JPH08200424A - 液圧緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

液圧緩衝器のバルブ構造

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JPH08200424A
JPH08200424A JP803895A JP803895A JPH08200424A JP H08200424 A JPH08200424 A JP H08200424A JP 803895 A JP803895 A JP 803895A JP 803895 A JP803895 A JP 803895A JP H08200424 A JPH08200424 A JP H08200424A
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valve
valve body
shock absorber
hydraulic shock
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Chiharu Nakazawa
千春 中澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低ピストンスピード域における減衰力を低下
させることなく高ピストンスピード域における減衰力特
性だけを低下させ、これにより、車両として、ハーシュ
ネス等の高周波振動を低減させることができる液圧緩衝
器のバルブ構造の提供。 【構成】 段部11bを有する基端に撓み支点決定用ワ
ッシャ12を有していてリザーバ室C側から下部室B方
向へベースボディ10の軸心穴10aを貫通して軸方向
摺動自在に挿通され軸部材11と、ベースボディ10の
リザーバ室C側端面内周部に形成された挟持端面10j
と撓み支点決定用ワッシャ12との間に内周縁部を挟持
固定されていて内側連通孔10bをリザーバ室C側から
開閉自在に閉塞する圧側ディスクバルブ13と、ベース
ボディ10の下部室B側に突出する軸部材11に圧入さ
れていて軸部材11を所定の力で下部室B側へ摺動する
方向に弾性的に押圧付勢するプッシュナット17と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液圧緩衝器のバルブ構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液圧緩衝器のバルブ構造として
は、例えば、実開平2−146241号公報に記載の
「液圧緩衝器の底部構造」、および、実開昭59−32
743号公報に記載の「油圧緩衝器のベースバルブ構
造」が知られている。
【0003】まず、実開平2−146241号公報に記
載の「液圧緩衝器の底部構造」は、図8示すように、ピ
ストンで画成されたシリンダ21の下部室Bとリザーバ
室Cとの間を画成すると共に液圧緩衝器の行程時に2室
B−C間で発生する液圧差に基づいて流体が流通する圧
側流通孔22と伸側流通孔23とが形成されたベースボ
ディ24と、基端の頭部26a側に撓み支点決定用ワッ
シャ25を有していてリザーバ室C側から下部室B方向
へベースボディ24の軸心穴24aを貫通して挿通され
た締結ボルト26と、ベースボディ24のリザーバ室C
側端面内周部に形成された挟持端面24bと撓み支点決
定用ワッシャ25との間に内周縁部を挟持固定されてい
て圧側流通孔22をリザーバ室C側から開閉自在に閉塞
する圧側ディスクバルブ27と、ベースボディ24の下
部室B側端面内周部に形成された挟持端面24cと撓み
支点決定用ワッシャ28との間に内周縁部を挟持固定さ
れていて伸側流通孔23を下部室B側から開閉自在に閉
塞する伸側ディスクバルブ29と、を備え、ベースボデ
ィ24の下部室B側に突出する締結ボルト26にナット
30を螺合して締結することにより両ディスクバルブ2
7,29の内周側を所定の押圧力で挟持固定した構造と
なっていた。
【0004】また、実開昭59−32743号公報に記
載の「油圧緩衝器のベースバルブ構造」では、締結ボル
ト・ナットの締結に代えて、軸部材の先端筒部をかしめ
ることにより両ディスクバルブの内周側を所定の押圧力
で挟持固定するようにしたものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の液圧緩衝器のベースバルブ構造にあって
は、圧側ディスクバルブ27の撓みが、撓み支点決定用
ワッシャ25の外径部であるY−Y点を支点として行な
われることから、圧側ディスクバルブ27の開弁度が大
きくなるにつれて撓み剛性が高くなり、このため、図7
の点線で示すように、高ピストンスピード域においては
必要以上に減衰力特性が高くなる傾向にあることから、
車両としてハーシュネス等の高周波振動が大きくなると
いう問題点があった。
【0006】また、ディスクバルブの締結固定に締結ボ
ルト26とナット30を用いるタイプにあっては、ねじ
加工を必要とすることから加工コストが高くつき、ま
た、かしめによる締結タイプにあっては、かしめ荷重が
高いことから、高荷重のプレス機を必要とし、このた
め、設備投資額が大きくなってコストアップにつながる
という問題点があった。
【0007】本発明は、上述のような従来の問題に着目
してなされたもので、低ピストンスピード域における減
衰力を低下させることなく高ピストンスピード域におけ
る減衰力特性だけを低下させ、これにより、車両とし
て、ハーシュネス等の高周波振動を低減させることがで
きる液圧緩衝器のバルブ構造を提供することを第1の目
的とし、さらに、締結手段に関するコストを低減化する
ことを第2の目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述のような第1の目的
を達成するために本発明請求項1記載の液圧緩衝器のバ
ルブ構造では、2室間を画成すると共に液圧緩衝器の行
程時に2室間で発生する液圧差に基づいて流体が流通す
る流通孔および軸心穴が形成されたバルブボディと、該
バルブボディの軸心穴に軸方向抜き差し自在に挿通さ
れ、差し込み側には前記バルブボディの軸心穴より大径
の段部を有する軸部材と、該軸部材の段部と前記バルブ
ボディとの間に撓み支点となる環状段部を介して内周縁
部が挟持固定されていて常時は流通孔を閉塞するディス
クバルブと、前記バルブボディと前記軸部材相互間に設
けられていて軸部材を抜け方向に付勢した時に該軸部材
を差し込み方向に弾性的に付勢する弾性支持部材と、を
備えた手段とした。
【0009】また、請求項2記載の液圧緩衝器のバルブ
構造では、弾性支持部材が、軸部材先端部に螺合された
ナットと該ナットとバルブボディとの間に圧縮状態で介
装されたコイルスプリングとで構成されている手段とし
た。
【0010】また、請求項3記載の液圧緩衝器のバルブ
構造では、弾性支持部材が、軸部材先端部に螺合された
ナットと該ナットとバルブボディとの間に圧縮状態で介
装された波形ワッシャとで構成されている手段としたま
た、請求項4記載の液圧緩衝器のバルブ構造では、上述
の第2の目的を達成するために、弾性支持部材が、環状
板の中心孔から放射方向に伸びる複数のスリットによっ
て複数の舌片を形成し、該舌片を全て同一方向に折り曲
げ起立させて円錐状の起立舌片を形成したプッシュナッ
トで構成され、該プッシュナットの中心孔を軸部材の先
端部外周に所定の圧力で圧入して各起立舌片の先端を軸
部材の外周に係合させて固定した手段とした。
【0011】また、請求項5記載の液圧緩衝器のバルブ
構造では、バルブボディは、ベースバルブ部として液圧
緩衝器のシリンダ底部に固定され、軸部材が摺動自在と
なっている手段とした。
【0012】
【作用】本発明請求項1記載の液圧緩衝器のバルブ構造
では、上述のように構成されるので、液圧緩衝器の行程
に基づく差圧が発生するとディスクバルブが撓み流通孔
が開口するようになっており、この発生差圧が小さい低
ピストンスピード域においては、弾性支持部材の付勢力
により、軸部材が差し込み方向へ所定の力で押圧付勢さ
れていて、ディスクバルブの内周部が撓み支点決定用環
状段部とバルブボディとの間に所定の力で挟持固定され
た状態に維持されているため、支点決定用環状段部の外
周縁部を支点としてディスクバルブが撓むことになる
が、発生差圧が大きくなる高ピストンスピード域におい
ては、差圧により弾性支持部材の付勢力に抗して軸部材
が差し込み方向とは逆方向へ押し戻されるため、差圧の
大きさに応じてディスクバルブの内周固定部の挟持力が
次第に低下して固定部に隙間が形成された状態となるも
ので、このような状態においては、支点決定用環状段部
の外周縁部とディスクバルブの内径上縁部とを支点とし
てディスクバルブが撓むようになることから、ディスク
バルブの撓み量が小さくても必要開口面積を得ることが
でき、即ち、開弁抵抗が低下して発生減衰力特性を低下
させる方向に変化することになる。
【0013】また、請求項4記載の液圧緩衝器のバルブ
構造では、弾性支持部材を構成するプッシュナットの中
心孔を軸部材の先端部外周に所定の圧力で圧入するだけ
で、弾性支持部材の装着固定を完了させることができ
る。即ち、締結手段を構成する軸部材とプッシュナット
は、ねじ加工を必要とせず、また、小さな圧入荷重で装
着することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。まず、実施例の構成を説明する。
【0015】図2は、本発明実施例の液圧緩衝器のバル
ブ構造を示す全体断面図であり、この図において、1は
シリンダチューブ、2はピストン、3はリバウンドラバ
ー、4はピストンロッド、5はアウタチューブ、6はベ
ース、7はロッドガイド、8はオイルシール、9はスプ
リングシート、Aは上部室、Bは下部室、Cはリザーバ
室をそれぞれ示している。
【0016】次に、図1は前記ベース6部分を示す拡大
断面図であり、この図に示すように、下部室Bとリザー
バ室Cとの間を画成する状態でベースボディ(バルブボ
ディ)10が設けられている。
【0017】このベースボディ10には、その軸心部を
貫通する軸心穴10aが形成されると共に、該軸心穴1
0aには、リザーバ室C側から下部室Bに向けて軸部材
11が摺動自在に挿通されている。即ち、図3にその分
解斜視図を示すように、前記軸部材11は円柱状軸部1
1aの下端に請求の範囲の段部を構成する大径の頭部1
1bが形成されていて、軸部11aの先端縁部はテーパ
状に切削加工されている。そして、軸部材11の軸部1
1aには、下方から順に、伸側の支点決定用環状段部を
構成するワッシャ12、圧側ディスクバルブ13、ベー
スボディ10、伸側ディスクバルブ14、圧側の支点決
定用ワッシャ15、撓み量規制用リテーナ16が装着さ
れ、最後にリテーナ16の上部に突出する軸部11aに
プッシュナット17を圧入することにより、該プッシュ
ナット17と前記軸部材11の頭部(段部)11bとの
間に各部材の内周部が挟持された状態で取り付けられて
いる。
【0018】即ち、前記プッシュナット17は請求の範
囲の弾性支持部材を構成するもので、図4にその平面を
示すように、弾性材よりなる環状板17aの中心孔から
放射方向に伸びる複数のスリット17cによって複数の
舌片17bを形成し、該舌片17bを全て同一方向に折
り曲げ起立させて円錐状の起立舌片を形成すると共に、
該円錐状起立舌片の内径が軸部11aの外径より少し小
径に形成されているもので、該プッシュナット17の中
心孔を軸部11aの先端部外周に所定の圧力で圧入して
各舌片17bの先端を軸部11aの外周に係合させて固
定している。
【0019】以上のように、プッシュナット17の内径
がその弾性力に抗して拡大可能に形成されているもので
あり、このため、軸部11aへの圧入方向においては、
図5の左側に示すように、各舌片17bの傾斜に沿って
内径が押し広げられることから、図6に示すように小さ
な荷重で圧入することができるのに対し、抜け方向にお
いては、図5の右側に示すように、内径の開口縁部が軸
部11aの外周面に対しクサビ状に噛み込むことから、
図6に示すように非常に大きな抜け荷重を必要とするも
ので、一旦圧入されたプッシュナット17はその抜けが
防止された状態となると共に、各舌片17bの弾性変形
により、ベースボディ10に対し軸部材11の下方への
摺動が可能な状態に軸部11aの上端部を弾性支持して
いる。
【0020】図1に戻り、さらに詳述すると、ベースボ
ディ10には、下部室Bからリザーバ室C方向への流体
の流通を確保する内側連通孔(流通孔)10bと、リザ
ーバ室Cから下部室B方向への流体の流通を確保する外
側連通孔10cとが形成されている。そして、ベースボ
ディ10の上面側には、内側連通孔10bと連通する内
側溝10dと、外側連通孔10cと連通する外側溝10
eが形成されると共に、この両溝10d,10eを境に
して内側から環状の挟持端面10fと伸側内側シート面
10gと伸側外側シート面10hとが形成され、また、
ベースボディ10の下面側には、内側連通孔10bと連
通する圧側溝10iが形成されると共に、この圧側溝1
0iを境にして内側から環状の挟持端面10jと圧側シ
ート面10kとが形成されている。
【0021】そして、前記伸側ディスクバルブ14は、
その内周部を環状の挟持端面10fとワッシャ15との
間に挟持固定されると共に、その外周部を伸側内側シー
ト面10gおよび伸側外側シート面10hに当接した状
態で設けられている。なお、この伸側ディスクバルブ1
4には、下部室B伸側内側溝10dとの間を常時連通す
る連通孔14aが形成されている。
【0022】また、前記圧側ディスクバルブ13は、そ
の内周部を環状の挟持端面10jとワッシャ12との間
に挟持固定されると共に、その外周部を圧側シート面1
0kに当接した状態で設けられている。
【0023】次に、実施例の作用を説明する。 (イ)伸側行程時 実施例の液圧緩衝器のバルブ構造では、上述のように構
成されるので、緩衝器の伸側行程時においては、シリン
ダチューブ1内をピストン2が上昇することで上部室A
側の作動液が加圧されて、下部室B側が減圧される一方
で、ピストンロッド4がシリンダチューブ1の外部に退
出することでシリンダチューブ1内が減圧され、下部室
Bとリザーバ室Cとの間に差圧が発生するため、リザー
バ室Cの作動液が、ベース6における外側連通孔10e
および外側溝10eを経由し、伸側ディスクバルブ14
を開弁して下部室B側に吸引される。
【0024】(ロ)圧側行程時 液圧緩衝器の圧側行程時においては、シリンダチューブ
1内をピストン2が下降することで上部室A側の作動液
が減圧されて、下部室Bの作動液が加圧される一方で、
ピストンロッド4がシリンダチューブ1内へ進入するこ
とで、シリンダチューブ1内が加圧され、下部室Bとリ
ザーバ室Cとの間に差圧が発生するため、下部室Bの作
動液が、連通孔14a,内側溝10d,内側連通孔10
b,圧側溝10iを経由し、圧側ディスクバルブ13を
開弁してリザーバ室C側に放出される。
【0025】a)低ピストンスピード域 内側連通孔10bを流通する流体流通量が少ない低ピス
トンスピード域においては、下部室Bとリザーバ室Cと
の間に発生する差圧も小さいため、軸部材11に作用す
る押圧力も小さく、プッシュナット17の弾性支持力を
越えることはないため、図1の左側断面に示すように、
圧側ディスクバルブ13の内周部が所定の挟持力で挟持
固定された状態に維持されていて、挟持端面10jの外
周縁部のY点とワッシャ12の外周縁部のY点を支点と
して圧側ディスクバルブ13が撓むもので、これによ
り、図7に示すように、ピストンスピードに対し2/3
条の減衰力特性が得られる。即ち、低ピストンスピード
域においては、従来例と同様に十分な減衰力特性を得る
ことができる。
【0026】b)高ピストンスピード域 内側連通孔10bを流通する流体流通量が多くなる高ピ
ストンスピード域においては、下部室Bとリザーバ室C
との間に発生する差圧も大きくなるため、図1の右側断
面に示すように、差圧により軸部材11に作用する押圧
力がプッシュナット17の弾性支持力に打ち勝って軸部
材11を下方へ押圧摺動させることから、隙間tが形成
され、このため、圧側ディスクバルブ13の内周上縁部
が当接する挟持端面10jの内周縁部側のX点とワッシ
ャ12の外周縁部のY点を支点として圧側ディスクバル
ブ14が撓むもので、隙間tが大きくなるにつれて圧側
ディスクバルブ13の小さな撓み量で必要開口面積を得
ることができる。
【0027】従って、ピストンスピードが高くなるにつ
れて開弁抵抗を低下させる方向、即ち、発生減衰力特性
を低下させる方向に変化することになる。つまり、図7
の点線で示す従来例に比べ、実線で示すように、高ピス
トンスピード域において減衰力特性が必要以上に高くな
るのを防止することができるようになる。
【0028】以上説明したように、この実施例の液圧緩
衝器のバルブ構造にあっては、以下に述べるような効果
が得られる。 低ピストンスピード域における減衰力を低下させる
ことなく高ピストンスピード域における減衰力特性だけ
を低下させ、これにより、車両として、ハーシュネス等
の高周波振動を低減させることができるようになる。
【0029】 締結手段として、小さな圧入荷重によ
る装着が可能な軸部材11とプッシュナット17を用い
たことで、設備投資額の低減化によるコストの低減が可
能であると共に、ボルトナットによる締結手段に比べね
じ加工を必要としないことから、コストの低減化が可能
になる。
【0030】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変
更等があっても本発明に含まれる。
【0031】例えば、実施例では、バルブボディとして
ベースボディ10に本発明を適用したが、ピストンボデ
ィにも適用することができる。
【0032】また、実施例では、弾性支持部材をプッシ
ュナットで構成させる場合を示したが、バルブボディの
高圧室側に突出する軸部材先端部に螺合されたナットと
該ナットとバルブボディとの間に圧縮状態で介装された
コイルスプリング若しくは波形ワッシャ等の弾性部材で
構成させることもできる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明請求項1記
載の液圧緩衝器のバルブ構造にあっては、2室間を画成
すると共に液圧緩衝器の行程時に2室間で発生する液圧
差に基づいて流体が流通する流通孔および軸心穴が形成
されたバルブボディと、該バルブボディの軸心穴に軸方
向抜き差し自在に挿通され、差し込み側には前記バルブ
ボディの軸心穴より大径の段部を有する軸部材と、該軸
部材の段部と前記バルブボディとの間に撓み支点となる
環状段部を介して内周縁部が挟持固定されていて常時は
流通孔を閉塞するディスクバルブと、前記バルブボディ
と前記軸部材相互間に設けられていて軸部材を抜け方向
に付勢した時に該軸部材を差し込み方向に弾性的に付勢
する弾性支持部材と、を備えた構成としてことで、低ピ
ストンスピード域における減衰力を低下させることなく
高ピストンスピード域における減衰力特性だけを低下さ
せ、これにより、車両として、ハーシュネス等の高周波
振動を低減させることができるようになるという効果が
得られる。
【0034】また、請求項4記載の液圧緩衝器のバルブ
構造にあっては、弾性支持部材が、環状板の中心孔から
放射方向に伸びる複数のスリットによって複数の舌片を
形成し、該舌片を全て同一方向に折り曲げ起立させて円
錐状の起立舌片を形成したプッシュナットで構成され、
該プッシュナットの中心孔を軸部材の先端部外周に所定
の圧力で圧入して各起立舌片の先端を軸部材の外周に係
合させて固定した構成としたことで、軸部材のかしめに
よる締結に比べ小さな圧入荷重による装着が可能で、設
備投資額の低減化によるコストの低減が可能になると共
に、ボルトナットによる締結手段に比べねじ加工を必要
としないことから、コストの低減化が可能になるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の液圧緩衝器のバルブ構造の要部
であるベース部分を示す拡大断面図である。
【図2】実施例の液圧緩衝器のバルブ構造を示す全体断
面図である。
【図3】実施例の液圧緩衝器のバルブ構造の要部である
ベース部分を示す分解斜視図である。
【図4】実施例液圧緩衝器におけるプッシュナットの平
面図である。
【図5】実施例液圧緩衝器における軸部材に対するプッ
シュナットの圧入固定状態を示す説明図である。
【図6】実施例の液圧緩衝器のバルブ構造における軸部
材に対するプッシュナットの圧入荷重および抜け荷重を
示す特性図である。
【図7】実施例の液圧緩衝器のバルブ構造におけるピス
トンスピードに対する減衰力特性図である。
【図8】従来例の液圧緩衝器のバルブ構造の要部である
ベース部分を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
B 下部室(高圧室) C リザーバ室(低圧室) 10 ベースボディ(バルブボディ) 10a 軸心穴 10b 内側連通孔(流通孔) 10j 挟持端面 11 軸部材 11b 頭部(段部) 12 ワッシャ(支点決定用環状段部) 14 圧側ディスクバルブ 17 プッシュナット(弾性支持部材) 17a 環状板 17b 舌片 17c スリット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2室間を画成すると共に液圧緩衝器の行
    程時に2室間で発生する液圧差に基づいて流体が流通す
    る流通孔および軸心穴が形成されたバルブボディと、 該バルブボディの軸心穴に軸方向抜き差し自在に挿通さ
    れ、差し込み側には前記バルブボディの軸心穴より大径
    の段部を有する軸部材と、 該軸部材の段部と前記バルブボディとの間に撓み支点と
    なる環状段部を介して内周縁部が挟持固定されていて常
    時は流通孔を閉塞するディスクバルブと、 前記バルブボディと前記軸部材相互間に設けられていて
    軸部材を抜け方向に付勢した時に該軸部材を差し込み方
    向に弾性的に付勢する弾性支持部材と、を備えたことを
    特徴とする液圧緩衝器のバルブ構造。
  2. 【請求項2】 弾性支持部材が、軸部材先端部に螺合さ
    れたナットと該ナットとバルブボディとの間に圧縮状態
    で介装されたコイルスプリングとで構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の液圧緩衝器のバルブ構造。
  3. 【請求項3】 弾性支持部材が、軸部材先端部に螺合さ
    れたナットと該ナットとバルブボディとの間に圧縮状態
    で介装された波形ワッシャとで構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の液圧緩衝器のバルブ構造。
  4. 【請求項4】 弾性支持部材が、環状板の中心孔から放
    射方向に伸びる複数のスリットによって複数の舌片を形
    成し、該舌片を全て同一方向に折り曲げ起立させて円錐
    状の起立舌片を形成したプッシュナットで構成され、該
    プッシュナットの中心孔を軸部材の先端部外周に所定の
    圧力で圧入して各起立舌片の先端を軸部材の外周に係合
    させて固定したことを特徴とする請求項1記載の液圧緩
    衝器のバルブ構造。
  5. 【請求項5】 バルブボディは、ベースバルブ部として
    液圧緩衝器のシリンダ底部に固定され、軸部材が摺動自
    在となっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の液圧緩衝器のバルブ構造。
JP803895A 1995-01-23 1995-01-23 液圧緩衝器のバルブ構造 Pending JPH08200424A (ja)

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JP803895A Pending JPH08200424A (ja) 1995-01-23 1995-01-23 液圧緩衝器のバルブ構造

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100455213B1 (ko) * 2001-05-02 2004-11-08 주식회사 만도 쇽 업소버
EP1906046A1 (en) * 2006-09-28 2008-04-02 Kayaba Industry Co., Ltd. Base valve mechanism for shock absorber
JP2012167689A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Kyb Co Ltd ベースバルブ構造
JP2016016717A (ja) * 2014-07-07 2016-02-01 ブリヂストンサイクル株式会社 モータ内蔵ハブ構造及び自転車

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