン酸ナトリウム2×10-3当量/g 包有、Mw70000 ) 12部 結合剤(ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン (1モル)のTDI(3モル)付加物) 3部 カーボン(コンダクテックスSC) 1部 分散剤(オレイン酸/オレイン酸オレイル) 0.1部 湿潤剤(ジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエステル) X部 溶剤 (メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=2/1 ) 200部 希釈剤(トルエン/MIBK) 150部 上記ジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエステルの構
造式を下に示す。
【0051】
【化1】
【0052】なお、アルキル基としては上記ジオクチル
の他、イソプロピル、2エチルヘキシル、イソブチル、
1−メチル−4−エチルヘキシル、1−メチルヘプチ
ル、1−イソブチル−3−メチルブチル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル等でもよい。
【0053】そして、作成した各サンプルの研磨テープ
を幅12.65 mmに加工した。なお、本発明による研磨テ
ープの構成を図1に概略的に示す。図示の通りこの研磨
テープは、支持体10上に研磨層20が形成されたものであ
り、該研磨層20は結合剤(バインダー)21中に研磨剤で
あるアルミナ粒子22が分散されてなる。また研磨層20
中には、上記ジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエス
テルが含まれることになる。
【0054】以上の実施例1〜6および比較例1の各研
磨テープによって、VTR用フェライトヘッドの表面を
研磨した際の研磨量を表1に示す。なお研磨条件は、テ
ープ送り速度40mm/sec、テープ張力100 g、研
磨時間5秒、である。また表1には、各研磨テープによ
って研磨した後のフェライトヘッドをVTRに搭載し
て、周波数7MHzでの再生出力を測定した結果も併せ
て示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1から分かるように、本発明による研磨
テープ(実施例1〜6)は、研磨層にジオクチルスルフ
ォ琥珀酸ナトリウムエステルを含まない研磨テープ(比
較例1)と比べても劣ることのない研磨力を有し、特に
ジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエステルを研磨剤
100 重量部に対して0.1 〜2.0 重量部の範囲内で加えた
実施例2〜5のものは、比較例1のものと比べて際立っ
て優れた研磨力を有している。その一方、本発明の研磨
テープ(実施例1〜6)で研磨されたフェライトヘッド
を用いた場合の出力低下も少なく、それらにスクラッチ
や欠けが生じていないことが裏付けられている。
【0057】(実施例7〜12)厚さ25μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)支持体上に、ポリエステル
ポリウレタン樹脂からなる下塗り層を厚さ0.5 μmに塗
布し、その上に下記の組成をオープンニーダーで混練
し、希釈剤をアジターで加えて粘度を調整した研磨塗布
液を、乾燥後厚さ10μmとなるようにドクターブレード
塗布して、実施例7、8、9、10、11および12としての
サンプルを作成した。なお各サンプルは、下記の重量部
Xの点のみで互いに異なるものであり、その数値は表2
に示してある。また湿潤剤としてのジオクチルスルフォ
琥珀酸ナトリウムエステルを全く加えないサンプルも作
成し、それを比較例2とした。
【0058】 塗布液組成 研磨剤(粒状アルミナ、平均粒径2μm、モース硬度9) 100部 結合剤(ポリエステル、スルホン酸ナトリウム2×10-3当量/g 包有、Mw70000 ) 18部 結合剤(ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン (1モル)のTDI(3モル)付加物) 5部 カーボン(コンダクテックスSC) 1部 湿潤剤(ジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエステル) X部 溶剤 (メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=2/1 ) 200部 希釈剤(トルエン/MIBK) 150部 そして、作成した各サンプルの研磨テープを幅1.5 イン
チに加工した。なおこの場合も、本発明による研磨テー
プ(実施例7〜12)においては、上記ジオクチルスルフ
ォ琥珀酸ナトリウムエステルが研磨層中に含まれること
になる。
【0059】以上の実施例7〜12および比較例2の各研
磨テープによって、Ni−P鍍金されたハードディスク
用Al基板をテクスチャー処理した。このテクスチャー
処理後のAl基板の表面粗さを測定した結果を表2に示
す。Raは中心線平均表面粗さ、またRyは最大表面粗
さである。なお研磨条件は、テープ送り速度40mm/s
ec、ディスク回転数100 rpm、である。
【0060】
【表2】
【0061】基板の最大表面粗さRyはスクラッチが多
いと大きい値になるが、本発明の研磨テープ(実施例7
〜12)により研磨された基板は、研磨層にジオクチルス
ルフォ琥珀酸ナトリウムエステルを含まない研磨テープ
(比較例2)により研磨された基板と比べてこのRyの
値が明らかに小さく、特にジオクチルスルフォ琥珀酸ナ
トリウムエステルを研磨剤100 重量部に対して0.1 〜2.
0 重量部の範囲内で加えた実施例8〜11により研磨され
たものは、Ryの値が際立って小さく、本発明の研磨テ
ープのスクラッチ発生防止効果が高いことが裏付けられ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による研磨テープの構造を示す概略図
【符号の説明】
10 支持体 20 研磨層 21 結合剤 22 アルミナ粒子
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】
【化1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨剤微粉末とバインダーとからなる研
    磨層を支持体上に有してなる研磨テープにおいて、研磨
    層中にアルキルスルフォ琥珀酸塩のエステルを含むこと
    を特徴とする研磨テープ。
  2. 【請求項2】 前記アルキルスルフォ琥珀酸塩のエステ
    ルのアルキル基の炭素数が3〜10であることを特徴とす
    る請求項1記載の研磨テープ。
  3. 【請求項3】 前記アルキルスルフォ琥珀酸塩のエステ
    ルがジオクチルスルフォ琥珀酸ナトリウムエステルであ
    り、それが研磨剤100 重量部に対して0.1 〜2.0 重量部
    含まれることを特徴とする請求項1または2記載の研磨
    テープ。
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