JPH082154Y2 - 光ディスク容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ビデオディスクあるいはコンパクトディ
スク等の光学式ディスク（以下光ディスクという）を収
納する光ディスク容器に関するものである。

（従来技術） 従来、この種の光ディスク容器としては、蓋部迄一体
にした、インジェクション成形によって製作されてお
り、硬質樹脂を使いリブを入れるなど容器の剛性を高
め、容器が湾曲しないようにして収納した光ディスクに
傷がつかない様にしていた。

（考案が解決すべき課題） しかしながら、蓋を閉めて剛性を高める構造としてい
るから、光ディスクの着脱が面倒であるばかりでなく、
光ディスク容器の嵩を大きくし光ディスクの出納の際に
傷をつけ易いという問題、さらには形状が複雑であり、
かつインジェクション型を使用することから光ディスク
容器が高価なものになっていたという問題があった。

そこで、この考案は、光ディスク容器の使用形態、例
えば書籍と同梱したり、アルバム状につづり込む保存・
保管の形態によっては、容器自体に剛性を持たせなくて
もよいことおよび上記問題点を考慮して着脱が容易で、
光ディスク着脱時容器に当っても傷がつき難く、小型で
廉価な光ディスク容器を提供することを目的としてい
る。

（課題を解決すべき手段） 上記目的を達成するために、本考案の請求項１の光デ
ィスク容器は、弾性復帰可能に変形するプレートに光デ
ィスクを埋設し、該光ディスクを内接させる穴を形成
し、該穴に収納された前記光ディスクの直径に掛からな
い片側に該光ディスクの脱落を防止する押え部を前記穴
に掛け渡して形成した光ディスク収納部を有し、撓みが
ないときの形状は前記穴と前記押え部により光ディスク
が固定される形状をしており、撓みを与えたきの形状は
プレートの平面方向に光ディスクが移動できる様にプレ
ートが弾性変形可能であることを特徴とする。

また、本考案の請求項２の光ディスク容器は、請求項
１において、穴内に光ディスク周縁を支持させるための
支持段部を形成したことを特徴とする また、本考案の請求項３の光ディスク容器は、請求項
１において、穴の底に光ディスクの面に当接し支持する
クッション部材を設けたことを特徴とする。

また、本考案の請求項４の光ディスク容器は、請求項
１において、光ディスク収納部を弾性復帰可能に変形す
るプレートに複数個設けたことを特徴とする。

（作用） 請求項１の考案は、弾性復帰可能に変形するプレート
が弾性復帰可能に変形するのは、何か外力がかかる場合
であり、撓みがないときの形状は前記穴と前記押え部に
より光ディスクが固定される形状をしており、反転その
他の場合でも脱落することがなく、有効に保護される。
対して取り出すときは指等により故意に撓みを与えたき
の形状はプレートの平面方向に光ディスクが移動できる
様にプレートが弾性変形可能であり、この場合に限り容
易に取り出すことができる。

請求項２の考案は、光ディスクはその周縁のみが支持
段部に支持され、情報が記録された中央部は容器に当ら
ず記録情報に影響を与えない。

請求項３の考案は、前記中央部をもクッション部材は
傷をつけずに支持する。

請求項４の考案は、光ディスク容器の複数個配列され
た光ディスク収納部はそれぞれに光ディスクを収納し、
要領よく整然と保存・保管する。

（実施例） 次に図面に基づいてこの考案を説明する。

第１図〜第３図はこの考案の一実施例を示すものであ
る。図中、10は樹脂、例えば光ディスク容器で、発泡ス
チロール、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン、発泡
ポリプロピン等の発泡プラスチック、あるいはゴム、シ
リコンゴム等、さらには紙等の柔軟で可撓性を有する材
料の可撓性プレート11で作られている。可撓性プレート
11はこれら材料の単体でも複合体でもよく、さらには噴
出成形、真空成形、圧空成形、打抜き等の各種加工法を
単独あるいは組み合わせてもよい。この光ディスク容器
10は光ディスク30を収納する光ディスク収納部12を有し
ており、したがって可撓性プレート11は光ディスク30の
大きさよりも大きく、光ディスク30の厚さより厚く作ら
れる。この光ディスク30は、例えば、厚さ1.2mm、直径8
cm,12cm等のものが流通しており、周縁４〜5mmを除いて
少なくともいずれか一面に情報を記録しており、この情
報記録面を保護する必要がある。

光ディスク収納部12は可撓性プレート11内に光ディス
ク30を埋設し、この光ディスク30を内接させる穴13とし
て形成されている。、この穴13は必らずしも光ディスク
30の外周と接する円形に限るものでなく、第８図に示す
ように光ディスク30を内接する穴13であればよい。この
実施例ではデザイン状のことを考慮してハート形の例を
示したが、例えば光ディスク30を十分に入れる矩形又は
円形等の種々の形状の大きさで光ディスク30の動きを止
めるストッパーが設けられたような内周を有する穴でも
よい。

この可撓性プレート11の光ディスク収納部12には収納
された光ディスク20の直径に掛からない片側に光ディス
ク30の脱落を防止する押え部14が形成されている。この
押え部14は第１図及び第２図に示すように弦の長さが直
径以下で三ケ月状に穴13および光ディスク30を覆ってい
る。押え部14はこの例のように可撓性プレート11の上面
と一体に形成してもよく、あるいは第８図のように別体
にして貼り付けてもよい。この第８図の場合は、押え部
14として透明フィルムを貼る例を示しており、透明材料
を使うことにより光ディスク30は勿論、ハート形の穴13
も見えて外観上好ましい。

また可撓性プレート11の穴13の外側に切欠穴15が連結
して設けられており、第３図に示すように可撓性プレー
ト11を曲げて光ディスク30を脱着する際指が入れられ、
光ディスク30の周縁を押え易く、記録面に触れることな
く着脱が容易にできる。

この可撓性プレート11は、一枚のシート材からでもよ
く、第２図に示す断面の段差のある位置でそれぞれ成形
したシート材を接着積層したものでもよい。

第４図は、穴13内に光ディスク30の周縁を支持するた
めの支持段部16を形成したものであり、光ディスク30の
下面中央（情報記録面）は空洞になっており、どこにも
接触しない。

一方、第５図は、第４図の例と違って、穴13の底にク
ッション部材17を設けて積極的に光ディスク30を支持し
ている。このクッション部材17は柔軟性を有していると
ともに柔らかいもので、例えば不織布、コットンペーパ
ー、柔軟な紙等であり、光ディスク30の情報記録面に当
接しても傷をつけないようなものである。クッション部
材17は可撓性プレート11の一部をなすか、別部材をなし
ており、これにシリコン系、テフロン系等の潤滑剤など
を塗布又は含浸させることにより、光ディスク30の着脱
を傷つけることなくスムーズに行なうことができる。

第６図は、可撓性プレート11を真空成形で製作した例
で、押え部14を貼り付るようにした例であり、製作容易
で製作費も安くできる。

第７図は、光ディスク収納部12を可撓性プレート11に
複数個配設した例で、この例は可撓性プレート11の表裏
に設けている。この可撓性プレート11は芯材に穴13が形
成された不織布等の潤滑剤を含浸させ易いクッション性
の材料とし、両面の穴13よりも押え部14の部分でけ小さ
な穴が形成された発泡プラスチック等の材料を貼って積
層している。したがって、複数枚の光ディスク30を効率
的に収納し、保管・保存に便利である。このときの他方
に光ディスク30を収納したまま一方の光ディスク30を出
し入れする場合は光ディスク容器10を湾曲させる訳であ
るが、第10図の様に他方の光ディスクが押え部により支
持されていれば脱落することなく一方の光ディスクの取
り出しが可能である。

第９図は可撓性プレート11に光ディスク収納部12を複
数個並列した他の例で、可撓性プレート11の片面あるい
は両面に設けられている。押え部14は透明帯状のフィル
ムを斜めに穴13を２個づつ通して貼って可撓性プレート
11をフィルムの長手方向に沿った線で折るようにして光
ディスク30を取り出し易くかつ脱落し難くしたものであ
る。この台紙ともいえる可撓性プレート11の左側にはと
じ穴18が設けられており、アルバム状に何枚もとじて保
存・保管をすることができる。光ディスク30の着脱の仕
方は、第３図に示すように可撓性プレート11を曲げて光
ディスク30の中心の穴と周縁とを親指と人差し指で挟ん
で押え部14から抜き出すか入れるかして取り扱うことは
全部の例について共通であるので説明を省略する。

（効果） 以上、説明してきたように、請求項１の考案によれば
プレートが弾性復帰可能に変形可能であるから、プレー
トを曲げると光ディスクの片方の端部が押さえ部により
押さえられると共に，光ディスクの他方の端部が穴から
突出する。押さえ部は光ディスクの半径より短い部分を
覆っているので，光ディスクの中央部が露出しており，
例えば光ディスクの中央部にある固定用の開口部に親指
をいれ，前記切欠き穴に人差し指或いは中指を入れる
と，いとも簡単に光ディスクを取り出すことができる。
また，光ディスクを収納する場合には光ディスクの中央
部の開口部と光ディスクの外周端部とに指をかけ，プレ
ートを軽く曲げて押さえ部の中に光ディスクを差し込ん
で指を離すと，プレートが自然に平になって光ディスク
が穴の中に保持されると共に，光デイスクがプレートの
平面方向に移動することが防止され，押さえ部が光ディ
スクを押さえているから，裏返しても光ディスクが脱落
しない。しかも、光ディスクの着脱時に容器が当っても
傷がつき難く、さらに廉価な光ディスク容器を提供する
ことができる。さらには、書籍などの出版物とシュリン
ク包装等で同梱することができ、光デイスクの保護がよ
り一層図かれ、また書籍の流通経路に載せることができ
る。

請求項２の考案によれば、支持段部で光ディスクの周
縁を支持するので重要な記録情報面に何も当らず汚れや
傷を発生させない。

請求項３の考案によれば、柔らかなクッション部材で
光ディスクの記録情報面をも支持しても傷つかず、潤滑
剤等の含浸によってスムーズな着脱が行え、傷もつかな
い。

請求項４の考案によれば、光ディスクを一枚の可撓性
プレートに複数枚収納できるので、効率的かつ整然と保
存・保管ができる。書籍のページとしてとじ込むことも
また同梱することもし易く、光ディスク容器が簡便でも
光ディスクの安全な保管にとって好ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はこの考案の光ディスク容器の一実施例
で、第１図は平面図、第２図は第１図のII−II断面図、
第３図は光ディスク容器着脱の仕方を示す説明図、第４
図は支持段部を設けた第２図と同様な断面図、第５図は
クッション部材を設けた第２図と同様な断面図、第６図
は真空成形で製作した例の第２図と同様な断面図、第７
図は光デイスク収納部を表裏に設けた例を示す第２図と
同様な断面図、第８図はハート形穴を有する例を示す第
１図と同様な平面図、第９図は光ディスク収納部を一面
に複数個設けた例を示す平面図、第10図は第７図の例に
おいて一方の面の光ディスクを出し入れしている状態を
示す断面図である。 10…光デイスク容器、11…可撓性プレート、12…光ディ
スク収納部、13…穴、14…押え部、15…切欠穴、16…支
持段部、17…クッション部材、30…光ディスク。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】弾性復帰可能に変形するプレートに光ディ
   スクを埋設し、該光ディスクを内接させる穴を形成し、
   該穴に収納された前記光ディスクの直径に掛からない片
   側に該光ディスクの脱落を防止する押え部を前記穴に掛
   け渡して形成した光ディスク収納部を有し、撓みがない
   ときの形状は前記穴と前記押え部により光ディスクが固
   定される形状をしており、撓みを与えたきの形状はプレ
   ートの平面方向に光ディスクが移動できる様にプレート
   が弾性変形可能であることを特徴とする光ディスク容
   器。
2. 【請求項２】請求項１において、穴内に光ディスク周縁
   を支持させるための支持段部を形成したことを特徴とす
   る光ディスク容器。
3. 【請求項３】請求項１において、穴の底に光ディスクの
   面に当接し支持するクッション部材を設けたことを特徴
   とする光ディスク容器。
4. 【請求項４】請求項１において、光ディスク収納部を弾
   性復帰可能に変形するプレートに複数個設けたことを特
   徴とする光ディスク容器。