JPH08211369A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH08211369A
JPH08211369A JP7019193A JP1919395A JPH08211369A JP H08211369 A JPH08211369 A JP H08211369A JP 7019193 A JP7019193 A JP 7019193A JP 1919395 A JP1919395 A JP 1919395A JP H08211369 A JPH08211369 A JP H08211369A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
light
light absorption
display element
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Application number
JP7019193A
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English (en)
Inventor
Yutaka Tsuchiya
豊 土屋
Eiji Chino
英治 千野
Hidekazu Kobayashi
英和 小林
Masayuki Yazaki
正幸 矢崎
Hideto Iizaka
英仁 飯坂
Shuhei Yamada
周平 山田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶及び高分子が屈折率異方性を有し、互い
に配向分散した液晶表示素子における表示品質を向上さ
せることを目的とする。 【構成】 電極面に光吸収層107を形成する。 【効果】 信頼性が高く、明るく、視認性が良い液晶表
示素子を作製することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報機器端末、テレ
ビ、家電製品などの表示部を構成する液晶表示素子に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の小型軽量化が進行し、
それに搭載するディスプレイも省電力が求められてい
る。小表示容量機器にはTNモードによる液晶表示素子
が、中表示容量機器にはFTNモードによる液晶表示素
子が反射型ディスプレイに実用化されている。さらに、
反射型ディスプレイの上に、タブレットなどの情報入力
装置を組み合わせる用途も拡大し、反射型液晶表示素子
には、明るさ、視認性の良さが要求されている。最近で
は、このような分野で、偏光板を使用しない明るい反射
型ディスプレイが開発されつつある。たとえば、液晶と
高分子が互いに分散した高分子分散液晶を用いて、電界
印加で透明、電界無印加で光散乱を制御する液晶表示素
子(特公昭58−501631など)や、電界印加で散
乱、電界無印加で透明、あるいは光吸収を制御する液晶
表示素子(ヨーロッパ公開特許EPO488116A
2、特開平4−227684、特開平5−119302
など)が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
偏光板を使用したTN方式、FTN方式による液晶表示
素子では、光の利用効率が低いため、反射型とすると暗
く、タブレットなどの情報入力装置と組み合わせると非
常に暗い表示となり問題となっていた。また、TN方
式、FTN方式では、裏側の基板裏面の偏光板越しに反
射板が配置されるため、表示のダブルイメージがあり、
細かな文字が不鮮明で、視認性が問題となっていた。一
方、高分子分散液晶による液晶表示素子は、偏光板を使
用しないため、明るい反射型ディスプレイを製造するこ
とが可能であり、さらに、光反射面を画素電極と兼用し
た場合、表示のダブルイメージがない、明るい反射型デ
ィスプレイが可能であった。
【0004】しかしながら、高分子分散液晶に関して開
示された従来技術は、偏光板を用いた液晶表示素子の問
題点を解決できるものの、光吸収を制御するために色素
を添加した液晶及び/または高分子を用いた場合、以下
の様な問題点があった。
【0005】(1)色素が光によりダメージを受け易
く、時定数が低下し、アクティブ素子駆動による表示品
質が悪化する。
【0006】(2)色素が散乱光の一部を吸収するため
最大反射率が低下する。
【0007】また以上の問題点のために色素を十分に添
加出来ない場合、 (3)光吸収が不十分で、周囲の風景が映り込み、視認
性が悪くなる。
【0008】本発明は、このような課題を解決するため
に行われたものであり、その目的とするところは、光吸
収を電極面に設けた光吸収層によって制御することによ
り、対光信頼性が高く、明るく、視認性が良い反射型液
晶表示子を提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明の液晶表示素子は、下記の構成から成る。
【0010】(1)画素電極及び前記画素電極に電気信
号を伝える為の配線が形成された少なくとも一方が透明
な2枚の基板間に、液晶及び高分子が屈折率異方性を有
し、互いに配向分散した状態で挟持された液晶表示素子
において、前記電極面に光吸収層が形成されていること
を特徴とする。
【0011】(2)さらに、上記液晶及び/または高分
子中に二色性色素を含まないことを特徴とする。
【0012】(3)さらに、上記画素電極の一方が反射
性材料により形成されていることを特徴とする。
【0013】(4)さらに、上記画素電極毎に、アクテ
ィブ素子が形成されていることを特徴とする。
【0014】(5)さらに、表面にノングレア処理そし
て/または減反射処理を施したことを特徴とする。
【0015】(6)さらに、上記光吸収層がカラーフィ
ルターにより形成されていることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明の液晶表示素子では、電極面に光吸収層
が形成されていることにより、液晶及び/または高分子
中に含有させた色素などに頼らずに光吸収を制御できる
ので、対光信頼性が高く、明るく、視認性が良い表示が
可能となる。
【0017】
【実施例】
(実施例1)以下、本実施例では、反射電極表面に光吸
収層を配置した構成について例示する。
【0018】本実施例における液晶表示素子の簡単な一
部断面図を図1に示す。下側の基板109上には、Cr
をスパッタリングにより約2000オングストローム形
成後、パターニングされ、反射電極108が形成されて
いる。さらに、反射電極表面には、有機レジスト(黒
色)としてカラーモザイクCK(富士ハント社製)が、
約3000オングストローム、スピンコーターにて塗布
され、光吸収層107が形成されている。上側の基板1
01上には、ITOをスパッタリングにより約1500
オングストローム形成後、パターニングされ透明電極1
02が形成されている。これら両基板には、液晶配向膜
としてポリイミドが形成され、ラビング処理を施すこと
により配向膜106、103が形成されている。2枚の
基板は、空隙12μmにて、基板周囲が貼り合わせら
れ、固定されている。なお、ラビング方向は、液晶右捻
れ270°で設定されている。
【0019】次に、この基板間に封入する液晶及び高分
子前駆体混合物について説明する。液晶としてTL−2
02(メルク社製)とMJ92786(メルク社製)を
7:3で混合(以下液晶Aとする)して用い、これにカ
イラル成分としてR1011(メルク社製)を、0.2
重量%。高分子前駆体として、ビフェニルメタクリレー
トを、先の液晶混合物に対して7重量%用いた。ただし
二色性色素は用いていない。以上を加熱混合して液晶状
態とした後、先に説明した空パネルに真空封入した。
【0020】パネルに封入された液晶性混合材料は、上
基板101のラビング軸から下基板109のラビング軸
へ右捻れ270゜の配向状態をとった。その後、パネル
を50℃に保ちながら、5mW/cm2(350nm)
の紫外線を8分間照射して、液晶中から高分子を析出さ
せ、本実施例の液晶表示素子を完成させた。液晶は、紫
外線照射前の配向状態を示し、基板間にて、高分子10
4及び液晶105は、互いに配向し、分散した構造をと
った。
【0021】図2に、本実施例で得られた液晶表示素子
の電気光学特性を示した。電気光学特性には、閾特性を
示し、電圧印加により反射率が増加するノーマリーブラ
ック特性が得られた。すなわち、電圧オフ時で、光吸収
層107の吸収による黒表示が得られ、電圧を十分に印
加した場合は、液晶105が電界方向に配向し、媒体内
で、屈折率の不連続点が発生するために、光散乱状態と
なった。この時、光吸収層107の手前に厚い光散乱層
が生ずるため、白表示が得られた。
【0022】つづいて、本実施例の液晶表示素子の電気
光学特性について説明する。なお、電気光学特性は、キ
セノンランプ・リング光源を用い、液晶表示素子に10
0Hzの矩形波を印加して、素子法線方向から入射角3
0゜の全方位入射光の法線方向への応答反射光を検出し
た。反射率100%は、標準白色板表面の輝度にて規格
化した。
【0023】本実施例の液晶表示素子は、明るさの指標
となる最大反射率は83%で、比較例1の液晶表示素子
と比較して明るい液晶表示素子が得られた。さらに、周
囲の風景の映り込みが減り、視認性が向上した。さら
に、キセノンランプにて可視光を積算光量850MJ/
m2(全天日射計にて測定)まで照射後の時定数は、初
期値に対してほとんど低下しなかった。
【0024】本実施例では、特定の構成について例示し
たが、これに限定されない。
【0025】光吸収層は、可視光域に吸収を持つもので
あれば使用できる。本実施例においては反射電極に用い
た金属との組み合わせから特に黒色が好ましい。また、
光吸収層の膜厚は、これに限定されず、反射電極材料、
液晶性混合材料、基板間の空隙等を考慮して設定でき
る。光吸収層の膜厚が厚すぎると、白表示が暗いものと
なり、薄すぎると十分な黒表示が出来ない。
【0026】反射電極は、Al、Cr、Mg、Ag、A
u、Ptなどの金属単体、あるいはそれらの混合物が使
用できる。特に、安定性、反射率の点からCrあるい
は、Al−Mgの混合物が好ましく、Mgの添加量は、
0.1〜10重量%が望ましい。また、これら反射電極
の製膜方法はスパッタに限らない。例えば蒸着、メッキ
なども用いることができる。
【0027】基板の材料は、ソーダガラス、石英、無ア
ルカリガラス、シリコン単結晶、サファイア基板、熱硬
化型高分子、熱可塑性高分子などが好ましく使用され
る。高分子材料は、基板間に挟持される液晶及び高分子
に悪影響を及ぼさなければ特に制限されることはなく、
PET、ポリエーテルスルホン、エポキシ硬化樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリアリルエーテル等が好ましく使用さ
れる。
【0028】基板間の空隙は、これに限定されない。空
隙幅が狭すぎると十分な白さの散乱光が得られず、反対
に広すぎると駆動電圧が高くなる。
【0029】液晶は、通常の液晶表示素子に使用されて
いるものが好ましく使用できるが、散乱度を良好にする
ためには、液晶の複屈折率異方性△nが、0.15以上
が望ましい。また、非線形素子で駆動するためには、液
晶単体の比抵抗値が1.0×10^9Ω・cm以上、好
ましくは1.0×10^10Ω・cm以上が、保持率を
高く保ち表示品質を良好にするためには望ましい。
【0030】カイラル成分は、添加しなくてもよいが、
配向の安定性、電気光学応答の急峻性、さらに散乱度を
良好にするために添加され、所定の液晶ツイスト角が得
られる最適量が添加される。また、カイラル剤は通常の
TN、STNに使用されている材料が、そのまま好まし
く使用できる。その添加量はこれに限定されず、好まし
くはツイスト角が、d/pが2以下とする。これ以上で
は駆動電圧が高くなり、通常の非線形素子では駆動がで
きない。また、電気光学応答にヒステリシスが発生す
る。なお、本実施例では、270゜ツイストとしたが、
これに限定されるものでない。電気光学応答の急峻性、
駆動電圧、視角特性を考慮して、最適なツイスト角を自
由に設定できる。なお、カイラル成分によるねじれ角の
方向は左右どちらでもよい。
【0031】高分子前駆体は、重合後、屈折率異方性を
示し、液晶と配向分散するものであればなんでもよい
が、液晶表示素子製造の簡便性から紫外線硬化型モノマ
ーが望ましい。紫外線硬化型モノマーとしては、単官能
メタクリレート、2官能メタクリレートあるいは多官能
メタクリレートなどが好ましく使用される。散乱度を向
上するために、これらモノマーは最低1個のベンゼン環
をその分子構造中に含むことが望ましい。特に、ビフェ
ニル、ターフェニル、クォーターフェニル骨格を含む材
料が好ましく使用される。これらのモノマーは、フッ素
などで置換されていてもよい。これらのモノマーには、
カイラル性の成分を含むものでも良い。また、これらの
モノマーは単独あるいは他のモノマーと混合した後、紫
外線を照射し重合しても良い。
【0032】(比較例1)以下、本比較例では、反射電
極表面に光吸収層が形成されず、二色性色素を液晶に添
加した構成について例示する。
【0033】本比較例における液晶表示素子は、実施例
1における光吸収層107が形成されていない。そのか
わりに、実施例1における液晶Aに、二色性色素として
M361、SI512、及びM137(いずれも三井東
圧染料社製)を、それぞれ、0.8重量%、1.0重量
%、0.2重量%、混合し、これに実施例1と同様にカ
イラル成分および高分子前駆体を混合して用いた。その
他の条件は実施例1と全く同様とした。
【0034】本比較例の液晶表示素子は、明るさの指標
となる最大反射率は77%であった。また、キセノンラ
ンプにて可視光を積算光量850MJ/m2まで照射し
たところ、時定数は初期値に対して30%まで低下し
た。
【0035】(実施例2)以下、本実施例では、画素電
極毎に2端子素子(MIM)が形成され、反射電極表面
に光吸収層を配置した構成について例示する。
【0036】本実施例の液晶表示素子の簡単な一部断面
図を図3に示した。下側の基板は、2フォトプロセスに
より作製されたMIM基板としている。基板工程は、T
aをスパッタした後、所望の形状にパターニングされ
(フォト1工程目)、次にTaを陽極酸化し、Ta表面
に絶縁膜Taを形成する。つづいて、Crをスパッタし
た後、所望の形状にパターニングされ(フォト2工程
目)、MIM素子310、反射電極308が形成されて
いる。さらに、反射電極表面には、有機レジスト(黒
色)としてカラーモザイクCK(富士ハント社製)が、
約3000オングストローム、スピンコーターで塗布さ
れ、光吸収層307が形成されている。一方、上基板3
01には、ITOがスパッタされ、ストライプ状にパタ
ーニングされ、透明電極302が形成されている。続い
て、両基板に、液晶配向層としてポリイミドが形成さ
れ、回転ラビング処理を施し、配向膜303、306を
形成した。このようにして得られた2枚の基板を、空隙
12μmにて、基板周囲を貼り合わせ、固定し、空パネ
ルを作製した。尚、ラビング方向は、液晶右捻れ270
°で設定されている。
【0037】つづいて、実施例1と同様の液晶、高分子
前駆体からなる液晶性混合材料を前記の空パネルに真空
注入した。パネルに封入された液晶性混合材料は、実施
例1と同様に上基板301のラビング軸から下基板30
9のラビング軸へ右捻れ270゜の配向状態をとった。
その後、パネルを50℃に保ちながら、5mW/cm2
(350nm)の紫外線を8分間照射して、液晶中から
高分子を析出させて、本実施例の液晶表示素子を完成さ
せた。
【0038】こうして得られた液晶表示素子を1/48
0デュティーにてMIM駆動したところ、実施例1の測
定条件にて、最大反射率が66%であり、比較例2の液
晶表示素子と比較して明るい液晶表示素子が得られた。
さらに、周囲の風景の映り込みが減り、視認性が向上し
た。さらに、キセノンランプにて可視光を積算光量85
0MJ/m2まで照射後の時定数低下による表示品質の
低下は観察されなかった。
【0039】本実施例では、特定の構成について例示し
たが、これに限定されない。
【0040】光吸収層は、可視光域に吸収を持つもので
あれば使用できる。本実施例においては反射電極に用い
た金属との組み合わせから特に黒色が好ましい。また、
光吸収層の膜厚は、これに限定されず、反射電極材料、
液晶性混合材料、基板間の空隙等を考慮して設定でき
る。光吸収層の膜厚が厚すぎると、白表示が暗いものと
なり、薄すぎると十分な黒表示が出来ない。
【0041】反射電極は、Al、Cr、Mg、Ag、A
u、Ptなどの金属単体、あるいはそれらの混合物が使
用できる。特に、安定性、反射率の点からCrあるい
は、Al−Mgの混合物が好ましく、Mgの添加量は、
0.1〜10重量%が望ましい。また、これら反射電極
の製膜方法はスパッタに限らない。例えば蒸着、メッキ
なども用いることができる。
【0042】基板の材料は、ソーダガラス、石英、無ア
ルカリガラス、シリコン単結晶、サファイア基板、熱硬
化型高分子、熱可塑性高分子などが好ましく使用され
る。高分子材料は、基板間に挟持される液晶及び高分子
に悪影響を及ぼさなければ特に制限されることはなく、
PET、ポリエーテルスルホン、エポキシ硬化樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリアリルエーテル等が好ましく使用さ
れる。
【0043】基板間の空隙は、これに限定されない。空
隙幅が狭すぎると十分な白さの散乱光が得られず、反対
に広すぎると駆動電圧が高くなる。
【0044】液晶は、通常の液晶表示素子に使用されて
いるものが好ましく使用できるが、散乱度を良好にする
ためには、液晶の複屈折率異方性△nが、0.15以上
が望ましい。また、非線形素子で駆動するためには、液
晶単体の比抵抗値が1.0×10^9Ω・cm以上、好
ましくは1.0×10^10Ω・cm以上が、保持率を
高く保ち表示品質を良好にするためには望ましい。
【0045】カイラル成分は、添加しなくてもよいが、
配向の安定性、電気光学応答の急峻性、さらに散乱度を
良好にするために添加され、所定の液晶ツイスト角が得
られる最適量が添加される。また、カイラル剤は通常の
TN、STNに使用されている材料が、そのまま好まし
く使用できる。その添加量はこれに限定されず、好まし
くはツイスト角が、d/pが2以下とする。これ以上で
は駆動電圧が高くなり、通常の非線形素子では駆動がで
きない。また、電気光学応答にヒステリシスが発生す
る。なお、本実施例では、270゜ツイストとしたが、
これに限定されるものでない。電気光学応答の急峻性、
駆動電圧、視角特性を考慮して、最適なツイスト角を自
由に設定できる。なお、カイラル成分によるねじれ角の
方向は左右どちらでもよい。
【0046】高分子前駆体は、重合後、屈折率異方性を
示し、液晶と配向分散するものであればなんでもよい
が、液晶表示素子製造の簡便性から紫外線硬化型モノマ
ーが望ましい。紫外線硬化型モノマーとしては、単官能
メタクリレート、2官能メタクリレートあるいは多官能
メタクリレートなどが好ましく使用される。散乱度を向
上するために、これらモノマーは最低1個のベンゼン環
をその分子構造中に含むことが望ましい。特に、ビフェ
ニル、ターフェニル、クォーターフェニル骨格を含む材
料が好ましく使用される。これらのモノマーは、フッ素
などで置換されていてもよい。これらのモノマーには、
カイラル性の成分を含むものでも良い。また、これらの
モノマーは単独あるいは他のモノマーと混合した後、紫
外線を照射し重合しても良い。
【0047】2端子の非線形素子として、MIM素子以
外に、ラテラル型MIM素子、バックトゥバック型MI
M素子、MSI素子、ダイオードリング素子、バリスタ
素子などが使用可能である。また、3端子非線形素子
も、勿論使用でき、3端子非線形素子として、ポリシリ
コンTFT素子、アモルファスシリコンTFT素子、C
d−SeTFT素子などが使用可能である。
【0048】また、本実施例では、MIM基板上に反射
電極と光吸収層を形成したが、対向基板側に形成するこ
とも可能である。
【0049】(比較例2)以下、本比較例では、画素電
極毎に2端子素子(MIM)が形成され、反射電極表面
に光吸収層が形成されず、二色性色素を液晶に添加した
構成について例示する。
【0050】本比較例における液晶表示素子は、実施例
2における光吸収層307が形成されていない。そのか
わりに、実施例2における液晶Aに、二色性色素として
M361、SI512、及びM137(いずれも三井東
圧染料社製)を、それぞれ、0.8重量%、1.0重量
%、0.2重量%、混合し、これに実施例2と同様にカ
イラル成分および高分子前駆体を混合して用いた。その
他の条件は実施例2と全く同様とした。
【0051】こうして得られた液晶表示素子を1/48
0デュティーにてMIM駆動したところ、実施例1の測
定条件にて、最大反射率が61%であった。さらに、キ
セノンランプにて可視光を積算光量850MJ/m2ま
で照射したところ、時定数低下によりコントラスト比
が、初期比30%まで減少した。
【0052】(実施例3)以下、本実施例では、実施例
2の構成の上側基板の表面に減反射処理およびノングレ
ア処理を施した構成について例示する。
【0053】本実施例における液晶表示素子は、実施例
2の構成のパネルに、実施例2の液晶、高分子前駆体か
らなる液晶性混合材料を封入し、実施例2と全く同様に
紫外線を照射して、液晶中から高分子を析出させた。つ
づいて、上側基板の表面に減反射処理を施したノングレ
アフィルムを張り付け、本実施例の液晶表示素子を完成
させた。
【0054】こうして得られた液晶表示素子を1/48
0デュティーにてMIM駆動したところ、実施例1の測
定条件にて、比較例2の液晶表示素子と比較して明るい
液晶表示素子が得られた。さらに、実施例2の液晶表示
素子と比較して、周囲の風景の映り込みが減り、視認性
が向上した。さらに、キセノンランプにて可視光を積算
光量850MJ/m2まで照射後の時定数低下による表
示品質の低下は観察されなかった。
【0055】(実施例4)以下、本実施例では、光吸収
層がカラーフィルターにより形成されている構成につい
て例示する。
【0056】図4に本実施例の液晶表示素子の簡単な一
部断面図を示した。本実施例における液晶表示素子は、
実施例2の光吸収層をカラーフィルター407により形
成した構成のパネルに、実施例2の液晶、高分子前駆体
からなる液晶性混合材料を封入し、実施例2と全く同様
に紫外線を照射して、液晶中から高分子を析出させ、本
実施例の液晶表示素子を完成させた。
【0057】こうして得られた液晶表示素子を1/48
0デュティーにてMIM駆動したところ、明るく、視認
性がよく、さらに耐光信頼性のよいカラー表示が得られ
た。カラーフィルターの色は赤青緑に限らず、自然色を
再現できる原色であれば良い。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の液晶表示素
子の構成により、偏光板を不要とする明るく、ダブルイ
メージのない反射型の液晶表示素子が提供できた。特
に、従来問題となっていた二色性色素による対光信頼性
の低さ、明るさの低下、風景の映り込みを、電極面に光
吸収層を配置する構成により、解決することが可能とな
った。以上のように、本発明により、信頼性が高く、明
るく、視認性が良い液晶表示素子を作製することが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の液晶表示素子の一部断面図。
【図2】本発明実施例1の液晶表示素子の電気光学特性
を示す図。
【図3】本発明実施例2の液晶表示素子の一部断面図。
【図4】本発明実施例4の液晶表示素子の一部断面図。
【符号の説明】
101 基板 102 透明電極 103 配向膜 104 高分子 105 液晶 106 配向膜 107 光吸収層 108 反射電極 109 基板 301 基板 302 透明電極 303 配向膜 304 高分子 305 液晶 306 配向膜 307 光吸収層 308 反射電極 309 基板 310 MIM素子 401 基板 402 透明電極 403 配向膜 404 高分子 405 液晶 406 配向膜 407 カラーフィルター 408 反射電極 409 基板 410 MIM素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢崎 正幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 飯坂 英仁 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 山田 周平 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素電極及び前記画素電極に電気信号を伝
    える為の配線が形成された少なくとも一方が透明な2枚
    の基板間に、液晶及び高分子が屈折率異方性を有し、互
    いに配向分散した状態で挟持された液晶表示素子におい
    て、前記電極面に光吸収層が形成されていることを特徴
    とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】上記液晶及び/または高分子中に二色性色
    素を含まないことを特徴とする請求項1記載の液晶表示
    素子。
  3. 【請求項3】上記画素電極の一方が反射性材料により形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示
    素子。
  4. 【請求項4】上記画素電極毎に、アクティブ素子が形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素
    子。
  5. 【請求項5】表面にノングレア処理そして/または減反
    射処理を施したことを特徴とする請求項1記載の液晶表
    示素子。
  6. 【請求項6】上記光吸収層がカラーフィルターにより形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示
    素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100309052B1 (ko) * 1998-09-14 2001-11-05 가타오카 마사타카 색순도를 향상시킨 반사형 액정표시장치
KR100601160B1 (ko) * 1998-03-12 2006-10-04 삼성전자주식회사 액정 표시 장치

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