JPH08207327A - インクシート再生型熱転写記録装置 - Google Patents

インクシート再生型熱転写記録装置

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JPH08207327A
JPH08207327A JP7017193A JP1719395A JPH08207327A JP H08207327 A JPH08207327 A JP H08207327A JP 7017193 A JP7017193 A JP 7017193A JP 1719395 A JP1719395 A JP 1719395A JP H08207327 A JPH08207327 A JP H08207327A
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JP
Japan
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ink
roller
powder
sheet
thermal transfer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7017193A
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English (en)
Inventor
Shinichi Ito
眞一 伊東
Katsuaki Umibe
勝晶 海部
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粉体インクをインク欠落部に安定して付着させ
ることができるようにする。 【構成】インクシート41のインクを選択的に加熱して
記録紙に転写し、画像を形成する画像形成手段と、回転
自在に配設された感光ローラ49と、感光ローラ49の
表面を帯電させる帯電手段と、転写後のインクシート4
1を介して、感光ローラ49に光を照射し、インク欠落
部に対応する電荷パターンを形成する光照射手段と、電
荷パターンに対応させ、あらかじめ摩擦によって帯電さ
せられた粉体インク43aをインク欠落部に付着させる
インク付着手段と、インク欠落部に付着させられた粉体
インク43aを加熱して溶融させる加熱手段とを有す
る。また、粉体インク43aは、融点の低い材料から成
る芯材を、融点の高い材料から成る外壁によって包囲す
るマイクロカプセルの構造を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクシート再生型熱
転写記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感熱転写記録方式によるプリンタ
は、小型であり、コストが低く、手軽に高画質の画像を
得ることができるので、多く使用されている。前記プリ
ンタには、記録材としてインクシートが使用され、該イ
ンクシートは、高分子樹脂製の基材(インクフィルム)
にインクを被覆することによって形成され、カートリッ
ジに収容された状態でプリンタにセットされる。
【0003】そして、サーマルヘッドを使用して、前記
インクを画像のドットに対応させて選択的に加熱する
と、画像に対応する部分のインクが記録紙に転写される
ようになっている。ところで、前記インクシートにおけ
る画像に対応しない部分のインクは、記録紙に転写され
ず基材に被覆されたまま残留する。そして、インクシー
トをすべて使用して、カートリッジ又はインクシートを
廃棄する場合、基材に被覆されたまま残留したインクも
廃棄されてしまう。したがって、プリンタのランニング
コストが高くなってしまう。
【0004】そこで、インクシートを再生可能にし、繰
り返し使用することができるようにインクシート再生装
置を備えたプリンタが提供されている。図2は従来の第
1のインクシート再生装置の概略図である。図におい
て、11は断熱インクタンク、12は該断熱インクタン
ク11内で回転させられるインクローラである。該イン
クローラ12にはヒータ13が埋設され、表面にはスパ
イラルのV字溝が形成されている。また、14は前記イ
ンクローラ12に接触させて配設され、該インクローラ
12と逆方向に回転させられるリバースローラである。
【0005】そして、前記断熱インクタンク11内には
熱可塑性のインク15が収容される。該インク15は常
温で固体状であり、前記ヒータ13によって加熱されて
溶融させられる。また、17はインクシートの基材、1
8は該基材17を介して前記リバースローラ14と対向
させて配設されたバックアッププレートである。前記構
成のインクシート再生装置において、インクローラ12
が回転させられると、溶融させられたインク15が断熱
インクタンク11から引き込まれ、インクローラ12と
リバースローラ14との接触点の近傍にインク溜(だ)
め19が形成される。このとき、前記リバースローラ1
4におけるインク溜め19と反対側の面Pには、定量の
インク15がV字溝を介して供給される。そして、前記
バックアッププレート18が下げられ、部分的にインク
が残留した基材17をリバースローラ14に接触させる
と、該リバースローラ14の表面のインク15は基材1
7に移動してインク層を形成する。
【0006】ここで、前記リバースローラ14は基材1
7の走行方向と逆方向に回転させられる。したがって、
基材17に残留したインク15は、前記リバースローラ
14の回転に伴って加えられる力と、リバースローラ1
4を介して供給されるインク15の熱とを受けて溶融さ
せられ、インク溜め19に回収される(I.Nose、
etc.:A Color Thermal Tran
sfer Printer with Recoati
ng Mechanism、SID−85 Diges
t、1985参照)。
【0007】図3は従来の第2のインクシート再生装置
の概略図である。図において、31はサーマルヘッド等
によって画像形成が終了したインクシートであり、基材
32の表面にインク層33が形成される。該インクシー
ト31は、導電性でかつ磁性の粉体インク34によって
形成されるブラシと摺動(しゅうどう)して移動させら
れる。前記粉体インク34は、多極に着磁させられた磁
石を内蔵する導電性スリーブ35によって保持され、搬
送される。
【0008】また、インクシート31の背面側に接する
ように背面電極36が配設され、該背面電極36と前記
導電性スリーブ35との間にバイアス電圧が印加され
る。そして、電荷が粉体インク34のブラシに沿って先
端方向に移動し、前記インク層33の転写部に接触した
粉体インク34又はインク層33に注入される。ここ
で、注入される電荷の量は、バイアス電圧と基材32の
静電容量との積に比例し、また、注入された電荷によっ
て、粉体インク34とインクシート31との間に静電気
力が発生させられる。
【0009】ところが、インク層33におけるインクが
残留した部分(以下「インク残留部」という。)及び粉
体インク34は導電性であるので、単に電荷の通り道に
なるだけで静電気力は発生させられず、粉体インク34
は磁気的な拘束力によって導電性スリーブ35に保持さ
れる。したがって、インク層33におけるインクが欠落
した部分(以下「インク欠落部」という。)だけに粉体
インク34を付着させて補充し、ほぼ1層から成るイン
ク層33を形成することができる。
【0010】なお、37は導電性スリーブ35の中に配
設されたマグネットローラ、38は電源、39は補充さ
れた粉体インク34を溶融するヒューザである(志村英
次著「熱溶融転写プリンタ用インクシートの新しい再生
方式」JH90、電子写真学会、1990年参照)。と
ころが、第1のインクシート再生装置においては、プリ
ンタによる印刷を開始する際に、熱容量の大きい固体状
のインク15を溶融させる必要があり、プリンタの電源
を投入した後の立上がりに時間がかかるだけでなく、印
刷を終了して電源を切った後も、インク15はしばらく
の間溶融状態を保つ。
【0011】したがって、プリンタを移動させたときに
インク15が断熱インクタンク11からこぼれてしま
う。一方、第2のインクシート再生装置においては、静
電誘導によって粉体インク34に電荷を誘起し、基材3
2に粉体インク34を付着させるようになっているの
で、該粉体インク34を導電性にする必要がある。その
ために、粉体インク34に導電性の粒子を混合させるよ
うにしているが、導電性の粒子を混合すると、カラーの
印刷を行ったときに色の彩度が低くなってしまう。
【0012】そこで、プリンタの立上がりに時間がかか
らず、カラーの印刷を行ったときに色の彩度が低くなる
ことがないインクシート再生装置が考えられる。この場
合、まず、表面が一様かつ均一に帯電させられた感光ロ
ーラの上に使用後のインクシートを重ね、該インクシー
トの上から前記感光ローラを露光して、インク欠落部に
対応させて感光ローラの表面の電荷を除去する。これに
より、インク欠落部に対応する電荷パターンが感光ロー
ラに形成される。
【0013】次に、あらかじめ摩擦によって逆極性に帯
電させられた粉体インクを前記電荷パターンに対応させ
て基材に付着させる。したがって、インク欠落部に粉体
インクが付着することになる。続いて、前記基材の上の
粉体インクを溶融させ、一様なインク層を形成する。こ
の方法によると、粉体インクを使用するので、プリンタ
の立上がりに時間がかからない。また、基材に粉体イン
クを付着させるために静電誘導を利用することなく、摩
擦によってあらかじめ帯電させられた粉体インクを使用
するので、該粉体インクに導電性の粒子をあらかじめ混
合しておく必要がない。したがって、カラーの印刷を行
ったときに色の彩度が低くなることがない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のインクシート再生装置においては、感熱転写記録方
式によるプリンタに使用されるワックス系のインクを粉
状にして粉体インクとして使用すると、温度又は湿度の
上昇と共にブロッキング性が低下し、収容容器内で粉体
インクが固まってしまう。したがって、該粉体インク塗
布工程において粉体インクをインク欠落部に付着させる
ことができなくなり、インクシートを再生することがで
きなくなってしまう。
【0015】これは、ワックス系のインクに、軟化温度
が低いワックス類のバインダが使用されていて、粉体イ
ンクが互いに接着したり、粉体インク内で凝集が生じた
りするからである。また、通常の電子写真記録装置に使
用される熱可塑性樹脂製のトナーを粉体インクとして使
用すると、ブロッキング性は向上し、粉体インク塗布工
程において粉体インクをインク欠落部に安定して付着さ
せることができるが、画像形成工程において、通常の熱
転写記録装置に使用されるサーマルヘッドではインクシ
ートのインクを十分に溶融させることができず、転写不
良が発生し、記録濃度が低くなったり、定着が不十分に
なったりする。
【0016】本発明は、前記従来のインクシート再生装
置の問題点を解決して、粉体インク塗布工程において粉
体インクをインク欠落部に安定して付着させることがで
き、画像形成工程において、記録濃度が低くなったり、
定着が不十分になったりすることがないインクシート再
生型熱転写記録装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のイ
ンクシート再生型熱転写記録装置においては、インクシ
ートのインクを選択的に加熱して記録紙に転写し、画像
を形成する画像形成手段と、回転自在に配設された感光
ローラと、該感光ローラの表面を一様にかつ均一に帯電
させる帯電手段と、転写後におけるインク欠落部及びイ
ンク残留部が形成されたインクシートを介して、前記感
光ローラに光を照射し、インク欠落部に対応する電荷パ
ターンを形成する光照射手段と、前記感光ローラの電荷
パターンに対応させ、あらかじめ摩擦によって帯電させ
られた粉体インクを静電気力によってインク欠落部に付
着させるインク付着手段と、前記インク欠落部に付着さ
せられた粉体インクを加熱して溶融させる加熱手段とを
有する。
【0018】また、前記粉体インクは、融点の低い材料
から成る芯(しん)材を、融点の高い材料から成る外壁
によって包囲するマイクロカプセルの構造を備える。
【0019】
【作用】本発明によれば、前記のようにインクシート再
生型熱転写記録装置においては、インクシートのインク
を選択的に加熱して記録紙に転写し、画像を形成する画
像形成手段と、回転自在に配設された感光ローラと、該
感光ローラの表面を一様にかつ均一に帯電させる帯電手
段と、転写後におけるインク欠落部及びインク残留部が
形成されたインクシートを介して、前記感光ローラに光
を照射し、インク欠落部に対応する電荷パターンを形成
する光照射手段と、前記感光ローラの電荷パターンに対
応させ、あらかじめ摩擦によって帯電させられた粉体イ
ンクを静電気力によってインク欠落部に付着させるイン
ク付着手段と、前記インク欠落部に付着させられた粉体
インクを加熱して溶融させる加熱手段とを有する。
【0020】また、前記粉体インクは、融点の低い材料
から成る芯材を、融点の高い材料から成る外壁によって
包囲するマイクロカプセルの構造を備える。したがっ
て、画像形成工程において、インクシートのインクを選
択的に加熱して記録紙に転写すると、インクシートには
インク欠落部及びインク残留部が形成される。また、前
記画像形成工程とほぼ同時に設定された帯電工程におい
ては、感光ローラの表面が帯電手段によって一様にかつ
均一に帯電させられる。
【0021】次に、光照射工程においては、光照射手段
の光がインクシートを介して感光ローラに一様に照射さ
れ、露光が行われる。そして、インク残留部において、
光はインクに吸収され、インク欠落部において、光はイ
ンクシートを透過して感光ローラの電荷を除去する。し
たがって、感光ローラにはインク欠落部に対応する電荷
パターンが形成される。
【0022】続いて、粉体インク塗布工程においては、
あらかじめ摩擦によって帯電させられた粉体インクは静
電気力によってインク欠落部に付着させられ、インクを
補充する。この場合、前記外壁は融点の高い材料から成
るので、ブロッキング性が向上し、収容容器内で粉体イ
ンクが固まってしまうことがない。
【0023】その結果、粉体インクをインク欠落部に安
定して付着させることができる。続いて、加熱溶融工程
において、前記インクシートが加熱手段を通過すると
き、粉体インクは基材を介して加熱され、外壁が壊さ
れ、芯材が外に現れる。この場合、外壁より芯材の方が
融点が低いので、加熱溶融工程における温度で芯材は十
分に溶融させられ、粘性が低くなる。そして、溶融させ
られた前記芯材は、境界がなくなるようにインクと混合
されて一様な厚さのインク層を形成する。このようにし
て、インクシートは再生され、記録部に搬送されて再び
使用される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例における
インクシート再生型熱転写記録装置の概略図、図4は本
発明の実施例におけるインクシート再生型熱転写記録装
置の画像形成工程図、図5は本発明の実施例におけるイ
ンクシート再生型熱転写記録装置の帯電工程図、図6は
本発明の実施例におけるインクシート再生型熱転写記録
装置の光照射工程図、図7は本発明の実施例におけるイ
ンクシート再生型熱転写記録装置の粉体インク塗布工程
図、図8は本発明の実施例におけるインクシート再生型
熱転写記録装置の加熱溶融工程図、図9は本発明の実施
例における粉体インクの概念図である。
【0025】図において、41はインクシートであり、
該インクシート41は青色の高分子フィルムから成る基
材42、及び該基材42の上に塗布されたインク43か
ら成る。なお、必要に応じて、基材41の裏側において
画像形成手段としてのサーマルヘッド45に接触する面
に滑性層を形成することもできる。前記基材42とし
て、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン
等のフィルムを使用することができる。その場合、フィ
ルムの厚さは強度及び取扱性の点から1〔μm〕以上で
あって、画像形成工程における熱伝達性の点から10
〔μm〕以下にするのが好ましい。
【0026】そして、46は記録紙であり、前記インク
シート41及び記録紙46を挟んでサーマルヘッド45
及びプラテンローラ48が配設され、両者間に一定の圧
力が加えられる。また、49は感光ローラであり、アル
ミニウム等の導電性基材49aの表面に有機系の感光層
49bを塗布して形成される。そして、53は前記感光
ローラ49と対向させて配設された帯電手段としての帯
電ローラであり、金属製の芯金に導電性のゴムを積層し
て形成される。帯電手段としては、図に示すような帯電
ローラ53のほかにコロナ放電器を使用することができ
る。
【0027】前記感光ローラ49とインクシート41と
が接触させて重ねられた箇所に、光照射手段としての光
源51が配設され、該光源51はインクシート41を介
して感光ローラ49に光を一様に照射し露光する。この
場合、前記光源51は光として可視光を発生させる。ま
た、52はインク付着手段としての粉体インク搬送ロー
ラであり、感光ローラ49に密着させられた基材42に
接触又は近接させて配設される。前記粉体インク搬送ロ
ーラ52は、収容容器57に収容された粉体インク43
aをあらかじめ摩擦によって帯電させ、静電気力によっ
て表面に付着させ、ブレード等の厚さ均一化手段54に
よって均一な厚さにして、インクシート41に搬送す
る。
【0028】そして、56は加熱手段としての加熱ロー
ラであり、金属製の中空部材に図示しないハロゲンラン
プを内蔵して形成される。加熱手段としては、このほか
にガラス、セラミック等の基材の表面にNi−P等から
成る発熱抵抗層を形成し、更にその上にTa2 5 、フ
ッ素樹脂等の保護層を形成した加熱体を使用することも
できる。また、前記加熱ローラ56と対向させて図示し
ない加圧ローラを配設し、両者によってインクシート4
1を挟むようにすることもできる。その場合、加熱ロー
ラ56の熱を粉体インク43aに効率的に伝えることが
できる。
【0029】なお、60は記録紙46を収容する紙カセ
ット、61は給紙ローラ、62は送紙ローラである。と
ころで、図9に示すように、前記粉体インク43aは、
芯材65及び該芯材65を包囲する外壁66から成り、
マイクロカプセルの構造を有する。そして、芯材65は
画像形成工程において必要な特性を満たすような融点の
低い材料によって、外壁66は粉体インク塗布工程にお
いて必要な特性を満たすような融点の高い材料によって
形成される。
【0030】すなわち、温度又は湿度の上昇と共に粉体
インク43aが互いに接着したり、粉体インク43a内
部で凝集が生じたりすることがないように、外壁66と
して融点及びガラス転移点が高いビニル系重合体、例え
ば、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル等を使用した。このようにして、ブロッキング性を
向上させ、収容容器57内で粉体インク43aが固まっ
てしまうことがないようにしている。なお、粉体インク
塗布工程において必要な帯電性能を一層向上させるため
に、外壁66にシリカ等の外添材を混入させてもよい。
【0031】一方、通常の熱転写記録装置に使用される
サーマルヘッド45によってインクシート41のインク
43を十分に溶融させることができるように、芯材65
として融点が低いカルナウバロウ、マイクロクリスタリ
ンワックス等のワックス性バインダ、低分子量ポリエチ
レン等を使用した。このようにして、画像形成工程にお
いて、転写を良好に行うことができるので、記録濃度が
低くなったり、定着が不十分になったりすることはな
い。なお、必要に応じて芯材65に顔料、染料等の色材
を混入させることができる。
【0032】マイクロカプセルの形成方法としては、噴
霧乾燥法、界面重合法、コアセルベーション法等が知ら
れており、本実施例においては粉霧乾燥法によってマイ
クロカプセルを形成した。次に、前記構成のインクシー
ト再生型熱転写記録装置の動作について説明する。
【0033】インクシート再生型熱転写記録装置の図示
しない電源が投入されると、加熱ローラ56の前記ハロ
ゲンランプが通電される。該加熱ローラ56の内部には
図示しない温度検出センサが配設されていて、該温度検
出センサが検出した温度によって、粉体インク43aの
外壁66を溶融させるのに必要な温度に加熱ローラ56
が維持される。本実施例においては、加熱ローラ56は
170〔℃〕の温度に維持される。
【0034】前記加熱ローラ56は、固体状のインク1
5(図2参照)等と比較すると熱伝達性が良好であり、
熱容量が比較的小さいので、わずかな時間で必要な温度
に達する。そして、印刷が開始されると、まず、図示し
ない駆動手段によってプラテンローラ48が矢印A方向
に回転させられる。また、紙カセット60に収容された
記録紙46が給紙ローラ61によって給紙され、送紙ロ
ーラ62によって画像形成部に送紙される。
【0035】そして、画像形成工程においてサーマルヘ
ッド45に画像信号が転送されると、サーマルヘッド4
5の各発熱部にこの画像信号に対応させて電圧が印加さ
れ、電流が供給され、各発熱部が発熱する。このとき、
サーマルヘッド45とインクシート41との間に形成さ
れる記録部において、粉体インク43aの外壁66は既
に壊されて芯材65が基材42の上に薄く固着してい
る。したがって、前記発熱部と接触したインクシート4
1のインク43は、基材42を介して加熱され溶融せら
れ、記録紙46に転写される。この場合、前記芯材65
は融点が低い材料から成るので、通常の熱転写記録装置
に使用されるサーマルヘッド45によってインクシート
41のインクを十分に溶融させることができる。
【0036】ここで、図4のように、インクシート41
において、画像部に対応し記録紙46に転写されたイン
クを43b、非画像部に対応したインクを43cで示
す。画像形成が終了した後のインクシート41にはイン
ク残留部及びインク欠落部が存在する。一方、前記画像
形成工程とほぼ同時に設定された帯電工程においては、
図5に示すように、インクシート41の走行に伴って感
光ローラ49が回転させられ、該感光ローラ49の表面
が帯電ローラ53によって一様にかつ均一に帯電させら
れる。そのために、感光ローラ49の導電性基材49a
と帯電ローラ53の芯金との間には電圧が印加される。
この電圧を制御することによって、感光ローラ49の表
面の帯電電位が制御される。
【0037】次に、図6に示すように、光照射工程にお
いては、前記光源51の光がインクシート41を介して
感光ローラ49に一様に照射され、露光が行われる。そ
して、インク残留部において、光はインク43に吸収さ
れ、インク欠落部において、光はインクシート41を透
過して感光ローラ49の電荷を除去する。したがって、
感光ローラ49にはインク欠落部に対応する電荷パター
ンが形成される。
【0038】続いて、粉体インク塗布工程においては、
前記感光ローラ49の導電性基材49aと粉体インク搬
送ローラ52との間にインク塗布バイアス電圧が形成さ
れる。このとき、粉体インク搬送ローラ52と基材42
との間には前記電荷パターンに対応する電界が形成さ
れ、電気力線が絶縁性の基材42を貫通して発生させら
れる。
【0039】その結果、図7に示すように、粉体インク
搬送ローラ52の表面において帯電させられた粉体イン
ク43aは、静電気力によって前記インク欠落部に付着
させられ、インク43を補充する。この場合、前記イン
ク塗布バイアス電圧を制御することによって、粉体イン
ク43aの量、すなわちインク43の厚さを制御するこ
とができる。そして、粉体インク塗布工程が終了する
と、基材42の表面にはインク43cと粉体インク43
aとが混在した層が形成される。
【0040】前述したように、粉体インク43aが互い
に接着したり、粉体インク43a内で凝集が生じたりす
ることがないように、外壁66としてガラス転移点が高
い材料が使用される。したがって、ブロッキング性が向
上し、収容容器57内で粉体インク43aが固まってし
まうことがない。その結果、粉体インク43aを前記イ
ンク欠落部に安定して付着させることができる。
【0041】続いて、図8に示すように、加熱溶融工程
において、前記インクシート41が加熱ローラ56を通
過するときに、粉体インク43aは基材42を介して加
熱され、外壁66が壊され、芯材65が外に現れる。前
述したように、外壁66より芯材65のほうが融点が低
いので、加熱溶融工程における温度で芯材65は十分に
溶融させられ、粘性が低くなる。そして、溶融させられ
た前記粉体インク43aの芯材65は、境界がなくなる
ようにインク43cと混合されて一様な厚さのインク4
3の層を形成する。このようにして、インクシート41
は再生され、前記記録部に搬送されて再び使用される。
【0042】そして、加熱溶融工程が完了した後、画像
形成工程が開始されるまでに、基材42の上のインク4
3は冷却されて固化する。本実施例においては、イエロ
ーインク、マゼンタインク及びシアンインクのうちの1
色だけを使用する単色のインクシート再生型熱転写記録
装置について説明しているが、イエローインク、マゼン
タインク及びシアンインクをすべて使用するインクシー
ト再生型熱転写記録装置にも適用することができる。
【0043】そして、本実施例においては、熱溶融法の
インクシート再生型熱転写記録装置について説明してい
るが、通電転写法によるインクシート再生型熱転写記録
装置にも適用することができる。また、インクシート4
1をエンドレスのものとして説明したが、給紙ロール及
び巻取ロールによってインクシートを搬送することもで
きる。
【0044】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、これらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、インクシート再生型熱転写記録装置においては、
インクシートのインクを選択的に加熱して記録紙に転写
し、画像を形成する画像形成手段と、回転自在に配設さ
れた感光ローラと、該感光ローラの表面を一様にかつ均
一に帯電させる帯電手段と、転写後におけるインク欠落
部及びインク残留部が形成されたインクシートを介し
て、前記感光ローラに光を照射し、インク欠落部に対応
する電荷パターンを形成する光照射手段と、前記感光ロ
ーラの電荷パターンに対応させ、あらかじめ摩擦によっ
て帯電させられた粉体インクを静電気力によってインク
欠落部に付着させるインク付着手段と、前記インク欠落
部に付着させられた粉体インクを加熱して溶融させる加
熱手段とを有する。
【0046】また、前記粉体インクは、融点の低い材料
から成る芯材を、融点の高い材料から成る外壁によって
包囲するマイクロカプセルの構造を備える。したがっ
て、前記外壁が融点の高い材料から成るので、ブロッキ
ング性が向上し、収容容器内で粉体インクが固まってし
まうことがない。その結果、粉体インク塗布工程におい
て、粉体インクをインク欠落部に安定して付着させるこ
とができる。
【0047】また、外壁より芯材のほうが融点が低いの
で、加熱溶融工程における温度で芯材は十分に溶融させ
られ、粘性が低くなる。したがって、画像形成工程にお
いて、通常の熱転写記録装置に使用されるサーマルヘッ
ドによってインクシートのインクを十分に溶融させるこ
とができる。したがって、記録濃度が低くなったり、定
着が不十分になったりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるインクシート再生型熱
転写記録装置の概略図である。
【図2】従来の第1のインクシート再生装置の概略図で
ある。
【図3】従来の第2のインクシート再生装置の概略図で
ある。
【図4】本発明の実施例におけるインクシート再生型熱
転写記録装置の画像形成工程図である。
【図5】本発明の実施例におけるインクシート再生型熱
転写記録装置の帯電工程図である。
【図6】本発明の実施例におけるインクシート再生型熱
転写記録装置の光照射工程図である。
【図7】本発明の実施例におけるインクシート再生型熱
転写記録装置の粉体インク塗布工程図である。
【図8】本発明の実施例におけるインクシート再生型熱
転写記録装置の加熱溶融工程図である。
【図9】本発明の実施例における粉体インクの概念図で
ある。
【符号の説明】
41 インクシート 43 インク 43a 粉体インク 45 サーマルヘッド 46 記録紙 49 感光ローラ 51 光源 52 粉体インク搬送ローラ 53 帯電ローラ 56 加熱ローラ 65 芯材 66 外壁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)インクシートのインクを選択的に
    加熱して記録紙に転写し、画像を形成する画像形成手段
    と、(b)回転自在に配設された感光ローラと、(c)
    該感光ローラの表面を一様にかつ均一に帯電させる帯電
    手段と、(d)転写後におけるインク欠落部及びインク
    残留部が形成されたインクシートを介して、前記感光ロ
    ーラに光を照射し、インク欠落部に対応する電荷パター
    ンを形成する光照射手段と、(e)前記感光ローラの電
    荷パターンに対応させ、あらかじめ摩擦によって帯電さ
    せられた粉体インクを静電気力によってインク欠落部に
    付着させるインク付着手段と、(f)前記インク欠落部
    に付着させられた粉体インクを加熱して溶融させる加熱
    手段とを有するとともに、(g)前記粉体インクは、融
    点の低い材料から成る芯材を、融点の高い材料から成る
    外壁によって包囲するマイクロカプセルの構造を備える
    ことを特徴とするインクシート再生型熱転写記録装置。
  2. 【請求項2】 前記芯材はワックス性バインダから成
    り、前記外壁はビニル系重合体から成る請求項1に記載
    のインクシート再生型熱転写記録装置。
JP7017193A 1995-02-03 1995-02-03 インクシート再生型熱転写記録装置 Withdrawn JPH08207327A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012512065A (ja) * 2008-12-17 2012-05-31 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 基体を印刷する印刷機及び印刷方法

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