JPH08199531A - 魚巣と植生に共用し得る護岸コンクリートブロックおよびコンクリートブロック護岸壁 - Google Patents

魚巣と植生に共用し得る護岸コンクリートブロックおよびコンクリートブロック護岸壁

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Publication number
JPH08199531A
JPH08199531A JP7023298A JP2329895A JPH08199531A JP H08199531 A JPH08199531 A JP H08199531A JP 7023298 A JP7023298 A JP 7023298A JP 2329895 A JP2329895 A JP 2329895A JP H08199531 A JPH08199531 A JP H08199531A
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JP
Japan
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concrete block
revetment
block
vegetation
surface portion
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JP7023298A
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English (en)
Inventor
Kunitaka Sasaki
国隆 佐々木
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Hokuetsu Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Co Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚巣と植生に共用し得る護岸コンクリートブ
ロックおよびコンクリートブロック護岸壁を提供する。 【構成】 底面部10の両側に前面部11と後面部12
とを上部拡開状態に傾斜して対設し、それら前後面部に
おける中間部に仕切壁13を一体に配設成形し、前記底
面部10に排水孔33を設けると共に該仕切壁13の前
面部11側に凹入した切欠部14を形成し、しかも積層
重合時にブロック相互を係合するための突部31、凹部
32を上記後面部12または仕切壁13の何れか一方又
は双方に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は魚巣と植生に共用し得る
護岸コンクリートブロックおよびコンクリートブロック
護岸壁の創案に係り、河川や湖沼などの水辺岸部の崩壊
を防止するための護岸壁を形成するためのコンクリート
ブロックとして水中における魚巣形成および水上部分に
おける緑化植生を共に同じ基本型によるコンクリートブ
ロックによって達成し、しかも魚巣用としての構造を植
生用としても適切に利用せしめ、更にはその構造を適宜
に変化させ、水辺環境を有利に向上することのできる護
岸コンクリートブロックおよび該ブロックによる護岸壁
を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】河川や湖沼などの水辺岸壁崩壊を防止す
るための擁壁コンクリートブロックについては従来から
種々の提案ないし実用化が普及されている。即ちコンク
リートブロックによる護岸壁は工場製産品によって比較
的低コスト且つ能率的に築造することができ、しかも強
固で耐用性に優れているなどのメリットを有し、今日に
おいては広く実用化されていることは周知の如くであ
る。
【0003】然して上記したような擁壁コンクリートブ
ロックとしては近時において自然環境に調和し、自然の
生態系になじみ、更には自然的景観を尊重するような考
慮の必要性が訴えられ、斯うした意味から従前の単に擁
壁のみを形成することに代え、水辺地帯にあっては魚類
の棲息を考慮した構成や植生の生育を可能とした構成と
することなどが提案ないし実用化されている。
【0004】即ち、斯様な提案としては実開昭62-11034
9 号、実開昭62-172744 号、特開昭63-89732号、特開昭
62-148724 号、実開平5-3331号などがあり、主としてブ
ロックによる形成壁の前面に収容部を形成し、上述した
ような目的に即応すべく工夫されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のコ
ンクリートブロックは夫々にメリットを有するとして
も、特に水辺部岸壁に採用されるブロックとしては必ず
しも好ましいものでない。つまり、この水辺部岸壁とし
ては水面下部分から空間に亘って岸壁の形成されること
が一般的であり、斯うした水中と空中とに股った岸壁に
おいては水中部分は魚類その他の水中生物の棲息に適応
することが必要であるのに対し空中部分においては植生
の生育に適したものとすることにより上記したような自
然環境ないし自然的景観への調和目的において不可欠で
あるところ、従来のものにおいてはこのような水中空中
の双方に対し有効に即応するようにされたものを求め得
ない。
【0006】従って上記のように水面下部分と空中の夫
々において生態系ない景観などに即応するには水面下用
ブロックと空中用ブロックとを併用するようなこととな
るが、このように異った設計になるコンクリートブロッ
クはそれら両種ブロック間の取合いないし係合関係が適
切に得られないことが一般的であって、好ましい岸壁の
築造をなし得ない。また河川用護岸壁などにおいては該
河川の水位レベルが春夏期と秋冬期において相当に変動
することが普通であって、このように水位レベルの変動
した場合においては水面下用ブロックと空中用ブロック
とが異った構成であるとその水位レベル如何により異和
感を与える欠点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解消することについて検討を重
ね、少くとも実質的に同一のコンクリートブロックによ
って前記したような水面下と空中の何れにおいても好ま
しい生態系ないし景観の何れに対しても即応をなすこと
のできる岸壁を得ることに成功したものであって、以下
の如くである。
【0008】(1) 底面部の両側に前面部と後面部と
を上部拡開状態に傾斜して対設し、それら前後面部にお
ける中間部に仕切壁を一体に配設成形し、前記底面部に
排水孔を設けると共に該仕切壁の前面部側に凹入した切
欠部を形成し、しかも積層重合時にブロック相互を係合
するための突部、凹部を上記後面部または仕切壁の何れ
か一方又は双方に形成したことを特徴とした魚巣と植生
に共用し得る護岸コンクリートブロック。
【0009】(2) 後面部を前面部より厚肉として形
成し、該後面部に支持鉄筋を挿入するための通孔を形成
したことを特徴とした前記(1)項に記載の魚巣と植生
に共用し得る護岸コンクリートブロック。
【0010】(3) 後面部における仕切壁との交点部
分を残部より厚肉として形成し、この厚肉として形成さ
れた交点部分に支持鉄筋を挿入するための通孔を形成し
たことを特徴とした前記(1)項に記載の魚巣と植生に
共用し得る護岸コンクリートブロック。
【0011】(4) 前後面部における両端側中間部に
対向形成された仕切壁間前面部の高さ方向中間部分に開
口部を設けたことを特徴とした前記(1)〜(3)項の
何れか1つに記載の魚巣と植生に共用し得る護岸コンク
リートブロック。
【0012】(5) 前後面部における中間部に配設形
成された仕切壁より両側部の前面部をその高さの2分の
1〜4分の3切欠した切欠開放部を形成し、前記仕切壁
間の底面部を開放底部とすると共に仕切壁配設部分の前
面部を該切欠開放部より高く設けたことを特徴とする前
記(1)〜(4)項の何れか1つに記載の魚巣と植生に
共用し得る護岸コンクリートブロック。
【0013】(6) 前面部における頂縁を後面部頂縁
より低く形成し、該前面部頂縁に木材杆を取付けたこと
を特徴とする前記(1)〜(5)項の何れか1つに記載
の魚巣と植生に共用し得る護岸コンクリートブロック。
【0014】(7) 前面部外面の全般に擬石、擬木等
の模様を形成し、コンクリート色のままとなし、あるい
はカラーコンクリート、表面部分の浸透着色または塗装
着色を施して自然環境に即応させるようにしたことを特
徴とする前記(1)〜(6)項の何れか1つに記載の魚
巣と植生に共用し得る護岸コンクリートブロック。
【0015】(8) 支持部と後面壁に対し前記(1)
〜(7)項の何れか1つに記載の護岸コンクリートブロ
ックを支持壁の後面壁面上に多段且つジグザグ状に各段
ブロックの位相を変えて載置設定し、各ブロックの後面
部を河川又は湖沼岸壁の法面勾配に即応せしめると共に
上段ブロックを下段ブロックより後面部側に引いた状態
として設けたことを特徴とするコンクリートブロック護
岸壁。
【0016】
【作用】底面部の両側に前面部と後面部とを上部拡開状
態に傾斜して対設し、それら前後面部における中間部に
仕切壁を一体に配設成形し、前記底面部に排水孔を設け
ると共に該仕切壁の前面部側に凹入した切欠部を形成し
たことによって前面部と後面部との間が仕切壁によって
区分され且つブロックとしての強度の確保された構築と
利用がなされ、しかもこのように区分された部分が利用
上においては前面部側で空間又は水域に連通されたもの
となる。即ち植生用とされた場合においては植物の葉や
蔓などが仕切壁部分を超えて広く繁茂すると共に底面部
排水孔が過剰水分を排除して有効な生育を図り、又、魚
巣とされた場合においては魚類が自由に通行して棲息す
ることとなり魚巣空間を大とすることができ、何れにし
ても連結配列されたブロック壁の幅方向における連通利
用を図らしめる。
【0017】積層重合時にブロック相互を係合するため
の突部、凹部を後面部または仕切壁の何れか一方または
双方に形成したことによって、上記したようなブロック
の積層重合構築時に各ブロック間における適正な位置決
めを図って正確な構築関係を形成し、ブロック構築物と
しての強度を確保する。
【0018】後面部を前面部より厚肉として形成したこ
とにより後面を裏込め層によって充填設定されるコンク
リートブロック護岸壁を安定且つ強化せしめ、しかもこ
のようにして形成された厚層の該後面部においてはそれ
なりに大径の支持鉄筋および結合モルタルを挿入するた
めの通孔を形成するに適し、斯うして設定される支持鉄
筋により護岸壁の強度を大幅に向上することができる。
【0019】後面部における仕切壁との交点部分を残部
より厚肉として形成し、この厚肉として形成された交点
部分に支持鉄筋を挿入するための通孔を形成したことに
よりこの通孔に挿入され且つモルタルなどで固結した支
持鉄筋により上述同様に形成される護岸壁の強度を高
め、しかもコンクリートブロックの重量を比較的軽く維
持する。
【0020】前後面部における両端側中間部に対向形成
された仕切壁間前面部の高さ方向中間部分に開口部を設
けたことによってこの開口部で外部空間または水域に通
ぜしめられると共に内部への日光照射を図り、従ってこ
の開口部を通じた植生の繁茂や魚類その他の水中生物通
行を得しめてコンクリートブロック内部を有効利用せし
める。
【0021】前後面部における両端側中間部に配設形成
された仕切壁より両側部の前面部をその高さの2分の1
〜4分の3切欠した切欠開放部を設けたことにより、こ
の切欠開放部において水域または空間と連通し、例えば
水域に設置した場合において棚部に玉石等の石材を装入
し、あるいは自然に砂や小石などが溜まり、日光照射を
受けて水草や藻類などを発生せしめて魚介類の餌場、水
生昆虫などの生息場を形成すると共に、隣接する上下左
右の魚巣へ自在に往還でき、魚類の住居、避難場所とな
る。また連結して形成された上部の植生ブロックから葉
が垂れ下って魚介類などに日陰部を提供し、古くからの
自然的水辺を形成する。
【0022】前面部における頂縁を後面部頂縁より低く
形成し、該前面部頂縁に木材杆を取付けたことによって
コンクリート構造としての好ましい強度や耐用性を確保
しながらコンクリートブロックないし護岸壁に天然物と
しての感覚を有効に得しめ、自然環境に順応した構造物
とする。
【0023】前面部外面の全般に擬石、擬木等の模様を
形成し、コンクリート色のままとなし、あるいはカラー
コンクリート、表面部分の浸透着色または塗装着色を施
して自然環境に即応させるようにしたことにより、周囲
環境によく馴染み、コンクリート構造物としての強度、
耐用性を確保しながら違和感を与えることがない。
【0024】前記したような何れかの護岸コンクリート
ブロックを支持壁と後壁面上に多段且つジクザグ状に各
段ブロックの位相を変えて載置設定し、上記した後面部
を法面勾配に合わせると共に上段ブロックの下面が下段
ブロックの上面より後面部側に引いた状態として設けた
ことにより前面側で植物の生育伸長を図り、また魚類の
進入または退出を適宜に得しめて植生と魚巣に適した護
岸壁を比較的急勾配で、しかも安定に形成せしめ、また
該ブロック壁内を上述したように植生または魚巣用とし
て有効に利用せしめる。
【0025】
【実施例】上記したような本発明によるものを具体的に
添附図面に示したものについて説明すると、本発明によ
るブロック単体の基本的構成は図1として示す如くであ
って、底面部10の両側に前面部11と後面部12とを
後面部12の方が急傾斜となるような傾斜を採って上部
拡開状態に対設し、それら前後面部11、12における
両端側中間部においてブロック単体1の長さを4等分し
た位置に夫々仕切壁13、13を一体に対向成形してあ
り、このような仕切壁13の前面部11側にブロック単
体1における内側寸法の2分の1から4分の1程度の深
さを採った切欠部14を図1(または図2以下)に示す
ように形成したものである。
【0026】この図1に示したような本発明によるブロ
ック単体1は前記仕切壁13の後面部12側における上
面に嵌合突部31を形成し、また底面には嵌合凹部32
を図7に示す如く設けて積層重合時にそれらの突部31
と凹部32が相互に嵌合するように成っているが、更に
底面部10においてはその端部ないし中間部に水抜孔3
3が形成されていて、植生用とされた場合に前後面1
1、12の間に収容された土壌から降雨時などにおける
過剰水分を抜くようになっている。
【0027】また前面部11の前面には略均一な凹凸の
小たたき模様29や図3に示す如く玉石模様21や擬岩
模様22を図4、図5および図6として示すように形成
し自然環境に即応するような如き景観を構成するが、特
に図2において明かにするように後面部12の厚さを前
面部11の厚さより充分に大きいものとし、このような
後面部12には支持鉄筋挿入孔16を形成し、該挿入孔
16に図8や図9などに示すように支持鉄筋24を挿入
すると共にモルタルやコンクリートなどの結合剤25を
充填して一体的に固結せしめる。
【0028】上記のような支持鉄筋24や結合剤25の
充填のための挿入孔16は図1または図3に示すように
後面部12における仕切壁13の交点部分に厚肉部23
を部分的に形成し、該厚肉部23において支持鉄筋挿入
孔16も形成することができ、何れにしても斯うした支
持鉄筋24および結合剤25の充填によって形成された
護岸壁の強度を充分に向上することは明かである。
【0029】また図2に示したものにおいては後面部1
2の厚みが充分に大きくされているので、該後面部12
の上面に比較的大きな嵌合突部34を形成し、またこの
嵌合突部34は後面部12における底面の嵌合凹部32
と嵌合し、仕切壁13の嵌合突部31と相俟って強固
で、折れのない連結嵌合構造とすることができる。
【0030】ブロック単体1の前面部11の中間部には
図3または図5や図6として示すように開口部19を配
設して外部水域または空間と連通せしめることができ、
このブロックを植生ブロックとして使用する時は、図9
や図11にあるように上部と側面からの草類が伸長して
交差し、法面全般が緑で覆われる。また魚巣ブロックと
して使用される時において図11に示されているように
開口部19からの採光で藻類の付着や水草の繁殖で水中
生物の好ましい棲息域を形成すると共に魚介類の住居、
避難場所を提供する。
【0031】また本発明によるブロック単体1において
は別に図12〜図14に示すように、その前面部11の
頂縁26を後面部12の頂縁より低く形成し、該前面部
頂縁26に木材による杆状体27を取付けるもので、こ
のような取付けは前面部11に配設された取付部材28
によって適宜に固定し、また交換可能として設けること
ができる。
【0032】また本発明によるブロック単体1は図15
〜図17に示すように、その前後面部11、12間に対
向成形された前記仕切壁13、13より両端部の前面部
部分をこれらの図に示す如く、その高さの2分の1〜4
分の3前後に亘った大型切欠部15とし、図20に示す
ように仕切壁13、13間の底面を全般的な開放部35
とするもので、従って該大型切欠部15および開放部3
5部分は大きく開放されたものとなることは図示の如く
である。即ちこのような大型切欠部15や開放部35を
設けた棚状部分は魚介類の餌場、水生昆虫の生息場とし
て中間部の空間部分を魚介類の遊泳棲息や避難場所とな
し、理想的な魚巣ブロックを提供する。
【0033】本発明によるブロック単体1において上記
したような切欠部15、底面開放部35あるいは矩形状
開口部19の形成は基本的な成形型の一部に比較的小型
のアタッチメント部材を取付けあるいは取外し、更には
その大きさまたは形状を適宜に変えたものとすることに
よって適切に形成され得ることは明かで、基本成形型に
より、前記した各図において示すようなブロック単体1
を適宜且つ容易に成形し得ることは明かである。また、
ブロック単体1の設置場所や適用する魚介類などの種類
に従ってブロック単体1を長尺化あるいは短尺化した
り、それらに合わせて仕切壁13を1本または3本以上
となすと共に切欠部15や底面開放部35、矩形状開口
部19を適宜に設けてより最適な魚巣となし得ることも
明らかである。
【0034】本発明による上記したようなブロック1を
用いて形成されるコンクリートブロック護岸壁の具体例
は正面図として図22の如くで、また断面図は図10ま
たは図11に示す如くである。即ち上記のようなブロッ
ク単体1は多段に積層設定されるに当って、各段ブロッ
ク1の位相を変えてジグザグ状に設け、従って各ブロッ
クにおいて前記のような仕切壁13の交互に嵌まり込ん
で位置したものが直線状に連続した状態として設定され
ることは図22の如くである。
【0035】上記のようにして形成された護岸壁20の
水底部5aないし背面土層5に対する設定状態は上記の
ように図10または図11あるいは図21に示す如くで
あって、即ち図10のものは水底部5aに水平状支持部
2を形成して背面土層5との間にブロック単体1を各ブ
ロック単体1、1・・・が水平状として積層された場合
を示し、水面4より下方の水域においては、天然石材を
投入したり自然に任せて貯蔵して餌場兼用の魚巣部を形
成し、上部の空中域は植物を生育する植生用として構成
された場合を示すものである。
【0036】このような図10のものに対し図11のも
のは水底部5aないし背面土層5に対し傾斜状支持部3
を設け、このような傾斜状支持部3上に各ブロック単位
体1、1・・・を積層したもので、各単位体1はそれら
自体が何れも図示のように傾斜状となり、従って背面土
層5に対する護岸壁20全体の傾斜度合は図10のもの
より大きい緩い勾配の護岸壁20となる。
【0037】何れの場合においても前記したような切欠
部14は各仕切壁13間を連通する部分となり、水面4
より下方の水域においては魚類7などの水中生物は該切
欠部14から隣りの仕切壁13間に移動することができ
る。空中域においては切欠部14に土砂を装入して一連
の植生域とすることができ、植物6は地下の根やつるな
どで隣りの仕切壁13区劃部分に移って生長することが
可能であり、葉や茎は自由に切欠部14上に伸びること
ができるし、ブロックを上方から観察しても仕切壁が見
えないので植物が連続して眺められ、自然環境と同然に
見ることができる。
【0038】大型切欠部15は水中にあっては前面水域
から水中生物が自由に進入する部分となる。またこの部
分の底部は浅い収容部を形成し、この部分に自然石のよ
うな石材8を装填することにより日光などを適切に受け
て水中植物9や藻類などを附着成長せしめ、図21や図
22に示す如く餌場や水生昆虫等の生息場として適切に
用いられ、隣接部は上下左右から魚の出入りができる棲
息および避難場所ともなり、餌場付きの魚巣を形成す
る。
【0039】矩形状開口部19においては該部分からも
植生の葉や茎を伸出せしめ、緑化面積を大となし、特に
上段ブロックの植生が下段ブロック方向に垂下伸長して
ブロック護岸壁の前面全般の緑化を有利に図らしめる。
水面4より下部においてもこのような開口部は魚類等の
進入、退出を図らしめる。なおブロック壁面には前述の
ように玉石模様21などを施し、また適宜に着色などを
講ずることにより天然的な景観を形成することができ
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるときは
同一基本型による成形ブロックにより水面下の魚巣部分
と空中域における植生部分の何れにも適した護岸壁を形
成するに適したコンクリートブロックを提供し、また該
基本型における部分的なアタッチメント部材の装脱によ
ってそれら何れの部分における護岸壁においてもその利
用を一層有利とした構成となし、更には上記のように同
一の基本型によるものであるから成形型の準備ないし管
理に関するコストないし手数を縮減せしめ、しかもコン
クリートブロック相互間における係合ないし積層組付け
を的確化した条件下において上述したような有利性ない
し好ましい変化を充分に発揮するなどの効果を有してお
り、工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンクリートブロックの1例を示
した斜面図である。
【図2】本発明によるコンクリートブロックの別の例を
示した斜面図である。
【図3】更に別の本発明コンクリートブロックを示した
斜面図である。
【図4】本発明によるコンクリートブロックの1例につ
いての平面図である。
【図5】図4に示したものについての正面図である。
【図6】図4に示したものの側面図である。
【図7】図5におけるVII ─VII 線に沿った断面図であ
る。
【図8】本発明による護岸壁の1例についての部分的断
面図である。
【図9】その別の例についての底部部分を示した断面図
である。
【図10】本発明による護岸壁の水中域と空中に亘る1
例を示した断面図である。
【図11】その別の水中域と空中域に亘る例を示した断
面図である。
【図12】本発明による別の木材杆を取付けるようにし
たコンクリートブロックの斜面図である。
【図13】更に別の木材杆を取付けるようにしたコンク
リートブロックの斜面図である。
【図14】図13に示したものの木材杆取付部を示した
断面図である。
【図15】本発明によるコンクリートブロックのもう1
つの例を示した斜面図である。
【図16】更に別の例についての平面図である。
【図17】図16に示したものの正面図である。
【図18】図17の側面図である。
【図19】図17のXIX ─XIX 線に沿った断面図であ
る。
【図20】図17のXX─XX線に沿った断面図である。
【図21】本発明護岸壁の水中空中に亘る1例について
の断面図である。
【図22】図21に示した護岸壁の正面図である。
【符号の説明】 1 ブロック単体 2 水平状支持部 3 傾斜状支持部 4 水面 5 背面土層 6 植物 7 魚類 8 石材 9 水中植物 10 底面部 11 前面部 12 後面部 13 仕切壁 14 切欠部 15 大型切欠部 16 支持鉄筋挿入孔 17 係合突部 18 凹部 19 矩形状開口部 20 護岸壁 21 玉石模様 22 擬岩模様 23 厚肉部 24 支持鉄筋 25 モルタルやコンクリートのような結合剤 26 前面部頂縁 27 木材による杆状体 28 取付部材 29 略均一な小たたき模様 31 嵌合突部 32 嵌合凹部 33 水抜孔 34 嵌合突部(後面部12の) 35 底面開放部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面部の両側に前面部と後面部とを上部
    拡開状態に傾斜して対設し、それら前後面部における中
    間部に仕切壁を一体に配設成形し、前記底面部に排水孔
    を設けると共に該仕切壁の前面部側に凹入した切欠部を
    形成し、しかも積層重合時にブロック相互を係合するた
    めの突部、凹部を上記後面部または仕切壁の何れか一方
    又は双方に形成したことを特徴とした魚巣と植生に共用
    し得る護岸コンクリートブロック。
  2. 【請求項2】 後面部を前面部より厚肉として形成し、
    該後面部に支持鉄筋を挿入するための通孔を形成したこ
    とを特徴とした請求項1に記載の魚巣と植生に共用し得
    る護岸コンクリートブロック。
  3. 【請求項3】 後面部における仕切壁との交点部分を残
    部より厚肉として形成し、この厚肉として形成された交
    点部分に支持鉄筋を挿入するための通孔を形成したこと
    を特徴とした請求項1に記載の魚巣と植生に共用し得る
    護岸コンクリートブロック。
  4. 【請求項4】 前後面部における両端側中間部に対向形
    成された仕切壁間前面部の高さ方向中間部分に開口部を
    設けたことを特徴とした請求項1〜3の何れか1つに記
    載の魚巣と植生に共用し得る護岸コンクリートブロッ
    ク。
  5. 【請求項5】 前後面部における中間部に配設形成され
    た仕切壁より両側部の前面部をその高さの2分の1〜4
    分の3切欠した切欠開放部を形成し、前記仕切壁間の底
    面部を開放底部とすると共に仕切壁配設部分の前面部を
    該切欠開放部より高く設けたことを特徴とする請求項1
    〜4の何れか1つに記載の魚巣と植生に共用し得る護岸
    コンクリートブロック。
  6. 【請求項6】 前面部における頂縁を後面部頂縁より低
    く形成し、該前面部頂縁に木材杆を取付けたことを特徴
    とする請求項1〜5の何れか1つに記載の魚巣と植生に
    共用し得る護岸コンクリートブロック。
  7. 【請求項7】 前面部外面の全般に擬石、擬木等の模様
    を形成し、コンクリート色のままとなし、あるいはカラ
    ーコンクリート、表面部分の浸透着色または塗装着色を
    施して自然環境に即応させるようにしたことを特徴とす
    る請求項1〜6の何れか1つに記載の魚巣と植生に共用
    し得る護岸コンクリートブロック。
  8. 【請求項8】 支持部と後面壁に対し請求項1〜7の何
    れか1つに記載の護岸コンクリートブロックを支持壁の
    後面壁面上に多段且つジグザグ状に各段ブロックの位相
    を変えて載置設定し、各ブロックの後面部を河川又は湖
    沼岸壁の法面勾配に即応せしめると共に上段ブロックを
    下段ブロックより後面部側に引いた状態として設けたこ
    とを特徴とするコンクリートブロック護岸壁。
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