JPH08214978A - リクライニング装置 - Google Patents

リクライニング装置

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JPH08214978A
JPH08214978A JP2715795A JP2715795A JPH08214978A JP H08214978 A JPH08214978 A JP H08214978A JP 2715795 A JP2715795 A JP 2715795A JP 2715795 A JP2715795 A JP 2715795A JP H08214978 A JPH08214978 A JP H08214978A
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JP
Japan
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ratchet
reclining device
pawls
poles
seat back
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JP2715795A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Maruta
勉 丸田
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】リクライニング装置を小型化する際、ラチェッ
トとポールの噛合強度を十分確保し、かつシートバック
の傾斜角度がきめ細かく調整し得るようにする。 【構成】各ポール13,14をラチエット11dの径内
側に配置し、ラチエット11dの径を縮小する際歯丈を
不変として歯数を減らす手段を採る。この場合、ラチエ
ット11dの歯部においてはピッチが大きくなるが、各
ポール13,14をラチェット11dに対して互いに選
択的に噛合するように設定する。ラチエット11dに対
する各ポール13,14の選択的な噛合によりラチエッ
ト11dの歯部の大きなピッチが補償され、シートバッ
クのきめ細かい傾斜角度の調整が可能となる。この場
合、歯丈を不変としているため、ラチエット11dとポ
ール13,14との噛合強度は十分に確保されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シートクッションの後
部にシートバックの下部を前後方向へ回動可能に組付け
て同シートバックの前後方向の傾斜角度を調整可能とす
るリクライニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】リクライニング装置は一般に、シートバ
ックに組付けられるアッパアームに固定的に設けたラチ
エットと、シートクッションに組付けられるロアアーム
に揺動可能に設けられてラチエットに対して進退するポ
ールと、ロアアームに回動可能に組付けられてポールを
揺動動作させるレリーズレバーを備え、ポールをラチエ
ットの歯部の一部に噛合させてアッパアームをロアアー
ムにロックすることにより、シートバックをシートクッ
ションに固定して所定の状態に起立させるとともに、レ
リーズレバーの回動操作によりポールを揺動動作させて
ラチエットの歯部から離間させてアッパアームのロアア
ームに対するロックを解除することにより、シートバッ
クのシートクッションに対する固定を解除し、シートバ
ックを前後方向に回動可能として同シートバックの前後
方向の傾斜角度を調整することを可能とするものであ
る。
【0003】ところで、当該リクライニング装置におい
てはポールがラチエットの円弧状の歯部の外周側に位置
しているため、当該リクライニング装置を小型化するた
めにはラチエットの円弧状歯部の径を小さくする必要が
ある。この場合、ラチエットの歯部の歯数を不変として
ピッチ円の径を小さくしてモジュールを小さくする手段
を採用すると、歯丈が小さくなってラチエットとポール
の噛合部の噛合強度が低下するという問題がある。ま
た、かかる手段に替えて、ラチエットとポールの噛合強
度の低下を防止するため歯丈を不変として歯数を減らす
手段を採用すると、隣合う歯間の間隔であるピッチが大
きくなってリクライニング装置における傾斜角度の調整
間隔が粗くなり、きめ細かい傾斜角度の調整が不可能と
なる。
【0004】一方、かかる形式のリクライニング装置と
は異なり、特公昭63−65327号公報には、内歯を
有するリング状のラチエットの径内側にポールを配設し
てなるリクライニング装置が示されている。当該リクラ
イニング装置は、アッパアームとロアアームの両者に同
心的に設けた一対のリング状のラチエットと、これら両
アームに挟持されて両ラチエットの径内側にて基端部を
互いに対向して配置された複数のポールと、これらポー
ルの基端部に配置されて回転動作により各ポールを両ラ
チエットに対して進退させるカム手段と、カム手段を回
転動作されて各ポールを両ラチエットに対して噛合、離
間させる操作レバーを備えた構成となっている。従っ
て、当該リクライニング装置は各ポールが各ラチエット
の径内側に位置していることから、前者の一般のリクラ
イニング装置に比較すれば小型化が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た後者のリクライニング装置においても、両ラチエット
の径を縮小してさらに小型化しようとする場合には、上
記した前者のリクライニング装置と同様の問題、すなわ
ち歯丈が小さくなってラチエットとポールの噛合強度が
低下するか、隣合う歯間の間隔であるピッチが大きくな
ってリクライニング装置における傾斜角度の調整間隔が
粗くなってきめ細かい傾斜角度の調整が不可能となると
いう問題は解消し得ない。従って、本発明の目的は、こ
れらの問題を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、シートクッシ
ョンの後部にシートバックの下部を前後方向へ回動可能
に組付けて同シートバックの前後方向の傾斜角度を調整
可能とするリクライニング装置であり、前記シートバッ
クに組付けられるアッパーアームに設けられた内歯を有
するリング状のラチェットと、前記シートクッションに
組付けられるロアアームに設けられ前記アッパアームに
前記ラチェットに対して同心的に嵌合して同アッパアー
ムを前後方向へ回転可能に支持する支持部と、前記両ア
ーム間に挟持されて前記ラチェットの径内側にて同ラチ
ェットの内歯に対して進退可能に位置する複数のポール
と、前記両アームを前記ラチエットに対して同心的に貫
通して前記各ポールの互いに対向する基端部間を挿通す
る操作軸と、同操作軸の外周と前記各ポールの基端部間
に設けられバネ付勢されて前記各ポールを前進状態に保
持して前記ラチエットの内歯に噛合させるとともに前記
操作軸の回転動作により動作して前記各ポールを後退さ
せて前記ラチェットの内歯から離間させるカム手段と、
前記操作軸に連結され回動操作により同操作軸を回転動
作させる操作レバーを備え、前記各ポールを前記ラチェ
ットに対して互いに選択的に噛合するように設定したこ
とを特徴とするものである。
【0007】しかして、当該リクライニング装置におい
ては、前記ポールとして2つのポールを採用して、これ
ら両ポールを歯のピッチを互いに周方向へずらした状態
で前記ラチェットの径内側にて直径線上に配置するとと
もに、前記操作軸を前記直径線に沿って所定量移動可能
にするように構成することが好ましい。
【0008】
【発明の作用・効果】このように構成したリクライニン
グ装置においては、操作レバーの非操作時には各ポール
のいずれか一方がラチエットの歯部の一部に噛合してい
て、アッパアームをロアアームにロックしてシートバッ
クをシートクッションに固定させており、シートバック
は前後方向に所定の傾斜角度を保持して起立している。
また、この状態のリクライニング装置において、操作レ
バーを回動操作すると操作軸が回転動作して各ポールが
ラチエットから後退し、ラチエットの歯部の一部に噛合
していたポールがラチエットから離間してアッパアーム
のロアアームに対するロックを解除し、シートバックの
シートクッションに対する固定を解除させる。この結
果、シートバックは前後方向へ回動可能となり、シート
バックを任意の傾斜角度に調整するとができる。傾斜角
度の調整後、操作レバーの回動操作を解除すれば、各ポ
ールがラチエットの歯部に対して前進し、各ポールのい
ずれか一方がラチエットの歯部の他の一部に噛合し、ア
ッパアームをロアアームにロックしてシートバックをシ
ートクッションに固定する。これにより、シートバック
は調整された傾斜角度に保持される。
【0009】ところで、当該リクライニング装置におい
ては、各ポールがラチエットの径内側に配置する構成の
ため、ポールがラチエットの歯部の外周側に配置される
形式の冒頭で示した前者のリクライニング装置に比較し
て小型化が可能であることは勿論のこと、各ポールがリ
ング状のラチエットの歯部の径内側に配置される形式の
冒頭で示した後者のリクライニング装置に比較しても、
下記の理由により小型化が可能である。
【0010】すなわち、本発明に係るリクライニング装
置においては、ラチエットの径を縮小して小型化しよう
とする場合に、歯丈を不変として歯数を減らす手段を採
用する。この場合、ラチエットの歯部においては、隣合
う歯間の間隔であるピッチが大きくなるが、前記各ポー
ルを前記ラチェットに対して互いに選択的に噛合するよ
うに設定しているので、各歯のピッチを大きく設定した
にも関わらず、ラチエットに対する各ポールの選択的な
噛合によりラチエットの歯部の大きなピッチが補償さ
れ、シートバックのきめ細かい傾斜角度の調整が可能と
なる。この場合、歯丈を不変としているため、ラチエッ
トとポールとの噛合強度は十分に確保されている。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいてせ説明する
に、図1〜図4には本発明の一実施例に係るリクライニ
ング装置10が示されている。当該リクライニング装置
10は、図7(a)に示す車両用シート20を構成する
シートバック21の下端部をシートクッション22の後
部に支持するもので、右側のリクライニング装置10A
と協同でシートバック21を支持し、または右側のリク
ライニング装置10Aに換えて単なるヒンジピンと協同
してシートバック21を支持する。リクライニング装置
10はアッパアーム11、ロアアーム12、一対のポー
ル13,14、操作軸15、操作レバー16、大径の第
1トーションスプリング17a、小径の第2トーション
スプリング17bを主要構成部材としている。
【0012】アッパアーム11はシートバック21の下
端部に組付けられる組付部11aを有するとともに、組
付部11aの下方に外側へ膨出する大径の環状の第1凹
所11bと、これに続く小径の環状の第2凹所11cを
備えている。第1凹所11bの外周縁にはリング状の内
歯が形成されていて、同外周縁がラチェット11dを構
成している。また、アッパアーム11においては、両凹
所11b,11cの形成により相対的に形成された第3
凹所11eの中心には貫通穴11fが形成されており、
かつ同凹所11eには筒体18が嵌合されて固着されて
いる。
【0013】ロアアーム12はシートクッション22の
後端部に組付けられる組付部12aを有するとともに、
組付部12aの上方に内側へ膨出する大径の半円形の第
1突出部12b1と、これに続く小径の半円径の第2突
出部12c1、およびこれらに所定の間隔を保持して対
向する大径の半円形の第1突出部12b2と、これに続
く小径の半円径の第2突出部12c2を備えている。ま
た、これら両第1突出部12b1,12b2間には貫通穴
12dが形成されている。両第1突出部12b1,12
b2はアッパアーム11の第1凹所11b内にほぼガタ
なく嵌合する大きさに形成され、両第2突出部12c
1,12c2はアッパアーム11の第2凹所11c内にほ
ぼガタなく嵌合する大きさに形成され、かつ貫通穴12
dはアッパアーム11の貫通穴11fと同一の径で互い
に対向する位置に形成されている。
【0014】両ポール13,14は同一の形状を呈する
もので、ロアアーム12の両第1突出部12b1,12
b2間の間隔に近似する幅寸法のプレート状本体の先端
部側に円弧状歯部13a,14aが形成されているとと
もに、基端部にカム面13b,14bが形成されてい
る。各円弧状歯部13a,14aとラチェット14dの
歯部とは同一の諸元に形成されていて、互いに噛合可能
になっている。操作軸15は、軸本体15aの内側端に
セレーションを有する第1連結部15bを、外端側に楕
円状の第2連結部15cを、軸本体15aの中間部の外
周に一対のカムフォロアー15d,15eを備えている
もので、軸本体15aの外径は両アーム11,12の各
貫通穴11f,12dよりわずかに小径に形成されてい
る。
【0015】アッパアーム11は、操作軸15を両アー
ム11,12の貫通穴11f,12dおよび筒体18を
貫通させた状態で、第1凹所11bおよび第2凹所11
cをロアアーム12の第1突起部12b1,12b2およ
び第2突起部12c1,12c2上に嵌合されてロアアー
ム12に重合されており、この状態において両ポール1
3,14はロアアーム12の両第1突起部12b1,1
2b2間に上下方向に摺動可能に位置し、各カム面13
b,14bが操作軸15の各カムフォロアー15d,1
5e上に嵌合しているとともに、各円弧状歯部13a,
14aがラチェット14dに噛合可能に対向している。
【0016】アッパアーム12は、この状態で一対の挟
持用ピン19a,19bにてロアアーム12に重合した
状態で挟持され、ロアアーム12の第2突起部12c
1,12c2を支持部としてロアアーム12に対して前後
方向に回転可能に支持されている。また、両ポール1
3,14は両アーム11,12にて挟持された状態でロ
アアーム12の両第1突起部12b1,12b2間に上下
方向へ摺動可能に位置しているとともに、両ポール1
3,14の円弧状歯部13a,14aは互いにラチェッ
ト11dの歯部に対して1/2ピッチずれている。
【0017】また、操作軸15においては、その第2連
結部15c上に操作レバー16の基端部が嵌着されて抜
け止めされているとともに、第2連結部15cに設けた
掛止溝15fと筒体18の掛止溝18aとに第2トーシ
ョンスプリング17bの各端部が掛止されている。これ
により、操作軸15は図示反時計方向へ付勢されて、図
5に示すように各カムフォロアー15d,15eを各ポ
ール13,14の各カム面13b,14bに係合させ
て、各ポール13,14をラチェット11d側へ摺動さ
せてラチェット11dに選択的に噛合させている。同図
においては、下側のポール14の歯部14aがラチェッ
ト11dに噛合し、かつ上側のポール13の歯部13a
の歯先がラチェット11dの歯部の歯先に当接している
状態を示している。
【0018】なお、アッパアーム11はシートバック2
1の下端部の左側に固定され、かつロアアーム12はシ
ートクッション22の後端部の左側に固定されるが、筒
体18の掛止溝18bと挟持ピン19bとには第1トー
ションスプリング17aの各端部が掛止されていて、ア
ッパアーム11は常に図示反時計方向へ付勢されてい
る。これにより、シートバック21は常に前方へ付勢さ
れているとともに、各ポール13,14のラチェット1
1dに対する選択的な噛合により固定されて、前後方向
に所定の傾斜角度にて保持されている。
【0019】このように構成したリクライニング装置1
0においては、操作軸15が第2トーションスプリング
17bにより付勢されて各カムフォロアー15d,15
eを各ポール13,14の各カム面13b,14bに係
合させ、図5に示すように、各ポール13,14のいず
れか一方をラチェット11dに噛合させている。これに
より、アッパアーム11はロアアーム12にロックさ
れ、シートバック21を所定の傾斜角度に保持してい
る。
【0020】この状態で、操作レバー16を第2トーシ
ョンスプリング17bに抗して時計方向へ回動操作する
と操作軸15が同方向へ回転して、図6に示すように、
各カムフォロアー15d,15eを各ポール13,14
のカム面13b,14bから離脱させるとともに掛止部
13c,14cに掛止させ、各ポール13,14を径内
方へ引き込んでラチェット11dから離間させる。これ
により、アッパアーム11のロアアーム12に対するロ
ックが解除され、シートバック21はシートクッション
22に対する固定が解除されて前後方向へ回動可能とな
り、前後方向の傾斜角度を調整することができる。な
お、シートバック21の角度調整後に操作レバー16の
回動操作を解除すれば、操作軸15は第2トーションス
プリング17bの付勢力により回転復帰して、各カムフ
ォロアー15d,15eの作用により両ポール13,1
4のいずれか一方をラチェット11dに噛合させて、ア
ッパアーム11をロアアーム12にロックし、シートバ
ック21を調整した傾斜角度に保持する。
【0021】ところで、当該リクライニング装置10に
おいては、各ポール13,14がラチエット11dの径
内側に配置する構成のため、ポールがラチエットの歯部
の外周側に配置される形式のリクライニング装置に比較
して小型化が可能であることは勿論のこと、各ポールが
ラチエットの歯部の径内側に配置される形式のリクライ
ニング装置に比較しても、下記の理由により小型化が可
能である。
【0022】すなわち、当該リクライニング装置10に
おいては、ラチエット11dの径を縮小して小型化しよ
うとする場合に、歯丈を不変として歯数を減らす手段を
採用する。この場合、ラチエット11dの歯部において
は、隣合う歯間の間隔であるピッチが大きくなるが、各
ポール13,14の円弧状歯部13a,14aを互いに
ラチェット11dの歯部のピッチの1/2ピッチずらし
て配置して、ラチェット11dに対して各ポール13,
14が互いに選択的に噛合するように設定している。こ
のため、ラチェット11dおよび各ポール13,14の
各歯部13a,14aの歯ピッチを大きく設定したにも
関わらず、ラチエット11dに対する各ポール13,1
4の選択的な噛合によりラチエット11dの歯部の大き
なピッチが補償され、シートバック21のきめ細かい傾
斜角度の調整が可能となる。この場合、歯丈を不変とし
ているため、ラチエット11dと各ポール13,14と
の噛合強度は十分に確保されている。
【0023】当該リクライニング装置10においては、
ラチェット11d、および各ポール13,14の歯部の
具体的に諸元は以下の通りとなっている。すなわち、基
準となるリクライニング装置の歯部の諸元はモジュール
0.55、ピッチ円直径99、歯数180、ピッチ2度
であり、これに対して小型化した当該リクライニング装
置10における歯部の諸元はモジュール0.6、ピッチ
円直径54、歯数90、ピッチ4度であり、各ポール1
3,14の円弧状歯部13a,14の歯は互いに2度ず
らして設定されている。これにより、当該リクライニン
グ装置10においては、歯丈を基準のリクライニング装
置と同一に設定してラチエット11dと各ポール13,
14との噛合強度が十分に確保され、かつ各ポール1
3,14をラチェット11dに選択的に噛合させること
によりピツチの増大を補償してシートバック21のきめ
細かい傾斜角度の調整が可能である。
【0024】一方、当該リクライニング装置10におい
ては、アッパアーム11をロアアーム12に回転可能に
支持する手段として、アッパアーム11に設けた第2凹
所11cをロアアーム12に設けた両第2突出部12c
1,12c2に嵌合する手段を採用している。このため、
アツパアーム11をヒンジピンで支持する場合に比較て
支持部の径が大きくて支持強度を高く、リクライニング
強度を向上させることができる。また、これにより、操
作軸15を両アーム11,12の貫通穴11f,12d
に対して遊びを設けて両ポール13,14を選択的にラ
チェット11dに噛合させる手段を、何等支障なく採用
することができる。
【0025】また、当該リクライニング装置10におい
ては、アッパアーム11の第1凹所11bをロアアーム
12の両第1突起部12b1,12b2に微小なクリアラ
ンスを確保した状態で嵌合させている。このため、シー
ト20が通常の状態では、ラチェット11dが両第1突
起部12b1,12b2とは接触することはないが、シー
トバック21に過大な荷重がかかった場合にはラチェッ
ト11dの歯先が両突起部12b1,12b2の外周に当
接して支持されるため、シートバック21の荷重をラチ
ェット11dと一方のポール13または14との噛合部
以外にもロアアーム12の両突起部12b1,12b2に
分散させることができて、リクライニング強度を一層向
上させることができる。
【0026】また、当該リクライニング装置10におい
ては、ラチェット11dをリング状に形成して各ポール
13,14をラチェット11dの全周の任意の位置に噛
合可能にしているので、アッパアーム11の回動を規制
するストッパの設定位置を適宜選定することにより、シ
ートバック21の前後方向の傾斜角度を幅広い範囲から
幅狭い範囲まで任意の範囲に設定することができ、多種
類の形式の車両用リクライニングシートに適用すること
ができる。なお、当該リクライニング装置10において
は、アッパアーム11の回転範囲を規制するストッパと
して、両アーム11,12を挟持する挟持ピン19aを
利用している。
【0027】以上の説明は、シートバック21の左右の
うち一方側を当該リクライニング装置10を使用して支
持するとともに、他方側を単なるヒンジピンを使用して
支持したシートの例であるが、シートバック21の左右
両側をともにリクライニング装置10,10Aを使用し
て支持する場合には、図7に示すように、これら両リク
ライニング装置10,10Aを構成する操作軸15,1
5Aをコネクティングロッド19cでトルク伝達可能に
連結するようにすればよい。右側のリクライニング装置
10Aは、操作レバー16を備えていない点を除き左側
のリクライニング装置10と左右対象の同一構造のもの
で、操作軸15Aの内端側にはセレーションが形成され
ている第1連結部15bを備えており、またコネクティ
ングロッド19cの各端部に内周には両操作軸15,1
5Aの各第1連結部15bにセレーション嵌合可能なセ
レーション19dを備えている。従って、両操作軸1
5,15Aはコネクティングロッド19cにより互いに
トルク伝達可能に連結され、操作レバー16の回動操作
が操作軸15およびコネクティングロッド19cを介し
て操作軸15Aに伝達されて、両リクライニング装置1
0,10Aが連動して動作する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るリクライニング装置の
正面図である。
【図2】同リクライニング装置における図1の矢印2−
2線に沿って見た縦断側面図である。
【図3】同リクライニング装置における図1の矢印3−
3線に沿って見た横断平面図である。
【図4】同リクライニング装置の分解斜視図である。
【図5】同リクライニング装置のロック状態における要
部のみを示す正面図である。
【図6】同リクライニング装置のロック解除状態におけ
る要部のみを示す正面図である。
【図7】同リクライニング装置を使用してシートバック
を支持した車両用シートの概略的な斜視図(a)、およ
び同シートにおける左右両リクライニング装置の連結状
態を説明する操作軸とコネクティングロッドの一部省略
斜視図(b)である。
【符号の説明】
10,10A…リクライニング装置、11…アッパアー
ム、11b,11c…凹所、11d…ラチェット、12
…ロアアーム、12b1,12b2、12c1,12c2…
突起部、13,14…ポール、13a,14a…円弧状
歯部、13b,14b…カム面、13c,14c…掛止
部、15,15A…操作軸、15b…連結部、15d,
15e…カムフォロアー、16…操作レバー、17a,
17b…トーションスプリング、19a,19b…挟持
ピン、19c…コネクティングロッド、20…シート、
21…シートバック、22…シートクッション。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートクッションの後部にシートバックの
    下部を前後方向へ回動可能に組付けて同シートバックの
    前後方向の傾斜角度を調整可能とするリクライニング装
    置であり、前記シートバックに組付けられるアッパーア
    ームに設けられた内歯を有するリング状のラチェット
    と、前記シートクッションに組付けられるロアアームに
    設けられ前記アッパアームに前記ラチェットに対して同
    心的に嵌合して同アッパアームを前後方向へ回転可能に
    支持する支持部と、前記両アーム間に挟持されて前記ラ
    チェットの径内側にて同ラチェットの内歯に対して進退
    可能に位置する複数のポールと、前記両アームを前記ラ
    チエットに対して同心的に貫通して前記各ポールの互い
    に対向する基端部間を挿通する操作軸と、同操作軸の外
    周と前記各ポールの基端部間に設けられバネ付勢されて
    前記各ポールを前進状態に保持して前記ラチエットの内
    歯に噛合させるとともに前記操作軸の回転動作により動
    作して前記各ポールを後退させて前記ラチェットの内歯
    から離間させるカム手段と、前記操作軸に連結され回動
    操作により同操作軸を回転動作させる操作レバーを備
    え、前記各ポールを前記ラチェットに対して互いに選択
    的に噛合するように設定したことを特徴とするリクライ
    ニング装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のリクライニング装置にお
    いて、前記ポールとして2つのポールを採用してこれら
    両ポールを歯のピッチを互いに周方向へずらした状態で
    前記ラチェットの径内側にて直径線上に配置するととも
    に、前記操作軸を前記直径線に沿って所定量移動可能に
    したことを特徴とするリクライニング装置。
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