JPH08165240A - ケトチフェン含有経皮投与製剤 - Google Patents

ケトチフェン含有経皮投与製剤

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JPH08165240A
JPH08165240A JP33330994A JP33330994A JPH08165240A JP H08165240 A JPH08165240 A JP H08165240A JP 33330994 A JP33330994 A JP 33330994A JP 33330994 A JP33330994 A JP 33330994A JP H08165240 A JPH08165240 A JP H08165240A
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孝明 寺原
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成人 肥後
Kenichi Komori
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Abstract

(57)【要約】 【構成】有効成分として酢酸ケトチフェンを含有する経
皮投与製剤。有効成分として酢酸ケトチフェンを0.1
〜10重量%含有する経皮投与製剤。前記経皮投与製剤
の基剤は、非水系であることが好ましく、硬膏剤または
軟膏剤であることが好ましい。 【効果】 従来のケトチフェン含有経皮投与製剤に比べ
て、皮膚透過速度が著しく速く、しかも、薬物安定性が
良好で、皮膚刺激性も緩和され、製剤の物性も優れてい
る。また、経口投与時に見られる肝臓での初回通過効果
による薬物の代謝を受けることがなく、持続的な有効血
中濃度を得ることができる。さらに、経口投与時に起こ
り得る消化器官系の副作用や、急激な血中濃度の上昇に
伴って起こり得る種々の副作用を回避することもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酢酸ケトチフェン(化
学名:4−(1−メチル−4−ピペリジリデン)−4H
−ベンゾ[4,5]シクロヘプタ[1,2−b]チオフェ
ン−10(9H)オン・酢酸塩)を有効成分とする経皮
投与製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ケトチフェンは、優れた抗ヒスタミン作
用、抗SRS−A作用及び広範囲な抗アレルギー作用を
有する化合物である。特に、ケトチフェンのフマル酸塩
は、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、皮膚炎等の
予防薬または治療薬として経口投与形態で使用されてい
る。しかしながら、ケトチフェンまたはその塩は経口投
与した場合、胃腸障害等の副作用、肝初回通過効果によ
る利用率の低下、長期連用等による患者のコンプライア
ンスの低下等の問題があり、これらの問題を解決するた
めに、種々の剤形が検討されている。
【0003】例えば、特開昭62−164624号公報
には、ケトチフェンまたはその塩をゲル基剤中に含有せ
しめた外用ゲル製剤が開示されている。また、特開昭6
2−223119号公報には、ケトチフェンまたはその
塩を含有する外用クリーム製剤が開示されている。ま
た、特開平1−102024号公報には、ケトチフェン
の塩を含有する軟膏剤または液剤である外用皮膚疾患治
療剤が開示されている。また、特開平1−106820
号公報には、ポリビニルアルコールを含有する水性ゲル
マトリックス中に、ケトチフェンまたはケトチフェンの
塩を含有させた経皮投与製剤が開示されている。また、
特開平4−91022号公報には、ケトチフェンまたは
その塩と吸収促進剤としての脂肪族1価のアルコールと
を含有するプラスター剤が開示されている。また、特開
平4−182425号公報には、ケトチフェンまたはそ
の塩と、低級アルコール及び高親水性非イオン界面活性
剤とを含有する外用貼付剤が開示されている。また、特
開平5−946号公報には、ケトチフェンに、脂肪酸ま
たは脂肪族アルコールと2価以上のアルコールとを配合
した経皮投与製剤が開示されている。さらに、特開平5
−947号公報には、高分子吸水性共重合体中にケトチ
フェンを含有させ、薬剤層のpHが6.7〜8.5の範囲
にある外用貼付剤が開示されている。
【0004】しかしながら、これらの経皮投与製剤で
は、胃腸障害等の副作用や肝初回通過効果による利用率
の低下等といった、経口投与製剤に特有の問題は解決さ
れているものの、皮膚透過速度が遅すぎ、さらに、薬物
安定性、皮膚刺激性、製剤の物性の面においても問題が
あり、実際に臨床使用されるには至っていない。従っ
て、皮膚透過速度が速く、薬物安定性、皮膚刺激性、製
剤の物性の面においても優れたケトチフェン含有経皮投
与製剤の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、皮膚
透過速度が速く、即ち経皮吸収性に優れ、しかも、薬物
安定性、皮膚刺激性、製剤の物性の面においても優れた
ケトチフェン含有経皮投与製剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、ケトチフェンの酢酸塩を有効成分とする経
皮投与製剤は、ケトチフェンの他の酸付加塩を有効成分
とする経皮投与製剤に比べて、皮膚透過速度が著しく速
く、しかも、薬物安定性、皮膚刺激性、製剤の物性の面
においても優れたものであることを見出し、本発明を完
成させた。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、有効成
分として酢酸ケトチフェンを含有する経皮投与製剤から
なる。本発明はまた、有効成分として酢酸ケトチフェン
を0.1〜10重量%含有する経皮投与製剤からなる。
本発明はまた、基剤が、非水系である前記経皮投与製剤
からなる。本発明はまた、硬膏剤である前記経皮投与製
剤からなる。本発明はまた、基剤中に、脂溶性ポリマ
ー、粘着付与剤及び軟化剤を含有する硬膏剤である前記
経皮投与製剤からなる。本発明はまた、粘着層が、酢酸
ケトチフェン0.1〜10重量%と、脂溶性ポリマー0.
1〜99重量%、粘着付与剤0.1〜70重量%、軟化
剤1.0〜70重量%及び/または吸収促進剤0.01〜
20重量%を含有する基剤とからなる硬膏剤である前記
経皮投与製剤からなる。
【0007】本発明はまた、軟膏剤である前記経皮投与
製剤からなる。本発明はまた、基剤中に、炭化水素類、
脂肪酸エステル、ロウ類、界面活性剤及び/または吸収
促進剤を含有する軟膏剤である前記経皮投与製剤からな
る。本発明はまた、酢酸ケトチフェン0.1〜10重量
%と、炭化水素類55〜90重量%、脂肪酸エステル5
〜15重量%、ロウ類4〜10重量%、界面活性剤1〜
5重量%及び/または吸収促進剤0.01〜20重量%
を含有する基剤とからなる軟膏剤である前記経皮投与製
剤からなる。本発明はまた、基剤中に、脂肪族アルコー
ル及びグリコール類を含有する前記経皮投与製剤からな
る。
【0008】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明の経皮投与製剤は、非水系であることが望ましく、
剤形は特に制限されないが、硬膏剤または軟膏剤である
ことが好ましい。
【0009】最初に、本発明の経皮投与製剤が硬膏剤で
ある場合について説明する。本発明の硬膏剤は、非水系
であることが望ましい。また、本発明の硬膏剤は、薬効
成分としての酢酸ケトチフェンを、粘着層の組成全体の
重量に基づいて、0.1〜10重量%、特に、1.0〜
5.0重量%の量で含有することが好ましい。酢酸ケト
チフェンの配合量が、0.1重量%未満となると、経皮
投与製剤として充分な透過量が得られず、10重量%を
越えると製剤自体の物性に悪影響を与えることになり、
好ましくない。
【0010】本発明の硬膏剤は、基剤中に、脂溶性ポリ
マー、粘着付与剤及び軟化剤及び/または吸収促進剤を
含むことが望ましい。脂溶性ポリマーとしては、ポリイ
ソブチレン(PIB)、スチレン−イソプレンブロック
共重合体(SIS)、イソプレンゴム、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体(SBS)、アクリル系ポリマ
ー(2−エチルヘキシルアクリレート、酢酸ビニル、メ
タクリレート、メトキシエチルアクリレート及びアクリ
ル酸の少なくとも2種の共重合体)等を、好ましい例と
して挙げることができる。このような脂溶性ポリマーの
粘着層全体の重量に基づく配合量は、好ましくは0.1
〜99重量%、さらに好ましくは0.1〜70重量%、
特に好ましくは0.1〜50重量%であることができ
る。脂溶性ポリマーの配合量が、0.1重量%未満とな
ると、製剤の凝集力が乏しくなり、物性に悪影響を与
え、99重量%を越えると、製剤の加工性が低下し、粘
着力が乏しくなるので好ましくない。
【0011】粘着付与剤は、脂溶性ポリマーが粘着性に
乏しいため、製剤全体に粘着性を付与するために配合す
ることが望ましい。粘着付与剤としては、ポリテルペン
樹脂系、石油樹脂系、ロジン系、ロジンエステル系、油
溶性フェノール樹脂系等を好ましい例として挙げること
ができる。粘着付与剤の粘着層全体の重量に基づく配合
量は、好ましくは0.1〜70重量%、さらに好ましく
は5〜50重量%、特に好ましくは10〜35重量%で
あることができる。粘着付与剤の配合量が、0.1重量
%未満となると、粘着力が乏しくなり、70重量%を越
えると、製剤の糸引き及び凝集力等に問題が生じるた
め、好ましくない。
【0012】軟化剤は、硬膏剤の加工性の向上及び粘着
性の調整のために配合されることが望ましい。軟化剤と
しては、油脂、特に、流動パラフィン、スクワラン、オ
リーブ油、ツバキ油、バーショック油、ラッカセイ油等
を好ましい例として挙げることができ、その中でも、流
動パラフィンは特に好ましい。軟化剤の粘着層全体の重
量に基づく配合量は、好ましくは1.0〜70重量%、
さらに好ましくは、10〜60重量%、特に好ましくは
20〜50重量%であることができる。軟化剤の配合量
は、1.0重量%未満となると、薬物の放出性が低下
し、皮膚透過性が劣り、70重量%を越えると、製剤か
らの滲み出しが起こり、製剤の物性に悪影響を及ぼすの
で好ましくない。
【0013】また、本発明の硬膏剤は、必要に応じて吸
収促進剤を配合することもできる。吸収促進剤として
は、皮膚における吸収促進作用が認められている化合物
であれば、いずれのものも使用することができる。吸収
促進剤としては、炭素鎖数6〜20の脂肪酸、脂肪族ア
ルコール、脂肪酸エステルまたはエーテル、芳香族系有
機酸、芳香族系アルコール、芳香族系有機酸エステルま
たはエーテル、乳酸エステル類、酢酸エステル類、モノ
テルペン系化合物、セスキテルペン系化合物、アゾン
(Azone)またはその誘導体、グリセリン脂肪酸エ
ステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリソルベー
ト系、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油系、ショ糖脂肪酸エステル
類等を好ましい例として挙げることができる。
【0014】具体的には、カプリル酸、カプリン酸、カ
プロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイル
アルコール、セチルアルコール、ラウリン酸メチル、ミ
リスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミ
リスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、サ
リチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸エチレングリ
コール、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、クレゾール、乳酸
セチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ゲラニオール、チ
モール、オイゲノール、テルピネオール、1−メントー
ル、ハッカ油、ボルネオロール、d−リモネン、イソオ
イゲノール、イソボルネオール、ネロール、dl−カン
フル、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレ
エート、ソルビタンモノラウレート、ショ糖モノラウレ
ート、ポリソルベート20、ポリエチレングリコールモ
ノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレー
ト、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、1−
[2−(デシルチオ)エチル]アザシクロペンタン−2
−オン(以下、「ピロチオデカン」と略記する)が好ま
しく、特に、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、サリチル酸エチレングリコール、ピロチオデカンが
好ましい。吸収促進剤の粘着層全体の重量に基づく配合
量は、好ましくは0.01〜20重量%、さらに好まし
くは、0.1〜10重量%、特に好ましくは0.5〜5重
量%であることができる。吸収促進剤の配合量が20重
量%を越えると、発赤、浮腫等の皮膚への刺激が認めら
れるので好ましくない。
【0015】本発明の硬膏剤は、皮膚からの汗等の水性
成分の吸収及び保存中の水分による分解を防止するため
に、必要に応じて親水性ポリマーを配合することもでき
る。親水性ポリマーとしては、軽質無水ケイ酸、セルロ
ース誘導体(カルボキシメチルセルロース(CMC)、
カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCN
a)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセ
ルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(H
EC))、デンプン誘導体(プルラン)、ポリビニルア
ルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PV
P)、酢酸ビニル(VA)、カルボキシビニルポリマー
(CVP)、エチル酢酸ビニル(EVA)、オイドラギ
ット、ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソー
ダ、ポリイソブチレン無水マレイン酸共重合体、アルギ
ン酸、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、アラビア
ゴム、トラガカント、カラヤゴム、ポリビニルメタクリ
レートを、好ましい例として挙げることができ、特に、
軽質無水ケイ酸、セルロース誘導体(CMCNa、HP
MC、HPC、MC)、オイドラギットが好ましい。親
水性ポリマーの粘着層全体の重量に基づく配合量は、
0.5〜5.0重量%程度であることが好ましい。
【0016】本発明の硬膏剤は、さらに、所望により架
橋剤、防腐剤及び抗酸化剤等を配合することができる。
架橋剤としては、アミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化
性樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネー
ト化合物、有機系架橋剤、金属または金属化合物等の無
機系架橋剤を、好ましい例として挙げることができる。
架橋剤の粘着層全体の重量に基づく配合量は、0.05
〜2重量%程度であることが好ましい。
【0017】防腐剤としては、メチルパラベン、エチル
パラベン、プロピルパラベンまたはブチルパラベン等の
パラベン類、チモール、クロルクレゾール、オルトフェ
ニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール等のフ
ェノール類、またはピオニン等を、好ましい例として挙
げることができる。防腐剤の粘着層全体の重量に基づく
配合量は、0.01〜1重量%程度であることが好まし
い。抗酸化剤としては、例えば、トコフェロール及びそ
のエステル誘導体、アスコルビン酸及びそのエステル誘
導体、ノルジヒドログアレチン酸、ジブチルヒドロキシ
トルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(B
HA)等を、好ましい例として挙げることができる。抗
酸化剤の粘着層全体の重量に基づく配合量は、0.01
〜5重量%程度であることが好ましい。
【0018】このような組成を有する本発明の硬膏剤の
粘着層は、いずれの方法によっても製造されることがで
きる。例えば、溶剤法により製造する場合には、脂溶性
ポリマーの有機溶剤溶液に他の成分を添加、攪拌した
後、支持体上に伸展し、乾燥させて製剤を得ることがで
きる。また、脂溶性ポリマーがホットメルト法により塗
工可能なものの場合には、高温でポリマー成分を溶解さ
せた後、他の成分を添加、攪拌した後、支持体上に伸展
して製剤を得ることができる。
【0019】本発明の硬膏剤は、上記のような組成から
なる粘着層以外は、いずれの構成及び材料からなるもの
であってもよい。例えば、本発明の硬膏剤は、上記の粘
着層の他、それを支持する支持体層及び粘着層上に設け
られる剥離ライナー層等からなることができる。支持体
層は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
タジエン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン等のフィル
ムまたはシート、あるいはこれらの多孔質体、発泡体並
びに紙、布、不織布等から選択される素材からなること
ができる。
【0020】次に、本発明の経皮投与製剤が軟膏剤であ
る場合について説明する。本発明の軟膏剤において配合
される薬効成分としての酢酸ケトチフェンの配合量は、
上記硬膏剤について説明した量と同じであることが望ま
しい。本発明の軟膏剤もまた、非水系であることが望ま
しい。軟膏剤としては、例えば、基剤として高級アルコ
ールまたはパラフィン系炭化水素等を用いる油脂性軟膏
剤、ポリエチレングリコールを用いるマクロゴール軟膏
剤、脂肪族アルコールをグリコール類に分散させたFA
PG軟膏剤が挙げられ、本発明の軟膏剤はいずれの種類
のものであってもよいが、油脂性軟膏剤及びFAPG軟
膏剤が特に好ましい。
【0021】最初に、軟膏剤が油脂性軟膏剤である場合
について説明する。その場合、本発明の軟膏剤は、基剤
中に、炭化水素類、脂肪酸エステル、ロウ類、界面活性
剤及び/または吸収促進剤を含むことが好ましい。炭化
水素類としては、白色ワセリン、ワセリン、パラフィ
ン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、プリ
スタン、α−オレフィンオリゴマーが、好ましい例とし
て挙げられる。炭化水素類の配合量は、軟膏剤の重量に
基づいて、55〜90重量%であることが好ましい。炭
化水素類の配合量が、55重量%未満となると、膏体が
硬くなりすぎるため、皮膚に塗布しづらくなり、90重
量%を越えると、製剤の分離が起き、物性に悪影響を与
えるので好ましくない。
【0022】脂肪酸エステルとしては、アジピン酸ジイ
ソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸セチル、
乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン
酸ジエチル、ラルリン酸ヘキシル、イソオクタン酸セチ
ルを、好ましい例として挙げることができる。脂肪酸エ
ステルの配合量は、軟膏剤の重量に基づいて、5〜15
重量%であることが好ましい。脂肪酸エステルの配合量
が、5重量%未満となると、製剤の皮膚に対する浸透性
が低下し、15重量%を越えると、皮膚刺激性が高くな
るので好ましくない。
【0023】ロウ類としては、鯨ロウ(天然、合成)、
ミツロウ等を、好ましい例として挙げることができる。
ロウ類の配合量は、軟膏剤の重量に基づいて、4〜10
重量%であることが好ましい。ロウ類の配合量が、4重
量%未満となると、軟膏の光沢が不足し、粘性が低下
し、10重量%を越えると、粘性が高くなりすぎるた
め、使用感が悪くなるので好ましくない。
【0024】界面活性剤としては、例えば、非イオン界
面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、
両性界面活性剤が挙げられるが、皮膚刺激性が低い非イ
オン界面活性剤が好ましく、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
等が、好ましい例として挙げられる。界面活性剤の配合
量は、軟膏剤の重量に基づいて、1〜5重量%であるこ
とが好ましい。界面活性剤の配合量が、1重量%未満と
なると、製剤の分離を引起こし、5重量%を越えると、
皮膚刺激性が高くなるので好ましくない。
【0025】任意に添加される吸収促進剤は、硬膏剤に
ついて説明したものと同じ種類及び配合量であることが
望ましい。本発明の軟膏剤は、また、必要に応じて防腐
剤を含むこともできる。防腐剤としては、硬膏剤につい
て説明したものと同じものであることが望ましい。防腐
剤の配合量は、軟膏剤の重量に基づいて、0.01〜1
重量%とすることが好ましい。本発明の軟膏剤は、その
他の成分として、メントール、カンフル、ハッカ油、チ
モール等の精油成分や、ブチルヒドロキシトルエン、ト
コフェロール誘導体等の安定化剤を含むこともできる。
【0026】このような組成からなる本発明の軟膏剤
は、公知のいかなる方法によっても製造することができ
る。例えば、脂肪酸エステル、界面活性剤に、フマル酸
ケトチフェンと酢酸ナトリウムを混合し、それに、ロウ
類、炭化水素類を加えて加熱、融解し、70℃に保ち、
基剤成分が透明溶解液となった後に、ホモミキサー等に
より均一に混和し、その後、攪拌しながら30℃まで冷
却することにより得ることができる。
【0027】次に、本発明の軟膏剤がFAPG軟膏剤で
ある場合について説明する。その場合、本発明の軟膏剤
は、脂肪族アルコールとグリコール類を必須の基剤成分
とすることが好ましい。本発明のFAPG軟膏は、有効
成分としてのフマル酸ケトチフェン、基剤成分としての
脂肪族アルコール及びグリコール類の他、必要に応じ
て、吸収促進剤、防腐剤、可塑剤、カップリング剤を配
合することができる。脂肪族アルコールとしては、炭素
数16〜24の飽和脂肪アルコールのいずれかまたはそ
れらの混合物が挙げられ、特に、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシ
ルアルコール、ベヘニルアルコール等が好ましい。脂肪
族アルコールは、FAPG軟膏剤全体の重量に基づい
て、20〜40重量%配合されることが好ましい。
【0028】グリコール類としては、例えば、1,2−
プロピレンジオールのようなプロピレングリコール、
1,3−プロピレンジオール、分子量100〜800の
ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が
挙げられる。グリコール類は、FAPG軟膏剤全体の重
量に基づいて、60〜80重量%配合されることが好ま
しい。
【0029】任意に添加される吸収促進剤は、硬膏剤に
ついて説明したものと同じ種類のものであることが望ま
しく、FAPG軟膏剤全体の重量に基づいて、20重量
%以下の量で配合されることが好ましい。可塑剤は、脂
肪族アルコールとグリコール類の溶剤混合物中で均一性
を維持する目的で、任意に配合され、ポリエチレングリ
コール、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルビトー
ル、グリセロール等を、好ましい例として挙げることが
できる。可塑剤は、FAPG軟膏剤全体の重量に基づい
て、0〜15重量%の量で配合されることが好ましい。
【0030】カップリング剤は、基剤の均一化を維持
し、高温で長期間保存した基剤の液体成分の滲出等を防
ぐ目的で、任意に配合され、ステアリン酸、パルミチン
酸、ベヘン酸のような炭素数16〜24の飽和脂肪酸、
オレアミド、パルミトアミド、ステアルアミド、ベヘン
アミドのような脂肪酸アミド、ソルビタンモノステアレ
ート、ポリエチレングリコールモノステアレート、プロ
ピレングリコールモノステアレートのような炭素数16
〜24の脂肪酸エステル類、それに対応するオレイン
酸、パルミチン酸のような他の脂肪酸のモノエステル類
を、好ましい例として挙げることができる。カップリン
グ剤の配合量は、FAPG軟膏剤全体の重量に基づい
て、0〜10重量%の量であることが好ましい。
【0031】本発明のFAPG軟膏も、公知のいかなる
方法によっても製造することができる。例えば、脂肪族
アルコール数種、グリコール類に、酢酸ケトチフェン及
びその他の成分を混合し、加熱融解し、70℃に保ち、
その後、攪拌しながら30℃まで冷却することにより得
ることができる。尚、これらの成分の配合順序を変更し
ても、本発明の軟膏剤を得ることができる。本発明の軟
膏剤は、局所投与製剤の場合には、そのまま皮膚炎等の
疾患部に適用することができる。また、全身投与製剤の
場合には、投与量を明確にするためにリザーバー型製剤
のリザーバー層に用いることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明の経皮投与製剤は、ケトチフェン
の酢酸塩を有効成分とすることにより、他のケトチフェ
ンの酸付加塩を有効成分として用いる従来のケトチフェ
ン含有経皮投与製剤よりも、皮膚透過速度が著しく速
い、即ち、経皮吸収性が著しく優れているという特徴を
有する。また、本発明の経皮投与製剤は、薬物安定性が
良好で、皮膚刺激性も緩和され、製剤の物性も優れてい
る。また、本発明の経皮投与製剤を全身性製剤とした場
合には、酢酸ケトチフェンが、皮膚を経由して直接循環
血中に持続的に吸収されるため、経口投与時に見られる
肝臓での初回通過効果による薬物の代謝を受けることが
なく、持続的な有効血中濃度を得ることができる。さら
に、経口投与時に起こり得る消化器官系の副作用や、急
激な血中濃度の上昇に伴って起こり得る副作用を回避す
ることもできる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 参考例1 (酢酸ケトチフェンの製造)フマル酸ケトチフェン1
3.8gを水30mlに分散させ、それにNa2CO3飽和水溶
液(または1NNaOH水溶液)を加えて、pHを7〜8程度
に調整した。この溶液を分液ロートを用いて、ジエチル
エーテルで2〜3回抽出し、得られたジエチルエーテル
溶液を水洗し、無水硫酸マグネシウムを用いて脱水し、
濾過して、無水硫酸マグネシウムを除去した後、エバポ
レーターを用いて、ジエチルエーテルを乾固させ、固体
の残留物を得た。この残留物を、n−ヘキサンを用いて
再結晶し、ケトチフェンフリー体を得た。このフリー体
を等量の酢酸を含有させた水溶液に溶解し、エバポレー
ターを用いて乾固させ、酢酸ケトチフェン10g(理論
値:11.96g)を得た。
【0034】実施例1 流動パラフィン 28.5重量% 石油樹脂系粘着付与剤 35.5重量% (安原樹脂工業社製 YSレジン75) 軽質無水ケイ酸 2.5重量% SBS 25.0重量% 抗酸化剤 1.5重量% 酢酸ケトチフェン 6.9重量% パラオキシ安息香酸ブチル 0.1重量% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全量 100重量% 上記成分中、酢酸ケトチフェン以外の成分を、180℃
において溶解混合した後、残りの成分を添加し、均一に
なるまで分散させた後、PETフィルム30μm上に、
粘着層が100μmとなるように伸展し、本発明の経皮
投与製剤(硬膏剤)を得た。
【0035】実施例2 流動パラフィン 41.62重量% ロジン系粘着付与剤 29.5重量% (荒川化学工業社製 KR−610) PIB 7.5重量% SIS 16.5重量% 抗酸化剤 1.5重量% ピロチオデカン 2.0重量% 酢酸ケトチフェン 1.38重量% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全量 100重量% 上記成分中、ピロチオデカンと酢酸ケトチフェン以外の
成分を、180℃で溶解、混合した後、残りの成分を添
加し、均一になるまで分散させた後、PETフィルム3
0μm上に、粘着層が100μmとなるように伸展し、本
発明の経皮投与製剤(硬膏剤)を得た。
【0036】実施例3 ミリスチン酸イソプロピル 10.0重量% 鯨ロウ 5.0重量% ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム 5.0重量% 白色ワセリン 77.45重量% ブチルパラベン 0.05重量% 酢酸ケトチフェン 2.5重量% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全量 100重量% 上記成分を、加熱溶融して70℃に保ち、酢酸ケトチフ
ェン以外の成分が透明融解液となった後、ホモミキサー
を用いて均一に混和した。その後、攪拌しながら、30
℃まで冷却して、本発明の経皮投与製剤(軟膏剤)を得
た。
【0037】実施例4 ステアリルアルコール 10.0重量% セチルアルコール 8.0重量% ヘキサデシルアルコール 12.0重量% プロピレングリコール 68.9重量% ブチルパラベン 0.1重量% 酢酸ケトチフェン 1.0重量% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全量 100重量% 上記成分を混合し、加熱溶融して60℃に保ち、酢酸ケ
トチフェン以外の成分が透明融解液となった後、ホモミ
キサーを用いて均一に混和した。その後、攪拌しなが
ら、30℃まで冷却して、本発明の経皮投与製剤(軟膏
剤)を得た。
【0038】比較例1及び2 比較例1及び2は、それぞれ実施例1及び2において、
酢酸ケトチフェンの代りに、フマル酸ケトチフェンを用
いたこと以外は、同様にして経皮投与製剤(硬膏剤)を
得た。
【0039】比較例3及び4 比較例3及び4は、それぞれ実施例1及び2において、
酢酸ケトチフェンの代りに、塩酸ケトチフェンを用いた
こと以外は、同様にして経皮投与製剤(硬膏剤)を得
た。
【0040】比較例5及び6 比較例5及び6は、それぞれ実施例1及び2において、
酢酸ケトチフェンの代りに、クエン酸ケトチフェンを用
いたこと以外は、同様にして経皮投与製剤(硬膏剤)を
得た。
【0041】比較例7及び8 比較例7及び8は、それぞれ実施例1及び2において、
酢酸ケトチフェンの代りに、酒石酸ケトチフェンを用い
たこと以外は、同様にして経皮投与製剤(硬膏剤)を得
た。
【0042】比較例9及び10 比較例9及び10は、それぞれ実施例3及び4におい
て、酢酸ケトチフェンの代りに、フマル酸ケトチフェン
を用いたこと以外は、同様にして経皮投与製剤(軟膏
剤)を得た。
【0043】比較例11及び12 比較例11及び12は、それぞれ実施例3及び4におい
て、酢酸ケトチフェンの代りに、塩酸ケトチフェンを用
いたこと以外は、同様にして経皮投与製剤(軟膏剤)を
得た。
【0044】比較例13及び14 比較例13及び14は、それぞれ実施例3及び4におい
て、酢酸ケトチフェンの代りに、クエン酸ケトチフェン
を用いたこと以外は、同様にして経皮投与製剤(軟膏
剤)を得た。
【0045】比較例15及び16 比較例15及び16は、それぞれ実施例3及び4におい
て、酢酸ケトチフェンの代りに、酒石酸ケトチフェンを
用いたこと以外は、同様にして経皮投与製剤(軟膏剤)
を得た。
【0046】比較例17 0.3M酢酸緩衝液(pH5.0) 55重量% ピロチオデカン 2.5重量% グリセリン 12重量% ポリエチレングリコール400 5重量% 酸化亜鉛 8重量% ゼラチン 3重量% ポリビニルアルコール 5重量% ポリアクリル酸ナトリウム 1重量% カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.5重量% フマル酸ケトチフェン 5重量% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全量 100重量% 上記成分を混合し、混合、融解させた後、不織布上に粘
着層が1mmとなるように伸展して、湿布製剤を得た。
【0047】試験例1 In vitro皮膚透過試験 ヘアレスマウス(週令:6〜9)の背部皮膚を摘出した
後、真皮側の脂肪を注意深く取除き、真皮側がレセプタ
ー層となるように、37℃の水をレセプター層の外周部
に循環させたフロースルーセルに装着した。この角質層
側に実施例1〜3及び比較例1〜4において得られた各
硬膏剤、軟膏剤及び湿布製剤を貼付または塗布し、レセ
プタ−層を、生理食塩水を用いて、5ml/時間の速さで
1時間毎に24時間までサンプリングを行った。その
後、1時間毎の流量を正確に測り、高速液体クロマトグ
ラフ法により薬物濃度を測定し、1時間当たりの透過速
度を算出し、下記式に従って定常状態での皮膚透過速度
を決定した。結果を下記表2に示す。 皮膚透過速度(μg/cm2/時)= (薬物濃度(μg/ml)×流量(ml))/製剤の適用面積(cm2)
【0048】試験例2 薬物安定性試験 実施例1〜3及び比較例1〜4において得られた各製剤
を、40℃において6ヶ月保存し、保存後の各製剤にお
ける薬物残存率を、高速液体クロマトグラフ法を用い、
下記式に従って算出した。結果を下記表2に示す。 薬物残存率(%)=(6ヶ月後の薬物含量/製造時の薬
物含量)×100
【0049】試験例3 ヒト皮膚刺激試験 実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた製剤のうち、
硬膏剤及び湿布製剤については、面積10cm2とした製
剤をヒト背部皮膚に24時間貼付した後、剥離し、剥離
直後及び剥離後24時間後の皮膚の状態を、下記表1に
示す判定法で判定し、下記式に従い皮膚刺激指数を算出
した。また、軟膏剤については、軟膏を皮膚に約0.5
g塗布し、塗布部分にガーゼをのせた後、日局絆創膏で
その部分を固定し、24時間貼付した後、軟膏塗布部分
だけを判定し、下記式に従い、皮膚刺激指数を算出し
た。結果を下記表2に示す。
【0050】
【表1】 判定法 皮膚の状態 点数 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− − 反応無し 0 ± 軽い紅班(発赤) 0.5 + 紅班 1.0 ++ 紅班+浮腫 2.0 +++ 紅班+浮腫+丘疹、小水泡 3.0 ++++ 大水泡 4.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0051】皮膚刺激指数=(各々の剥離直後と24時
間後の判定で刺激の高い値の和/被験者の人数)×10
【0052】試験例4 製剤物性試験 実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた製剤のうち、
硬膏剤及び湿布製剤については、粘着力をプローブタッ
クテスター及びピール測定器により、凝集力をクリープ
測定器を用いて測定した。また、糸引きや溶液成分の滲
み出し等は肉眼で判断した。その結果、製剤物性に問題
の無いものを○、問題のあるものを×として評価した。
さらに、軟膏剤については、製剤の使用感、基剤の分離
等の評価を行い、製剤物性に問題の無いものを○、問題
のあるものを×として評価した。結果を下記表2に示
す。
【0053】
【表2】 皮膚透過速度 薬物安定性 皮膚刺激指数 物性 例 (μg/cm2/時) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 7.3 97.6 11 ○ 実施例2 9.0 98.2 8 ○ 実施例3 5.8 98.7 13 ○ 実施例4 4.1 98.0 8 ○ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 0.1 99.0 10 ○ 比較例2 0.7 98.3 12 ○ 比較例3 0.2 97.6 18 ○ 比較例4 0.6 98.1 20 ○ 比較例5 0.2 99.2 12 ○ 比較例6 0.1 99.0 8 ○ 比較例7 0.5 98.4 13 ○ 比較例8 0.2 98.1 10 ○ 比較例9 0.1 98.8 9 ○ 比較例10 0.3 99.2 13 ○ 比較例11 0.7 97.4 17 ○ 比較例12 0.4 98.0 18 ○ 比較例13 0.1 99.1 11 ○ 比較例14 0.2 98.7 10 ○ 比較例15 0.4 97.7 9 ○ 比較例16 0.5 98.5 14 ○ 比較例17 12.3 25.0 30 − −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0054】表2に示される結果から明らかであるよう
に、本発明の各実施例において得られた製剤は、各比較
例において得られた製剤に比べて、皮膚透過速度が著し
く速く、薬物安定性、皮膚刺激指数及び物性についても
同等以上に優れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/06 H 9/70 363 47/10 E 47/12 E 47/14 E C07D 409/04 211 //(C07D 409/04 211:14 333:80)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分として酢酸ケトチフェンを含有
    する経皮投与製剤。
  2. 【請求項2】 有効成分として酢酸ケトチフェンを0.
    1〜10重量%含有する経皮投与製剤。
  3. 【請求項3】 基剤が、非水系である請求項1または2
    に記載の経皮投与製剤。
  4. 【請求項4】 硬膏剤である請求項1〜3のいずれかに
    記載の経皮投与製剤。
  5. 【請求項5】 基剤中に、脂溶性ポリマー、粘着付与剤
    及び軟化剤を含有する硬膏剤である請求項4に記載の経
    皮投与製剤。
  6. 【請求項6】 粘着層が、酢酸ケトチフェン0.1〜1
    0重量%と、脂溶性ポリマー0.1〜99重量%、粘着
    付与剤0.1〜70重量%、軟化剤1.0〜70重量%及
    び/または吸収促進剤0.01〜20重量%を含有する
    基剤とからなる硬膏剤である請求項4に記載の経皮投与
    製剤。
  7. 【請求項7】 軟膏剤である請求項1〜3のいずれかに
    記載の経皮投与製剤。
  8. 【請求項8】 基剤中に、炭化水素類、脂肪酸エステ
    ル、ロウ類、界面活性剤及び/または吸収促進剤を含有
    する軟膏剤である請求項7に記載の経皮投与製剤。
  9. 【請求項9】 酢酸ケトチフェン0.1〜10重量%
    と、炭化水素類55〜90重量%、脂肪酸エステル5〜
    15重量%、ロウ類4〜10重量%、界面活性剤1〜5
    重量%及び/または吸収促進剤0.01〜20重量%を
    含有する基剤とからなる軟膏剤である請求項7に記載の
    経皮投与製剤。
  10. 【請求項10】 基剤中に、脂肪族アルコール及びグリ
    コール類を含有する請求項7に記載の経皮投与製剤。
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