JPH0818036A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH0818036A
JPH0818036A JP14887194A JP14887194A JPH0818036A JP H0818036 A JPH0818036 A JP H0818036A JP 14887194 A JP14887194 A JP 14887194A JP 14887194 A JP14887194 A JP 14887194A JP H0818036 A JPH0818036 A JP H0818036A
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JP
Japan
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layer
gate electrode
source electrode
effect transistor
field effect
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Pending
Application number
JP14887194A
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English (en)
Inventor
Kenichi Tominaga
憲一 冨永
Toshiyuki Usagawa
利幸 宇佐川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低雑音化、トランスコンダクタンスや周波数
特性の向上を十分に図る。 【構成】 ソース電極1、ドレイン電極2およびゲート
電極3を設け、ゲート電極3の下部に細線13を多数並
列に並べ、ソース電極1、ドレイン電極2と細線13と
を離し、ソース電極1、ドレイン電極2とゲート電極3
との間にシート抵抗が50Ω/□のn型AlGaAs層
5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はソース電極、ドレイン電
極およびゲート電極を有し、ゲート電極の下部に細線が
多数並列に並んだ半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、AlGaAs/GaAsヘテロ接
合半導体を用いた1次元細線中の電気伝導では、イオン
化不純物散乱による後方散乱が抑えられるため、電子の
移動度が2DEG(2次元電子ガス 2 Dimentional El
ectron Gas)のそれより大きくなるという計算結果が報
告された(ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライ
ド フィジックス(Japanese Journal of Apllied Phys
ics 1980 L735))。これをきっかけに細線中の電子の
振舞について、理論、実験共に精力的な研究が行なわれ
た(例えば、アイ イー イー イー エレクトロン
デバイス レター(Dejan Jovanovic et al. IEEE ELEC
TRON DEVICE LETTER Vol. 14 7 1993))。その内の一
つに細線の電流−電圧(I−V)特性における電流の低
電圧での飽和現象がある。これは熱によるエネルギーと
端子間のフェルミエネルギーの差を加えあわせたような
小さな電圧値で電流が飽和するというものである(アイ
イー イー イー トランザクションズ オン エレ
クトロン デバイスィズ(H.Tsuchiya IEEE TRANSACTIO
NS ON ELECTRON DEVICES VOL. 39 2465 1992)。また、
細線を電界効果トランジスタ(FET)のチャネル(能
動層)に応用しようとする試みも盛んに行なわれ、実際
に素子を作製し評価した結果が幾つか報告された(アイ
イー デイ エム(K. Onda IEDM 125 1989)、アプ
ライド フィジックス レター(K. Ismail Applied Ph
ysics Letter 54 1130 1989))。
【0003】図12は従来の能動層に細線を使った電界
効果トランジスタすなわち量子細線電界効果トランジス
タを示す平面図である。図に示すように、ソース電極1
とドレイン電極2との間にメサエッチング領域4が設け
られて、ソース電極1とドレイン電極2との間に細線
(チャネル)13が並列に多数並べられ、細線13上に
ゲート電極3が形成されている。
【0004】この量子細線電界効果トランジスタにおい
ては、ゲート電極3の電圧を変化させたときのソース電
極1とドレイン電極2との間の電流Idsの変化量である
トランスコンダクタンスgmの向上と、低雑音化、そし
て高周波域での高特性化等を図ることができる。さら
に、先に述べた低電圧での飽和現象によって、量子細線
電界効果トランジスタをスイッチング素子として使った
場合には、オン抵抗が小さくなるから、入力数を増やす
ことが可能になるなどの利点もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような量
子細線電界効果トランジスタにおいては、細線13がソ
ース電極1に接しているから、ソース電極抵抗Rsがと
ても大きい。すなわち、ソース電極抵抗Rsはソース電
極1を形成の際の接触抵抗Rscと、ソース電極1からゲ
ート電極3までの能動層抵抗Rsgとの二つからなるが、
接触抵抗Rscは2DEG電界効果トランジスタの値とさ
ほど変わりないのに対して、能動層抵抗Rsgの方が極め
て大きい。この理由は、図12に示したように、ソース
電極1からドレイン電極2までの能動層全部が細線13
でできているからである。つまり、能動層を細線13に
よって構成すると、量子効果のために電気伝導率が上が
る反面、細線13の側壁の揺らぎ、欠陥、ダメージ等の
影響によるキャリア濃度の減少や細線の長さと幅の比の
増大によって細線13自身の抵抗の絶対値は大きくな
る。従って、ソース電極1とゲート電極3との間に細線
13があると、2DEG電界効果トランジスタに比べ能
動層抵抗Rsgがはるかに大きくなってしまうから、ソー
ス電極抵抗Rsが大きくなる。また、キャリア濃度減少
による影響はとても大きいうえ、メサエッチングで作る
細線13では避けることができないものである。このた
め、低雑音化、トランスコンダクタンスgmや周波数特
性の向上を十分に図ることができず、一次元的な細線を
使った電界効果トランジスタに関し優れた特性を示した
実験報告がほとんどない。
【0006】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、低雑音化、トランスコンダクタンスや周波
数特性の向上を十分に図ることができる半導体装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、ソース電極、ドレイン電極およ
びゲート電極を有し、上記ゲート電極の下部に細線が多
数並列に並んだ半導体装置において、上記ソース電極と
上記細線とが離れた構成とする。
【0008】この場合、上記ソース電極と上記ゲート電
極との間にシート抵抗が100Ω/□以下の半導体キャ
ップ層を形成した構成とする。
【0009】また、上記細線の長さが上記ゲート電極の
長さより短く、上記細線が上記ゲート電極下部にのみ存
在する構成とする。
【0010】また、上記細線の長さが上記ゲート電極の
長さと同じまたは長い構成とする。
【0011】
【作用】この半導体装置においては、ソース電極抵抗が
小さい。
【0012】また、ソース電極とゲート電極との間にシ
ート抵抗が100Ω/□以下の半導体キャップ層を形成
した構成としたときには、ソース電極抵抗が非常に小さ
い。
【0013】また、細線の長さがゲート電極の長さより
短く、細線がゲート電極下部にのみ存在する構成とした
ときには、ソース電極抵抗が非常に小さい。
【0014】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明に係るダブルへテロ接合をつ
かったHEMT(High Electron Mobility Transisto
r)構造の量子細線電界効果トランジスタを示す図、図
2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図で
ある。図に示すように、半絶縁性GaAs基板11上に
バッファー層のアンドープGaAs層10が形成され、
アンドープGaAs層10上にAlXGa1-XAs(組成
比X=0.3)からなるアンドープAlGaAs層9が
形成され、アンドープAlGaAs層9上に2DEG領
域12が生ずるアンドープGaAs層8が形成され、ア
ンドープGaAs層8上にスペーサ層となるアンドープ
AlGaAs層7が形成され、アンドープAlGaAs
層7上にSiをドープしたn型AlGaAs層6が形成
され、n型AlGaAs層6上にSiをドープした厚膜
低抵抗(シート抵抗が50Ω/□)のn型GaAs層5
が形成され、n型AlGaAs層6にメサエッチング領
域4が設けられ、n型AlGaAs層6上にゲート電極
3が形成され、n型GaAs層5上にソース電極1、ド
レイン電極2が形成され、ソース電極1とドレイン電極
2との間に細線13が並列に多数並べられている。そし
て、細線13の長さはゲート電極3の長さより短く、細
線13がゲート電極3の下部にのみ存在する。
【0015】つぎに、図1〜図3に示した電界効果トラ
ンジスタの製造方法について説明する。まず、半絶縁性
GaAs基板11上にMBE(Molecular Beam Epitax
y)等によってアンドープGaAs層10を500n
m、AlGaAs層9を500nm、アンドープGaA
s層8を12nm、アンドープAlGaAs層7を2n
m、n型AlGaAs層6を35nm形成する。つぎ
に、n型AlGaAs層6上にn型GaAs層5を13
0nm形成する。つぎに、CVD(Chemical Vapor Dep
osition)でSiO2膜を30nm形成し、リフトオフ法
とアロイによってAuGe/Ni/Auからなるオーミ
ックなソース電極1、ドレイン電極2を作製する。つぎ
に、スペーサ層のSiO2膜を除去したのちに、CVD
でSiO2膜を30nm形成し、その上に電子線用レジ
ストを100nm塗布し、電子線描画装置等を使いソー
ス電極1、ドレイン電極2に沿う方向に長さ100〜3
00nm、幅30〜100nm、周期60〜200nm
の寸法でレジストを加工し、穴を開ける。つぎに、緩衝
剤入りのフッ酸で下地のSiO2膜をエッチングし、レ
ジストを除去する。このSiO2膜をマスクとしてn型
GaAs層5を選択的にドライエッチングし、続けてn
型AlGaAs層6を燐酸系のエッチング液でウエット
エッチングし、メサエッチング領域4を設ける。このと
き、エッチングした面の表面準位の影響を最小に抑える
ため、n型AlGaAs層6は約10nm程度に浅くエ
ッチングする。なお、ダメージレスのドライエッチング
によって、アンドープGaAs層8を含め、全てエッチ
ングする方法でもよい。つぎに、この基板を洗浄したの
ち、CVDによってSiO2膜を300nm形成し、電
子線用レジストを塗布し、電子線描画装置でレジストの
メサエッチング領域4が設けられた部分に対応する部分
に溝を設け、レジストをマスクにしてSiO2膜を25
0nmドライエッチングしたのち、残り50nmをウエ
ットエッチングする。つぎに、n型GaAs層5を選択
的にドライエッチングする。この時、横方向にも100
〜300nm程度エッチングされるように等方的にオー
バエッチングする。つぎに、Alを蒸着し、リフトオフ
法によってショットキーのゲート電極3を形成する。こ
の時、ゲート電極3は図1に示すようにメサエッチング
領域4を覆うように形成する。
【0016】図1〜図3に示した電界効果トランジスタ
においては、ソース電極1、ドレイン電極2と細線13
とが離れており、またソース電極1、ドレイン電極2と
ゲート電極3との間にシート抵抗が50Ω/□の半導体
キャップ層であるn型GaAs層5が形成されているか
ら、ソース電極抵抗Rsが非常に小さいので、低雑音
化、トランスコンダクタンスgmや周波数特性の向上を
十分に図ることができる。
【0017】すなわち、ソース電極1、ドレイン電極2
の接触抵抗をRc(Ω・cm)、ソース電極1からゲー
ト電極3までの能動層のシート抵抗をρs(KΩ/
□)、ソース電極1からゲート電極3までの距離をLs
g、細線13の幅をWとすると、ソース電極抵抗Rsは次
式で表される。
【0018】
【数1】 Rs=Rsc+Rsg=Rc・(1/W)+ρs・(Lsg/W) ここで、一般的な2DEG電界効果トランジスタでは、
ゲート電極幅が10μm、シート抵抗ρsが1KΩ/□
のとき、接触抵抗Rscは約20Ω、能動層抵抗Rsgが約
60Ω、全体としてソース電極抵抗Rsは約80Ω程度
である。また、細線幅W=0.1μmの従来の量子細線
電界効果トランジスタの方は、接触抵抗Rscは2DEG
電界効果トランジスタとほぼ同じだが、能動層抵抗Rsg
の方は大きくなっている。この訳はキャリア濃度の減少
等からシート抵抗ρsが5KΩ/□と2DEG電界効果
トランジスタに比べ5倍程度大きくなるためである。こ
の結果、ソース電極抵抗Rsは約320KΩ程度とかな
り大きな値となる。これに対して、図1〜図3に示した
電界効果トランジスタにおいては、ソース電極抵抗Rs
を大きくしている原因である能動層抵抗Rsgを通常の2
DEG電界効果トランジスタと同様約60Ω程度にする
ことができる。
【0019】ここで、ソース電極1、ゲート電極3間に
加わる電圧Vtrは次式によって表される。
【0020】
【数2】Vtr=Vgs−Rs・Ids (数2)から明らかなように、電圧Vtrは電圧Vgsから
Rs・Idsの分だけ差し引いた値になるので、ソース電
極抵抗Rsが大きければ大きいほどトランスコンダクタ
ンスgmは悪くなる。すなわち、ソース電極抵抗Rsを小
さくすることがトランスコンダクタンスgmを向上する
ことに直接寄与する。また、浅くメサエッチングで形成
した細線13上にゲート電極3を形成するので、キャリ
ア濃度の減少を抑えることができる。また、メサエッチ
ングで形成した細線13上にゲート電極3を形成する
と、細線13の横からもゲート電極3の電圧によってポ
テンシャルを変化させることができ、細線13の幅を容
易に変えられるから、電子の1次元的特徴を顕著にさせ
ることができる。これは次式の第2項の形でトランスコ
ンダクタンスgmを向上させる。
【0021】
【数3】gm=q・vs・W・N・∂ns/∂Vgs+q・ns・v
s・N・∂W/∂Vgs なお、qは電荷素量、vsは電子飽和速度、Nは細線の
数、nsは2次元電子濃度である。さらに、細線13の
長さが数μmから約0.1μm程度と短くなるから、バ
リスティックな電子伝導の寄与から、さらにトランスコ
ンダクタンスgmが向上する。
【0022】また、雑音の性能を表す指標に最小雑音指
数NFminというものがあり、材料や構造に特有なパラ
メータをK、動作周波数をf、ソース電極1、ゲート電
極3間容量をCgs、ゲート電極抵抗をRgとすると、最
小雑音指数NFminは次式によって表される。
【0023】
【数4】 NFmin=1+K・f・Cgs・√((Rs+Rg)/gm) 図1〜図3に示した電界効果トランジスタにおいては、
ソース電極抵抗Rsを小さくすることができ、しかもゲ
ート電極抵抗Rgも小さくすることができる。その理由
は、ゲート電極電圧によってチャネルを変調させた場
合、2DEGよりも1DEG(細線中の電子)の方が影
響を受けやすいので、所謂ゲート電極長と言われるもの
が細線長で決まってしまう。つまり、ゲート電極長を細
線長に対し長くしても特性上それほど影響はないため、
同じゲート電極長の電界効果トランジスタと比較した場
合、ゲート電極長を少し長くでき、ゲート電極抵抗Rg
を小さくできる。そして、(数4)から明らかなよう
に、ゲート電極抵抗Rgが小さくなれば最小雑音指数N
Fminを下げることができる。
【0024】図4は量子細線電界効果トランジスタのト
ランスコンダクタンス特性を示すグラフであるが、量子
細線電界効果トランジスタは実効的ゲート電極幅が短い
から、この影響を除くためにトランスコンダクタンスg
mをソース電極1とドレイン電極2との間の電流Idsで
割り規格化してある。このグラフから明らかなように、
本発明による量子細線電界効果トランジスタのトランス
コンダクタンスgmは従来の量子細線電界効果トランジ
スタのトランスコンダクタンスgmに比べて最大約10
倍である。
【0025】図5は量子細線電界効果トランジスタの電
流利得の周波数特性を示すグラフである。本発明による
量子細線はソース電極抵抗Rsおよびゲート電極抵抗Rg
を小さくすることができるから、電流利得は周波数10
GHzで約20dBとなり、従来の量子細線電界効果ト
ランジスタに比べて約1.6倍、2DEG電界効果トラ
ンジスタに比べて約2倍になる。
【0026】図6は量子細線電界効果トランジスタの雑
音指数を示すグラフである。本発明による量子細線電界
効果トランジスタでは、動作周波数30GHzのとき雑
音指数を約0.3dBにでき、従来の量子細線電界効果
トランジスタに比べて約40〜50%、2DEG電界効
果トランジスタに比べて約30〜40%にできる。ま
た、これは微小な電流の時でも同様に良好な特性を示
す。
【0027】(実施例2)図7は本発明に係る他の量子
細線電界効果トランジスタを示す図である。図に示すよ
うに、細線13の長さがゲート電極3の長さより長く、
他は実施例1と同様である。
【0028】(実施例3)図8は本発明に係る他の量子
細線電界効果トランジスタを示す断面図である。図に示
すように、n型AlGaAs層6上にSiをドープした
n型GaAs層5、SiN層16がストライプ状に形成
され、n型GaAs層5、SiN層16上にゲート電極
3が形成されている。
【0029】つぎに、図8に示した量子細線電界効果ト
ランジスタの製造方法について説明する。まず、オーミ
ックなソース電極1、ドレイン電極2を作製するところ
までは、n型GaAs層5を10nmと薄くする以外は
実施例1と同じにする。つぎに、CVDによってSiN
層16を30nm形成し、電子線描画によって実施例1
と同様の寸法でレジストパターンを形成する(レジスト
パターンを残す)。このとき、ソース電極1、ドレイン
電極2領域をも覆うようにする。このレジストをマスク
にして下地のSiN層16をエッチングする。つぎに、
レジスト除去したのち、実施例1と同様にCVDによっ
てSiO2膜を300nm形成し、電子線用レジストを
塗布する。つぎに、電子線描画装置でゲート電極作製用
にレジストパターン(溝)を作る。つぎに、SiO2
をSiN層16はエッチングされないように選択ドライ
エッチングし、その後n型GaAs層5をドライエッチ
ングする。この後、Ti/Pt/AuまたはAlからな
るショットキーのゲート電極3を蒸着し、リフトオフに
よって形成する。なお、実施例1〜3を通して、チャネ
ル層のアンドープGaAs層8を歪み(Pseudomorphi
c)InGaAs層にすることも可能である。
【0030】(実施例4)図9は本発明に係るMES
(Metal Semiconductor)電界効果トランジスタを示す
断面図である。図に示すように、半絶縁性基板11上に
バッファー層のアンドープGaAs層14が形成され、
アンドープGaAs層14上にSiを2×1017(1/
cm3)ドープしたn型GaAs層15が形成され、n
型GaAs層15にメサエッチング領域4が設けられ、
メサエッチング領域4が設けられた部分にゲート電極3
が形成されている。
【0031】つぎに、図9に示した量子細線電界効果ト
ランジスタの製造方法について説明する。まず、半絶縁
性基板11上にMBE等によってアンドープGaAs層
14を1μm形成したのち、n型GaAs層15を20
0nm形成する。つぎに、CVDによってSiO2等か
らなる絶縁膜を300nm形成し、絶縁膜上のレジスト
にホトリソグラフィーを使って500nmの溝を設け、
下の絶縁膜をバッファードフッ酸によってエッチンッグ
する。つぎに、燐酸系のエッチャントでn型GaAs層
15を100nmエッチングする。つぎに、電子線描画
装置を使って実施例1と同手順で同寸法のn型GaAs
層15のメサエッチング領域4を作り、実施例3と同じ
ようにしてリフトオフによりゲート電極3を形成する。
【0032】この量子細線電界効果トランジスタにおい
ては、チャネルを1次元状に形成したことで、ソース電
極1、ドレイン電極2間に流れる電流の飽和電圧が10
0meVと超低電圧になり、電源電圧が1.0〜1.5
V程度の低電圧で用いるパワー用電界効果トランジスタ
として高効率、低電圧動作が可能になる。また、能動層
はn型GaAs層15としたが、ゲート電極3とn型G
aAs層15との間に10〜300nmのアンドープA
lGaAs層を導入すると、論理振幅を高くすることが
できる。
【0033】(実施例5)図10は本発明に係るエンハ
ンスメント(enhancement)型のジャンクション(junct
ion)ゲート電極型電界効果トランジスタを示す平面
図、図11は図10のC−C断面図である。図に示すよ
うに、Siを1×1018(1/cm3)ドープしたAlX
Ga1-XAs(組成比X=0.3)からなるn型AlG
aAs層6上にn型GaAs層22が形成され、n型G
aAs層22上にソース電極1、ドレイン電極2が形成
され、n型AlGaAs層6上のn型GaAs層22間
にAlXGa1-XAs(組成比X=0.3)からなるアン
ドープAlGaAs層17が形成され、アンドープAl
GaAs層17上にC(カーボン)を2×1019(1/
cm3)ドーピングしたAlXGa1-XAs(組成比X=
0.45)からなるp型AlGaAs層18が形成さ
れ、p型AlGaAs層18上にCを4〜8×10
20(1/cm3)ドープしたp++型GaAs層19が形
成され、p++型GaAs層19上にW(タングステン)
層20が形成され、アンドープAlGaAs層17上等
にSiN(窒化シリコン)層21が形成され、W層20
にゲート電極23が形成されている。
【0034】つぎに、図10、図11に示した量子細線
電界効果トランジスタの製造方法について説明する。ま
ず、半絶縁性基板11上にMBE等によってアンドープ
GaAs層10を1μm、アンドープAlGaAs層9
を15nm形成する。つぎに、アンドープGaAs層8
を1μm、アンドープAlGaAs層7を15nm、n
型AlGaAs層6を200nm、アンドープAlGa
As層17を15nm、p型AlGaAs層18を50
nm、p++型GaAs層19を50nm続けて形成す
る。以上のような構造をした基板上にスパッタ法にてW
層20を800nm蒸着し、さらにプラズマCVD装置
にてSiN層を50nm形成する。この上にホトレジス
トを1μm塗布し、露光後ホトレジストをマスクにSi
N層をエッチング加工する。つぎに、W層20をドライ
エッチングする。W層20をドライエッチングしたの
ち、RIE等のドライエッチングで、GaAs層19を
エッチングしたのち、p型AlGaAs層18を20n
mエッチングし、残り30nmのp型AlGaAs層1
8をアンドープAlGaAs層17に対してフッ酸で選
択エッチングする。つぎに、レジストを除去したのち、
P−CVDにてSiN層21を50nm、SiO2膜を
300nm形成する。つぎに、ゲート電極23の側壁だ
けにSiO2膜が残るような条件(SiN層21はエッ
チングされない)でドライエッチングを行なう。このS
iO2膜をマスクにして下のSiN層21を150℃に
沸騰させた燐酸で選択エッチングし、さらにフッ酸でA
lGaAs層17を選択的にウエットエッチングする。
つぎに、MOCVDにてn型GaAs層22の再結晶成
長を行なう。つぎに、CVDによってSiO2膜を50
0nm形成し、リフトオフ法を使ってAuGe/Ni/
Auからなるソース電極1、ドレイン電極2を形成す
る。つぎに、SiO2膜を除去したのち、平坦化のため
にPIQ(ポリイミド樹脂)等からなる絶縁膜を1.5
μm塗布し、絶縁膜上に電子線用レジストを100nm
塗布する。つぎに、電子線描画装置でW層20の上に溝
ができるように合わせてレジストパターンを形成する。
つぎに、絶縁膜とSiN層21とをドライエッチング
し、Mo/Auを50/400nm蒸着したのち、リフ
トオフを行ない、ゲート電極23を形成する。
【0035】また、n型AlGaAs層6とアンドープ
AlGaAs層7をn型GaAs層に、p型AlGaA
s層18をp型GaAs層に代えれば、MESタイプの
ジャンクションゲート電極型電界効果トランジスタも可
能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体装置においては、ソース電極抵抗が小さいから、低雑
音化、トランスコンダクタンスや周波数特性の向上を十
分に図ることができる。
【0037】また、ソース電極とゲート電極との間にシ
ート抵抗が100Ω/□以下の半導体キャップ層を形成
した構成としたときには、ソース電極抵抗が非常に小さ
いから、低雑音化、トランスコンダクタンスや周波数特
性の向上をさらに十分に図ることができる。
【0038】また、細線の長さがゲート電極の長さより
短く、細線がゲート電極下部にのみ存在する構成とした
ときには、ソース電極抵抗が非常に小さいから、低雑音
化、トランスコンダクタンスや周波数特性の向上をさら
に十分に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る量子細線電界効果トランジスタを
示す図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】量子細線電界効果トランジスタのトランスコン
ダクタンス特性を示すグラフである。
【図5】量子細線電界効果トランジスタの電流利得の周
波数特性を示すグラフである。
【図6】量子細線電界効果トランジスタの雑音指数を示
すグラフである。
【図7】本発明に係る他の量子細線電界効果トランジス
タを示す図である。
【図8】本発明に係る他の量子細線電界効果トランジス
タを示す断面図である。
【図9】本発明に係る他の量子細線電界効果トランジス
タを示す断面図である。
【図10】本発明に係るエンハンスメント型のジャンク
ションゲート電極型電界効果トランジスタを示す図であ
る。
【図11】図10のC−C断面図である。
【図12】従来の量子細線電界効果トランジスタを示す
図である。
【符号の説明】
1…ソース電極 2…ドレイン電極 3…ゲート電極 5…n型GaAs層 13…細線 22…n型GaAs層 23…ゲート電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/80

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソース電極、ドレイン電極およびゲート電
    極を有し、上記ゲート電極の下部に細線が多数並列に並
    んだ半導体装置において、上記ソース電極と上記細線と
    が離れていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】上記ソース電極と上記ゲート電極との間に
    シート抵抗が100Ω/□以下の半導体キャップ層を形
    成したことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】上記細線の長さが上記ゲート電極の長さよ
    り短く、上記細線が上記ゲート電極下部にのみ存在する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装
    置。
  4. 【請求項4】上記細線の長さが上記ゲート電極の長さと
    同じまたは長いことを特徴とする請求項1または2に記
    載の半導体装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010114219A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Toshiba Corp 半導体装置及びその製造方法
CN107180867A (zh) * 2017-06-14 2017-09-19 中国科学技术大学 一种半导体量子器件及其制备方法
CN111448667A (zh) * 2017-11-06 2020-07-24 斯图加特微电子研究所 具有增强型晶体管结构的半导体元件

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