JPH08188137A - アンチスキッド制御装置における液圧ポンプ構造 - Google Patents

アンチスキッド制御装置における液圧ポンプ構造

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JPH08188137A
JPH08188137A JP105995A JP105995A JPH08188137A JP H08188137 A JPH08188137 A JP H08188137A JP 105995 A JP105995 A JP 105995A JP 105995 A JP105995 A JP 105995A JP H08188137 A JPH08188137 A JP H08188137A
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JP
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plunger
stopper
hydraulic pump
eccentric cam
skid control
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JP105995A
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Masahiko Hara
雅彦 原
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液圧ポンプの無負荷稼動状態においても、偏
心カムに対するプランジャの追従性悪化による異音の発
生を防止することができるアンチスキッド制御装置にお
ける液圧ポンプ構造の提供。 【構成】 液圧ポンプ8は、電動モータ8aにより駆動
される偏心カム8bの回転による押圧とリターンスプリ
ング34の付勢力によってシリンダ81内を往復動する
プランジャ83と、還流流路の途中に設けられていてプ
ランジャ83の往復動によりその容積が増減する容積室
30と、容積室30を挟んでリザーバ9側に設けられた
吸入側球弁33とマスタシリンダ4側に設けられた吐出
側球弁29とを備え、偏心カム8bの回転による摺動方
向に最大限に押圧された位置にプランジャ84を固定
し、および、リザーバ9側液圧の受圧により固定解除可
能なスプリング39およびストッパピストン38を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンチスキッド制御装
置における液圧ポンプ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このようなアンチスキッド制御装
置における液圧ポンプ構造としては、例えば、実開昭6
3−185774号公報に記載されているようなものが
知られている。
【0003】この従来のアンチスキッド制御装置におけ
る液圧ポンプ構造は、一対の吸引側逆止弁と吐出側逆止
弁との間に容積室を有し、電動モータにより回動される
偏心カムの回転に基づく押圧と、リターンスプリングの
付勢力および液圧ポンプの吐出反力による押し戻し作用
によるプランジャの往復動により、リザーバ内のブレー
キ液を前記容積室内に吸引し、かつ、これを加圧してマ
スタシリンダ側に還流させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来のアンチスキッド制御装置における液圧ポン
プ構造にあっては、上述のように、液圧ポンプのシリン
ダ内を往復摺動するプランジャが、電動モータで回転駆
動される偏心カムに常に追従するようにリターンスプリ
ングで付勢された構造であったため、アンチスキッド制
御による液圧ポンプの駆動中であって、リザーバにブレ
ーキ液が存在する液圧ポンプの負荷状態においては、偏
心カムの回転に対するプランジャの追従は、リターンス
プリングの付勢力に液圧ポンプ吐出圧による反力がプラ
スされた力によって行なわれるが、例えば、自己診断ロ
ジックにより、または、アンチスキッド制御終了直後等
のように、液圧ポンプが無負荷状態(リザーバにブレー
キ液がない状態)で稼動されるような場合においては、
リターンスプリングの付勢力のみで偏心カムの回転にプ
ランジャを追従させ、これにより、プランジャの往復摺
動が継続されることになるため、場合によっては、プラ
ンジャの低圧側でシリンダとの間をシールするシール部
材の摺動面およびプランジャの偏心カム側当接面の油膜
切れによるフリクションの増大で、偏心カムに対するプ
ランジャの追従性が悪化し、これにより、異音を発生さ
せる恐れがあるという問題点があった。
【0005】本発明は、上述のような従来の問題点に着
目してなされたもので、液圧ポンプの無負荷稼動状態に
おいても、偏心カムに対するプランジャの追従性悪化に
よる異音の発生を防止することができるアンチスキッド
制御装置における液圧ポンプ構造を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するために、本発明請求項1記載のアンチスキッド制御
装置における液圧ポンプ構造では、マスタシリンダから
常開の増圧側ソレノイドバルブを経由してホイールシリ
ンダにブレーキ液圧を供給する液圧供給流路と、ホイー
ルシリンダから常閉の減圧側ソレノイドバルブ,リザー
バ,液圧ポンプを経由してマスタシリンダにブレーキ液
を還流させる還流流路とが設けられ、前記液圧ポンプ
は、電動モータにより駆動される偏心カムの回転による
押圧とリターンスプリングの付勢力によってシリンダ内
を往復動するプランジャと、還流流路の途中に設けられ
ていてプランジャの往復動によりその容積が増減する容
積室と、容積室を挟んでリザーバ側に設けられた吸入側
逆止弁とマスタシリンダ側に設けられた吐出側逆止弁と
を備え、前記偏心カムの回転による摺動方向に最大限に
押圧された位置にプランジャを固定可能なストッパ手段
を備えている手段とした。
【0007】また、請求項2記載のアンチスキッド制御
装置における液圧ポンプ構造では、前記ストッパ手段
が、偏心カムの回転でプランジャが最大限に押圧された
位置でプランジャに係合して固定するストッパと、該ス
トッパをプランジャに係合する方向に付勢する付勢手段
と、リザーバのブレーキ液圧を受圧することにより付勢
手段の付勢力に抗してプランジャに対するストッパの係
合状態を解除する方向に作動させるアクチュエータとで
構成されている手段とした。
【0008】また、請求項3記載のアンチスキッド制御
装置における液圧ポンプ構造では、前記ストッパ手段
が、偏心カムの回転でプランジャが最大限に押圧された
位置でプランジャに係合して固定するストッパと、該ス
トッパをプランジャに係合する方向に付勢する付勢手段
と、該付勢手段の付勢力に抗してプランジャに対するス
トッパの係合状態を解除する方向に作動させる電磁アク
チュエータとで構成されている手段とした。
【0009】
【作用】本発明請求項1記載のアンチスキッド制御装置
における液圧ポンプ構造は、上述のように構成されるた
め、自己診断ロジックにより、または、アンチスキッド
制御終了直後等のように、液圧ポンプが無負荷稼動状態
(リザーバにブレーキ液がない状態)となるような時
に、ストッパ手段を作動させることにより、プランジャ
を偏心カムの回転による摺動方向に最大限に押圧された
位置に固定することができるもので、これにより、液圧
ポンプの無負荷稼動状態においても、偏心カムに対する
プランジャの追従性悪化による異音の発生が防止され
る。
【0010】また、請求項2記載のアンチスキッド制御
装置における液圧ポンプ構造は、上述のように、液圧ポ
ンプの無負荷稼動状態においては、リザーバのブレーキ
液圧を受圧することでアクチュエータが付勢手段の付勢
力に抗してプランジャに対するストッパの係合状態を解
除する方向に作動させ、また、リザーバのブレーキ液圧
がなくなる液圧ポンプの無負荷稼動状態になると、付勢
手段の付勢力でプランジャに対しストッパを係合させる
方向に付勢し、これにより、プランジャを偏心カムの回
転による摺動方向に最大限に押圧された位置に固定する
ことができる。即ち、特別な切り換え制御を必要とする
ことなしに、液圧ポンプの無負荷稼動状態における偏心
カムに対するプランジャの追従性悪化による異音の発生
を防止することができる。
【0011】また、請求項3記載のアンチスキッド制御
装置における液圧ポンプ構造は、上述のように構成され
るため、自己診断ロジックにより、または、アンチスキ
ッド制御終了直後等のように、液圧ポンプが無負荷稼動
状態(リザーバにブレーキ液がない状態)となるような
時に、電磁アクチュエータに対する通電を解除すること
により、付勢手段の付勢力でプランジャに対しストッパ
を係合させる方向に付勢することができ、これにより、
プランジャを偏心カムの回転による摺動方向に最大限に
押圧された位置に固定することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。まず、実施例の構成を説明する。図1は本発明実施
例のアンチスキッド制御装置における液圧ポンプ構造の
液圧ポンプ部分を示す要部拡大断面図(なお、図4は同
作動状態を示す要部拡大断面図)、図2はアンチスキッ
ド制御装置における液圧ポンプ構造を示す全体断面図
(なお、図5は同作動状態を示す全体断面図)であり、
図において1はハウジングを示す。
【0013】図2に示すように、前記ハウジング1に
は、ホイールシリンダ2への接続ポート3と、マスタシ
リンダ4への接続ポート5と、ホイールシリンダ液圧の
減圧・保持・増圧を行なうための、常開の増圧側ソレノ
イドバルブ6及び常閉の減圧側ソレノイドバルブ7と、
液圧ポンプ8と、液圧ポンプ駆動用電動モータ8aと、
リザーバ9と、ダンピングチャンバ10と、リレーボッ
クス11等、アンチスキッド制御を行なうために必要な
各構成部材がユニットとして一体に形成もしくは組み込
まれた構造となっている。
【0014】さらに詳述すると、前記ハウジング1には
常開の増圧側ソレノイドバルブ6を組み付けるための組
付孔60と、常閉の減圧側ソレノイドバルブ7を組み付
けるための組付孔70とが切削形成されている。そし
て、前記ハウジング1における前記組付孔60の底部に
は、マスタシリンダ4への接続ポート5とダンピングチ
ャンバ10との間を連通する第1連通孔12に対して連
通する第2連通孔13が形成されている。
【0015】また、前記組付孔60の中途部側面には、
ホイールシリンダ2への接続ポート3に連通する第3連
通孔14、および、組付孔60の中途部ともう一方の組
付孔70の中途部との間を連通する第4連通孔15が形
成され、また、組付孔70の底部中央には、液圧ポンプ
8における後述の吸入側室20に連通する第5連通孔1
6が形成されている。
【0016】そして、前記組付孔60内には常開の増圧
側ソレノイドバルブ6が装着されることにより、組付孔
60の底部に形成された第2連通孔13と中途部に形成
される第3連通孔14との間が通電により閉塞可能な状
態に画成されている。
【0017】一方、前記組付孔70内には常閉の減圧側
ソレノイドバルブ7が装着されることにより、組付孔7
0の底部に形成された第5連通孔16と中途部に形成さ
れた第4連通孔15との間が開放自在な状態に画成され
ている。
【0018】前記液圧ポンプ8は、図1に示すように、
電動モータ8aにより駆動される偏心カム8bを挟んで
左右一対のポンプユニット80,80が組み込まれてい
る(なお、この図1においてポンプユニット80,80
は左右対称につき、符号は一方のみ付して他方は省略す
る)。この各ポンプユニット80は、ハウジング1に形
成された組付孔17内に外側開口部から順に装着されて
いて最後に開口部に螺合したナット18で締結固定され
たシリンダ81およびプラグ82と、前記シリンダ81
内に摺動自在に設けられたプランジャ83とを備えてい
る。
【0019】前記シリンダ81の中途部外周面と組付孔
17内周面との間には、前記第5連通孔16と連通する
環状の吸入側室20が形成され、また、前記シリンダ8
1には、吸入側室20とシリンダ81の内部との間を連
通する4つの連通孔21が形成されると共に、この連通
孔21と符合するプランジャ83の外周面にはストッパ
手段を構成する環状溝22が形成され、かつ、この環状
溝22の底部には後述の軸心孔23と連通する4つの半
径方向孔24が形成されている。
【0020】また、前記シリンダ81とプラグ82の対
向部外周部と組付孔17内周面との間には、第6連通孔
19を経由して前記ダンピングチャンバ10と連通する
環状の吐出側室25が形成されている。そして、前記プ
ラグ82と対面するシリンダ81の端面には、吐出側弁
口26が形成され、この吐出側弁口26と対向するプラ
グ82の端面中央部には前記吐出側室25と連通する吐
出側弁室27が形成されていて、該吐出側弁室27に
は、スプリング28により前記吐出側弁口26を閉塞す
る方向に付勢されることで吐出側逆止弁を構成する吐出
側球弁29が設けられている。
【0021】前記プランジャ83により画成されたシリ
ンダ81内底部には、吐出側弁口26により吐出側弁室
27と連通する容積室30が形成され、また、プランジ
ャ83の容積室30側端面には、前記半径方向孔24と
連通する軸心孔23が形成されている。
【0022】そして、シリンダ81の容積室30内に
は、スプリング31により軸心孔23の開口部で構成さ
れる吸入側弁口32を閉塞する方向に付勢されることで
吸入側逆止弁を構成する吸入側球弁33が設けられてい
る。また、前記容積室30内には、プランジャ83の端
面が偏心カム8bのカム面に常時当接する方向にプラン
ジャ83を押圧付勢するリターンスプリング34が設け
られている。
【0023】前記吸入側室20の下端部とリザーバ9と
の間がハウジング1に形成された縦孔35と横孔36に
より連通され(図2参照)、また、縦孔35の下端部に
は縦孔35より大径のシリンダ室37が軸方向に延設さ
れていて、このシリンダ室37内には、ストッパ手段を
構成するストッパピストン38のピストン部38aが摺
動自在に収容されると共に、該ピストン部38aとシリ
ンダ室37底部との間にはピストン部38aを上方向に
押圧付勢するスプリング39が収容されている。そし
て、前記ピストン部38aの上端中央部には、ピストン
部38aの上昇により前記シリンダ81の連通孔21を
貫通してプランジャ83の環状溝22に挿入係合するこ
とによってプランジャ83の摺動を停止させるストッパ
ピン38bが一体に突出形成されている。なお、前記環
状溝22は、偏心カム8bの回転によって、リターンス
プリング34の付勢力に抗してプランジャ83を容積室
30方向へ最大限に押圧摺動させた状態でストッパピン
38bが挿入係合するような位置に形成されている。
【0024】なお、図において、40、41、42、4
3はシリンダ81、プラグ82、プランジャ83、ピス
トン部38aの外周にそれぞれ装着されたシールリング
である。
【0025】次に、図3は、上記各部材の接続状態を示
す回路図であり、この図に示すように、通常は増圧側ソ
レノイドバルブ6が開いて減圧側ソレノイドバルブ7が
閉じていて、マスタシリンダ4とホイールシリンダ2と
が液圧供給流路を構成する第1連通孔12,第2連通孔
13および第3連通孔14を介して連通され、これによ
り、マスタシリンダ4のブレーキ液圧がホイールシリン
ダ2に供給されて増圧され、ブレーキペダル4aの踏み
力に応じた制動力を発生させることができ、また、この
増圧状態から、以上とは逆に増圧側ソレノイドバルブ6
を閉じて減圧側ソレノイドバルブ7を開くと、ホイール
シリンダ2の液圧が還流流路の一部を構成する第3連通
孔14,第4連通孔15,第5連通孔16,吸入側室2
0,縦孔35および横孔36を経由してリザーバ9側へ
ドレーンされて減圧されると共に、液圧ポンプ駆動用電
動モータ8aの駆動によりリザーバ9内に貯留されたブ
レーキ液は、還流流路の一部を構成する横孔36,縦孔
35,吸入側室20,第6連通孔19,ダンピングチャ
ンバ10および第1連通孔12を経由してマスタシリン
ダ4側に還流され、また、両バルブ6,7を閉じると、
ホイールシリンダ2の液圧がその時の液圧に保持される
ようになっている。そして、両ソレノイドバルブ6,7
は、図外のアンチスキッドコントローラにより所定の条
件に基づいて開閉制御が行なわれる。尚、この図3にお
いて、44はダンピングオリフィスを示している。
【0026】次に、実施例の作用を説明する。この実施
例のアンチスキッド制御装置における液圧ポンプ構造は
上述のように構成されるため、疑似車体速度に対する車
輪のスリップ率が所定の範囲内を越えると車輪のロック
が発生する恐れがあるため、この時は、アンチスキッド
制御が行なわれ、即ち、増圧側ソレノイドバルブ6を閉
じて減圧側ソレノイドバルブ7を開き、これにより、ホ
イールシリンダ2の液圧が還流流路の一部を構成する第
3連通孔14,第4連通孔15,第5連通孔16,吸入
側室20,縦孔35および横孔36を経由してリザーバ
9側へドレーンされて減圧されると共に、液圧ポンプ駆
動用電動モータ8aの駆動によりリザーバ9内に貯留さ
れたブレーキ液は、還流流路の一部を構成する横孔3
6,縦孔35,吸入側室20,第6連通孔19,ダンピ
ングチャンバ10および第1連通孔12を経由してマス
タシリンダ4側に還流される。
【0027】この時、リザーバ9内にブレーキ液が存在
する液圧ポンプ8の負荷稼動状態にある時は、図1およ
び図2に示すように、横孔36および縦孔35を経由し
てリザーバ9の液圧をピストン部38aが受圧すること
で、ストッパピストン38をスプリング39の付勢力に
抗して下方へ押圧摺動させるため、環状溝22に対する
ストッパピン38bの挿入係合状態が解除された状態と
なっていて、プランジャ83の往復動が可能な状態とな
っている。
【0028】即ち、偏心カム8bの回転による押圧とリ
ターンスプリング34の付勢力および液圧ポンプ8の吐
出圧の反力作用によって偏心カム8bに当接したプラン
ジャ83がシリンダ81内を往復動し、吸入側球弁33
と吐出側球弁29とを交互に開弁させることによって、
リザーバ9内のブレーキ液を容積室30内に吸引し、か
つ、これを加圧してマスタシリンダ4側へ強制的に還流
させるものである。
【0029】ところが、自己診断ロジックにより、また
は、アンチスキッド制御終了直後等のように、液圧ポン
プ8が無負荷状態(リザーバ9にブレーキ液がない状
態)で稼動されるような場合においては、図4および図
5に示すように、縦孔35内のブレーキ液圧が低下する
ことから、スプリング39の付勢力によってストッパピ
ストン38が上方へ押圧摺動され、これにより、プラン
ジャ83がシリンダ81の底部側へ最大限に押し込まれ
た時点でストッパピン38bが環状溝22に挿入係合さ
れた状態となる。
【0030】従って、電動モータ8aの駆動により偏心
カム8bが回転していても、プランジャ83の作動を停
止させることにより、偏心カム8bを空回り状態にする
ことができる。
【0031】以上説明してきたように、この実施例のア
ンチスキッド制御装置における液圧ポンプ構造にあって
は、液圧ポンプ8の無負荷稼動状態においても、プラン
ジャ83の往復動を停止させることにより、偏心カム8
bに対するプランジャ83の追従性悪化による異音の発
生を防止することができるようになるという特徴を有し
ている。
【0032】また、この実施例では、スプリング39の
付勢力によるストッパピン38bの作動で偏心カム8b
の回転による摺動方向に最大限に押圧された位置に固定
されたプランジャ84の固定状態の解除を、リザーバ9
側のブレーキ液圧の受圧により作動するストッパピスト
ン38で行なうようにしたことで、プランジャ83の固
定・解除を特別な切り換え制御を必要とすることなしに
自動で行なうことができるようになるという特徴を有し
ている。
【0033】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変
更等があっても本発明に含まれる。
【0034】例えば、実施例では、上述のように、プラ
ンジャの固定解除を、ブレーキ液圧を利用して行なうよ
うにした場合を示したが、電磁ソレノイド等、電磁アク
チュエータを用いて行なうようにすることもできる。
【0035】また、実施例では、ストッパ手段として直
線運動により固定・解除させるストッパピストンを用い
る例を示したが、回転運動させることにより固定・解除
を行なわせるようにすることもできる。
【0036】また、プランジャに対するストッパの係合
状態を解除する方向に作動させるアクチュエータとして
ピストンを用いたが、その他ダイヤフラムやベローズ等
を用いることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアンチス
キッド制御装置における液圧ポンプ構造にあっては、偏
心カムの回転による摺動方向に最大限に押圧された位置
にプランジャを固定可能なストッパ手段を備えている構
成としたことで、液圧ポンプの無負荷稼動状態において
は、プランジャの往復動を停止させることにより、偏心
カムに対するプランジャの追従性悪化による異音の発生
を防止することができるようになるという効果が得られ
る。
【0038】また、請求項2記載のアンチスキッド制御
装置における液圧ポンプ構造では、ストッパ手段が、偏
心カムの回転でプランジャが最大限に押圧された位置で
プランジャに係合して固定するストッパと、該ストッパ
をプランジャに係合する方向に付勢する付勢手段と、リ
ザーバのブレーキ液圧を受圧することにより付勢手段の
付勢力に抗してプランジャに対するストッパの係合状態
を解除する方向に作動させるアクチュエータとで構成さ
れている構成としたことで、特別な切り換え制御を必要
とすることなしに、液圧ポンプの無負荷稼動状態におけ
る偏心カムに対するプランジャの追従性悪化による異音
の発生を防止することができるようになるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のアンチスキッド制御装置におけ
る液圧ポンプ構造の液圧ポンプ部を示す要部拡大断面図
である。
【図2】実施例のアンチスキッド制御装置における液圧
ポンプ構造を示す全体断面図である。
【図3】実施例が適用されたアンチスキッド制御装置に
おける液圧回路を示す全体図である。
【図4】本発明実施例のアンチスキッド制御装置におけ
る液圧ポンプ構造の作動状態を示す液圧ポンプ部分の要
部拡大断面図である。
【図5】実施例のアンチスキッド制御装置における液圧
ポンプ構造の作動状態を示す全体断面図である。
【符号の説明】
2 ホイールシリンダ 4 マスタシリンダ 6 増圧側ソレノイドバルブ 7 減圧側ソレノイドバルブ 8 液圧ポンプ 8a 電動モータ 8b 偏心カム 9 リザーバ 22 環状溝(ストッパ手段) 29 吐出側球弁(吐出側逆止弁) 30 容積室 33 吸入側球弁(吸入側逆止弁) 34 リターンスプリング 38 ストッパピストン(ストッパ手段) 38a ピストン部(ストッパ手段) 38b ストッパピン(ストッパ手段) 39 スプリング(ストッパ手段) 81 シリンダ 83 プランジャ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダから常開の増圧側ソレノ
    イドバルブを経由してホイールシリンダにブレーキ液圧
    を供給する液圧供給流路と、ホイールシリンダから常閉
    の減圧側ソレノイドバルブ,リザーバ,液圧ポンプを経
    由してマスタシリンダにブレーキ液を還流させる還流流
    路とが設けられ、 前記液圧ポンプは、電動モータにより駆動される偏心カ
    ムの回転による押圧とリターンスプリングの付勢力によ
    ってシリンダ内を往復動するプランジャと、還流流路の
    途中に設けられていてプランジャの往復動によりその容
    積が増減する容積室と、容積室を挟んでリザーバ側に設
    けられた吸入側逆止弁とマスタシリンダ側に設けられた
    吐出側逆止弁とを備え、 前記偏心カムの回転による摺動方向に最大限に押圧され
    た位置にプランジャを固定可能なストッパ手段を備えて
    いることを特徴とするアンチスキッド制御装置における
    液圧ポンプ構造。
  2. 【請求項2】 前記ストッパ手段が、偏心カムの回転で
    プランジャが最大限に押圧された位置でプランジャに係
    合して固定するストッパと、該ストッパをプランジャに
    係合する方向に付勢する付勢手段と、リザーバのブレー
    キ液圧を受圧することにより付勢手段の付勢力に抗して
    プランジャに対するストッパの係合状態を解除する方向
    に作動させるアクチュエータとで構成されていることを
    特徴とする請求項1記載のアンチスキッド制御装置にお
    ける液圧ポンプ構造。
  3. 【請求項3】 前記ストッパ手段が、偏心カムの回転で
    プランジャが最大限に押圧された位置でプランジャに係
    合して固定するストッパと、該ストッパをプランジャに
    係合する方向に付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢
    力に抗してプランジャに対するストッパの係合状態を解
    除する方向に作動させる電磁アクチュエータとで構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のアンチスキッ
    ド制御装置における液圧ポンプ構造。
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