JPH0821543A - 水栓におけるディスク弁体のシール構造 - Google Patents

水栓におけるディスク弁体のシール構造

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JPH0821543A
JPH0821543A JP18767094A JP18767094A JPH0821543A JP H0821543 A JPH0821543 A JP H0821543A JP 18767094 A JP18767094 A JP 18767094A JP 18767094 A JP18767094 A JP 18767094A JP H0821543 A JPH0821543 A JP H0821543A
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秀治 本林
Kentaro Masuoka
兼太郎 増岡
Takashi Yasuo
貴司 安尾
Kuniaki Sakakibara
邦昭 榊原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ディスク弁体が移動してもシール不良がなく、
且つディスク弁体に大きな押圧力を加えることのない水
栓におけるディスク弁体のシール構造を提供すること。 【構成】水栓本体1に内蔵したディスク弁体(固定ディ
スク弁体32)のポート55(56,57)と水栓本体
側に備えたディスク保持部(裏蓋33)のポート60
(59,61)との接続部のシール構造において、これ
らポートの接続部の外周側に環状のシールリング収納部
69が設けられ、シールリング収納部69のシール面が
ディスク弁体32の環状シール壁面58aとディスク保
持部33の環状シール壁面62とで形成され、シールリ
ング収納部69に収納したシールリング63が両方の環
状シール壁面58a,62に当接し、シールリング収納
部69が水圧を受ける側から水圧を受けない側に向かっ
て先すぼみ形状となっていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一つのハンドルレバー
を操作することにより、止水,吐水の切り換え、流量の
制御、混合水温度の制御等を行うシングルレバー式水栓
等の水栓におけるディスク弁体のシール構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のシングルレバー式水栓を示せば、
図15〜図17の通りである。同図に示す如く、この水
栓にあっては、水栓本体1の底面側に湯供給管2と水供
給管3とが連通接続されており、中央部の前面には吐水
管4が一体成形されている。また水栓本体1の中央上部
側には、筒状のヘッド部5が組み込まれている。ヘッド
部5は、筒状のヘッドケース6を有し、その下部側に固
定ディスク弁体7と可動ディスク弁体8とが内嵌装着さ
れている。固定ディスク弁体7は、湯流入ポート7a及
び水流入ポート7bと、混合水の吐出ポート9とを有
し、可動ディスク弁体8は、湯と水とを混合する混合室
10を有している。
【0003】またヘッドケース6内の上部側には、回転
軸11が装着されている。この回転軸11には、上端側
をハンドルレバー12に連結されたレバー軸13が挿通
されており、上下方向の中間部をピン14によって上下
方向へ回動自在に支承されている。レバー軸13の下端
には、ボール状の操作部15が形成されており、該操作
部15はディスクキャップ16を介して可動ディスク弁
体8に係合し、連結されている。
【0004】更に、ヘッドケース6の上端面外周には、
図17で最もよく表されているように、回転軸11の水
平方向の回動角度を規制するためのストッパー筒体17
が配置されている。このストッパー筒体17は、前記回
転軸11の筒状部18へ外嵌装着され、前述したピン1
4によってレバー軸13及び回転軸11へ一体的に連結
結合されるようになっている。これにより、ヘッドケー
ス6の天井板をストッパー筒体17と回転軸11とが挟
持するようになる。尚、回転軸11の回動角度の規制
は、ストッパー筒体17の外周面に突出形成した係止爪
部19と、ヘッドケース6の上端側内周面に形成したス
トッパー20とによって行われるようになっている。
【0005】このように構成されたヘッド部5は、水栓
本体1内に裏蓋21を介して配設され、長尺のビス22
によって連結固定されている。この場合に、裏蓋21に
形成された湯,水の各流入ポート21a,21b及び混
合水の流出ポート23に筒状のゴムパッキン24を配設
することにより、水栓本体1の区画壁1aと固定ディス
ク弁体7との間でゴムパッキン24を弾性圧縮して両部
材間のシールを行っている。同時にゴムパッキン24
は、その弾性反発力により、固定ディスク弁体7を可動
ディスク弁体8に対して押圧し、これら両弁体7及び8
の摺動面のシールをも行うようにしている。
【0006】このように構成された従来のシングルレバ
ー式水栓にあって、ハンドルレバー12を上下方向に揺
動操作すると、レバー軸13のボール状の操作部15が
ピン14を中心に揺動し、可動ディスク弁体8を図15
の左右方向へ移動させるようになる。これにより、可動
ディスク弁体8の混合室10と重なり合う固定ディスク
弁体7の湯及び水の各流入ポート7a,7bの開口面積
の大きさが変化し、吐出流量が変化することになる。
【0007】一方、ハンドルレバー12を、図16の矢
符で示す水平方向へ回動操作すると、レバー軸13を介
して回転軸11がヘッドケース6の中心軸線の回りに回
動し、可動ディスク弁体8も水平面内で回動するように
なる。そのため、可動ディスク弁体8の混合室10と重
なり合う固定ディスク弁体7の湯流入ポート7aの開口
面積と、水流入ポート7bの開口面積との比率が変化
し、結果的に湯と水の混合比率が変化し、混合水の温度
が変化する。
【0008】このように、シングルレバー式の水栓は、
ハンドルレバー12を上下方向及び水平方向へそれぞれ
単独又は複合的に回動操作することで、吐出される混合
水の温度と、流量とを制御するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】而して、水栓本体1の
区画壁1aと固定ディスク弁体7との間に配設したゴム
パッキン24は、弾性圧縮して両部材1a,7間のシー
ルを行うと共に、その弾性反発力により固定ディスク弁
体7を可動ディスク弁体8に対して押圧し、これら両弁
体7及び8の摺動面のシールをも行う。そのため、ゴム
パッキン24の弾性圧縮量が少ないときには、高い水圧
を受けて固定ディスク弁体7が少しでも押し上げられる
と、両部材1a,7間のシール不良を招いて漏水の原因
となることがある。逆にゴムパッキン24の弾性圧縮量
が大き過ぎるときには、ゴムパッキン24の弾性反発力
が強過ぎて両弁体7及び8の摺動抵抗が大きくなり、ハ
ンドルレバー12の操作性を悪くすることがある。
【0010】本発明は従来の前記課題に鑑みてこれを改
良除去するために、ディスク弁体が移動してもシール不
良がなく、且つディスク弁体に大きな押圧力を加えるこ
とのない水栓におけるディスク弁体のシール構造を提供
せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明が採用
した手段は、水栓本体に内蔵したディスク弁体のポート
と水栓本体側に備えたディスク保持部のポートとの接続
部のシール構造において、これらポートの接続部の外周
側に環状のシールリング収納部が設けられ、該シールリ
ング収納部のシール面が前記ディスク弁体の環状シール
壁面と前記ディスク保持部の環状シール壁面とで形成さ
れ、該シールリング収納部に収納したシールリングが両
方の環状シール壁面に当接し、該シールリング収納部が
水圧を受ける側から水圧を受けない側に向かって先すぼ
み形状となっていることを特徴とする水栓におけるディ
スク弁体のシール構造である。
【0012】請求項2の本発明が採用した手段は、前記
ディスク弁体を内蔵するヘッドケースの下面側と前記水
栓本体との間に裏蓋を配置するか又はヘッドケースに底
壁を設け、該裏蓋又はヘッドケース底壁の上面側に前記
ディスク保持部を形成した請求項1記載の水栓における
ディスク弁体のシール構造である。請求項3の本発明が
採用した手段は、前記環状シール壁面を、前記ディスク
弁体及び前記ディスク保持部の一方に突設した筒状突出
部の外周面で形成すると共に、他方の環状シール壁面
を、他方に凹設した凹部の内周面で形成した請求項1又
は2記載の水栓におけるディスク弁体のシール構造あ
る。
【0013】
【作用】請求項1の本発明にあっては、シールリングは
シールリング収納部の両環状シール壁面に当接して、シ
ールリング収納部の水圧を受ける側と水圧を受けない側
との間をシールする。水圧が上昇すると、シールリング
は、シールリング収納部内を先すぼみ側へ移動して両環
状シール壁面の間に楔状に食い込んで水圧とバランスす
る位置で停止し、シールを完全なものとする。水圧の上
昇によりディスク弁体とディスク保持部とが離反して
も、シールリングは、水圧とバランスする位置で停止す
るため、完全なシールを行う。逆に水圧が降下すると、
シールリングは、その弾性復帰力によりシールリング収
納部の先すぼみ側と反対側へ移動して水圧とバランスす
る位置で停止し、完全なシールを行う。シールリング
は、水圧とバランスする位置で停止するため、ディスク
弁体に対して大きな力を押圧力を加えることはない。
【0014】請求項2の本発明にあっては、裏蓋又はヘ
ッドケース底壁の上面側にディスク保持部を形成してあ
るため、ヘッドケースとディスク弁体との一体化を図る
ことができる。請求項3の本発明にあっては、凹部に筒
状突出部を嵌入してシールリング収納部を形成するの
で、重ね合したディスク弁体及びディスク保持部の厚み
を薄くできる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の構成を図面に示す実施例に
基づいて説明すると次の通りである。図1乃至図11
は、本発明の一実施例に係るシングルレバー式水栓を示
すものである。この実施例の水栓にあっては、シングル
レバー式水栓のヘッド部5を、ヘッドケース27、レバ
ー軸28、回転軸29、ディスクキャップ30、可動デ
ィスク弁体31、固定ディスク弁体32、裏蓋33とで
構成している。
【0016】ヘッドケース27は、図4の図(a)及び
図(b)に示すように、その内周面の円周方向数カ所
に、ガイド34が軸方向に沿って突出形成されている。
レバー軸28は、本体部分が四角柱状であり、その下端
側にインボリュート曲面を備えたメイン操作部35及び
サブ操作部36が二股状に形成されている。
【0017】またレバー軸28のピン孔37の一端面側
には、ボス部38が突出形成されている。このボス部3
8は、レバー軸28の装着に際し、その向きを間違えな
いようにするためのものである。
【0018】回転軸29は、小径の上部筒状部39と、
大径の下部筒状部40とからなり、上部筒状部39の上
端面のエッジ部は、R面部になされている。また上部筒
状部39には、側面を貫通してピン14の挿通孔41が
形成されており、挿通孔41の一端側の外周面周囲に
は、グリス溜用の凹部42が穿設されている。
【0019】一方、下部筒状部40の下面側には、R面
状の二本のスライド溝43,43がその直径方向に形成
されている。また下部筒状部40の外周側面の数箇所に
は、前記ヘッドケース27の内周面側に形成されたガイ
ド34に係合し得る係止凸部44が突出形成されてい
る。
【0020】更に、この回転軸29には、上下部の筒状
部39及び40を上下方向に貫通するレバー軸28の装
着孔45が形成されている。装着孔45は、レバー軸2
8を下方から挿通して上部へ抜け出ないように、レバー
軸28のボス部38に係合しこれを案内する溝が装着孔
45の下面側から上端面側へ向けたその途中まで形成さ
れている。
【0021】ディスクキャップ30は、その上面側に回
転軸29の下面側に設けられた二本のスライド溝43,
43に係合し得る凸条46,46を有し、該凸条46,
46どうしの中間部に、レバー軸28のメイン操作部3
5及びサブ操作部36と係合し得るラック溝47及び凸
状歯48が形成されている。またディスクキャップ30
の下面側には、小判形又は楕円状の凸部49が形成され
ている。
【0022】更に、ディスクキャップ30の下面側に
は、湯と水の混合室を形成するための凹部50が形成さ
れており、該凹部50に連通してウォターハンマー緩和
用のピストン装着孔51が形成されている。ピストン装
着孔51の一端側は、ディスクキャップ30の側面に開
口している。
【0023】可動ディスク弁体31の上面側には、前記
ディスクキャップ30の小判形又は楕円状の凸部49と
嵌合する凹部52が形成されており(図8参照)、両者
間にはゴムパッキン53が装着されるようになってい
る。また可動ディスク弁体31の下面側には混合室形成
用の凹部54が形成されており、該凹部54と前記凹部
52とは連通している。
【0024】これに対して、固定ディスク弁体32は、
平面視した状態で金魚の形をしている。この固定ディス
ク弁体32には、図9の図(a)及び図(b)に示すよ
うに、湯の流入ポート55と、水の流入ポート56と、
混合水の流出ポート57とが上下面を貫通して形成され
ている。これらのポート55,56,57のディスク弁
体下面側には、それぞれ凹部58が形成されている。
【0025】また裏蓋33には、図10に示すように、
前記固定ディスク弁体32と同位置に同じ形状の湯水の
流入ポート59,60及び混合水の流出ポート61が形
成されており、これらの各ポートのディスク弁体上面側
には、図7及び図11に示す如く、上方に向かって縮径
するテーパー面62が外周に形成された筒状突出部68
が設けられている。なお、このテーパー面62と、固定
ディスク弁体32の各ポートの凹部58との間には、シ
ールリング収納部69(図11参照)が水圧を受ける側
から水圧を受けない側に向かって先すぼみ形状となるよ
うに形成され、シールリング63が装着されるようにな
っている。しかも、この裏蓋33の上面側には、前記固
定ディスク弁体32と同一形状且つ同一大きさの凹部6
4が形成され、ディスク保持部となっている。この凹部
64の周囲には、図10の図(a)に示すように、部分
的に凸部65が形成されている。
【0026】次に、このように構成されたシングルレバ
ー式水栓のヘッド部5の組付要領を説明する。組み付け
は、先ず、回転軸29の装着孔45へその下方側からレ
バー軸28を上方へ向けて挿通する。そして、レバー軸
28に設けたボス部38が装着孔45の一側面に形成し
た案内溝の奥部へ係止する位置で、ピン14を回転軸2
9及びレバー軸28へ挿通し、両者を一体的に且つ装着
孔45内でレバー軸45が前記ピン14を枢支点として
揺動できるように連結する。
【0027】このように本実施例にあっては、ピン14
による連結は、回転軸29とレバー軸28との二部材の
みであり、しかもヘッドケース27の外での連結である
ため、極めて容易である。
【0028】然る後は、ヘッドケース27の上下を反転
させた状態で、その装着孔66へ前記レバー軸28と回
転軸29とを装着する。装着は、回転軸29の外周面側
を図4の図(a)に示すヘッドケース27内周面のガイ
ド34へ当接させることにより、容易に行うことが可能
である。しかも、この場合に、回転軸29の上部筒状部
39の上端面のエッジ部はR面に形成されており、前記
装着孔66への装着は非常にスムーズである。
【0029】装着後の回転軸29は、その外周面の係止
凸部44が前記ガイド34に係止するようになり、回転
軸29の回動範囲を規制するようになる。図5の図
(a)及び図(b)は、回転軸29の係止凸部44がそ
れぞれの回動範囲の限界位置でガイド34に当接し、回
動が規制されている状態を示すものである。このように
回転軸29とガイド34とにストッパー機能を持たせる
ことにより、図15及び図17で示す、従来のストッパ
ー筒体17の部品を省略することが可能である。
【0030】然る後は、ヘッドケース27を逆さまにし
た状態で、回転軸29の下面側にディスクキャップ30
を載置し、更にディスクキャップ30の小判形又は楕円
状の凸部49に、可動ディスク弁体31の同形状の凹部
52を外嵌装着する。これにより、ディスクキャップ3
0と可動ディスク弁体31とは、水平面内でのあらゆる
方向へ隙間無く一体的に動作することが可能である。
【0031】そして、可動ディスク弁体31上に固定デ
ィスク弁体32を載置し、裏蓋33の固定ディスク弁体
32と同一形状の凹部64を、前記固定ディスク弁体3
2へ外嵌装着し、裏蓋33に対して固定ディスク弁体3
2が移動しないように両者を固定する。固定ディスク弁
体32へ裏蓋33を外嵌装着するときには、固定ディス
ク弁体32の各凹部58にシールリング63を予め内嵌
装着し、各シールリング63に裏蓋33の対応する筒状
突出部68を挿入する。
【0032】最後に、このようにして組み込んだヘッド
ケース27を水栓本体1内に挿入し、ヘッドケース27
の上下が元の状態へ復帰するように反転させ、従来の場
合と同要領で裏蓋33と共に、長尺のビスを用いて水栓
本体1へ固定すればよい。これにより、水栓本体1と裏
蓋33とヘッドケース27とがビスで一体的に連結され
ることになる。そのため、裏蓋33の凹部64へ嵌合装
着された固定ディスク弁体32は、水栓本体1と一体化
されることになり、可動ディスク弁体31に対してむや
みに、相対移動することはない。
【0033】更に、裏蓋33と固定ディスク弁体32と
は、図11に示す如く、裏蓋33の筒状突出部68と固
定ディスク弁体32の凹部58との間にシールリング収
納部69を形成し、シールリング収納部69に装着した
シールリング63を環状シール壁面62,58aに当接
してシールしてある。このシール箇所の水圧が上昇する
と、シールリング63は、シールリング収納部69の先
すぼみ側へ向う矢符B方向へ移動して両環状シール壁面
62,58aの間に楔状に食い込んで水圧とバランスす
る位置で停止し、シールを完全なものとする。水圧の上
昇により固定ディスク弁体32が上昇してディスク保持
部を形成する裏蓋33から離反しても、シールリング6
3は、水圧とバランスする位置で停止するため、完全な
シールを行う。逆に水圧が降下すると、シールリング6
3は、その弾性復帰力によりシールリング収納部69の
先すぼみ側と反対側へ移動して水圧とバランスする位置
で停止し、完全なシールを行う。
【0034】このようにシールリング63は、水圧とバ
ランスする位置で停止するため、固定ディスク弁体32
に対して大きな押圧力を加えることがなく、固定ディス
ク弁体32と可動ディスク弁体32との摺動抵抗を大き
くすることなく、ハンドルレバー12の良好な操作性を
確保する。
【0035】而して、この実施例の水栓の使用態様は、
従来の場合と同じように、ハンドルレバー12の上げ下
げと、回動操作とによって、吐出流量と混合水温度とを
制御する。ハンドルレバー12を上げ下げすることによ
ってレバー軸28のメイン操作部35及びサブ操作部3
6を介してディスクキャップ30及びこれと一体的に動
作する可動ディスク弁体31が図1の止水状態から図2
の最大吐出流量の状態まで移動する。
【0036】このとき、前記メイン操作部35と、サブ
操作部36とは、インボリュート曲面を介してディスク
キャップ30と接合しており、その接合面が相互に変化
するので、局部的に摩耗が進行し、ガタツキの原因とな
る等のことはない。またインボリュート曲面を利用する
ことにより、レバー軸28のピン14を支点とする回動
動作があっても、ディスクキャップ30をこじあげるこ
となく、水平移動させることが可能であり、弁体の円滑
な動作を確保することが可能である。なお、前記インボ
リュート曲面は、サイクロイド曲面であっても同一の効
果を得ることが可能である。
【0037】またハンドルレバー12を回動操作するこ
とによって、回転軸29のスライド溝43,43とディ
スクキャップ30の凸条46,46との係合によって両
者が一体的に回動動作するようになる。ディスクキャッ
プ30の下面側には、小判形又は楕円状の凹凸部49,
52を介して可動ディスク弁体31が装着されているの
で、可動ディスク弁体31は、その混合室54へ連通開
口する固定ディスク弁体32の湯ポート55と、水ポー
ト56との開口面積比率を変更するようになり、混合水
の温度を変更する。
【0038】この場合にあっては、前記回転軸29とデ
ィスクキャップ30との係合を、スライド溝43,43
と凸条46,46にすることによって、両者間の回動方
向の間隙を除去することができる。またディスクキャッ
プ30と可動ディスク弁体31とを、小判形又は楕円形
状の凹凸部を介して嵌合させることにより、両者間の回
動方向の間隙を除去することが可能である。
【0039】従って、この実施例の水栓にあっては、ハ
ンドル操作の遊びを無くすことが可能であり、操作感が
よい。しかも、固定ディスク弁体32がむやみに移動す
ることがないので、可動ディスク弁体31の操作に対応
した混合水の温度制御を行うことができ、その制御が正
確である。
【0040】ところで、本発明は上述した実施例のシー
ル構造に限定されるものではない。重要なことは、ディ
スク弁体とディスク保持部との接合箇所をシールするシ
ールリングを水圧とバランスする位置で停止させるよう
に、シールリング収納部を水圧を受ける側から水圧を受
けない側に向かって先すぼみ形状にすることである。
【0041】そのような変形実施例としては、図12乃
至図14に示すようなものが考えられる。図12に示す
ものは、固定ディスク弁体32の環状シール壁面58a
をテーパー状に形成し、シールリング収納部69の先す
ぼみの割合を図11に示す場合に比べて緩やかにしてい
る。
【0042】図13に示すものは、固定ディスク弁体3
2の各ポートの下面側には、下方に向かって縮径するテ
ーパー面72が外周に形成された筒状突出部73が設け
られている。裏蓋33は、筒状突出部73の嵌入する凹
部74が設けられ、凹部74の環状シール壁面74aと
テーパー面72との間に、水圧を受ける側から水圧を受
けない側に向かって先すぼみ形状となるシールリング収
納部75を形成している。シールリング収納部75に
は、環状シール壁面74aとテーパー面72とに当接す
るシールリング63を収納してある。
【0043】図14に示すものは、裏蓋33の環状シー
ル壁面74aをテーパー状に形成し、シールリング収納
部75の先すぼみの割合を図13に示す場合に比べて緩
やかにしている。
【0044】なお、本発明は上述した実施例以外に、裏
蓋33を省略して、水栓本体1のヘッドケース27を載
置する区画壁に、裏蓋33に形成した筒状突出部68を
形成することも可能である。
【0045】またヘッドケース27に裏蓋33と同一形
状等の底壁を一体的に形成し、該底壁の上面側に固定デ
ィスク弁体32を嵌合装着してシールするのと同一形状
の筒状突出部を形成することも可能である。なお、この
場合には、回転軸29やディスクキャップ30,固定又
は可動ディスク弁体31,32等の装着は、ヘッドケー
ス27の天井側を開閉自在に分離してここから行うよう
にすればよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、次の如き
優れた効果を有する。請求項1の本発明にあっては、シ
ールリングが水圧とバランスする位置で停止するため、
水圧の強弱に関係なく完全なシールを行って漏水を防止
できる。更に、ディスク弁体に対して大きな押圧力を加
えることがないため、ディスク弁体の円滑な操作を確保
することができる。請求項2の本発明にあっては、ヘッ
ドケースとディスク弁体との一体化が図れ、水栓本体に
対する組み付けが簡単にできる。請求項3の本発明にあ
っては、重ね合したディスク弁体及びディスク保持部の
厚みを薄くできるため、コンパクな水栓を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すものであり、水栓の閉栓
時のヘッド部を示す縦断面図である。
【図2】上記水栓の最大吐出流量時のヘッド部を示す縦
断面図である。
【図3】上記水栓の全体を示す部分断面側面図である。
【図4】上記水栓のヘッドケースを示すもので、図
(a)は底面図、図(b)は図(a)のA−A線断面図
である。
【図5】上記水栓のヘッドケースと回転軸との係合関係
を示すもので、図(a)は湯のみの吐出状態を示す底面
図、図(b)は水のみの吐出状態を示す底面図である。
【図6】上記水栓のヘッド部の主要部品を分解して示す
一部縦断面した正面図である。
【図7】上記水栓のヘッド部の主要部品を分解して示す
一部縦断面した側面図である。
【図8】上記水栓の可動ディスク弁体を示すもので、図
(a)は平面図、図(b)は底面図である。
【図9】上記水栓の固定ディスク弁体を示すもので、図
(a)は平面図、図(b)は底面図である。
【図10】上記水栓の裏蓋を示すもので、図(a)は平
面図、図(b)は底面図である。
【図11】上記水栓におけるディスク弁体のシール構造
を拡大した断面図である。
【図12】本発明の別態様の実施例を示すものであり、
ディスク弁体のシール構造を拡大した断面図である。
【図13】本発明の別態様の実施例を示すものであり、
ディスク弁体のシール構造を拡大した断面図である。
【図14】本発明の更に別態様の実施例を示すものであ
り、ディスク弁体のシール構造を拡大した断面図であ
る。
【図15】従来のシングルレバー式水栓の全体を示す縦
断面側面図である。
【図16】従来のシングルレバー式水栓の全体を示す部
分断面正面図である。
【図17】従来のシングルレバー式水栓のヘッド部を示
す分解斜視図である。
【符号の説明】
1…水栓本体 32…ディスク弁体(固定ディスク弁体) 55(56,57)…ポート 33…ディスク保持部(裏蓋33) 60(59,61)…ポート 69(75)…シールリング収納部 58a,60(74a,72)…環状シール壁面 63…シールリング
フロントページの続き (72)発明者 榊原 邦昭 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水栓本体に内蔵したディスク弁体のポー
    トと水栓本体側に備えたディスク保持部のポートとの接
    続部のシール構造において、これらポートの接続部の外
    周側に環状のシールリング収納部が設けられ、該シール
    リング収納部のシール面が前記ディスク弁体の環状シー
    ル壁面と前記ディスク保持部の環状シール壁面とで形成
    され、該シールリング収納部に収納したシールリングが
    両方の環状シール壁面に当接し、該シールリング収納部
    が水圧を受ける側から水圧を受けない側に向かって先す
    ぼみ形状となっていることを特徴とする水栓におけるデ
    ィスク弁体のシール構造。
  2. 【請求項2】 前記ディスク弁体を内蔵するヘッドケー
    スの下面側と前記水栓本体との間に裏蓋を配置するか又
    はヘッドケースに底壁を設け、該裏蓋又はヘッドケース
    底壁の上面側に前記ディスク保持部を形成した請求項1
    記載の水栓におけるディスク弁体のシール構造。
  3. 【請求項3】 前記環状シール壁面を、前記ディスク弁
    体及び前記ディスク保持部の一方に突設した筒状突出部
    の外周面で形成すると共に、他方の環状シール壁面を、
    他方に凹設した凹部の内周面で形成した請求項1又は2
    記載の水栓におけるディスク弁体のシール構造。
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