JPH0819308B2 - 接着性プラスチゾル組成物 - Google Patents

接着性プラスチゾル組成物

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JPH0819308B2
JPH0819308B2 JP62086271A JP8627187A JPH0819308B2 JP H0819308 B2 JPH0819308 B2 JP H0819308B2 JP 62086271 A JP62086271 A JP 62086271A JP 8627187 A JP8627187 A JP 8627187A JP H0819308 B2 JPH0819308 B2 JP H0819308B2
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acid
plastisol composition
polyisocyanate
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plasticizer
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郷 杉野
孝治 林
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/386Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive

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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、電気回路基板、特にフレキシブルプリント
回路基板のレジスト剤や電線、フラットケーブルの被覆
材等の電子並びに電気部品材料、又は自動車用下塗り剤
の用途に最適な、可塑剤の非移行性に優れた接着性プラ
スチゾル組成物に係る。
「従来の技術」 プラスチゾルの接着性を向上する手段として、有機ポ
リイソシアネート化合物をプラスチゾル中に添加混合す
ることが知られている。しかし、イソシアネート基は活
性水素を有する被着体と高度な接着性を示すが、プラス
チゾルに応用する場合、空気中の水分や配合剤中の活性
水素等との反応も併発して、安定したゾル粘度、接着性
のものが得られない。ブロック化ポリイソシアネートを
用いる事によりこれらの問題点を大幅に改善したものと
して特開昭62−41278号、特開昭62−148583号がある。
しかし、ブロック化ポリイソシアネートを用いても、加
熱工程でブロック剤が解離した後、ポリイソシアネート
重合体の活性NCO基と各種配合剤との反応が併発する
為、NCO基を有効に被着体に反応させて接着性を向上す
ることは難しかった。この現象は特にポリエステル可塑
剤を使用した場合に現れ、ポリエステル可塑剤の併用量
に伴なって接着力が低下し、極端には接着しない状態を
招いていた。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明者らは、可塑剤の非移行性、耐油性、高物性
等、耐久性能の向上を目的としてポリエステル可塑剤を
多量添加した配合においても、良好な粘度安定性、及び
ポリエステルフィルムや織布、電着塗装板等に対する優
れた接着特性を保持するプラスチゾル組成物を開発すべ
く鋭意検討した結果、ポリエステル可塑剤の末端OH基を
封鎖する等してプラスチゾル組成物中におけるブロック
化ポリイソシアネート中の有効NCO数とポリエステル可
塑剤中の末端OH数の比を調節する事により上述の目的を
達成しうることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
「問題点を解決するための手段」 しかして、本発明の要旨とするところは、塩化ビニル
系重合体、ポリエステル可塑剤、及びブロック化ポリイ
ソシアネートを含有してなるプラスチゾル組成物におい
て、ブロック化ポリイソシアネート中の有効NCO数/ポ
リエステル可塑剤中の末端OH数の比が1.3以上となる様
に配合した事を特徴とする接着性プラスチゾル組成物に
存する。
本発明を詳細に説明するに、本発明に使用するプラス
チゾル組成物の主成分である塩化ビニル系重合体は塩化
ビニルまたは塩化ビニルとそれに共重合可能なコモノマ
ーとの混合物とを乳化剤及び水溶性重合開始剤の存在下
に乳化重合して製造される粒径5μ以下、好ましくは0.
05〜3μ程度のペーストレジン、または分散剤及び油溶
性重合開始剤の存在下、塩化ビニルまたは塩化ビニルと
それに共重合可能なコモノマーとの混合物の全量または
一部を機械的に微分散した後重合する微細懸濁重合法に
よって製造されるペーストレジンまたはペーストレジン
混合用のレジンである。また、通常の懸濁重合によって
製造された粒径の大きな塩化ビニル樹脂をペーストゾル
の粘度、流動性、加工性等に悪影響を及ぼさない範囲で
併用しても差支えない。塩化ビニルに共重合可能なコモ
ノマーとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ラウリン酸ビニル等のビニルエステル類、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート
等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、ジブ
チルマレエート、ジエチルマレエート等のマレイン酸エ
ステル類、ジブチルフマレート、ジエチルフマレート等
のフマール酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルブチルエーテル、ビニルオクチルエーテル等のビニル
エーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のシアン化ビニル類、エチレン、プロピレン、スチレン
等のα−オレフィン類、塩化ビニリデン、臭化ビニル等
の塩化ビニル以外のハロゲン化ビニリデンまたはハロゲ
ン化ビニル類が挙げられ、これらの1種以上が30重量%
以下、好ましくは20重量%以下の範囲で用いられる。
塩化ビニル系重合体は、その重合時、アルカリ金属塩
を含有する乳化剤を使用する場合が多いが、プラスチゾ
ル組成物の接着性の関係から、塩化ビニル重合体中のア
ルカリ金属含有量が600ppm以下になるように乳化剤を選
択使用するのが望ましい。このような低アルカリ金属含
量の塩化ビニル系重合体をもたらす乳化剤としては、ア
ルキル基の炭素原子数8〜18の脂肪酸のアンモニウム塩
またはアルカリ金属塩が一例として挙げることができ
る。勿論、乳化剤は、上述のものに限定されるものでは
ない。
本発明のプラスチゾル組成物では、接着性、貯蔵安定
性等を満足する組み合せとして金属含有量が600ppm以下
の塩化ビニルホモポリマーのペーストレジンと平均粒子
径10〜50μの範囲にあるペーストレジンへの混合用レジ
ンとの混合物を用いるのが特に好ましい。混合用レジン
の併用量は通常、全塩化ビニル系重合体の5〜50重量%
の範囲であるのが望ましい。
本発明のプラスチゾル組成物には、プラスチゾルとし
ての流動性及び成形品への柔軟性を付与し、且つ過酷な
条件で長期間使用されても移行が少なく耐久性の良好な
成形品を得る可塑剤として、平均分子量500〜4000、好
ましくは1500〜2500のポリエステル可塑剤を使用する。
本発明においては実用的接着力を満足する目的で、プ
ラスチゾル組成物中におけるブロック化ポリイソシアネ
ート中の有効NCO数/ポリエステル可塑剤中の末端OH数
の比が1.3以上になる様、適宜ポリエステル可塑剤のOH
価、使用量を選択することが必要である。更に上記の条
件を満たすため本発明で用いるポリエステル可塑剤はJI
SK−0070の試験方法によって得られるOH価が8以下、好
ましくは6以下のものが適する。
本発明のポリエステル可塑剤を構成する原料は特に限
定するものではなく、従来公知の任意の原料を採用しう
る。代表的な二塩基酸としては例えばアジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、グルタル酸、イタコン酸などの
脂肪族二塩基酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸などの芳香族二塩基酸が挙げられる。これらの二塩基
酸は単独でまたは混合物として用いられる。また場合に
よっては3価以上のカルボン酸も用いることができる。
代表的なグルコールとしては例えば、エチレン、プロ
ピレン、1,3−ブチレン、1,4−ブチレン、1,5−ペンタ
メチレン、1,6−ヘキサメチレン、ネオペンチル、ジエ
チレン、トリエチレン、ジプロピレンの各グリコールが
挙げられる。これらのグリコールも単独でまたは混合物
として用いられる。また場合によっては、3価以上のア
ルコールも用いられる。
代表的な一塩基酸としては例えば、酢酸、酪酸、カプ
ロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ウン
デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リンデル酸、ツ
ズ酸、フイセトレイン酸、ミリストレイン酸、ゾーマリ
ン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、カ
ドレン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、トルイ
ル酸、ヤシ油分解脂肪酸、ヌカ油脂肪酸などの油脂から
誘導された酸などがあげられる。これらの酸もまた単独
であるいは混合物として用いられる。
代表的な1価アルコールとしては、ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、オクチルアルコール、デシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチ
ルアルコール、ステアリルアルコール、クロチルアルコ
ール、メチルビニルカルビノールなどがあげられる。こ
れらのアルコールも単独でまたは混合物として用いられ
る。
これら単独でまたは混合物として用いられるグルコー
ル、アルコール及び酸の代りに、ポリエステル可塑剤中
のグリコール、アルコール及び酸の残基を与える他の適
当な化合物が用いられてもよい。たとえば酸無水物及び
酸の低級アルキルエステルまたはそれと同等のものが用
いられ得る。
本発明のポリエステル可塑剤の製造方法は、特に限定
されるものではなく、従来公知の方法がとられる。
一般的な製造方法としては、原料であるところの多塩
基酸、多価アルコール及び一塩基酸あるいは一価アルコ
ールの3成分を加熱し、先ず第1段階としてエステル化
を行ない、次いで第2段階として交換エステル化による
グリコールあるいはアルコールを遊離し、本発明で使用
し得るOH価まで反応を進め目的のポリエステル可塑剤を
得る方法があげられる。このような方法でOH価を下げる
ことが困難な場合には、反応終了後に酸無水物、例えば
無水酢酸を添加し、OH基をアセチル化する方法によって
もOH価を調整することができる。
又、可塑剤はプラスチゾルの流動性、塩化ビニル重合
体の可塑性、成形品の柔軟性を満足させる目的でポリエ
ステル可塑剤の一部を他の可塑剤で置き換えて併用する
ことも行なわれる。この場合、本発明の非移行性を満足
させる目的からは少量の併用に押さえた方が好ましい。
使用可能な併用可塑剤としては塩化ビニル系重合体に用
いられるものなら特に制限されるものではないが、例え
ば、フタル酸ジ−n−ブチル(DBP)、フタル酸ジ−n
−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DO
P)、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸オクチルデシ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、
イソフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等のフタル酸系可
塑剤、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、ア
ジピン酸ジ−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、ア
ゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチ
ル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪酸エス
テル系可塑剤、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エ
チルヘキシル、リン酸−2−エチルヘキシルジフェニ
ル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル系可塑剤、
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ト
ール油脂肪酸−2−エチルヘキシル、ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル等のエポキシ系可塑剤及び樹脂等
があげられ、これらの1種または2種以上を混合して使
用してもよい。
可塑剤の使用量はペーストゾルの所望する固形分濃
度、流動性、その他によって適宜選択されるが、具体的
には塩化ビニル系樹脂100重量部に対して30〜400重量
部、好ましくは50〜200重量部の範囲から選択される。
本発明のプラスチゾル組成物は、接着性と過酷な使用
条件における非移行性、耐久性の両性能を満足させるた
めに、ポリイソシアネート単量体の、またはポリイソシ
アネートの重合物、例えばジイソシアネート重合物のオ
キシベンゾイックアシッドエステル、アルキルフェノー
ル、オキシムまたはラクタム等のブロック体をその一成
分として含有している。
ポリイソシアネート単量体は、例えばヘキサメチレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪酸
ジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイ
ソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタナンジイソシアネー
ト、ナフチレンジイソシアネート、キシレンジイソシア
ネート等の芳香族ジイソシアネート等が挙げられる。そ
して、ポリイソシアネート重合物は、上述のポリイソシ
アネート単量体、好ましくはトリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネートを、例えば酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケト
ン、ジオキサン等の不活性溶媒中もしくはジエチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシル
フタレート、アルキル基の炭素原子数7〜11(以下C7
C11のように記す)の混合アルキルフタレート、ブチル
ベンジルフタレート、ヘキシルベンジルフタレート等の
フタル酸エステル、トリクレジルフォスフェート、トリ
フェニルフォスフェート等のリン酸エステル、ジ−2−
エチルヘキシルアジペート等のアジピン酸エステルまた
はC7〜C11の混合アルキルトリメリテート等のトリメリ
ット酸エステル等の可塑剤中で、周知の触媒、例えば3
級アミン、マンニッシ塩基、脂肪酸のアルカリ金属、ア
ルコラート党を使用して既知の方法で重合して得られ、
さらにその後、ブロック化成分、例えばオキシベンゾイ
ックアシッドエステルやアルキルフェノールでブロック
化反応を行い、ポリイソシアネート重合体のブロック体
を製造する。高揮発性の溶剤下で重合反応もしくはブロ
ック化反応を実施したものは、最終的に適当な高沸点の
溶媒、例えば可塑剤で溶剤置換処理するのが望ましい。
ポリイソシアネート重合物は、フタル酸エステル系可塑
剤、特にC7以上のジアルキルフタレート、アルキルベン
ジルフタレート中で重合するのが望ましい。
本発明で使用するポリイシソアネート重合物として、
ジイソシアネート単量体の重合によって得られるイソシ
アヌレート環を含有するものを用いるのが特に好まし
い。イソシアヌレート環を含有するものは上述の方法に
従って製造される。勿論ポリイソシアネート重合物は、
ポリイソシアネートと活性水素化合物の反応により得ら
れる。所謂イソシアネート基末端のポリウレタン、ポリ
ウレア等も使用可能である。しかして、これらのポリイ
ソシアネート重合物のブロック体の平均分子量は1,000
〜10,000の範囲にあるものを使用するのが好ましい。該
ブロック体の平均分子量が1,000よりも小さいと接着性
を充分に発揮できず、接着強度が不充分であり、逆に1
0,000よりも大きいと著しくゾル組成物の粘度上昇をま
ねき易くなる。
上述のブロック化成分として使用するオキシベンゾイ
ックアシッドエステルとしては、o−オキシベンゾイッ
クアシッドエステル、m−オキシベンゾイックアシッド
エステル、p−オキシベンゾイックアシッドエステルが
挙げられ、この内でも特にp−置換体であるのが好まし
い。
オキシベンゾイックアシッドエステルを構成する一方
の基は例えばm−及びp−置換体の場合はn−ヘプチル
基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル
基、ドデシル基等の長鎖アルキル基、長鎖のポリオキシ
エチレン基またはポリオキシプロピレン基を結合したア
ルコキシアルキル基、またはオキシエチレン基、オキシ
プロピレン基を長鎖のアルキル基に結合したアルコキシ
アルキル基等が好ましい。また、o−置換体の場合メチ
ル基、エチル基、イソプロピル基、イソアミル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ヘプチ
ル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル
基、ドデシル基等のアルキル基、(ポリ)オキシエチレ
ンまたは(ポリ)オキシプロピレン基と結合するアルコ
キシアルキル基、フェニル基、ベンジル基等のアリール
基が挙げられる。
ブロック化成分として使用するアルキルフェノール
は、炭素原子数4以上のアルキル基を置換基として有す
るフェノール類であって、例えば、ブチルフェノール、
ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、
オクチルフェノール、ノニルフェノール等が挙げられ
る。PVCとの相溶性を考慮するとC7以上のアルキルフェ
ノールが好ましい。
ブロック化ポリイソシアネート重合物の添加量は、塩
化ビニル系重合体100重量部当り、1〜25重量部好まし
くは2〜17重量部の範囲であるのが好ましく、プラスチ
ゾル組成物中の有効NCOが0.03〜1重量%、好ましくは
0.03〜0.6重量%、特に0.05〜0.5重量%の範囲で存在さ
せるのが望ましい。例えば、ジブチルフタレートの中で
重合及びブロック化した後のオキシベンゾイックアシッ
ドエステルブロック化ジイソシアネート重合物の33重量
%−ジブチルフタレート希釈液を用いるとき、塩化ビニ
ル系重合体100重量部当り、2〜50重量部用い、可塑剤
量が不足ならばその不足分を補うことによってプラスチ
ゾル組成物を調製する。また、例えば33重量%ジブチル
フタレート希釈液中の有効NCOの含有率が異なる場合は
プラスチゾル組成物の所望NCO含有率になるように、可
塑剤又はケロシン、アルキルベンゼンの如き希釈剤によ
り希釈液を適宜調節して加える。
本発明においては、前記した通り、上記の有効NCOの
含有量に応じて、ポリエステル可塑剤のOH価を調整する
ものである。
本発明のプラスチゾル組成物は、接着性付与剤、例え
ばオキシベンゾイックアシッドエステルブロック化ジイ
ソシアネート重合物のブロック体を解離するための促進
剤が含有されているのが好ましい。該解離促進剤として
は、例えばアルカリ金属の無機または有機化合物、鉛、
錫、カドミウム、亜鉛等金属の無機または有機化合物が
挙げられるが、本発明のプラスチゾルを電線等の被覆材
に用いる場合は電気絶縁性の点から、鉛白、塩基性ケイ
酸鉛、三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、二塩基性
フタール酸鉛、シリカゲル共沈ケイ酸鉛等の鉛系金属化
合物、オクチル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、リシノ
ール酸、ナフテン酸、サリチル酸、2−エチルヘキソイ
ン酸等の脂肪酸または樹脂酸のバリウム、カルシウム、
亜鉛、鉛等の金属塩などの有機化合物、さらに亜鉛華が
好ましい。また、解離促進剤は通常塩化ビニル樹脂の安
定剤として市販されている粉末状のまたは液状の複合安
定剤を使用することができ、これらの少なくとも1種を
用いるのが望ましい。
解離促進剤の添加量は、特に限定されないが、通常塩
化ビニル系重合体100重量部に対し、0.5〜10重量部、好
ましくは1〜5重量部でその目的を達成することができ
る。
本発明のプラスチゾル組成物には、上記成分のほか
に、種々の他の添加剤、例えば充填剤、増粘剤、希釈
剤、着色剤等を添加することができる。勿論、他の添加
剤はこれらに限定されるものではない。充填剤として
は、軽質または重質炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ
土、カオリン、クレーなどの無機充填剤またはセルロー
ス粉、ニトリルブタジエン等の液状または粉末ゴム、再
生ゴムなどの有機系充填剤を挙げることができ、増粘剤
としては、無水シリカ、有機ベントナイト、金属石けん
類が挙げられる。希釈剤としては、ミネラルスピリッ
ト、テキサノールイソブチレート、ドデシルベンゼン、
あるいは、トルエン、キシレ等の有機溶剤が使用可能で
あり、ペーストゾルの所望する固形分濃度、流動性に応
じて適宜添加量を決定する。
本発明のプラスチゾル組成物は、塩化ビニル系重合
体、ポリエステル可塑剤及びブロック化ポリイソシアネ
ートをそれぞれ所定量、並びに必要に応じて解離促進
剤、その他の添加剤を通常の方法により均一に混合する
ことによって製造される。
本発明のプラスチゾル組成物は、ナイロン系繊維、又
は織布、ポリエステル系繊維、または織布、天然皮革、
ナイロン、ポリエステルをはじめとする合成樹脂シート
またはフィルム等のシート状基材及びカチオン電着塗装
板の接着剤、防錆剤または積層材として用いることがで
き、シート状基材への塗布は、例えばリバースロール、
ナイフコーター、スプレー、カーテンフロー、ディップ
コーティング、ロータリースクリーン、フラットスクリ
ーン、フレキソ、グラビァプリンティング等各種方法が
採用される。
プラスチゾル組成物を塗布されたシート状基材は、こ
れをそのまま120〜210℃の温度に加熱してブロック体を
解離し、シート状基材に強固に塩化ビニル樹脂被膜を形
成する。また、プラスチゾル組成物を塗布したシート状
基材をブロック体解離温度以下の温度に加熱してプラス
チゾル組成物を溶融、冷却、固化した後、別途織布、シ
ートまたはフィルムを積層し、ブロック体解離温度以上
の温度に加熱下圧着して積層シートを製造する。
「発明の効果」 本発明のプラスチゾル組成物は貯蔵安定性が良く、又
他の基材、例えばポリエステルフィルム、アクリル系又
はウレタン系粘着剤、あるいはA.B.S樹脂等活性水素を
有する基体に積層した場合でも実用に充分な接着性を示
し、柔軟な積層品が得られる。さらに得られた成形品
は、各種過酷な使用条件においても、例えば洗剤使用時
においても可塑剤の非移行性に優れ、耐油性、耐久性に
優れている。
したがって本発明のプラスチゾルは、電子及び電気部
品材料、例えばフレキシブルプリントサーキットのレジ
スト剤や電線フラットケーブルの被覆材に好適である。
更に、自動車用下塗り剤としても上塗り塗料、シンナ
ーへの可塑剤移行抽出防止に効果があり好適である。
「実施例」 次に本発明を実施例にて説明するが本発明はその要旨
を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではな
い。
なお、実施例におけるプラスチゾル組成物または成形
品の評価方法は次の通りである。
(1)ゾル組成物の粘度及び貯蔵安定性試験 東京計器製B8H型粘度計(♯6又は♯7ローター)を
使用し、ゾル温度23±1℃における10r.p.mの粘度を測
定した。
貯蔵安定性は、同温度で所定日数放置し、粘度測定2
時間前に1分間かるく攪拌棒を用いて攪拌して上述の通
りゾル粘度を測定した。
(2)T型剥離強度 プラスチゾル組成物を、厚さ90μのポリエチレンテレ
フタレートフィルム上にナイフコーターで0.1mm厚にコ
ーティングした後、熱風循環式乾燥機内で150〜170℃、
5分間の表に示した加熱条件で加熱し、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムと塩化ビニル樹脂を積層した成形
品を得た。該成形品を恒温室に7日間放置した後幅2.54
cm、長さ8cmの試験片を作成し、試験片の一端を剥離
し、長さ方向に、引張り速度50mm/minで180℃T型剥離
試験を行い、プラスチゾル組成物のポリエステルフィル
ムへの接着強度を調べた。試験片7個の平均剥離強度
(単位kg/inch)で示した。
実施例1〜4、比較例1〜3 塩化ビニル重合体 (ペーストレジン 商品名 ビニカP-440三菱化成ビニ
ル(株)製) 100重量部 ポリエステル可塑剤* 60 (w=1600) エポキシ樹脂 3 (商品名 FEP-13アデカ・アーガス社(株)製) 三塩基性硫酸鉛−安定剤兼解離促進剤 3 ブロック化ポリイソシアネート16.5wt%DOP溶液 30 (TDIイソシアヌレート化重合物のノニルフェノールブ
ロック体 w=1182、有効NCO含有量1.26wt%) *ポリエステル可塑剤は平均分子量1600のものに、無水
酢酸を任意の量添加混合し、末端OHと任意の量封鎖した
もの、7種類を用いた。
各ポリエステル可塑剤のOH価(JISK−0070の試験方法に
準じて測定したもの)は表に示した通りである。
前記各配合剤を次の手順に従い混合した。
各種ポリエステル可塑剤、エポキシ樹脂、安定剤兼解
離促進剤(予めトナー化)ペーストレジンをホバートミ
キサーに投入し、均一に混合した後、ブロック化ポリイ
ソシアネート溶液を添加し再度均一に混合した。その後
真空脱泡を行って、7種類のプラスチゾル組成物を調製
した。
得られた各プラスチゾル組成物におけるブロック化ポ
リイソシアネート中の有効NCO数/ポリエステル可塑剤
中の末端OH数の比、及びプラスチゾル組成物のゾル粘
度、T型剥離強度を表に示す。
なお、比較例の配合についても実施例と同様に評価
し、その結果を表に併記した。
上記表の結果から、ブロック化ポリイソシアネート中
の有効NCO数/ポリエステル可塑剤中の末端OH数の比が
1.3以上になるよう配合したプラスチゾル組成物は実用
に供するに充分な接着力を呈することがわかる。また、
実施例1〜4の配合系においてはOH価が6以下のポリエ
ステル可塑剤を使用する必要があることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 127/06 PFF

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系重合体、ポリエステル可塑剤
    及びブロック化ポリイソシアネートを含有してなるプラ
    スチゾル組成物において、ブロック化ポリイソシアネー
    ト中の有効NCO数/ポリエステル可塑剤中の末端OH数の
    比が1.3以上となる様に配合した事を特徴とする接着性
    プラスチゾル組成物。
  2. 【請求項2】ポリエステル可塑剤のOH価が8(KOHmg/
    g)以下である特許請求の範囲第1項記載の接着性プラ
    スチゾル組成物。
  3. 【請求項3】ポリイソシアネートがジイソシアネートの
    重合物である特許請求の範囲第1項記載の接着性プラス
    チゾル組成物。
  4. 【請求項4】ポリイソシアネートがイソシアヌレート環
    を構成する特許請求の範囲第1項または第3項記載の接
    着性プラスチゾル組成物。
  5. 【請求項5】ポリイソシアネートのブロック化成分がオ
    キシベンゾイックアシッドまたはアルキルフェノールで
    ある特許請求の範囲第1項、第3項または第4項記載の
    接着性プラスチゾル組成物。
  6. 【請求項6】プラスチゾル組成物がブロック化ポリイソ
    シアネートのブロック体解離促進剤を含有する特許請求
    の範囲第1項記載の接着性プラスチゾル組成物。
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