JPH0820725A - 事務機用半導電性シリコーンゴム部材 - Google Patents

事務機用半導電性シリコーンゴム部材

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JPH0820725A
JPH0820725A JP18096594A JP18096594A JPH0820725A JP H0820725 A JPH0820725 A JP H0820725A JP 18096594 A JP18096594 A JP 18096594A JP 18096594 A JP18096594 A JP 18096594A JP H0820725 A JPH0820725 A JP H0820725A
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Tsutomu Nakamura
中村  勉
Masaharu Takahashi
政晴 高橋
Tomiyoshi Tsuchida
富義 土田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 組成物が (A)下記平均組成式(1)で示され、脂肪族不飽和基
を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン100
重量部、 R1 nSiO(4-n)/2 …(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1
価炭化水素基であり、nは1.98〜2.02の正数で
ある。) (B)比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ
粉末5〜70重量部、 (C)亜鉛華30〜700重量部、 (D)導電性カーボンブラック0〜50重量部、 (E)硬化剤を上記(A)成分を硬化させ得る量を含有
することを特徴とする事務機用半導電性シリコーンゴム
部材。 【効果】 高電圧下における長期の使用に耐え得る事務
機用のロールやベルト等の半導電性シリコーンゴム部
材、特に1×103〜1×1012Ω・cmの固有抵抗値
に設定された帯電ロール、転写ロール、現像ロールなど
として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コピー機やファクシミ
リ等の事務機用のロール及びベルト、特に1×103
1×1012Ω・cmの固有抵抗値に設定された帯電ロー
ル、転写ロール、現像ロール等の半導電性シリコーンゴ
ムロール及び半導電性シリコーンゴムベルト等に特に有
用な事務機用半導電性シリコーンゴム部材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】事務機
用途のゴム材料の1つとしてロール材があるが、現在ゴ
ム材料としては、シリコーンゴムをはじめとしてウレタ
ンエラストマー、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム等
の様々な材料が使用され、またこれらの複合材料も提案
されている。これらゴム材料は、電気的な絶縁用材料と
して、或いは静電気防止や電気導通路の目的で導電化材
を配合した導電性材料として様々な用途に用いられてき
たが、近年においては、特に1×103〜1×1012Ω
・cmの中抵抗領域の半導電性材料が複写機などのロー
ル材料に使用されるようになってきた。
【0003】半導電性ロール材料は、使用環境のほとん
どでゴム材料自身の抵抗値により流れる電流をコントロ
ールするために、例えば転写能力等の目的を持つため
に、その抵抗値の安定性が非常に重要となっている。ま
た、ロール材料に流れる電流値を安定化するために、更
にはOPC上に電荷を有効に与えるために、300V〜
10KVの電圧をかけることが多い。
【0004】しかしながら、このような高電圧下の使用
環境において、半導電性ロール材料のほとんどが耐電圧
特性が十分とはいえず、長時間使用していると設定した
抵抗値からはずれてしまうという問題があり、特に高電
圧になればなるほど、また電流を流せば流すほどこの欠
点が顕著に現れてしまう。
【0005】本発明は上記事情を改善するためになされ
たもので、亜鉛華(ZnO)が高い割合で混入されてい
るシリコーンゴムをロール材料に使用することにより、
高電圧下などに使用されるロールやベルト等の抵抗値を
安定化し、高電圧下における長期の使用に耐え得る半導
電性シリコーンゴムロール及び半導電性シリコーンゴム
ベルト等の事務機用半導電性シリコーンゴム部材を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、シリコー
ンゴムに、亜鉛華(ZnO)が高い割合で混入されてい
るシリコーンゴムをロールやベルト等の事務機用材料に
使用し、ロールやベルト表面に亜鉛華が多量に存在する
ことで、高電圧下で抵抗値変化に対し安定であり、長期
の使用に耐え得る事務機用の半導電性シリコーンゴムロ
ールや半導電性シリコーンゴムベルトが得られることを
知見した。
【0007】即ち、上記平均組成式(1)で示されるオ
ルガノポリシロキサン、比表面積が50m2/g以上の
補強性シリカ粉末、亜鉛華、更に必要により導電性カー
ボンブラックを配合したシリコーンゴム組成物は、有機
過酸化物又はオルガノハイドロジェンポリシロキサン/
白金系触媒でも、また有機過酸化物触媒とオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン/白金系触媒との併用系でも
硬化し得、その成形、硬化物はロールやベルト表面に亜
鉛華が多量に存在することによって、高電圧下で使用さ
れる事務機用半導電性部材の抵抗値変化が少なく、長期
の使用に耐え得ることができ、事務機用のロールやベル
トに最適であることを知見し、本発明をなすに至った。
【0008】従って、本発明は、半導電性シリコーンゴ
ム組成物を硬化してなる固有抵抗値が1×103〜1×
1012Ω・cmの事務機用半導電性シリコーンゴム部材
おいて、上記組成物が(A)下記平均組成式(1)で示
され、脂肪族不飽和基を少なくとも2個有するオルガノ
ポリシロキサン100重量部、 R1 nSiO(4-n)/2 …(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1
価炭化水素基であり、nは1.98〜2.02の正数で
ある。) (B)比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ
粉末5〜70重量部、(C)亜鉛華30〜700重量
部、(D)導電性カーボンブラック0〜50重量部、
(E)硬化剤を上記(A)成分を硬化させ得る量を含有
することを特徴とする事務機用半導電性シリコーンゴム
部材を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明に係るシリコーンゴム組成物の第1必須成分のオルガ
ノポリシロキサンは、下記平均組成式(1)で示される
ものである。
【0010】 R1 nSiO(4-n)/2 …(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1
価炭化水素基であり、nは1.98〜2.02の正数で
ある。)
【0011】ここで、上記式中、R1はメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、
ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル
基、トリル基等のアリール基、またはこれらの基の炭素
原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原
子、シアノ基などで置換されたクロロメチル基、トリフ
ルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択され
る、同一又は異種の好ましくは炭素数1〜10、より好
ましくは炭素数1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素
基である。この場合R1は脂肪族不飽和基(アルケニル
基)を少なくとも2個有していることが必要であるが、
1中の脂肪族不飽和基の含有量は0.001〜20モ
ル%、特に0.025〜5モル%であることが望まし
い。また、nは1.98〜2.02の正数である。上記
式(1)のオルガノポリシロキサンは基本的には直鎖状
であることが好ましいが、分子構造の異なる1種又は2
種以上の混合物であってもよい。
【0012】更に、上記オルガノポリシロキサンは平均
重合度が100〜10,000、特に3,000〜8,
000であることが好ましい。
【0013】次に、シリコーンゴム組成物を構成する第
2必須成分の補強性シリカ粉末は、機械的強度の優れた
シリコーンゴムを得るために必須とされるものである
が、この目的のためには比表面積が50m2/g以上、
好ましくは100〜300m2/gである必要がある。
比表面積が50m2/gに満たないと硬化物の機械的強
度が低くなってしまう。
【0014】このような補強性シリカ粉末としては、例
えば煙霧質シリカ、沈降シリカ等が挙げられ、またこれ
らの表面をクロルシランやヘキサメチルジシラザンなど
で疎水化したものも好適に用いられる。
【0015】補強性シリカ粉末の添加量は、第1成分の
オルガノポリシロキサン100部に対して5〜70部、
特に10〜50部とすることが好ましく、5部未満では
添加量が少なすぎて補強効果が得られない場合があり、
70部を超えると加工性が悪くなり、また、機械的強度
が低下してしまう場合がある。
【0016】本発明では、第3必須成分として亜鉛華
(ZnO)を添加する。亜鉛華は、通常知られているも
のでよく、例えば亜鉛華1号、亜鉛華2号、亜鉛華3号
(三菱金属(株)製及び本荘ケミカル(株)製)等が例
示されるが、導電性の亜鉛華が好ましい。
【0017】導電性亜鉛華としては絶縁体の亜鉛華を真
空にて高温仮焼し、導電性を増したもの、更に亜鉛華に
酸化アルミを固溶させて導電性亜鉛華とした製品、具体
的には導電性亜鉛華No.1、導電性亜鉛華No.2、
導電性亜鉛華FX(いずれも本荘ケミカル(株)製)等
があるが、アルミニウムをドープさせた上記の導電性亜
鉛華が特に好ましい。
【0018】その添加量は第1成分のオルガノポリシロ
キサン100部に対して30〜700部、望ましくは1
00〜400部が好適であり、そのゴム部材の要求され
た物性に影響を及ぼさない程度に最大量を添加するのが
よい。添加量が30部に満たないとゴム部材表面に十分
な亜鉛華が現れず、目的の効果が認められない場合があ
り、700部を超えると配合が著しく困難となり、また
物理的(機械的)特性が低下する場合がある。なお、導
電性亜鉛華の配合量が400部を超えると配合性が悪く
なり、コンパウンドにまとまらない場合があるが、配合
が困難な場合は第1成分のオルガノポリシロキサンの低
重合度(平均重合度1,000以下)のオイルを適宜量
加えてもよい。
【0019】本発明に係るシリコーンゴム組成物の第4
成分である導電性カーボンブラックは、目的とする体積
抵抗値に調整するために好適な任意成分であり、特に限
定されるものではなく、通常シリコーンゴム組成物に配
合されるものを使用することができる。具体的にはアセ
チレンブラック、コンダクティブファーネスブラック
(CF)、スーパーコンダクティブファーネスブラック
(SCF)、エクストラコンダクティブファーネスブラ
ック(XCF)、コンダクティブチャンネルブラック
(CC)、1500℃程度の高温で熱処理されたファー
ネスブラックやチャンネルブラック等を挙げることがで
きる。
【0020】アセチレンブラックの具体例として、電化
アセチレンブラック(電気化学社製)、シャウニガンア
セチレンブラック(シャウニガンケミカル社製)、コン
ダクティブファーネスブラックの具体例として、コンチ
ネックスCF(コンチネンタルカーボン社製)、バルカ
ンC(キャボット社製)、スーパーコンダクティブファ
ーネスブラックの具体例として、コンチネックスSCF
(コンチネンタルカーボン社製)、バルカンSC(キャ
ボット社製)、エクストラコンダクティブファーネスブ
ラックの具体例として、旭HS−500(旭カーボン社
製)、バルカンXC−72(キャボット社製)、コンダ
クティブチャンネルブラックとしては、コウラックスL
(デグッサ社製)が例示される。また、ファーネスブラ
ックの1種であるケッチェンブラックEC及びケッチェ
ンブラックEC−600JD(ケッチェンブラックイン
ターナショナル社製)を用いることもできる。
【0021】なお、これらのうちでは、アセチレンブラ
ックが不純物含有量が少ない上、発達した二次ストラク
チャー構造を有することから導電性に優れており、本発
明において特に好適に用いられる。また、その卓越した
比表面積から低充填量でも優れた導電性を示すケッチェ
ンブラックECやケッチェンブラックEC−600JD
なども好ましく使用できる。
【0022】上記導電性カーボンブラックの添加量は第
1成分のオルガノポリシロキサン100部に対して0〜
50部、特に1〜10部とすることが好ましい。50部
を超えると得られる部材の電気抵抗が102Ω以下にな
る可能性があり、目的とする半導電領域とはならないこ
とがある。
【0023】また、亜鉛華が導電性でない場合、半導電
性を付与するため、導電性カーボンブラックは1〜50
部が必須成分となる。
【0024】本発明において第5必須成分の硬化剤とし
ては既知のオルガノハイドロジェンポリシロキサン/白
金系触媒(付加反応用硬化剤)又は有機過酸化物触媒を
使用し得る。
【0025】白金系触媒としては公知のものが使用で
き、具体的には白金元素単体、白金化合物、白金複合
体、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アル
デヒド化合物、エーテル化合物、各種オレフィン類との
コンプレックスなどが例示される。白金系触媒の添加量
は、第1成分のオルガノポリシロキサンに対し白金原子
として1〜2,000ppmの範囲とすること望まし
い。
【0026】一方、オルガノハイドロジェンポリシロキ
サンは、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよ
いが、重合度が300以下のものが好ましく、ジメチル
ハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたジオルガノ
ポリシロキサン、ジメチルシロキサン単位とメチルハイ
ドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ
単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシロキサン
単位(H(CH32SiO0.5単位)とSiO2単位とか
らなる低粘度流体、1,3,5,7−テトラハイドロジ
ェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェ
ン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル
−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサ
ンなどが例示される。
【0027】この硬化剤としてのオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの添加量は、第1成分のオルガノポリ
シロキサンの脂肪族不飽和基(アルケニル基)に対し
て、珪素原子に直結した水素原子が50〜500モル%
となる割合で用いられることが望ましい。
【0028】また、有機過酸化物触媒としては、例えば
ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイ
ド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾ
エートなどが挙げられる。有機過酸化物触媒の添加量は
第1成分のオルガノポリシロキサン100部に対して
0.1〜5部とすればよい。
【0029】本発明に係るシリコーンゴム組成物には、
上記必須成分に加え、任意成分として本発明の効果を妨
げない範囲で必要に応じ、酸化チタン等の他の無機材
料、増量剤としてシリコーンゴムパウダー、ベンガラ、
粉砕石英、炭酸カルシウムなどを添加してもよい。更に
はスポンジを成形するための無機、有機の発泡剤を添加
してもよい。この発泡剤としてはアゾビスイソブチロニ
トリル、ジニトロペンタメチレンテトラミン、ベンゼン
スルフォンヒドラジドアゾジカルボンアミドなどが例示
され、その添加量はシリコーンゴムコンパウンド100
部に対し1〜10部の範囲が好適である。
【0030】このように本発明組成物に発泡剤を添加す
ると、スポンジ状のシリコーンゴムを得ることができ
る。
【0031】また、本発明組成物には必要に応じて着色
剤、耐熱性向上剤などの各種添加剤や反応制御剤、離型
剤或いは充填剤用分散剤などを添加することは任意とさ
れるが、この充填剤用分散剤として使用されるジフェニ
ルシランジオール、各種アルコキシシラン、カーボンフ
ァンクショナルシラン、シラノール基含有低分子量シロ
キサンなどは本発明の効果を損なわないように最小限の
添加量に止めることが好ましい。
【0032】更に、本発明のシリコーンゴム組成物を難
燃性、耐火性にするために、白金含有材料、白金化合物
と二酸化チタン、白金と炭酸マンガン、白金とγ−Fe
23、フェライト、マイカ、ガラス繊維、ガラスフレー
クなどの公知の添加剤を添加してもよい。
【0033】本発明に係るシリコーンゴム組成物は、上
記した成分を2本ロール、バンバリーミキサー、ドウミ
キサー(ニーダー)などのゴム混練り機を用いて均一に
混合して、必要に応じ加熱処理を施すことにより得るこ
とができるが、この場合、例えば第1成分のオルガノポ
リシロキサン、第2成分の補強性シリカ粉末を予め混合
してベースコンパウンドを調整しておき、これに第3成
分の亜鉛華、第4成分の導電性カーボンブラックを第1
成分のオルガノポリシロキサンに予め混合して三本ロー
ル処理し、分散したものを混合して調製してもよく、更
に第5成分の硬化剤を添加、混合しても差し支えない。
【0034】この場合、亜鉛華は、均一に分散させるた
めに三本ロール処理することが好ましい。分散性のよく
ないものはある部分の抵抗値が周囲の抵抗値と異なって
しまい、複写機画像上の白抜けや、印字むらにつながっ
てしまうおそれがある。
【0035】このようにして得られたシリコーンゴム組
成物は、ロールの芯金上やベルト基材上に被覆積層さ
れ、次いで硬化される。硬化はプレス加硫、常圧熱気加
硫(HAV)、スチーム加硫(CV)等の通常行われて
いるシリコーンゴムの加硫方法が用いられ、80〜40
0℃、30秒〜5時間程度で行うことができる。
【0036】この場合、芯金やベルト基材等とシリコー
ンゴムを接着させるため、プライマーや接着剤を用いる
ことが好ましい。
【0037】なお、ロール芯金やベルト基材などに被覆
されるシリコーンゴム層の厚さは適宜選定されるが、通
常0.2〜20mm、特に1〜6mmである。
【0038】
【発明の効果】本発明の事務機用半導電性シリコーンゴ
ム部材は、亜鉛華(ZnO)が高い割合で混入されてい
るシリコーンゴムを使用したことにより、高電圧下など
に使用されるゴムの材料固有の抵抗値変化に対し安定化
され、高電圧下における長期の使用に耐え得る事務機用
のロールやベルト等の半導電性シリコーンゴム部材、特
に1×103〜1×1012Ω・cmの固有抵抗値に設定
された帯電ロール、転写ロール、現像ロールなどとして
用いられる。
【0039】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0040】〔実施例1〕ジメチルシロキサン単位9
9.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.1
5モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モ
ル%からなり、平均重合度が約5,000であるゴム状
オルガノポリシロキサン100部に、分散剤としてジフ
ェニルシランジオール3部、末端シラノール基ジメチル
ポリシロキサン(重合度n=10)4部及び比表面積が
200m2/gである処理シリカ(日本アエロジル
(株)製)30部をニーダーにて添加、混練りし、16
0℃で2時間熱処理してベースコンパウンドを作製し
た。
【0041】上記ベースコンパウンド100部に亜鉛華
3号(本荘ケミカル(株)製)50部、デンカアセチレ
ンブラック(電気化学工業(株)製)6部を加圧ニーダ
ーで混練りした後、三本ロールにて均一に分散させてコ
ンパウンドを作製した。
【0042】上記コンパウンドに硬化剤として2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン2部を混練りし、直径10mmの芯金上に直径20m
mのロール(肉厚5mm)を製造した。成型温度は16
5℃/10分、成型圧力は30kgf/cm2であっ
た。
【0043】〔実施例2〜6、比較例1〜2〕実施例1
と同様にして表1に示す配合割合でロールを製造した。
但し、ベースコンパウンドは全て同じであり、カーボン
ブラックはデンカアセチレンブラック、亜鉛華は亜鉛華
3号、有機過酸化物は2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、導電性亜鉛華は導
電性亜鉛華FX(本荘ケミカル(株)製)を用いた。
【0044】また、加硫方法でメチルハイドロジェンシ
ロキサン/白金は、コンパウンド100部に対して塩化
白金酸のアルコール溶液(白金量1.0%)0.5g、
SiH量0.005モル%のメチルハイドロジェンポリ
シロキサン1.2部を用いた。
【0045】得られたシリコーンゴムロールを200℃
/4時間でポストキュアーしたものについて、図1に示
すようにロール1をガラスエポキシ基板Bに置いた白金
電極板A上に置き、電極板A上を10mmずつ前後に動
かしながら、交流50Hzにおいてロール1の芯金2−
白金電極板A間に4KV/10min通電後、シリコー
ンゴムの抵抗値を測定し、その変化の割合を計算した。
なお、ロール1の抵抗値は、図2のような電極3にロー
ル1を接触させ、電極3と芯金2との間の電気特性を測
定した。測定電圧は100V、測定器4は(株)アドバ
ンテストデジタル超抵抗計R8340を用いた。結果を
表1に示す。
【0046】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】半導電性シリコーンゴムロールに高電圧を付与
する装置を示す斜視図である。
【図2】同シリコーンゴムロールの抵抗を測定する装置
の平面図である。
【符号の説明】
1 ロール 2 芯金 3 電極 4 測定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 1/00 A 7244−5L 1/24 Z (72)発明者 高橋 政晴 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 土田 富義 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導電性シリコーンゴム組成物を硬化し
    てなる固有抵抗値が1×103〜1×1012Ω・cmの
    事務機用半導電性シリコーンゴム部材おいて、上記組成
    物が(A)下記平均組成式(1)で示され、脂肪族不飽
    和基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン1
    00重量部、 R1 nSiO(4-n)/2 …(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1
    価炭化水素基であり、nは1.98〜2.02の正数で
    ある。) (B)比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ
    粉末5〜70重量部、(C)亜鉛華30〜700重量
    部、(D)導電性カーボンブラック0〜50重量部、
    (E)硬化剤を上記(A)成分を硬化させ得る量を含有
    することを特徴とする事務機用半導電性シリコーンゴム
    部材。
  2. 【請求項2】 亜鉛華がアルミニウムをドープした導電
    性亜鉛華である請求項1記載の事務機用半導電性シリコ
    ーンゴム部材。
  3. 【請求項3】 半導電性シリコーンゴム部材が半導電性
    シリコーンゴムロール又は半導電性シリコーンゴムベル
    トである請求項1又は2記載の事務機用半導電性シリコ
    ーンゴム部材。
JP18096594A 1994-07-08 1994-07-08 事務機用半導電性シリコーンゴム部材 Expired - Fee Related JP3158879B2 (ja)

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