JPH08195882A - 2値印刷装置において、インク減少装置で用いられ、画像データのプレ歪みによりトーン補正するための改良方法及び装置 - Google Patents

2値印刷装置において、インク減少装置で用いられ、画像データのプレ歪みによりトーン補正するための改良方法及び装置

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JPH08195882A
JPH08195882A JP7256635A JP25663595A JPH08195882A JP H08195882 A JPH08195882 A JP H08195882A JP 7256635 A JP7256635 A JP 7256635A JP 25663595 A JP25663595 A JP 25663595A JP H08195882 A JPH08195882 A JP H08195882A
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pattern
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JP7256635A
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Shiyuu Jiyosefu
ジョセフ・シュー
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続トーンをもつグレースケール画像を2値
プリンタに適したハーフトーン画像に変換するための誤
差拡散法またはディザ法によるハーフトーン化プロセス
において、計算の必要量が少なく、インクの必要量も少
なく、かつ、高い解像度でプリントできるようにっする
ための改良を提供する。 【解決手段】 印刷の解像度をdpiとしたとき、プリ
ンタが形成する1画素に対応するドットの半径が1/d
pi≦r≦√2/dpiである場合、誤差拡散法または
ディザ法によるハーフトーン化プロセスを行う装置は、
画像データを1行づつ処理しつつ、各行において1つ置
きの画素のみに選択的にハーフトーン処理を実施する。
例えば、奇数番目の行では奇数番列の画素のみを処理
し、偶数番目の行では偶数番列の画素のみを処理する。
プリンタは処理された1つ置きの画素のみを印刷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルプリント
装置に関係し、更に詳細には、プリントに必要なインク
の量および処理時間を減少させるための技法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ・プリンタ、ドット・マトリクス
・プリンタおよびインク・ジェット・プリンタのよう
な、ハードコピーを生成させる多くのコンピュータ駆動
式のプリント装置は2値形式でプリント処理をするもの
であって、その出力媒体は画素つまり「ピクセル」のア
レイに分割されており、当該装置は各ピクセル位置にお
いて小さいカラー付きドットをプリントするか、また
は、該当のピクセル位置をブランク状態にする。白黒プ
リンタの場合には全てのドットが単色でプリントされる
が、カラー・プリンタにおいてはドット対応のカラーは
小さいカラーのセットから選択される。いずれの場合に
おいても、ドット自体は一様なカラーを有しており、結
果としての出力はカラー付きのピクセルおよびブランク
状態のピクセルのアレイからなる。
【0003】これに対して、写真技術または計算機技術
に基づく画像化方式によって生成されるような画像は、
そのトーンに連続性がある。このような像がピクセルに
分割されるときには、各ピクセルが、そのトーン値があ
る所定のトーン範囲に入る「グレイスケール」カラーを
提示することになる。従って、電子的なプリント処理に
よってこのような「連続的なトーンの」画像を再生する
ためには、画像の形式を、一般的には2値形式であるプ
リント装置の特性に整合したものに変換せねばならな
い。多くの形式をとることができるこの変換プロセス
は、一般的には「ハーフトーニング」、「ハーフトーン
化」、「ハーフトーン処理」などと呼ばれる。ハーフト
ーン化された画像(以下、ハーフトーン画像という)は
実際には2値ピクセル(カラー付きのドットまたはブラ
ンク状態のドット)の空間的なパターンだけからなるも
のであるが、人体の視覚系統によってこのパターンが積
分処理されて、連続的なトーンの画像の幻影を生じるよ
うにされる。
【0004】そのプリント処理のプロセスの間に、プリ
ントされるべき像は一連のピクセルに分割され、また、
各ピクセルにおける像の値が量子化されて、該当のピク
セルのトーン値を表す多ビットのデジタル・ワードが生
成される。像はこのようにしてデジタル・ワードの流れ
に変換されて、プリント装置に加えられる。各ワードの
フォーマットをデジタル装置での再生に好適なフォーマ
ットに変換するためには、先行処理と呼ばれるプロセス
の間に、デジタル・ワードの流れに対するハーフトーン
化の処理が実行される。多年にわたり、多くのハーフト
ーン化の技術が開発され、改良されている。それらの最
も簡単な形式のものにおいては、各デジタル・ワードの
値が閾値レベルと比較され、その相対的な値に依存して
2値出力のピクセル値が生成される。
【0005】例えば、連続的なトーンの画像を処理する
デジタル・スキャナーによれば、検出された光の強度を
表す多ビットのワードの流れを生成することができる。
これらのワードの数値的な値は普通は0から255にわ
たるものであり、256−レベルのグレイスケールもし
くは8−ビット・ワードに対応している。このようなデ
ジタル・ワードの流れが2値のプリント装置において再
生されるときには、ハーフトーン化のプロセスで、スキ
ャナーの出力ワードが単一の閾値または閾値のアレイの
いずれかと比較されて、所要の2値出力のピクセルの流
れを生成するようにされる。このようなシステムにおい
ては、8−ビットのスキャナー・ワードの各々が効果的
に圧縮されて、1−ビットの出力ワードにされる。
【0006】当然のことであるが、このような圧縮によ
れば視覚情報について相当な損失が生じて、当初の画像
には存在しなかったようなひずみが、再生された像にお
いて生じることになる。そこで、ハーフトーン化のプロ
セスによって生じる視覚的なひずみを減少させるため
に、追加的な技術が開発されている。その一つのアプロ
ーチは「誤差拡散」として知られており、「量子化誤
差」(即ち、多ビット・ワードで表される入力値と単一
ビットまたは2個の多ビット・ワードで表される出力値
との間の差)を隣接するピクセルの中で比例的に「拡
散」しようとするものである。
【0007】この拡散処理は、量子化誤差の一部を、処
理ライン内における次の画素の入力値、及び、次の1つ
のライン又は複数のラインにおける隣接画素に加えるこ
とによって行われる。量子化誤差は、数個の画素に亙っ
て「拡散」されるようにして、それらの画素値が処理さ
せる前に、それらの画素値に加えられる。
【0008】誤差拡散プロセスの1つの実施例に従え
ば、入力ワードによって表される入力画素は「ラスタ」
順に処理される(つまり、各ラインは、次の下側ライン
が処理される前に、左から右に1行ずつ処理される)。
一般に、処理順序が左から右へ向かう場合、誤差拡散プ
ロセスによって、優れた画像が再生されるが、画像の質
を低下させる「ウォーム(芋虫)」及び「スノープロー
イング(雪かき)」などと呼ばれる周知の副産的ノイズ
パターンも生じる。「ウォーム」は、均質なグレー(灰
色)の画像領域内に、曲線或いは対角直線として現れ、
そして、ハーフトーン画像内にパターン化された外観を
生じる。そこで、これらの種類のノイズパターンを軽減
又は除去するために種々の技法が用いらてきた。
【0009】米国特許第4,955,065号、特開平4
−37256号及び特開平第4−51773号に開示さ
れたこの種の公知技法の幾つかは、処理シーケンスを、
従来のラスタ走査パターン(この場合、画像の各ライン
内の各々の画素は左から右に処理され、そして、ライン
は、最上部から下部に向かう順序で処理される)から、
画素ラインは依然として最上部から下部に向かって処理
されるが、配列された画素ラインが交互に反対方向に処
理される蛇行状走査パターンに変える。
【0010】これらの技法は、ウォームの向きを直し、
それによって、ウォームが、画像の均質グレー領域内に
おいて水平ラインとして現れ、その結果、余り目立たな
くするものではあるが、ウォームは、従来のラスタ走査
を用いた場合と同程度に依然として存在する。
【0011】特開平3−151762号に開示されたウ
ォームの外観を最小限にしようとする他の公知の方法
も、同様に、処理シーケンスが従来のラスタパターンの
場合と異なる。その1つの実施形態によれば、画像の各
ラインに関する処理方向は、乱数発生器またはノイズパ
ターン発生器から出力される量子化された「1」と
「0」のストリームに基づいて選定される。従って、各
ラインに関する画素処理は、左から右に(「1」応答し
て)、または、右から左に(「0」応答して)実施され
る。他の公知の実施形態に従えば、ライン内の画素は、
前以て決定済みの定期的パターンに従って、左から右
に、及び、右から左に処理される。例えば、左から右に
2回走査し、次に、右から左に2回走査する。これら従
来の処理順序技法はウォームのサイズを減少するが、ウ
ォームは、ハーフトーン画像内に依然として存在する。
【0012】誤差拡散法に固有の別の問題は、1つの画
像を処理するために極めて多数の計算が必要とされるこ
とである。乗算を含む幾つかの計算を処理された各画素
について行わなければならないので、一般的な高解像度
画像用の最終出力を生成するために数百万の計算が必要
とされる場合も有り得る。更に、連続した1行の画像値
に適用されるべきエラー値を少なくとも1行分は記憶す
ることが必要である。この極めて多数の計算および必要
とされる記憶量が組合わされると、各画像を処理するた
めの時間が増大し、その結果としてプリンタの処理能力
が低下する。
【0013】そこで、1つの画像を処理するために必要
な計算の数を少くするために、誤差拡散法の代替技法が
開発された。この種の代替技法の1つは、「規則的ディ
ザ法」と呼ばれ、この場合、前以て決定された(そし
て、一般に同じでない)閾値のアレイ、即ち、「ディザ
アレイ」が、画像画素と同じ間隔を保って画像の画素ア
レイを覆うように概念的に配置される。
【0014】ディザアレイが画像アレイより小さい場合
には、ディザアレイは、繰り返し敷き並べられ、つまり
「タイル張り」されて、反復的なパターンを形成する。
従って、各画素は、概念的に当該画素と関連した2つの
値を持つことになる。即ち、画素の実際のトーン値とデ
ィザアレイのセルの閾値であり、両者は比較される。或
は、ディザアレイの値を各画素のトーン値に加算し、こ
の加算値を固定した閾値と比較するようにしてもよい。
いずれの場合にも、比較に基づいて出力値が生成され
る。各画素の処理は、簡単な比較であり、しかも、隣接
画素値から独立しているので、1つの全画像を処理する
ために必要とされる計算時間は、誤差拡散のために必要
な計算時間よりもかなり少ない。
【0015】ただし、結果として処理済みの画像の質
は、ディザアレイに関して選定された閾値に全面的に依
存する。一般に、2つのタイプのディザアレイが用いら
れる。その一つのタイプである「集中ドット」型のディ
ザアレイでは、閾値は、近接配置された値からなる小密
集に整列されている。これらの密集は種々のサイズの
「ドット群」を擬態し、それにより、写真凸版作成プロ
セスに長年に亙って使用されてきた伝統的なハーフトー
ンスクリーンによって作られる画像に視覚的に類似した
処理済み画像が生成される。
【0016】他方、「分散ドット」型のディザアレイで
は、大小の閾値がアレイ全体に均等に分布している。こ
の技法は、プリント可能なグレースケール並びに解像度
を向上させる。単一の分離された画素を明瞭にディスプ
レイすることが可能な画像再生装置では、分散ドット型
ディザアレイは、一般に、集中ドット型ディザアレイよ
りも良好な質の画像を生成する。その理由は、分散ドッ
ト型アレイは、高周波に対する忠実度がより優れてお
り、解像度および周期の同じ集中ドット型アレイの場合
よりも優れた連続的なグレー領域の幻覚を生成すること
ができるからである。
【0017】双方のタイプのアレイによれば、表現でき
る離散的なグレイ・レベルの数(ディザアレイのセルが
増加するとともに増加する)と、一様なグレイの領域に
おける厄介な低周波の幾何学的パターンの出現(これも
ディザアレイのセルの増加の数として現れる)との間
に、ある種の二律背反的関係が一般的に存在する。ま
た、ディザアレイのサイズを増大させると、低周波値が
消散するに伴い像の解像度が低下するという傾向も生じ
る。これらのパターンを減少させ、解像度を持続させる
一つのやり方は、ディザアレイのサイズを極めて大に
し、かつ、均質な閾値パターンであって、連続して並ぶ
閾値が、ピクセルを「オンにする」パターンが均質でラ
ンダムになるようなディザアレイを用いることである。
しかしながら、アレイのサイズが増大するにつれて、こ
のような均質なパターンを生成させるためにディザアレ
イのセルに対して閾値を割り当てることは容易なことで
はなくなる。そこで、ランダムな閾値のシーケンスを得
て、それらをアレイのセルに割り当てるようにするため
の、様々な先行技術が開発されている。
【0018】均質な規則的ディザアレイを生成させるた
めの一つの通常のやり方は「反復的なモザイク法」と呼
ばれるものである。反復的なモザイク法の目標は、連続
的に並ぶセルの各々が付番される、つまり、「オンにさ
れる」につれて、2次元アレイの「オン」状態のセルが
可能な限り均質に整列されるようなやり方で、ディザア
レイのセルの各々に対して閾値を割り当てることであ
る。このために、該ディザアレイがハーフトーン化のプ
ロセスにおいて閾値アレイとして用いられると、対応す
る出力2値ドットの配列が、模擬されるべき各グレイレ
ベルに対してできるだけ均質に配分されることになる。
【0019】閾値アレイを生成するための反復的なモザ
イク法において用いられるアルゴリズムは、規則的な幾
何学的形状つまり「タイル」が2次元のディザアレイを
カバーする、つまり敷き並べられたときに、当該形状の
中心点およびその頂点が、同じ幾何学的形状ではあるが
1セル分だけ小さいサイズにされた新規なタイルを、ア
レイに敷き並べるための中心点として作用可能であると
いう事実に基づいている。そして、これら新規なタイル
の中心点および頂点は、再び1セル分だけ小さくされた
タイルによる、別の敷き並べに対する中心点として作用
することができる。
【0020】この反復モザイクのアルゴリズムによれ
ば、この反復モザイクの各段階における全てのタイルの
頂点は、次続の敷き並べが生起するのに先立って閾値数
が割り当てられる。このアルゴリズムで用意される機構
は、タイルの頂点間で生じる空白部の中心に正確に存在
する点群を位置決めするためのものである。本質的に
は、「オン」状態のピクセルが存在しない最大の「空白
部」または領域において、新規の点が追加される。反復
的なモザイク法およびその結果としての閾値アレイにつ
いては、Robert Ulichney 著,1990年, Cambridge,
Massachusetts andLondon, England の MIT Press 社
刊行になる「Digital Halftoning(デジタル的なハーフ
トーン処理)」の128−171頁に詳述されている。
反復的なモザイク法によれば大きいディザアレイを生成
することができるけれども、これらのアレイは、従来の
ハーフトーン化において用いられると、結果としての画
像に対して不自然な外見が強く周期的に現れるという、
構造的な不具合がある。
【0021】そこで、ディザアレイを生成させるために
別の先行技術の方法が開発されたが、これらの先行技術
の方法の一つが「ブルー・ノイズ・マスク」と呼ばれる
ものである。一般的に、「ブルー・ノイズ」とは、ホワ
イト・ノイズ・スペクトルの高周波成分のものである。
ブルー・ノイズのパワー・スペクトルは低周波で遮断さ
れ、相当な高周波の限界までフラットな状態にある。一
般的に、ブルー・ノイズ・マスクで生成されるドット・
パターンは非周期的で放射状に対称性のものであり、こ
れらのパターンによれば、低周波での粒子性なしに、非
周期的で非相関性のディザアレイ構成が生成される。ブ
ルー・ノイズ・マスクを選択することは、前述された誤
差拡散プロセスによって生成されるドット・パターンに
おける周波数的な研究からもたらされたものである。こ
れらのドット・パターンがパワー対周波数のパワー・ス
ペクトルに変換されたときには、ここで認められること
は、該パワー・スペクトルが有する低周波での遮断点
は、「ブルー・ノイズ」なる名称の通り、青色光の周波
数範囲で生じるということである。
【0022】パワー・スペクトルの形状については、ブ
ルー・ノイズのパワー・スペクトルを生成するドット・
パターンを吟味して、これらのドット・パターンからデ
ィザアレイを生成することにより、ディザアレイを構成
するために用いることができる。しかしながら、結果と
してのアレイが生成する高品質の出力については、該ア
レイを導出するために必要な周波数と空間的な領域との
間の変換により、ディザアレイを生成するために必要な
複雑なアルゴリズムが生成される。ブルー・ノイズ・マ
スクについては、Proceedings SPIE, Image Processing
Algorithms And Techniques II, v. 1452, pps. 47-5
6, February 21st - March 1, 1991 の、T. Mitsa およ
び K. Parker による「Digital Halftoning Using A Bl
ue NoiseMask(ブルー・ノイズ・マスクを用いたデジタ
ル的なハーフトーン処理)」に詳述されている。
【0023】大きくて均質なディザアレイを生成するた
めの別の先行技術は「空白と密集の方法」と呼ばれるも
のである。この後者の方法の目標について更にみると、
初期パターンで出発して最も窮屈な「密集」からピクセ
ルを取り出し、それらを最大の「空白」に挿入すること
によって、1および0の均質な配分を生成させることに
ある。この空白と密集の方法については、IS&T/SPIE Sy
mposium on Electronic Imaging Science and Technolo
gy, San Jose, California, February 3, 1993の、Robe
rt Ulichney による「The Void-and-Cluster Method Fo
r Dither Array Generation(ディザアレイの生成のた
めの空白と密集の方法)」,および、Society for Info
rmation Display International Symposium, San Fose,
California, June 14-16, 1994 の、Robert Ulichney
による「Filter Design For Void-and-Cluster Dither
Arrays(空白と密集のディザアレイのためのフィルター
設計)」に詳述されており、その内容はここでの参照に
よって組み込まれる。
【0024】特に前述された論文によれば、ディザアレ
イを生成するために用いられる初期パターンは「Protot
ype Binary Pattern(原型2値パターン)」と呼ばれて
おり、用語「cluster(密集)」および「void(空
白)」については、「minority pixels(少数ピクセ
ル)」および「majority pixels(多数ピクセル)」に
よって定義されている。原型2値パターンにおけるピク
セルの半分未満が特定のタイプ(1または0のいずれ
か)であるときには、それらが少数ピクセルと呼ばれ、
別のタイプのピクセルが多数ピクセルと呼ばれる。少数
ピクセルおよび多数ピクセルについてこれらの定義を用
いることにより、用語「密集」および「空白」は、多数
ピクセルを背景とする小数ピクセルの配列を意味するこ
とになる。即ち、「空白」は少数ピクセル間の大きい空
間であり、「密集」は少数ピクセルの窮屈な集まりであ
る。原型2値パターンの処理の過程では、パターンを均
質化するために、少数ピクセルが最大の空白の中心部に
対して常に加えられ、また、最も窮屈な密集の中心部か
ら取り出される(または、少数ピクセルで置換され
る)。
【0025】空白および密集の方法は、(A)原型2値
パターンを生成すること、(B)密集からピクセルを取
り出すことによって原型2値パターンを「均質化」し、
それらを空白に割り当てて均質化した初期2値パターン
を生成すること、および(C)結果として均質化した初
期2値パターンに対してディザアレイの閾値数を割り当
てること、の3段階の個別のステップからなるものであ
る。
【0026】より詳細にいえば、原型2値パターンの生
成は、ピクセルの半分未満が「1」であり、その残りが
「0」である入力パターンを生成させる任意の適宜な技
術を用いることによってなされる。例えば、ホワイト・
ノイズ・パターンは原型2値パターンとして作用するこ
とになる。
【0027】該方法における次続のステップにより「空
白」および「密集」が見出されて、空白と密集との間で
ピクセルが移動できるようにされる。空白および密集
は、処理されている各ピクセルに接する隣接のピクセル
を調べるフィルターによって位置検出される。特に、空
白発見フィルターによれば、原型2値パターンにおける
全ての多数ピクセル周辺の隣接ピクセルが考慮され、ま
た、密集発見フィルターによれば、全ての少数ピクセル
周辺の隣接ピクセルが考慮される。前述された論文にお
いては、空白および密集を見出すために、
【0028】
【数1】
【0029】なる関数で表される2次元のガウス・フィ
ルターが用いられる。この処理の過程で、アレイにおけ
る値が反復して処理され、単一のピクセルが密集から空
白へと何度か移動される。この処理は、空白が更に小さ
くなることを停止するまで、そして、密集が更に粗にな
ることを停止するまで、反復して実行される。パターン
内の最も窮屈な密集から「1」が移動することにより最
大の空白が生成されたときに、処理が完了したものと判
断される。その結果得られた均質化されたパターンは、
初期2値パターンと呼ばれる。
【0030】この方法の第3のステップによると、初期
2値パターンを用いてディザアレイに対する閾値を割り
当てることにより、該初期2値パターンからディザアレ
イが構築される。このステップの実行においては、初期
2値パターンとディザアレイとが、所定のアルゴリズム
によって3相にて並列に乗算される。閾値の割り当て
は、初期2値パターンにおける「1」の「ランク(ra
nk)」値に基づいて、ディザアレイのセルに対してな
される。即ち、第1の相Iにおいては、少数ピクセルで
ある「1」が初期2値パターンから一度に1個除去さ
れ、その一方では、これと並行して、初期2値パターン
に残っている少数ピクセルの数つまりランクが、除去さ
れた「1」の位置に対応するディザアレイの位置に挿入
される。各場面において、除去される少数ピクセルは、
最も窮屈な密集の中心部におけるピクセルである。
【0031】第2の相(相II)において、初期2値パタ
ーンが起動の基本として再び用いられて、少数ピクセル
(即ち「1」)が初期2値パターンに対して一度に1個
挿入され、その一方では、これと並行して、そのランク
がディザアレイに挿入される。各場面において、挿入さ
れる少数ピクセルは、最大の空白の中心の「0」の位置
に挿入される。
【0032】最後の相IIIにおいては、相IIにおいて
「1」を加えることによって生成された初期2値パター
ンが起動点として用いられる。この相IIIにおいては、
相IIにおいて「1」が加えられているために、初期2値
パターンにおける「1」が「0」よりも多いことから、
「少数ピクセル」の意味が「1」から「0」に転換され
る。ここで、初期2値パターンは更に多くの「1」で充
たされて行き、その一方で、ディザアレイはランク値で
充たされて行くことになる。それぞれのステップにおい
て、少数ピクセルの最も窮屈な密集において同定された
「0」位置に対して「1」が挿入される。相IIIの終わ
りにおいて、初期2値パターンは全て「1」によって充
たされ、ディザアレイは0からピクセルの最大値まで
の、各セルに固有のランク値で充たされる。
【0033】この空白と密集の方法ではディザアレイが
生成され、これに次いで、一般的にはノイズ性がない高
品質のハーフトーン化した像が生成されるが、そのトー
ンにはまだ多少のひずみがあり、結果として得られる像
には更に改良の余地がある。全てのディジタル式ハーフ
トーン化技法は、完全に正方形の画素を想定し、この正
方形の画素群により記録媒体の印刷可能な部位が全面的
に覆われるものと仮定する。これが実際上も真実なら
ば、プリンタ出力濃度は、原画像のスキャン入力濃度に
正比例するであろう。つまり、この理想的なケースは、
図12の45°線(一点鎖線)により示されるように、出
力濃度Yが入力濃度Xに正確に合致するときに生じる。
しかしながら実際上は、現実の電子式印刷装置の応答
は、一般に非線形である。というのは、そのような機器
は、完璧に隣接し合って重なり合わない正方形ドットで
はなく、むしろ正方形よりも円形のドットを生成するか
らであり、しかも、その円形ドットは理想画素の境界か
ら外側にはみ出ているからである。このドットのはみ出
しは、各種の印刷条件の下で、未着色空間を残すことな
く隣接するドットが完全に繋がることができるように(
例えば、十分に着色された領域が、未着色空隙無しに完
全に印刷されるように) するために必要な条件である。
このように実際のドットは、ハーフトーン化アルゴリズ
ムにおいて想定されるものよりも大サイズなので、入力
グレースケール濃度Xの関数であるプリンタ出力濃度Y
のプロット( 正規化された%ドット面積で表される)
は、図12におけるf(x)と同様な曲線に従うのが通常
である。(尚、図12では、座標軸上の大きい値が低い
濃度に対応しており、よって、原点が最大濃度に対応し
ている。)したがって、実際に印刷された画像は、期待
されたものよりも高濃度つまり暗く現れることになる。
ここで、関数f(x)の正確な形状は、プリンタの特性と
採用されたハーフトーン化アルゴリズムとにより決ま
る。
【0034】この影響を補償するために、関数f(x)
は、個々の濃度測定と回帰を通して数学的に測定され、
そして、その逆( 変換) 関数f-1(x) が同様に決定さ
れる。この後者の関数は、入力ソースデータに適用され
るとき、プリンタ機能の影響を相殺しデータを補正する
ので、ハーフトーン化アルゴリズムによる処理は、印刷
された画像の濃度特性が原画像のそれに一層合致するよ
うになった画像を生成することができる。
【0035】「事前歪」として知られるこの技法は、未
修正のハーフトーン画像データより優れた印刷画像を生
成するが、理想的な線形応答になるように補正しても、
最も視覚的に望ましい印刷コピーが必ずしも生成されな
い。その理由は、人間視覚システムと、各種スケールに
ついてのハーフトーン化アルゴリズムにより生成された
パターンとの間の複雑な相互作用に起因するものであ
る。つまり、主観的な応答は、採用されるハーフトーン
化アルゴリズムと事前歪の程度とにより変わることが多
い。例えば、Tronteljなどによる著作「印刷解像度に依
存する最適ハーフトーン化アルゴリズム」 SID 92ダイ
ジェスト749(1992)を参照されたい。
【0036】本願と同じ出願人に譲渡された1994年
7月1日付け米国出願第08/269,601号は、元
の画像つまりソース画像の種々の濃度を表す多ビットソ
ースデータがフィルタ関数によって修正されるようなプ
リント装置およびその方法を提供している。フィルタリ
ングされたデータは、次に、ハーフトーン化モジュール
によって処理されて、プリント装置に転送するために適
した単一ビットデータのラスタに変換される。このラス
タデータは、入力ソースデータに線形的に対応したもの
ではなく、ハイライト領域及び高側中間トーン領域では
ソース画像の濃度パターンよりも明るく、且つ、シャド
ー領域および低側中間トーン領域ではソース画像の濃度
パターンよりも暗い濃度パターンを示している。
【0037】更に、そのフィルタは、ソースデータでな
く、ハーフトーン化処理アルゴリズムに関与するパラメ
ータに適用してもよい。例えば、閾値アレイを用いるデ
ィザ法では、フィルタ関数はそれら閾値に適用可能であ
る。その場合、そのフィルタを通した閾値をソースデー
タに逆の態様で適用してラスタパターンを生成したと
き、そのラスタパターンが所定の非線形出力関数に従っ
て重み付けされるようにして、上記フィルタ関数が上記
閾値に適用される。この方法によれば、1つのディザア
レイを1度だけ修正するだけで、その修正されたアレイ
をソースデータに繰り返して適用できるため、処理負荷
をかなり節約することが可能である。例えば、1つの6
4×64ディザアレイを使用する場合、フィルタ関数を
各セルに適用するち4,096個のデータ値を処理する
ことが必要である。これに対し、フィルタ関数を各ソー
スデータ値に適用した場合には、ソース画像に関するサ
ンプリング密度を1インチにつき720×720ドット
であるものと仮定すれば、8インチ×10インチのサイ
ズの各画像領域に関して、4千万個のデータポイントを
処理することが必要とされる。
【0038】一般に、多くのデジタル式ハーフトーン化
技法においては、例えば、記録媒体のプリント可能なエ
リアを完全に覆う正方形画素のような理想的に形成され
た画素を仮定する。これは、様々なプリント条件の下に
おいて、着色されないスペースを一切残すことなしに隣
接ドットが完全に重複することを保証する(例えば、完
全に着色された領域が、間に無着色の空所を残さずに、
連続的にプリントされる)ために必要である。図6は、
解像度が1/dpiのプリンタのハードコピー出力を示
す。ここに、dpiはインチ当たりのドット数である。
ここに示すように、理想的な画素1001−1004は
「オン」として図示される。隣接画素の間には空所が無
いことに注意されたい。
【0039】これらの理想的に形成された画素は実際に
は近似である。実際の画素は、一般により円形なドット
によって表される。当業者であれば理解できるように、
これらのドットの寸法または半径は、例えば、印字メカ
ニズム、インク、及び記録シートなどの多くのファクタ
に依存する。
【0040】図7は、画素に対応するプリントされたド
ットの直径が1/dpiに等しいか、或いは、未満であ
る例を示す。換言すれば、半径rは、1/{√2×dp
i}未満である。図示のように、画素1001aと10
02aを表すドットの間に空所1100が存在する。従
って、2つの隣接画素がオンであっても、空所のある部
分が存在する。この例においては、認容できない結果が
生じ、よって、1/{√2×dpi}以下の半径を有す
るドットは使用されない。
【0041】図8は、画素を表わすドットの半径が次式
で表される別の例である。
【0042】1/{√2×dpi}≦r<1/dpi 図示のように、例えば画素1001cと1002cのよ
うな隣接する画素を表すドットの間には空所が無い。た
だし、画素1001cと1002cを表すドットはエリ
ア1200において重複する。
【0043】図9(A)及び(B)は、次式で表される
半径を有する画素を表わすドットの別の例を示す。
【0044】1/dpi≦r≦√2/dpi 図9(A)は、説明を簡単にするために1つおきの行の
1つおきの画素を示す。図に示すように、同じ行の1つ
おきの画素、例えば、画素を1001d及び1002d
(又は、同じ列の場合には、例えば、画素1002d及
び1003d)は重複する。ただし、画素1001c及
び1003cを表すドットは重複しない。図9(B)に
全ての画素を示す。同図において、画素1001d及び
1002dを表すドットが画素1004dのエリアを占
有するので、画素1004dを表すドットは冗長な情報
を提供する。従って、画素1004dをプリントするた
めに使われるインクは不要である。更に、全ての隣接す
る画素をプリントするためには、付加的な計算とプリン
ト時間とが必要である。一般に、720dpiにおける
1/dpiの値は0.0014インチであり、rは0.
0015インチであり、√2/dpiは0.0020イ
ンチである。
【0045】更に、このサイズのドットに関しては、
(正規化されたパーセンテージドットエリアで表わされ
る)プリンタ出力濃度のプロットは、図12(軸に沿っ
て大きい値ほど低い濃度に対応し、原点が最大濃度に対
応する)において、点線のf(x)に類似した曲線に通
常従った入力グレースケール濃度の関数として表され
る。従って、プリントされる画像は、予測されるよりも
暗い画像として現れる。更に、図示のように曲線形状が
矩形様になるほど、画像のダイナミックレンジは一層狭
くなる。一般に、ダイナミックレンジは半分程度であ
る。従って、一点鎖線で示す逆(変換)関数f-1(x)
のダイナミックレンジも同様に半分程度である。
【0046】図10(A)及び(B)は次に示す半径を
持つ画素を表わすドットの例を示す。
【0047】√2/dpi≦r 画素1001e及び1003e(交互対角画素と呼ばれ
る)を表すドットが交差すること以外は、この例は、図
9(A)及び(B)に示す例と同様である。
【0048】従来のプリンタの解像度は、一般に300
dpiから360dpi程度である。更に高い解像度を
持つプリンタの解像度は720dpiに達することもあ
り得る。当然理解されるように、解像度720dpiに
よりプリントした場合の解像度は360dpiに場合の
約4倍である。換言すれば、720dpiによりプリン
トする場合には、1平方インチのプリント領域には72
0×720即ち518,400個のドットが含まれる。
一方、360dpiによりプリントする場合には、1平
方インチのプリント領域には360×360即ち12
9,600個のドットが含まれる。ただし、現行技術に
よれば、従来のプリントメカニズム、インク、及び/又
は、用紙を用いて、720dpiにおいてプリントした
場合、図9(A)及び(B)に示すように結果として得
られるドットのサイズは次式で表される。
【0049】1/dpi≦r≦√2/dpi 従って、このドットサイズにより720dpiにおいて
プリントする場合には、結果として冗長な情報をプリン
トし、そして、追加的な計算および追加的なプリント時
間を必要とする。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、2値
プリント装置によって生成されるハーフトーン化画像の
解像度を改良する装置および方法を提供することにあ
る。
【0051】発明の他の目的は、従来のプリンタの問題
を克服する方法、及び、装置を提供することである。
【0052】本発明の更に別の目的は、従来の装置及び
方法に比較してインクの必要量が少なく、しかも、高い
解像度でプリントする方法及び装置を提供することにあ
る。
【0053】本発明の更に別の目的は、従来の装置及び
方法に比較して計算の必要量が少なく、しかも、高い解
像度でプリントする方法、及び、装置を提供することに
ある。
【0054】本発明の更に別の目的は、ダイナミックレ
ンジの損失なしに非線形事前ひずみ処理を適用する方法
及び装置を提供することにある。
【0055】本発明の更に他の目的は、専用ハードウェ
ア或いは既存プリンタドライバーのいずれかにおいて比
較的容易に実行可能な方法を提供することにある。
【0056】本発明の更の他の目的は、空白と密集の技
法によって生成されたディザアレイを用いたハーフトー
ン化処理によって生成されるトーンひずみを軽減するこ
とにある。
【0057】本発明の更に他の目的は、ドットが均等に
配分された任意のサイズの規則的分散ドット型ディザア
レイを生成することにある。
【0058】更に、本発明の目的は、規則的分散ドット
型ディザアレイの処理時間を生成することにある。
【0059】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様によ
れば、m個の画素を含むn列によって構成され、各画素
がグレースケール値を指定するような、一連の電子的に
符号化されたn×m個の画素として表わされる連続的な
トーンの画像を、電子式プリントに適した2値ラスタに
変換するための方法および装置が提供される。この場
合、画像の線形セグメントに対応して一連の画素群が識
別される。識別された画素群は、例えば、n本の画素列
中の奇数番目の列に対応するm個の画素中の奇数番目の
画素と、n本の画素列中の偶数番目の列に対応するm個
の画素中の偶数番目の画素とによって構成される。識別
された画素群は、前以て決定済みの方向におけるセグメ
ントに沿った動きに対応する順序に従って処理されて、
2値ラスタ値に変換される。画像が完全に処理されるま
で、画素の識別および処理が繰り返される。
【0060】本発明の他の態様によれば、連続的なトー
ンの画像をプリント操作に適した2値アレイに変換する
ための画像処理手段が、グレースケール値を表すように
電子的に符号化された一連のn×m個の画素を記憶する
ための記憶手段を有する。そして、読取り手段が、メモ
リ手段から1つおきの画素を読み取る。ハーフトーン化
手段が、セグメントに沿った所定方向への動きを表わす
順序に従って、読取り手段によって読み取られた画像の
線形セグメントに対応する一連の画素を反復的に処理し
て、残りの2値データを生成する。
【0061】本発明の更に別の態様によれば、連続的な
トーンの画像をプリント媒体上に単色ドットのパターン
としてプリントするためのプリンタは、連続的なトーン
の画像に応答するディジタル化手段を有し、このディジ
タル化手段は、各画素値が連続的なトーンの画像の各部
のグレースケールを表わすように電子的に符号化された
m×n個の画素値のストリームを生成する。メモリ手段
が、この電子的に符号化された画素値のストリームを受
けて、複数の線形セグメントに分けてその電子的に符号
化された画素値を記憶する。各線形セグメントは、始端
と終端とを有し、連続的トーンの画像の連続した部分を
表す画素値から構成される。読取り手段は、電子的に符
号化された1つおきの画素をメモリ手段から読み取る。
ハーフトーン化手段は、複数の線形セグメントの各々に
おいて読取り手段により始端から終端への順序及び終端
から始端への順序で読み取られた電子的に符号化された
各画素値を処理することにより、結果的な出力を生成す
る。この結果的な出力を受けて、プリントメカニズムが
プリント媒体上に単色のドットのパターンを生成する。
【0062】本発明の更に別の態様によれば、コンピュ
ータシステムは、データ及びプログラムを記憶するのた
めのメモリを有する。このメモリに記憶されているプロ
グラムに応答して中央処理装置がコンピュータシステム
の動作を制御および統合し、そして、ディジタル化手段
が、連続的なトーンの画像に応答して、各画素が連続的
なトーンの画像の各部のグレースケール値を表すような
電子的に符号化された画素のストリームを生成する。メ
モリ手段は、この電子的に符号化された画素値のストリ
ームを受けて、複数の線形セグメントに分けてその電子
的に符号化された画素値を記憶する。各線形セグメント
は、始端と終端とを有し、連続的なトーンの画像の連続
した部分を表す画素値から構成される。読取り手段は、
メモリ手段から1つおきに全ての画素を読み取る。ハー
フトーン化手段は、複数の線形セグメントの各々におい
て読取り手段により始端から終端への順序及び終端から
始端への順序で読み取られた電子的に符号化された各画
素値を処理することにより、結果的な出力を生成する。
この結果的な出力を受けて、プリントメカニズムがプリ
ント媒体上に単色のドットのパターンを生成する。
【0063】更に、本発明の他の様態によれば、ソース
画像の線形セグメントに対応する一連の画素データが得
られるプリント装置および方法が提供される。1つおき
の画素データが選定され、選定された画素データは、フ
ィルタ関数に従ってフィルタリングされる。フィルタリ
ングされた画素データは、プリントされた場合、ハイラ
イト及び高側中間トーン領域においてソース画像よりも
明るく、シャドー及び低側中間トーン領域においてソー
ス画像より暗い濃度パターンを表したハーフトーンパタ
ーンになる。このハーフトーンパターンは、記録媒体に
プリントされる。
【0064】本発明の更に別の態様によれば、プリンタ
は、ソース画像と関連した濃度レベルを表わす一連の符
号化された画素データのソースを有する。セレクタは、
1つおきの画素データを選定する。ハーフトーン化エン
ジンは、選定された画素データを処理して、ソース画像
に対応するがハイライト領域においてはソース画像より
も明るく、そして、中間トーン及びシャドーの領域にお
いてはソース領域よりも暗い濃度パターンを表したラス
タパターンを生成する。そして、このハーフトーン化さ
れたパターンに従ってインク又はトナーが記録媒体に供
給される。
【0065】本発明の方法及び装置は、比較的小さなコ
ストによって、プリント装置のドライバーソフトウェア
に容易に組み込むことが可能であり、或いは、プリンタ
ポート又はプリンタ自体におけるハードウェアとして具
現化されることが可能である。本発明によれば、誤差拡
散ハーフトーン処理においてウォーム型のノイズパター
ンの発生を最小限に抑制して、高品質のハーフトーン画
像を生成することが可能である。
【0066】本発明の好ましい実施形態については、詳
細な説明および添付図面によって詳しく記述されている
が、当業者であれば、本発明の多くの改造及び修正は、
添付特許請求の範囲によって規定された本発明の技術的
範囲内に含まれることを理解できる筈である。
【0067】
【発明の実施の形態】この発明は、IBM(登録商
標),PS/2(登録商標)またはApple(登録商
標)Macintosh(登録商標)コンピュータのよ
うなパーソナル・コンピュータに常駐するオペレーティ
ング・システムを背景として好適に実施されるものであ
る。図1には代表的なハードウエアの環境が示されてい
るが、ここで例示されているものは、この発明によるコ
ンピュータ100の典型的なハードウエア構成である。
コンピュータ100は、中央処理ユニット102によっ
て制御されており、この中央処理ユニット102は例え
ば従来の通常のマイクロプロセッサである。その他の多
くのユニットは、特定のタスクを達成すべく、いずれも
システム・バス108を介して相互に接続されている。
ある特定のコンピュータは図1に例示されたユニットの
中の幾つかしか備えず、または、図示されていない追加
的な構成要素を備えることがあるものの、大抵のコンピ
ュータは少なくとも図示されたユニットを含んでいる。
【0068】より詳細にいえば、図1に示されたコンピ
ュータ100に含まれているものは、情報の一時的な蓄
積のためのランダム・アクセス・メモリ(RAM)10
6,コンピュータの構成および基本的な動作上のコマン
ドの永久的な蓄積のためのリード・オンリ・メモリ(R
OM)104,および、ディスク・ユニット113およ
びプリンタ114のような周辺装置をそれぞれにケーブ
ル115および112を介してバス108に接続するた
めの入出力(I/O)アダプタ110である。ユーザ・
インタフェース・アダプタ116も設けられており、キ
ーボード120のような入力手段、および、マウス、ス
ピーカおよびマイクロホンのようなその他の既知のイン
タフェース手段をバス108に接続するようにされる。
可視的な出力は、ビデオ・モニタのような表示装置12
2をバス108に接続するディスプレイ・アダプタ11
8によって与えられる。このワークステーションは、そ
の中に常駐しているオペレーティング・システムによっ
て制御されかつ協同動作される。
【0069】図1に示されたようなコンピュータ・シス
テムに一般的に含まれているプリント装置は、コンピュ
ータ・システムに電気的に接続されており、選択された
媒体上に永久的な像を生成させるために、それによって
制御される。モニタに表示されたり、メモリに蓄積され
ていたりする文書類をプリントするためには、幾つかの
動作をすることが必要である。まず、プリント用の媒体
は固定サイズのものが普通であるから、選択された媒体
に十分適合するような大きさの部分にプリント可能な情
報を分割せねばならず、このようなプロセスは丁付けと
呼ばれる。これに加えて、情報については、表示または
蓄積されるときのフォーマットから、媒体上で実際にプ
リント処理を実行するためにプリント装置を制御するの
に好適なフォーマットへと、再フォーマット化の処理を
する必要がある。この後者のステップにおける再フォー
マット化処理は、上述されたハーフトーン化の処理をす
ることにより、グラフィック表示がプリント装置で用い
られる形式のものに変換される先行処理ステップを含む
ことができる。
【0070】プリント可能な情報をプリントできる形式
のものに変換するために必要な丁付けおよび再フォーマ
ット化処理は、特定の構成にされたハードウエアによっ
ても実行できるけれども、一般的には、コンピュータ・
システム内で稼働するソフトウエア・プログラムによっ
て実行される。丁付けの実行は、初期出力を生成させる
アプリケーション・プログラム、または、基本的なファ
イル処理機能を実行する単位プログラムの集まりである
オペレーティング・システムのいずれかによってなされ
る。ハーフトーン化の処理を含む再フォーマット化処理
はプリント装置に特定のものであり、通常は、オペレー
ティング・システムの一部であり得る、「ドライバ」と
呼ばれるソフトウエア・プログラムに含まれているが、
ある特定のプリント装置と特別の関連があることが必要
である。該ドライバ・プログラムは、コンピュータ・シ
ステムから文章や像に関する情報を受け入れて、プリン
ト装置を直接的に制御する信号を発生させるために、上
述されたような処理を実行する。
【0071】例えば図2は、アプリケーション・プログ
ラム、オペレーティング・システムおよびプリンタ・ド
ライバを用いる、典型的なコンピュータ・システムの概
略的な例示図である。ここで、コンピュータ・システム
は点線のボックス200で概略的に表されており、ま
た、アプリケーション・プログラムはボックス202に
より、そして、オペレーティング・システムはボックス
206により表されている。アプリケーション・プログ
ラム202とオペレーティング・システム206との間
の相互作用は矢印204によって概略的に例示されてい
る。このデュアル式のプログラム・システムは、大型コ
ンピュータからパーソナル・コンピュータまでの多くの
タイプのコンピュータ・システムにおいて用いられてい
る。
【0072】しかしながら、プリント処理をするための
方法はコンピュータに依存して異なるものであり、この
ことに関して、図2には先行技術のパーソナル・コンピ
ュータ・システムが示されている。プリント処理の機能
を与えるためには、アプリケーション・プログラム20
2が(矢印208で概略的に示されているように)プリ
ンタ・ドライバ・ソフトウエア210と相互作用するよ
うにされる。プリンタ・ドライバ・ソフトウエア210
は、一般的にはハーフトーン化の処理を実行するもので
あるが、矢印214で概略的に示されているように、埋
め込み式のコマンドおよび変換されたグラフィック情報
を含む再フォーマット化された情報の流れを生成するた
めの別の動作をすることが可能である。変換された情報
の流れは、次いで、入力される情報の流れを電気信号に
変換する回路を含むプリンタ・ポート212に加えられ
る。プリンタ218に通常含まれている「イメージング
・エンジン」は、入力される情報の流れを取り込み、こ
れを実際のプリント処理要素を駆動するために必要な電
気信号に変換するための、ハードウエア装置またはRO
Mプログラム式のコンピュータである。その結果として
の「ハード・コピー」出力は選択された媒体上で得られ
る。本発明の誤差拡散処理を行う装置は、プリンタ21
8自体のプリンタポート212に設置された特殊ハード
ウェアに組み込んでも差し支えない。
【0073】すでに述べたように、720dpiの解像
度でプリントし且つ半径が1/dpi≦r≦√2/dp
iであるドットを持つプリンタは、冗長な情報を印字す
ることになる。再び図9(B)を参照して、画素100
1d及び1002dを表すドットは、画素1004dの
領域において重複する。従って、画素1004dにおい
ては、一切の処理および印字を行う必要がない。本発明
に従へば、各行において1つ置きの画素だけが処理され
印字される。例えば、図17に示すように、奇数番ライ
ンにおいては奇数番カラムの画素だけが、そして、偶数
番ラインにおいては偶数番カラムの画素のみが処理され
る(勿論、奇数番ラインの偶数番カラムの画素、およ
び、偶数番ラインの奇数番カラムの画素を処理して印字
してもよい)。このようにして印字することにより、3
60×720dpiつまり1平方インチ当たり259,
200画素の解像度を得ることができる。この解像度
は、360dpiの2倍の解像度である。既に述べたよ
うに、2値プリンタで印字するために、これらの画素
は、ハーフトーン処理される。例えば、この種の処理に
は、次に詳しく説明される誤差拡散方およびディザ法が
含まれる。
【0074】1.誤差拡散処理 誤差拡散プロセス自体は公知であり、例えばRobert Uli
chney(ロバート・ユリシネー)著「ディジタルハーフ
トーン化」(MITプレス、ケンブリッジ、マサチュー
セッツおよびロンドン、イギリス1990年刊、239
−319ページ)に詳細に記載されている。誤差拡散プ
ロセス中に、オリジナル画像を構成するピクセルがライ
ン毎の態様で処理され、各ラインではピクセルは単一方
向(左から右、または右から左)へと処理される。一般
的なライン処理パターンが図3に示されており、この場
合は各ピクセルライン300,302,304,306
および308は左から右の順に処理された後、次のライ
ンが左から右の順に処理され、画像全体が上から下の方
向に処理され終わるまで、順次に後続のラインが左から
右の順に処理される。
【0075】図4(A)は、ラインに沿って左から右の
方向に処理が進行する場合の、各ピクセルの処理中に発
生する誤差を隣接するピクセルへと拡散させる態様を示
している。すなわち、各ピクセルはそのピクセル値を所
定の閾値と比較することによって処理され、この場合、
ピクセル「値」とはオリジナルのグレースケール値に他
のピクセルの先行する処理から生じた誤差調整値を加算
した値である。このピクセル値が閾値を越えると、
「1」すなわちドットが出力される。逆に、ピクセル値
が閾値未満である場合は、「0」が出力される。すなわ
ちドットは出力されない。次に入力された値から、実際
に出力されたドット値を減算することによって誤差値が
算出される。この誤差値は次に、隣接しているが未処理
である幾つかのピクセルへ「拡散」つまり分散される。
【0076】この「拡散」プロセスが図4(A)に示さ
れており、処理されるピクセルはボックス400として
示されている。図示した構成では、処理プロセスから生
ずる誤差は処理されたピクセル400のすぐ右隣のピク
セルへ(矢印402で示す)、および矢印404,40
6および408で示すように次ラインの3つの隣接する
ピクセルへと拡散される。誤差値が隣接するピクセルに
加算される前に、誤差値に比例定数が乗算される。これ
らの定数q1,q2 ,q3 およびq4 の値は、q1+q2 +
q3 + q4 = 1になるように構成されている。例えば、
以下の重みを用いることができる。q1 =5/16、q
2 =1/16、q3 =7/16、およびq4 =3/16
である。ピクセル400の処理が終了した後、ピクセル
400の右隣のピクセルは、そのピクセル値に比例配分
された誤差値を加算し、これをピクセル400と同様に
処理することによって処理される。ライン内の各ピクセ
ルがこのように処理された後、画像内の次ラインが同様
に処理される。
【0077】ピクセル処理が右から左方向に行われる場
合の拡散プロセスが図4(B)に示されており、ピクセ
ルはボックス410で示されている。図示した構成で
は、処理プロセスから生ずる誤差は処理されたピクセル
410のすぐ左隣接のピクセルへ(矢印412で示
す)、および、矢印414,416および418で示す
ように次ラインの3つの隣接するピクセルへと拡散され
る。誤差値が隣接するピクセルに加算される前に、この
場合も誤差値に比例定数が乗算される。これらの定数q
1,q2 ,q3 およびq4 の値は、q1+q2 + q3+ q4 =
1になるように構成されている。例えば、以下の重み
を用いることができる。q1 =5/16,q2=1/1
6、q3 =7/16、およびq4 =3/16である。ピ
クセル410の処理が終了した後、ピクセル410の左
隣のピクセルは、そのピクセル値に比例配分された誤差
値を加算し、これをピクセル410と同様に処理するこ
とによって処理される。ライン内の各ピクセルがこのよ
うに処理された後、画像内の次ラインが同様に処理され
る。
【0078】一般に、処理順序が左から右へ向かう場
合、誤差拡散プロセスによって、優れた画像が再生され
るが、画像の質を低下させる「ウォーム(芋虫)」及び
「スノープローイング(雪かき)」などと呼ばれる周知
の副産的ノイズパターンも生じる。「ウォーム」は、均
質なグレー(灰色)の画像領域内に、曲線或いは対角直
線として現れ、そして、ハーフトーン画像内にパターン
化された外観を生じる。そこで、これらの種類のノイズ
パターンを軽減又は除去するために種々の技法が用いら
てきた。
【0079】米国特許第4,955,065号、特開平4
−37256号及び特開平第4−51773号に開示さ
れたこの種の公知技法の幾つかは、処理シーケンスを、
従来のラスタ走査パターン(この場合、画像の各ライン
内の各々の画素は左から右に処理され、そして、ライン
は、最上部から下部に向かう順序で処理される)から、
画素ラインは依然として最上部から下部に向かって処理
されるが、配列された画素ラインが交互に反対方向に処
理される蛇行状走査パターンに変える。
【0080】これらの技法は、ウォームの向きを直し、
それによって、ウォームが、画像の均質グレー領域内に
おいて水平ラインとして現れ、その結果、余り目立たな
くするものではあるが、ウォームは、従来のラスタ走査
を用いた場合と同程度に依然として存在する。
【0081】特開平3−151762号に開示されたウ
ォームの外観を最小限にしようとする他の公知の方法
も、同様に、処理シーケンスが従来のラスタパターンの
場合と異なる。その1つの実施形態によれば、画像の各
ラインに関する処理方向は、乱数発生器またはノイズパ
ターン発生器から出力される量子化された「1」と
「0」のストリームに基づいて選定される。従って、各
ラインに関する画素処理は、左から右に(「1」応答し
て)、または、右から左に(「0」応答して)実施され
る。他の公知の実施形態に従えば、ライン内の画素は、
前以て決定済みの定期的パターンに従って、左から右
に、及び、右から左に処理される。例えば、左から右に
2回走査し、次に、右から左に2回走査する。これら従
来の処理順序技法はウォームのサイズを減少するが、ウ
ォームは、ハーフトーン画像内に依然として存在する。
【0082】本願と同一出願人に譲渡された1994年
7月1日付け米国特許出願第08/269,708号
は、ラインからラインへの処理方向を、ハーフトーン画
像内におけるウォーム型のノイズパターンを最小限にす
るような変える方法及び装置を提供する。この技法によ
れば、画像内の各ラインの処理方向が画像の内容に依存
して適応的に変更される。更に詳細には、画像内の各ラ
インの処理方向は、グレースケール値、及び/又は、画
像内の以前に処理されたラインの1つ又は複数の画素と
関連した量子化誤差に依存して決められる。
【0083】〔第1の実施形態〕本発明の第1の実施形
態を図11に示す。既に述べたように、各行の1つおき
の画素のみ、又は、交互の画素が誤差拡散によって処理
される。この図に示すように、奇数番行においては奇数
カラム画素のみ、そして、偶数番号行においては偶数カ
ラム画素のみが処理される。これらの画素を選定された
画素と称する。更に詳細には、この誤差拡散技法におい
て、各選定された画素は、その値を前以て決定済みの閾
値と比較することによって処理される。ここで、画素の
「値」とは、もとのグレースケールの値に、他の画素の
以前の処理に起因する誤差調整値を加算した値をいう。
画素の値がしきい値を超過した場合には、「1」つまり
ドットが出力される。その代りに、画素の値がしきい値
より小さい場合には、「0」が出力される、つまりドッ
トが出力されない。次に、誤差値は、入力値から実際に
出力されたドットの値を差算することによって決定され
る。次に、この誤差は、「拡散」される、つまり、未処
理画素以外の周辺画素に分散される。
【0084】既に検討されたように、誤差拡散の方向
は、種々の方法によって決定することが出来る。図4
(A)及び(B)は、それぞれ、右から左、及び、左か
ら右方向への誤差拡散の例を示す。
【0085】この「拡散」プロセスを図11に示す。こ
の場合、処理されている画素を画素1501とする。既
に述べたように、1つおきの画素のみが処理される。従
って、選定されていない画素の誤差拡散処理は行われな
い。図に示す配列において、処理に起因する誤差は、処
理済みの画素1501の右側の周辺画素1502(直接
隣接している画素はスキップする)、次のラインの2つ
の周辺画素1503、1506(画素1501の直ぐ下
の画素はスキップする)、及び更に次のラインの3つの
周辺画素1504、1505、1507に分散される。
誤差値には、周辺画素に加算される以前に、比例重み係
数が乗算される。これらの係数、q1、q2、q3、q
4、q5、及び、q6の値は、q1+q2+q3+q4
+q5+q6=1であるように配分される。例えば、次
の重み係数が用いられる、即ち、q1=7/16,q2
=8/32,q3=1/32,q4=5/32,q5=
8/32及びq6=3/32である。これらの値は好ま
しい一例であり、当業者であれば、他にも有用な値を見
出せる筈である。画素1501が処理された後で、画素
1501の右側の画素1502は、画素値に比例配分さ
れた誤差値を加算され、そして、画素1501の場合と
同じ方法によって処理される。1つのラインの各画素が
この方法において処理された後で、当該画像内の次のラ
インが、同じ方法において処理される。勿論、誤差は、
更に別のラインへも拡散されても差し支えない。
【0086】画素1601の処理が右から左に向かって
行われる場合における拡散プロセスを図11に示す。図
において、処理に起因する誤差は、処理済み画素160
1の左側の画素1602、次のラインの2つの周辺画素
1603、1606、及び更に次のラインの3つの周辺
画素1604、1605、1607に分散される。周辺
画素に加算される以前に、誤差値には、同様に比例重み
係数が乗算される。これらの係数q1、q2、q3、q
4、q5、及びq6の値は、q1+q2+q3+q4+
q5+q6=1となるように配分される。例えば、次に
示す重み係数を用いることができる、即ち、q1=7/
16、q2=8/32、q3=1/32、q4=5/3
2、q5=8/32およびq6=3/32である。これ
らの値は好ましい一例であり、当業者であれば、他にも
有用な値を見出せる筈である。画素1601が処理され
た後で、画素1601の右側の画素1602は、比例配
分された誤差値を画素値に加算され、そして、画素16
01の場合と同じ方法により1602は処理される。
【0087】本実施形態における誤差拡散回路の概略構
成を図5に示す。図5のものは好ましい一例であり、当
業者はこれに種々の修正や変更が可能であることを理解
するはずである。
【0088】誤差拡散回路は従来と同様に、イメージン
グ装置(図示せず)からディジタル・ワードで表される
グレースケール画像ピクセルの流れ500を受ける。画
像ピクセルの流れは連続的に従来形の入力バッファ50
2に入力される。バッファ502は基本的に、ピクセル
・ライン全部についての入力画像ピクセル・ワードを記
憶するのに充分な容量のバッファである。
【0089】一方、バッファ502は記憶された値をラ
イン順に加算回路506と、数値/論理演算回路(以
下、数値/論理演算回路という)514の双方に出力す
るようにバッファ制御回路510(矢印512で概略的
に示す)によって制御される。バッファコンットロール
510に応答して、既に述べたように、奇数番ラインに
おける奇数番カラム画素、及び偶数番ラインにおける偶
数番カラム画素が出力される。加算回路506は、後に
詳述するように、先行するピクセルの処理によって生じ
た「誤差」値を減算するために用いられる。数値/論理
演算回路514は、上述した技術に従って処理方向を制
御するために使用される。すなわち、バッファ制御回路
510の制御の下で(この制御は矢印512で概略的に
示す)、バッファ502は記憶されたピクセル・データ
を「左から右」の順に(後入れ先出し)順次出力するこ
とができ、また、「右から左」の順に(先入れ先出し)
順次出力することもできる。
【0090】入力バッファ502に記憶された入力デー
タは、入力バッファ出力504から加算回路506およ
び信号線508を介して閾値回路528へと送られる。
閾値回路528の出力は量子化された(「0」と「1」
からなる)2値画像であり、これはピクセル値(各ピク
セル「値」はオリジナルの入力画像値と、加算回路50
6によって加えられた「誤差」調整値とからなってい
る)を予め定められた固定閾値と比較し、ピクセル値が
閾値より大きい場合は「1」を出力し、ピクセル値が閾
値以下の場合は「0」を出力することによって生成され
る。一例として、閾値回路528は、(グレースケール
値がレンジを0から1とした場合)例えば0.5の固定
閾値を用いることができる。
【0091】閾値回路528によって発生された量子化
された2値信号は出力線532を経て第2加算回路53
0へと送られる。第2加算回路530は、信号線508
上の量子化されていない入力信号を、出力線532上の
閾値回路528から出力された量子化された信号から減
算して、量子化誤差値を算出する。量子化誤差値はフィ
ルタ回路522に送られる。フィルタ回路522は、誤
差値に比例定数を乗算して拡散された誤差値を算出し、
この誤差値の一つは加算回路506によって処理される
べく次のピクセルに加算され、残りの誤差値は次のピク
セルラインの処理中に加算されるように誤差バッファ5
18に記憶される。
【0092】誤差バッファ518は更に、選択された記
憶値を加算回路506と数値/論理演算回路514の双
方に(出力線524を介して)出力するように、(矢印
516で概略的に示すように)バッファ制御回路510
によって制御される。バッファ制御回路510の制御下
で、誤差バッファ518は、誤差値を入力バッファ50
2からシフトアウトされた入力データと突き合わせるた
め、記憶された誤差値を「左から右」の順(後入れ先出
し)に順次出力することができ、また、記憶された誤差
値を「右から左」の順(先入れ先出し)に順次出力する
こともできる。
【0093】ピクセルラインの処理中に、バッファ制御
回路510は、バッファ502からの入力ピクセル値を
加算回路506に順次送り、また、誤差バッファ518
からの誤差値を加算回路506へと順次送るように入力
バッファ502と誤差バッファ518の双方を制御す
る。次に加算回路506が、誤差拡散されたピクセル値
を量子化された出力を生成する閾値回路528へと順次
送る。閾値回路528の出力は出力バッファ534にも
送られ、この出力バッファ534もバッファ制御回路5
10によって制御される。出力バッファ534は、印刷
装置に送られるための2値ピクセルの連続的な流れを出
力線536に出力する。
【0094】2.事前歪処理 〔第2の実施形態〕最初に、本発明の第2の実施形態の
動作を示す図13(A)及び(B)を参照する。この図
の場合には、従来の技法によって行われるように全ての
画素を処理する代りに、1つおきの画素のみを処理す
る。既に説明した方法によって、処理に使用する画素を
選定する。更に、図12に示す線形レスポンスを生じる
変換関数f-1(x)に従ってソースデータを処理する代
りに、図13(A)にその代表的な態様が示されるよう
な異なる形の関数g(x)を用いる。この関数は、ソー
スデータに適用した場合、ソースデータを修正して、ハ
ーフトーン処理によって、その最終的な印刷画像が図1
3(B)においてh(x)=f(g(x))として示さ
れる正規化された値(100パーセントドットカバレッ
ジ)の変動を示すようなラスタが生成されるようにする
(何故なら、プリンタ関数f(x)は、ソースデータxに
対してでなく、g(x)により事前歪処理されたデータに
対して作用するからである)。具体的には、原画像のハ
イライトおよび高側中間トーン領域(つまり、比較的に
明るい濃度領域)は、原画像の対応濃度よりも明るい濃
度で表現され、一方、シャドーおよび低側中間トーン領
域(つまり、比較的に暗い濃度領域)は、より暗い濃度
で表現される。
【0095】ここで、上記パーセントドットカバレッジ
は次式で定義される。
【0096】
【数2】
【0097】ここに、 DT=スクリーンされたエリアの濃度 Ds=無地エリアの濃度 n=紙の光散乱特性に関する定数 であり、Dγ及びDsは紙に関して測定した値である。
【0098】本実施形態で用いる適切な変換関数は、最
も好都合にはプリンタ関数f(x)に基づいており、その
関数は、呼び出されると、入力ソースデータを、それが
プリンタ上で実際に表現される濃度に関係付ける。一つ
の好ましい変換関数g(x)は、下記の通りである。
【0099】g(x) = N − f(N − x) ここに、xは数値として表されるソースデータ点の濃度
である。N はソースデータが表す数値的に最高値を示
すグレースケール濃度(例えば、8ビットグレースケー
ルではN=255)であり、印刷濃度のゼロ点に対応す
る。また、f はプリンタの関数である。
【0100】ユーザが出力( すなわち、h(x)に従う最
終画像の外観) を容易に制御できるようにする変換曲線
の族を得るために、関数g(x)をパラメータ化すること
もできる。そのような制御は、実際の濃度パターンと、
そのパターンの視覚作用との間に複雑な関係が与えられ
たとき、種々の印刷条件、ハーフトーン化アルゴリズム
および画像形式にわたり視覚的に最適の出力画像を達成
するために必要なことがある。好ましくは関数g(x)
は、加重係数w を使用してパラメータ化され、利用で
きる関数族は下記の通りとなる。
【0101】 g(x) = 2w [N − f(N − x) + x] + x ただし、0≦ w ≦1である。得られた結果は、図1
3(B)に示されるような曲線群となる。曲線cは、w
= 0.5の場合における、出力h(x) =f(g(x))を
示している。曲線aは、w =1の場合に対応し、この場
合、出力h(x)は関数g(x)に等しくなる。逆に、曲線
eは、w =0の場合に対応し、この場合、出力は未修正
のf(x)に対応する。また、曲線bおよびdは、中間的
な場合を表す。
【0102】図15は、本実施例の代表的なハードウエ
ア構成を示す。同図において、多ビット画像データは、
( 例えば、固定された範囲のグレースケール値にわた
り、離散的に原画像の濃度をサンプリングするディジタ
ル式スキャナから)N ビット値の流れとして到来し、デ
ータバッファ20に蓄積される。N ビットデータは、
フィルタ22へ転送され、そのフィルタは、上述した変
換関数に従って各N ビット濃度値を修正する。ユーザ
操作調整機能部24は、スライドスイッチまたはディジ
タル的にプログラム可能な入力装置の形態でもよく、加
重係数w の選定された値を変換フィルタ関数に乗じる
ことにより、フィルタの作用を変調する。
【0103】修正されたN ビット画像データは、ハー
フトーンエンジン26へ転送され、その変換部は、入力
データを、適切なハーフトーン処理アルゴリズムに従っ
て1ビット要素の集合パターンへ変換する。本実施形態
は、各種のアルゴリズムと関連して適切に使用され、そ
れらのアルゴリズムとしては、広域的に固定されたレベ
ルの閾値算法、制約された平均閾値算法、動的閾値算
法、直交トーンスケール生成算法、所謂電子選別アルゴ
リズム、種々のディザ法アルゴリズム( 拡散ドット型デ
ィザ法のような規則的ディザ技法を含む) および誤差拡
散技法などがある。
【0104】上述の形態のフィルタ関数は、プリンタ関
数に対して作用するものであるが、当該フィルタ関数に
関して対称であるプリンタ関数に対しては使用できな
い。何故なら、当該フィルタ関数を適用しても、所要の
S形非対称出力関数h(x)を生成しないからである。例
えば、上記数式で示されたg(x)は、h(x)に関して対
称のプリンタ関数を生じるような集中ドット型ディザ法
ハーフトーン化アルゴリズムと連係して使用することが
できない。しかしながら、別の数学的構成体を利用して
所要の出力関数を生成できる。
【0105】ハーフトーンエンジン26のラスタ出力
は、従来の電子式プリンタ28へ送り出され、そのプリ
ンタは、ラスタパターンに従って、インクまたはトナー
を記録媒体へ付着する。
【0106】〔第3の実施形態〕本発明の第3の実施形
態は、画像データの代わりにハーフトーン化アルゴリズ
ムがフィルタリングされるものであり、図15はそのハ
ードウエア構成を示す。この場合、ハーフトーンフィル
タ30は、最終のハーフトーン出力画像が関数g(x)に
従ってバイアスされるように、ハーフトーンエンジン2
6を修正する。
【0107】本実施形態は、所定の( または徐々に変化
する) 数値列を入力ソースデータへ適用するようなアレ
イベースのハーフトーン化技法に対して、最も有利に適
用することができる。したがって、本実施形態はディザ
法と連係して特に有用である。本実施例では、各アレイ
値は個々の強度レベルとして扱われ、これにフィルタ関
数が適用されて、修正された値が得られる。アレイ値は
強度ではなく閾値を表す( または閾値へ変換される)も
のであるから、g(x)ではなく逆関数g-1(x)がアレイ
値へ適用されることになる。ハーフトーンエンジン26
は、このフィルタリングされたディザアレイを、上述し
たように選定された画素データへ適用する。前述のよう
に、選定された画素データは、ソース画像を表す1つお
きの画素データからなり、これは、図16に示す画素選
出回路21によって選出される。
【0108】この技法の適用例を図14(A)及び
(B)に示す。プリンタの印刷された出力濃度は代表的
なf(x)パターンに従うので、ソースデータと比較され
るディザアレイ閾値は、一般に、反対の固有バイアスf
-1(x) を反映するように調整される。そうすることに
より、入力ソースデータとディザアレイ閾値とを比較す
るとき、全体の出力濃度は入力濃度とほぼ同一となるこ
とになる。最終的な印刷出力画像を得るのに必要なf
(g(x))パターンに従うディザリング(つまり、先に述
べた関数g(x)の入力ソースデータへの適用)を行うた
めに、ディザアレイ内の値は、逆関数g-1(x) = N −
f-1(N − x) に従ってバイアスされて、図14
(B)の曲線cを生成する。この曲線cは所要の出力曲
線と逆であり、このように逆バイアスされたアレイ値に
対する閾値算法の結果として、最終画像は所要の出力曲
線に合致する。
【0109】ここで再び、特定の条件に適合させるため
に、ユーザが濃度修正の程度を選定できるように、変換
関数g-1(x) の調整を実施するのが望ましい。これ
は、調整機能部24で実施され、その機能部は、重さw
を用いて、下記の利用可能な変換関数群を得る。
【0110】 g-1(x) = x − 2w [x − N + f-1(N − x)] ただし、0≦ w ≦1である。この関数に従う代表的
な曲線は、図14に示される。ここで、曲線cは、w=
0.5の場合の最終出力f(g(x)) を示す。曲線a
は、ディザ修正を反映しないw =0の場合に対応し、
曲線eは、関数g(x)と同じ最終出力の場合を示し、ま
た曲線bおよびdは中間的な場合を表す。
【0111】上述したように、修正されたディザアレイ
内の値は、対応するラスタ点が着色されるか着色されな
いかを決めるハーフトーン化の閾値として、ソースデー
タ値と直接的に比較される。或は、修正されたディザア
レイがソースデータ値の上に概念的に載置されて、対応
するディザアレイセルの値により各原画素の濃度値が増
補され、その後に、増補されたソースデータ値が固定の
閾値と比較される。
【0112】3.ディザアレイの生成 〔第4の実施形態〕既に述べたように、本実施形態で
は、1つおきの画素のみが処理される。図17に示すよ
うに、△印のついた画素のみが処理される。その他の画
素は、処理もプリントもされず、例えばゼロのような非
印字値にセットされる。従来のディザアレイ生成プロセ
スが実施された場合には、処理されるべきでない画素即
ち、ゼロにセットされている画素は印字値をとる可能性
があり、よって、その画素において印字が行われる可能
性がある。これは、本発明によって得られる利点を損ね
かねない。従って、本実施例では、その要素が処理され
るべき画素にのみ対応するようなディザアレイを得るこ
とによって、ディザアレイ生成プロセスを修正すること
になる。以下に詳しく説明するように、ディザアレイ及
びディザアレイをドライブするために用いられる中間ア
レイは、処理された1つおきの画素に対応するに充分な
要素のみを含む。換言すれば、p×qディザアレイによ
ってディザ処理され、そして、n×m画素によって表さ
れる画像に関しては、1つおきの画素、つまり{n/
2}×m画素のみが処理される。従って、ディザアレイ
及び凡ゆる中間アレイは、l×k要素を含み、その各要
素は{n/2}×mエレメントのみに関して対応する。
以下に、このようなディザアレイを生成するための方法
及び装置について詳述する。
【0113】ディザアレイの生成は図1に示されたコン
ピュータ・システムにおいてなされるが、一般的には、
ハーフトーン化処理の開始に先立って「オフライン」で
なされる。この態様において、プリンタ・ドライバ・ソ
フトウエア210は、画像の処理の間に、画像のデータ
をディザアレイの閾値と比較するだけである。図19
(A)に示されている典型的な起動パターン(「原型2
値パターン」と呼ばれる)は、先行技術の空白と密集の
ディザアレイの生成方法に従って用いることができる。
図19(A)に示されているようなパターンは、例え
ば、ホワイト・ノイズ発生器の出力を取り出し、そのホ
ワイト・ノイズ値をある固定の閾値と比較して、ノイズ
値が閾値を越えると「1」を挿入し、該ノイズ値が閾値
に充たなければ「0」を挿入することにより、当該ノイ
ズ値を量子化して2値「1」および「0」のパターンに
することによって生成することができる。この図19
(A)に示されているようなパターンは、実際には、4
個の同一パターン300,302,304および306
からなるものである。先行技術のディザアレイの生成方
法において起動点として用いられる原型2値パターン
は、実際にはそれらのパターンの一つからなるものであ
るが、2次元の画像をタイル張りするためにパターンが
どのように使用され得るのか示すために、ここでは4個
のパターンを図示してある。
【0114】図19(A)に示されている原型2値パタ
ーンが先行技術の空白と密集の方法で用いられる場合
は、最も窮屈な密集からのピクセルを取り出し、それら
を最大の空白に配置することによって、該パターンは直
接的に均質化される。ところが、生成されたディザアレ
イを用いて得られる出力画像の品質は、処理の開始のた
めに用いられる起動パターンに決定的に依存することが
見出されている。図19(A)に示されているパターン
300のようなパターンは、粗い量子化のために初めは
均質ではない。
【0115】本発明の原理に従えば、最も窮屈な密集か
らのピクセルを取り出し、それらを最大の空白に配置す
ることによって更なる均質化の処理が実行されるのに先
立ち、より均質なパターンが必然的に生成される。この
より均質な起動パターンの生成は、同等なグレイスケー
ル値で充たされたアレイから開始される。該値の各々
は、総体的なスケールの半分未満の値による一定のグレ
イトーンを表している。例えば、ピクセル毎に8ビット
のシステム(各ピクセルに対して255の最大値を有す
る)においては、アレイの各要素は初期的には同じ数で
充たされるものであり、ここでの数は127より小さい
値である。
【0116】これに次いで、誤差拡散がこの一定のグレ
イ入力(「原型グレイ・パターン」と呼ばれる)に適用
されると、図19(B)に示されているような、より均
質の第1の2値パターン308が生成される。この増強
された均質性の結果として、空白と密集の処理が完了し
た後でも、より均質な初期2値パターンが得られ、これ
に次いで、より良好な出力が結果的にもたらされる。こ
の図19(B)において、誤差拡散によるパターンはま
だ4個の分離したパターン308,310,320およ
び322からなっていることに注意されたい。
【0117】既に述べたように、原型グレーパターンを
処理するために使われる誤差拡散プロセスは、例えば図
11に示したように全ての1つ置きの画素に適用され
る。従って、この誤差拡散に関する説明は、ここでは省
略することとする。
【0118】原型グレイ・パターンに対する誤差拡散プ
ロセスの適用の結果としての2値パターン(以下「起動
2値パターン」と呼ばぶ)は、先行技術の空白と密集の
処理における均質化のステップに対する起動パターンと
して直接的に使用することができる。しかしながら、空
白と密集の処理が実行されるのに先立ち、起動2値パタ
ーンに対して追加的な修正を行えば、より改良されたデ
ィザアレイが生成されることが見出されている。この発
明の原理によれば、インク・ジェット・プリンタやレー
ザ・プリンタのようなプリント装置によって生成される
「過大の」ドットを計算に入れて、起動2値パターンに
対する追加の修正がなされる。
【0119】詳細に説明すれば、従来の空白と密集のデ
ィザアレイ生成技法においては、出力画素は方形である
ので、画素は重複することなしに互いに隣接するものと
仮定される。この画素の形を図6に示す。この図におい
ては、先行技術における空白と密集の方法によって仮定
された画素を正方形画素1003として示す。ただし、
図9(B)に示し、そして、既に述べたように、多くの
プリント装置は、実際には、ドット1002dのような
円形ドットを生成する。このドットの直径は、一般に方
形画素エリアより大きいので、「黒一色」のエリア内に
おける白一色のスポットを除去するために、隣接画素に
対応するドットは重複する。既に言及したように、ドッ
ト1001dと1002dは充分重複しているので、こ
れらのドットの間に配置された画素1004dを処理お
よびプリントすることは不必要である。従って、ドット
1001dは、このドットが表す画素より大きいので、
空白と密集の方法においては、重複したエリアは考慮の
対象とされない。本発明に従えば、この重複したエリア
を考慮するために、図18に示す特大エリアが他の画素
と重複したときに生じる3つの明確な重複エリア(影付
で図示したエリア)が考慮される。更に、空白と密集の
方法においては、原型2値パターン、原型グレーパター
ン、及び、起動2値パターンが、プリントされる画素の
数と同数のエレメントを含むようにされなければならな
い。例えば、n×m個の画素がある場合、1つおきの画
素すなわち(n/2)×m個の画素がプリントされる。
従って、上記の各パターンは、(n/2)×m個の画素
に対応するエレメントのみを含む。実際には、図18に
示すように、例えば45度だけ、これらのパターンのア
レイを置き換えることによって達成される。
【0120】より詳細にいえば、図18に示されている
ものは、3個の「オン」状態のピクセル600,602
および604と、これに付随するプリンタ・ドット60
6,608および610であり、これらドット606,
608および610は3個のピクセル領域600,60
2および604を表すために用いられている。過大のプ
リンタ・ドットに起因する重複のために、3種のタイプ
のエリアが単独または組み合わせで用いられて、ドット
の重複に対して隣合う領域を正確に調節するようにされ
る。これらのエリアは、図18おいて、影付きのエリア
として例示されている。例えば、第1のタイプのエリア
612は、「α」領域として示されている。第2のタイ
プのエリア614は「β」領域として示されており、ま
た、第3のタイプのエリア616は「γ」領域と呼ばれ
るものである。α,βおよびγなるエリアのサイズは、
それぞれに特定の型式のプリンタにおいて固定であり、
また、プリンタ・ドットの半径およびプリンタの解像度
に依存している。任意の特定のプリンタにおけるドット
の半径は、プリンタによって生成されるドットを顕微鏡
で調べることで決定することができる。ドットの半径が
一旦確定すると、次の公式を用いることにより正規化し
た半径(γ0)を算出することができる。
【0121】
【数3】
【0122】ここに、「dpi」はプリンタの「ドット
/インチ」の解像度である。既に述べたように、本発明
が対象とする画素の半径は、一般に、1/dpi≦r≦
√2/dpiの範囲内にある。γ0が一旦算出される
と、3個の領域α,βおよびγは次の公式に従って決定
される。
【0123】
【数4】
【0124】図20(A)及び(B)には、原型2値パ
ターン(先行技術の空白と密集の方法において用いられ
るホワイト・ノイズ・パターン)または起動2値パター
ン(誤差拡散が適用された後の原型グレイ・パターン)
のいずれかに対して、過大のドットを考慮するための修
正のやり方が示されている。更に、これらの図には、そ
れらのパターンが45度だけ置き換えられたことが示さ
れている。図20(A)はパターンの一部分を示してお
り、これは、例えば、方形のピクセルを仮定して生成さ
れる図19(A)または図19(B)のパターンの一部
分である。該パターンには「1」および「0」の矩形の
アレイが含まれており、例えば図20(A)にしたアレ
イ部分は主として「0」からなり、3個の「1」はアレ
イの要素700,702および704に位置している。
【0125】図20(B)に示されているアレイ部分
は、過大のドットに対して修正されている。例えば、図
20(B)におけるアレイ要素708は、ここでは、
「β」の値を当初の値(「0」)に加えることによって
調節されている。その調節は、要素710に位置するド
ットによって生成される重複領域から生じるものであ
る。従って、この値は、図20(A)において対応する
要素706内の当初の「0」値から変化したものであ
る。同様にして、3個の「1」を包囲するアレイ要素に
おける値は、図20(B)において例示されるような、
過大のドットによって生成される重複領域に従って調節
される。これらの調節は、周囲の要素に「グレイスケー
ル」値を付与して、ドット・パターンを更に精細にす
る。この付与されたグレイスケール値のために、このパ
ターンは以後は「起動グレイ・パターン」と呼ばれる。
【0126】この発明の原理によれば、(図19(B)
に示されているような)起動2値パターンおよび(図2
0(B)に示されているような)起動グレイ・パターン
の双方は、これに次いで空白と密集の処理に従って、密
集からのピクセルを空白部に移動させることにより、初
期2値パターンおよび初期グレイ・パターンを生成させ
る。図19(B)および図20(B)に例示されている
ような追加的な調節のために、この発明の空白と密集の
方法で生成されるディザアレイの品質が更に増強される
ことが見出されている。
【0127】図21は、上述された2個の改良を組み込
んでなる、本発明の空白と密集の方法の例示的なフロー
チャートである。改良の双方は図21で例示された方法
に適用されているけれども、それら改良ステップのいず
れも、改良されたディザアレイを生成させるためには、
他方のものとは関係がないことが理解されるべきであ
る。特に、本発明の方法は、過程800において開始さ
れ、過程801まで進行し、ここにおいて、グレイパタ
ーンの要素が、1つおきの画素(選定された画素)に対
応するように配列される。図18に示すように、グレー
パターンアレイの各要素が各選定された画素に対応する
ように、グレーパターンは、約45度置き換えられる。
ステップ802では、例えばアレイの各要素の定数値を
用いて、原型グレイ・パターンが生成される。これに続
くステップ804においては、誤差拡散プロセスが原型
グレイ・パターンに適用されて、起動2値パターンが生
成される。この起動2値パターンアレイは、選定された
画素の個数と同じ個数の要素を含んでいるステップ80
6においては、上述されし且つ図20(A)および図2
0(B)に示されているように、起動2値パターンが過
大のドット・パターンに対して調節されて、起動グレイ
・パターンを生成するようにされる。これに次いで、ス
テップ808においては、先行技術の空白と密集の方法
に従ってピクセルを密集から空白部に移動することによ
り、初期2値パターンおよび初期グレイ・パターンが、
それぞれ起動2値パターンおよび起動グレイ・パターン
から生成される。
【0128】最後に、ステップ810においては、図2
2から図24に示された方法を用いて、初期2値パター
ンおよび初期グレイ・パターンを用いることにより、デ
ィザアレイに対して閾値が割り当てられる。このルーチ
ンはステップ812において終了する。
【0129】図22、図23および図24には、一緒に
配置されることにより、初期グレイ・パターンおよび初
期2値パターンを用いてディザアレイに閾値が割り当て
るための、この発明による方法が開示されている。この
開示に係る方法は、先行技術の空白と密集の方法におい
て用いられるものに類似しているけれども、この方法は
空白部および密集の方法において、先行技術の方法で用
いられている初期2値パターンに代えて、初期グレイ・
パターンを用いるように修正されている。初期グレイ・
パターンは過大ドットのために調節されていることか
ら、最も窮屈な密集および最大の空白部に関してより正
確な位置を提供する。特に、例示されている方法は3つ
の処理フェーズから構成される。フェーズI(図22に
示されている)の過程で、要素数(「1の個数」−1)
から0までのディザアレイ要素が入れられる。フェーズ
II(図23に示されている)では、「1の個数」から
「lk/2−1」までのディザアレイ要素が加えられ、
そして、フェーズIII(図24に示されている)では、
「lk/2」から「lk」までの要素が入れられる。
【0130】より詳細にいえば、例示的なルーチンはス
テップ900で開始して、ステップ902に進行し、グ
レイ・パターン・アレイに初期グレイ・パターンがロー
ドされる。このルーチンでは、「グレイ・パターン」ア
レイおよび「2値パターン」アレイと呼ばれる2個のア
レイが用いられる。これらのアレイは、ディザアレイと
同数の要素を備えている(任意であるが、それらはl列
およびk行を形成する)。ステップ902においては、
グレイ・パターン・アレイに、上述のように生成された
初期グレイ・パターン・アレイからとられた値がロード
される。
【0131】次のステップ904においては、2値パタ
ーン・アレイに、上述のように生成された初期2値パタ
ーン・アレイの値がロードされる。これに続くステップ
906においては、変数「1個数」が2値パターンにお
ける1の数に等しく設定され、ステップ908において
は、変数「ランク」が「1個数」−「1」の値に等しく
設定される。
【0132】ステップ910においては、変数「ラン
ク」が0よりも小さいかどうかがチェックされる。この
チェックにより、閾値割り当てルーチンのフェーズIが
終了したかどうかが決定される。「ランク」の値が0よ
りも小さくないときには、ルーチンはステップ912に
進行して、グレイ・パターン・アレイにおいて最も窮屈
な密集の位置が決定される。前述したように、この決定
は、(上述した)2次元ガウス・フィルタを用いてなさ
れる。このフィルタは、最も窮屈な密集の位置を決める
ために、グレイ・パターンにおいて調節されたグレイス
ケール値を計算に入れている。
【0133】次のステップ914においては、新しい2
値パターンを形成するために、ステップ912で決定さ
れた位置において、2値値「1」が2値パターンから除
去される。これに続くステップ916においては、新し
い閾値を形成するために、変数「ランク」の値がディザ
アレイの対応する位置に入力される。
【0134】ステップ914においては、2値パターン
からの「1」の除去により、「1」が除去されて対応の
位置に「0」が挿入されたという事実を計算に入れて、
α,βおよびγの再調節が必要となるために、グレイス
ケール値の再調節が行われる。その結果として、ステッ
プ918においては、ステップ914で「1」を除去す
ることにより生成された新規な2値パターンから、グレ
イ・パターンが再計算される。
【0135】ステップ920においては、変数「ラン
ク」の値が減少されて、ルーチンはステップ910に戻
り、フェーズIが終了したかどうかの点検が更になされ
る。もし然りであれば、ルーチンは接続子922および
924を介して、図23に示されているフェーズIIへ進
行する。これに対して、ステップ910において、変数
「ランク」の値が0よりも小さくなければ、ステップ9
12−920が反復され、フェーズIが終了するまで、
ルーチンはこの態様を継続する。
【0136】図22には、この発明による閾値割り当て
方法のフェーズIIにおいて実行されるステップが示され
ている。より詳細には、ルーチンは接続子924からス
テップ926に進行して、先に決定された初期グレイ・
パターン値をロードすることにより、グレイ・パターン
・アレイが初期化される。同様にして、ステップ928
においては、先に決定された初期2値パターン値をロー
ドすることにより、2値パターン・アレイが初期化され
る。ステップ930においては、変数「ランク」の値が
変数「1個数」の値に等しく設定される。
【0137】次のステップ932においては、変数「ラ
ンク」の値が、列数に行数を乗じたものを2で除したも
の(lk/2)よりも小さいかどうかを決定するための
点検がなされる。変数「ランク」の値はルーチンのルー
プを通過する毎に増大することから、該変数「ランク」
の値は最終的には値(lk/2)を越えて、ステップ9
32において指示されているように、ルーチンは閾値割
り当て方法のフェーズIIIに進行する。
【0138】しかしながら、ステップ932において残
りの「空白」を処理する必要があると決定されたときに
は、ルーチンはステップ934に進行して、上述された
2次元のガウス・フィルターを再び用いることにより、
グレイ・パターン・アレイにおける最大の空白の位置が
決定される。
【0139】次のステップ936においては、2値パタ
ーンの対応する位置に2値値「1」が挿入され、これに
より当初の「0」が置換されて、新しい2値パターンが
形成される。そして、ステップ938においては、変数
「ランク」の値がディザアレイの対応する位置に入れら
れる。
【0140】これに次いで、ステップ936における
「0」と「1」との置換に対する調節のために、グレイ
・パターン・アレイが新しい2値パターンから再計算さ
れる。そして、ステップ942においては、変数「ラン
ク」の値が1だけ増大される。これに次いでルーチンは
ステップ932に戻り、フェーズIIが終了したかどうか
を決定するために、変数「ランク」の値が再び点検され
る。フェーズIIが終了していなければ、ステップ934
−942が反復される。変数「ランク」の値が(lk/
2)を越えたことによりフェーズIIが終了すると、ルー
チンは接続子944および946を介して、図24に詳
細に示されているような、閾値割り当てルーチンのフェ
ーズIIIへ進行する。
【0141】ここで図24を参照すると、ルーチンは接
続子946からステップ948に進行して、「少数ピク
セル」の定義が「1」から「0」に変更される(前述し
たように、フェーズIIの過程でアレイは2値値「1」で
充たされるために、2値値「1」は当初は「少数」ピク
セルであったものが、いまでは「多数」ピクセルになっ
ている)。これに次いでルーチンはステップ950に進
行して、変数「ランク」の値が、列数に行数を乗じた値
(lk)よりも小さいかどうか点検される。フェーズII
Iにおいて変数「ランク」の値は増大するために、最終
的にはlkに等しくなり、この時点でルーチンは終了す
る。この時点において、ディザアレイのl×k要素の各
々は、選定された(n/2)×m個の画素の各々に対応
する。
【0142】しかしながら、ステップ950において、
変数「ランク」の値がlkよりも小さいと決定されれ
ば、ルーチンはステップ952に進行して、前述された
ガウス・フィルターを再び用いることにより、グレイ・
パターン・アレイにおける最も窮屈な密集の位置が決定
される。これに続くステップ954においては、新しい
2値パターンを形成するために、ステップ952で決定
された位置において、「1」が2値パターンに挿入され
る。そして、ステップ956においては、変数「ラン
ク」の値が、ディザアレイにおいて対応する位置に入力
される。
【0143】ステップ958において新しい2値パター
ンからグレイ・パターン・アレイが再計算され、ステッ
プ960において変数「ランク」の値が増大される。ル
ーチンはステップ950に戻り、フェーズIIIが終了し
たかどうかの決定がなされる。然りであればステップ9
62においてルーチンは終了し、そうでなければ、ディ
ザアレイの全ての要素に閾値が割り当てられるまで、ス
テップ952から960までが反復される。
【0144】上記の説明は単一の色平面に焦点が絞られ
ていたが、当業者であれば、これらの技法が各々の色平
面に適用可能であることを理解するはずである。換言す
れば、これらの技法は、カラープリントに適用可能であ
る。
【0145】更に、添付図面及び上記の説明に含まれる
全ての事柄は例示的であって、制限的な意味を持たない
から、前述の技法を実施する際には、本発明の要旨を逸
脱することなしに種々の変更や修正を加えることが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う誤差拡散技法を用いるハーフトー
ン処理が作動可能なコンピュータシステムの構成概略
図。
【図2】アプリケーションプログラムと、オペレーティ
ングシステムと、ハーフトーン処理または事前処理が実
施されるプリンタドライバーとの間の関係を示す先行技
術におけるコンピュータシステムの構成概略図。
【図3】誤差拡散技法を用いることにより原型2値パタ
ーンにける画素を処理するための処理シーケンスを示す
説明図。
【図4】(A)は、画素が左から右方向に処理される場
合において誤差拡散処理に用いられる比例係数の選択方
法を示し、(B)は、画素が右から左方向に処理される
場合において誤差拡散処理に用いられる比例係数の選択
方法示す説明図。
【図5】誤差拡散ハーフトーン化装置の構成概略図。
【図6】隣接し合う理想画素のグループを示すダイアグ
ラム。
【図7】半径がr≦1/{√2dpi}である画素を示
すダイアグラム。
【図8】半径が1/{√2dpi}≦r≦1/dpiで
ある画素を示すダイアグラム。
【図9】(A)は、半径が1/dpi≦r≦√2/dp
iである1つ置きのライン上の1つ置きの画素を示し、
(B)は、半径が1/dpi≦r≦√2/dpiである
隣接し合う画素を示すダイアグラム。
【図10】(A)は、半径が√2/dpi<rである1
つ置きのライン上の1つ置きの画素を示し、(B)は、
半径が√2/dpir≦1である隣接し合う画素を示す
ダイアグラム。
【図11】1つ置きの画素に適用された誤差拡散技法を
示すダイアグラム。
【図12】濃度レベルに関して、電子式プリンタの出力
が、どのようにしてソース連続トーン画像から偏る傾向
があり、そして、先行技術においてどのようにしてこの
偏りが訂正されるかについて示す特性図。
【図13】本発明に従って派生された変換関数のパラメ
ータ化されたファミリ、及び結果としてのプリンタ出力
を示す特性図。
【図14】ディザアレイに適用するために派生された変
換関数のパラメータ化されたファミリを示す特性図。
【図15】本発明の第2の態様の好ましいハードウェア
構成を示すブロック図。
【図16】本発明の第3の態様の好ましいハードウェア
構成を示すブロック図。
【図17】本発明の態様に従って処理されるべき1つお
きの画素を示す概略図。
【図18】特大ドットに関して初期2値パターンを訂正
するために使われる3つの調整エリアを示す説明図。
【図19】(A)は、白色雑音を用いて生成された原型
2値パターンを示し、(B)は、(A)に示すパターン
に空白と密集の技法を適用することによって生成される
改良された原型2値パターンを示す説明図。
【図20】(A)は、先行技術による空白と密集の技法
によって生成された初期2値パターンの一部分を示し、
(B)は、本発明の原理に従い改良された空白と密集の
技法によって生成された初期2値パターンの同じ部分を
示す説明図。
【図21】改良された空白と密集の技法の処理の流れ
図。
【図22】本発明の原理に従い閾値をディザアレイに加
える処理のフェーズIの流れ図。
【図23】本発明の原理に従い閾値をディザアレイに加
える処理のフェーズIIの流れ図。
【図24】本発明の原理に従い閾値をディザアレイに加
える処理のフェーズIIIの流れ図。
【符号の説明】
21 画素選択回路 24 ユーザ操作調整機能部 26 ハーフトーンエンジン 28 プリンタ 30 ハーフトーン化フィルタ 300、302、304、304 原型2進パターン 308、310、320、322 初期2進パターン 502、600、604、608、1001、100
2、1003、1004、1005 過大のドット 612、614、616 重複領域 1501、1502、1503、1504、1505、
1506、1507、1601、1602、1603、
1604、1605、1606、1607 選択された
画素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 3/12 L G06T 5/00 H04N 1/41 B B41J 3/12 G G06F 15/68 320 A

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリントする方法において、 a.ソース画像の線形セグメントに対応する一連の画素
    データを獲得する過程と、 b.過程aにより獲得した画素データを1つおきに選定
    する過程と、 c.過程bにより選定された画素データをフィルタ関数
    に従ってフィルタリングする過程と、 d.過程cによりフィルタリングされた画素データを、
    プリントされた場合に、ハイライト領域および高側中間
    トーン領域ではソース画像よりも明るく、そして、シャ
    ドー領域および低側中間トーン領域ではソース画像より
    も暗い濃度パターンを示すハーフトーンパターンに処理
    する過程と、 e.前記ハーフトーンパターンに従って一連のドットを
    記録媒体上にプリントする過程と、 を備えたことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記プリ
    ント過程が、プリンタ変換関数fを有する電子式プリン
    タによって実施され、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとした場合、前記
    フィルタ関数がg(x)=N−f(N−x)であること
    を特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、前記プリ
    ント過程が、プリンタ変換関数fを有する電子式プリン
    タによって実施され、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとし、0≦w≦1
    とした場合に、前記フィルタ関数がg(x)=2w{N
    −f(N−x)−x}であり、 更に、wの適当な値を選択する過程を備えたことを特徴
    とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法において、前記処理過程
    が誤差拡散法によって達成されることを特徴とする方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法において、前記処理
    過程がディザ法によって達成されることを特徴とする方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の方法において、前記処理
    過程が分散ドット型のディザ法よって達成されることを
    特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の方法において、前記処理
    過程が、 a.ソース画像の個々の画素データを2値ラスタ点に対
    応付ける過程と、 b.ディザアレイを前記ソース画像の画素データに適用
    する過程と、 c.ディザアレイが適用された画素データと画素閾値と
    を比較する過程と、 d.前記ディザアレイが適用された画素データが閾値を
    越えるかどうかに基づいて、対応するラスタ点の2値数
    を選択する過程と、 を有することを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の方法において、前記処理
    過程が、 a.ソース画像の個々の画素データを2値ラスタ点に関
    連付ける過程と、 b.ソース画像の画素データをディザアレイ内における
    数値と順次比較する過程と、 c.前記画素データが対
    応する前記数値を越えるかどうかに基づいて前記ラスタ
    点の2値数を選択する過程と、 を有することを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の方法において、dpiを
    1インチ当たりのドット数で表した画素の解像度とした
    とき、各々のドットの半径rが1/dpi≦r≦√2/
    dpiの範囲内であることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 プリントする方法において、 a.ソース画像の線形セグメントに対応する一連の画素
    データを獲得する過程と、 b.過程aで獲得した画素データを1つおきに選定する
    過程と、 c.過程bで選定された画素データを、プリントされた
    場合に、ハイライト領域および高側中間トーン領域では
    ソース画像よりも明るく、そして、シャドー領域および
    低側中間トーン領域ではソース画像よりも暗い濃度パタ
    ーンを示すハーフトーンパターンに処理する過程と、 d.前記ハーフトーンパターンに従って一連のドットを
    記録媒体上にプリントする過程と、 を有することを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の方法において、前記
    処理過程が、 a.各要素が数値と関係付けられた複数の要素を有する
    ディザアレイを提供する過程と、 b.ソース画像の個々の画素データを2値ラスタ点に対
    応付ける過程と、 c.バイアス関数に従って前記要素の数値を修正する過
    程と、 d.ソース画像の画素データの濃度値とディザアレイの
    数値とを順次に比較することによってディザアレイをソ
    ース画像の画素データに適用する過程と、 e.ソース画像の画素データが対応する要素の数値を超
    過するかどうかに基づいて、対応する前記ラスタ点の2
    値数を選択する過程と、 を有することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の方法において、前記
    処理過程が、 a.ソース画像の個々の画素データを2値ラスタ点と関
    連付ける過程と、 b.各要素が数値と関連付けられた複数の要素を有する
    ディザアレイを提供する過程と、 c.バイアス関数に従って前記要素の数値を修正する過
    程と、 d.ソース画像の各画素データに前記要素の数値を加え
    ることによってディザアレイをソース画像の画素データ
    に適用する過程と、 e.ディザアレイが適用された画素データと画素閾値と
    を比較する過程と、 f.前記ディザアレイが適用された画素データが固定し
    た閾値を越えるかどうかに基づいて、対応するラスタ点
    の2値数を選択する過程と、 を有することを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の方法において、前記
    プリント過程が、プリンタ変換関数fを有する電子式プ
    リンタによって実施され、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとした場合、前記
    バイアス関数がg-1(x)=N−f-1(N−x)である
    ことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の方法において、前記
    プリント過程が、プリンタ変換関数fを有する電子式プ
    リンタによって実施され、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとした場合、前記
    バイアス関数がg-1(x)=N−f-1(N−x)である
    ことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項11記載の方法において、前記
    プリント過程が、プリンタ変換関数fを有する電子式プ
    リンタによって実施され、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとし、0≦w≦1
    とした場合に、前記バイアス関数がg-1(x)=x−2
    w{x−N+f(N−x)}であり、 更に、wの適当な値を選択する過程を備えたことを特徴
    とする方法。
  16. 【請求項16】 請求項12記載の方法において、前記
    プリント過程が、プリンタ変換関数fを有する電子式プ
    リンタによって実施され、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとし、0≦w≦1
    とした場合に、前記バイアス関数がg-1(x)=x−2
    w{x−N+f(N−x)}であり、 更に、wの適当な値を選択する過程を備えたことを特徴
    とする方法。
  17. 【請求項17】 請求項10記載の方法において、dp
    iを1インチ当たりのドット数で表した画素の解像度と
    したとき、各々のドットの半径rが1/dpi≦r≦√
    2/dpiの範囲内であることを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 プリント装置において、 a.ソース画像と関連した濃度レベルを表わす逐次的に
    符号化された画素データの供給源と、 b.1つおきの画素データを選択するためのセレクタ
    と、 c.フィルタ関数に従って選定された画素データを修正
    するためのフィルタと、 d.プリントされた場合に、ハイライト領域および高側
    中間トーン領域ではソース画像よりも明るく、そして、
    シャドー領域および低側中間トーン領域ではソース画像
    よりも暗い濃度パターンを示すハーフトーンパターン
    に、前記修正済みデータを処理するハーフトーンエンジ
    ンと、 e.前記ハーフトーンパターンに従ってインク又はトナ
    ーのドットを記録媒体に供給するための手段と、 を備えたことを特徴とするプリント装置。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の装置において、前記
    プリント装置がプリンタ変換関数fを有し、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとした場合、前記
    フィルタ関数がg(x)=N−f(N−x)であること
    を特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 請求項18記載の方法において、前記
    プリント装置がプリンタ変換関数fを有し、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとし、0≦w≦1
    とした場合に、前記フィルタ関数がg(x)=2w{N
    −f(N−x)−x}であり、 更に、wの適当な値を選択する手段を備えたことを特徴
    とする装置。
  21. 【請求項21】 請求項18記載の装置において、誤差
    拡散法に従って前記ハーフトーンエンジンが作動するこ
    とを特徴とする装置。
  22. 【請求項22】 請求項18記載の装置において、ディ
    ザ法に従って前記ハーフトーンエンジンが作動すること
    を特徴とする装置。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の装置において、分散
    ドット型のディザ法に従って前記ハーフトーンエンジン
    が作動することを特徴とする装置。
  24. 【請求項24】 請求項18記載の装置において、dp
    iを1インチ当たりのドット数で表した画素の解像度と
    したとき、各々のドットの半径rが1/dpi≦r≦√
    2/dpiの範囲内であることを特徴とする装置。
  25. 【請求項25】 プリント装置において、 a.ソース画像と関連した濃度レベルを表わす逐次的に
    符号化された画素データの供給源と、 b.1つおきの画素データを選択するためのセレクタ
    と、 c.ソース画像に対応し、ハイライト領域ではソース画
    像よりも明るく、そして、中間トーン領域およびシャド
    ー領域ではソース画像よりも暗い濃度パターンを表すラ
    スタパターンに、前記選定された画素データを処理する
    ハーフトーンエンジンと、 d.前記ハーフトーンパターンに従ってインク又はトナ
    ーのドットを記録媒体に供給するための手段と、 を備えたことを特徴とするプリント装置。
  26. 【請求項26】 請求項25記載の装置において、前記
    プリント装置がプリンタ変換関数fを有し、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとした場合、前記
    ハーフトーンエンジンが関数g-1(x)=N−f-1(N
    −x) に応じてバイアスされることを特徴とする装
    置。
  27. 【請求項27】 請求項25記載の装置において、前記
    プリント装置がプリンタ変換関数fを有し、 ソース画像の画素データの濃度をxとし、ソース画像の
    表わす最高のグレースケール濃度をNとし、0≦w≦1
    とした場合に、前記ハーフトーンエンジンが関数g-1
    (x)=x−2w{x−N+f(N−x)}に応じてバ
    イアスされ、 更に、wの適当な値を選択する手段を備えたことを特徴
    とする装置。
  28. 【請求項28】 請求項25記載の装置において、dp
    iを1インチ当たりのドット数で表した画素の解像度と
    したとき、各々のドットの半径rが1/dpi≦r≦√
    2/dpiの範囲内であることを特徴とする装置。
JP7256635A 1994-10-11 1995-10-03 2値印刷装置において、インク減少装置で用いられ、画像データのプレ歪みによりトーン補正するための改良方法及び装置 Pending JPH08195882A (ja)

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US08/320,542 US5625755A (en) 1994-07-01 1994-10-11 Method and apparatus for tonal correction in binary printing devices by predistortion of image data utilizing ink reduction processing

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EP3276936A1 (en) * 2016-07-29 2018-01-31 Funai Electric Co., Ltd. Image processing apparatus and method of generating binarized image

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EP3276936A1 (en) * 2016-07-29 2018-01-31 Funai Electric Co., Ltd. Image processing apparatus and method of generating binarized image
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