JPH0816436B2 - シールド掘進機用の安定泥水供給装置 - Google Patents

シールド掘進機用の安定泥水供給装置

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JPH0816436B2
JPH0816436B2 JP24037493A JP24037493A JPH0816436B2 JP H0816436 B2 JPH0816436 B2 JP H0816436B2 JP 24037493 A JP24037493 A JP 24037493A JP 24037493 A JP24037493 A JP 24037493A JP H0816436 B2 JPH0816436 B2 JP H0816436B2
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浩 安井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、泥水シールド工法で用
いられるシールド掘進機へ送る泥水を供給するシステム
に関する。
【0002】
【従来の技術】泥水シールド工法で用いられるシールド
掘進機では、切羽安定のために、所定の比重及び粘度に
調整された泥水(「安定泥水」と呼ばれる)を送る(送
泥水する)必要がある。掘進の際に発生する多量の排泥
水は泥水処理設備で産業廃棄物として処理されるが、一
部は泥水処理設備内の調整槽で安定泥水に調整された
後、再度掘進機へ送られて再利用される。
【0003】泥水シールド工法における泥水処理設備で
は、従来、調整槽が1基又は2基設けられていた。調整
槽が1基設けられた泥水処理設備における要部の構成を
図2に示す。
【0004】シールド掘進機30で発生する排泥水は、
まず、排泥水管34に設けられた排泥水ポンプP2によ
って脱水篩12へ送られる。脱水篩12へ送られた排泥
水は、そこで礫分や砂分を除去された後、下部水槽14
を経て篩ポンプP5により湿式サイクロン16へ送られ
る。サイクロン16に送られた排泥水は、サイクロン1
6の壁に沿って回転させられる。これにより、排泥水の
うち比重の大きいものは落下し、比重の小さいもの(泥
の粒の細かいもの)はサイクロン16(の上部センター
穴)をオーバして調整槽60へ流入する。
【0005】調整槽60へ流入した排泥水のうち再利用
されるのは一部であるため、残りは産業廃棄物として処
理するために貯泥槽(図示せず)へ送られる。また、調
整槽60には比重や粘度を調整するための希釈水や泥分
等が供給され、その内部に設けられた攪拌羽根により再
利用される排泥水と攪拌される。これによりサイクロン
16から流入する排泥水の一部は安定泥水に調整され、
送泥水管32に設けられた送泥水ポンプP1によって調
整槽60からシールド掘進機30へ送られる。
【0006】上記説明からわかるように、図2の泥水処
理設備における調整槽60は、サイクロン16からオー
バする排泥水の受取、安定泥水への調整、シールド掘進
機への送泥水等の複数の役割を果たす。
【0007】従来の泥水処理設備では、上記のように調
整槽が1基のみ設けられている場合が多いが、2基設け
られている場合もある。調整槽が2基の場合、1基を調
整済の安定泥水をシールド掘進機へ送泥水するために使
用し、その間に、他の1基でサイクロン16から受け取
った排泥水を安定泥水に調整する。しかし、掘進距離が
長くなったり掘進断面が広くなったりすると、単位時間
当たりの送泥水量が多くなるため、1基のみの場合と同
様、一つの調整槽が複数の役割を果たさなければならな
くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように一つの調
整槽が複数の役割を果たす場合、シールド掘進機30へ
送られる泥水は、その比重及び粘度が常に変化してお
り、正確には安定泥水とはいえないものである。このた
め、切羽が不安定化するおそれがある。また、送排泥水
管内の沈砂、沈泥を防ぐ目的でシールド掘進機の停止中
にも長時間にわたって送排泥水を行なう必要がある。こ
れは、ポンプや送排泥水管の寿命を短くすることにな
る。
【0009】一方、最近のトンネル工事の規模は益々増
大し、長距離かつ大断面の掘進を行なうようになってい
る。これに応じてシールド掘進機への送泥水量も増大し
ているため、大容量の調整槽が必要となり、比重及び粘
度の調整(安定泥水への調整)に長時間を要している。
【0010】そこで本発明では、短時間で正確に安定泥
水への調整を行ない、かつシールド掘進機の停止中の送
排泥水を不要とするシールド掘進機用の安定泥水供給装
置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明では、シールド掘進機で発生する掘削
土を伴う排泥水を、排泥水管、脱水篩及び湿式サイクロ
ンを経て受け取り、所定の比重及び粘度に調整した後、
送泥水管を経てシールド掘進機へ送り返す調整槽を備え
るシールド掘進機用の安定泥水供給装置において、少な
くとも3基の調整槽と、各調整槽と排泥水管との間に設
けられた泥水受取バルブと、各調整槽と送泥水管との間
に設けられた泥水送出バルブと、各調整槽内の泥水量を
検出する検出手段と、泥水受取バルブを開いて排泥水を
受け取る第1の役割、受け取った排泥水を泥水受取バル
ブ及び泥水送出バルブを閉じた状態で所定の比重及び粘
度に調整する第2の役割、及び、所定の比重及び粘度に
調整された安定泥水を泥水送出バルブを開いて送泥水管
へ送り出す第3の役割の少なくとも三つの役割を、各調
整槽が当該順に逐次的かつ巡回的に果たすように、泥水
受取バルブ及び泥水送出バルブを検出手段に基づいて開
閉する制御手段と、を備えることを特徴とする。なお、
調整槽の攪拌機能を向上させるために、調整槽の底部か
ら吸引した泥水を該調整槽の上部へ吐出する攪拌ポンプ
を各調整槽に設けるのが好ましい。また、1リング掘進
毎のシールド掘進機の停止に伴い送排泥水を停止させる
ために、請求項1に記載のシールド掘進機用の安定泥水
供給装置において、シールド掘進機近傍に設けられ、送
泥水管と排泥水管とを接続するバイパス管と、送泥水管
においてバイパス管が接続される点とシールド掘進機と
の間に設けられた第1バルブと、排泥水管においてバイ
パス管が接続される点とシールド掘進機との間に設けら
れた第2バルブと、バイパス管に設けられた第3バルブ
と、送泥水管に設けられた送泥水ポンプと、排泥水管に
設けられた排泥水ポンプと、シールド掘進機の停止後
に、第1バルブ及び第2バルブを閉じるとともに第3バ
ルブを開くことにより、送泥水管内及び排泥水管内を所
定の比重及び粘度に調整された安定泥水で満たした後、
送泥水ポンプ及び排泥水ポンプを停止させる送排泥水制
御手段と、を備えるとよい。
【0012】
【作用】制御手段が各調整槽の泥水受取バルブ及び泥水
送出バルブの開閉を制御することにより、各調整槽は、
第1、第2、第3の各役割を逐次的かつ巡回的に果た
す。すなわち、泥水受取バルブが開かれ泥水送出バルブ
が閉じられた調整槽は、シールド掘進機で発生する掘削
土を伴う排泥水を受け取り(第1の役割)、泥水受取バ
ルブ及び泥水送出バルブがともに閉じられた調整槽は泥
水の比重及び粘度の調整を行ない(第2の役割)、泥水
受取バルブが閉じられ泥水送出バルブが開かれた調整槽
は安定泥水(所定の比重及び粘度に調整された泥水)を
送泥水管(シールド掘進機)へ送出する(第3の役
割)。そして、一つの調整槽に注目すると、その役割
は、第1の役割(受取機能)→第2の役割(調整機能)
→第3の役割(送出機能)→第1の役割(受取機能)と
いうように、逐次的かつ巡回的に切り換わる。このよう
に調整槽の動作が制御されると、泥水の比重及び粘度を
調整している調整槽には泥水の流入及び流出がないた
め、泥水を正確に所定の比重及び粘度に調整することが
できる。また、第3の役割(送出機能)を果たしている
調整槽の安定泥水の量が所定の下限値まで減少したこと
が検出手段によって検出されると、第2の役割(調整機
能)を果たしている調整槽に第3の役割(送出機能)を
果たさせることにより(役割を切り換えることによ
り)、シールド掘進機への送泥水を継続することができ
る。ただし、この切り換え時点で、その調整槽において
比重及び粘度の調整が終了していなければならない。シ
ールド掘進機で必要とされる泥水量が多くなると、この
切り換え時点で調整が終了していない場合があるが、こ
の場合は、調整槽の数を増やし、第1、第2、及び第3
の各役割に1基ずつ調整槽を割り当てるとともに、残り
の調整槽に調整済みの泥水(安定泥水)を蓄えて待機さ
せておくように、制御手段が各泥水受取バルブ及び泥水
送出バルブの開閉を制御すればよい。
【0013】なお、請求項2に記載したように、調整槽
の底部から吸引した泥水を該調整槽の上部へ吐出する攪
拌ポンプを設けるのが好ましい。従来、調整槽での攪拌
は内部に設けられた攪拌羽根のみによって行なわれてい
たが、攪拌ポンプが設けられると、これによっても攪拌
が行なわれ泥水が均質化されるため、泥水を所定の比重
及び粘度に調整するのに要する時間が短縮される。
【0014】前述のように、本発明によると泥水が正確
に所定の比重及び粘度に調整されるため、シールド掘進
機の停止時における送泥水管内及び排泥水管内の沈砂・
沈泥防止のための送排泥水が不要となり、1リング掘進
毎の掘進機の停止に伴い送排泥水も停止させることが可
能となる。これを具体的に実現するためには、請求項3
に記載した構成とすればよい。この構成によると、送排
泥水制御手段は、シールド掘進機の停止後に、第1バル
ブ及び第2バルブを閉じるとともに第3バルブを開く。
これにより、調整槽で所定の比重及び粘度に調整された
泥水(安定泥水)が送泥水管に送出され、バイパス管を
経由して排泥水管へ流れるため、送泥水管内及び排泥水
管内は安定泥水で満たされる。その後、送排泥水制御手
段は、送泥水ポンプ及び排泥水ポンプを停止させる。こ
の停止はシールド掘進機の再発進まで続くことになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例であるシールド掘進
機用の安定泥水供給装置を図1により説明する。図1
は、従来の泥水処理設備における要部(従来例)の構成
を示す図2に対応するものである。本実施例の装置は、
図2の従来例と同様に、脱水篩12、下部水槽14、湿
式サイクロン16、送泥水管32、排泥水管34、送泥
水ポンプP1、排泥水ポンプP2、及び篩ポンプP5を
備えており、これらの動作も従来例と同様である。しか
し、従来例では調整槽が1基のみであるに対し、本実施
例の装置は複数(4基)の調整槽21〜24を備えてい
る。そして各調整槽には、調整槽の底部から吸引した泥
水を上部へ吐出する攪拌ポンプP4を設けるとともに
(図1では調整槽21の攪拌ポンプP4のみを図示)、
サイクロン16をオーバした泥水(以下「サイクロンオ
ーバ泥水」という)の流入を制御するために泥水受取バ
ルブVI21〜VI24を、比重や粘度を調整するための
希釈水や泥分等の流入を制御するために調整バルブVT
21〜VT24を(図1では一つの調整槽には一つの調
整バルブが示されているのみであるが、実際には希釈水
や泥分等のそれぞれに対応した調整バルブが別個に設け
られる)、泥水の貯泥槽への送出を制御するために貯泥
バルブVS21〜VS24を、安定泥水の送泥水管32へ
の送出を制御するために泥水送出バルブVO21〜VO2
4を、それぞれ設けている。また、各調整槽にはその中
の泥水量を検出するために液面計S21〜S24を設
け、これらの液面計の検出信号に基づいて前記バルブV
I21〜VI24、VT21〜VT24、VS21〜VS2
4、及びVO21〜VO24の開閉を制御する制御部40
を備えている。さらに、送泥水管32と排泥水管34と
を接続するバイパス管36をシールド掘進機30の近傍
に設けるとともに、送泥水管32においてバイパス管3
6が接続される点と掘進機30との間に第1バルブV1
を、排泥水管34においてバイパス管36が接続される
点と掘進機30との間に第2バルブV2を、バイパス管
36に第3バルブV3を、それぞれ設けている。
【0016】上記構成の本実施例の装置では、シールド
掘進機30が動作しているとき、第1バルブV1及び第
2バルブV2は開いた状態、第3バルブV3は閉じた状
態となっており、従来例と同様に、掘進機30で発生す
る排泥水は、送泥水管32によって脱水篩12へ送られ
る。脱水篩12へ送られた排泥水は、そこで礫分や砂分
を除去された後、サイクロン16へ送られる。サイクロ
ン16をオーバした泥水は、調整槽21〜24のうちの
いずれかへ流入する。
【0017】本実施例では、各調整槽が、サイクロンオ
ーバ泥水(排泥水)の受取、所定の比重及び粘度への排
泥水の調整(安定泥水への調整)、安定泥水調整後の待
機、掘進機30への安定泥水の送出、の各役割を逐次的
かつ巡回的に果たすように、制御部40が前記バルブV
I21〜VI24、VT21〜VT24、VS21〜VS2
4、及びVO21〜VO24の開閉を制御する。例えば、
調整槽21がサイクロンオーバ泥水を受け取る役割を、
調整槽22が安定泥水に調整する役割を、調整槽23が
安定泥水を蓄えて待機する役割を、調整槽24が調整済
みの安定泥水を掘進機30へ送り出す役割を、それぞれ
果たす場合には、制御部40は、泥水受取バルブVI2
1を開いてVI22〜VI24を閉じ、調整バルブVT2
1、24を閉じてVT22、VT23を開き、貯泥バルブ
VS21を開いてVS22〜VS24を閉じ、泥水送出バ
ルブVO21〜VO23を閉じてVO24を開く。ただ
し、調整バルブVT22、VT23は、排泥水を所定の比
重及び粘度に調整する(安定泥水に調整する)ために必
要な量の希釈水や泥分等が調整槽22、23へ供給され
た後は閉じられ、貯泥バルブVS21は、再利用せずに
産業廃棄物として処理する排泥水を貯泥槽(図示せず)
へ送り出した後は閉じられる。
【0018】このような制御部40による各バルブの制
御の下、調整槽24は安定泥水を掘進機30へ供給す
る。そして制御部40は、液面計S24の信号によって
調整槽24内の安定泥水の水位が所定の下限まで下がっ
たことを検出すると、泥水送出バルブVO24を閉じ、
貯泥バルブVS24を開き、泥水受取バルブVI24を開
く。これにより、調整槽24の役割は、安定泥水の送出
からサイクロンオーバ泥水の受取へと切り換わる。
【0019】調整槽23は、既に調整を終了した安定泥
水をその中に蓄えて待機している。そして、調整槽24
内の安定泥水の水位が下限まで下がった時点で、制御部
40が調整槽23の泥水送出バルブVO23を開いて安
定泥水を送出する。これにより、調整槽23の役割は、
安定泥水調整後の待機から安定泥水の送出へと切り換わ
る。
【0020】調整槽22では、その中の排泥水(サイク
ロンオーバ泥水)に所定量の希釈水や泥分等が加えら
れ、調整槽内部に設けられた攪拌羽根及び前述の攪拌ポ
ンプP4により攪拌が行なわれる。これにより、排泥水
が所定の比重及び粘度を有する安定泥水に調整される。
ここで、掘進機30への安定泥水の供給が途切れること
がないよう、調整槽24及び23の安定泥水がなくなる
前に調整槽22において安定泥水への調整を終了してい
る必要がある。本実施例では、攪拌羽根のみならず攪拌
ポンプP4をも使用して泥水を均質化しているため、攪
拌時間が短縮され、安定泥水への調整に要する時間も短
縮される。したがって、本実施例の装置は、従来に比べ
最大所要泥水量が大きい掘進機に対しても対応できる。
また、攪拌ポンプP4による攪拌時間の短縮によっても
掘進機30の最大所要泥水量に対応できない場合には、
調整槽を増設し、安定泥水を蓄えて待機する調整槽の数
を増やすことにより、対応することができる。なお、図
示されていないが、各調整槽にはサンプリングポンプが
設けられており、これによって各調整槽の泥水を採取し
てその比重及び粘度を測定している。制御部40は、こ
の測定結果に基づき調整槽22の泥水が所定の比重及び
粘度になったことを検出すると、安定泥水への調整を終
了したと判断する。これにより、調整槽22の役割は、
安定泥水への調整から安定泥水調整後の待機へと切り換
わる。
【0021】調整槽21では、サイクロンオーバ泥水の
うち産業廃棄物として処理する排泥水を貯泥槽(図示せ
ず)へ送り出した後に貯泥バルブVS21を閉じ、再利
用するサイクロンオーバ泥水を蓄えている。そして制御
部40は、調整槽24の役割が前述のようにして安定泥
水の送出からサイクロンオーバ泥水の受取へと切り換わ
った時点で、泥水受取バルブVI21を閉じ、調整バル
ブVT21を開いて所定量の希釈水や泥分等を調整槽2
1に供給する。これにより、調整槽21の役割は、サイ
クロンオーバ泥水の受取から安定泥水への調整へと切り
換わる。
【0022】各調整槽21〜24は以上のように動作す
るが、一つの調整槽に注目すると調整槽の役割は、サイ
クロンオーバ泥水の受取 → 安定泥水への調整 →安定
泥水調整後の待機→ 安定泥水の送出 → サイクロンオ
ーバ泥水の受取 というように逐次的かつ巡回的に切り
換わる。調整槽の役割が逐次的に切り換わることによ
り、各時点において各調整槽は一つの役割のみを果たす
(調整槽が単機能化する)。したがって、安定泥水への
調整をしている調整槽には泥水の流入及び流出がないた
め、泥水を正確に所定の比重及び粘度に調整することが
できる。また、各調整槽の役割が固定されず巡回的に切
り換わることにより、掘進機30で必要とされる泥水量
が一時的に増加した場合に容易に対応できる。すなわ
ち、前述の動作例において掘進機30へ供給する泥水量
が一時的に増加すると、調整槽24内の安定泥水の水位
が通常よりも短い時間で下限に達するが、待機中の調整
槽23の役割をその時点で安定泥水の送出へ切り換えれ
ばよい。この切り換えは通常よりも早い時期に行なわれ
るため、調整済みの安定泥水を蓄えて待機している調整
槽が一時的に存在しなくなるが、掘進機30へ供給する
泥水量が減少すれば、4基の調整槽のうちの1基を待機
させることができるようになる。
【0023】ところで現在、シールド工法では、リング
と呼ばれる一定の掘削単位毎に掘進機30を停止させ、
トンネルの外枠のセグメントを設置した後に再発進して
いる。掘進機30の停止の際、本実施例の装置は以下の
ように動作する。
【0024】掘進機30の停止後、まず、掘進機リング
内を安定泥水で洗浄するために、調整槽からの送泥水を
所定時間継続する。次に、送泥水管32に設けられた第
1バルブV1及び排泥水管34に設けられた第2バルブ
V2を閉じるとともにバイパス管36に設けられた第3
バルブV3を開く。これにより、送泥水管32及び排泥
水管34を安定泥水で満たした後、ポンプP1及びP2
を停止させる。その後、掘進機30を再発進する際に
は、第1バルブV1及びV2を開いて第3バルブV3を
閉じ、ポンプP1及びP2を動作させる。
【0025】このようにして1リング掘進毎にポンプP
1及びP2も停止させることにより、ポンプP1及びP
2と送泥水管32及び排泥水管34の寿命を従来よりも
延ばすことができる。また、掘進機30の停止後に送泥
水管32及び排泥水管34を安定泥水で満たしているた
め、再発進の際には安定泥水を掘進機30へ即時に供給
することができる。
【0026】なお、上記のように現在は、1リング掘進
毎に掘進機30を停止させているが、本実施例の装置
は、必要に応じて調整槽の数を増やすことにより、将来
導入されるであろう連続掘進にも対応することができ
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
安定泥水への調整をしている調整槽には泥水の流入及び
流出がないため、泥水を正確に所定の比重及び粘度に調
整することができる。これにより、掘進部における切羽
の安定性が確保される。また、攪拌ポンプによって攪拌
時間が短縮されるため、安定泥水への調整に要する時間
も短縮され、従来に比べ最大所要泥水量が大きいシール
ド掘進機にも対応可能となる。そして、各調整槽の役割
を固定せず巡回的に切り換えることにより、必要な泥水
量の一時的な増加にも容易に対応できる。さらに、正確
に所定の比重及び粘度に調整された安定泥水をシールド
掘進機へ供給することができるため、送泥水管内及び排
泥水管内の沈砂・沈泥防止のための送排泥水が不要とな
り、1リング掘進毎のシールド掘進機の停止に伴い送排
泥水も停止させることができる。これにより、ポンプや
送泥水管及び排泥水管の寿命が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるシールド掘進機用の
安定泥水供給装置の構成を示す図。
【図2】 従来のシールド掘進機用の安定泥水供給装置
(泥水処理装置における要部)の構成を示す図。
【符号の説明】
12 …脱水篩 16 …湿式サイクロン 21〜24…調整槽 30 …シールド掘進機 32 …送泥水管 34 …排泥水管 36 …バイパス管 40 …制御部(制御手段、送排泥水制御手段) P1 …送泥水ポンプ P2 …排泥水ポンプ P4 …攪拌ポンプ S21〜S24 …液面計(検出手段) VI21〜VI24…泥水受取バルブ VO21〜VO24…泥水送出バルブ V1 …第1バルブ V2 …第2バルブ V3 …第3バルブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機で発生する掘削土を伴う
    排泥水を、排泥水管、脱水篩及び湿式サイクロンを経て
    受け取り、所定の比重及び粘度に調整した後、送泥水管
    を経てシールド掘進機へ送り返す調整槽を備えるシール
    ド掘進機用の安定泥水供給装置において、 少なくとも3基の調整槽と、 各調整槽と排泥水管との間に設けられた泥水受取バルブ
    と、 各調整槽と送泥水管との間に設けられた泥水送出バルブ
    と、 各調整槽内の泥水量を検出する検出手段と、 泥水受取バルブを開いて排泥水を受け取る第1の役割、
    受け取った排泥水を泥水受取バルブ及び泥水送出バルブ
    を閉じた状態で所定の比重及び粘度に調整する第2の役
    割、及び、所定の比重及び粘度に調整された安定泥水を
    泥水送出バルブを開いて送泥水管へ送り出す第3の役割
    の少なくとも三つの役割を、各調整槽が当該順に逐次的
    かつ巡回的に果たすように、泥水受取バルブ及び泥水送
    出バルブを検出手段に基づいて開閉する制御手段と、を
    備えることを特徴とするシールド掘進機用の安定泥水供
    給装置。
  2. 【請求項2】 調整槽の底部から吸引した泥水を該調整
    槽の上部へ吐出する攪拌ポンプを各調整槽に設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機用の安定
    泥水供給装置
  3. 【請求項3】 シールド掘進機近傍に設けられ、送泥水
    管と排泥水管とを接続するバイパス管と、 送泥水管においてバイパス管が接続される点とシールド
    掘進機との間に設けられた第1バルブと、 排泥水管においてバイパス管が接続される点とシールド
    掘進機との間に設けられた第2バルブと、 バイパス管に設けられた第3バルブと、 送泥水管に設けられた送泥水ポンプと、 排泥水管に設けられた排泥水ポンプと、 シールド掘進機の停止後に、第1バルブ及び第2バルブ
    を閉じるとともに第3バルブを開くことにより、送泥水
    管内及び排泥水管内を所定の比重及び粘度に調整された
    安定泥水で満たした後、送泥水ポンプ及び排泥水ポンプ
    を停止させる送排泥水制御手段と、を備えることを特徴
    とする請求項1に記載のシールド掘進機用の安定泥水供
    給装置。
JP24037493A 1993-08-31 1993-08-31 シールド掘進機用の安定泥水供給装置 Expired - Fee Related JPH0816436B2 (ja)

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