JPH08211089A - 運動状態検出装置とその組み付け方法 - Google Patents

運動状態検出装置とその組み付け方法

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JPH08211089A
JPH08211089A JP28217395A JP28217395A JPH08211089A JP H08211089 A JPH08211089 A JP H08211089A JP 28217395 A JP28217395 A JP 28217395A JP 28217395 A JP28217395 A JP 28217395A JP H08211089 A JPH08211089 A JP H08211089A
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JP
Japan
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sensor
acceleration
detecting device
motion state
fixing
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Application number
JP28217395A
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English (en)
Inventor
Masaki Kasai
正樹 河西
Kenji Nishikawa
賢司 西川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は車両等において所定方向に向かう運
動状態を検出する運動状態検出装置とその装置の製造方
法に関し、装置の組み付け姿勢のバラツキに起因する零
点ドリフトを容易かつ確実に防止することを目的とす
る。 【解決手段】 下端部にスリット16aを備える振り子
16と、スリット16aに対応する位置にフォトカプラ
18aを備える支持部材18を、共に支軸14を中心に
回動可能にセンサハウジング12に固定する。加速度検
出装置10を車両に組み付けるにあたり、先ず第1工程
として、振り子16及び支持部材18が回動可能のまま
センサハウジング12を車体に取り付ける。次いで第2
工程として、支持部材18の位置を固定する固定ピン2
0bを備える固定板20を、センサハウジング12と共
にボルト固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運動状態検出装置
とその組み付け方法に係り、特に車両等の被検出体の所
定方向に向かう運動状態を検出する装置置として好適な
運動状態検出装置と、かかる運動状態検出装置を容易か
つ確実に組み付けるための組み付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開平5−81719
号公報に開示される如く、ハウジングに対して相対移動
が可能に錘を設け、この錘の相対変位量を検出すること
で、被検出体に作用する加速度を検出する加速度検出装
置が知られている。
【0003】図20は、上記構成の加速度検出装置を、
ハウジング1内を揺動する振り子2と、振り子2に設け
られたスリット3を挟んで配設されるフォトカプラ4と
を用いて実現した場合の構成例を示したものである。図
20に示す装置においては、振り子2が支軸5を中心と
してハウジング1内を回動することができ、装置に図中
左右方向の加速度が作用した場合には、その加速度の大
きさに応じて振り子2がハウジング1内を相対移動す
る。
【0004】このため、等速運動状態においてスリット
3の位置とフォトカプラ4の位置とを整合させておけ
ば、図中左右方向の加速度が存在しない場合にはフォト
カプラ4がオン状態、また図中左右方向に所定値を超え
る加速度が発生している場合はフォトカプラ4がオフ状
態となり、そのオン・オフ状態に基づいて加速度の発生
状態を把握することができる。更に、フォトカプラ4、
又はスリット3の数を増やせば、振り子2の回動角を検
出することも可能であり、発生した加速度の大きさを検
出することも可能となる。このように、上述した従来の
加速度検出装置によれば、比較的簡単な構成により所定
方向の加速度の発生を適切に検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の加速度検出装置は、ハウジング1に対する振り子2
の相対移動を検出するフォトカプラ4が、ハウジング1
に固定されてなる構成である。このため、図21に示す
如く、装置が傾斜した状態で車両等の被検出体に組み付
けられた場合には、等速運動状態下では本来整合してい
るべきであるスリット3の位置とフォトカプラ4の位置
にずれが生じ、実際には車両に対して何らの加速度も発
生していないにも関わらず、フォトカプラ4がオフ状態
となる場合が生じ得る。
【0006】このため、上記従来の加速度検出装置によ
り精度良く加速度の発生を検出するためには、車両等に
搭載された際に適切な状態が実現されるべく、高い精度
でハウジング1、振り子2、フォトカプラ4等を加工し
て組み付ける必要があると共に、被検出体側において
も、加速度検出装置を設置する部位に適当な平面度を確
保する必要がある。この意味で、上記従来の加速度検出
装置は、必ずしも検出精度の確保が容易ではなく、また
安価に実現することが困難であるという問題を有するも
のであった。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、所定方向へ向かう運動の状態を検出するセンサ
本体が、車両等の被検出体上で適正な姿勢となるよう
に、センサ本体とハウジング等との相対位置関係を調整
することにより、又はセンサ本体の出力信号を、被検出
体が等速運動状態である場合に適切に零点補正すること
により、上記の課題を解決する運動状態検出装置と、そ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、挙動量を検出するセンサ本体と、該セ
ンサ本体を被検出体に固定するセンサ支持手段と、を備
える運動状態検出装置において、前記センサ本体と、前
記センサ支持手段とを揺動可能に連結するセンサ連結手
段と、前記センサ本体と前記センサ支持手段とを固定す
るセンサ固定手段と、を備える運動状態検出装置により
達成される。
【0009】本発明において、センサ本体は、挙動量を
検出する。従って、センサ本体が適正な姿勢で被検出体
上に搭載されると、センサ本体により、被検出体の挙動
量を検出することができる。センサ連結手段は、センサ
本体とセンサ支持手段とを揺動可能に連結する。また、
センサ固定手段は、両者の揺動を阻止する。センサ本体
とセンサ支持手段との相対位置を適当に調整した後にセ
ンサ固定手段を固定する場合、被検出体上でのセンサ支
持手段の姿勢に関わらず、被検出体上でのセンサ本体の
姿勢を適正な姿勢とすることができる。
【0010】請求項2に記載する如く、上記請求項1記
載の運動状態検出装置において、前記センサ連結手段
が、前記センサ本体が自重により適正な姿勢となるよう
に、前記センサ本体と前記センサ支持手段とを揺動可能
に連結する運動状態検出装置は、センサ本体を適正な姿
勢とする作業を簡単化するうえで有効である。
【0011】本発明において、センサ固定手段が固定さ
れる以前は、センサ本体の姿勢が、自重により常に適正
な姿勢に維持される。従って、センサ支持部材を被検出
体に搭載する姿勢とした状態でセンサ固定手段を固定す
るだけで、センサ本体とセンサ支持部材との相対位置関
係が適正な状態となる。
【0012】また、請求項3に記載する如く、上記請求
項1記載の運動状態検出装置の組み付け方法であって、
前記センサ本体が、前記被検出体に搭載された状態で正
規の姿勢となるように、前記センサ本体と前記センサ支
持手段との相対位置を決める第1の工程と、該第1の工
程の終了後に前記センサ固定手段を固定する第2の工程
と、該第2の工程の終了後に前記センサ支持手段と前記
被検出体とを固定する第3の工程と、を備える運動状態
検出装置の組み付け方法は、請求項1記載の運動状態検
出装置を適正に組み付ける方法として有効である。
【0013】本発明において、センサ本体とセンサ支持
部材とは、予め第1の工程および第2の工程により、適
正な相対位置関係に固定される。従って、第3の工程で
センサ支持部材が被検出体に固定されると、センサ本体
が、被検出体上に適正な姿勢で搭載されることになる。
【0014】請求項4に記載する如く、上記請求項1記
載の運動状態検出装置の組み付け方法であって、前記セ
ンサ支持手段を前記被検出体に固定する第1の工程と、
該第1の工程の終了後に前記センサ固定手段を固定する
第2の工程と、を備える運動状態検出装置の組み付け方
法は、上記請求項3記載の発明と同様に、請求項1記載
の運動状態検出装置を適正に組み付ける方法として有効
である。
【0015】本発明において、第1の工程では、センサ
支持手段が被検出体に固定される。この場合、既に被検
出体とセンサ支持手段との相対位置関係が決定されてい
るため、第2の工程で、センサ本体が適正な姿勢となる
ようにセンサ固定手段が固定されると、被検出体とセン
サ本体との相対位置関係は、確実に所望の状態となる。
【0016】上記の目的は、また、請求項5に記載する
如く、上記請求項1記載の運動状態検出装置において、
前記センサ本体が、錘と、該錘との相対位置を検出する
検出手段とを備え、前記センサ連結手段が、前記錘と前
記検出手段とを、互いに独立に、ほぼ同一の軌跡で揺動
し得るように、前記センサ支持手段に連結する連結機構
を備え、かつ、前記センサ固定手段が、前記錘および前
記検出手段の一方を固定する固定機構を備える運動状態
検出装置によっても達成される。
【0017】本発明において、センサ本体は、錘と検出
手段とで構成される。錘と検出手段とは、センサ連結手
段により互いに独立に揺動することができるように、セ
ンサ支持手段に連結されている。センサ支持手段に傾斜
が生ずると、錘と検出手段とは、ほぼ同様の軌跡に描く
ように変位する。かかる状態で、錘又は検出手段の一方
が固定機構によって固定されると、以後、錘又は検出手
段の一方のみが可動状態となり、他方は非可動状態とな
る。センサ本体に加速度が作用すると、可動状態に維持
されている部材にのみ変位が生じ、両者間に加速度の大
きさに応じた変位が生じる。固定機構を固定する際のセ
ンサ支持手段の姿勢を、車両搭載時の姿勢とすると、セ
ンサ支持手段が如何なる姿勢で被検出体上に固定されて
も、被検出体に作用する加速度が、精度良く検出手段に
より検出されることになる。
【0018】また、請求項6に記載する如く、上記請求
項1記載の運動状態検出装置において、前記センサ本体
に設けられる第1接点手段と、該第1接点手段と摺動す
るように前記センサ支持手段に設けられる第2接点手段
と、を備える運動状態検出手段は、センサ本体を精度良
く適正な位置に調整するうえで有効である。
【0019】本発明において、センサ本体の電気的な接
続は、センサ本体とセンサ支持手段とに設けられた第1
接点手段および第2接点手段を介して行われる。従っ
て、本発明の運動状態検出装置を構成するにあたって
は、センサ本体にワイヤーハーネスを接続する必要がな
い。センサ本体にワイヤーハーネスが接続されている
と、センサ本体とセンサ支持手段との円滑な摺動が妨げ
られる場合がある。本発明においては、ワイヤーハーネ
スが用いられていないため、かかる不都合が生ずること
がなく、センサ本体とセンサ支持部材との相対位置の決
定が容易かつ適正に設定できる。
【0020】更に、上記の目的は、請求項7に記載する
如く、所定方向に作用する加速度に応じた信号を出力す
る加速度検出手段を備え、該加速度検出手段の出力信号
に基づいて被検出体に作用する加速度を検出する加速度
検出装置において、前記被検出体が等速運動状態である
時の前記加速度検出手段の出力信号を記憶する記憶手段
と、前記加速度検出手段の出力信号の値から、前記記憶
手段に記憶される出力信号の値を減じた値に基づいて加
速度を演算する加速度演算手段とを備える運動状態検出
装置によっても達成される。
【0021】本発明において、加速度検出手段は、所定
方向に作用する加速度に応じた信号を出力する。従っ
て、加速度検出手段が車両等の被検出体に搭載された場
合、加速度検出手段からは、被検出体に生ずる加速度の
所定方向成分と、重力加速度の所定方向成分に応じた信
号が出力される。前記記憶手段は、被検出体が等速運動
状態である時に加速度検出手段から出力される信号、す
なわち加速度検出手段が重力加速度のみに応じて出力す
る信号を記憶する。また、加速度演算手段は、加速度検
出手段から実際に出力される信号の値から、記憶手段に
記憶される出力信号、すなわち重力加速度に応じて出力
された信号の値を減じ、その結果得られた値に基づいて
加速度を演算する。この場合、加速度演算手段による演
算結果からは、常に重力加速度の影響が排除されること
になり、被検出物に対する運動状態検出装置の設置姿勢
に関わらず、高精度な加速度検出が実現される。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
加速度検出装置10の正面断面図を示す。また、図2
は、加速度検出装置10の斜視図を示す。以下、これら
各図を参照して加速度検出装置10の構成について説明
する。尚、本実施例の加速度検出装置10は、車両を加
速度検出の被検出体とすることを前提として構成された
ものである。
【0023】加速度検出装置10は、被検出体たる車両
に対してボルト固定されるセンサハウジング12を有し
ている。センサハウジング12は、底面が開口した箱状
の部材であり、その内部に支軸14を回転中心として回
動可能な振り子16、及び支持部材18を備えている。
【0024】振り子16は扇型の錘であり、その下部中
央にスリット16aを備えている。一方、支持部材18
には、振り子16を挟んで配設される発光素子と受光素
子とで構成されるフォトカプラ18aを備えている。こ
のフォトカプラ18aは、振り子16と支持部材18が
共に何らの外力も受けずに支軸14のみに支持されてい
る場合にはスリット16aと重なり、かかる状態から両
者に相対移動が生じた場合には、発光素子と受講素子と
の間に振り子16が介在するように設けられている。
【0025】また、センサハウジング12には、支持部
材18の位置を規制するための固定板20が組み付けら
れている。固定板20は、センサハウジング12が備え
る貫通溝12aを通ってセンサハウジング12の内外に
渡って配設されており、センサハウジング12のボルト
穴12bと重なる位置にボルト穴20aを備えると共
に、支持部材18の上部に当接する部位には、固定ピン
20bを備えている。
【0026】すなわち、固定板20は、加速度検出装置
20を車両に固定する際に、センサハウジング12と共
締めによりボルト固定される。そして、その固定前の状
態においては、固定ピン20bが支持部材18の動きを
規制する力が存在せず、又は極めて小さく、そのため支
持部材18はほぼ自由に支軸14の回りを回動すること
ができ、ボルト固定が完了した時点では、固定ピン20
bによる規制力が増し、事実上支持部材18がセンサハ
ウジング12に固定された状態となる。
【0027】ここで、支持部材18は、固定ピン20b
によって固定される側(図1中上方側)が半円形状とさ
れている。このため、支持部材18を任意の回転位置で
固定するに当たって、回転位置によって固定ピン20b
による固定力が変化することがない。従って、センサハ
ウジング12及び固定板20をボルト固定する以前にお
いては、図3及び図4に示す如く、センサハウジング1
2が水平に設置されていても、適当な傾斜角θを伴って
設置されていても、振り子16及び支持部材18は共に
鉛直方向を向き、スリット16aとフォトカプラ18a
とは重なった状態となる。
【0028】このため、本実施例の加速度検出装置10
においては、その製造方法として、先ず第1工程とし
て、振り子16、支持部材18、固定板等が組み込まれ
たセンサハウジング12を被検出体たる車体の任意の位
置に取付け、その後第2工程としてセンサハウジング1
2と固定板20とを共締めすることとすれば、設置され
たセンサハウジング12に傾斜角θが伴っているか否か
に関わらず、常に振り子16と支持部材18との相対移
動量がほぼ零の状態で組み付けを完了することができ
る。
【0029】そして、この場合ボルト固定後に水平方向
(図3、図4中、左右方向)の加速度が作用すると、支
軸14のみに支持されている振り子14には慣性による
回動が生じる一方、支軸14に支持されると共に固定板
20に動きが規制されている支持部材18には何ら回動
が生ずることがなく、フォトカプラ18がオフ状態とな
る。
【0030】つまり、本実施例の加速度検出装置10に
よれば、車両に作用する加速度に応じてセンサハウジン
グ12内を相対移動する振り子12と、その相対移動量
を検出するフォトカプラ18aとを、如何なる設置状態
においても位置ずれのない状態に組み付けることができ
る。
【0031】この意味で、本実施例の加速度検出装置1
0は、フォトカプラ18a等の検出手段が、当初からセ
ンサハウジング12に固定されているため設置状態によ
っては振り子16等の錘とフォトカプラ18a等の検出
手段とに相対位置のずれが生ずる形式の加速度検出装置
に比べ、容易に、かつ正確な零点調整が可能であるとい
う利点を有しており、加速検出に対して高い検出精度を
確保することができるという効果を有していることにな
る。
【0032】尚、振り子16と支持部材18との相対移
動量がほぼ零の状態は、車両に何ら水平方向の加速度が
作用していない場合において実現される。このため、以
下の記載においては、振り子16と支持部材18との相
対移動量を零とする車両の状態を、車両の停止状態をも
含めて等速運動状態と称すことにする。
【0033】ところで、上記実施例の加速度検出装置1
0は、スリット16a、及びフォトカプラ18aをそれ
ぞれ一つづつ備える構成であるが、これに限るものでは
なく、複数のスリットと複数のフォトカプラを組み合わ
せて、多段階の加速度を検出する構成としてもよい。
【0034】尚、本実施例においては、振り子16およ
び支持部材18が前記請求項1記載のセンサ本体に、セ
ンサハウジング12が前記請求項1記載のセンサ支持手
段に、支軸14が前記請求項1記載のセンサ連結手段
に、また、固定板20が前記請求項1記載のセンサ固定
手段に、それぞれ相当している。
【0035】また、上記実施例においては、振り子16
が前記請求項5記載の錘に、フォトカプラ18aが前記
請求項5記載の検出手段に、支軸14が前記請求項5記
載の連結機構に、また、固定板20が前記請求項5記載
の固定機構に、それぞれ相当している。更に、上記実施
例においては、センサハウジング12を車両の設置面に
セットする工程が前記請求項4記載の第1工程に、ま
た、センサハウジング12及び固定板20を共締めする
行為が前記請求項4記載の第2工程に、それぞれ相当し
ている。
【0036】ところで、上記の実施例においては、支持
部材18を固定ピン20で固定し、振り子16を可動状
態に維持することとしているが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、支持部材18を可動状態に維持し、
かつ、振り子16を固定ピン20で固定する構成として
も良い。
【0037】図5及び図6は、それぞれ本発明の第2実
施例である加速度検出装置30の正面断面図及び斜視図
を示す。尚、同図において上記図1、図2に示す加速度
検出装置10の構成部分と同一の部分については、同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0038】図5及び図6に示す加速度検出装置30
は、ハウジング32内に、円弧状の長孔34aを有する
支持部材34を備えている。支持部材34は、上述した
支持部材18と同様に支軸14を中心として回動可能に
設けられており、定常時においてスリット16aと重な
る位置にフォトカプラ18aを備えている。
【0039】ハウジング32は、車両へのボルト固定を
可能とするためのボルト穴32aと共に、図6に示す如
く支持部材34の長孔34aと対応する位置に貫通孔3
2bを備えている。従って、本実施例においては、先ず
第1工程として、振り子16及び支持部材34等が組み
込まれたセンサハウジング32を被検出体たる車体の任
意の位置に取付け、その後第2工程として貫通穴32b
から挿入したスクリューネジにより長孔34aを締めつ
けることとすれば、設置されたセンサハウジング32に
傾斜角θが伴っているか否かに関わらず、常に振り子1
6と支持部材34との相対移動量がほぼ零の状態で組み
付けを完了することができる。この場合、以後センサハ
ウジング12内では振り子16の相対移動のみが許容さ
れることになり、上述した加速度検出装置10と同様
に、正確な加速度検出が実現できることになる。
【0040】ところで、上記第2実施例においては、セ
ンサハウジング32を車両に固定した後に、長孔34a
を用いて支持部材34を固定することとしているが、本
発明はこれに限定されるものではない。すなわち、第1
工程でセンサハウジング32を車両搭載状態とし、第2
工程で支持部材34を固定し、更に第3工程で、センサ
ハウジング32を車両上に固定することとしてもよい。
【0041】ところで、上述した加速度検出装置10,
30は、共にスリット16aとフォトカプラ18aとの
組み合わせにより振り子16の相対移動を検出する構成
としているが、その相対移動量を検出する手段はこれに
限るものではなく、図7又は図8に示す如き構成とする
ことも可能である。すなわち、図7は本発明の第3実施
例である加速度検出装置40の正面断面図を、また図8
は本発明の第4実施例である加速度検出装置50の正面
断面図を示す。
【0042】尚、これらの加速度検出装置40,50に
は、上記図1に示す固定板20、又は上記図5に示す長
孔34a等を用いた固定手段が組み込まれることとなる
が、その構成は上述した加速度検出装置10,30のも
のと何ら異なるところがないため、図7及び図8にはそ
の機構を省略して表す。
【0043】図7に示す加速度検出装置40は、ハウジ
ング42内に支軸14を介して振り子44、及び支持部
材46を備えている。振り子44は、その下端に磁石4
4aを備えており、一方支持部材46aは、車両が等速
運動状態である場合に最も磁石44aに近接する位置
に、リードスイッチ46aを備えている。
【0044】リードスイッチ46aは、内部に対向する
2枚の薄板を有しており、外部に所定強度を超える磁界
が発生すると2枚の薄板が接触してオン状態に、所定強
度を超える磁界が存在しない場合は2枚の薄板が非接触
となりオフ状態となるスイッチである。
【0045】従って、本実施例の加速度検出装置40に
おいては、車両が等速運動状態となるとリードスイッチ
46aがオン、車両等速運動状態を脱すると、すなわち
車両に何らかの加速度が作用すると、リードスイッチ4
6bがオフとなり、その状態に基づいて加速度の発生を
検出することができる。
【0046】この意味で、本実施例においては、磁石4
4a、及びリードスイッチ46aにより、前記した検出
手段が実現されていることになる。尚、本実施例の加速
度検出装置40のリードスイッチ46aは、周囲の磁界
強度の変化を検出すべく配設されたセンサであるから、
例えばホール素子、磁気抵抗素子等周囲の磁界強度を検
出し得るものであればリードスイッチ46に代えて用い
ることが可能である。
【0047】図8に示す加速度検出装置50は、ハウジ
ング52内に支軸14を介して振り子54、及び支持部
材56を備えている。振り子54は、N極とS極とが交
互に着磁された磁石44aをその下端に備えており、一
方支持部材56aは、周囲の磁界強度の変化を検出する
検出コイル56aを備えている。
【0048】従って、本実施例の加速度検出装置40に
おいては、車両が等速運動状態に維持されている場合に
は、検出コイル56aにおいて何らの磁界変化も検出さ
れず、一方、車両に何らかの加速度が作用して振り子5
4に相対移動が生ずると、検出コイル56aの直近上部
をN極とS極とが横切り、振り子54の振れ角に応じ
た、すなわち車両に作用した加速度に応じた数だけ磁界
の反転が検出されることになる。
【0049】従って、本実施例においては、検出コイル
56aから出力される検出信号を監視することで、車両
に作用する加速度の大きさを精度良く検出することがで
きる。この意味で、本実施例においては、磁石54a、
及び検出コイル56aにより、前記した検出手段が実現
されていることになる。
【0050】尚、本実施例は、振り子54側に磁石54
aを配する構成であるが、振り子54の下端部に凹凸を
設けると共に、検出コイル56a側に磁石を配設するこ
とによっても、検出コイル56aの出力信号から加速度
を検出することが可能である。
【0051】図9は、本発明の第5実施例である加速度
検出装置60の全体構成図を示す。本実施例の加速度検
出装置60は、前記した請求項7記載の発明の実施例に
相当する。同図に示す加速度検出装置60は、センサハ
ウジング62内に先端に可動子64が固定された板バネ
66を備えている。この板バネ66は、表面に歪みゲー
ジ68を備え、センサハウジング62に対して鉛直な姿
勢を形成して配設されている。従って、センサハウジン
グ62に対して水平方向の加速度が作用すると、可動子
64の慣性が板バネ66を弾性変形させる方向に作用
し、歪みケージ68に加速に応じた歪みが発生すること
になる。
【0052】歪みゲージ68から出力される信号は、セ
ンサハウジング62内に配設されるアンプ70を介して
コントローラ72に供給される。コントローラ72は、
A/D変換器72a、CPU72b、及びRAM72c
を備えており、供給された信号を適当に処理することで
加速度の演算を行う。
【0053】すなわち、A/D変換器72aには、作業
者によって操作されるキャンセルスイッチ74が接続さ
れており、CPU72bはキャンセルスイッチ74がオ
ンとされた際にアンプ70から出力されていた信号をR
AM72cに記憶する(以下、この信号を記憶信号と称
す)。
【0054】そして、CPU72bは、以後アンプ70
から供給される信号の値から、記憶信号の値を減じて得
られた値に基づいて、加速度を演算する処理を行う。す
なわち、本実施例の加速度検出装置60においては、可
動子64に作用する加速度に応じて歪みゲージ68が発
する信号から、キャンセルスイッチ74がオンとされた
際の信号をキャンセルして得られた信号値に基づく加速
度が演算されることになる。
【0055】従って、加速度検出装置60を組み付ける
に当たり、センサハウジング62を車両に固定し、その
後キャンセルスイッチ74をオンとすることにすれば、
常にキャンセルスイッチ74は車両が等速運動状態であ
る場合にオンとされることになり、以後演算される加速
度は、車両走行中に歪みゲージ68に生ずる歪みから、
等速運動状態において生ずる歪みがキャンセルされたも
のに対する加速度となる。
【0056】このため、車両に搭載された状態で、セン
サハウジング62に如何なる傾斜角が付与されていて
も、その傾斜角に起因して可動子64に作用する重力加
速度成分は、常にCPUにおける演算値からキャンセル
されることになり、組み付け時における正確な零点調整
が実現されることになる。
【0057】このように、本実施例の加速度検出装置6
0によれば、キャンセルスイッチ74を適切に操作する
ことで、上述した各加速度検出装置10,30,40,
50等と同様に、高精度な零点調整を実現することがで
き、搭載姿勢の影響を受けない高精度な加速度検出を実
現することができる。
【0058】ところで、上述した加速度検出装置60
は、キャンセルスイッチ74を作業者が組み付け工程で
操作することを前提としたものであるが、これに限るも
のではなく、例えば車速センサ等を用いて車両の運動状
態を監視し、車両が等速運動状態であることが検出され
た際にキャンセルスイッチ74がオンとされる構成とし
ても良い。かかる処理が実行される場合、組み付け当初
において正確な零点調整が実現できることに加え、その
後の経時変化による零点のドリフトをも適切にキャンセ
ルできることになり、長期的な意味でも高精度な加速度
検出が実現できることになる。
【0059】尚、上記実施例においては、歪みゲージ6
8が前記請求項7記載の加速度検出手段に、キャンセル
スイッチ74およびRAM72cが前記請求項7記載の
記憶手段に、またCPU72bが前記した加速度演算手
段にそれぞれ相当している。次に、本発明をヨーレート
検出装置に適用した例について説明する。図10は、ヨ
ーレートセンサ80及びヨーレートを入力信号として用
いる電子制御装置(以下、ECUと称す)82とを車両
84に搭載する際の一般的な配置を表す車両84の正面
透視図を示す。
【0060】車両に作用するヨーレート、すなわち、車
両の重心軸回りに生ずる回転の角速度をを正確に測定す
るためには、ヨーレートセンサ80を車両84上に水平
に配置することが必要である。一方、ECU82につい
ては、配置姿勢に関する制約が課されることがない。こ
のため、ECU82は、車両上でスペースの確保し得る
適当な位置に搭載される。
【0061】図11および図12は、それぞれ図10に
おけるヨーレートセンサ80又はECU82の搭載部位
の拡大図を示す。上述の如く、ヨーレートセンサ80に
ついては、水平に搭載することが要求される。このた
め、一般にヨーレートセンサ80は、図11に示す如
く、ブラケット86を介して搭載される。また、ECU
82については、車室内のスペースを有効に利用するた
め、例えば図12に示す如く、ブラケット88を介して
斜めに傾いた状態で搭載される場合がある。
【0062】車両上のスペースを有効に利用するため、
また、車載機器間を結ぶワイヤーハーネスの量を削減す
るためには、ヨーレートセンサ80とECU82とが一
体化されていることが望ましい。しかしながら、ヨーレ
ートセンサ80をECU82内に固定する構成を採用し
た場合、ECU82に内蔵されるヨーレートセンサ80
が水平となるように、特定の姿勢でECU82を車両8
4上に搭載することが必要となる。
【0063】ECU82の搭載姿勢は、車種毎に決定さ
れる。従って、ECU82内にヨーレートセンサ80を
組み込むにあたり、予めヨーレートセンサ80の組み付
け角度が決定されていると、複数の車種に対してECU
(以下、ヨーレートセンサ80を内蔵するECUを符号
82′を付して表す)82′を共通化することが困難と
なる。更に、ECU82′の車両84上での姿勢は、E
CU82′を支持するステーの寸法精度等に影響され
る。従って、ECU82′内でのヨーレートセンサ80
の姿勢が予め決定されていると、ECU82′を支持す
るステーに寸法誤差が生じたような場合に、ヨーレート
センサ80がECU82′内で水平に支持されない事態
が生ずる。
【0064】図13は、本発明の第6実施例であるヨー
レート検出装置90の正面図を示す。本実施例のヨーレ
ート検出装置90は、ヨーレートを入力信号として必要
とするECUの基板92上に組み付けられる。ヨーレー
ト検出装置90は、垂直軸回りの回転角速度を検出する
ヨーレートセンサ94、ヨーレートセンサ94を支持す
るブラケット96、およびヨーレートセンサ94とハウ
ジング96とを固定する熱硬化性樹脂98を備えてい
る。ヨーレート検出装置90は、基板92が異なる姿勢
で車両上に搭載される場合に、常にヨーレートセンサ9
4を適正な水平姿勢に維持し得る点に特徴を有してい
る。
【0065】ヨーレートセンサ94は、図13に於ける
左右方向を長手方向とする直方体のハウジング94aを
備えている。ハウジング94aの両側面には、支軸94
bおよび94cが設けられている。支軸94b,94c
は、それらの中心軸が、共にヨーレートセンサ94の重
心を通る平面上に乗るように、ハウジング94aの側面
の上部部分に設けられている。ハウジング94aの内部
には、図示しないヨーレート検出部が収納されている。
ヨーレート検出部には、支軸94bの内部を通って外部
に引き出されるワイヤーハーネス100が接続されてい
る。ヨーレートセンサ94に、垂直軸回りの回転が付与
されると、ワイヤハーネス100には、その回転の角速
度および回転方向に応じた信号が出力される。
【0066】ブラケット96は、支軸94bおよび94
cを回転可能に支持する貫通孔96aおよび96bを備
えている。また、ブラケット96は、その底面部におい
て、固定ビス102及び104により基板92に固定さ
れている。ブラケット96とヨーレートセンサ94の両
側面との間には、所定のクリアランスが形成されてい
る。これらのクリアランス内部には、支軸94b及び9
4cを取り巻くように熱硬化性樹脂98が塗布されてい
る。ヨーレートセンサ94は、熱硬化性樹脂98が硬化
されるまでは、支軸94b及び94cを回転軸として、
自重により回転することができる。また、熱硬化樹脂9
8が硬化されると、ヨーレートセンサ94とブラケット
96とが固定された状態となり、両者の相対変位が阻止
される。
【0067】図14は、熱硬化樹脂98が硬化していな
い状況下で基板92を所定姿勢とした場合のヨーレート
検出装置90の状態を表す斜視図を示す。また、図15
は、ヨーレート検出装置90を図14中に示すXV矢視で
表した図を示す。基板92は、図14及び図15に示す
姿勢で車両上に搭載される。図14及び図15におい
て、基板92は、ヨーレートセンサ94の支軸94bお
よび94cの中心軸が水平となるように支持されてい
る。上述の如く、熱硬化樹脂98が硬化される以前は、
ヨーレートセンサ94は、支軸94b及び94cを回転
軸として自重により回転することができる。また、支軸
94b及び94cは、ヨーレートセンサの重心を通る平
面内に設けられている。従って、支軸94a及び94c
の中心軸が水平となるように基板92が支持されると、
水平面に対する基板92の角度に因らず、常にヨーレー
トセンサ94は水平状態に維持される。
【0068】上述の如く、本実施例のヨーレート検出装
置90によれば、熱硬化性樹脂98を硬化させる以前に
おいては、ヨーレートセンサ94を水平状態に維持した
まま、基板92を車両に搭載される際の姿勢とすること
ができる。従って、かかる状態で熱硬化性樹脂98を硬
化させれば、基板92が車両に搭載された際に、ヨーレ
ートセンサ94が水平状態となることを保証することが
できる。
【0069】以下、図16及び図17を参照して、本実
施例のヨーレート検出装置90をECU内に構成するた
めの具体的組み付け工程について説明する。図16は、
ヨーレート検出装置90の組み付け工程の一例を表すフ
ローチャートを示す。また、図17は、各工程の作業内
容を説明するためのイメージ図を示す。
【0070】ヨーレート検出装置90の組み付けにあた
っては、先ず第1工程において、ヨーレートセンサ94
を把持したブラケット96が、図17(A)に示す如
く、基板92上に組み付けられる。次に、第2工程で
は、図17(B)に示す如く、ヨーレートセンサ94の
側面とブラケット96との間のクリアランス内に、熱硬
化性樹脂98が塗布される。第3工程では、図17
(C)に示す如く、ECUケース106とECUブラケ
ット108との組み付けが行われる。第1工程及び第2
工程によりヨーレートセンサ94が組み付けられた基板
92は、ECUケース106内に収納される。
【0071】上記の工程が終了すると、次に、第4工程
において、図17(D)に示す如く、ECUブラケット
108が治具110にセットされる。治具110は、E
CU109の姿勢が車両搭載時と同じになるように、E
CUブラケット108を支持する。尚、基板92とヨー
レートセンサ94のブラケット96とは、ECUブラケ
ット108が上記の如く支持された際にヨーレートセン
サ94の支軸94b及び94cが水平となるように組み
付けられている。
【0072】上記の如く治具110にセットされたEC
U109は、第5工程で、図17(E)に示す如く、高
温槽112内で所定時間加熱される。このようにしてE
CU109が加熱されると、ヨーレートセンサ94とブ
ラケット96との間に塗布されている熱硬化性樹脂が硬
化して、ヨーレートセンサ94とブラケット96とが固
定される。この結果、ヨーレートセンサ94は、ECU
109が車両搭載姿勢とされた際に水平状態となるよう
に、ECUケース106内に把持されることになる。従
って、ECU109が、所定の姿勢で車両に搭載された
場合、ヨーレートセンサ94は、車両上で水平状態に支
持されることになる。
【0073】上記第4工程において、ECUブラケット
108は、車両に組付けられるのと同様の部位で治具1
10に支持される。従って、治具110に支持されたE
CU109の姿勢は、ブラケット96の誤差に関わら
ず、常に現実の車両搭載姿勢となる。このため、本実施
例のヨーレート検出装置90によれば、ブラケット96
の誤差の影響を受けることなく、精度良くヨーレートセ
ンサ94を水平に維持することができる。
【0074】また、本実施例のヨーレート検出装置90
にによれば、治具110を変更することで、複数の車種
毎に設定されるECUの搭載姿勢それぞれに対応する角
度でヨーレートセンサ94を支持するECU109を、
容易に実現することができる。従って、本実施例のヨー
レート検出装置90によれば、治具110のみを複数準
備することで、複数の車種に対応するECU109を、
共通の部品のみを用いて、かつ、共通の構成により実現
することができる。この点、本実施例のヨーレート検出
装置90は、コスト削減に関して優れた効果を有してい
ることになる。
【0075】図18は、本実施例の第7実施例であるヨ
ーレート検出装置120の正面図を示す。尚、図18に
おいて、上記図13に示す構成部分と同一の部分につい
ては、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施
例のヨーレート検出装置120は、ヨーレートセンサ9
4の両側面、およびそれらの側面と対向するブラケット
96の内壁に、それぞれ爪94dおよび96cを備えて
いる点に特徴を有している。
【0076】ヨーレート検出装置120においては、爪
94dと爪96cとが対向する部位に熱硬化性樹脂98
が塗布される。かかる部位に塗布された熱硬化性樹脂9
8が硬化すると、熱硬化性樹脂98が有する接着効果に
加え、爪94d及び96cが熱硬化性樹脂98内に入り
込むことによるアンカー効果を得ることができる。この
ため、本実施例のヨーレート検出装置120によれば、
上述したヨーレート検出装置90に比して、ヨーレート
センサ94とブラケット96との間に強い接着力を得る
ことができる。
【0077】図19は、本実施例の第8実施例であるヨ
ーレート検出装置130の正面図を示す。尚、図19に
おいて、上記図13及び図18に示す構成部分と同一の
部分については、同一の符号を付してその説明を省略す
る。本実施例のヨーレート検出装置130は、ヨーレー
トセンサ94の一方の側面側に、上述した爪94d及び
96cを備えていると共に、他方の側面側に、ブラシ1
32と電極134とを備えている。ブラシ132は、ヨ
ーレートセンサ94内部に収納されるヨーレート検出部
に接続されていると共に、電極134と当接している。
電極134はブラケット96に固定されており、同様に
ブラケット96に固定されているリード136と電気的
に導通している。ヨーレート検出装置130は、リード
136を介してヨーレート信号を外部に供給する。ま
た、ヨーレート検出装置130は、支軸94bの端面に
L字型の取って138を備えている。本実施例におい
て、ヨーレートセンサ94とブラケット96とは、爪9
4dと爪96cとの間に塗布される熱硬化性樹脂98、
および取って138の周囲に塗布される熱硬化性樹脂1
38により固定される。
【0078】本実施例の構成によれば、ヨーレートセン
サ94からワイヤーハーネスを引き出すことなく外部と
の接続を得ることができる。ヨーレートセンサ94から
ワイヤーハーネスが引き出されていると、ワイヤーハー
ネスによりヨーレートセンサ94の円滑な回転運動が妨
げられて、ヨーレートセンサ94が不適正な姿勢でブラ
ケット96に固定される可能性がある。これに対して、
本実施例のヨーレート検出装置130の如く、ワイヤー
ハーネスが引き出されない構成によれば、かかる不都合
を回避することができる。この点で、本実施例のヨーレ
ート検出装置130は、上記図13および図18に示す
ヨーレート検出装置90,120に比して、更に精度良
くヨーレートセンサ94を水平状態に維持し得るという
効果を有していることになる。
【0079】尚、上記第6乃至第8実施例においては、
ヨーレートセンサ94が前記請求項1記載のセンサ本体
に、ブラケット96が前記請求項1記載のセンサ支持手
段に、支軸94bおよび94cが前記請求項1記載のセ
ンサ連結手段に、熱硬化性樹脂98が前記請求項1記載
のセンサ固定手段に、それぞれ相当している。また、上
記第6乃至第8実施例においては、上記図16に示す第
4工程が前記請求項3記載の第1の工程に、上記図16
に示す第5工程が前記請求項3記載の第2の工程に、上
記図16に示す第5工程の終了後に、ECUブラケット
108を車両に固定する工程が前記請求項3記載の第3
の工程に、それぞれ相当する。更に、上記第8実施例に
おいては、ブラシ132が前記請求項6記載の第1接点
手段に、電極134が前記請求項6記載の第2接点手段
に、それぞれ相当している。
【0080】ところで、上記第6乃至第8実施例におい
ては、ヨーレートセンサ94とブラケット96とを、熱
硬化性樹脂98により固定することとしているが、本発
明はこれに限定されるものではなく、スクリューネジ等
の固定部材、或いは他の接着材等を用いることも可能で
ある。更に、上記第6乃至第8実施例においては、ヨー
レートセンサ94とブラケット96とを固定した後にE
CUブラケット108を車両に固定することとしている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、先にEC
Uブラケット108を車両に固定した後、ヨーレートセ
ンサ94とブラケット96とを固定することとしても良
い。
【0081】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、被検出体上でのセンサ支持手段の姿勢に関わらず、
被検出体上でのセンサ本体の姿勢を適正な姿勢に調整す
ることができる。従って、本発明に係る運動状態検出装
置によれば、センサ支持手段と被検出体との固定状態に
関わらず、被検出体の所定方向へ向かう運動の状態を、
精度良く検出することができる。
【0082】請求項2記載の発明によれば、センサ支持
部材を被検出体に搭載する姿勢とした状態でセンサ固定
手段を固定するだけで、センサ本体とセンサ支持部材と
の相対位置関係が適正な状態となる。従って、本発明に
係る運動状態検出装置によれば、容易かつ確実に、セン
サ本体を適正な姿勢で被検出体上に搭載することができ
る。
【0083】請求項3記載の発明によれば、センサ本体
とセンサ支持部材とが、被検出体への搭載姿勢が反映さ
れた適正な相対位置関係に固定された後、センサ支持部
材と被検出体とが固定される。従って、本発明に係る運
動状態検出装置の組み付け方法によれば、容易かつ確実
に、センサ本体を被検出体上で適正な姿勢とすることが
できる。
【0084】請求項4記載の発明によれば、先ずセンサ
支持部材と被検出体とが固定された後、センサ本体の姿
勢が適正な姿勢となるように、センサ本体とセンサ支持
部材とが固定される。従って、本発明に係る運動状態検
出装置の組み付け方法によれば、容易かつ確実に、セン
サ本体を被検出体上で適正な姿勢とすることができる。
【0085】請求項5記載の発明によれば、センサ支持
手段が被検出体上に固定される際の姿勢に合わせて、セ
ンサ本体を構成する錘と検出手段との相対位置を調整す
ることができる。従って、本発明に係る運動状態検出装
置によれば、センサ支持手段の被検出体上での姿勢に関
わらず、常に精度良く被検出体に作用する加速度を検出
することができる。
【0086】請求項6記載の発明によれば、センサ本体
とセンサ支持手段との円滑な摺動を妨げるおそれのある
ワイヤーハーネスを用いることなく、センサ本体の電気
的な接続を得ることができる。従って、本発明に係る運
動状態検出装置によれば、センサ本体とセンサ支持部材
との相対位置の決定を、容易かつ適切に行うことがで
き、優れた検出精度を確保することができる。
【0087】請求項7記載の発明によれば、加速度検出
手段から出力される信号の値から、被検出物が等速運動
状態である場合に出力される信号の値を減じることで得
られた値に基づいて加速度が演算される。このため、本
発明に係る加速度検出装置によれば、演算される加速度
の値から常に重力加速度の影響が排除されていることに
なり、被検出物に対する設置姿勢に関わらず、また経時
的な零点のドリフトにも関わらず、常に高精度な加速度
検出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である加速度検出装置の正
面断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の加速度検出装置の斜視図
である。
【図3】本発明の第1実施例の加速度検出装置の動作を
説明するための図(その1)である。
【図4】本発明の第1実施例の加速度検出装置の動作を
説明するための図(その2)である。
【図5】本発明の第2実施例である加速度検出装置の正
面断面図である。
【図6】本発明の第2実施例の加速度検出装置の斜視図
である。
【図7】本発明の第3実施例である加速度検出装置の正
面断面図である。
【図8】本発明の第4実施例である加速度検出装置の正
面断面図である。
【図9】本発明の第5実施例である加速度検出装置の正
面断面図である。
【図10】ヨーレートセンサと電子制御ユニットとの一
般的な車両配置を示す車両の正面透視図である。
【図11】図10に示すヨーレートセンサの拡大図であ
る。
【図12】図10に示す電子制御ユニットの拡大図であ
る。
【図13】本発明の第6実施例であるヨーレート検出装
置の正面図である。
【図14】本発明の第6実施例であるヨーレート検出装
置の斜視図である。
【図15】本発明の第6実施例であるヨーレート検出装
置の側面図である。
【図16】本発明の第6実施例であるヨーレート検出装
置の組み立て工程の一例を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第6実施例であるヨーレート検出装
置の組み立て工程の各工程での作業内容を説明するため
のイメージ図である。
【図18】本発明の第7実施例であるヨーレート検出装
置の正面図である。
【図19】本発明の第8実施例であるヨーレート検出装
置の正面図である。
【図20】従来の加速度検出装置の動作を説明するため
の図(その1)である。
【図21】従来の加速度検出装置の動作を説明するため
の図(その2)である。
【符号の説明】
10,30,40,50,60 加速度検出装置 12,32,42,52,62 センサハウジング 14 支軸 16,44,54 振り子 16a スリット 18,34,46,56 支持部材 18a フォトカプラ 20 固定板 34a 長孔 44a 磁石 46a リードスイッチ 54a 磁石 56a 検出コイル 64 可動子 66 板バネ 68 歪みゲージ 70 アンプ 72 コントローラ 74 キャンセルスイッチ 90,120,130 ヨーレート検出装置 92 基板 94 ヨーレートセンサ 94b,94c 支軸 96 ブラケット 98 熱硬化性樹脂 100 ワイヤーハーネス 106 ECUケース 108 ECUブラケット 109 電子制御ユニット(ECU) 110 治具 112 高温槽

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挙動量を検出するセンサ本体と、該セン
    サ本体を被検出体に固定するセンサ支持手段と、を備え
    る運動状態検出装置において、 前記センサ本体と、前記センサ支持手段とを揺動可能に
    連結するセンサ連結手段と、 前記センサ本体と前記センサ支持手段とを固定するセン
    サ固定手段と、 を備えることを特徴とする運動状態検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の運動状態検出装置におい
    て、 前記センサ連結手段は、前記センサ本体が自重により適
    正な姿勢となるように、前記センサ本体と前記センサ支
    持手段とを揺動可能に連結することを特徴とする運動状
    態検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の運動状態検出装置の組み
    付け方法であって、 前記センサ本体が、前記被検出体に搭載された状態で正
    規の姿勢となるように、前記センサ本体と前記センサ支
    持手段との相対位置を決める第1の工程と、 該第1の工程の終了後に前記センサ固定手段を固定する
    第2の工程と、 該第2の工程の終了後に前記センサ支持手段と前記被検
    出体とを固定する第3の工程と、 を備えることを特徴とする運動状態検出装置の組み付け
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の運動状態検出装置の組み
    付け方法であって、 前記センサ支持手段を前記被検出体に固定する第1の工
    程と、 該第1の工程の終了後に、前記センサ固定手段を固定す
    る第2の工程と、 を備えることを特徴とする運動状態検出装置の組み付け
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の運動状態検出装置におい
    て、 前記センサ本体が、錘と、該錘との相対位置を検出する
    検出手段とを備え、 前記センサ連結手段が、前記錘と前記検出手段とを、互
    いに独立に、ほぼ同一の軌跡で揺動し得るように、前記
    センサ支持手段に連結する連結機構を備え、 かつ、前記センサ固定手段が、前記錘および前記検出手
    段の一方を固定する固定機構を備えることを特徴とする
    運動状態検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の運動状態検出装置におい
    て、 前記センサ本体に設けられる第1接点手段と、 該第1接点手段と摺動するように前記センサ支持手段に
    設けられる第2接点手段と、 を備えることを特徴とする運動状態検出手段。
  7. 【請求項7】 所定方向に作用する加速度に応じた信号
    を出力する加速度検出手段を備え、該加速度検出手段の
    出力信号に基づいて被検出体に作用する加速度を検出す
    る加速度検出装置において、 前記被検出体が等速運動状態である時の前記加速度検出
    手段の出力信号を記憶する記憶手段と、 前記加速度検出手段の出力信号の値から、前記記憶手段
    に記憶される出力信号の値を減じた値に基づいて加速度
    を演算する加速度演算手段とを備えることを特徴とする
    運動状態検出装置。
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