JPH08210996A - X線像観察装置 - Google Patents

X線像観察装置

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JPH08210996A
JPH08210996A JP1668795A JP1668795A JPH08210996A JP H08210996 A JPH08210996 A JP H08210996A JP 1668795 A JP1668795 A JP 1668795A JP 1668795 A JP1668795 A JP 1668795A JP H08210996 A JPH08210996 A JP H08210996A
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ray
fluorescent
rays
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image
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JP1668795A
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Takeshi Ninomiya
健 二宮
Masaki Hasegawa
正樹 長谷川
Akio Yoneyama
明男 米山
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】試料表面に形成された微細孔の残膜の有無を迅
速かつ容易に判定できるX線装置を提供する。 【構成】試料1表面にX線21を照射する。発生した蛍
光X線50をゾーンプレート2とピンホール17を用い
て分光した後、光学素子4を用いて検出器5のX線受光
面上に拡大結像して、試料1表面の蛍光X線像を得る。
このX線像を制御装置14に接続された表示装置16の
ディスプレー上で観察する。 【効果】上記観察により、たとえばウエハを割ることな
く、多数の微細孔に対して微細孔底面の残膜の有無を迅
速に判定できる。さらに、観察後のウエハを製造プロセ
スに戻すことも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面分析技術に係り、特
に、ウエハ表面上の微細孔の観察に適したX線像観察装
置を提供する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の高集積化を推進するために
は、ディープサブμm以下のレベルでの微細加工技術を
確立しなければならない。たとえば、1チップの256
MbDRAMには、直径0.2μmのコンタクトホール
(微細孔)が数千万個以上形成されている。この微細孔
のうち1ヶ所でも導通不良があればデバイス不良につな
がるため、プロセス途中において、多数の微細孔のなか
から非開口の微細孔を見つけ出す計測技術、すなわち多
数の微細孔に対し底面の残留物(残膜)の有無を短時間
で判定する計測技術が必須技術とされている。
【0003】従来、この微細孔底面の残膜検出は、加工
後のウエハを割り、その断面を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察することにより行われていた。この観察方法
では、場所を特定して正確にウエハを割ることができな
い。従って、この方法で観察できる微細孔は1チップあ
たり数個であり、多数の微細孔を観察することは原理的
に不可能である。また、残膜を検出したとしても、ウエ
ハを割るため観察後のウエハを製造プロセスに戻せず、
製造プロセスへのフィードバックができないという問題
点もある。ギガビット以降の半導体集積回路素子の開発
に対して、観察場所の制限や歩留まりの低下を意味する
上記問題点は致命的である。
【0004】近年、上記問題点を解決する装置として、
微細孔内部にあるエッチピット等の構造物の観察が可能
な、高エネルギー(>100keV)電子ビームを用い
る立体構造観察装置が報告されている(1992年12
月1日付け日刊工業新聞)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記高エネルギー電子
ビームを用いる立体構造観察装置では、微細孔底面の残
膜を一様な平面としてしか観察できないため、観察結果
から残膜の有無を判定することは難しい。特に、デバイ
ス不良の主要原因である厚さ5〜50nm程度の薄膜残
留物の観測は、事実上不可能であると言ってよい。さら
に、上記の断面観察装置や立体構造観察装置は、特定の
不良個所を詳細に観察するための装置であり、多数の微
細孔の中から不良個所を探し出すための装置ではない。
以上の議論から明らかなように、上記の従来装置では残
膜自体の検出が不可能であり、非開口の微細孔を見つけ
出す計測技術にはなり得ない。
【0006】本発明の目的は、ウエハを割ることなく、
多数の微細孔の中から非開口の微細孔を迅速に見つけ出
すためのX線像観察装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、試料表面へのX線の照射手段、X線照射により発生
した蛍光X線の分光手段と結像手段、分光手段もしくは
結像手段あるいは両手段に含まれる複数の光学素子の位
置を蛍光X線のエネルギーに同期して移動可能な位置制
御手段、およびX線像の検出手段とを設けた。
【0008】
【作用】物質にX線を照射すると蛍光X線が発生する。
蛍光X線のエネルギー(波長)は元素に固有であるた
め、上記蛍光X線のエネルギー分析を行うことにより、
元素の同定、従って物質の同定を行うことができる。ま
た、蛍光X線の発生強度から物質の量を把握することも
できる。
【0009】微細孔底面の残膜からの蛍光X線を観測す
るためには、蛍光X線の観測方法が重要である。半導体
素子製造プロセスにおける主要残留物は、フォトレジス
トやSi酸化膜である。これらを同定するためには、
C、O、Si等の軽元素を検出しなければならない。X
線照射により発生したCKα線やOKα線はそのエネル
ギーが小さいため(<1keV)、蛍光X線の発生位置
と観測手段(分光手段あるいは結像手段)との間に障害
物がある場合、障害物内部を透過できず、蛍光X線の観
測は不可能である。
【0010】残膜23にX線21が照射され蛍光X線2
4、24’が発生する様子を図2に示した。低エネルギ
ー(<1keV)X線を励起光に用いる場合は、先に述
べたようにX線が物質を透過しないため、微細孔22の
真上方向から(すなわち微細孔底面を見通せる方向か
ら)X線を照射しなければならない。しかし、より大き
なエネルギーを持つX線を照射する場合は、X線の透過
能力が大きいため、(図2に示したように)物質内部を
透過して残膜23を照射することができる。残膜23に
照射されるX線21は数100μmφ程度に集光されて
いてもよいし、あるいは図2に示したように集光されて
いなくてもよい。集光X線を用いる場合には、単位面積
あたりの照射X線強度が増大するため、蛍光X線24や
24’の観測をS/Nよく行うことができる。照射X線
の集光サイズに関しては、観測視野の大きさと観測のS
/Nを考慮して、変更が可能である。
【0011】先に述べたように、主に軽元素から構成さ
れる残膜からの蛍光X線24を観測するためには、その
発生位置と観測手段との間に障害物がない方向から観測
を行われなければならない。すなわち、図2においてA
で示した領域から蛍光X線24を観測することが必要で
ある。ここで、角αは(観察すべき)微細孔の中心軸か
らの角度と定義され、微細孔22の直径2aと深さdを
用いて、tanα=(a/d)により決定される。微細
孔の代表例としてDRAMのコンタクトホールを例にと
り、この角αの推移を微細孔のアスペクト比(d/2
a)と共に図3に示した。今後の半導体素子の主流であ
る1Mb以降のDRAMに関しては、26度以内の領域
で蛍光X線24を観測することが必要である。本発明で
採用している蛍光X線の観測手段、すなわち分光手段お
よび結像手段に関しては、これら手段の一部もしくは全
部が、この角αで定義される領域内(すなわち、図2の
領域A内)に設置されるように留意している。
【0012】蛍光X線の分光手段としては、入手の簡便
さおよび取扱い易さを考慮すると、ゾーンプレートが最
適である。ゾーンプレートは、X線の分光と結像を同時
に行うことができる光学素子である。ゾーンプレート以
外にも、必要に応じて、他の分光素子、たとえば、回折
・干渉や反射を利用したX線分光素子(たとえば回折格
子や多層膜を利用した反射鏡等)が使用できることは言
うまでもない。
【0013】本発明では、試料(たとえばウエハ)にX
線を照射して発生した蛍光X線から、分光手段により特
定のエネルギーを有する蛍光X線を選択して、結像手段
を用いて、選択された蛍光X線による試料表面の拡大X
線像を検出手段上に結像する。ここで、結像手段として
は、反射鏡やゾーンプレート等任意の光学素子が使用で
きる。一方、検出手段としては、2次元的な検出能力を
持つ位置分解型検出器を用いている。具体的には、2次
元検出可能なマイクロチャネルプレート(MCP)や、
電荷結合素子(CCD)、あるいは蛍光板とTVカメラ
の組合せ等でよい。MCPやCCDでは、X線受光面上
に結像された像を電気的に容易かつ迅速に読み出すこと
ができる。また、蛍光板とTVカメラとの組合せでは、
蛍光板上の像をTVカメラで写すことができる。像拡大
率としては、観察対象である微細孔の大きさが概略1μ
m以下、および検出手段の空間分解能が10μm程度で
あることを考慮すると、10倍以上が必要である。すな
わち、検出手段上での拡大された微細孔の大きさが、検
出手段の空間分解能値に比べて大きくなるように配慮す
ることが必要である。観察可能な視野の大きさは、用い
る結像手段の有効視野や検出手段のX線受光面の大きさ
により決定される。たとえば、直径20mmφのMCP
を用いて、間隔2μmで並ぶ1μmφの微細孔を20倍
の倍率で観測したとすると、500×500=2500
00個の微細孔を一度に観察できる。より大きな間隔で
微細孔が並んでいるとしても、あるいは結像手段の有効
視野がより小さいとしても、1000〜10000個程
度の微細孔の観察が可能であろうことは容易に推測でき
る。
【0014】先に、入手の簡便さおよび取扱い易さか
ら、分光手段としてはゾーンプレートが最適であると述
べた。次に、分光手段にゾーンプレートを用いた場合の
光学系の調整方法を説明する。ゾーンプレートの焦点距
離fはf=r1 2/λで与えられる。ここで、r1はゾー
ンプレートの最内輪帯半径であり、λは蛍光X線の波長
である。この式から明らかなように、ゾーンプレートで
は、焦点距離が蛍光X線の波長(エネルギー)により変
化する(この性質のため、蛍光X線の分光ができる)。
【0015】ゾーンプレートと等価な光学系の模式図を
図4に示した。ゾーンプレート30により、X点の物体
31の像がY点に形成されている(残膜分析では、物体
31が残膜にあたる)。ゾーンプレートとX点との距離
をx、ゾーンプレートとY点との距離をyとすると、以
下の関係式が成立する。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、Mはゾーンプレートの像拡大率で
あり、M=y/xで与えられる。この関係式から明らか
なように、x一定の条件下では、蛍光X線の波長(エネ
ルギー)が変化するとゾーンプレートの像拡大率が変化
する。このことは、残膜の種類を同定するために蛍光X
線を分光すると、蛍光X線のエネルギー毎に(すなわ
ち、X線分析で同定される元素毎に)観測されるX線像
の大きさが異なることを意味する。半導体ウエハ上に
は、多数の同一パタンが形成されている。従って、エネ
ルギー毎に像拡大率が異なると、観測エネルギーを変え
た場合に同一視野が確保できなくなるため、X線像を総
合的に比較して残膜を同定することが困難になり、分析
精度が大幅に低下する。
【0018】この像拡大率の変化を防ぐためには、数1
で示した関係式から明らかなように、蛍光X線波長λ
(すなわちエネルギー)の変化に応じて、像拡大率Mが
一定となるように、xおよびyを変化させればよい。す
なわち、蛍光X線エネルギーに同期して、ゾーンプレー
トと結像点Y(実際の装置構成では、Y点にはピンホー
ル等の光学素子が設置される。詳細は実施例の項で述べ
る)の位置を変化させればよい。これ以外にも、X線検
出器上での像拡大率を一定に保ついくつかの方法が考え
られるが、詳細については実施例で述べる。各方法に共
通していることは、蛍光X線のエネルギーに同期して複
数の光学素子の位置を変化、制御することにより、分光
とX線検出器上への一定倍率での結像とを行なうことで
ある。この光学素子の位置変化、制御に関しては、位置
制御手段を用いて行う。
【0019】以上述べたように、本発明では、試料にX
線を照射して発生した蛍光X線を分光して結像すること
により、試料表面上の多数の微細孔の残膜状態を容易か
つ迅速に判定することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
【0021】<実施例1>本発明の最も基本的な実施例
を図1に示した。図では、X線21が微細孔を有する試
料1に照射されている。このX線照射により試料から発
生した蛍光X線50(図2における蛍光X線24および
24’)はゾーンプレート2により集光され、板3に設
けられたピンホール17に試料1表面のX線像が結像す
る。このX線像を光学素子4で拡大して、検出器5のX
線受光面上に再び結像させている。ここで、ゾーンプレ
ート2に関しては、作用の項で詳しく述べたように、ゾ
ーンプレート2の一部もしくは全部が図2の領域A内に
入るように設置されている(以下の実施例においても、
蛍光X線50が最初に入射する光学素子や分光素子に関
しては、この条件がみたされるように設置されているも
のとする)。また、検出器5はMCPやCCD、あるい
は蛍光板とTVカメラとの組合せ等でよい。本実施例で
は、ゾーンプレート2による結像と同時に、ゾーンプレ
ート2とピンホール17を用いて、蛍光X線50の分光
も行なっている。
【0022】ゾーンプレートは、X線のエネルギー(波
長)により焦点位置や結像位置の異なる光学素子であ
る。従って、板3の位置を光軸の方向に沿って移動させ
ることにより、光学素子4に入射するX線のエネルギー
を選択すること、すなわち蛍光X線50の分光ができ
る。分光性能を向上させるために、板3に加え、ピンホ
ール等を設けた板を必要に応じて追加できるものとす
る。板3の移動には、板3に接続された移動機構8を用
いる。
【0023】作用の項で述べたように、ゾーンプレート
を用いて蛍光X線を分光する場合、板3を動かすだけで
は、ピンホール17上に結像される試料表面のX線像の
大きさが蛍光X線のエネルギー毎に異なってしまう。こ
のような像拡大率の変化は、異なるエネルギーを持つ
(蛍光X線により形成された)X線画像の比較を困難に
し、分析精度を大幅に低下させる。先に述べたように、
この像拡大率の変化を防止するためには、すなわち像拡
大率Mを一定に保つためには、数1に示したように、λ
の変化に同期して距離xとyとを同時に変化させること
が必要である。このことは、ゾーンプレート2とピンホ
ール17すなわち板3の位置を、蛍光X線のエネルギー
に同期して変化させることに対応する。この位置制御に
関するデータは記憶装置15に(たとえば、数1のよう
な関係式で)記憶されている。制御装置14にエネルギ
ー(あるいは波長λ)を入力すると、記憶装置15のデ
ータをもとに、制御装置14でゾーンプレート2と板3
の位置が決定され、移動機構8、9を制御するコントロ
ーラ12、13に信号が送られ、ピンホール17上の像
拡大率を一定にするように、ゾーンプレート2と板3の
がX線エネルギーに対応した位置に移動する。
【0024】本実施例では、光学素子4は全反射鏡等波
長に依存しない集光特性を有する光学素子である。この
光学素子4と検出器5は同一のステージ6上に設置され
ている。ピンホール17の位置が蛍光X線50のエネル
ギーに同期して変化するため、光学素子4や検出器5の
位置も、蛍光X線のエネルギーに応じて、すなわちゾー
ンプレートと板3の移動に同期して移動、調整が必要で
ある。この位置調整には、移動機構7を用いる。以上の
装置構成により、試料1で発生した蛍光X線50を分光
して、分光された蛍光X線を用いて、検出器5のX線受
光面上に試料1表面の拡大されたX線像を結像できる。
このX線像はコントローラ10を介して制御装置14に
より読み取られ、表示装置16のディスプレー上に表示
される。また、このX線像の大きさは、蛍光X線のエネ
ルギーが変化しても変わらない。次に、本実施例におけ
る残膜検出の具体例を説明する。Si基板上のSi酸化
膜に微細孔を形成した。これを試料1に用いて、ゾーン
プレート2とピンホール17により分光されたOKα線
で、試料1表面の拡大X線像を検出器5のX線受光面上
に形成した。図5は表示装置16のディスプレー上に表
示された試料1表面のX線像である。(a)は完全開口
状態の、(b)は非開口状態の微細孔41を含む試料1
表面のX線像である。図から明らかなように、(a)で
は、微細孔底面に酸化膜が残留せずOKα線が放出され
ないため、微細孔は暗く写っている。これに対し、
(b)では、非開口の微細孔41に対しては、薄い残膜
(酸化膜)からOKα線が発生しているため、微細孔4
1は(a)程暗く写っていない。また、場合によって
は、A点のように、残膜が厚く完全な空白として観察さ
れている部分もある。
【0025】図6に示されたX線像は、酸化膜上にフォ
トレジストが塗布されている試料に対し、レジスト現像
後に得られたX線像である。(a)では、CKα線のみ
を分光してX線像を形成した。図6(a)から明らかな
ように、微細孔42は暗いため残膜はないが、微細孔4
3はやや明るく薄い残膜があることがわかる。下地酸化
膜に含まれる酸素原子からのOKα線を分光して形成し
たX線像(図6(b))では、この明暗関係が逆転して
おり、上記結論が裏付けられる。さらに、蛍光X線のエ
ネルギーに同期して、ゾーンプレート等光学素子や検出
器等の位置を変化、制御しているため、図6(a)や
(b)に示されたように、蛍光X線のエネルギーを変え
てもX線像の大きさが変化せず、分析結果の対比を容易
に行なうことができる。
【0026】本実施例によれば、試料にX線を照射して
発生した蛍光X線を分光して試料表面の拡大X線像を形
成できる。この結果、図5および図6に示したように、
X線像から多数の微細孔の残膜状態を容易かつ迅速に判
定できる。さらに、X線を用いた観察技術であるため、
観察後のウエハを製造プロセスに戻すことも可能であ
る。
【0027】<実施例2>図7に本発明の別の実施例を
示した。実施例1と同じく、X線21の照射により発生
した蛍光X線50をもとに、ゾーンプレート2により、
分光イメージでの試料1表面のX線像がピンホール17
上に結像している。このX線像をさらにゾーンプレート
60を用いて拡大して、検出器5のX線受光面上に試料
1表面の拡大X線像を結像させるシステムである。
【0028】本実施例では、後段の光学素子にもゾーン
プレート60を用いている。このため、ゾーンプレート
60および検出器5に関しても、ゾーンプレート2およ
び板3と同じく、蛍光X線のエネルギーに同期してその
位置を調整、制御することが必要である。これらの位置
設定や調整、制御に関しては、制御装置14に接続され
たコントローラ63、64で制御された移動機構61、
62を用いて行なうことができる。
【0029】本実施例に示したように、光学素子にゾー
ンプレートを用いる場合には、検出器5も含めて、全て
の光学素子を蛍光X線のエネルギーに同期して移動させ
なければならないことが多い。このために必要な位置デ
ータは記憶装置15に格納されており、制御装置14で
蛍光X線のエネルギー値を設定すると、位置データが記
憶装置15から呼び出されて、移動機構が制御される。
さらに、本実施例では、記憶装置15には試料1表面の
設計パタンデータも記憶されている。この結果、たとえ
ば、表示装置16のディスプレー上に映しだされた試料
1表面のX線像と、記憶装置15にあらかじめ入力、記
憶されている試料1表面の設計パタンとを自動的に比較
して、不良個所を瞬時に把握することが可能である。
【0030】本実施例においても、実施例1と同等の効
果を得ることができる。
【0031】以上、いくつかの実施例をもとに発明の詳
細を説明した。ここに示した実施例の組合せも本発明に
含まれることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、X線を照射して発生し
た蛍光X線を分光して、試料表面の拡大されたX線像を
形成できる。この結果、多数の微細孔の残膜の有無を迅
速かつ容易に判定でき、製造プロセスへのフィードバッ
クを迅速に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す装置構成図である。
【図2】残膜へのX線照射と発生した蛍光X線の観測方
向を示す図である。
【図3】DRAMの角αとアスペクト比を示す図であ
る。
【図4】ゾーンプレートの等価光学系を示す図である。
【図5】本発明による微細孔の観察例を示す図である。
【図6】本発明による微細孔の観察例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例を示す装置構成図である。
【符号の説明】
1…試料、2…ゾーンプレート、3…板、4…光学素
子、5…検出器、6…ステージ、7、8、9…移動機
構、10、11、12、13…コントローラ、14…制
御装置、15…記憶装置、16…表示装置、17…ピン
ホール、21…X線、22…微細孔、23…残膜、2
4、24’…蛍光X線、30…ゾーンプレート、31…
物体、32…像、41、42、43…微細孔、50…蛍
光X線、60…ゾーンプレート、61、62…移動機
構、63、64…コントローラ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料へのX線の照射手段、観察すべき微細
    孔の直径もしくは一辺の長さを2a、深さをdとした場
    合、tan(a/d)=θで定まる角度をθとすると、
    上記X線照射により発生した蛍光X線を微細孔の中心軸
    からθの範囲内で定義される領域内で観測可能な分光手
    段、蛍光X線の結像手段、分光手段もしくは結像手段あ
    るいは分光手段と結像手段に含まれる複数の光学素子の
    位置を蛍光X線のエネルギーに同期して制御する位置制
    御手段、およびX線像の2次元検出手段を備えたX線像
    観察装置。
  2. 【請求項2】試料へのX線の照射手段、X線照射により
    発生した蛍光X線を微細孔の中心軸から26度の範囲内
    で定義される領域内で観測可能な分光手段、蛍光X線の
    結像手段、分光手段もしくは結像手段あるいは分光手段
    と結像手段に含まれる複数の光学素子の位置を蛍光X線
    のエネルギーに同期して制御する位置制御手段、X線像
    の2次元検出手段を備えたX線像観察装置。
  3. 【請求項3】上記分光手段もしくは結像手段に含まれる
    光学素子がゾーンプレートである請求項1、2記載のX
    線像観察装置。
  4. 【請求項4】上記位置制御手段が、蛍光X線のエネルギ
    ー値と光学素子の特性をもとに光学素子の最適位置を計
    算して設定する機能を有する手段である請求項1から3
    記載のX線像観察装置。
  5. 【請求項5】X線の照射手段がX線を集光して照射する
    手段である請求項3、4記載のX線像観察装置。
  6. 【請求項6】試料表面のX線像から、微細孔の残膜状態
    を自動判定する手段を付加した請求項5記載のX線像観
    察装置。
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